説明

車両の統合制御装置

【課題】たとえ、アクセル操作に対してエンジンに発生させる駆動力特性として複数のモードを備えた車両であっても、各モードの違いを十分に発揮しながら、それぞれのモードにおいて最適な燃費を実現する。
【解決手段】統合_ECU22には、エンジン1の複数のモードに応じたそれぞれ異なるエンジンの燃料消費に係る特性(エンジンの燃料消費率マップ)を予め記憶して、予め設定した運転条件が成立する場合に、燃費優先制御を実行すべく、現在選択されているモード(M1、M2、M3の何れか)に対応するエンジンの燃料消費率マップに基づいて、現在のエンジンの運転状態よりも燃費が向上するエンジンの運転状態を選択し、該選択したエンジンの運転状態に基づいて、エンジン1と無段変速機3の少なくとも一方を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクセル操作に対してエンジンに発生させる駆動力特性として複数のモードを備え、且つ、自動変速機が自動変速モードとマニュアル変速モードで制御される車両の統合制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、エンジンの燃費を予め用意した燃費に関する情報(出力トルクもしくはこれに対応する物理量と出力回転数もしくはこれに対応する物理量とをパラメータとして定まるマップ化された最適燃費線)を用いてエンジンが最適燃費となるようにエンジン制御、変速制御する様々な技術が提案されている。例えば、特開2003−35191号公報(以下、特許文献1)では、エンジンを実際に運転した際の燃費に関連する情報を運転状態と関連させて取得し、予め用意した燃費に関する情報を利用して決められたエンジンの運転状態を、取得した情報に基づいて燃費が低下するように補正する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−35191号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、アクセル操作に対してエンジンに発生させる駆動力特性として複数のモードを備えた車両が開発され実用化されており、このような車両では、上述の特許文献1に開示されるような予め用意した単一の燃費に関する情報に従って燃費優先のみに制御を補正することは困難で、固定した変速線では、モード毎の差別化が優先となり、燃費優先のモードでもモード燃費は対応しているものの実用燃費の向上には繋がり難いという課題がある。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、たとえ、アクセル操作に対してエンジンに発生させる駆動力特性として複数のモードを備えた車両であっても、各モードの違いを十分に発揮しながら、それぞれのモードにおいて最適な燃費を実現することができる車両の統合制御装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の車両の統合制御装置の一態様は、アクセル操作に対してエンジンに発生させる駆動力特性として複数のモードを備え、且つ、上記エンジンと連結する自動変速機の制御モードとして、予め設定された変速特性に従って変速比を自動で制御する自動変速モードを備えた車両の統合制御装置であって、上記複数のモードに応じたそれぞれ異なる上記エンジンの燃料消費に係る特性を予め記憶した燃料消費特性記憶手段と、現在選択されているモードに対応する上記エンジンの燃料消費に係る特性に基づいて、現在のエンジンの運転状態よりも燃費が向上するエンジンの運転状態を選択するエンジン運転状態選択手段と、上記選択したエンジンの運転状態に基づいて上記エンジンと上記自動変速機の少なくとも一方を制御する制御手段とを備えた。
【発明の効果】
【0007】
本発明による車両の統合制御装置によれば、たとえ、アクセル操作に対してエンジンに発生させる駆動力特性として複数のモードを備えた車両であっても、各モードの違いを十分に発揮しながら、それぞれのモードにおいて最適な燃費を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の一形態に係る、車両に搭載されるパワートレインの概略構成図である。
【図2】本発明の実施の一形態に係る、エンジンのスロットル制御を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の一形態に係る、無段変速機の変速制御を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の一形態に係る、燃費優先制御を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の一形態に係る、エンジンのノーマルモードマップ、セーブモードマップ、及び、パワーモードマップをそれぞれ示す概念図である。
【図6】本発明の実施の一形態に係る、自動変速用マップを示す概念図である。
【図7】本発明の実施の一形態に係る、手動変速用マップを示す概念図である。
【図8】本発明の実施の一形態に係る、セーブモードにおける燃料消費率マップである。
【図9】本発明の実施の一形態に係る、ノーマルモードにおける燃料消費率マップである。
【図10】本発明の実施の一形態に係る、パワーモードにおける燃料消費率マップである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1において符号1はエンジンを示し、このエンジン1は、電磁クラッチ或いはトルクコンバータ等の発進クラッチ2を介して自動変速機の一例である無段変速機3が連設されることにより、パワートレイン10の要部を構成する。
【0010】
無段変速機3は、発進クラッチ2に連設する前後進切換装置4を有し、この前後進切換装置4から延出するプーリ入力軸5bにはプライマリプーリ5aが軸支されている。また、プーリ入力軸5bに対して平行に配置されたプーリ出力軸5cにはセカンダリプーリ5dが軸支され、これらプライマリプーリ5aとセカンダリプーリ5dとの間には、駆動ベルト5eが巻装されている。さらに、プーリ出力軸5cには、終減速装置6の減速歯車群6aを介してディファレンシャル装置6bが連設され、このディファレンシャル装置6bには、前輪或いは後輪の駆動輪7aを軸着する駆動軸7が連設されている。
【0011】
また、プライマリプーリ5aにはプライマリ油圧室5fが併設され、このプライマリ油圧室5fに油圧制御回路8から供給されるプライマリ油圧により、プライマリプーリ5aの溝幅が調整される。一方、セカンダリプーリ5dにはセカンダリ油圧室5gが併設され、このセカンダリ油圧室5gに油圧制御回路8から供給されるセカンダリ油圧により、トルク伝達に必要な張力が駆動ベルト5eに付与される。
【0012】
油圧制御回路8は後述するトランスミッション制御装置(T/M_ECU)20において制御され、この油圧制御を通じて両プーリ5a,5dの溝幅が互いに反比例状態に制御されることにより、無段変速機3は所望の変速比を実現する。
【0013】
T/M_ECU20は、CAN(Controller Area Network)通信等の車内通信回線23を通じて、エンジン制御装置(E/G_ECU)21、及び、統合制御装置(統合_ECU)22等の各種制御装置と相互通信可能に接続されている。各ECU20〜22は、マイクロコンピュータ等を主体に構成され、周知のCPU、ROM、RAM及びEEPROM等の不揮発性記憶手段等を有している。
【0014】
T/M_ECU20の入力側には、例えば、プライマリプーリ5aの回転数(プライマリ回転数Np)を検出するプライマリ回転数センサ38、セカンダリプーリ5dの回転数(セカンダリ回転数Ns)を検出するセカンダリ回転数センサ39、車速Vを検出する車速センサ41、セレクト操作部36で選択されたレンジを検出するインヒビタスイッチ37等が接続されている。また、T/M_ECU20の出力側には、油圧制御回路8等のアクチュエータ類が接続されている。
【0015】
ここで、本実施形態において、セレクト操作部36は、例えば、パーキング(P)レンジ、リバース(R)レンジ、ニュートラル(N)レンジ、及び、ドライブ(D)レンジが設定されたメインゲート36aと、マニュアル(M)レンジが設定されたサブゲート36bとを有する。これら各ゲート36a,36b上の各レンジはセレクトレバー36cを通じて選択可能となっており、選択されたレンジはインヒビタスイッチ37で検出される。また、サブゲート36bには、マニュアルレンジを挟んだ両側に、アップシフト(+)位置とダウンシフト(−)位置とが設定され、さらに、これらアップシフト位置及びダウンシフト位置には、後述するマニュアルスイッチ40が併設されている。そして、マニュアルレンジの選択中にセレクトレバー36cがアップシフト位置或いはダウンシフト位置に操作されると、マニュアルスイッチ40は、アップシフト信号或いはダウンシフト信号を出力する。なお、マニュアルスイッチ40は、例えば、ステアリングに配設されるパドルスイッチ等で構成されてもよい。
【0016】
E/G_ECU21の入力側には、例えば、クランク軸の回転からエンジン回転数Neを検出するエンジン回転数センサ30、エアクリーナの直下流等に配設されて吸入空気量Qを検出する吸入空気量センサ31、アクセルペダルの踏込量から実アクセル開度θaccを検出するアクセル開度センサ32、吸気通路15に介装された電子制御式のスロットル弁16の開度θthを検出するスロットル開度センサ33等が接続されている。また、E/G_ECU21の出力側には、例えば、所定に計量された燃料を噴射するインジェクタ17、スロットル弁16に設けられているスロットルアクチュエータ16a等のエンジン駆動を制御するアクチュエータ類が接続されている。
【0017】
統合_ECU22の入力側には、アクセル操作に対してパワートレイン10が発生させる駆動力特性の制御モードを選択的に切り換えるためのモード選択スイッチ35、上述のマニュアルスイッチ40、横加速度Gyを検出する横加速度センサ42、前後加速度Gxを検出する前後加速度センサ43、ブレーキペダル(図示せず)のON−OFFを検出するブレーキスイッチ44等が接続されている。
【0018】
ここで、本実施形態において、パワートレイン10の駆動力特性のモードとしては、例えば、ノーマルモードM1、セーブモードM2、及び、パワーモードM3からなる3つのモードMが設定されており、統合_ECU22は、モード選択スイッチ35を通じてドライバにより選択された何れかのモード情報を、車内通信回線23を介してT/M_ECU20及びE/G_ECU21等に出力する。なお、本実施形態のモード選択スイッチ35は、プッシュスイッチを併設する中点自動復帰式のシャトルスイッチが採用され、例えば、ドライバによる左側への回転動作がなされたときノーマルモードM1を判定し、押圧操作がなされたときセーブモードM2を判定し、右側への回転動作がなされたときパワーモードM3を判定する。
【0019】
E/G_ECU21のメモリ内には、例えば、エンジン出力特性を示すマップとして、3種類のモードマップMpe1,Mpe2,Mpe3が予め設定されて格納されている。図5(a)〜(c)に示すように、各モードマップは、アクセル開度θaccとエンジン回転数Neとを格子軸とし、各格子点にエンジン出力指示値(目標トルク)を格納する3次元マップで構成されている。
【0020】
これらの各モードマップMpe1,Mpe2,Mpe3は、基本的には、ドライバによるモード選択スイッチ35の操作によって選択される。すなわち、E/G_ECU21は、モード選択スイッチ35にてノーマルモードM1が選択されている場合にノーマルモードマップMpe1を選択し、セーブモードM2が選択されている場合にセーブモードマップMpe2を選択し、パワーモードM3が選択されている場合にパワーモードマップMpe3を選択する。
【0021】
そして、E/G_ECU21は、選択したモードマップMpeと各センサ類からの検出信号等に基づき、また、統合_ECU22から後述する目標エンジントルクTe1が出力されている場合は、該目標エンジントルクTe1を読み込んで、設定した目標トルクτeをエンジントルクTe1として補正して、インジェクタ17に対する燃料噴射タイミング、及び燃料噴射パルス幅(パルス時間)を設定する。さらに、E/G_ECU21は、スロットルアクチュエータ16aに対してスロットル開度信号を出力し、スロットル弁16の開度を制御する。
【0022】
ここで、図5(a)に示すノーマルモードマップMpe1は、アクセル開度θaccが比較的小さい領域で目標トルクがリニアに変化する特性に設定されており、スロットル弁16の開度θthが全開付近で最大目標トルクとなるように設定されている。
【0023】
また、図5(b)に示すセーブモードマップMpe2は、ノーマルモードマップMpe1に比し、目標トルクの上昇が抑えられており、アクセルペダルを全踏しても、スロットル弁16は全開せず、相対的にアクセルペダルの踏み込みに対し、スロットル弁16の開度変化がノーマルモードよりも小さくなる。従って、ノーマルモードと同じアクセルペダルの踏み込み量であっても、スロットル開度θeが小さく、出力トルクの上昇が抑制される。その結果、セーブモードマップMpe2に基づき出力トルクを抑制した走行を行うことで、アクセルペダルを思い切り踏み込む等のアクセルワークを楽しむことができる。さらに、目標トルクの上昇が抑えられているため、イージードライブ性と低燃費性との双方をバランス良く両立させることができ、例えば、3リッタエンジンを搭載する車両であっても、2リッタエンジン相当の十分な出力を確保しながらスムーズな出力特性とし、特に街中等の実用領域における扱いやすさを重視した目標トルクが設定される。
【0024】
また、図5(c)に示すパワーモードマップMpe3は、略全運転領域でアクセル開度θaccの変化に対する目標トルクの変化率が大きく設定されている。従って、例えば、3リッタエンジンを搭載する車両であれば、3リッタエンジンの有するポテンシャルを最大限に発揮できるような目標トルクが設定される。
【0025】
T/M_ECU20のメモリ内には、例えば、上述のモードマップMpe1〜Mpe3にそれぞれ適合した変速特性にて無段変速機3の変速比を自動制御するための自動変速用マップMpt1〜Mpt3(図6参照)と、無段変速機3の変速比を予め設定された変速段(例えば、1〜6速の変速段)の固定変速比に制御するための手動変速用マップMptm(図7参照)とが予め設定されて格納されている。そして、T/M_ECU20は、選択した変速用マップMptと各センサ類からの検出信号等に基づき、油圧制御回路8から各油圧室5f,油圧室5gに供給する各油圧の制御を通じて無段変速機3の変速比を制御する。
【0026】
これらのマップのうち、自動変速用マップMpt1〜Mpt3は、セレクト操作部36でドライブレンジが選択されて無段変速機3に対する制御モードが自動変速制モードとなっているとき、モード選択スイッチ35で選択されたモードMに応じて選択的に用いられる。すなわち、T/M_ECU20は、エンジン1の各モードマップMpeに対応すべく、モード選択スイッチ35においてノーマルモードM1が選択されているとき自動変速用マップMpt1選択し、セーブモードM2が選択されているとき自動変速用マップMpt2を選択し、パワーモードM3が選択されているとき自動変速用マップMpt3を選択する。そして、T/M_ECU20は、例えば、選択した自動変速用マップMptを参照して現在の車速V及びアクセル開度θaccに基づく目標プライマリ回転数Nptを設定し、プライマリ回転数Npが目標プライマリ回転数Nptに収束するよう変速比を制御する。
【0027】
ここで、例えば、図6に示すように、各自動変速用マップMpt1〜Mpt3は、最大変速比であるLOWから最小変速比であるオーバードライブ(OD)の間に、車速Vと目標プライマリ回転数Nptとの関係を示す変速特性ラインがアクセル開度θacc毎に設定されたマップで構成されている。この場合、各自動変速用マップMpt1〜Mpt3上の各変速特性ラインは、上述したエンジン出力特性のモードマップMpe1〜Mpe3にそれぞれ適合すべく、基本的には、車速V及びアクセル開度θaccが同一条件である場合に、モードM2での変速特性ラインがモードM1での変速特性ラインよりも相対的に低い目標プライマリ回転数Npを演算し、モードM3での変速特性ラインがモードM2での変速特性ラインよりも相対的に高い目標プライマリ回転数Npを演算するよう設定されている。
【0028】
これにより、セレクト操作部36でドライブレンジが選択された自動変速モードでの制御時には、エンジン1の出力特性に応じた適切な変速制御が行われ、モード選択スイッチ35で選択されたモード毎にそれぞれ特徴的な特性の駆動力をパワートレイン10で発生させることが可能となっている。
【0029】
尚、統合_ECU22から目標エンジン回転数Ne1が読み込まれている場合には、該当する自動変速用マップMpt上で、目標エンジン回転数Ne1を実現するプライマリ回転数Npと車速Vとの関係となるように変速比を設定して変速制御を行う。
【0030】
一方、セレクト操作部36のレンジがドライブレンジからマニュアルレンジに変更されて無段変速機3の制御モードが自動変速モードからマニュアル変速モードに変更されると、T/M_ECU20は、変速制御用のマップとして手動変速用マップMptm(図7参照)を選択する。
【0031】
そして、T/M_ECU20は、基本的には、統合_ECU22を介してマニュアルスイッチ40からのアップシフト信号が入力される毎に、無段変速機3の変速比を現在の変速比よりも高速段側の固定変速比へと順次アップシフトさせる。或いは、T/M_ECU20は、統合_ECU22を介してマニュアルスイッチ40からのダウンシフト信号が入力される毎に、無段変速機3の変速比を現在の変速比よりも低速段側の固定変速比へと順次ダウンシフトさせる。
【0032】
また、マニュアルレンジであっても、統合_ECU22から目標エンジン回転数Ne1が読み込まれている場合には、該当する自動変速用マップMpt上で、目標エンジン回転数Ne1を実現するプライマリ回転数Npと車速Vとの関係となるように変速比を設定して変速制御を行う。
【0033】
但し、エンジン1の過回転防止等を目的として、T/M_ECU20は、無段変速機3の入力回転数であるプライマリ回転数Npが予め設定された自動アップシフト回転数Nuを越えたとき、変速比を高速段側の固定変速比へと自動で変速させる。また、所定の加速性能を確保してドライバビリティを向上すること等を目的として、T/M_ECU20は、プライマリ回転数Npが予め設定された自動ダウンシフト回転数Ndを下回ったとき、変速比を低速段側の固定変速比へと自動で変速させる。
【0034】
ここで、自動アップシフト回転数Nu及び自動ダウンシフト回転数Ndは、駆動力特性のモードM毎にそれぞれ異なる回転数に設定されている。
【0035】
具体的には、本実施形態の自動アップシフト回転数Nuは、例えば、アクセル操作に対する応答性が高い駆動力特性のモードであるほど高い回転数に設定され、パワーモードM3に対応する回転数が最も高く、次いで、ノーマルモードM1、セーブモードM2の順に低くなるよう設定されている。例えば、過回転防止等を目的としてエンジン1に許容された最大回転数が7000[rpm]であり且つ発進クラッチ2が締結された前進時のエンジン回転数Neとプライマリ回転数Npとが1:1で対応している場合において、各モードMに対応する自動アップシフト回転数Nuは、パワーモードM3に対応する自動アップシフト回転数Nu(M=M3)が7000[rpm]、ノーマルモードM1に対応する自動アップシフト回転数Nu(M=M1)が6000[rpm]、セーブモードM2に対応する自動アップシフト回転数Nu(M=M2)が5000[rpm]にそれぞれ設定されている。
【0036】
また、本実施形態の自動ダウンシフト回転数Ndは、例えば、アクセル操作に対する応答性が高い駆動力特性のモードであるほど高く設定されており、パワーモードM3に対応する回転数が最も高く、次いで、ノーマルモードM1、セーブモードM2の順に低くなるよう設定されている。例えば、各モードMに対応する自動ダウンシフト回転数Ndは、パワーモードM3に対応する自動ダウンシフト回転数Nd(M=M3)が3000[rpm]、ノーマルモードM1に対応する自動ダウンシフト回転数Nd(M=M1)が2000[rpm]、セーブモードM2に対応する自動ダウンシフト回転数Nd(M=M2)が1000[rpm]にそれぞれ設定されている。
【0037】
一方、統合_ECU22には、予めセーブモードM2に対応するエンジンの燃料消費率マップと、ノーマルモードM1に対応するエンジンの燃料消費率マップと、パワーモードM3に対応するエンジンの燃料消費率マップとが記憶されており、後述する燃費優先制御のフローチャートに従って、予め設定した運転条件が成立する場合に、燃費優先制御を実行すべく、現在選択されているモード(M1、M2、M3の何れか)に対応するエンジンの燃料消費率マップに基づいて、現在のエンジンの運転状態よりも燃費が向上するエンジンの運転状態を選択し、該選択したエンジンの運転状態に基づいて、エンジン1と無段変速機3の少なくとも一方を制御するように構成されている。
【0038】
ここで、上述の各エンジンの燃料消費率マップは、例えば、図8、9、10に示すような、エンジン回転数NeとエンジントルクTeからなる等出力線図(図中、細線で示す)上に燃料消費率fnの特性(図中、太線)を示した3次元マップであり、このマップにおいて上方の円中心に近づくに従って、燃料消費率が低くなり、良好な燃費となることが示されている。
【0039】
そして、これらのエンジンの燃料消費率マップは、隣り合う燃料消費率の曲線が、図8に示す、セーブモードM2に対応するエンジンの燃料消費率マップが最も広く作成されており、図10に示す、パワーモードM3に対応するエンジンの燃料消費率マップが最も密に作成されており、図9に示す、ノーマルモードM1に対応するエンジンの燃料消費率マップは、図8と図10との中間の間隔に作成されている。従って、図8に示す、セーブモードM2に対応するエンジンの燃料消費率マップを用いた場合、所定の燃料消費率の状態から隣り合う燃料消費率の状態へエンジン1の運転状態を移行させた場合、最も早く燃料消費率が改善される。これに対し、図10に示す、パワーモードM3に対応するエンジンの燃料消費率マップを用いた場合、所定の燃料消費率の状態から隣り合う燃料消費率の状態へエンジン1の運転状態を移行させた場合、現行のパワーモードM3におけるエンジン1の運転状態が優先しながら、燃料消費率を現状よりも改善する方向へと徐々にエンジン1の運転状態を変更させるようになっている。また、図9に示す、ノーマルモードM1に対応するエンジンの燃料消費率マップを用いた場合、所定の燃料消費率の状態から隣り合う燃料消費率の状態へエンジン1の運転状態を移行させた場合、ノーマルモードM1におけるエンジン1の運転状態での燃費向上が適切に図られるようになっている。
【0040】
また、上述の燃費優先制御を実行する予め設定した運転条件とは、例えば、略一定速走行状態で、アクセル開度θaccが略一定であり、アクセル開速度が所定値以内、或いは、横加速度の変化量が所定値以内、或いは、前後加速度の変化量が所定値以内、或いは、ブレーキのON−OFF頻度が所定値以下であって、ドライバが積極的に運転を行っていないと判断できる場合である。
【0041】
このように、統合_ECU22は、燃料消費特性記憶手段、運転状態選択手段、制御手段としての機能を有して構成されている。
【0042】
次に、E/G_ECU21で実行されるエンジンのスロットル制御について、図2に示すスロットル制御ルーチンのフローチャートに従って説明する。このルーチンは設定時間毎に実行されるもので、ルーチンがスタートすると、E/G_ECU21は、先ず、ステップ(以下、「S」と略称)101において、現在設定されているモードMを読み込んだ後、S102に進む。
【0043】
S101からS102に進むと、E/G_ECU21は、モード選択スイッチ35がON操作されたか否かを調べ、操作されていないと判定した場合、S107に進む。
【0044】
一方、S102において、モード選択スイッチ35がON操作されたと判定した場合、E/G_ECU21は、S103に進み、ドライバが何れのモードを選択したか否かを判別する。
【0045】
そして、S103において、ドライバによりノーマルモードM1が選択されたと判断したとき、E/G_ECU21は、S104に進み、モードMをノーマルモードM1にセットした後(M←M1)、S107に進む。
【0046】
また、S103において、ドライバによりセーブモードM2が選択されたと判断したとき、E/G_ECU21は、S105に進み、モードMをセーブモードM2にセットした後(M←M2)、S107に進む。
【0047】
また、S103において、ドライバによりパワーモードM3が選択されたと判断したとき、E/G_ECU21は、S106に進み、モードMをパワーモードM3にセットした後(M←M3)、S107に進む。
【0048】
S102、S104、S105、或いは、S106からS107に進むと、E/G_ECU21は、現在選択されているモードMに対応するモードマップMpeを読み込み、現在のエンジン回転数Neとアクセル開度θaccとに基づきモードマップMpeを補間計算付きで参照して目標トルクτeを決定する。
【0049】
次に、S108に進み、E/G_ECU21は、統合_ECU22から後述する目標エンジントルクTe1が出力されている場合は、該目標エンジントルクTe1を読み込んで、設定した目標トルクτeをエンジントルクTe1として、S109へと進む。
【0050】
S108からS109に進むと、E/G_ECU21は、目標トルクτeに対応する目標スロットル開度θeを求め、続くS110において、スロットル開度θthが目標スロットル開度θeに収束するようにスロットルアクチュエータ16aをフィードバック制御した後、ルーチンを抜ける。
【0051】
その結果、ドライバがアクセルペダルを操作すると、アクセル開度θaccとエンジン回転数Neとをパラメータとして、ドライバが選択したモードMに従ってスロットル弁16が開閉動作し、モードM毎に異なる出力特性でエンジン1が駆動される。
【0052】
次に、T/M_ECU20で実行される無段変速機の変速制御について、図3に示す変速制御ルーチンのフローチャートに従って説明する。このルーチンは設定時間毎に実行されるもので、ルーチンがスタートすると、T/M_ECU20は、先ず、S201において、現在セレクト操作部36で選択されているレンジが走行レンジ(すなわち、ドライブレンジ或いはマニュアルレンジ)であるか否かを調べる。
【0053】
そして、S201において、現在のレンジが走行レンジ以外であると判定した場合、T/M_ECU20は、そのまま、ルーチンを抜ける。
【0054】
一方、S201において現在のレンジが走行レンジであると判定した場合、T/M_ECU20は、S202に進んで、統合_ECU22から後述する目標エンジン回転数Ne1が出力されている場合は、該目標エンジン回転数Ne1を読み込んでS203に進む。
【0055】
S203に進むと、T/M_ECU20は、現在のレンジがドライブレンジであるか否か、すなわち、無段変速機3の制御のモードとして自動変速モードが選択されているか否かを調べる。
【0056】
そして、S203において、現在のレンジがドライブレンジであり、制御モードとして自動変速モードが選択されていると判定した場合、T/M_ECU20は、S204に進み、自動変速用マップに基づく自動変速制御を行った後、ルーチンを抜ける。
【0057】
すなわち、S203において、T/M_ECU20は、自動変速用マップMpt1〜Mpt3の中から、モード選択スイッチ35によって現在選択されているモードMに対応する自動変速用マップMptを選択する。そして、T/M_ECU20は、選択した自動変速用マップMptを参照して車速Vとアクセル開度θaccとに基づく目標プライマリ回転数Nptを算出し、油圧制御回路8から各油圧室5f,5gに供給する各油圧の制御を通じて、プライマリ回転数Npを目標プライマリ回転数Nptに収束させる自動変速制御を行う。また、目標エンジン回転数Ne1が読み込まれている場合には、該当する自動変速用マップMpt上で、目標エンジン回転数Ne1を実現するプライマリ回転数Npと車速Vとの関係となるように変速比を設定して変速制御を行う。
【0058】
一方、S203において、現在のレンジがマニュアルレンジであり、制御モードとしてマニュアル変速モードが選択されていると判定した場合、T/M_ECU20は、S205に進み、手動変速用マップMptmとともに、モード選択スイッチ35によって現在選択されているモードMに対応する自動アップシフト回転数Nu及び自動ダウンシフト回転数Ndを読み込む。
【0059】
そして、S205からS206に進むと、T/M_ECU20は、マニュアルスイッチ40からの信号に基づいてドライバによるアップシフト操作が行われたか否かを調べ、アップシフト操作が行われたと判定した場合にはS207に進み、アップシフト操作が行われていないと判定した場合にはS208に進む。
【0060】
S206からS207に進むと、T/M_ECU20は、手動変速用マップMptm上に現在の変速段よりも高速段側に変速段が存在するか否かを調べ、高速段側に変速段が存在する場合、油圧制御回路8から各油圧室5f,5gに供給する各油圧の制御を通じて、無段変速機3の変速比を現在よりも1段高速段側の変速段の固定変速比へとアップシフトさせた後、S208に進む。
【0061】
一方、S206或いはS207からS208に進むと、T/M_ECU20は、マニュアルスイッチ40からの信号に基づき、ドライバによるダウンシフト操作が行われたか否かを調べる。
【0062】
そして、T/M_ECU20は、S208において、ダウンシフト操作が行われたと判定した場合にはS209に進み、ダウンシフト操作が行われていないと判定した場合にはS210に進む。
【0063】
S208からS209に進むと、T/M_ECU20は、手動変速用マップMptm上に現在の変速段よりも低速段側に変速段が存在するか否かを調べ、低速段側に変速段が存在する場合、油圧制御回路8から各油圧室5f,5gに供給する各油圧の制御を通じて、無段変速機3の変速比を現在よりも1段低速段側の変速段の固定変速比へとダウンシフトさせた後、S210に進む。
【0064】
S208或いはS209からS210に進むと、T/M_ECU20は、プライマリ回転数Npが現在選択されている自動アップシフト回転数Nu以上であるか否かを調べ、プライマリ回転数Npが自動アップシフト回転数Nu以上であると判定した場合にはS211に進み、プライマリ回転数Npが自動アップシフト回転数未満であると判定した場合にはS212に進む。
【0065】
S210からS211に進むと、T/M_ECU20は、手動変速用マップMptm上に現在の変速段よりも高速段側の変速段が存在するか否かを調べ、高速段側に変速段が存在する場合、油圧制御回路8から各油圧室5f,5gに供給する各油圧の制御を通じて、無段変速機3の変速比を現在よりも1段高速段側の変速段の固定変速比へとアップシフトさせた後、S212に進む。
【0066】
S210或いはS211からS212に進むと、T/M_ECU20は、プライマリ回転数Npが現在選択されている自動ダウンシフト回転数Nd以下であるか否かを調べ、プライマリ回転数Npが現在選択されている自動ダウンシフト回転数Nd以下であると判定した場合にはS213に進み、自動ダウンシフト回転数Ndよりも高いと判定した場合にはそのままルーチンを抜ける。
【0067】
S212からステップS213に進むと、T/M_ECU20は、手動変速用マップMptm上に現在の変速段よりも低速段側の変速段が存在するか否かを調べ、低速段側に変速段が存在する場合、油圧制御回路8から各油圧室5f,5gに供給する各油圧の制御を通じて、無段変速機3の変速比を現在よりも1段低速段側の変速段の固定変速比へとダウンシフトさせた後、ルーチンを抜ける。
【0068】
次に、統合_ECU22で実行される燃費優先制御プログラムを、図4のフローチャートで説明する。
まず、S301で、燃費優先制御実行条件が成立しているか否かの判定処理が行われる。例えば、略一定速走行状態で、アクセル開度θaccが略一定であり、アクセル開速度が所定値以内、或いは、横加速度の変化量が所定値以内、或いは、前後加速度の変化量が所定値以内、或いは、ブレーキのON−OFF頻度が所定値以下であって、ドライバが積極的に運転を行っていないと判断できる条件が成立しているかを判定する。
【0069】
次いで、S302に進み、燃費優先制御実行条件が成立しているか否かを判定し、燃費優先制御実行条件が成立していない、すなわち、ドライバが積極的に運転を行っていると判断された場合は、そのままプログラムを抜け、逆に、燃費優先制御実行条件が成立している場合(ドライバが積極的に運転を行っていないと判断された場合)は、燃費優先制御を実行するべく、S303へと進む。
【0070】
S303に進むと、現在選択されているモード(M1、M2、M3の何れか)に対応するエンジンの燃料消費率マップを読み込む。
【0071】
次いで、S304に進み、現在のエンジン運転状態(エンジン回転数Ne、エンジントルクTe)に応じたエンジン出力Pen、燃料消費率fnをマップ参照、或いは、演算により設定する。例えば、図8、9、10におけるエンジン回転数NeがNec1、エンジントルクTeがTec1における、P1の設定。
【0072】
次に、S305に進み、エンジン回転数Neが一定として、燃料消費率fnが低下する(向上する)隣り合う線図上の、エンジン運転状態(エンジントルクTe1、エンジン出力Pe1、燃料消費率fn1)をマップにより検索する。例えば、図8、9、10におけるエンジン回転数NeがNec1、エンジントルクTeがTec2における、P2の検索。
【0073】
次いで、S306に進み、例えば、以下の(1)式により、走行抵抗CRを算出する。
CR=m・g・μR …(1)
ここで、mは車両質量、gは重力加速度、μRは転がり(走行抵抗)係数(例えば、車速Vの関数)である。
【0074】
次に、S307に進み、燃料消費率fnが低下する(向上する)エンジン運転状態のエンジン出力Pe1は、CR+α(:αは、予め設定しておいた定数)以上か否か判定する。
【0075】
このS307の判定の結果、エンジン出力Pe1がCR+α未満(Pe1<CR+α)の場合は、そのままプログラムを抜け、エンジン出力Pe1がCR+α以上(Pe1≧CR+α)の場合は、S308に進む。
【0076】
S308に進むと、エンジン出力Pe1を発生するのに必要なエンジントルクTe1は、エンジン1により発生可能なトルクか否か判定され、発生可能なトルクであれば、S309に進み、エンジン1の運転状態の変化に違和感が生じないように、エンジントルクTe1が現在発生されているエンジントルクと比較され、その差が予め設定しておいた値以内となるように制限されてE/G_ECU21に出力されてプログラムを抜ける。
【0077】
一方、S308の判定の結果、エンジントルクTe1が、エンジン1により発生不可能なトルクである場合は、S310に進み、エンジン出力Pe1を発生するのに必要なエンジン回転数Ne1をマップ検索、或いは、演算によって求め、運転状態の変化に違和感が生じないように、エンジン回転数Ne1が現在のエンジン回転数と比較され、その差が予め設定しておいた値以内となるように制限されてT/M_ECU20に出力されてプログラムを抜ける。
【0078】
このように本発明の実施の形態によれば、統合_ECU22には、エンジン1の複数のモードに応じたそれぞれ異なるエンジンの燃料消費に係る特性(エンジンの燃料消費率マップ)を予め記憶して、予め設定した運転条件が成立する場合に、燃費優先制御を実行すべく、現在選択されているモード(M1、M2、M3の何れか)に対応するエンジンの燃料消費率マップに基づいて、現在のエンジンの運転状態よりも燃費が向上するエンジンの運転状態を選択し、該選択したエンジンの運転状態に基づいて、エンジン1と無段変速機3の少なくとも一方を制御するように構成されている。このため、アクセル操作に対してエンジンに発生させる駆動力特性として複数のモードを備えた車両であっても、各モードの違いを十分に発揮しながら、それぞれのモードにおいて最適な燃費を実現することが可能となる。
【0079】
尚、本発明の実施の形態では、3種類の駆動特性のモードを有する場合の例について説明したが、2種類の駆動特性、或いは、4種類以上の駆動特性のモードを有する場合についても本発明が適用できることは云うまでもない。
【0080】
また、本発明が適用可能な自動変速機についても無段変速機に限定されないことは勿論である。
【符号の説明】
【0081】
1 エンジン
3 無段変速機
8 油圧制御回路
10 パワートレイン
20 トランスミッション制御装置
21 エンジン制御装置
22 統合制御装置(燃料消費特性記憶手段、運転状態選択手段、制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセル操作に対してエンジンに発生させる駆動力特性として複数のモードを備え、且つ、上記エンジンと連結する自動変速機の制御モードとして、予め設定された変速特性に従って変速比を自動で制御する自動変速モードを備えた車両の統合制御装置であって、
上記複数のモードに応じたそれぞれ異なる上記エンジンの燃料消費に係る特性を予め記憶した燃料消費特性記憶手段と、
現在選択されているモードに対応する上記エンジンの燃料消費に係る特性に基づいて、現在のエンジンの運転状態よりも燃費が向上するエンジンの運転状態を選択するエンジン運転状態選択手段と、
上記選択したエンジンの運転状態に基づいて上記エンジンと上記自動変速機の少なくとも一方を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする車両の統合制御装置。
【請求項2】
上記燃料消費特性記憶手段に記憶される上記エンジンの燃料消費に係る特性は、エンジン回転数とエンジントルクに対する燃料消費率のマップであることを特徴とする請求項1記載の車両の統合制御装置。
【請求項3】
上記燃料消費特性記憶手段に記憶される上記複数のモードに応じたそれぞれ異なる上記エンジンの燃料消費に係る特性は、現在のエンジンの運転状態から燃費を向上させるエンジンの運転状態を示す特性までの間隔が上記モードに応じて異なって設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両の統合制御装置。
【請求項4】
上記エンジン運転状態選択手段は、現在選択されているモードに対応する上記エンジンの燃料消費に係る特性に基づいて、エンジン回転数が一定として、現在のエンジンの運転状態よりも燃費が向上するエンジン出力を設定し、上記制御手段は、該エンジン出力に応じて上記エンジンと上記自動変速機の少なくとも一方を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載の車両の統合制御装置。
【請求項5】
上記制御手段は、上記燃費が向上するエンジン出力が予め設定する出力値を超えていない場合は、上記燃費が向上するエンジン出力への制御を禁止することを特徴とする請求項4記載の車両の統合制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−121373(P2012−121373A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−271648(P2010−271648)
【出願日】平成22年12月6日(2010.12.6)
【出願人】(000005348)富士重工業株式会社 (3,010)
【Fターム(参考)】