説明

車両の上部車体構造

【課題】簡単な構成で、安全性を確保しつつ視界を広く確保することのできる車両の上部車体構造を提供する。
【解決手段】フロントピラー30に、その車幅方向内縁においてフロンウインドガラス40の車幅方向両縁を支持するフロントウインド支持部33を設け、フロントウインド支持部33に、その後端部から前方に延びるエアバッグ収納部33dと、当該エアバッグ収納部33dの前端からこのエアバッグ収納部33dと連続して前方に延びる狭小部33eとを設け、狭小部33eの車幅方向の幅を、エアバッグ収納部33dの車幅方向の幅よりも小さくするとともに、狭小部33eの内縁をエアバッグ収納部33dの内縁よりも外側に位置させ、エアバッグ収納部33dの下方に、カーテンエアバッグ装置50の前端部分を配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両前後方向に延びる一対のルーフサイドレールと、各ルーフサイドレールの前方に設けられて車両前後方向に延びる一対のフロントピラーとを備えた車両の上部車体構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の上部には、一対のルーフサイドレールと、その間に跨って配設されたルーフパネルと、ルーフサイドレールの前方において車両前後方向に延びる一対のフロントピラーとが設けられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、車体のサイドボディアウタパネルにフロントピラーインナパネルが接合されることで車幅方向の幅が略一定のフロントピラーが構成されるとともに、前記サイドボディアウタパネルにルーフサイドインナパネルが接合されることで前記ルーフサイドレールが構成される車両の上部車体構造が開示されている。
【0004】
また、車両には、車両の衝突時等に乗員を保護するために、この衝突時等に供給されるガス圧に応じて膨張展開するカーテン部を備えたカーテンエアバッグが設けられている。例えば、特許文献2には、前記ルーフサイドレールに沿ってカーテンエアバッグ装置が設けられており、車両の衝突時等にルーフサイドレールからカーテン部がサイドウインドを覆うように膨張展開する構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−63624号公報
【特許文献2】特開2001−18743号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
車両においては、乗員の安全をより確実に確保するために、前記カーテン部がより広範囲にわたって展開することが求められている。また、運転者がより安全にかつ快適に運転できるように、その視界が広く確保されることが求められている。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑み、カーテンエアバッグのカーテン部がより広範囲にわたって展開可能になるとともに視界を広く確保することのできる車両の上部車体構造の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本発明は、車体上部の車幅方向両端に設けられて車両前後方向に延びる一対のルーフサイドレールと、前記各ルーフサイドレールの前方に設けられてフロントウインドに沿って車両前方に向かうに従って下方に傾斜する一対のフロントピラーとを備えた車両の上部車体構造であって、前記各ルーフサイドレールに沿って設けられて、所定条件の成立時に供給されるガス圧に応じて膨張展開するカーテン部を備えたカーテンエアバッグ装置を有し、前記各フロントピラーは、その車幅方向内縁に設けられて前記フロンウインドの車幅方向両縁をそれぞれ支持するフロントウインド支持部を有し、前記各フロントウインド支持部は、その後端部から前方に延びるエアバッグ収納部と、当該エアバッグ収納部の前端からこのエアバッグ収納部と連続して前方に延びる狭小部とをそれぞれ含み、前記各狭小部は、その車幅方向の幅が前記エアバッグ収納部の車幅方向の幅よりも小さく、かつ、その内縁が前記エアバッグ収納部の内縁よりも外側に位置する形状を有し、前記各エアバッグ収納部の下方には、前記カーテンエアバッグ装置の前端部分が配置されていることを特徴とする車両の上部車体構造を提供する。
【0009】
この構造によれば、カーテン部によって乗員をより確実に保護することができるとともに、前方の視界を広く確保することができる。
【0010】
すなわち、この構造では、カーテンエアバッグ装置がルーフサイドレールとフロントピラーとにわたって配置されており、カーテン部がより前方において展開する。そのため、車両の衝突時等において、このカーテン部によって乗員に加えられる衝撃をより確実に低減することができる。
【0011】
しかも、前記フロントウインドガラス支持部のうち後部に設けられたエアバッグ収納部は、その車幅方向の幅が大きく確保される一方、前記フロントウインドガラス支持部のうち前部に設けられた狭小部は、その幅が小さく、かつ、その内縁がエアバッグ収納部の内縁よりも外側に位置してより外側においてフロントウインドガラスを支持するよう構成されており、前記エアバッグ収納部の下方にエアバッグ装置を配置しつつフロントウインドにおける視界を広く確保することができる。特に、車両走行時等において運転者が主に視認するフロントウインドガラスの前側部分すなわち下側部分の視界を広く確保することができる。
【0012】
本発明において、前記各エアバッグ収納部は、その車幅方向の幅が前後方向に略一定となる形状を有し、前記各狭小部は、前記エアバッグ収納部の前端部から前方に向かうに従ってその車幅方向の幅が漸減する形状を有するのが好ましい(請求項2)。
【0013】
このようにすれば、エアバッグ収納部と狭小部との境界部分での折れ曲がり等を抑えることができるとともにフロントウインドガラスの下側部分の視界をより確実に広く確保することができる。
【0014】
また、本発明において、前記一対のルーフサイドレール間に跨って配設されたルーフパネルを備え、前記各ルーフサイドレールは、前記ルーフパネルの車幅方向両縁にそれぞれ接合されるルーフ接合部を有し、前記各フロントウインド支持部は、前記各ルーフ接合部の前端部から当該ルーフ接合部と連続して前方に延びる形状を有するのが好ましい(請求項3)。
【0015】
このようにすれば、フロントピラーあるいはルーフサイドレールに加えられた衝撃をフロントウインド支持部とルーフ接合部とを介してルーフサイドレールあるいはフロントピラーに効率よく伝達することができ、前記衝撃をルーフサイドレールとフロントピラーとによって効果的に支持することができる。
【0016】
また、前記各ルーフサイドレールは、その軸方向と垂直な方向の断面が閉断面を形成する形状を有し、前記各フロントピラーは、その軸方向と垂直な方向の断面が閉断面を形成する形状を有し、前記各フロントピラーの閉断面の上下方向の長さは、前記各ルーフサイドレールの閉断面の上下方向の長さよりも長いのが好ましい(請求項4)。
【0017】
このようにすれば、フロントピラーの前後方向の剛性が高く確保されるため、車両の衝突時、特に、正突時において、フロントピラーによって車両に加えられた衝撃がより効果的に支持される。
【0018】
前記構造において、前記各フロントピラーは、前記フロントウインド支持部に沿って設けられて当該フロントウインド支持部に接合される被接合部と、前記フロントウインド支持部の外縁と当該被接合部の外縁との間で車幅方向外側に膨出する状態で延びる本体パネル部とを有し、前記各フロントウインド支持部のうち前記狭小部が設けられた部分では、当該狭小部のほぼ全体が前記被接合部に接合されて前記本体パネル部によって閉断面が形成されている一方、前記各フロントウインド支持部のうち前記エアバッグ収納部が設けられた部分では、当該エアバッグ収納部の車幅方向内側部分が前記被接合部に接合されてこのエアバッグ収納部の車幅方向外側部分と前記本体パネル部とによって閉断面が形成されているのが好ましい(請求項5)。
【0019】
前記エアバッグ収納部は、車幅方向の幅が比較的長く設定されている。そのため、このエアバッグ収納部が設けられた部分ではエアバッグ収納部の内側部分のみが被接合部と接合していても、その接合強度は確保される。従って、前記のように、エアバッグ収納部の内側部分と被接合部とを接合して、エアバッグ収納部の外側部分によってもフロントピラーの閉断面を形成すれば、接合強度を高く維持しつつフロントピラーの閉断面の車幅方向の長さを長くしてフロントピラーの剛性を高めることができる。
【0020】
また、前記各ルーフサイドレールは、前記ルーフ接合部よりも車幅方向内側の位置から当該ルーフ接合部よりも車幅方向外側の位置まで延びる形状を有するとともに、その内側に前記ルーフ接合部よりも車幅方向内側の位置から当該ルーフ接合部よりも車幅方向外側の位置まで延びる閉断面が形成される形状を有するのが好ましい(請求項6)。
【0021】
このようにすれば、ルーフサイドレールの車幅方向の剛性が高められて、車両の衝突時、特に、側突時において、ルーフサイドレールによって車両に加えられた衝撃がより効果的に支持される。
【0022】
また、本発明において、前記フロントウインドの車幅方向両縁にそれぞれ設けられて、前記各フロントウインド支持部に沿って延びて当該フロントウインド支持部を車外側からそれぞれ覆う遮蔽部を有し、前記各遮蔽部は、前記各フロントウインド支持部のうち前記狭小部を覆う部分の車幅方向の幅の方が、前記各フロントウインド支持部のうち前記エアバッグ収納部を覆う部分の車幅方向の幅の方よりも小さいのが好ましい(請求項7)。
【0023】
このようにすれば、フロントウインド支持部が前記遮蔽部に覆われることでフロントウインド周りの見栄えが良好に維持されつつ、遮蔽部により視界が狭められるのが抑制されて視界が広く確保される。
【発明の効果】
【0024】
以上のように、本車両の上部車体構造によれば、カーテン部によって乗員をより確実に保護しつつ前方の視界を広く確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施形態に係る車両の上部車体構造を備えた車体の概略側面図である。
【図2】図1に示す車体の上面図である。
【図3】図2の部分拡大図であり、本発明の実施形態に係る車両の上部車体構造の概略上面図である。
【図4】図1および図3のIV−IV線断面図である。
【図5】図1および図3のV−V線断面図である。
【図6】図1および図3のVI−VI線断面図である。
【図7】本発明の実施形態に係る車両の上部車体構造の一部を示す概略斜視図である。
【図8】本発明の実施形態に係る車両の上部車体構造の一部を示す概略斜視図である。
【図9】本発明の実施形態に係る車両の上部車体構造の概略分解図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係る車両の上部車体構造の断面図であって、図4に対応する図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の第1の実施形態に係る車両の上部車体構造について図面を参照しながら説明する。
【0027】
図1は、前記車両の上部車体構造を備えた自動車の基本骨格の側面図である。図2は、図1の上面図であり、車両のルーフ部を示す図である。図3は、図2の部分拡大図である。なお、図3では、後述するフロントウインドガラス40の下方の構成について、後述するルーフパネル20のパネル側フランジ部24は実線で示す一方、フロントピラーアウタフランジ部33は破線で示している。
【0028】
図1および図2に示すように、車両上部の車幅方向両端には、車両前後方向(以下単に前後方向という)に延びる一対のルーフサイドレール10,10が設けられている。鋼板製パネル等からなり車室のルーフを形成するルーフパネル20は、これらルーフサイドレール10,10間に跨って配設されている。各ルーフサイドレール10,10の前方には、それぞれ前後方向に延びるフロントピラー30,30が設けられている。これらフロントピラー30,30は、前記ルーフサイドレール10,10の前端部からエンジンルームの車幅方向両側辺部を形成するフロントフェンダ70,70まで延びている。これらフロントピラー30,30は、前方に向かうに従って下方に傾斜している。前記ルーフパネル20の前方であって、前記一対のフロントピラー30,30間にはフロントウインドガラス(フロントウインド)40が設けられている。前記各ルーフサイドレール10,10およびフロントピラー30,30の後部の下方には、カーテンエアバッグ装置50が設けられている。
【0029】
前記カーテンエアバッグ装置50は、車両の側突時やロールオーバー時等に、乗員の主に頭部を保護するためのものである。このカーテンエアバッグ装置50は、所定のガス圧を供給するインフレータ51と、インフレータ51から噴出したガスを導通させるガス供給パイプ52と、ガス供給パイプ52を経て供給されたガス圧を受けて膨張する袋状のエアバッグ(カーテン部)54とを備えている。
【0030】
前記エアバッグ54およびガス供給パイプ52は、前記ルーフサイドレール10とフロントピラー30の後述するエアバッグ収納部33dの下方に、これらルーフサイドレール10とフロントピラー30とに沿って配置されている。
【0031】
車両の側突等がエアバッグセンサにより検知されると、前記インフレータ51は作動して所定の圧力のガスを前記ガス供給パイプ52を介してエアバッグ54内に供給する。このガスの供給を受けて、前記エアバッグ54は車室の側方に膨張展開して乗員と車体の衝突等を抑制する。
【0032】
前記ルーフパネル20は、図9等に示すように、略水平方向に伸びる上面部22と、この上面部22の外周縁から下方に折れ曲がる部分と、この折れ曲がり部分の下端から略水平方向に伸びるパネル側フランジ部24を有している。このパネル側フランジ部24は、ルーフパネル20車幅方向両縁と前後方向両縁とに設けられている。
【0033】
図1と図3のIV−IV線断面図である図4、および、IV−IV線よりも後方の部分の斜視図である図7に示すように、前記ルーフパネル20の下方には、車幅方向に延びるフロントヘッダー28が設けられている。このフロントヘッダー28の車幅方向両端は、前記ルーフサイドレール10,10の後述するルーフサイドレールインナ14に接合されている。前記フロントヘッダー28の下方には、車室の天井部全体にわたって車室の内装を構成するルーフトリム29が設けられている。
【0034】
前記ルーフサイドレール10の構造について説明する。
【0035】
前記ルーフサイドレール10は、ルーフサイドレールアウタ12と、ルーフサイドレールインナ14と、ルーフサイドレールレインフォースメント18とを有している。ルーフサイドレールアウタ12は、前後方向に延びてルーフサイドレール10の車幅方向外側(以下、単に外側という)の部分を構成する。ルーフサイドレールインナ14は、前記ルーフサイドレールアウタ12の下方において、このルーフサイドレールアウタ12に沿って配置されている。ルーフサイドレールインナ14は、ルーフサイドレール10の車幅方向内側(以下、単に内側という)の部分を構成する。ルーフサイドレールレインフォースメント18は、前記ルーフサイドレールアウタ12とルーフサイドレールインナ14との間にこれらに沿って設けられている。
【0036】
前記ルーフサイドレールアウタ12の内縁には、ルーフパネル20の上面22と略平行に伸びるルーフサイドレールアウタフランジ部(ルーフ接合部)13が形成されている。具体的には、ルーフサイドレールアウタ12は、その下端から外向きに膨張しつつ上方に伸びて、その上端で内側に向かって前記ルーフパネル20の上面22と略平行に延びた後、その内側端で下方に折れ曲がり、さらにその下端から内側に折れ曲がって前記ルーフパネル20の上面22と略平行に伸びる形状を有している。
【0037】
前記ルーフサイドレールインナ14の内縁には、ルーフパネル20の上面22と略平行に伸びるルーフサイドレールインナフランジ部15が形成されている。具体的には、前記ルーフサイドレールインナ14は、その下端から内側に向かいつつ上方に延びた後、その上端で内側に折れ曲がって前記ルーフパネル20の上面22と略平行に伸びる形状を有している。
【0038】
前記ルーフサイドレールアウタフランジ部13とルーフサイドレールインナフランジ部15とは、前記ルーフレールレインフォースメント18の内側端部をその間に挟みこんだ状態で、スポット溶接等により互いに接合されている。また、前記ルーフサイドレールアウタ12とルーフサイドレールインナ14とルーフサイドレールレインフォースメント18の各外縁は、互いに接合されており、これら外縁にはウェザーストリップ90が取り付けられている。これにより、ルーフサイドレールアウタ12とルーフサイドレールインナ14との間には、ルーフサイドレール10の軸方向すなわち前後方向と直交する面において閉断面が形成されている。
【0039】
前記ルーフサイドレールアウタフランジ部13は、前記ルーフパネル20の車幅方向両縁に設けられたパネル側フランジ部24の下方に、このパネル側フランジ部24に沿って延びるように配置されている。このルーフサイドレールアウタフランジ部13とパネル側フランジ部24とは互いに接合されている。
【0040】
前記ルーフトリム29と前記ルーフサイドレールインナ14とで囲まれた領域には、前記フロントヘッダー28の下方において、ルーフサイドレール10に沿って、前記エアバッグ54が収納されている。前記ルーフサイドレールインナ14には、前後方向に所定の間隔をあけて複数の固定具56が取り付けられている。前記エアバッグ54は、折畳まれた状態でこれら固定具56によってルーフサイドレールインナ14に固定されている。
【0041】
前記フロントピラー30の構造について説明する。
【0042】
図1と図3のV−V線断面図である図5、図1と図3のVI−VI線断面図である図6、および、VI−VI線よりも後方の部分の斜視図である図8に示すように、前記フロントピラー30は、フロントピラーアウタ32と、フロントピラーインナ34と、ピラーレインフォースメント38とを有している。これらフロントピラーアウタ32とフロントピラーインナ34とピラーレインフォースメント38とは、それぞれフロントウインドガラス40と略平行に前方に向かうに従って下方に傾斜している。
【0043】
前記フロントピラーアウタ32は、フロントピラー30の外側の部分を構成する。前記フロントピラーインナ34は、前記フロントピラーアウタ32の下方にこのフロントピラーアウタ32に沿って配置されており、フロントピラー30の内側の部分を構成する。前記ピラーレインフォースメント38は、前記フロントピラーアウタ32とフロントピラーインナ34との間にこれらに沿って設けられている。
【0044】
前記フロントピラーアウタ32の内縁には、フロントウインドガラス40と略平行に延びるフロントピラーアウタフランジ部(フロントウインド支持部)33が形成されている。具体的には、フロントピラーアウタ32は、その前方に向かうほど下方に傾斜する軸と垂直な方向の断面において、その下端から外向きに膨張しつつ上方に延び、その上端から前記フロントウインドガラス40と略平行に内側に延びた後、その内側端から下方に折れ曲がり、さらにその下端から内側に折れ曲がって前記フロントウインドガラス40と略平行に延びる形状を有している。
【0045】
前記フロントピラーアウタフランジ部33には、フロントウインドガラス40の外周縁を支持するためのフロントウインドモール41が設けられている。フロントウインドモール41は、フロントウインドガラス40の左右両縁の下面を支持するための支持部材33cと、フロントウインドガラス40の両縁を把持するための把持部42とによって形成されている。フロントウインドガラス40は、その外周縁に、前記フロントウインドモール41が取り付けられた状態で、このフロントピラーアウタフランジ部33に固定されている。
【0046】
前記フロントピラーインナ34の内縁には、フロントウインドガラス40と略平行に伸びるフロントピラーインナフランジ部(被接合部)35が形成されている。具体的には、フロントピラーインナ34は、その下端から内側に向かいつつ上方に延びた後、その上端から内側に折れ曲がって前記フロントウインドガラス40と略平行に伸びる形状を有している。
【0047】
前記フロントピラーアウタフランジ部33とフロントピラーインナフランジ部35は、前記ピラーレインフォースメント38の内側端部をその間に挟みこんだ状態で、スポット溶接等により接合されている。また、前記フロントピラーアウタ32とフロントピラーインナ34とピラーレインフォースメント38の各下縁は、互いに接合されており、これら下縁にはウェザーストリップ90が取り付けられている。これにより、フロントピラーアウタ32とフロントピラーインナ34との間には、フロントピラー30の軸と垂直な方向の断面において、閉断面が形成されている。
【0048】
ここで、フロントピラーアウタ32のうちフロントピラーアウタフランジ部33を除く部分とフロントピラーインナ34のうちフロントピラーインナフランジ部35を除く部分とが、外側に膨出してフロントピラー30の閉断面を囲んでおり、これらの部分が、請求項における本体パネル部を構成している。
【0049】
前記フロントピラーアウタフランジ部33とフロントピラーインナフランジ部35と前記ピラーレインフォースメント38の内縁は平面視で同一線上に延びている。フロントピラー30の下方には、これらの内縁から前記ウェザーストリップ90にかけて、フロントピラー30を覆い車室の内装の一部を構成するピラートリム39が設けられている。
【0050】
前記フロントピラー30の閉断面の高さHf(図5および図6参照)は、ルーフサイドレール10の閉断面の高さHr(図4参照)よりも長く設定されており、フロントピラー30の前後方向の剛性が高められている。ここで、前記高さHfは、前方に向かうにしたがって下方に傾斜するフロントピラー30の軸と直交する面におけるフロントピラー30の閉断面の高さである。従って、前記高さHfが長くされることでフロントピラー30の前後方向の幅は大きくなる。
【0051】
前記ルーフサイドレール10とフロントピラー30のうち、車両の正突時は、主にフロントピラー30が車両正面から加えられた衝撃を支持する。従って、前記のようにフロントピラー30の前後方向の剛性が高いことで、正突時の衝撃はフロントピラー30によって効果的に支持される。
【0052】
前記フロントピラー30と前記ルーフサイドレール10とは、互いに一体に成形されており、連続して前後方向に延びている。具体的には、前記フロントピラーアウタ32と前記ルーフサイドレールアウタ22とは連続する一枚の板から互いに一体に成形されている。前記フロントピラーインナ34と前記ルーフサイドレールインナ24とは一体的に成形されており連続して延びている。前記ピラーレインフォースメント38と前記ルーフレインフォースメント28とは一体的に成形されており連続して延びている。
【0053】
前記フロントピラーアウタフランジ部33の詳細について説明する。
【0054】
前記フロントピラーアウタフランジ部33は、前記ルーフサイドレールアウタフランジ部13の前端部からこのルーフサイドアウタフランジ部13と連続して前方に延びている。このフロントピラーアウタフランジ部33の後端部の車幅方向の幅はルーフサイドレールアウタフランジ部13の前端部の車幅方向の幅よりも大きく、フロントピラーアウタフランジ部33は、その内側部分において前記ルーフサイドレールアウタフランジ部13の前端部と連続している。
【0055】
前記フロントピラーアウタフランジ部33は、その後端部から前方に延びるエアバッグ収納部33dと、このエアバッグ収納部33dよりも前側の部分を構成する狭小部33eとを含んでいる。本実施形態では、エアバッグ収納部33dは、フロントピラーアウタフランジ部33の後端部から前後方向中間位置よりも後側の位置まで延びている。
【0056】
前記エアバッグ収納部33dの車幅方向の幅は、前記狭小部33eの車幅方向の幅よりも大きく、このエアバッグ収納部33dの下方には、比較的広い空間が確保されている。このエアバッグ収納部33dの下方には、前記エアバッグ装置50の前端部分が収納されている。具体的には、前記エアバッグ54およびガス供給パイプ52の前端部分が収納されている。すなわち、前記エアバッグ収納部33dの車幅方向の幅は、その下方にエアバッグ54およびガス供給パイプ52が収納可能な十分な大きさに設定されている。具体的には、エアバッグ収納部33dの下方に位置する前記フロントピラーインナ34と前記ピラートリム39とで囲まれた領域に、前記エアバッグ54が折畳まれた状態で収納されている。前記フロントピラーインナ34には、前記固定具56が取り付けられている。前記エアバッグ54は、この固定部56によってフロントピラーインナ34に固定されている。
【0057】
このようにして、前記エアバッグ54は、フロントピラー30と前記ルーフサイドレール10とにわたって配置されており、エアバッグ54はより広範囲にわたって展開する。すなわち、車両の衝突等により前記インフレータ51が作動してエアバッグ54に所定の圧力のガスが供給されると、前記エアバッグ54は、前記ルーフトリム29を変形させてルーフトリム29とルーフレールインナ14との間に隙間を形成し、この隙間を通して車室内に膨張展開する。さらに、前記エアバッグ54は、前記エアバッグ収納部54の下方において、前記ピラートリム39を変形させてピラートリム39とフロントピラーインナ34との間に隙間を形成し、この隙間を通して車室内に膨張展開して、フロントウインドガラス40近傍から車両後部にかけて展開する。
【0058】
本実施形態では、前記エアバッグ収納部33dの車幅方向の幅は、前後方向に一定に設定されている。このエアバッグ収納部33dの内縁33a_1は、前記ルーフサイドレールアウタフランジ部13の内縁13aの延長線上に直線状に延びている。
【0059】
前記エアバッグ収納部33dの車幅方向の幅が大きく設定されていることから、このエアバッグ収納部33dの一部のみと前記フロントピラーアウタフランジ部35とを接合しても、その接合強度を所定以上に確保することができる。そこで、本実施形態では、エアバッグ収納部33dの内側部分のみと前記フロントピラーアウタフランジ部35とが接合されている。そして、前記フロントピラーアウタ32のうちエアバッグ収納部33dの内側部分を除く部分であって、エアバッグ収納部33dの外側部分を含む部分と、前記フロントピラーインナ34のうちフロントピラーアウタフランジ部35を除く部分とで閉断面が形成されて、フロントピラー30の閉断面がエアバッグ収納部33dの下方まで延びている。これにより、フロントピラー30の車幅方向の剛性が高められている。すなわち、前記フロントピラーアウタフランジ部35と接合されるエアバッグ収納部33dの内側部分は、フロントピラーアウタフランジ部35との間で所定の接合強度を確保可能な幅に設定されている。
【0060】
前記狭小部33eは、その外縁が前記エアバッグ収納部33dの外縁の延長線で延びる一方、その内縁33a_2が前記エアバッグ収納部33dの内縁33a_1よりも外側に位置する形状を有しており、前述のように、狭小部33eの車幅方向の幅は前記エアバッグ収納部33dの幅よりも小さくなっている。
【0061】
本実施形態では、前記狭小部33eの後部は、その車幅方向の幅が前方に向かうほど漸減しており、その内縁33a_2は、前記エアバッグ収納部33dの内縁33a_1の前端から前方に向かうに従って外側に傾斜している。そして、この狭小部33eの前部は、この傾斜部分の前端から車幅方向の幅を一定として前方に延びており、その内縁33a_2は、前記エアバッグ収納部33dの内縁33a_1よりも外側の位置においてこの狭小部33dの外縁33bと平行に延びている。
【0062】
このように、狭小部33eの内縁33a_2が前記エアバッグ収納部33dの内縁33a_1よりも外側に位置していることで、前記フロントウインドガラス40は、狭小部33eにおいて、より外側で支持されている。これにより、フロントウインドガラス40のうち前方の視界を形成する領域が車幅方向に広がっており、視界が広く確保されている。特に、狭小部33eの前部がより外側に位置することに伴い、車両走行時等において運転者が主に視認するフロントウインドガラス40の前方すなわち下方において視界が広く確保されている。
【0063】
ここで、前記フロントウインドガラス40の車幅方向両縁には、前記フロントピラーインナフランジ部33が外部に露出しないようにこのフロントピラーインナフランジ部33を車外側から覆うための遮蔽部48が設けられている。この遮蔽部48(図5および図6参照)は、例えば、セラミックインクがフロントウインドガラス40の車室側の面に塗布されることで形成されている。この遮蔽部48は、平面視で、前記フロントピラーインナフランジ部33とほぼ同様の形状を有し、このフロントピラーインナフランジ部33と対向する位置に形成されて、フロントピラーインナフランジ部33を車外側から覆っている。この遮蔽部48は、その内縁が前記フロントピラーインナフランジ部33の内縁33aと同一線上に位置するように形成されており、この遮蔽部48によりフロントウインドガラス40の視界が悪化するのが抑えられて、前記視界が広く確保されるという効果が維持されている。
【0064】
以上のように、本車両の上部車体構造では、フロントピラーアウタフランジ部33に車幅方向の幅が大きいエアバッグ収納部33dが設けられてこのエアバッグ収納部33dの下方にエアバッグ54が配置される一方、このエアバッグ収納部33dの前側に車幅方向の幅が小さい狭小部33eが設けられており、エアバッグ54をより前方から車両後部にかけて展開させて乗員をより確実に保護しつつ前方の視界を広く確保することができる。
【0065】
ここで、前記狭小部33eは、その車幅方向の幅が前記エアバッグ収納部33dの車幅方向の幅より小さく、かつ、その内縁が前記エアバッグ収納部の内縁よりも外側に位置する形状を有していればよく、例えば、狭小部33eは、エアバッグ収納部33dの前端部の内側部分から前方に延びていてもよい。ただし、前記のように、狭小部33eを、その内縁33a_2が前記エアバッグ収納部33dの内縁33a_1の前端から前方に向かうに従って外側に傾斜して、エアバッグ収納部33dの前端から前方に向かうに従ってその車幅方向の幅が漸減する形状とすれば、狭小部33eとエアバッグ収納部33dとの間で応力集中が発生するのが抑えられて、フロントピラーアウタフランジ部33の折れ曲がり等を抑えることができる。また、車両走行時等において運転者が主に視認するフロントウインドガラス40の前方すなわち下方において視界を広く確保することができる。
【0066】
また、前記フロントピラーアウタフランジ部33と前記ルーフサイドレールアウタフランジ部13とは連続していなくてもよい。ただし、前記のように、このフロントピラーアウタフランジ部33と前記ルーフサイドレールアウタフランジ部13とが連続していると、車両に加えられた衝撃がこれらフロントピラーアウタフランジ部33とルーフサイドレールアウタフランジ部13とを介してフロントピラー30とルーフサイドレール10とに効率よく伝達されるため、前記衝撃をこれらフロントピラー30とルーフサイドレール10とによって効果的に支持することができる。
【0067】
また、前記フロントピラー30およびルーフサイドレール10の閉断面の寸法は前記に限らない。ただし、フロントピラー30の閉断面の上下方向の長さを、ルーフサイドレール10の閉断面の上下方向の長さよりも長くすれば、フロントピラー30の前後方向の剛性が高くなり、正突時の衝撃がフロントピラー30で効果的に支持される。
【0068】
また、前記エアバッグ収納部33d全体と前記フロントピラーインナフランジ部35とを接合させてもよい。ただし、このエアバッグ収納部33dの内側部分のみとフロントピラーインナフランジ部35とを接合させて、フロントピラー30の閉断面をエアバッグ収納部33dの下方にまで延設すれば、フロントピラー30の剛性をより一層高めることができる。
【0069】
また、前記遮蔽部48の具体的形状は前記に限らない。ただし、この遮蔽部48を前記フロントピラーアウタフランジ部33に合わせて、前記狭小部33eを覆う部分の車幅方向の幅を、前記エアバッグ収納部33dを覆う部分の車幅方向の幅よりも小さくすれば、前記視界の拡大効果を有効に発揮させることができる。
【0070】
また、前記ルーフサイドレールの具体的形状は前記に限らず、例えば、図10に示すような形状としてもよい。
【0071】
この図10に示す第2の実施形態に係る車両の上部車体構造におけるルーフサイドレール110は、前記第1の実施形態に係るルーフサイドレール10に対して、ルーフサイドレインフォースメント118とルーフサイドレールインナ114の形状が異なっている。
【0072】
この第2の実施形態に係るルーフサイドレインフォースメント118は、前記ルーフサイドレールアウタフランジ部13よりもさらに内側に延びている。具体的には、ルーフサイドレールレインフォースメント118は、その下端から外側に膨出しつつ上方に伸びた後、その上端で内側に折れ曲がって前記ルーフサイドレールアウタフランジ部13よりも内側までルーフパネル20の上面22と略平行に伸び、その後下方に折れ曲がった後、内側に折れ曲がってルーフパネル20の上面22と略平行に伸びる形状を有している。
【0073】
前記ルーフサイドレールインナ114は、その下端から前記ルーフサイドレールアウタフランジ部13よりも下方に離間した位置まで上方に延びた後、この位置で内側に折れ曲がって前記ルーフサイドレインフォースメント118の内縁118aまでルーフパネル20の上面22と略平行に延びる形状を有している。
【0074】
前記ルーフサイドレールアウタフランジ部13は前記ルーフサイドレインフォースメント118の上面に接合され、前記ルーフサイドレールインナ114は、前記ルーフサイドレールアウタフランジ部13よりも内側の位置で、前記ルーフサイドレインフォースメント118と接合されている。より詳細には、ルーフサイドレールインナ114の内縁114aとルーフサイドレインフォースメント118の内縁118aとは、前記ルーフサイドレールアウタフランジ部13の内縁13aよりも内側であって水平方向にほぼ同じ位置に配置されており、ルーフサイドレールインナ114の内縁付近とルーフサイドレインフォースメント118の内縁付近とが接合されている。これらの接合により、ルーフサイドレール110には、前記ルーフサイドレールアウタフランジ部13よりも外側の位置からこのルーフサイドレールアウタフランジ部13よりも内側の位置まで延びる閉断面が形成されている。なお、この第2の実施形態では、前記フロントヘッダー28は前記ルーフサイドレインフォースメント118の内縁付近に接合されている。
【0075】
この第2の実施形態に係るルーフサイドレール110では、閉断面の車幅方向の幅がより大きくされており、車幅方向の剛性がより一層高められている。
【符号の説明】
【0076】
10 ルーフサイドレール
13 ルーフサイドレールアウタフランジ部(ルーフ接合部)
20 ルーフパネル
30 フロントピラー
33 フロントピラーアウタフランジ部(フロントウインド支持部)
33d エアバッグ収納部
33e 狭小部
35 フロントピラーインナフランジ部(被接合部)
40 フロントウインドガラス(フロントウインド)
48 遮蔽部
50 カーテンエアバッグ装置
54 カーテン部
110 ルーフサイドレール(第2の実施形態)
113 ルーフサイドレールアウタフランジ部(第2の実施形態に係るルーフ接合部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体上部の車幅方向両端に設けられて車両前後方向に延びる一対のルーフサイドレールと、前記各ルーフサイドレールの前方に設けられてフロントウインドに沿って車両前方に向かうに従って下方に傾斜する一対のフロントピラーとを備えた車両の上部車体構造であって、
前記各ルーフサイドレールに沿って設けられて、所定条件の成立時に供給されるガス圧に応じて膨張展開するカーテン部を備えたカーテンエアバッグ装置を有し、
前記各フロントピラーは、その車幅方向内縁に設けられて前記フロンウインドの車幅方向両縁をそれぞれ支持するフロントウインド支持部を有し、
前記各フロントウインド支持部は、その後端部から前方に延びるエアバッグ収納部と、当該エアバッグ収納部の前端からこのエアバッグ収納部と連続して前方に延びる狭小部とをそれぞれ含み、
前記各狭小部は、その車幅方向の幅が前記エアバッグ収納部の車幅方向の幅よりも小さく、かつ、その内縁が前記エアバッグ収納部の内縁よりも外側に位置する形状を有し、
前記各エアバッグ収納部の下方には、前記カーテンエアバッグ装置の前端部分が配置されていることを特徴とする車両の上部車体構造。
【請求項2】
請求項1に記載の車両の上部車体構造であって、
前記各エアバッグ収納部は、その車幅方向の幅が前後方向に略一定となる形状を有し、
前記各狭小部は、前記エアバッグ収納部の前端部から前方に向かうに従ってその車幅方向の幅が漸減する形状を有することを特徴とする車両の上部車体構造。
【請求項3】
請求項1または2に記載の車両の上部車体構造であって、
前記一対のルーフサイドレール間に跨って配設されたルーフパネルを備え、
前記各ルーフサイドレールは、前記ルーフパネルの車幅方向両縁にそれぞれ接合されるルーフ接合部を有し、
前記各フロントウインド支持部は、前記各ルーフ接合部の前端部から当該ルーフ接合部と連続して前方に延びる形状を有することを特徴とする車両の上部車体構造。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の車両の上部車体構造であって、
前記各ルーフサイドレールは、その軸方向と垂直な方向の断面が閉断面を形成する形状を有し、
前記各フロントピラーは、その軸方向と垂直な方向の断面が閉断面を形成する形状を有し、
前記各フロントピラーの閉断面の上下方向の長さは、前記各ルーフサイドレールの閉断面の上下方向の長さよりも長いことを特徴とする車両の上部車体構造。
【請求項5】
請求項4に記載の車両の上部車体構造であって、
前記各フロントピラーは、前記フロントウインド支持部に沿って設けられて当該フロントウインド支持部に接合される被接合部と、前記フロントウインド支持部の外縁と当該被接合部の外縁との間で車幅方向外側に膨出する状態で延びる本体パネル部とを有し、
前記各フロントウインド支持部のうち前記狭小部が設けられた部分では、当該狭小部のほぼ全体が前記被接合部に接合されて前記本体パネル部によって閉断面が形成されている一方、前記各フロントウインド支持部のうち前記エアバッグ収納部が設けられた部分では、当該エアバッグ収納部の車幅方向内側部分が前記被接合部に接合されてこのエアバッグ収納部の車幅方向外側部分と前記本体パネル部とによって閉断面が形成されていることを特徴とする車両の上部車体構造。
【請求項6】
請求項4または5に記載の車両の上部車体構造であって、
前記各ルーフサイドレールは、前記ルーフ接合部よりも車幅方向内側の位置から当該ルーフ接合部よりも車幅方向外側の位置まで延びる形状を有するとともに、その内側に前記ルーフ接合部よりも車幅方向内側の位置から当該ルーフ接合部よりも車幅方向外側の位置まで延びる閉断面が形成される形状を有することを特徴とする車両の上部車体構造。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の車両の上部車体構造であって、
前記フロントウインドの車幅方向両縁にそれぞれ設けられて、前記各フロントウインド支持部に沿って延びて当該フロントウインド支持部を車外側からそれぞれ覆う遮蔽部を有し、
前記各遮蔽部は、前記各フロントウインド支持部のうち前記狭小部を覆う部分の車幅方向の幅の方が、前記各フロントウインド支持部のうち前記エアバッグ収納部を覆う部分の車幅方向の幅の方よりも小さいことを特徴とする車両の上部車体構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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