説明

車両の前部構造

【課題】車両の前部構造において、歩行者保護を図って衝突安全性を向上させるとともに、足払い部材の支持構造を改良すること、重量物であるバンパレインフォースメントの重心位置を後退させること、フロントオーバーハングを部分的に短縮すること、車両のヨー慣性モーメントを低減すること、車両の操縦安定性を向上させること、等である。
【解決手段】バンパレインフォースメント23は、1対のフロントサイドフレーム22との連結部23aの間に連結部23aよりも後退させた車幅方向中間部23cを有し、バンパレインフォースメント23よりも下方位置に車幅方向に延びる足払い部材32が配設され、この足払い部材32がバンパレインフォースメント23の車幅方向中間部23cの前側に配設されたプレート取付部材30に支持されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両の前部構造に関し、特に、バンパレインフォースメントよりも下方位置に車幅方向に延びる足払い部材が配設され、この足払い部材がバンパレインフォースメントの前側に配設されたプレート取付部材に支持されたものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、自動車等の車両の前部構造では、車室の前端が(車室とエンジンルームとが)ダッシュパネルで仕切られ、このダッシュパネルから左右1対のフロントサイドフレームが前方へ延び、1対のフロントサイドフレームの前端側に車幅方向に長いバンパレインフォースメント(以下、バンパレインという)が架着され、このバンパレインが車両の前外装面を形成するバンパ部材で覆われている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0003】
バンパレインは、全体的に多少前方凸に湾曲しているものが多いが、こうしたものを含めて、基本的に、車幅方向に略ストレートに延びるように形成されている。また、1対のフロントサイドフレームの前端部に衝突荷重を吸収可能な1対のクラッシュカンが取付けられ、この1対のクラッシュカンにバンパレインが連結されたものが公知である。
【0004】
ここで、本願出願人は、ダッシュパネル(ダッシュロアパネル)の車幅方向中央部分に後方へ凹む凹部を形成し、この凹部にエンジンの後端部が収容されて、エンジンが前輪の車軸位置よりも後方に位置するように、エンジンをエンジンルームに後方配置した車両を実用化している(特許文献1〜3等参照)。
【0005】
特許文献1,3の車両の前部構造では、バンパレインの後側において車幅方向に延びる中間クロスメンバが1対のフロントサイドフレームに架着され、特許文献1の構造では、バンパレインの後方にラジエータが前傾姿勢で配設され、中間クロスメンバの上側にバッテリが配設され、特許文献3の構造では、バンパレインと中間クロスメンバとの間にフロントトランクボックスが配設されている。特許文献2,3の車両の前部構造では、バンパレインから後方へ比較的離隔した位置でエンジンの直ぐ前側にラジエータが鉛直姿勢で配設され、エンジンの前方且つラジエータの上側にエアクリーナが配設されている。
【0006】
【特許文献1】特開2003−326981号公報
【特許文献2】特開2005−28911号公報
【特許文献3】特開2005−29057号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の車両の前部構造では、バンパレインが車幅方向に略ストレートに延びるように形成されているため、バンパレインの1対のフロントサイドフレームとの連結部の位置を後退させるのに限界があることから、重量物であるバンパレインの重心位置を後退させること、フロントオーバーハングを短縮すること、車両のヨー慣性モーメントを低減すること、車両の操縦安定性(ハンドリング性能)を向上させること、等に限界がある。
【0008】
エンジンが前輪の車軸位置よりも後方に位置するように、エンジンをエンジンルームに後方配置した車両では、ヨー慣性モーメントの低減、操縦安定性の向上を実現しているが、こうした改善を更に図りたいという要望があるが、上記課題が障害となる。
【0009】
また、従来の車両の前部構造では、バンパレインが車幅方向に略ストレートに延びるように形成され、バンパレインの1対のフロントサイドフレームとの連結部の位置を後退させるのに限界があることから、エンジンルームに前後方向のデッドスペースが大きくなる場合があり、こうした問題は、特に、エンジンが前輪の車軸位置よりも後方に位置するように、エンジンをエンジンルームに後方配置した場合に顕著になり、また、車両の前外装面を形成するバンパ部材の形状を含むデザインの自由度が小さいという問題もある。
【0010】
ところで、従来の車両の前部構造では、通常、車両前面部分に、ライセンスプレートを取付けるためにプレート取付部材が配設される一方、バンパレインフォースメントよりも下方位置に車幅方向に延びる足払い部材が配設され、車両衝突時、歩行者の足が足払い部材に当たると、この足払い部材によって歩行者がボンネット上に掬い上げられ、そのボンネットで衝撃吸収が行われるようにした技術が周知であるが、この足払い部材をフロントサイドフレーム等の部材に別途支持して設ける必要があり、そこに改良の余地がある。
【0011】
本発明の目的は、車両の前部構造において、バンパレインフォースメントよりも下方位置に車幅方向に延びる歩行者保護用の足払い部材を配設して、歩行者保護を図って衝突安全性を向上させるとともに、この足払い部材の支持構造を改良し、更に、重量物であるバンパレインフォースメントの重心位置を後退させること、フロントオーバーハングを部分的に短縮すること、車両のヨー慣性モーメントを低減すること、車両の操縦安定性(ハンドリング性能)を向上させること、エンジンルームの前後方向のデッドスペースを縮小すること、車両の前外装面を形成するバンパ部材の形状を含むデザインの自由度を向上させること、等である。
【0012】
請求項1の車両の前部構造は、車室の前端を仕切るダッシュパネルと、このダッシュパネルから前方へ延びる左右1対のフロントサイドフレームと、1対のフロントサイドフレームの前端側に架着された車幅方向に長いバンパレインフォースメントと、このバンパレインフォースメントを覆うバンパ部材とを備えた車両の前部構造であって、前記バンパレインフォースメントの前側にライセンスプレートを取付けるために配設されたプレート取付部材と、前記バンパレインフォースメントよりも下方位置に車幅方向に延びるように配設された歩行者保護用の足払い部材とを備え、前記足払い部材がプレート取付部材に支持されたことを特徴とする。
【0013】
バンパレインフォースメントよりも下方位置に車幅方向に延びる歩行者保護用の足払い部材が配設されたので、車両衝突時、歩行者の足が足払い部材に当たると、この足払い部材によって歩行者がボンネット上に掬い上げられ、そのボンネットに衝撃吸収機能を持たせることで、歩行者保護が図られて衝突安全性が向上する。バンパレインフォースメントの前側にライセンスプレートを取付けるためにプレート取付部材が配設され、このプレート取付部材に足払い部材が支持され、つまり、このプレート取付部材がライセンスプレートの取付けと足払い部材の支持とを両立できるものになる。
【0014】
ここで、請求項2の車両の前部構造では、前記バンパレインフォースメントは、1対のフロントサイドフレームとの連結部の間に前記連結部よりも後退させた車幅方向中間部を有し、前記車幅方向中間部の前側にプレート取付部材が配設され、これにより、重量物であるバンパレインフォースメントの重心位置が後退し、車幅方向中央部分におけるフロントオーバーハングが短縮され、車両のヨー慣性モーメントの低減、車両の操縦安定性(ハンドリング性能)の向上が図られ、また、バンパレインフォースメントの車幅方向中間部の前側の後方へ凹んだ空間がプレート取付部材の配置に有効利用される。
【0015】
他の従属請求項として次の構成を採用可能である。
前記ライセンスプレートは、バンパレインフォースメントの最前端位置よりも前方へ張出さないように取付けられる(請求項3)。前記足払い部材は、バンパレインフォースメントの最前端位置よりも前方へ張出すように配設される(請求項4)。前記バンパレインフォースメントは、前記連結部よりも車幅方向外側部に、前記連結部よりも後方に位置するように後退させた外側後退部を有する(請求項5)。前記ダッシュパネルの前方且つ1対のフロントサイドフレームの間にパワートレインが配設される(請求項6)。
【発明の効果】
【0016】
請求項1の車両の前部構造によれば、バンパレインフォースメントよりも下方位置に車幅方向に延びる歩行者保護用の足払い部材を配設したので、車両衝突時、歩行者の足が足払い部材に当たると、その足払い部材によって歩行者がボンネット上に掬い上げられ、そのボンネットに衝撃吸収機能を持たせることで、歩行者保護を図って衝突安全性を向上させることができ、そして、バンパレインフォースメントの前側にライセンスプレートを取付けるためにプレート取付部材を配設し、このプレート取付部材に足払い部材を支持したので、このプレート取付部材がライセンスプレートの取付けと足払い部材の支持とを両立できるものになり、つまり、足払い部材の支持構造を改良することができる。
【0017】
請求項2の車両の前部構造によれば、バンパレインフォースメントは、1対のフロントサイドフレームとの連結部の間に前記連結部よりも後退させた車幅方向中間部を有するので、前記連結部の位置を後退させるのに限界があっても、重量物であるバンパレインフォースメントの重心位置を後退させて、車幅方向中央部分におけるフロントオーバーハングを短縮でき、故に、車両のヨー慣性モーメントを低減でき、車両の操縦安定性(ハンドリング性能)を向上させ、また、エンジンルームの前後方向のデッドスペースを縮小でき、車両の前外装面を形成するバンパ部材の形状を含むデザインの自由度を向上させ、そして、バンパレインフォースメントの車幅方向中間部の前側にプレート取付部材を配設したので、この車幅方向中間部の前側の後方へ凹んだ空間をプレート取付部材の配置に有効利用して、ライセンスプレートの視認性を良くすることができる。
【0018】
請求項3の車両の前部構造によれば、バンパ部材は、車幅方向中間部に沿って後退させたバンパ部材車幅方向中間部を有するので、バンパ部材の車幅方向中央部分を後方へ凹ませて、バンパ部材のデザイン性を高めることができ、ライセンスプレートをバンパレインフォースメントに対して大きく前方へ離隔させずにバンパ部材の外部に配設できる。
【0019】
請求項4の車両の前部構造によれば、ライセンスプレートを、バンパレインフォースメントの最前端位置よりも前方へ張出さないように取付けたので、車両衝突時、このライセンスプレートを介してプレート取付部材に、歩行者等の障害物が直接当たりにくいようにすることができる。
【0020】
請求項5の車両の前部構造によれば、足払い部材を、バンパレインフォースメントの最前端位置よりも前方へ張出すように配設したので、歩行者の足がバンパレインフォースメントに当たる前に足払い部材に当たるようにして、足払い部材の前記機能を確実に発揮させることができる。
【0021】
請求項6の車両の前部構造によれば、バンパレインフォースメントは、前記連結部よりも車幅方向外側部に、前記連結部よりも後方に位置するように後退させた外側後退部を有するので、バンパレインフォースメントの重心位置を一層後退させて、車幅方向両端部分におけるフロントオーバーハングを短縮でき、車両のヨー慣性モーメントの低減、車両の操縦安定性の向上、バンパ部材のデザインの自由度の向上を更に図ることができる。
【0022】
請求項7の車両の前部構造によれば、ダッシュパネルの前方且つ1対のフロントサイドフレームの間にパワートレインを配設したので、パワートレインの低重心化を図って、車両の操縦安定性を更に向上させ、また、エンジンが前輪の車軸位置よりも後方に位置するように、エンジンをエンジンルームに後方配置する場合に有利になり、こうして、ヨー慣性モーメントの低減、操縦安定性の向上を一層図ることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の車両の前部構造は、車室の前端を仕切るダッシュパネル、ダッシュパネルから前方へ延びる左右1対のフロントサイドフレーム、1対のフロントサイドフレームの前端側に架着された車幅方向に長いバンパレインフォースメント、バンパレインフォースメントを覆うバンパ部材、バンパレインフォースメントの前側にライセンスプレートを取付けるために配設されたプレート取付部材、バンパレインフォースメントよりも下方位置に車幅方向に延びるように配設された歩行者保護用の足払い部材を備え、足払い部材がプレート取付部材に支持されている。
【実施例】
【0024】
図1〜図4に示すように、車両1(自動車1)は、左右1対の前輪2、左右1対の後輪3を備え、車両1の前部のエンジンルーム4にエンジン5を搭載し、このエンジン5により後輪3を駆動するFR車である。
【0025】
車両1の前部構造20は、車室6の前端を(車室6とエンジンルーム4とを)仕切るダッシュパネル21、ダッシュパネル21から前方へ延びる左右1対のフロントサイドフレーム22、1対のフロントサイドフレーム22の前端側に架着された車幅方向に長いバンパレインフォースメント23(以下、バンパレイン23という)、バンパレイン23を覆うバンパ部材24、バンパレイン23の後側において車幅方向に延びて1対のフロントサイドフレーム22に架着された中間クロスメンバ25を備えている。
【0026】
更に、車両1の前部構造20は、バンパレイン23の前側にライセンスプレート31(ナンバープレート31)を取付けるために配設されたプレート取付部材30、バンパレイン23よりも下方位置に車幅方向に延びるように配設された歩行者保護用の足払い部材32を備え、足払い部材32が左右1対の足払い支持部材33を介してプレート取付部材30に支持されている。
【0027】
ダッシュパネル21の下端部には、車室6のフロアを形成するフロアパネル7の前端部が結合され、フロアパネル7の車幅方向両端部に左右1対のサイドシル8が結合されている。1対のフロントサイドフレーム22の後端部分は、ダッシュパネル21の前面に沿って下方へ延び、ダッシュパネル21の下端部において、フロアパネル7の下面に結合されて前後方向へ延びる左右1対のフロアフレーム9の前端部に結合されている。
【0028】
車室6には、ダッシュボード10、ステアリングホイール11、左右1対の前席12、左右1対の後席13等が配設され、車室6の少なくとも前席12の外側方がサイドドア14(図4参照)により開閉される。尚、図4の符号15は左右1対のヘッドランプ、図4の符号16は左右1対のサイドミラーである。
【0029】
車両1の前部構造20について詳しく説明する。
エンジンルーム4は、ダッシュパネル21、ダッシュパネル21に結合された左右1対のフロントエプロン部材35、バンパ部材24等で囲まれた部分に形成され、ボンネット36により開閉される。ボンネット36は、その後端部がダッシュパネル21の上端側のカウル部材(図示略)にヒンジ結合され、その後端部を中心に上下に回動され開閉する。
【0030】
1対のフロントサイドフレーム22の前端部に衝突荷重を吸収可能な1対のクラッシュカン28が取付けられ、また、中間クロスメンバ25の車幅方向中央部の前端部に衝突荷重を吸収可能な中間クラッシュカン29が取付けられ、これらクラッシュカン28,29にバンパレイン23が連結されている。
【0031】
バンパレイン23は、1対のフロントサイドフレーム22との(1対のフロントサイドフレーム22と連結される)連結部23aを有するとともに1対のフロントサイドフレーム22の前側に位置する左右1対のフレーム前側部23b、1対の連結部23a(フレーム前側部23b)の間の車幅方向中間部23c、1対の連結部23a(フレーム前側部23b)よりも車幅方向外側の左右1対の車幅方向外側部23dを有する。
【0032】
1対のフレーム前側部23bは、バンパレイン23の最前端部分であり、例えば、その前端面が前方へ向くように形成されている。車幅方向中間部23cは、全体的に連結部23aよりも後退するように形成され、フロントサイドフレーム22の前端部よりも後方に位置するように後退させた中間後退部23eを有する。
【0033】
車幅方向中間部23cは、1対のフレーム前側部23bから夫々車幅方向内方且つ後方へ略ストレートに延びる左右の傾斜部を、車幅方向中央部で繋いで平面視にて前方開のV字形状に形成され、この繋ぎ部とその近傍部が中間後退部23eとなり、この中間後退部23eから後方へ少し隔てて中間クロスメンバ25が配置されて、中間後退部23eと中間クロスメンバ25とが中間クラッシュカン29を介して連結されている。
【0034】
1対の車幅方向外側部23dは、連結部23aよりも後方に位置するように後退させた外側後退部23fを有する。1対の車幅方向外側部23dは、1対のフレーム前側部23bから夫々車幅方向外方且つ後方へ略ストレートに延びる左右の傾斜部からなる。
【0035】
以上のように、バンパレイン23は、1対のフレーム前側部23b、車幅方向中間部23c、1対の車幅方向外側部23dにより平面視にて車幅方向へ引き延ばしたようなM字形状に形成されている。尚、バンパレイン23は、例えば、ハイドロフォーム成形により、或いは、2部材を結合して、閉断面構造に構成されている。尚、バンパレイン23として、断面コ字状の開断面構造のバンパレインを採用してもよい。
【0036】
プレート取付部材30は、例えば合成樹脂製であり、バンパレイン23の中間後退部23eを含む車幅方向中間部23cの前側に配設されている。プレート取付部材30は、平面視にてベース形状に形成されて、1対のフロントサイドフレーム22間の距離よりも短い(例えば、1/2程度の)車幅方向長さを有し、車幅方向中心をバンパレイン23の車幅方向中心に一致させて、その後端傾斜面をバンパレイン23の車幅方向中間部23cに当接させた状態で取付けられている。
【0037】
プレート取付部材30は、バンパレイン23の最前端位置(フレーム前側部23b)よりも前方へ張出さないように設けられて、プレート取付部材30の前面は正面に向く平滑な鉛直面に形成され、このプレート取付部材30の前面に、ライセンスプレート31がバンパレイン23の最前端位置よりも前方へ張出さないように、複数(4つ)のボルト31aで着脱可能に取付けられている。(図5参照)
【0038】
尚、プレート取付部材30の上下幅はライセンスプレート27の上下幅と同じで、プレート取付部材の30の車幅方向幅はライセンスプレート27の車幅方向幅よりも小さいが、そうする必要はなく、例えば、プレート取付部材30の上下幅を縮小してフロントサイドフレーム22の上下幅と略同じにする、プレート取付部材30の車幅方向幅を拡大してライセンスプレート31の車幅方向幅と略同じにする、等々、プレート取付部材30の上下幅と車幅方向幅については種々設定可能である。
【0039】
足払い部材32は、車幅方向へ水平姿勢で延びる帯板状に形成され、1対のフロントサイドフレーム22の車幅方向外端間の距離と略同じ車幅方向長さを有し、全体的に、バンパレイン23よりも前方に位置して、バンパレイン23の最前端位置となる部分を含むフレーム前側部23bよりも前方へ張出すように配設されている。
【0040】
足払い部材32は、車幅方向へ向くストレート部32a、ストレート部32aの車幅方向両端部から車幅方向外方且つ後方へ延びる左右1対の傾斜部32bを有し、平面視にて、1対の傾斜部32bの後端がバンパレイン23の1対のフレーム前側部23bの直ぐ前方に位置し、1対の傾斜部32bの延長上近傍にバンパレイン23の1対の車幅方向外側部23dが位置している。
【0041】
1対の足払い支持部材33は、夫々、鉛直支持部33a、鉛直支持部33aの下端部から前方へ延びる水平支持部33bを有し、鉛直支持部33aの上端部がプレート取付部材30の車幅方向両端部に結合され、水平支持部33bの前端部が足払い部材32のストレート部32aの車幅方向両端部に結合されている。
【0042】
プレート取付部材30と足払い支持部材33との結合、足払い部材32と足払い支持部材33との結合については、夫々、種々の結合構造を採用可能であるが、例えば、プレート取付部材30と足払い支持部材33との結合については、図5に示すように、足払い支持部材33の鉛直支持部33aの上部が、プレート取付部材30の車幅方向外側面に当接した状態で複数(1対)のボルト33cで締結されている。
【0043】
ここで、足払い部材32、足払い支持部材33の組付けについては、先ず、足払い部材32に1対の足払い支持部材33を結合してアッセンブリした後、1対の足払い支持部材33をプレート取付部材30に結合することで容易に行うことができる。
【0044】
バンパ部材24は、1対のフロントエプロン部材35及びボンネット36から略連続するように前方へ延びて車両1の前外装面を形成し、このバンパ部材24のうちバンパレイン23の前側に位置する部分は、全体的にバンパレイン23に沿った形状に、また、バンパ部材24のうち足払い部材32の前側に位置する部分は、足払い部材32に沿った形状に形成されている。尚、バンパレイン23とバンパ部材24との間や、足払い部材32とバンパ部材24との間に、ウレタンフォーム等で構成された緩衝部材をバンパレイン23や足払い部材32に取付けて設けてもよい。
【0045】
即ち、バンパ部材24は、1対のフレーム前側部23b、車幅方向中間部23c、1対の車幅方向外側部23dに夫々対応する、1対のバンパ部材フレーム前側部24b、バンパ部材車幅方向中間部24c、1対のバンパ部材車幅方向外側部24dを有し、バンパ部材車幅方向中間部24cは、中間後退部23eに対応する、即ち、中間後退部23eに沿って後退させたバンパ部材中間後退部24eを有する。
【0046】
また、バンパ部材24は、足払い部材32に対応するように、バンパ部材24の前下端部に他部よりも前方へ張出す足払いカバー部24fを有する。この足払いカバー部24fは、1対のバンパ部材フレーム前側部24bに対しては前方へ少し突出し、バンパ部材車幅方向中間部24c(特に、バンパ部材中間後退部24e)に対しては前方へ大きく突出して、その前端部が車幅方向へストレートに延び、足払いカバー部24fの上面部24faの後端が、1対のバンパ部材フレーム前側部24b及びバンパ部材車幅方向中間部24cの下端に繋がっている。
【0047】
ここで、プレート取付部材30は、バンパ部材24のバンパ部材中間後退部24eを含むバンパ部材車幅方向中間部24cを前方へ貫通して張出し、プレート取付部材30の前面に取付けられたライセンスプレート31はバンパ部材24の外側に位置している。尚、バンパ部材車幅方向中間部24cには、プレート取付部材30の貫通孔24caが形成されている。
【0048】
パワートレインであるエンジン5は、エンジンルーム4において、ダッシュパネル21の前方且つ中間クロスメンバ25の後方且つ1対のフロントサイドフレーム22の間に、その大部分がフロントサイドフレーム22の上端よりも下方位置となるように配設されている。ダッシュパネル21の車幅方向中央部分に後方へ凹む凹部21aが形成され、この凹部21aにエンジン5の後端部が収容されて、エンジン5が前輪2の車軸位置よりも後方に位置するようにエンジンルーム4に後方配置されている。
【0049】
エンジン5の駆動力は、トランスミッション40、プロペラシャフト41、差動装置42、左右1対の後輪車軸43を介して1対の後輪3に伝達され、トランスミッション40、プロペラシャフト41等は、フロアパネル7の車幅方向中央部に形成された上方凸のトンネル部(図示略)の内部(下面側)に配設されている。
【0050】
エンジンルーム4の下端側には、フロントサスペンション(図示略)を支持するサスペンションクロスメンバ45、前輪2を操舵する為のパワーステアリング装置46、ラジエータとクーリングファンを有するクーリングユニット47が配設されている。クーリングユニット47は、中間クロスメンバ25の下方から後方に亙って、サスペンションクロスメンバ45、パワーステアリング装置46と干渉しないように後傾姿勢で配置されている。
【0051】
尚、図示省略するが、バンパ部材24に、少なくともクーリングユニット47のラジエータを冷却するために、走行風を導入するエア導入口を形成し、更に、このエア導入口からクーリングユニット47に走行風を導くエアダクトを配設してもよい。尚、エンジンルーム4には、図示略のオイルクーラ、エアクリーナ、バッテリ等の車両装備品が所定の配置で配設される。
【0052】
以上説明した車両1の前部構造20によれば次の効果を奏する。
バンパレイン23よりも下方位置に車幅方向に延びる歩行者保護用の足払い部材32を配設したので、車両衝突時、歩行者の足が足払い部材32に当たると、その足払い部材32によって歩行者がボンネット36上に掬い上げられ、この場合、低位置配置のエンジン5を含む各種車両装備品をボンネット36から下方へ比較的離隔させて配置することができるので、ボンネット36に衝撃吸収機能を持たせることができ、故に、歩行者保護を図って衝突安全性を向上させることができる。
【0053】
そして、バンパレイン23の前側にライセンスプレート31を取付けるためにプレート取付部材30を配設し、このプレート取付部材30に足払い部材32を支持したので、このプレート取付部材30がライセンスプレート31の取付けと足払い部材32の支持とを両立できるものになり、つまり、足払い部材32の支持構造を改良することができる。
【0054】
バンパレイン23は、1対のフロントサイドフレーム22との連結部23aの間に連結部23aよりも後退させた車幅方向中間部23cを有するので、連結部23aの位置を後退させるのに限界があっても、重量物であるバンパレイン23の重心位置を後退させて、車幅方向中央部分におけるフロントオーバーハングを短縮でき、故に、車両1のヨー慣性モーメントを低減でき、車両1の操縦安定性(ハンドリング性能)を向上させることができ、また、エンジンルーム4の前後方向のデッドスペースを縮小でき、車両1の前外装面を形成するバンパ部材24の形状を含むデザインの自由度を向上させることができる。
【0055】
特に、この車両1では、エンジン5が前輪2の車軸位置よりも後方に位置するように且つ低重心にてエンジンルーム4に後方配置されることで、ヨー慣性モーメントの低減、操縦安定性の向上を実現しているが、バンパレイン23の車幅方向中間部23cにより、こうした改善を更に図ることができ、また、エンジン5の前記後方配置により、従来のバンパレインでは、エンジンルーム4に前後方向のデッドスペースが大きくなり易いが、このデッドスペースを確実に縮小しつつ、上記効果を発揮できる。
【0056】
そして、バンパレイン23の車幅方向中間部23aの前側にプレート取付部材30を配設したので、この車幅方向中間部23aの前側の後方へ凹んだ空間をプレート取付部材30の配置に有効利用して、ライセンスプレート31の視認性を良くすることができる。
【0057】
バンパ部材24は、車幅方向中間部23cに沿って後退させたバンパ部材車幅方向中間部24cを有するので、バンパ部材24の車幅方向中央部分を後方へ凹ませて、バンパ部材24のデザイン性を高めることができ、ライセンスプレート31をバンパレイン23に対して大きく前方へ離隔させずにバンパ部材24の外部に配設できる。
【0058】
ライセンスプレート31を、バンパレイン23の最前端位置よりも前方へ張出さないように取付けたので、車両衝突時、このライセンスプレート31を介してプレート取付部材30に、歩行者等の障害物が直接当たりにくいようにすることができ、また、足払い部材32を、バンパレイン23の最前端位置よりも前方へ張出すように配設したので、歩行者の足がバンパレイン23に当たる前に足払い部材32に当たるようにして、足払い部材32の前記機能を確実に発揮させることができる。
【0059】
バンパレイン23は、その車幅方向中間部23cに、フロントサイドフレーム22の前端部よりも後方に位置するように後退させた中間後退部23eを有し、また、バンパレイン23は、連結部23aよりも車幅方向外側部23dに、連結部23aよりも後方に位置するように後退させた外側後退部23fを有するので、バンパレイン23の重心位置を一層後退させて、車幅方向両端部分におけるフロントオーバーハングを短縮でき、車幅方向中央部分におけるフロントオーバーハングの短縮、車両1のヨー慣性モーメントの低減、車両1の操縦安定性の向上、バンパ部材24のデザインの自由度の向上を更に図ることができる。
【0060】
1対のフロントサイドフレーム22の前端部に衝突荷重を吸収可能な1対のクラッシュカン28を取付け、この1対のクラッシュカン28にバンパレイン23を連結したので、更に、バンパレイン23の中間後退部23eと中間クロスメンバ25とを衝突荷重を吸収可能な中間クラッシュカン29を介して連結したので、衝撃吸収性能を高めて衝突安全性の向上させることができる。
【0061】
バンパレイン23の最前端部分であるフレーム前側部23bに連結部21aを有するので、連結部21aの位置を従来の位置よりも後退させずに、バンパレイン23の重心位置を後退させて、フロントオーバーハングを部分的に短縮でき、また、衝突発生時には、バンパレイン23のフレーム前側部23bから衝突加重が入力されることが多く、故に、クラッシュカン29の機能を確実に発揮させて衝突安全性を向上させることができる。
【0062】
バンパレイン23の後側において車幅方向に延びて1対のフロントサイドフレーム22に架着された中間クロスメンバ25を備え、バンパレイン23の車幅方向中間部23cを中間クロスメンバ25に連結したので、この中間クロスメンバ25により、車両1の車体捩じれ剛性を高めるとともに、車両衝突時、バンパレイン23に入力された衝突荷重は、1対のフロントサイドフレーム22にその前端側から伝達されるとともに、中間クロスメンバ25に伝達され中間クロスメンバ25から1対のフロントサイドフレーム22の長さ方向途中部に伝達され、故に、バンパレイン23からの衝突荷重の分散性を高くして、バンパレイン23の車幅方向中間部23cが不適切に折曲がる等して損傷することを防止し、衝撃吸収性能と共に衝突安全性を向上させることができ、また、中間クロスメンバ25を種々の車両装備品を連結支持するために有効利用することもできる。
【0063】
次に、前記メイン実施例の構成を部分的に変更した車両の前部構造について説明する。但し、前記メイン実施例と同一又は類似する構成については、同一符号又は類似符号を付して説明して、適宜、詳細な説明を省略し、前記メイン実施例と基本的に同じ効果については説明を省略する。
【0064】
1]図6、図7に示すように、変形例1の車両の前部構造20Aでは、バンパレイン23の中間後退部23eの後方近傍位置に、左右1対の車両補機であるオイルクーラ48が左右対称に配設されている。各オイルクーラ48は、フロントサイドフレーム22と中間クラッシュカン29との間の距離と略同じ車幅方向幅を有し、平面視にてフロントサイドフレーム22とバンパレイン23と中間クロスメンバ25とクラッシュカン28,29とで囲まれた部分に、鉛直姿勢で前面部が少し前方斜め内側に向くように配置されている。
【0065】
オイルクーラ48は、その上端部がフロントサイドフレーム22の主部と同高さ位置で、それよりも下方の大部分がフロントサイドフレーム22の主部の下端よりも下方位置に配置され、フロントサイドフレーム22やバンパレイン23等に連結支持されている。
【0066】
クーリングユニット47Aは、フロントサイドフレーム22よりも下方位置であって、バンパレイン23の中間後退部23e及び中間クロスメンバ25の下側において、サスペンションクロスメンバ45、パワーステアリング装置46、オイルクーラ48と干渉しないように、オイルクーラ48の後方から下方に亙って後傾姿勢で配置されている。
【0067】
この車両の前部構造20Aによれば、バンパレイン23の中間後退部23eの後方近傍位置にオイルクーラ48を配設したので、中間後退部23eの後方近傍位置をオイルクーラ48の配置に有効利用しつつ、車幅方向中央部分におけるフロントオーバーハングを確実に短縮できる。
【0068】
2]図8、図9に示すように、変形例2の車両の前部構造20Bは、中間クロスメンバ25と1対のフロントサイドフレーム22のうち中間クロスメンバ25よりも後方に位置する部分とを連結する左右1対の中間クロス連結部材50であって、夫々が後方程車幅方向外方へ移行する傾斜状に配設された左右1対の中間クロス連結部材50を備えている。
【0069】
1対の中間クロス連結部材50の前端部は、中間クロスメンバ25の車幅方向中央部分に車幅方向に隣接状に結合され、1対の中間クロス連結部材50の後端部は、エンジン5と前後方向にオーバーラップし、エンジン5は、ダッシュパネル21、1対のフロントサイドフレーム22、1対の中間クロス連結部材50で囲まれた部分に配設されている。
【0070】
この車両の前部構造20Bによれば、1対の中間クロス連結部材50により、車両の車体捩じれ剛性を一層高めるとともに、車両衝突時、中間クロスメンバ25と1対の中間クロス連結部材50がバンパレイン23から受ける衝突荷重を1対のフロントサイドフレーム22に分散させて伝達でき、故に、バンパレイン23からの衝突荷重の分散性を一層高くすることができ、特に、オフセット衝突時でも、斜め前方から入力される衝突荷重を、その衝突荷重の入力方向に近い方向に延びる一方の中間クロス連結部材50で確実に受け止めてフロントサイドフレーム22に伝達することができ、また、1対の中間クロス連結部材50を種々の車両装備品を連結支持するために有効利用することもできる。
【0071】
3]図10に示す変形例3の車両の前部構造20Cでは、バンパ部材24Cにおいて、バンパ部材車幅方向中間部24Ccが、前記バンパ部材中間後退部24eを省略し、プレート取付部材30の前面はバンパ部材車幅方向中間部24Ccの内面に固着され、ライセンスプレート31はバンパ部材車幅方向中間部24Ccの前面に固着され、このバンパ部材車幅方向中間部24Ccを介してプレート取付部材30の前面に取付けられている。
【0072】
4]図11に示す変形例4の車両の前部構造20Dでは、足払い部材32Dが、バンパレイン23と略同じ左右長を有し、平面視にてバンパレイン23と同様のM字形状に形成され、バンパ部材24Dにおいて、足払いカバー部24Dfは、この足払い部材32Dに沿って後方へV字状に凹む形状に形成されて、1対のバンパ部材フレーム前側部24bとバンパ部材車幅方向中間部24cに対して前方へ少し突出している。
【0073】
この車両の前部構造20Dによれば、足払い部材32Dが、平面視にてバンパレイン23と同様のM字形状に形成されているため、バンパ部材24Dをバンパレイン23及び足払い部材32Dに沿って全体的に後方へ凹ませることができ、しかも、足払い部材32Dの重心位置を後退させることができ、足払い部材32Dを設けることによる、歩行者保護を図りつつ、車両1のヨー慣性モーメントの低減と操縦安定性の向上を高く維持することが可能になる。尚、足払い部材32Dを、その車幅方向両端部分を省略し、1対のフロントサイドフレーム22の車幅方向外端間の距離と略同じ車幅方向長さに形成してもよい。
【0074】
5]図12に示す変形例5の車両の前部構造20Eでは、バンパレイン23Eが車幅方向に略ストレートに延びるように形成され、バンパレイン23Eの車幅方向中間部23Ecにプレート取付部材30Eが取付けられ、プレート取付部材30Eに、ライセンスプレート31が取付けられるとともに、足払い部材32Eが左右1対の足払い支持部材33Eを介して支持されている。
【0075】
6]メイン実施例の各構成と変形例1〜5の各構成とを可能であれば組合わせて、車両の前部構造を構成してもよい。
【0076】
7]その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、前記開示事項以外の種々の構成を付加して実施可能であり、また、本発明については、実施例に開示の車両に限らず、FF車等の種々の車両に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】車両の前部構造を含む要部平断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1のIII −III 線断面図である。
【図4】車両の前方斜め上側からの斜視図である。
【図5】プレート取付部材及びその周辺部材の斜視図である。
【図6】変形例2の前部構造の要部平断面図である。
【図7】図6のVII −VII 線断面図である。
【図8】変形例2の前部構造の要部平断面図である。
【図9】図8のIX−IX線断面図である。
【図10】変形例3の前部構造の要部平断面図である。
【図11】変形例4の前部構造の要部平断面図である。
【図12】変形例5の前部構造の要部平断面図である。
【符号の説明】
【0078】
1 車両
5 エンジン
6 車室
20,20A,20B,20C,20D,20E 前部構造
21 ダッシュパネル
22 フロントサイドフレーム
23,23E バンパレイン(バンパレインフォースメント)
23a 連結部
23c,23Ec 車幅方向中間部
23d 車幅方向外側部
23f 外側後退部
24,24C バンパ部材
24c,24Cc バンパ部材車幅方向中間部
30,30E プレート取付部材
31 ライセンスプレート
32,32D,32E 足払い部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車室の前端を仕切るダッシュパネルと、このダッシュパネルから前方へ延びる左右1対のフロントサイドフレームと、1対のフロントサイドフレームの前端側に架着された車幅方向に長いバンパレインフォースメントと、このバンパレインフォースメントを覆うバンパ部材とを備えた車両の前部構造であって、
前記バンパレインフォースメントの前側にライセンスプレートを取付けるために配設されたプレート取付部材と、
前記バンパレインフォースメントよりも下方位置に車幅方向に延びるように配設された歩行者保護用の足払い部材とを備え、
前記足払い部材がプレート取付部材に支持されたことを特徴とする車両の前部構造。
【請求項2】
前記バンパレインフォースメントは、1対のフロントサイドフレームとの連結部の間に前記連結部よりも後退させた車幅方向中間部を有し、
前記車幅方向中間部の前側にプレート取付部材が配設されたことを特徴とする請求項1に記載の車両の前部構造。
【請求項3】
前記バンパ部材は、前記車幅方向中間部に沿って後退させたバンパ部材車幅方向中間部を有することを特徴とする請求項2に記載の車両の前部構造。
【請求項4】
前記ライセンスプレートは、バンパレインフォースメントの最前端位置よりも前方へ張出さないように取付けられたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の車両の前部構造。
【請求項5】
前記足払い部材は、バンパレインフォースメントの最前端位置よりも前方へ張出すように配設されたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の車両の前部構造。
【請求項6】
前記バンパレインフォースメントは、前記連結部よりも車幅方向外側部に、前記連結部よりも後方に位置するように後退させた外側後退部を有することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の車両の前部構造。
【請求項7】
前記ダッシュパネルの前方且つ1対のフロントサイドフレームの間にパワートレインが配設されたことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の車両の前部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−137429(P2009−137429A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−315646(P2007−315646)
【出願日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】