説明

車両の上部車体構造

【課題】ルーフパネル2をアルミニウム合金製とし且つルーフにキャリアブラケット7を設けるケースにおいて、電食防止、側突時の衝撃荷重分散、並びにキャリアブラケット7の取付強度確保を図る。
【解決手段】Bピラー5に対応する位置とこれを挟む前後両側位置の少なくとも3箇所に車幅方向に延びるルーフレインフォースメント4B〜4Dを設け、上記前後両側のレインフォースメント4B,4D各々に対応する位置において、サイドレール1のフランジ11a,12aに取付孔21を設けてキャリアブラケット7を取り付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の上部車体構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両(自動車)の燃費向上には、エンジンやトランスミッションなどパワートレイン系の改良の他、車体の軽量化が有効である。そのために、車体各パーツの構造改良、複数のパーツの一体化による部品点数の削減、鋼板製車体パネルの高強度化による薄板化等が図られているが、従来の主たるパーツ構成材である鉄系材料から、アルミニウム合金を初めとする軽合金材料への材料置換も軽量化の有効な手段となる。この材料置換に関しては、足回り部品を鋳鉄製からアルミニウム合金製に置換した例があり、近年では、ドア、ボンネット、トランクリッド等の車体クロージャ部品や、ルーフパネルのアルミニウム合金化が検討されている。特にルーフパネルはその面積が大きいことから、そのアルミニウム合金化は軽量化効果が大きいと考えられ、アルミルーフ(アルミニウム合金製ルーフパネル)を車両に採用するための技術開発が活発になされている。
【0003】
例えば、アルミルーフの場合は鋼板材よりなるルーフサイドレールとの接合面に水が侵入すると電食を招く問題がある。これを防止するために、特許文献1は、アルミルーフとサイドレールとを、直接接触しないように両者間に接着剤(シール材)を介在させて、非貫通型リベットで接合することを開示する。特許文献2は、当該両者間に接着剤(シール材)を介在させて抵抗溶接で接合すること(ウエルドボンド)を開示する。
【0004】
また、車両のルーフの両サイドには、ルーフキャリア(ルーフ上で荷物を支持する荷台)を取り付けるためのキャリアブラケットが設けられることがある。特許文献3には、ルーフパネルの側端部の車体前後方向に延びる溝部にルーフモールを取り付けること、このルーフモールに開口を設けてそこからキャリアブラケットを覗かせること、ルーフパネルとルーフサイドレールとを接合した部分に貫通孔を設けてキャリアブラケットをねじ止めすることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−272541号公報
【特許文献2】特開2008−222013号公報
【特許文献3】特開2007−126083号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
鋼板製ルーフパネルの場合は、特許文献3に記載されているように、ルーフパネルとサイドレールとを接合した部分に取付孔を設けてそこにキャリアブラケットをねじ止めすることができる。しかし、アルミルーフの場合は、そのような取付孔を設けると、該取付孔からアルミルーフとサイドレールとの接合面に水が侵入し、電食を招き易くなる。また、アルミルーフの場合、鋼板製ルーフに比べて、同じ板厚であれば、強度ないし剛性が若干低くなるが、鋼板製ルーフと同様に、車両側突時のBピラーの車室内方向への変形やルーフパネルの変形を小さく抑える必要がある。
【0007】
すなわち、本発明の課題は、ルーフパネルをアルミニウム合金製とし且つルーフにキャリアブラケットを設けるケースにおいて、上記電食の問題及び側突時の衝撃荷重分散の問題を解決するとともに、キャリアブラケットの取付強度を確保することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題の解決のために、車両のBピラー位置及びその前後両側位置に車幅方向に延びるルーフレインフォースメントを配置し、この前後両側のレインフォースメントに対応する位置において、アルミルーフにはかからないように、サイドレールに取付孔を設けてキャリアブラケットを取り付けるようにした。
【0009】
すなわち、上記課題を解決する手段は、ルーフの両サイド各々を車体前後方向に延び、且つ車幅方向内側にフランジが設けられた閉断面構造のサイドレールと、
上記両サイドレールに跨るように、該両サイドレールの上記フランジに接着剤を介して接合されたアルミニウム合金製のルーフパネルと、
上記ルーフパネル内側を互いに車体前後方向に間隔をおいて車幅方向に延びる複数のレインフォースメントとを備え、
上記サイドレールとルーフパネルとの接合部分に車体前後方向に延びる上方に開口したモヒカン溝が形成され、
上記モヒカン溝部において、上記レインフォースメントの両端部が上記ルーフパネルに接合されている車両の上部車体構造において、
上記レインフォースメントは、車両のBピラーに対応する位置とこれを挟む前後両側位置の少なくとも3箇所に配置され、
上記モヒカン溝部における上記前後両側のレインフォースメント各々に対応する位置において、上記サイドレールの上記フランジに上記ルーフパネルを避けて取付孔が設けられ、該取付孔によりルーフキャリア取付用のキャリアブラケットが上記サイドレールのフランジに取り付けられていることを特徴とする。
【0010】
かかる車両の上部車体構造によれば、車両片側に対する側突荷重はBピラーからサイドレール及び3本のレインフォースメントを介して反対側のサイドレール等に伝達され、荷重分散性が高まるため、Bピラーの車室内への変形やアルミニウム合金製ルーフパネルの変形が少なくなる。また、キャリアブラケットの取付孔は、上記ルーフパネルを避けて、サイドレールのフランジに設けられているから、該取付孔が、ルーフパネルとサイドレールとの接合面への雨水等の侵入場所となることがなく、その接合面での電食発生防止に有利になる。また、キャリアブラケットは、ルーフパネルには直接取り付けられていないが、レインフォースメントに対応する位置でサイドレールに取り付けられていて、該レインフォースメントがキャリアブラケットに加わる荷重の分散に働くから、該キャリアブラケットの取付強度の確保が容易になる。
【0011】
好ましい実施形態では、上記レインフォースメントの両端部は上記サイドレールのフランジの上面に接合されている。これにより、片側のサイドレールから反対側のサイドレールへのレインフォースメントによる荷重伝達が効率良く行なわれ、側突荷重やキャリアブラケットに加わる荷重の分散性が高くなる。
【0012】
好ましい実施形態では、キャリアブラケット用の上記取付孔がレインフォースメントとサイドレールとを貫通するように設けられ、キャリアブラケットがレインフォースメント及びサイドレールの両者に取り付けられている。これにより、キャリアブラケット取付部の強度が高くなる(支持剛性が高くなる)とともに、キャリアブラケットに加わる荷重がレインフォースメントを介して片側のサイドレールから反対側のサイドレールに分散され易くなり、キャリアブラケットの取付強度がさらに高くなる。
【0013】
好ましい実施形態では、上記ルーフパネルの車幅方向両側縁には、上記前後両側のレインフォースメントに対応する位置に、車幅方向の両外側に開口した切り欠きが形成され、該切り欠き内に上記キャリアブラケットが収められている。これにより、上記モヒカン溝幅を過度に大きくすることなく、該モヒカン溝にキャリアブラケットを配置することができる。
【0014】
好ましい実施形態では、上記ルーフパネルには、上記切り欠きを含む車幅方向両側縁に、該ルーフパネルの裏面への水の侵入を阻止するシーラントが設けられている。これにより、切り欠き部位においても、ルーフパネルとレインフォースメントとの間に雨水等が侵入することが避けられ、電食防止に有利になる。
【0015】
好ましい実施形態では、上記Bピラーに対応する位置のレインフォースメントと上記サイドレールとがガセットを介して結合されている。これにより、片側のBピラーから反対側のBピラーへの効率的な荷重伝達が図れ、荷重分散性が高くなる。
【発明の効果】
【0016】
以上のように本発明によれば、ルーフパネルをアルミニウム合金製とした車両の上部車体構造に関し、車両のBピラーに対応する位置とこれを挟む前後両側位置の少なくとも3箇所に車幅方向に延びるルーフレインフォースメントを設け、ルーフのモヒカン溝部における上記前後両側のレインフォースメント各々に対応する位置において、上記ルーフパネルを避けて上記サイドレールのフランジに取付孔を設けてキャリアブラケットを取り付ける構成としたから、車両に対する側突荷重の分散性が高まって、Bピラーの車室内方向への変形やルーフパネルの変形が少なくなるとともに、キャリアブラケットの取付孔が、ルーフパネルとサイドレールとの接合面への雨水等の侵入場所とはならないため、電食発生防止に有利になり、しかも、レインフォースメントがキャリアブラケットに加わる荷重の分散に有効に働くため、該キャリアブラケットの取付強度の確保が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る車両のルーフサイド部分を示す横断面図である。
【図2】本発明に係るアルミニウム合金製ルーフパネルにおけるレインフォースメントの配置示す図(車室側から視た図)である。
【図3】本発明に係るBピラー位置のレインフォースメントとサイドレールとの接合構造を示す車室側からの斜視図である。
【図4】本発明に係るキャリアブラケットの取付構造を示すルーフ上からの斜視図である。
【図5】図4のA−A線位置での断面図である。
【図6】上記キャリアブラケットの斜視図である。
【図7】図4のB−B線位置での断面図である。
【図8】別の実施例に係る図7に相当する図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0019】
図1は車両の片側のルーフサイド部分を示すが、車両の反対側も当該片側と同様に構成されている。この点は図2以下の各図も同じである。図1において、1はルーフサイドを車体前後方向に延びる亜鉛メッキ鋼板製サイドレール、2は左右のサイドレール1に跨るように設けられたアルミニウム合金製ルーフパネルである。
【0020】
サイドレール1は、各々車体前後方向に延びるレールアウタ11とレールインナ12とからなる。サイドレール1は、レールアウタ11とレールインナ12それぞれのフランジ11a,12a同士を接合することにより閉断面構造に形成されている。ルーフパネル2は、その車幅方向両側のフランジ2aがサイドレール1のフランジ11aに接合されている。このサイドレール1とルーフパネル2との接合部分に車体前後方向に延びる上方に開口したモヒカン溝3が形成されている。
【0021】
すなわち、サイドレールアウタ11は、その車幅方向内側に下方に延びる側壁11bを有し、該側壁11bの下端より上記フランジ11aが車幅方向内側に張り出している。ルーフパネル2も、その車幅方向両側に下方に延びる側壁2bを有し、該側壁2bの下端より上記フランジ2aが車幅方向外側に張り出している。そして、上記フランジ11a,2a同士の接合により、このフランジ接合部分と上記側壁11b,2bよりなる上記モヒカン溝3が形成されている。
【0022】
図2に示すように、ルーフパネル2の内側には、車幅方向に延びる5本の亜鉛メッキ鋼板製レインフォースメント4A〜4Eが車体前後方向に間隔をおいて設けられている。これらレインフォースメント4A〜4Eは、各々両端部がルーフパネル2に接合されている。前端のレインフォースメント4Aを除く残り4本のレインフォースメント4B〜4Eは、その端部がモヒカン溝3の部位においてルーフパネル2に接合されている。
【0023】
中央のレインフォースメント4Cは、図3に示すように、サイドレール1に結合された車両のBピラー(車両の前ドアと後ドアとの間のピラー)5に対応する位置に設けられている。このレインフォースメント4Cの端部はガセット6を介してサイドレール1に接合されている。
【0024】
図1は中央のレインフォースメント4Cの前後両側のレインフォースメント4B又は4Dの位置での横断面図であり、図4にも示すように、この前後両側のレインフォースメント4B,4Dに対応する位置において、サイドレール1にルーフキャリア取付用のキャリアブラケット7が取り付けられている。
【0025】
先にレインフォースメント4B〜4Eが設けられていない部分でのサイドレール1とルーフパネル2との接合構造を説明する。図5に示すように、ルーフパネル2のフランジ2aはサイドレール1のフランジ11aの上に接着剤8を介して重ねられている。この状態でスポット溶接することにより、ルーフパネル2のフランジ2aとサイドレール1のフランジ11aとの間にナゲット9が形成されている。すなわち、ルーフパネル2のフランジ2aとサイドレール1のフランジ11aとは、接着剤と溶接とを併用したウエルドボンド法によって接合されている。
【0026】
一方、レインフォースメント4B〜4Eが配置されている部分では、サイドレール1のフランジ11a,12aにレインフォースメント4B〜4Eの板厚分に相当する深さの凹部が設けられている。この凹部にレインフォースメント4B〜4Eを収めることにより、ルーフパネル2のフランジ2aの上面が車体前後方向の全長にわたって平坦になるようにされている。
【0027】
次にキャリアブラケット7及びその取付構造を説明する。キャリアブラケット7は、図6に示すように、車体前後方向に延び、その中央にルーフキャリア(図示省略)を取り付けるための取付部7aが設けられ、両端部にスタッドボルト7bが設けられている。図4に示すように、レインフォースメント4B,4Dに対応する位置では、ルーフパネル2のフランジ2aに車幅方向の両外側に開口した切り欠き2cが形成され、この切り欠き2c内にキャリアブラケット7が収められている。
【0028】
キャリアブラケット7の取付構造の詳細は図7に示されている。レインフォースメント4B,4Dの端部はサイドレール1のフランジ11aの上に重ねられている。そして、キャリアブラケット7のための取付孔21が、サイドレール1のフランジ11a,12a及びレインフォースメント4B,4Dを貫通するように設けられている。取付孔21は、ルーフパネル2を避けて、切り欠き2c内に車体前後方向に間隔をおいて2つ設けられている。キャリアブラケット7は、そのスタッドボルト7bを取付孔21に嵌め、車室側からスタッドボルト7bにナット7cを適用することで、サイドレール1のフランジ11a,12a及びレインフォースメント4B,4Dの両者に結合されている。キャリアブラケット7とレインフォースメント4B,4Dとの間には取付孔21への雨水等の侵入を阻止するパッキン22が挟み込まれている。よって、サイドレール1のフランジ11a,12aとレインフォースメント4B,4Dとは、キャリアブラケット7のスタッドボルト7bによって結合されていることになる。
【0029】
また、ルーフパネル2の車幅方向両側縁、すなわち、フランジ2aの縁には、図4、図6及び図7に示すように、切り欠き2cを含んで全長にわたり、該ルーフパネル2の裏面への水の侵入を阻止するシーラント23が施されている。
【0030】
従って、上記実施形態によれば、車両片側に対する側突荷重はBピラー5からサイドレール1に伝わり、このサイドレール1からレインフォースメント4B〜4Eを介して反対側のサイドレール1に伝達される。さらに、Bピラー5の位置にある中央のレインフォースメント4Cに対してはサイドレール1からガセット6を介して荷重が伝達される。このため、側突荷重の分散性が高く、Bピラー5の車室内への変形やルーフパネル2の変形が少なくなる。
【0031】
また、ルーフキャリアからキャリアブラケット7に加わる荷重がレインフォースメント4B,4Dによってルーフパネル2に分散されるため、キャリアブラケット7の取付強度の確保が容易になる。レインフォースメント4B,4Dに対応する位置において、サイドレール1のフランジ11a,12aにキャリアブラケット7が取り付けられているためであり、さらに、キャリアブラケット7がサイドレール1とレインフォースメント4B,4Dの両者に結合されているためである。
【0032】
また、キャリアブラケット7のための取付孔21はルーフパネル2を貫通していないから、該取付孔21がルーフパネル2の裏面側への雨水等の侵入場所となることがなく、ルーフパネル2の裏面側への雨水等の侵入はシーラント23によって確実に阻止され、電食発生防止に有利になる。
【0033】
また、ルーフパネル2のフランジ2aに設けた切り欠き2cにキャリアブラケット7を収めたから、モヒカン溝3の溝幅を過度に大きくすることなく、該モヒカン溝3にキャリアブラケット7を配置することができる。
【0034】
図8は別の実施形態を示す。この実施形態では、先に説明した実施形態とは違って、キャリアブラケット7を、レインフォースメント4B,4Dには取り付けず、サイドレール1のフランジ11a,12aのみに取り付け、レインフォースメント4B,4Dの端部はサイドレール1のフランジ11aに接合している。この接合のためにサイドレール1のフランジ12aに切り欠き12bを設け、この切り欠き12bにおいて、サイドレール1のフランジ11a、ルーフパネル2のフランジ2a及びレインフォースメント4B,4Dを溶接機の電極チップで挟み、サイドレール1のフランジ11aとレインフォースメント4B,4Dの端部との接合面に溶接ナゲット24を形成している。
【0035】
ルーフパネル2に切り欠き2cを設けて、該切り欠き2c内にキャリアブラケット7を収めている点、ルーフパネル2のフランジ2aの縁には切り欠き2cを含んで全長にわたりシーラント23を設けている点など、他の構成は先の実施形態と同じである。
【0036】
図8の実施形態においては、ルーフキャリアからキャリアブラケット7に加わる荷重がサイドレール1のフランジ11aからルーフパネル2及びレインフォースメント4B,4Dに分散されることになる。
【0037】
なお、上記各実施形態は、レインフォースメント4B〜4Eがルーフパネル2に予め接合されているケースであるが、レインフォースメント4B〜4Eを先にサイドレール1に接合し、このサイドレール1及びレインフォースメント4B〜4Eに対してルーフパネル2を接着剤と溶接とによって接合するようにしてもよい。
【0038】
また、ルーフパネル2とサイドレール1或いはレインフォースメント4B〜4Eとは、溶接ではなく、接着剤と非貫通型リベットとによって接合するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0039】
1 サイドレール
11a フランジ
12a フランジ
2 ルーフパネル
2c 切り欠き
3 モヒカン溝
4A〜4E レインフォースメント
5 Bピラー
6 ガセット
7 キャリアブラケット
8 接着剤
21 取付孔
23 シーラント

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルーフの両サイド各々を車体前後方向に延び、且つ車幅方向内側にフランジが設けられた閉断面構造のサイドレールと、
上記両サイドレールに跨るように、該両サイドレールの上記フランジに接着剤を介して接合されたアルミニウム合金製のルーフパネルと、
上記ルーフパネル内側を互いに車体前後方向に間隔をおいて車幅方向に延びる複数のレインフォースメントとを備え、
上記サイドレールとルーフパネルとの接合部分に車体前後方向に延びる上方に開口したモヒカン溝が形成され、
上記モヒカン溝部において、上記レインフォースメントの両端部が上記ルーフパネルに接合されている車両の上部車体構造において、
上記レインフォースメントは、車両のBピラーに対応する位置とこれを挟む前後両側位置の少なくとも3箇所に配置され、
上記モヒカン溝部における上記前後両側のレインフォースメント各々に対応する位置において、上記サイドレールの上記フランジに上記ルーフパネルを避けて取付孔が設けられ、該取付孔によりルーフキャリア取付用のキャリアブラケットが上記サイドレールのフランジに取り付けられていることを特徴とする車両の上部車体構造。
【請求項2】
請求項1において、
上記ルーフパネルの車幅方向両側縁には、上記前後両側のレインフォースメントに対応する位置に、車幅方向の両外側に開口した切り欠きが形成され、該切り欠き内に上記キャリアブラケットが収められていることを特徴とする車両の上部車体構造。
【請求項3】
請求項2において、
上記ルーフパネルには、上記切り欠きを含む車幅方向両側縁に、該ルーフパネルの裏面への水の侵入を阻止するシーラントが設けられていることを特徴とする車両の上部車体構造。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
上記Bピラーに対応する位置のレインフォースメントと上記サイドレールとがガセットを介して結合されていることを特徴とする車両の上部車体構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−73567(P2011−73567A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−226922(P2009−226922)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】