説明

車両のルーフ骨格構造

【課題】左右のルーフサイドレールの各センターピラー結合部間で相互に支えあうことができる機能を備えた車両のルーフ骨格構造を提供することにある。
【解決手段】ルーフサイドレール11、12にセンターピラー5、6を結合し、両ルーフサイドレール間にルーフ7に設けた開口部14を可動パネル15により操作するサンルーフユニットUを取り付け、サンルーフユニットはルーフサイドレールに支持されルーフの開口部14に重なる開口部161が形成されたサンルーフ基枠体16と、同基枠体に支持され可動パネル15を案内するガイドレール23、24と該ガイドレールを連結するクロスバー213とを備え、クロスバーとの結合部に結合される車内側端部251とルーフサイドレールのセンターピラーとの結合部に結合される車外側結合端252とを有した左右一対のブラケット25、26を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のルーフにサンルーフ装置を配備した車両のルーフ骨格構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車のルーフは一枚の鋼板をプレス加工することで形状剛性を保つよう成形され、そのルーフの前後左右の周縁部は前後一対のルーフメンバ及び左右一対のルーフサイドレールにより補強され、更に、左右一対のルーフサイドレールの中間部間には、互いを連結する車幅方向に長いリンフォース(ルーフボウ)が一つ又は複数配備され、これによりルーフの中央部の剛性強化を図っている。
ここで、ルーフの周縁の補強部材である前後左右のルーフメンバ及びルーフサイドレールは平面視で矩形に組まれ、それらは車室回りに配備される複数のピラー部材の上端に一体結合され、これにより車室回りの剛性確保を図っている。
【0003】
ところで、図14に示すように、ルーフにサンルーフが付かない車(ノーマルルーフ仕様)では、通常、左右のルーフサイドレール100のセンターピラー110の上端との結合部が互いに車幅方向で向かい合い、これらの間は車幅方向Yに長いリンフォース(ルーフボウ)120により互いに連結される。このリンフォース120は閉断面構造を採り、しかも左右の両端部に対向する位置ではそれぞれ横断面が逆ハット形のブラケット130が下方より重ねられ、相互に一体結合されており、これにより十分な結合剛性を確保している。このため、左右いずれかの側方からルーフサイドレール100に車内側へ向けて加わる荷重を受けたとしても、これを左右他方のルーフサイドレール100のセンターピラー結合部に効率よく伝達でき、車室の剛性強化を図ることが出来る。
【0004】
一方、図15に示すように、サンルーフ仕様の車両では、本来、センターピラー110近傍にあった、例えば、図14のリンフォース120が、ガラス稼動域のため閉断面形状のまま配備することができない。そこで、例えば、図15に示す従来のルーフ構造では、車幅方向Yに長いリンフォース140が平板状に形成され、これを矩形枠状部材150の一部として一体的に形成し、その矩形枠状部材150の複数箇所が複数のブラケット160を介して左右のルーフサイドレール100に取り付けられた構成を採っている。この矩形枠状部材150の一部である平板構造のリンフォース140では、左右一方のルーフサイドレール100で受けた側方からの荷重をブラケット160を介して左右他方のルーフサイドレール100に伝達するには剛性不足であり、センターピラー110間が相互に支えあうような反力付与構造を採ることが難しい。
【0005】
なお、従来のサンルーフ装置を備えたルーフ構造の一例が、特開平9−254814号公報(特許文献1)に開示される。ここには車体の側面部のセンターピラーの上端部を、左右のルーフサイドレールのレールインナパネルの壁面に重合させるとともに、このレールインナパネルとピラーインナ部材の上端部との重合部に、可動ルーフ装置側の支持ブラケットの延出部を直接重ねて締結した構成を採る。ここでは、可動ルーフ装置の荷重が支持ブラケットを介して車体のピラーに伝達され、可動ルーフ装置をセンターピラーの上端部で支持するように構成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−254814号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述のように、サンルーフ仕様を採る車両のルーフ骨格構造では、左右の各センターピラー結合部の間の領域に矩形枠状部を有するサンルーフユニットが配備されるので、左右センターピラー結合部間を、例えば図14に示したような閉断面構造を有したリンフォース120を用いて結合できない。このため、ルーフクラッシュ時に左右のセンターピラー110間で相互に支えあうような効果的な反力付与構造を採れない。
このように従来のサンルーフ仕様の車両では、左右センターピラー結合部間の形状剛性を確保するため、前後のルーフメンバや左右のルーフサイドレールや他のリンフォースやセンターピラーの強度を増すよう、板厚アップや高強度材の採用がなされているが、これが重量増やコストアップの要因となっている。
【0008】
そこで、このようなサンルーフ仕様の車両のルーフ骨格構造において、矩形枠状部を有するサンルーフユニットに左右方向への荷重伝達を効果的に行なえる機能を付与し、左右のセンターピラー間が相互に支えあうような反力付与構造を採れるようにして、ルーフクラッシュ時にサンルーフユニットを補強部材として有効利用することが考えられる。
本発明は、サンルーフ仕様の車両において、左右のルーフサイドレールの各センターピラー結合部間が相互に支えあうことができる機能を備えた車両のルーフ骨格構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を達成するため、請求項1に係る発明は、車両のルーフの左右に設けたルーフサイドレールの各中間部にセンターピラーの上端をそれぞれ結合し、前記左右のルーフサイドレール間に前記ルーフに設けた開口部を可動パネルにより開閉操作するサンルーフユニットを取り付けた車両のルーフ骨格構造において、前記サンルーフユニットは前記左右のルーフサイドレールに左右端部が支持され前記ルーフの開口部に下方側で重なる開口部が形成されたサンルーフ基枠体と、該サンルーフ基枠体に下方側で支持されると共に前記可動パネルを車両の前後方向に案内する左右のガイドレールと該左右のガイドレールの長手方向中間部を互いに車幅方向で一体的に連結するクロスバーとを備え、前記左右のガイドレールの該クロスバーとの結合部の車外側に結合される車内側端部と前記ルーフサイドレールのセンターピラーとの結合部の近傍に結合される車外側結合端とを有し車幅方向に向けて取り付けられる左右一対のブラケットを備えた、ことを特徴とする。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の車両のルーフ骨格構造において、前記左右一対のブラケットと前記クロスバーとは車幅方向にほぼ直列状に配備される、ことを特徴とする。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載の車両のルーフ骨格構造において、前記ブラケットが前記クロスバーと前記ルーフサイドレールのセンターピラーの結合部とを車幅方向にほぼ直列状に結合した、ことを特徴とする。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項1、2又は3に記載の車両のルーフ骨格構造において、前記ブラケットは前記ガイドレールをルーフ側強度部材に連結して支持する懸架部材としての機能を備えた、ことを特徴とする。
【0013】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか一つに記載の車両のルーフ骨格構造において、前記ブラケットの車内側端部は前記ガイドレールと前記クロスバーとの結合部に対向するよう配設され、該車内側端部には結合部から車外側へ向かう押圧力を縦壁で受ける段部が形成された、ことを特徴とする。
【0014】
請求項6に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか一つに記載の車両のルーフ骨格構造において、前記ブラケットの車内側端部とガイドレールの前記クロスバーとの結合部には互いが相手側に車幅方向への押圧力を面接触して伝える圧接部材がそれぞれ形成された、ことを特徴とする。
【0015】
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のいずれか一つに記載の車両のルーフ骨格構造において、前記クロスバーは曲げ剛性を強化された剛性強化部材として形成された、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1の発明によれば、車両が車幅方向に過度の負荷荷重を受けるルーフクラッシュ時のような場合に左右いずれか一方のルーフサイドレールに加わる車内方向の負荷荷重が左右のガイドレールを互いに車幅方向で一体的に連結するクロスバーを経て左右他方のブラケットより他方のルーフサイドレールに伝達される反力付与構造を採れ、これにより荷重分散を確実に図れ、車両上部のルーフ剛性が高まり耐クラッシュ特性を強化できる。
【0017】
請求項2の発明によれば、一対のブラケットとクロスバーとが車幅方向にほぼ直列状に配備されるので、両部材が相対的にずれて負荷荷重の伝達機能が低下することを防止できるので、車両が車幅方向に過度の負荷荷重を受けても一方のルーフサイドレールに加わる車内方向の押圧力を他方のルーフサイドレールに伝達して荷重分散を図れ、車両上部のルーフ剛性が高まり耐クラッシュ特性を強化できる。
【0018】
請求項3の発明によれば、ブラケットがクロスバーとルーフサイドレールのセンターピラーとの結合部とを車幅方向にほぼ直列状に結合する。このため、クロスバーとブラケットとが車幅方向に長いルーフセンターリンフォースと同様の機能を発揮でき、車幅方向の押圧力の伝達を確実に行え、車両上部の荷重分散を図れ、車両上部のルーフ剛性が高まり耐クラッシュ特性を強化できる。
【0019】
請求項4の発明によれば、ブラケットがガイドレールをルーフ側強度部材に連結して支持する懸架部材の機能を有するので、別途に懸架部材を設ける必要がなく、構造の簡素化、低コスト化を図れ、組み付け作業も簡素化される。
【0020】
請求項5の発明によれば、ブラケットの車内側端部に結合部から車外側へ向かう押圧力を縦壁で受ける段部が形成されたので、この結合部からの車外側へ向かう押圧力をブラケットよりルーフサイドレールに確実に伝達でき、荷重分散を図れ、車両上部のルーフ剛性が高まり耐クラッシュ特性を強化できる。
【0021】
請求項6の発明によれば、ブラケットの車内側端部とガイドレールの前記クロスバーとの結合部にそれぞれ形成された圧接部材が互いに圧接することで、両圧接部材を経た押圧力をブラケットよりルーフサイドレールに確実に伝達でき、荷重分散を図れ、車両上部のルーフ剛性が高まり耐クラッシュ特性を強化できる。更に、既存のサンルーフユニットのガイドレール側とブラケット側とに圧接部材を互いに圧接可能に配備するのみで負荷荷重を受け易い構造にでき、サンルーフユニットの構造を大きく変更することなく本発明を適用でき、投資、準備費を抑えられる。
【0022】
請求項7の発明によれば、クロスバーが十分な曲げ剛性を保持するので、車内方向への負荷荷重を左右一方より受けると確実に他方のブラケットを経て他方のルーフサイドレール側に負荷荷重を伝達でき、反力付与構造の要部として確実に機能でき、これにより荷重分散を図れ、車両上部のルーフ剛性が高まり耐クラッシュ特性を強化できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態の車両のルーフ骨格構造が適用された車両の上部骨格の部分斜視図である。
【図2】図1の車両のルーフ回りの平面図である。
【図3】図1の車両のルーフ骨格構造で用いるサンルーフユニットの部分切欠斜視図である。
【図4】図1の車両のルーフ骨格構造の要部平面図である。
【図5】図1の車両のルーフ骨格構造の要部底面図である。
【図6】図1の車両のルーフ骨格構造で用いる中央補強枠部の斜視図である。
【図7】図6中の書くブラケットの拡大斜視図であり、(a)が前ブラケットを、(b)が後ブラケットを、(c)が吊り金具を示す。
【図8】図1の車両のルーフ骨格構造で用いる左側のブラケットの後方視での部分断面図で、図4中のA−A線断面に相当する。
【図9】図1の車両のルーフ骨格構造で用いる左側のブラケットを示し、(a)は車外側からの斜視図、(b)は車内側からの斜視図である。
【図10】本発明の他の実施形態である車両のルーフ骨格構造で用いる左側のブラケットの後方視での部分断面図である。
【図11】本発明の他の実施形態である車両のルーフ骨格構造で用いる左側の吊り金具及びブラケットの後方視での部分断面図である。
【図12】本発明の他の実施形態である車両のルーフ骨格構造で用いる左側のブラケットを示し、(a)は平面図、(b)は車内側からの斜視図である。
【図13】本発明の他の実施形態である車両のルーフ骨格構造で用いる左側のブラケットの車内側からの斜視図である。
【図14】従来のサンルーフ仕様の車両のルーフ骨格の下方からの概略部分斜視図である。
【図15】従来のサンルーフ仕様の車両のルーフ骨格の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の第1の実施の形態である車両のルーフ骨格構造について説明する。
図1は、本発明の車両のルーフ骨格構造を適用した自動車(車両)の車室上部の骨格を示し、図2はその車両のルーフ7近傍の平面図である。
図1、図2に示すように、ルーフ7の四隅より前左右のフロントピラー1、2と後左右のリヤピラー3、4とが下方に延びる。更に、前後の左側ピラーの中間に縦向きの左センターピラー5が、前後の右側ピラーの中間に縦向きの右センターピラー6が配備され、これらが車室Rを囲む。ここで、前左右のフロントピラー1、2の上端間が前ルーフメンバ8により連結されると共に同前ルーフメンバがルーフ7の前端部を補強する。更に、後左右のリヤトピラー3、4の上端間が後ルーフメンバ9により連結されると共に同後ルーフメンバがルーフ7の後端部を補強する。
【0025】
更に、左前後のフロントピラー1、リヤピラー3の上端間が左ルーフサイドレール11により相互に連結されると共に同左ルーフサイドレールがルーフ7の左側部を補強するように溶着され、右前後のフロントピラー2、リヤピラー4の上端間が右ルーフサイドレール12により相互に連結されると共に同右ルーフサイドレールがルーフ7の左側部を補強するように溶着される。
更に、左右のルーフサイドレール11、12の前後方向Xでの中間部には閉断面構造のセンターピラー5、6の上端部が一体結合される。なお、図8に示すように、センターピラー6の上端部はそのインナ部材601がルーフサイドレール11のインナ部材111に溶着され、アウタ部材602がルーフサイドレール11のアウタ部材112に溶着され、これにより左右のルーフサイドレール11、12の剛性強化を図っている。なお、図8中の符号701はサイドアウターパネルを示す。
【0026】
更に、前ルーフメンバ8、後ルーフメンバ9、左ルーフサイドレール11、右ルーフサイドレール12が互いに対向する前後左右の突合せ端部Jfl,Jfr,Jrl、Jrrで互に溶着されることで、図2に示すように平面視で矩形枠を形成しており、これにより、前後左右の各ピラーの上端間での相互の剛性を強化し、更に、車室上部を覆うルーフ7の周縁部の形状剛性を強化している。
図2に示すように、ルーフ7の中央には車幅方向Yに長い略矩形の開口部14が形成され、同開口部14は可動パネル15により開閉操作される。この可動パネル15はサンルーフ装置の駆動構成部であるサンルーフユニットUに駆動される。ここでサンルーフユニットUは可動パネル15の後端を閉鎖位置近傍で上下動でき、更に、この可動パネル全体を前後方向Xに摺動可能な構成を採る。
図2、3に示すように、左右ルーフサイドレール11、12の前後方向Xでの中間部にサンルーフユニットUのサンルーフ基枠体16が配備され、その左右側部が左右のルーフサイドレール11、12の車内側に前後ブラケット17、18を介して一体的に結合される。
【0027】
図2に示すように、サンルーフ基枠体16はルーフ7の下面に対向配備される。図6に示すように、サンルーフ基枠体16は中央にルーフ7の開口部14と重なる基枠体側の開口部161が形成され、その開口部161の前後縁部が車幅方向Yに長い前リンフォース部162、中央補強枠部163として形成され、開口部16の左右がレール支持枠部164、165として形成され、これらは一体形成されている。
ここで、サンルーフ基枠体16の左右のレール支持枠部164、165は可動パネル15を車両の前後方向に案内するガイドレール枠Gを下方に支持し、車幅方向Yに長い中央補強枠部材163は左右のレール支持枠部164、165の各後端に連結される。なお、ここでの中央補強枠部材163は長板状で複数の突状のビードが長手方向に連続形成されて曲げ剛性を強化された強化部材として形成される。
【0028】
図5に示すように、サンルーフ基枠体16の下側のガイドレール枠Gは可動パネル15を車両の前後方向Xに案内する左右のガイドレール23、24と左右のガイドレール23、24の長手方向中間部を互いに車幅方向Yで一体的に連結する中央クロスバー213(図8参照)と、その前後のクロスバー211、212とで形成される。即ち、左右のガイドレール23、24の前端は、図5に示すように、前端クロスバー211で相互に連結され、両レールの後端側は後端クロスバー212により相互に連結され、しかも、両レールの長手方向での中間部が中央クロスバー213(図8参照)で相互に連結され、これらにより左右のガイドレール23、24の剛性保持を図っている。
なお、図8に示すように、ルーフ7の開口部14の周縁及びサンルーフ基枠体16の開口部161からはそれぞれ下方に屈曲するフランジf1、f2が周縁部の全域に連続形成され、これらは相互に重なり、不図示の接着剤で接着され、形状剛性を強化している。
【0029】
図6に示すように、サンルーフ基枠体16はレール支持枠部164、165の左右前側に下向き(図6では上向き)に吊り下げ金具(懸架部材)19を所定量突出するようにして一体的に取り付ける。更に、レール支持枠部164、165の左右後側の下向き面(図6では上向きの面)に後述のブラケット25,26をそれぞれ溶着する。
2つの吊り下げ金具19は可動パネル15を案内する左右のガイドレール23、24の前側を下方に一体的に取り付け、2つのブラケット25,26は左右のガイドレール23、24の中間部を下方に一体的に取り付けサンルーフユニットUの左右のガイドレール23、24を4箇所で一体的に支持している。
【0030】
なお、図7(c)に示すように,吊り下げ金具(懸架部材)19はレール支持枠部164、165の下壁面に溶着される一対の脚部191を備え、その一対の脚部の突き出し端側の連結部192には更に下方(図7では上方)に突き出すようスタッドボルト(以後単にボルトと記す)22が溶着される。一方、後述のブラケット25,26は図8に示すように下向き面にボルト22が溶着される。
図6に示すように、サンルーフ基枠体16に取り付けられた2つの吊り下げ金具19と2つのブラケット25,26は各ボルト22を下方に突き出すよう装着する。ここで、各ボルト22と対向配備される左右のガイドレール23、24の側端部231(左側のみ図8に示した)には各対向位置に貫通穴h1(図8参照)が形成され、ここに各ボルト22が挿通される。その上で、図8に示すように、各ボルト22にナットnを締結することによりサンルーフ基枠体16の下方に左右のガイドレール23、24を一体的に締結できる。
【0031】
これにより、サンルーフ基枠体16と左右のガイドレール23、24(前後のクロスバー211、212、213により相互に連結されている)とが一体的に締結される。しかも、図5に示すように、中央クロスバー213の左右端が、左右のガイドレール23、24の側端部231(図8参照)を介して後述のブラケット25,26及びそれと一体の左右のルーフサイドレール11、12に一体的に結合され、これにより車幅方向Yの剛性をより強化できる。
なお、図5、図8に示すように、ここでの中央クロスバー213はサンルーフ基枠体16の車幅方向Yに長い中央補強枠部材163の下方に並列配備される。ここで、中央クロスバー213は左右のガイドレール23、24を介して後述のブラケット25,26と一体結合され、これらはほぼ同一の車幅方向中心線Lc(図4、5参照)上に配備される。このため、これらがルーフクロメンバーの機能を発揮でき、これらが上方に並列配備される中央補強枠部材163と協動して、より確実にルーフクロメンバーの機能を発揮できる。
【0032】
ところで、図2に示すように、サンルーフユニットUの可動パネル15は、その左右端部にスライダ31を突設する。この左右のスライダ31は左右のガイドレール23,24に対し、前後方向Xに摺動自在に嵌合される。更に、左右のスライダ31は左右のガイドレール23、24に沿って配備されるケーブル32を介し、前クロスバー211に支持されている駆動手段33により前後方向に摺動操作され、しかも、不図示のカム機構が適時に駆動されることで開口部14近傍において、可動パネル15の後端側を上下にチルト作動できるように構成される。
【0033】
図2、5、8に示すように、サンルーフ基枠体16及びサンルーフユニットUの前後方向での中間部の各左右端と、これと対向する左右のルーフサイドレール11、12のセンターピラー6との結合部q、との間には車幅方向Yに延在される左右一対のブラケット25,26(図8には左側のブラケット25を示した)が介装される。
ここで、両ブラケット25,26は互いに左右対称に形成されるため、左右のブラケット25のうち、左側を主に、図8、図9を用いて、説明する。なお、図8中、符号40は車両の側突時にエアバッグを開作動させるインフレ−ターを示し、符号401はインフレ−ターブラケットを示し、符号41はルーフトリムを示す。
左側のブラケット25(符号26は右側を示す)を図9(a)、(b)に示した。
左側のブラケット25は車内方向INへの押圧力を伝える車内側端部251(261)とルーフサイドレールに一体結合される車外側結合端252(262)と上向きハット形断面の主部253(263)を有し、全体が鋼板でプレス成形される。
【0034】
ブラケット25の主部253は低壁部b1に車幅方向Yに長い複数のビードdを形成し、その低壁部b1の左右端は屈曲された縦壁部b2を備え、これらにより車幅方向の押圧力に対する強度を保つようにしている。ここで縦壁部b2の上端には接合フランジb3が延出形成される。上向きの接合フランジb3は、図8に示すように、ルーフサイドレール11のインナ部材111や中央補強枠部材163及びレール支持枠部164の各下壁面に沿うように屈曲形成され、相互に重ねられて溶着されている。更に、低壁部b1の車外側結合端252からも接合フランジb4が延出形成され、これはルーフサイドレール11のインナ部材111の下部であって、センターピラー6との結合部qに溶着される。これによりブラケット25の主部253の車外側及び上部はルーフサイドレール11に一体結合され、十分な結合剛性を確保できる。
【0035】
図9(b)に示すように、ブラケット25の主部253の低壁部b1であって車内側端部251近傍には車幅方向Yに段差を有する段部eが形成される。段部eは縦壁254とその上端より低壁部b1の主要部と平行に延びる水平部255を備える。このため、縦壁254と左ガイドレール23の車幅方向Yの側端部とが所定幅B(図9(b)参照)の当接域を確保できる。
図9(b)に示すように、水平部255の中央にはボルト22の頭部が溶着される。
更に、段部eは左のガイドレール23の側端部231と当接でき、ここでは、側端部231に形成された貫通穴h1にボルト22が相通された上で、ナットnの締結が成されることで、ガイドレール23の側端部231をブラケット25の段部eに一体的に締結する。これにより、ルーフサイドレール11と一体のブラケット25がガイドレール23の側端部231を支持するようにできる。
【0036】
ここでは、後述するように車幅方向の負荷荷重(以下荷重と記す)を伝達する機能を有するブラケット25が、その機能に加え懸架部材の機能を兼ねることが出来る。即ち、ブラケット25は、前側の吊り下げ金具19と同様に機能できる後側の吊り下げ金具を用いることなく、これを排除して、これに代えてガイドレール23の側端部231を支持でき、部品数削減に寄与できる。
次に、サンルーフ基枠体16の左のレール支持枠部164には中央補強枠部材163との結合部a1(図8参照)が形成され、同部の車外側部位には左のブラケット25の上部が溶着される。なお、中央補強枠部材163の右側も左右対称で同様の構成を採る。
【0037】
このように、左のブラケット25の車内側端部251の上部の接合フランジb3には中央補強枠部材163の端部が左のレール支持枠部164を介して一体結合され、下部の所定幅Bの当接域には中央クロスバー213の端部が左のガイドレール23を介して一体結合されることとなる。更に、車外側結合端252がルーフサイドレール11のセンターピラー6との結合部qと一体的に結合されることとなる。なお、右のブラケット26も左右対称で同様の構成を採る。
このように、左のブラケット25は、その車内側端部251の上下位置で中央補強枠部材163と中央クロスバー213とで受けた車幅方向Yの押圧力を車外側端部252がルーフサイドレール11のセンターピラー6との結合部qに確実に伝えることが出来る。なお、右のブラケット26も左右対称で同様の荷重伝達機能を発揮できる。
【0038】
このような点で、左右のルーフサイドレール11、12及び左右のセンターピラー5、6の左右一方側に加わった荷重Fを左右他方側に確実に分散伝達でき、適確な反力付与構造を採ることができる。
このように、各ブラケット25、26の車内側端部251が上下並列配備の中央補強枠部材163及び中央クロスバー213の左右端を結合する結合部となり、車外側結合端252がルーフサイドレール11、12のセンターピラー5,6の各結合部qと一体的に連結される。このため、上下に並列配備の中央補強枠部材163及び中央クロスバー213と各ブラケット25、26とが車幅方向に長いルーフセンターリンフォースとして機能できる。
【0039】
即ち、図1の車両のルーフ骨格構造によれば、左右一対のブラケット25、26の間に、上下に並列配備の中央補強枠部材163及び中央クロスバー213を介装し、これらを車幅方向にほぼ直列状を成すように配備した。これにより、車両が車幅方向に過度の負荷荷重を受けるルーフクラッシュ時のような場合に、左右いずれか一方のルーフサイドレール11、12に加わる車内方向INへの荷重Fが、左右一方のブラケット25、26より上下に並列配備の中央補強枠部材163及び中央クロスバー213を通して他方のブラケット25、26を経て他方のルーフサイドレール11、12及びセンターピラー5,6に分散伝達される。このため、車室Rの変形を抑制でき、車両上部のルーフ剛性が高まり耐クラッシュ特性が向上し、安全性が高まる。
【0040】
上述のところにおいて、左右の各ブラケット25,26は車内側端部251と車外側結合端252とを有し、上向きハット形断面の主部253を備えたものであるが、これに代えて、図10に示すような、左右のブラケット25b、26b(右側は不図示)を形成しても良い。なお、右側は左右対称の構成を採るため、説明を省略する。
ここで、ブラケット25bは、図8、図9のブラケット25と比較して上向きハット形断面の主部253bにおける低壁部b1の形状のみが相違するのみで、その他の構成は同様であり、ここでは重複する構成の説明を省略する。
【0041】
図10、図12(a)、(b)に示すブラケット25bは、車内側端部251と車外側結合端252と上向きハット形断面の主部253bを有する。
ここで、主部253bの低壁部b1はその配設方向である車幅方向Yに延出する水平な板壁であり、特に、車幅方向Yに長い2本の平行なビードdを上向きに突設し、2本のビードdの中央部に平面視で三角形状の下向き突部gを形成する。
下向き突部gは車内側端部251より所定幅mだけ端部より内方に離れた位置に低壁部b1に対して直行するストッパー壁g1(図12参照)を形成する。
【0042】
この場合、図12(a)に示すように、ストッパー壁g1がガイドレール23の車幅方向Yの側端部231と所定幅B1(図12(a)参照)の当接域を確保できる。更に、上下に並列配備の中央補強枠部材163側のレール支持枠部164(165)及び中央クロスバー213側のガイドレール23(24)とが、左右の各ブラケット25、26(右側は不図示)の上下二箇所でそれぞれ結合され、その結合部で車幅方向Yの押圧力の授受を確実に行え、図10のブラケット25と同様の機能を発揮できる。
【0043】
なお、図10に示すように、車内側端部251bとストッパー壁g1の間にボルト22の頭部が溶着され、そのボルト22が、ガイドレール23の側端部231の貫通穴h1に挿通された上で、ナットnの締結が成され、一体結合される。この場合も、ブラケット25bが車幅方向Yの荷重伝達機能を有するのに加えて、前側の吊り下げ金具19(懸架部材)の機能を兼ねることが出来る。即ち、ブラケット25bは、別途に吊り下げ金具19を設ける必要が無く、この吊り下げ金具に代えてガイドレール23の側端部231を支持でき、部品数削減に寄与できる。
【0044】
なお、図12(a)に示すように、1つの下向き突部gを形成するのに代えて、2点鎖線で示すように、2つ、あるいは3つのストッパー壁g1を互いに離して形成しても良く、この場合、より確実にサンルーフ基枠体16側のガイドレール23と左右のブラケット25、26(右側は不図示)との間で車幅方向Yの押圧力の授受を行える。
図9(a)、(b)に示したように、ブラケット25はその車内側端部251にボルト22を溶着し、そのボルト22をガイドレール23の貫通穴h1に挿通し、ナットnの締結が成されることで、ブラケット25とガイドレール23とが一体的に結合されていたが、これに代えて、図11、図13に示したように形成しても良い。
【0045】
ここで用いる左のブラケット25c(右側は不図示)はその基本構成部が図9のブラケット25と同様に形成されるので、重複する説明を略す。
図11においてブラケット25cの車外側端部252cは、図9のブラケット25と同様に左のルーフサイドレール11に溶着される。
図13に示すように、左のブラケット25cの車内側端部251cと対向する車内側の位置には、ガイドレール23の側端部231が対向し、特に、その側端部231を懸架する吊り下げ金具19が対向配備される。左のブラケット25cの主部253cはその車内側端部251cの低壁部b1に下向き屈曲膨出部(押圧部材)Eが形成される。この下向き屈曲膨出部Eは車内方向INに進むに従い下方により大きく突き出す三角突状を成し、その先端側壁部にガイドレール23の側端部231側と対向する押圧面p1が形成される。
【0046】
一方、図11、13に示すように、吊り下げ金具(懸架部材)19はサンルーフ基枠体16の左レール支持枠部164の下壁面に上端が溶着される一対の脚部191を備える。その一対の脚部191の下方への突き出し下端側の連結部192には更に下方に突き出すようにボルト(スタッドボルト)22の頭部が溶着される。このボルト22は左のガイドレール23の側端部231に形成される貫通穴h1に挿通され、ナットnが締結されることにより下壁面に左レール支持枠部164を一体的に締結する。
【0047】
特に、ここでは、ガイドレール23の側端部231と吊り下げ金具の連結部192の間にL型に屈曲された金属板からなるストッパー部材28の基部281が配備される。この基部281とガイドレール23の側端部231とには連続的に貫通穴h、h1が形成され、ここにボルト22が挿入された上で、ナットnの締結が成され、ストッパー部材28がガイドレール23の側端部231と一体化される。
ここでのストッパー部材28は端部に下向きに屈曲した押圧壁(押圧部材)282を形成しており、この押圧壁282と下向き屈曲膨出部(押圧部材)Eとが当接する際に車幅方向Yへの押圧力を相手側に伝える押圧面p1を相互に形成している。
【0048】
ここで、左右のブラケット25c(右側は不図示)の下向き屈曲膨出部Eが形成する押圧面p1とガイドレール23の側端部231側のストッパー部材28の押圧面p1は定常時において微小隙間t(図11参照)を介して対向する。
一方、車両のルーフクラッシュ時に左右いずれか一方のルーフサイドレール11、12より同側のブラケット25c、26c(右側は不図示)に過度の荷重Fが伝わると、その車内側端部251cが車内方向INに変位し、微小隙間tが排除されて両押圧面p1が圧接する。これにより、荷重Fがガイドレール23と一体の中央クロスバー213に加わり、これを左右いずれか他方側に変位させる。
【0049】
更に、左右いずれか他方のストッパー部材28の押圧面p1は対向するブラケット25c、26cの下向き屈曲膨出部Eに当接し、中央クロスバー213側から左右いずれか他方側に向かう荷重Fが左右他方のルーフサイドレール11、12及びセンターピラー5、6に分散伝達される。
この際、中央クロスバー213に並列配備される上側の中央補強枠部材163も左右いずれかのブラケット25c、26cで受けた荷重を左右いずれか他方のブラケット25c、26cに伝え、他方のルーフサイドレール11、12及びセンターピラー5,6に分散伝達できる。
この場合も、左右一方のブラケット25、26より上下に並列配備の中央補強枠部材163及び中央クロスバー213を通して他方のブラケット25、26を経て他方のルーフサイドレール11、12及びセンターピラー5,6に荷重を分散伝達できる。これにより、車両上部のルーフ剛性が高まり、車室Rの変形を抑制でき、耐クラッシュ特性を強化でき、安全性が強化されることとなる。
【0050】
なお、上述のところで、左右一方のブラケット25、26より左右他方のブラケット25、26に荷重を分散伝達するのに、上下に並列配備の中央補強枠部材163及び中央クロスバー213を通して行なっている実施形態を説明したが、場合により、サンルーフ基枠体16側の中央補強枠部材163を中央クロスバー213の直上位置より前後にずらした構成を採ってもよく、場合により排除した構成を採ってもよい。これらの場合も、中央クロスバー213が左右一方のブラケット25、26より他方のブラケット25、26を経て他方のルーフサイドレール11、12及びセンターピラー5,6に荷重を分散伝達でき、車両上部のルーフ剛性が高まり、車室Rの変形を抑制でき、耐クラッシュ特性を強化でき、安全性が強化される。
【符号の説明】
【0051】
5,6 センターピラー
7 ルーフ
8 前ルーフメンバ
9 後ルーフメンバ
11,12 ルーフサイドレール
14 ルーフの開口部
15 可動パネル
16 サンルーフ基枠体
161 サンルーフ基枠体の開口部
162 前リンフォース部
163 中央補強枠部材
164、165 左右のレール支持枠部
19 吊り下げ金具(懸架部材)
211 前端クロスバー
212 後端クロスバー
213 中央クロスバー
23,24 左右のガイドレール
25、26 ブラケット
251 車内側端部
252 車外側結合端
254 縦壁
282 押圧部壁(押圧部材)
a1 レール支持枠部の中央補強枠部材との結合部
q ルーフサイドレールのセンターピラーとの結合部
E 下向き屈曲膨出部(押圧部材)
G ガイドレール枠
IN 車内方向
U サンルーフユニット
X 前後方向
Y 車幅方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のルーフの左右に設けたルーフサイドレールの各中間部にセンターピラーの上端をそれぞれ結合し、前記左右のルーフサイドレール間に前記ルーフに設けた開口部を可動パネルにより開閉操作するサンルーフユニットを取り付けた車両のルーフ骨格構造において、
前記サンルーフユニットは前記左右のルーフサイドレールに左右端部が支持され前記ルーフの開口部に下方側で重なる開口部が形成されたサンルーフ基枠体と、該サンルーフ基枠体に下方側で支持されると共に前記可動パネルを車両の前後方向に案内する左右のガイドレールと該左右のガイドレールの長手方向中間部を互いに車幅方向で一体的に連結するクロスバーとを備え、
前記左右のガイドレールのクロスバーとの結合部の車外側に結合される車内側端部と前記ルーフサイドレールのセンターピラーとの結合部の近傍に結合される車外側結合端とを有し車幅方向に向けて取り付けられる左右一対のブラケットを備えた、ことを特徴とする車両のルーフ骨格構造。
【請求項2】
請求項1記載の車両のルーフ骨格構造において、前記左右一対のブラケットと前記クロスバーとは車幅方向にほぼ直列状に配備される、ことを特徴とする車両のルーフ骨格構造。
【請求項3】
請求項1又は2記載の車両のルーフ骨格構造において、前記ブラケットが前記クロスバーと前記ルーフサイドレールのセンターピラーの結合部とを車幅方向にほぼ直列状に結合した、ことを特徴とする車両のルーフ骨格構造。
【請求項4】
請求項1、2又は3に記載の車両のルーフ骨格構造において、前記ブラケットは前記ガイドレールをルーフ側強度部材に連結して支持する懸架部材としての機能を備えた、ことを特徴とする車両のルーフ骨格構造。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一つに記載の車両のルーフ骨格構造において、前記ブラケットの車内側端部は前記ガイドレールと前記クロスバーとの結合部に対向するよう配設され、該車内側端部には結合部から車外側へ向かう押圧力を縦壁で受ける段部が形成された、ことを特徴とする車両のルーフ骨格構造。
【請求項6】
請求項1乃至4のいずれか一つに記載の車両のルーフ骨格構造において、前記ブラケットの車内側端部とガイドレールの前記クロスバーとの結合部には互いが相手側に車幅方向への押圧力を面接触して伝える圧接部材がそれぞれ形成された、ことを特徴とする車両のルーフ骨格構造。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一つに記載の車両のルーフ骨格構造において、前記クロスバーは曲げ剛性を強化された剛性強化部材として形成された、ことを特徴とする車両のルーフ骨格構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−40999(P2012−40999A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−185573(P2010−185573)
【出願日】平成22年8月20日(2010.8.20)
【出願人】(000006286)三菱自動車工業株式会社 (2,892)
【Fターム(参考)】