説明

車両の後部車体構造

【課題】車体の後部の強度及び剛性の向上を図ることを可能にするとともに、牽引時や車両運搬時に、斜め下引き方向の荷重によるアイボルトの折れ曲がりを防止することを可能にする。
【解決手段】骨格部材18の下部38が、車体後方に設けられるリヤエンドパネル41と、車体前方に設けられるリヤエンドパネルスチフナ42と、から構成され、リヤエンドパネル41に、車体後方に膨出させた膨出部45を備え、アイボルト22に、アイボルト22を下方から覆うアイボルトスチフナ56と、膨出部45からアイボルト22の後端近傍22aに向けて先端を略垂下させ、アイボルトスチフナ56に結合するアイボルトサポート57と、を備え、アイボルトスチフナ56とアイボルトサポート57とで、アイボルト22の後端近傍22aを支持した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体後部を骨格部材で補強し、骨格部材の下部に牽引フックを取付けるアイボルトを設けた車両の後部車体構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の後部車体構造は、車体前後方向にリヤフレームが延ばされ、リヤフレームの後端側部にリヤフレームブラケットが設けられ、このリヤフレームの後端に中空閉断面形状を有するジョイント部材が配置され、このジョイント部材の内部に中空断面を繋ぐカラーが設けられ、このジョイント部材の後部に取付ブラケットが配置され、取付ブラケットの後端に牽引フックを取付けるアイボルトが設けられ、カラーに取付ボルトを貫通してリヤフレームブラケット、ジョイント部材及び取付ブラケットを結合したものである。なお、ジョイント部材は、車幅方向に延びるリヤエンドパネルの端部に接続される部材である。
【0003】
この車両の後部車体構造によれば、リヤフレームブラケット、ジョイント部材及び取付ブラケットを結合する取付ボルトと、牽引フックを取付けるアイボルトの軸線とをずらすことが可能である(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許3980545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の車両の後部車体構造では、牽引時には牽引ロープが牽引フックを介してアイボルトに掛けられ、車両搬送時には、アイボルト廻りに、タイダウンベルトを掛け、斜め下引き方向へ引っ張り、車体を輸送車両や船舶に固定する。従って、牽引時の荷重、若しくは車両搬送時の車体外側斜め下方向への荷重に対し、取付ブラケットが折れ曲がり、変形する虞がある。
【0006】
本発明は、車体後部の強度及び剛性の向上を図ることができるとともに、牽引時や車両運搬時に、斜め下引き方向の荷重によるアイボルトの折れ曲がりを防止することができる車両の後部車体構造を提供することを課題とする。また、牽引時若しくはタイダウン時(車両搬送時)にアイボルトに作用する荷重を、車体後部の骨格部材及びリヤフレームに分散することができる車両の後部車体構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、車体前後方向に延ばされたリヤフレームと、車体後部に設けられた骨格部材と、車体後部に設けられ、牽引フックを取付けるアイボルトと、を備えた車両の後部車体構造であって、骨格部材は、車体後方に膨出させた膨出部を備え、アイボルトに、アイボルトを下方から覆うアイボルトスチフナと、膨出部からアイボルトの後端近傍に向けて先端を略垂下させ、アイボルトスチフナに結合するアイボルトサポートと、を備え、アイボルトスチフナとアイボルトサポートとで、アイボルトの後端近傍が支持されたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明は、アイボルトスチフナが、車体前後方向に延ばされるとともに、断面視上方を開口したコ字断面形状を呈し、リヤフレームの側壁に接合されることを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明は、アイボルトスチフナとアイボルトサポートとが、アイボルトを挟んで左右で結合されることを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明は、アイボルトスチフナが、中央部を車体下方に凹ませアイボルトを下方から支持するアイボルト支持部と、アイボルト支持部の後部に形成され、アイボルトサポートを固定する左右のサポート固定部と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項5に係る発明は、アイボルトスチフナに、左右にリヤフレームの側壁に接合される側面フランジを備え、側面フランジに、側面フランジの外側から側壁及び側面フランジに接合され、これらの側壁及び側面フランジを補強するリヤフレーム側補強材を備え、サポート固定部が、車体前方側で且つ左右に延ばされた左右の水平フランジと、これらの左右の水平フランジにそれぞれ形成されるとともに、車体後方に向かうに連れて下方に傾斜させ、アイボルトサポートを固定する傾斜部と、から構成され、リヤフレーム側補強材が、側壁及び側面フランジに接合される本体部と、この本体部から外方に折り曲げ形成され、前記骨格部材の下端部に接合される側部折り曲げ部と、この側部折り曲げ部の下端から車体後方に折り曲げ形成され、水平フランジに接合される下折り曲げ部と、からなることを特徴とする。
【0012】
請求項6に係る発明は、アイボルトスチフナの左右の水平フランジにフランジ補強材が架設され、アイボルト支持部とフランジ補強材とでアイボルトを挟み込み固定したことを特徴とする。
【0013】
請求項7に係る発明は、アイボルトサポートを、車体後方に凸状に湾曲させたことを特徴とする。
【0014】
請求項8に係る発明は、アイボルトサポートを、下方に垂下するに連れて広がる末広がり形状としたことを特徴とする。
【0015】
請求項9に係る発明は、骨格部材が、車体後方に設けられるリヤエンドパネルと、車体前方に設けられるリヤエンドパネルスチフナと、から構成されるとともに内部を仕切るバルクヘッドを備え、アイボルトサポートが、リヤエンドパネルを介してバルクヘッドで支持されることを特徴とする。
【0016】
請求項10に係る発明は、リヤエンドパネル、リヤエンドパネルスチフナ及びバルクヘッドで上方が開口された箱形形状部が形成され、アイボルトサポートが、箱形形状部に支持されることを特徴とする。
【0017】
請求項11に係る発明は、リヤフレームの上部且つリヤエンドパネルスチフナの前面に、リヤエンドパネルスチフナを介して箱形形状部を支持するリヤフレームガセットが設けられたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明は以下の効果を奏する。
請求項1に係る発明では、車両の車体後部に、車体前後方向に延ばされたリヤフレームと、車体後部に設けられた骨格部材と、車体後部に設けられ、牽引フックを取付けるアイボルトと、を備える。
骨格部材は、車体後方に膨出させた膨出部を備える。
アイボルトに、アイボルトを下方から覆うアイボルトスチフナと、膨出部からアイボルトの後端近傍に向けて先端を略垂下させ、アイボルトスチフナに結合するアイボルトサポートと、を備え、アイボルトスチフナとアイボルトサポートとで、アイボルトの後端近傍が支持されたので、アイボルトの後端近傍の折れ曲がりを抑制することができる。
また、膨出部からアイボルトの後端近傍に向けて先端を略垂下させ、アイボルトスチフナに結合するアイボルトサポートと、を備えたので、車体後方に設けられる骨格部材の下部を車幅外方に延ばすことができ、車幅方向の断面積を増加することができる。この結果、車体後部の強度及び剛性の向上を図ることができる。
さらに、骨格部材の下部をアイボルトサポートを介してリヤフレームに接続することで、さらなる強度及び剛性の向上を図ることができる。
例えば、アイボルトの先端に下向きに荷重が加わる場合には、アイボルトサポート及び骨格部材間には、せん断方向の荷重が作用する。従って、これらの結合は大荷重に耐えうる。
すなわち、アイボルトサポートは、下向きに荷重に対して大荷重に耐えることができ、特に、車両搬送時のタイダウン斜め下引き方向の荷重に対するアイボルトの折れ曲がりに対し、抗力を発揮することができる。
なお、タイダウン斜め下引き方向の荷重とは、車両搬送時にアイボルトにタイダウンベルトを掛け、斜め下引き方向へ引っ張り、車体を輸送車両や船舶に固定したときに、アイボルトに作用する荷重をいう。
【0019】
請求項2に係る発明では、アイボルトスチフナが、車体前後方向に延ばされるとともに、断面視上方を開口したコ字断面形状を呈し、リヤフレームの側壁に接合されるので、リヤフレームより下方にアイボルトを支持することができる。これにより、骨格部材の下部の高さ方向の断面積を増大することができる。この結果、開口部のさらなる強度及び剛性の向上を図ることができる。
【0020】
請求項3に係る発明では、アイボルトスチフナとアイボルトサポートとが、アイボルトを挟んで左右で結合されるので、アイボルトの後端近傍(先端近傍)を確実に支持することができる。また、アイボルトの後端近傍では、アイボルトスチフナとアイボルトサポートの板厚が合わさるので、アイボルトスチフナ及びアイボルトサポートの板厚を薄くして車体の軽量化を図ることもできる。
さらに、アイボルトスチフナとアイボルトサポートとが、アイボルトを挟んで左右で結合されるので、牽引時若しくはタイダウン時(車両搬送時)にアイボルトに作用する荷重を、骨格部材及びリヤフレームに分散することができる。
【0021】
請求項4に係る発明では、アイボルトスチフナが、中央部を車体下方に凹ませアイボルトを下方から支持するアイボルト支持部と、アイボルト支持部の後部に形成され、アイボルトサポートを固定する左右のサポート固定部と、を備える。
アイボルト支持部の後部に形成され、アイボルトサポートを固定する左右のサポート固定部を備えたので、アイボルトの後端近傍を確実に支持することができ、牽引時若しくはタイダウン時(車両搬送時)にアイボルトの変形を、さらに抑制することができる。
【0022】
請求項5に係る発明では、アイボルトスチフナに、左右にリヤフレームの側壁に接合される側面フランジを備え、側面フランジに、側面フランジの外側から側壁及び側面フランジに接合され、これらの側壁及び側面フランジを補強するリヤフレーム側補強材を備えたので、アイボルトスチフナのリヤフレームに対する支持剛性の向上を図ることができる。
サポート固定部が、車体前方側で且つ左右に延ばされた左右の水平フランジと、これらの左右の水平フランジにそれぞれ形成されるとともに、車体後方に向かうに連れて下方に傾斜させ、アイボルトサポートを固定する傾斜部と、から構成される。
リヤフレーム側補強材が、側壁及び側面フランジに接合される本体部と、この本体部から外方に折り曲げ形成され、骨格部材の下端部に接合される側部折り曲げ部と、この側部折り曲げ部の下端から車体後方に折り曲げ形成され、水平フランジに接合される下折り曲げ部と、から構成されたので、アイボルトスチフナの水平フランジを骨格部材の下端部で支持することができる。これにより、アイボルトスチフナの水平フランジの支持強度の向上を図ることができる。すなわち、アイボルトのさらなる支持強度の向上を図ることができる。
また、サポート固定部に、車体後方に向かうに連れて下方に傾斜させ、アイボルトサポートを固定する傾斜部を備えたので、アイボルトスチフナにアイボルトサポートをボルト締結する場合には、ボルト締結作業の作業性を向上することができる。
【0023】
請求項6に係る発明では、アイボルトスチフナの左右の水平フランジにフランジ補強材が架設され、アイボルト支持部とフランジ補強材とでアイボルトを挟み込み固定したので、アイボルトに作用する荷重を左右の水平フランジに分散可能となり、アイボルトの一層の支持強度を向上することができる。また、アイボルトに作用する荷重を左右の水平フランジに分散することで、アイボルトスチフナやアイボルトサポートを簡素化することができ、車体の軽量化を図ることも期待できる。
【0024】
請求項7に係る発明では、アイボルトサポートを、車体後方に凸状に湾曲させたので、アイボルトサポートをリヤエンドパネルに溶接した後に、リヤエンドパネル廻りにシーラを塗付する際の作業性の向上を図ることができる。
【0025】
請求項8に係る発明では、アイボルトサポートを、下方に垂下するに連れて広がる末広がり形状としたので、骨格部材にバルクヘッドの溶接孔の面積を大きく開けることができる。これにより、バルクヘッドの溶接作業が容易となる。
【0026】
請求項9に係る発明では、骨格部材が、車体後方に設けられるリヤエンドパネルと、車体前方に設けられるリヤエンドパネルスチフナと、から構成されるとともに内部を仕切るバルクヘッドを備え、アイボルトサポートが、リヤエンドパネルを介してバルクヘッドで支持されるので、アイボルトサポートをバルクヘッドにより補強された骨格部材で支持することができる。この結果、牽引時若しくはタイダウン時(車両搬送時)の、アイボルトの変形を効率的に抑えることができる。
【0027】
請求項10に係る発明では、リヤエンドパネル、リヤエンドパネルスチフナ及びバルクヘッドで上方が開口された箱形形状部が形成され、アイボルトサポートが、箱形形状部に支持されるので、アイボルトのさらなる支持強度の向上を図ることができる。
【0028】
請求項11に係る発明では、リヤフレームの上部且つリヤエンドパネルスチフナの前面に、リヤエンドパネルスチフナを介して箱形形状部を支持するリヤフレームガセットが設けられたので、アイボルトのさらなる支持強度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係る車両の後部車体構造が採用された車両の背面図である。
【図2】本発明に係る車両の後部車体構造の主要部分(リヤバンパフェースを除き図1の2部分の拡大が示される)の斜視図である。
【図3】図2の3−3線断面図(リヤバンパフェースを追加)である。
【図4】図2に示された車両の後部車体構造の一部を断面にした斜視図である。
【図5】図2に示された車両の後部車体構造の側面図である。
【図6】図2に示された車両の後部車体構造の側面から見た斜視図である。
【図7】図2に示された車両の後部車体構造の底面前方から見た斜視図である。
【図8】図2に示された車両の後部車体構造のリヤエンドパネルを外した状態を示す斜視図である。
【図9】図2に示された車両の後部車体構造のアイボルトサポート及びリヤエンドパネルを外した状態を示す斜視図である。
【図10】図2に示された車両の後部車体構造の車室前方から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
【実施例】
【0031】
図1〜図7に示されたように、車両10は、車体前後方向に延ばされたリヤフレーム15と、車体後部に設けられ、テールゲート16で開閉自在に覆われる開口部17と、この開口部17の周縁に設けられ、開口部17を補強する骨格部材18と、この骨格部材18から車体前方に延ばされるフロアパネル19と、リヤフレーム15の後端下部31aに設けられ、牽引フック21を取付けるアイボルト22と、開口部17の下部に設けられるリヤバンパフェース24と、このリヤバンパフェース24に開けられ、アイボルト22を臨ますアイボルト開口25と、このアイボルト開口25を着脱自在に覆うアイボルトキャップ26と、が設けられる。なお、図2では、リヤバンパフェース24を除いた図1の2部分の拡大が示されてる。
【0032】
リヤフレーム15は、上部が開口した断面視コ字状のフレームであり、上部開口(不図示)にフロアパネル19が被されることで、断面視矩形に構成される。リヤフレーム15には、アイボルト22が取付けられる底部31と、この底部31から上方に延ばされる左右の側壁32,33と、側壁32,33から車幅外方に略水平にそれぞれ延ばされ、フロアパネル19に溶接される溶接フランジ34,35と、が形成される。さらに、リヤフレーム15は、後部に水平方向に仕切る仕切板36が設けられる。
【0033】
骨格部材18は、開口部17の周縁に、全周に亘って設けられている。骨格部材18の下部38は、車体後方に設けられるリヤエンドパネル41と、車体前方に設けられるリヤエンドパネルスチフナ42と、から構成される。
骨格部材18は、内部を仕切るバルクヘッド44を備え、後述するアイボルトサポート57が、リヤエンドパネル41を介してバルクヘッド44で支持される。
【0034】
リヤエンドパネル41には、車体後方に膨出させた膨出部45が設けられ、リヤエンドパネル41とリヤエンドパネルスチフナ42とで、閉断面43が形成される。膨出部45の後面45aには、リヤエンドパネルスチフナ42にバルクヘッド44を溶接する複数の溶接孔47が形成されている。
【0035】
リヤエンドパネルスチフナ42は、前面42aに且つリヤフレーム15の上部に、リヤエンドパネルスチフナ42を補強するリヤフレームガセット49が設けられる。なお、リヤフレームガセット49は車室12側に設けられる部材である。また、リヤフレーム15の上部は、フロアパネル19で構成されている。
リヤエンドパネル41及びリヤエンドパネルスチフナ42は、それぞれの下端41b,42bが結合された下端結合部(下端部)46が形成される。
【0036】
アイボルト22は、リヤフレーム15に取付けられる円筒部51と、この円筒部51の先端に形成され、牽引フック21がねじ込まれる雌ねじ部52と、からなる。牽引フック21は、雌ねじ部52に嵌合するねじシャフト53と、このねじシャフト53の先端に設けられるフック部54と、からなる。
【0037】
さらに、アイボルト22は、アイボルト22を下方から覆うアイボルトスチフナ56と、膨出部45からアイボルト22の後端近傍22aに向けて先端を矢印a1の如く(図5参照)略垂下させ、アイボルトスチフナ56に結合するアイボルトサポート57と、アイボルトスチフナ56の左右の水平フランジ74,75に上方から結合されるフランジ補強材58と、リヤフレーム15の側壁32,33及びアイボルトスチフナ56の側面フランジ65,66に接合され、側壁32,33及び側面フランジ65,66を補強する左右のリヤフレーム側補強材61,62と、アイボルトスチフナ56とアイボルトサポート57とを締結するボルト63,63と、で車体11側に支持されている。
【0038】
すなわち、アイボルト22は、他車両を牽引するために、牽引フック21を取付ける部位であるとともに、自車両10の輸送(搬送)時には、アイボルト22にタイダウンベルト(不図示)を掛け、斜め下引き方向へ引っ張り、車体11を輸送車両や船舶に固定する部位でもある。
【0039】
図5に示されたように、車両の後部車体構造は、リヤフレーム15にアイボルト22を取付けるとともに、アイボルト22の後端(先端)を骨格部材18から矢印a1の如く垂下させたアイボルトサポート57と、リヤフレーム15に取付けるアイボルトスチフナ56とで支持するアイボルト支持構造であるといえる。アイボルトスチフナ56とアイボルトサポート57とが、アイボルト22を挟んで左右で結合される。
【0040】
図7に示されたように、アイボルトスチフナ56は、車体前後方向に延ばされるとともに、断面視上方を開口したコ字断面形状を呈し、リヤフレーム15の側壁32,33に取付けられる。
【0041】
アイボルトスチフナ56は、中央部を車体下方に凹ませアイボルト22を下方から支持するアイボルト支持部64と、アイボルト支持部64の前部64a左右に形成され、リヤフレーム15の側壁32,33に接合される側面フランジ65,66と、アイボルト支持部64の後部64b左右に形成され、アイボルトサポート57を固定する左右のサポート固定部67,68と、からなる。
【0042】
アイボルト支持部64は、アイボルト22が収納される半円部71と、この半円部71から車幅外方に延ばされたアイボルト水平部72,72と、から構成される。
【0043】
左右のサポート固定部67,68は、車体前方側で且つ左右に延ばされた左右の水平フランジ74,75と、これらの左右の水平フランジ74,75にそれぞれ形成されるとともに、車体後方に向かうに連れて下方に傾斜させ、アイボルトサポート57を固定する左右の傾斜部76,77と、から構成される。
【0044】
図7〜図9に示されたように、左右の水平フランジ74,75は、上方からフランジ補強材58が接合され、アイボルト22をフランジ補強材58とアイボルト支持部64(の前部64a)とで挟み込んでいる。すなわち、アイボルトスチフナ56の左右の水平フランジ74,75に、上方からフランジ補強材58が架設され、アイボルト支持部64とフランジ補強材58とでアイボルト22を挟み込み固定した。
【0045】
左右の傾斜部76,77は、車体後方に向かうに連れて下方に傾斜させた部分であり、それぞれボルト63,63が締結されるカラーナット78,78が溶接されている。
【0046】
図2、図5及び図8に示されたように、アイボルトサポート57は、アイボルト22の後端近傍22aに向けて先端を略垂下させた垂直部81と、この垂直部81の先端に形成され、左右のサポート固定部67,68に結合される左右のサポート側フランジ82,83と、を備える。
【0047】
垂直部81は、中央部分に高さ方向に形成された絞り部85と、この絞り部85の左右に形成された左右のフランジ部86,87と、からなる。左右のフランジ部86,87の上部は膨出部45(図3参照)の後面45aにスポット溶接される。詳細には、左のフランジ部86は、1箇所のスポット溶接がされ、右のフランジ部87は、2箇所のスポット溶接がされる。なお、符号88はスポット溶接部分を示す。
【0048】
垂直部81は、車体後方に凸状に湾曲させて形成される。これにより、シーラ89を塗付する際の作業性が向上する。なお、シーラ89は、リヤエンドパネル41とリヤエンドパネルスチフナ42との接合部分に塗布される。
さらに、垂直部81は、一点鎖線C1,C2の如く、下方に垂下するに連れて広がる末広がり形状に形成される。これにより、バルクヘッド44の溶接作業が容易となる。
【0049】
左右のサポート側フランジ82,83は、左右のサポート固定部67,68に沿わせて車体後方に向かうに連れて下方に傾斜させた部分であり、ボルト63,63を貫通させる貫通孔(不図示)が形成されている。
【0050】
図7に示されたように、左のリヤフレーム側補強材61は、側壁32及び側面フランジ65に接合される本体部91と、この本体部91から外方に折り曲げ形成され、リヤエンドパネルスチフナ42及びリヤエンドパネル41の下端結合部(下端部)46に接合される側部折り曲げ部93と、この側部折り曲げ部93の下端から車体後方に折り曲げ形成され、水平フランジ74に接合される下折り曲げ部95と、からなる。
右のリヤフレーム側補強材62は、左のリヤフレーム側補強材61に略同一構成の部材であり、本体部92、側部折り曲げ部94及び下折り曲げ部96からなる。
【0051】
図3、図9及び図10に示されたように、バルクヘッド44は、リヤエンドパネル41に結合される後面部101と、この後面部101からリヤエンドパネル41に向かって立ち上げられた左右の立ち上げ部102,103と、これらの立ち上げ部102,103の先端からそれぞれ車幅外方に延ばされた左右の前部フランジ104,105と、から構成される。左の立ち上げ部102には膨出部45の下面45bに結合する外フランジ102aが形成され、右の立ち上げ部103には膨出部45の下面45bに結合する内フランジ103aが形成される。なお、符号108,109は、溶接孔47からスポットガン(不図示)を挿入し、バルクヘッド44の左右の前部フランジ104,105をリヤエンドパネルスチフナ42に溶接する溶接部を示す。
【0052】
リヤエンドパネル41、リヤエンドパネルスチフナ42及びバルクヘッド44で上方が開口された箱形形状部107が形成され、アイボルトサポート57が、箱形形状部107に支持される。詳細には、箱形形状部107は、リヤエンドパネルスチフナ42の膨出部45の下面45bで底面が形成され、リヤエンドパネルスチフナ42で前面が形成され、バルクヘッド44の後面部101で後面が形成され、バルクヘッド44の左右の立ち上げ部102,103で左右側面が形成されている。
【0053】
図10に示されたように、リヤフレームガセット49は、車体前方から車体後方に向けて高さが増加するように形成されたトンネル本体部111と、このトンネル本体部111の前端に形成され、フロアパネル19に接合される前フランジ112と、トンネル本体部111の左右に形成され、フロアパネル19に接合される左右のトンネルフランジ113,114と、トンネル本体部111の後端に形成され、リヤエンドパネルスチフナ42に接合される後フランジ115と、からなる。
【0054】
すなわち、リヤフレームガセット49は、リヤフレーム15の上部且つリヤエンドパネルスチフナ42の前面42aに、リヤエンドパネルスチフナ42を介して箱形形状部107を支持する部材であるということができる。
【0055】
図1〜図3に示されたように、車両の後部車体構造では、車体前後方向に延ばされたリヤフレーム15と、車体後部に設けられ、テールゲート16で開閉自在に覆われる開口部17と、この開口部17の周縁に設けられ、開口部17を補強する骨格部材18と、リヤフレーム15の後端下部31aに設けられ、牽引フック21を取付けるアイボルト22と、を備える。
【0056】
骨格部材18の下部38が、車体後方に設けられるリヤエンドパネル41と、車体前方に設けられるリヤエンドパネルスチフナ42と、から構成され、リヤエンドパネル41に、車体後方に膨出させた膨出部45を備える。
【0057】
アイボルト22に、アイボルト22を下方から覆うアイボルトスチフナ56と、膨出部45からアイボルト22の後端近傍22aに向けて矢印a1(図5参照)の如く先端を略垂下させ、アイボルトスチフナ56に結合するアイボルトサポート57と、を備え、アイボルトスチフナ56とアイボルトサポート57とで、アイボルト22の後端近傍22aが支持されたので、アイボルト22の後端近傍22aの折れ曲がりを抑制することができる。
【0058】
また、膨出部45からアイボルト22の後端近傍22aに向けて先端を略垂下させ、アイボルトスチフナ56に結合するアイボルトサポート57と、を備えたので、車体後方に設けられるリヤエンドパネル41と、車体前方に設けられるリヤエンドパネルスチフナ42と、から構成される骨格部材18の下部38を車幅外方に延ばすことができ、車幅方向の断面積を増加することができる。この結果、開口部17の強度及び剛性の向上を図ることができる。
【0059】
さらに、骨格部材18の下部38をアイボルトサポート57及びリヤエンドパネルスチフナ42を介してリヤフレーム15に接続することで、さらなる開口部17の強度及び剛性の向上を図ることができる。
【0060】
例えば、アイボルト22の先端に下向きに荷重が加わる場合には、アイボルトサポート57及びリヤエンドパネル41間には、せん断方向の荷重が作用する。従って、アイボルトサポート57及びリヤエンドパネル41間の結合は大荷重に耐えうる。
【0061】
すなわち、アイボルトサポート57は、下向きに荷重に対して大荷重に耐えることができ、特に、車両搬送時のタイダウン斜め下引き方向の荷重に対するアイボルト22の折れ曲がりに対し、抗力を発揮することができる。
なお、タイダウン斜め下引き方向の荷重とは、車両搬送時にアイボルト22にタイダウンベルトを掛け、斜め下引き方向へ引っ張り、車体11を輸送車両や船舶に固定したときに、アイボルト22に作用する荷重をいう。
【0062】
図1〜図3に示されたように、車両の後部車体構造では、アイボルトスチフナ56が、車体前後方向に延ばされるとともに、断面視上方を開口したコ字断面形状を呈し、リヤフレーム15の側壁32,33に取付けられるので、リヤフレーム15より下方にアイボルト22を支持することができる。これにより、骨格部材18の下部38の高さ方向の断面積を増大することができる。この結果、開口部17のさらなる強度及び剛性の向上を図ることができる。
【0063】
図1〜図3に示されたように、車両の後部車体構造では、アイボルトスチフナ56とアイボルトサポート57とが、アイボルト22を挟んで左右で結合されるので、アイボルト22の後端近傍(先端近傍)22aを確実に支持することができる。また、アイボルト22の後端近傍22aでは、アイボルトスチフナ56とアイボルトサポート57の板厚が合わさるので、アイボルトスチフナ56及びアイボルトサポート57の板厚を薄くして車体11の軽量化を図ることもできる。
【0064】
さらに、アイボルトスチフナ56とアイボルトサポート57とが、アイボルト22を挟んで左右で結合されるので、牽引時若しくはタイダウン時(車両搬送時)にアイボルト22に作用する荷重を、骨格部材18及びリヤフレーム15に分散することができる。
【0065】
図7に示されたように、車両の後部車体構造では、アイボルトスチフナ56が、中央部を車体下方に凹ませアイボルト22を下方から支持するアイボルト支持部64と、アイボルト支持部64の後部64bに形成され、アイボルトサポート57を固定する左右のサポート固定部67,68と、を備える。
【0066】
アイボルト支持部64の後部64bに形成され、アイボルトサポート57を固定する左右のサポート固定部67,68を備えたので、アイボルト22の後端近傍22aを確実に支持することができ、牽引時若しくはタイダウン時(車両搬送時)にアイボルト22の変形を、さらに抑制することができる。
【0067】
図7に示されたように、車両の後部車体構造では、アイボルトスチフナ56に、左右にリヤフレーム15の側壁32,33に接合される側面フランジ65,66を備え、側面フランジ65,66に、側面フランジ65,66の外側から側壁32,33及び側面フランジ65,66に接合され、これらの側壁32,33及び側面フランジ65,66を補強するリヤフレーム側補強材61,62を備えたので、アイボルトスチフナ56のリヤフレーム15に対する支持剛性の向上を図ることができる。
【0068】
サポート固定部67,68が、車体前方側で且つ左右に延ばされた左右の水平フランジ74,75と、これらの左右の水平フランジ74,75にそれぞれ形成されるとともに、車体後方に向かうに連れて下方に傾斜させ、アイボルトサポート57を固定する傾斜部76,77と、から構成される。
【0069】
図2、図3及び図7に示されたように、リヤフレーム側補強材61,62が、側壁32,33及び側面フランジ65,66に接合される本体部91,92と、この本体部91,92から外方に折り曲げ形成され、リヤエンドパネルスチフナ42及びリヤエンドパネル41の下端結合部(下端部)46に接合される側部折り曲げ部93,94と、この側部折り曲げ部93,94の下端から車体後方に折り曲げ形成され、水平フランジ74,75に接合される下折り曲げ部95,96と、から構成されたので、アイボルトスチフナ56の水平フランジ74,75をリヤエンドパネルスチフナ42及びリヤエンドパネル41の下端結合部46で支持することができる。これにより、アイボルトスチフナ56の水平フランジ74,75の支持強度の向上を図ることができる。すなわち、アイボルト22のさらなる支持強度の向上を図ることができる。
【0070】
また、サポート固定部67,68に、車体後方に向かうに連れて下方に傾斜させ、アイボルトサポート57を固定する傾斜部76,77を備えたので、アイボルトスチフナ56にアイボルトサポート57をボルト締結する場合には、ボルト締結作業の作業性を向上することができる。
【0071】
図9に示されたように、車両の後部車体構造では、アイボルトスチフナ56の左右の水平フランジ74,75に、上方からフランジ補強材58が渡され、アイボルト支持部64とフランジ補強材58とでアイボルト22を挟み込み固定したので、アイボルト22に作用する荷重を左右の水平フランジ74,75に分散可能となり、アイボルト22の一層の支持強度を向上することができる。また、アイボルト22に作用する荷重を左右の水平フランジ74,75に分散することで、アイボルトスチフナ56やアイボルトサポート57を簡素化することができ、車体11の軽量化を図ることも期待できる。
【0072】
図2及び図7に示されたように、車両の後部車体構造では、アイボルトサポート57に、アイボルト22の後端近傍22aに向けて先端を略垂下させた垂直部81と、この垂直部81の先端に形成され、左右のサポート固定部67,68に結合される左右のサポート側フランジ82,83と、を備える。
【0073】
垂直部81を、車体後方に凸状に湾曲させたので、アイボルトサポート57をリヤエンドパネル41に溶接した後に、リヤエンドパネル41廻りにシーラ89を塗付する際の作業性の向上を図ることができる。
【0074】
図2及び図8に示されたように、車両の後部車体構造では、垂直部81を、下方に垂下するに連れて広がる末広がり形状としたので、リヤエンドパネル41にバルクヘッド44の溶接孔47の面積を大きく開けることができる。これにより、バルクヘッド44の溶接作業が容易となる。
【0075】
図2及び図8に示されたように、車両の後部車体構造では、骨格部材18に、内部を仕切るバルクヘッド44を備え、アイボルトサポート57が、リヤエンドパネル41を介してバルクヘッド44で支持されるので、アイボルトサポート57をバルクヘッド44により補強された骨格部材18で支持することができる。この結果、牽引時若しくはタイダウン時(車両搬送時)の、アイボルト22の変形を効率的に抑えることができる。
【0076】
図3及び図9に示されたように、車両の後部車体構造では、リヤエンドパネル41、リヤエンドパネルスチフナ42及びバルクヘッド44で上方が開口された箱形形状部107が形成され、アイボルトサポート57が、箱形形状部107に支持されるので、アイボルト22のさらなる支持強度の向上を図ることができる。
【0077】
図9及び図10に示されたように、車両の後部車体構造では、リヤフレーム15の上部且つリヤエンドパネルスチフナ42の前面42aに、リヤエンドパネルスチフナ42を介して箱形形状部107を支持するリヤフレームガセット49が設けられたので、アイボルト22のさらなる支持強度の向上を図ることができる。
【0078】
尚、本発明に係る車両の後部車体構造は、図9に示すように、左右の水平フランジ74,75に、上方からフランジ補強材58が渡されたが、これに限るものではなく、フランジ補強材58を傾斜部76,77まで延ばし、傾斜部76,77のボルト63,63で共締めするものであってもよい。これにより、アイボルト22のさらなる支持強度の向上を図ることができる。
【0079】
本発明に係る車両の後部車体構造は、図1に示すように、車体11の後部に開口部17を設け、この開口部17に開閉自在にテールゲート16を設けたが、実施例に限定されるものではなく、車両は、車体後部にトランクルームを設ける車両等に採用するものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明に係る車両の後部車体構造は、車体後部にテールゲートで開閉自在に覆われる開口部が設けられる車両に採用するのに好適である。
【符号の説明】
【0081】
10…車両、15…リヤフレーム、16…テールゲート、17…開口部、18…骨格部材、21…牽引フック、22…アイボルト、31a…後端下部、32,33…側壁、38…下部、41…リヤエンドパネル、42…リヤエンドパネルスチフナ、42a…前面、44…バルクヘッド、45…膨出部、46…下端部(下端結合部)、49…リヤフレームガセット、56…アイボルトスチフナ、57…アイボルトサポート、58…フランジ補強材、61,62…リヤフレーム側補強材、64…アイボルト支持部、64a…前部、64b…後部、65,66…側面フランジ、67,68…サポート固定部、74,75…左右の水平フランジ、76,77…傾斜部、81…垂直部、82,83…左右のサポート側フランジ、91,92…本体部、93,94…側部折り曲げ部、95,96…下折り曲げ部、107…箱形形状部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体前後方向に延ばされたリヤフレームと、車体後部に設けられた骨格部材と、車体後部に設けられ、牽引フックを取付けるアイボルトと、を備えた車両の後部車体構造であって、
前記骨格部材は、車体後方に膨出させた膨出部を備え、
前記アイボルトは、前記アイボルトを下方から覆うアイボルトスチフナと、前記膨出部から前記アイボルトの後端近傍に向けて先端を略垂下させ、前記アイボルトスチフナに結合するアイボルトサポートと、を備え、前記アイボルトスチフナと前記アイボルトサポートとで、前記アイボルトの後端近傍が支持されたことを特徴とする車両の後部車体構造。
【請求項2】
前記アイボルトスチフナは、車体前後方向に延ばされるとともに、断面視上方を開口したコ字断面形状を呈し、前記リヤフレームの側壁に接合されることを特徴とする請求項1記載の車両の後部車体構造。
【請求項3】
前記アイボルトスチフナと前記アイボルトサポートとは、前記アイボルトを挟んで左右で結合されることを特徴とする請求項1記載の車両の後部車体構造。
【請求項4】
前記アイボルトスチフナは、中央部を車体下方に凹ませ前記アイボルトを下方から支持するアイボルト支持部と、該アイボルト支持部に形成され、前記アイボルトサポートを固定する左右のサポート固定部と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の車両の後部車体構造。
【請求項5】
前記アイボルトスチフナは、左右に前記リヤフレームの側壁に接合される側面フランジを備え、前記側面フランジに、該側面フランジの外側から前記側壁及び該側面フランジに接合され、これらの側壁及び側面フランジを補強するリヤフレーム側補強材を備え、
前記サポート固定部は、前記車体前方側で且つ左右に延ばされた左右の水平フランジと、これらの左右の水平フランジにそれぞれ形成されるとともに、車体後方に向かうに連れて下方に傾斜させ、前記アイボルトサポートを固定する傾斜部と、から構成され、
前記リヤフレーム側補強材は、前記側壁及び前記側面フランジに接合される本体部と、この本体部から外方に折り曲げ形成され、前記骨格部材の下端部に接合される側部折り曲げ部と、この側部折り曲げ部の下端から車体後方に折り曲げ形成され、前記水平フランジに接合される下折り曲げ部と、からなることを特徴とする請求項4記載の車両の後部車体構造。
【請求項6】
前記アイボルトスチフナは、前記左右の水平フランジにフランジ補強材が架設され、前記アイボルト支持部と前記フランジ補強材とで前記アイボルトを挟み込み固定したことを特徴とする請求項4記載の車両の後部車体構造。
【請求項7】
前記アイボルトサポートは、車体後方に凸状に湾曲させたことを特徴とする請求項1記載の車両の後部車体構造。
【請求項8】
前記アイボルトサポートは、下方に垂下するに連れて広がる末広がり形状としたことを特徴とする請求項1記載の車両の後部車体構造。
【請求項9】
前記骨格部材は、車体後方に設けられるリヤエンドパネルと、車体前方に設けられるリヤエンドパネルスチフナと、から構成されるとともに内部を仕切るバルクヘッドを備え、
前記アイボルトサポートは、前記リヤエンドパネルを介して前記バルクヘッドで支持されることを特徴とする請求項1記載の車両の後部車体構造。
【請求項10】
前記リヤエンドパネル、前記リヤエンドパネルスチフナ及び前記バルクヘッドで上方が開口された箱形形状部が形成され、
前記アイボルトサポートは、前記箱形形状部に支持されることを特徴とする請求項9記載の車両の後部車体構造。
【請求項11】
前記リヤフレームの上部且つ前記リヤエンドパネルスチフナの前面に、前記リヤエンドパネルスチフナを介して前記箱形形状部を支持するリヤフレームガセットが設けられたことを特徴とする請求項10記載の車両の後部車体構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−131341(P2012−131341A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−284786(P2010−284786)
【出願日】平成22年12月21日(2010.12.21)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】