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車両の車体構造及びその製造方法
説明

車両の車体構造及びその製造方法

【課題】乗員に伝達される振動を抑制して乗り心地性を向上させ、また騒音を低減させる車両の車体構造を提供する。
【解決手段】閉断面部16aを形成する車体構成部材17,18からなるフレーム16と、閉断面部16a内に配設されてフレーム16に接合された補強体30と、フレーム16の外面に接合された該フレーム16を構成する車体構成部材17,18とは異なる他の車体構成部材22と、を有する車両の車体構造において、フレーム16と補強体30との接合部は、互に当接した状態で結合された剛結合部と、該フレーム16と補強体30との間に配設された減衰部材37を介して結合された柔結合部とを有し、フレーム16の他の車体構成部材22と接合された部分近傍の内面側に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の車体構造、特に車体における閉断面部の構造に関し、車両の車体構造の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両においては、乗り心地性や安全性を向上させるために車体の剛性を高めることが求められており、車体の剛性を高める技術として、例えば特許文献1及び特許文献2には、車体構成部材で形成された閉断面部内に補強体を配設したものが開示されている。
【0003】
このうち、特許文献1には、サイドシルアウタとサイドシルインナとで形成されるサイドシルの閉断面部内にバルクヘッドを節状に配設し、該バルクヘッドの周囲に設けたフランジ部をサイドシルアウタ及びサイドシルインナの内面にスポット溶接と接着剤とを併用して接合した構造が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、アッパメンバとロアメンバとで形成されるフロントサスペンションメンバの閉断面部内に同じくバルクヘッドを節状に配設し、該バルクヘッドの周囲に設けたフランジ部をアッパメンバの内面に構造用接着剤を用いて接合した構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭59−182472号公報
【特許文献2】実開昭60−097673号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、前記特許文献に開示された構造では、車体の剛性の向上は実現されるものの、その配設部位や形状等によっては、車両各部で発生する振動の車室内への伝達を効果的に抑制できない場合があり、乗員に伝達される振動を抑制して乗り心地性を向上させ、また騒音を低減させるためには、車体構造のさらなる改善が必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
【0008】
まず、本願の請求項1に係る発明は、閉断面部を形成する1又は2以上の車体構成部材からなるフレームと、前記閉断面部内に配設されて前記フレームに接合された補強体と、前記フレームの外面に接合された該フレームを構成する前記車体構成部材とは異なる他の車体構成部材と、を有する車両の車体構造であって、前記フレームと補強体との接合部は、互に当接した状態で結合された剛結合部と、該フレームと補強体との間に配設された減衰部材を介して結合された柔結合部とを有し、前記フレームの前記他の車体構成部材と接合された部分近傍の内面側に設けられている、ことを特徴とする。
【0009】
また、本願の請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記減衰部材は粘弾性部材であり、その物性が、X軸に貯蔵弾性率を、Y軸に損失係数をとったX、Y座標系における座標(1、0.4)、(2、0.2)、(10、0.1)、(1000、0.1)、(2000、0.2)、(10000、0.4)で示される6点で囲まれたこれらの点を含む範囲内、又は損失係数0.4を超える範囲に属する、ことを特徴とする。
【0010】
更に、本願の請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に係る発明において、前記補強体は、周囲に1又は2以上のフランジ部を有するバルクヘッドであり、前記接合部は、前記フランジ部に設けられている、ことを特徴とする。
【0011】
また更に、本願の請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明において、前記バルクヘッドは、前記閉断面部を仕切る2枚の隔壁部と、これらの隔壁部を連結する連結部とを有する、ことを特徴とする。
【0012】
また更に、本願の請求項5に係る発明は、請求項3又は請求項4に係る発明において、前記フランジ部の1つに前記剛結合部と前記柔結合部とが設けられている、ことを特徴とする。
【0013】
また更に、本願の請求項6に係る発明は、請求項1から請求項5の何れか1項に係る発明において、前記閉断面部は、2つの車体構成部材で構成されている、ことを特徴とする。
【0014】
また更に、本願の請求項7に係る発明は、閉断面部を形成する1又は2以上の車体構成部材からなるフレームと、前記閉断面部内に配設されて前記フレームに接合された補強体と、前記フレームの外面に接合された該フレームを構成する前記車体構成部材とは異なる他の車体構成部材と、を有する車両の車体構造を製造する方法であって、前記フレームと補強体とを、前記フレームの前記他の車体構成部材と接合された部分近傍の内面側において、互に当接した状態で結合する剛結合工程と、該フレームと補強体との間に配設された減衰部材を介して結合する柔結合工程とで接合する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
以上の構成により、本願各請求項の発明によれば、次の効果が得られる。
【0016】
まず、本願の請求項1に係る発明によれば、例えば中空管状の単一の車体構成部材により、或いは2つの車体構成部材を接合することによって形成されるフレームの閉断面部内に補強体が配設されることにより、前記フレームないし該フレームで構成される車体の当該部位の剛性が向上され、該部位の変形や前記閉断面部の型崩れ等が抑制されることになる。
【0017】
その場合に、前記フレームと補強体との接合部は、溶接やボルト締め等による剛結合部と、減衰部材を介設した柔結合部とを有し、剛結合部によりフレームと補強体とが強固に接合されて、前記剛性向上の効果が確保されると共に、柔結合部の減衰部材によってフレームの振動が減衰されることになる。
【0018】
これにより、車体構造として所要の剛性を確保しつつ振動の伝達を抑制して、当該車両の乗り心地性を向上させ、また騒音を低減させることが可能となり、その場合に、この発明によれば、振動伝達の抑制のために新たな部材を設ける必要がなく、車体の重量増等を回避しながら前記効果が達成される利点がある。
【0019】
また、前記フレームと補強体との接合部は、前記フレームの他の車体構成部材と接合された部分近傍の内面側に設けられることにより、他の車体構成部材から前記フレームに入力される振動を効果的に減衰させることができ、前記効果をより有効に奏することができる。
【0020】
また、本願の請求項2に係る発明によれば、前記減衰部材として粘弾性部材が用いられ、その物性としての貯蔵弾性率と損失係数とが、振動減衰効果が確認された所定の範囲内の値に特定されるから、前記フレームの振動を減衰する請求項1の発明の効果が確実に達成されることになる。
【0021】
更に、本願の請求項3に係る発明によれば、補強体が周囲にフランジ部を有するバルクヘッドとされ、そのフランジ部に前記フレームとの接合部が設けられるので、該接合部による前記剛性向上効果及び振動減衰効果が、具体的構造として確実に達成されることになる。
【0022】
また更に、本願の請求項4に係る発明によれば、前記バルクヘッドが、閉断面部を仕切る2枚の隔壁部と、これらの隔壁部を連結する連結部とを有する構成とされるので、バルクヘッドによる剛性向上効果が閉断面部を形成するフレームの広範囲に及ぶと共に、閉断面部内の近接する2箇所に個々にバルクヘッドを配設する場合に比べて、部品点数が半減して部品管理や組付作業の能率が向上することになる。
【0023】
また更に、本願の請求項5に係る発明によれば、前記フレームとバルクヘッドとの接合部を構成する前記剛結合部と前記柔結合部とが1つのフランジ部に設けられ、このフランジ部による接合部でバルクヘッドとフレームとの接合強度が確保されるとともに、振動減衰効果も実現されることになる。
【0024】
また更に、本願の請求項6に係る発明によれば、前記請求項1〜5の発明による効果が、2つの車体構成部材でフレームの閉断面部が形成される構造において達成されることになる。
【0025】
そして、本願の請求項7に係る発明によれば、1又は2以上の車体構成部材からなるフレームの閉断面部内に補強体を配設するとともに、前記フレームの外面に他の車体構成部材を接合して所定の車体構造を製造するときに、前記フレームと補強体とを、前記フレームの前記他の車体構成部材と接合された部分近傍の内面側において、互に当接した状態で結合する剛結合工程と、該車体構成部材と補強体との間に配設された減衰部材を介して結合する柔結合工程とで接合するので、この方法で製造された車体構造について前記請求項1の発明の効果が得られることになる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施形態についてのシミュレーションに用いたモデルを示す図である。
【図2】前記シミュレーションによる周波数に対するイナータンスの特性を示すグラフである。
【図3】前記シミュレーションによる減衰部材の損失係数と貯蔵弾性率とに対するモード減衰比増減の特性を示すグラフである。
【図4】減衰部材として粘弾性部材を用いた場合の実質的に減衰効果が得られるときの損失係数と貯蔵弾性率の関係を示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態及び第2実施形態に係る車両の車体構造を適用した車体の前部を示す図である。
【図6】図5におけるY6−Y6線に沿った断面図である。
【図7】図6におけるY7a−Y7a線及びY7b−Y7b線に沿った断面図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係る補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。
【図9】図5におけるY9−Y9線に沿った断面図である。
【図10】図9におけるY10a−Y10a線及びY10b−Y10b線に沿った断面図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。
【図12】本発明の第3実施形態に係る車両の車体構造を適用した車室の前部を示す図である。
【図13】図12におけるY13−Y13線に沿った断面図である。
【図14】図13におけるY14−Y14線に沿った断面図である。
【図15】本発明の第3実施形態に係る補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。
【図16】本発明の第4実施形態から第8実施形態に係る車両の車体構造を適用した車室の側部及び底部を示す図である。
【図17】図16におけるY17−Y17線に沿った断面図である。
【図18】図17におけるY18−Y18線に沿った断面図である。
【図19】本発明の第4実施形態に係る補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。
【図20】図16におけるY20−Y20線に沿った断面図である。
【図21】図20におけるY21−Y21線に沿った断面図である。
【図22】本発明の第5実施形態に係る補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。
【図23】図16の第1要部を拡大した要部拡大図である。
【図24】図23におけるY24−Y24線に沿った断面図である。
【図25】本発明の第6実施形態に係る補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。
【図26】図16の第2要部を拡大した要部拡大図である。
【図27】図26におけるY27−Y27線に沿った断面図である。
【図28】図27におけるY28a−Y28a線及びY28b−Y28b線に沿った断面図である。
【図29】本発明の第7実施形態に係る第1補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。
【図30】本発明の第7実施形態に係る第2補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。
【図31】図16の第3要部を拡大して示す平面図である。
【図32】図31におけるY32−Y32線に沿った断面図である。
【図33】図32におけるY33−Y33線に沿った断面図である。
【図34】本発明の第8実施形態に係る補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。
【図35】本発明の第9実施形態及び第10実施形態に係る車両の車体構造を適用した車体の後部を示す図である。
【図36】図35の要部を拡大した要部拡大図である。
【図37】図36におけるY37−Y37線に沿った断面図である。
【図38】図37におけるY38−Y38線に沿った断面図である。
【図39】本発明の第9実施形態に係る補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。
【図40】図35の要部を拡大した要部拡大図である。
【図41】図40におけるY41−Y41線に沿った断面図である。
【図42】図41におけるY42−Y42線に沿った断面図である。
【図43】本発明の第10実施形態に係る補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。
【図44】本発明の第11実施形態に係る車両の車体構造を適用した車体の側部を示す図である。
【図45】図44の要部を拡大した要部拡大図である。
【図46】図45におけるY46−Y46線に沿った断面図である。
【図47】図46におけるY47−Y47線に沿った断面図である。
【図48】本発明の第11実施形態に係る補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。
【図49】本発明の第12実施形態に係る車両の車体構造を適用した車体の前方側の側部を示す図である。
【図50】図49の要部を矢印Y50から見た正面図である。
【図51】図50におけるY51−Y51線に沿った断面図である。
【図52】図50におけるY52−Y52線に沿った断面図である。
【図53】本発明の第12実施形態に係る補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
【0028】
まず、具体的な車体への適用構造についての説明に先立ち、本発明の請求項に記載の構造について行ったシミュレーションの結果について説明する。
【0029】
図1は、本発明の実施形態についてのシミュレーションに用いたモデルを示す図であり、図1(a)及び図1(b)は、このシミュレーションに用いた剛結合モデルAと、剛結合・柔結合併用モデルBとを示している。図1に示すように、剛結合モデルA及び剛結合・柔結合併用モデルBはいずれも、車体構成部材として断面ハット状の第1部材1と平板状の第2部材2とを用い、第1部材1の両側のフランジ部に第2部材2の両側端部を接合することにより、断面ほぼ長方形状の閉断面部3を有する中空フレーム4とされている。
【0030】
また、車体構成部材として断面ハット状の第3部材7と平板状の第4部材8とを用いて第3部材7の両側のフランジ部に第4部材8の両側端部を接合することにより形成された断面ほぼ長方形状の閉断面部9を有する中空フレーム10が、中空フレーム4の外面において略直交するように接合されている。中空フレーム10は、該中空フレーム10を構成する第3部材7の長手方向の一端に設けられたフランジ部7aによって中空フレーム4の外面に接合されている。
【0031】
さらに、中空フレーム4の閉断面部3内に補強体として2つのバルクヘッド5が配設され、バルクヘッド5はそれぞれ周囲4辺に設けられたフランジ部5aが第1部材1及び第2部材2の内面にそれぞれ接合されることにより、バルクヘッド5が中空フレーム4内に固定されている。2つのバルクヘッド5は、中空フレーム4において中空フレーム10を構成する第3部材7のフランジ部7aと接合された部分近傍の内面側にそれぞれ固定されている。
【0032】
その場合に、図1(a)に示す剛結合モデルAにおいては、バルクヘッド5の各フランジ部5aが中央部でスポット溶接されることにより第1部材1及び第2部材2に接合されており、図1(b)に示す剛結合・柔結合併用モデルBにおいては、各フランジ部5aが、中央部でスポット溶接される共に、その両側で減衰部材6を介して第1部材1及び第2部材2の内面に接合されており、このスポット溶接部が剛結合部X、減衰部材6を介して接合された部位が柔結合部Yとなる。
【0033】
ここで、剛結合・柔結合併用モデルBは、柔結合部Yを有する分だけ剛結合部Xのみの剛結合モデルAより剛性が高くなり、両モデルA、Bで共振周波数が異なることになるが、このシミュレーションにおいては、共振周波数をそろえて比較するために、剛結合部Xの面積をモデルAよりモデルBの方を多少大きく設定している。また、柔結合部Yにおける減衰部材6は、損失係数が0.4、貯蔵弾性率が200MPa(20℃、30Hz)の粘弾性部材とした。
【0034】
図2は、前記シミュレーションによる周波数に対するイナータンスの特性を示すグラフであり、シミュレーション結果を示している。図2では、前記モデルA、Bについて、中空フレーム10の一端における閉断面部9の所定の角部を加振点P1、中空フレーム4の一端における閉断面部3の所定の角部を応答点P2としたときの、この応答点P2におけるイナータンス(単位加振力当りの加速度振幅の大きさ:m/s/N)を比較して示し、モデルAを破線で示し、モデルBを実線で示している。図2から明らかなように、剛結合モデルAに比べて、剛結合・柔結合併用モデルBの方がイナータンスのピーク値が低くなっており、柔結合部Yを設けることにより、振動が伝達される過程での減衰量が多くなることが示されている。
【0035】
図3は、前記シミュレーションによる減衰部材の損失係数と貯蔵弾性率とに対するモード減衰比増減の特性を示すグラフであり、剛結合・柔結合併用モデルBにおいて、減衰部材6として損失係数の異なる複数の粘弾性部材を用い、その損失係数と貯蔵弾性率とに対するモード減衰比増減の特性をシミュレーションした結果を示している。なお、損失係数が0.05の減衰部材は比較例として示すもので、一般的に車体で使用される構造用接着剤である。
【0036】
図3から明らかなように、粘弾性部材を用いることにより、一般的に車体で使用される構造用接着剤(損失係数0.05)を用いた場合よりもモード減衰比増減が大きくなり、振動が減衰し易くなることが示されている。特に損失係数が大きいほどモード減衰比増減が大きくなると共に、いずれの損失係数においても、貯蔵弾性率が10MPaでモード減衰比増減が最大となることが示されている。
【0037】
図4は、図3のシミュレーション結果から、減衰部材6として粘弾性部材を用いた場合の実質的に減衰効果が得られるときの損失係数と貯蔵弾性率の関係を示す図であり、モード減衰比増減が図3に示す閾値M以上で効果あり、閾値M未満で効果なしと判定したものである。
【0038】
この結果、X軸に貯蔵弾性率を、Y軸に損失係数をとったX、Y座標系における座標(1、0.4)、(2、0.2)、(10、0.1)、(1000、0.1)、(2000、0.2)、(10000、0.4)で示される6点で囲まれたこれらの点を含む範囲内と、損失係数0.4を超える範囲とで、実質的に減衰効果が得られることが判明する。
【0039】
次に、本発明の構造を車体へ適用した具体例について説明する。
【0040】
図5は、本発明の第1実施形態及び第2実施形態に係る車両の車体構造を適用した車体の前部を示す図である。図5に示すように、本発明の第1実施形態及び第2実施形態に係る車両の車体構造を適用した車体の前部のエンジンルーム周辺を構成する部材として、車体前後方向に延びる左右のフロントサイドフレーム11と、各フロントサイドフレーム11の前端部から前方へ延びるバンパステー12と、左右のバンパステー12の前端部に左右両端部が連結されて車幅方向に延びるバンパレイン13と、バンパレイン13の後方で車幅方向に配設されたサスクロス14と、エンジンルームの左右の側面部の一部を構成するエプロンパネル15と、左右のフロントサイドフレーム11の上方で車体前後方向に延びるエプロンレイン16とが備えられている。
【0041】
また、エンジンルームの後方には、該エンジンルームと車室とを仕切るダッシュアッパパネル19とダッシュロアパネル20とが配設されていると共に、ダッシュアッパパネル19の上方に車幅方向に延びるカウルパネル21が配設され、さらに、ダッシュロアパネル20の左右両端部とエプロンレイン16の後端部とが交わるエンジンルームの後部の左右両側の角部には、前輪(不図示)を懸架するフロントサスペンション装置(不図示)の上端部分が取り付けられるサスタワーがサスハウジングアッパ22とサスハウジングロア23とで形成されている。
【0042】
さらに、ダッシュロアパネル20の下辺部の車幅方向中央部は切り開かれ、車体前後方向に延びるトンネル部の入口部とされていると共に、この入口部に沿って正面視が略山形で、断面ハット状のダッシュロアレイン24が配設されている。また、ダッシュアッパパネル19の車体右側の端部の上方には、ワイパー取付部材25が取り付けられている。
【0043】
以上のように構成された車体の前部において、本発明の第1実施形態に係る車両の車体構造は、サスタワーの前方側におけるエプロンレイン16に適用されたものであり、本発明の第2実施形態に係る車両の車体構造は、サスタワーの後方側におけるエプロンレイン16に適用されたものである。
【0044】
本発明の第1実施形態に係る車両の車体構造について、図6から図8を参照しながら説明する。図6は、図5におけるY6−Y6線に沿った断面図、図7は、図6におけるY7a−Y7a線及びY7b−Y7b線に沿った断面図であり、図7(a)は、図6におけるY7a−Y7a線に沿った断面図、図7(b)は、図6におけるY7b−Y7b線に沿った断面図、図8は、本発明の第1実施形態に係る補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。なお、図8では、バルクヘッドに備えられる減衰部材を取り付けた状態で示している。
【0045】
図6に示すように、エプロンレイン16は、該エプロンレイン16の車体上側を構成するエプロンレインアッパ17と、該エプロンレイン16の車体下側を構成するエプロンレインロア18とを備えている。エプロンレインアッパ17は、水平面部17aと縦面部17bとを備えて断面L字状に形成され、エプロンレインロア18は、水平面部18aと縦面部18bとを備えて断面L字状に形成されるとともに水平面部18a及び縦面部18bからそれぞれ延びるフランジ部18cを備え、エプロンレイン16では、エプロンレインアッパ17とエプロンレインロア18とを接合することによって閉断面部16aが形成されている。
【0046】
エプロンレイン16の外面には、エプロンレインアッパ17にサスハウジングアッパ22が接合され、サスハウジングアッパ22の下端部にサウハウジングロア23が接合されている。これにより、エプロンレイン16には、サスハウジング22から振動が伝達されることとなる。
【0047】
エプロンレイン16にはまた、エプロンレインアッパ17とエプロンレインロア187とによって形成された閉断面部16a内において、エプロンレイン16のサスハウジングアッパ22と接合された部分近傍の内面側に、補強体としてのバルクヘッド30が配設されている。
【0048】
図8に示すように、バルクヘッド30は、閉断面部16aを仕切る隔壁部としての仕切面部31と、仕切面部31の上辺部に設けられた後方へ延びる第1フランジ部32と、仕切面部31の車外側の側辺部に設けられた後方へ延びる第2フランジ部33と、仕切面部31の車内側の側辺部に設けられた後方へ延びる第3フランジ部34と、仕切面部31の下辺部に設けられた前方へ延びる第4フランジ部35とを有し、第2フランジ部33に、後述する粘弾性部材37を配置するための一段低くされた座部33aが設けられ、第4フランジ部35に、粘弾性部材37を配置するための一段低くされた座部37aが設けられている。
【0049】
そして、バルクヘッド30は、第1フランジ部32及び第3フランジ部34がエプロンレインアッパ17の水平面部17a及び縦面部17bにそれぞれスポット溶接により接合されている。また、バルクヘッド30は、第2フランジ部33が、エプロンレインロア18の縦面部18bにスポット溶接により接合されていると共に、該第2フランジ部33の座部33aに配置されて該座部33aに接着された振動減衰部材としての粘弾性部材37がエプロンレインロア18の縦面部18bに接着され、粘弾性部材37を介してエプロンレインロア18に接合されている。
【0050】
さらに、第4フランジ部35が、エプロンレインロア18の水平面部18aにスポット溶接により接合されていると共に、該第4フランジ部35の座部35aに配置されて該座部35aに接着された粘弾性部材37がエプロンレインロア18の水平面部18aに接着され、粘弾性部材37を介してエプロンレインロア18に接合されている。
【0051】
エプロンレインアッパ17とエプロンレインロア18とによって形成された閉断面部16a内に配設されるバルクヘッド30について、エプロンレインアッパ17とエプロンレインロア18とからなるフレームであるエプロンレイン16にスポット溶接によって接合された部位が剛結合部とされ、粘弾性部材を介して接合された部位が柔結合部とされる。なお、図8では、バルクヘッド30において、スポット溶接される部分に×印を付して示している。
【0052】
粘弾性部材37としては、好ましくは、その物性が、X軸に貯蔵弾性率を、Y軸に損失係数をとったX、Y座標系における座標(1、0.4)、(2、0.2)、(10、0.1)、(1000、0.1)、(2000、0.2)、(10000、0.4)で示される6点で囲まれたこれらの点を含む範囲内、又は損失係数0.4を超える範囲に属するものが用いられる。なお、後述する実施形態に係る粘弾性部材についても同様に、好ましくは粘弾性部材37と同様の物性を有するものが用いられる。
【0053】
本実施形態では、エプロンレイン16とバルクヘッド30とは、エプロンレイン16のサスハウジングアッパ22と接合された部分の内面側において接合されているが、エプロンレイン16のサスハウジングアッパ22と接合された部分の周囲の内面側において接合するようにしてもよく、エプロンレイン16とバルクヘッド30とは、エプロンレイン16のサスハウジングアッパ22と接合された部分近傍の内面側において接合される。
【0054】
このように、本発明の第1実施形態に係る車両の車体構造によれば、エプロンレインアッパ17とエプロンレインロア18とからなるフレームであるエプロンレイン16において、エプロンレインアッパ17とエプロンレインロア18とによって形成された閉断面部16a内にバルクヘッド30が配設されることにより、前記フレームないし前記フレームで構成される車体の当該部位の剛性が向上し、該部位の変形や閉断面部16aの型崩れ等が抑制されることとなる。
【0055】
この場合に、バルクヘッド30は、第1フランジ部32及び第3フランジ部34がエプロンレインアッパ17にスポット溶接により剛結合され、第2フランジ部33及び第4フランジ部35がエプロンレインロア18にスポット溶接により剛結合されていると共に粘弾性部材37を介してエプロンレインロア18に柔結合されていることにより、剛結合部によってエプロンレイン16に強固に接合されて、剛性向上の効果が確保されると共に、柔結合部によってエプロンレイン16の振動が減衰されて、車室内の乗員への振動の伝達が抑制されることとなる。
【0056】
これにより、車体構造として所要の剛性を確保しつつ振動の伝達を抑制して、当該車両の乗り心地性を向上させ、また騒音を低減させることが可能となり、その場合に、振動伝達の抑制のために新たな部材を設ける必要がなく、車体の重量増等を回避しながら前記効果が達成される利点がある。
【0057】
また、エプロンレイン16とバルクヘッド30との接合部は、エプロンレイン16において該エプロンレイン16を構成する車体構成部材とは異なる他の車体構成部材であるサスハウジングアッパ22と接合された部分近傍の内面側に設けられることにより、サスハウジングアッパ22からエプロンレイン16に入力される振動を効果的に減衰させることができる。
【0058】
次に、本発明の第2実施形態に係る車両の車体構造について、図9から図11を参照しながら説明する。図9は、図5におけるY9−Y9線に沿った断面図、図10は、図9におけるY10a−Y10a線及びY10b−Y10b線に沿った断面図であり、図10(a)は、図9におけるY10a−Y10a線に沿った断面図、図10(b)は、図9におけるY10b−Y10b線に沿った断面図、図11は、本発明の第2実施形態に係る補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。なお、図11では、バルクヘッドに備えられる減衰部材を取り付けた状態で示している。
【0059】
エプロンレイン16は、前述したように、水平面部17aと縦面部17bとを備えて断面L字状に形成されたエプロンレインアッパ17と、水平面部18aと縦面部18bとを備えて断面L字状に形成されるとともに水平面部18a及び縦面部18bから延びるフランジ部18cを備えたエプロンレインロア18とによって形成されている。エプロンレイン16ではまた、エプロンレインアッパ17とエプロンレインロア18とによって閉断面部16aが形成されている。
【0060】
図9に示すように、サスタワーの後方側におけるエプロンレイン16においても、エプロンレイン16の外面には、エプロンレインアッパ17にサスハウジングアッパ22が接合され、サスハウジングアッパ22の下端部にサウハウジングロア23が接合されている。これにより、エプロンレイン16には、サスハウジングアッパ22から振動が伝達されることとなる。サスハウジングアッパ22の上面にはまた、ワイパー取付部材25が取り付けられている。
【0061】
サスタワーの後方側におけるエプロンレイン16においても、エプロンレイン16には、エプロンレインアッパ17とエプロンレインロア18とによって形成された閉断面部16a内において、エプロンレイン16のサスハウジングアッパ22と接合された部分近傍の内面側に、補強体としてのバルクヘッド40が配設されている。
【0062】
図11に示すように、バルクヘッド40は、閉断面部16aを仕切る隔壁部としての仕切面部41と、仕切面部41の上辺部に設けられた前方へ延びる第1フランジ部42と、仕切面部41の車外側の側辺部に設けられた後方へ延びる第2フランジ部43と、仕切面部41の車内側の側辺部に設けられた前方へ延びる第3フランジ部44及び第4フランジ部45と、仕切面部41の下辺部に設けられた後方へ延びる第5フランジ部46とを有し、第2フランジ部43に、後述する粘弾性部材47を配置するための一段低くされた座部43aが設けられ、第5フランジ部46に、粘弾性部材47を配置するための一段低くされた座部46aが設けられている。
【0063】
そして、バルクヘッド40は、第1フランジ部42、第3フランジ部44及び第4フランジ部45がエプロンレインアッパ17の水平面部17a及び縦面部17bにそれぞれスポット溶接により接合されている。また、バルクヘッド40は、第2フランジ部43が、エプロンレインロア18の縦面部18bにスポット溶接により接合されていると共に、該第2フランジ部43の座部43aに配置されて該座部43aに接着された振動減衰部材としての粘弾性部材47がエプロンレインロア18の縦面部18bに接着され、粘弾性部材47を介してエプロンレインロア18に接合されている。
【0064】
さらに、第5フランジ部46が、エプロンレインロア18の水平面部18aにスポット溶接により接合されていると共に、該第5フランジ部46の座部46aに配置されて該座部46aに接着された粘弾性部材47がエプロンレインロア18の水平面部18aに接着され、粘弾性部材47を介してエプロンレインロア18に接合されている。
【0065】
エプロンレインアッパ17とエプロンレインロア18とによって形成された閉断面部16a内に配設されたバルクヘッド40について、エプロンレインアッパ17とエプロンレインロア18とからなるフレームであるエプロンレイン16にスポット溶接によって接合された部位が剛結合部とされ、粘弾性部材を介して接合された部位が柔結合部とされる。なお、図11では、バルクヘッド40において、スポット溶接される部分に×印を付して示している。
【0066】
本実施形態では、エプロンレイン16とバルクヘッド40とは、エプロンレイン16のサスハウジングアッパ22と接合された部分の内面側において接合されているが、エプロンレイン16のサスハウジングアッパ22と接合された部分の周囲の内面側において接合するようにしてもよく、エプロンレイン16とバルクヘッド40とは、エプロンレイン16のサスハウジングアッパ22と接合された部分近傍の内面側において接合される。
【0067】
このように、本発明の第2実施形態に係る車両の車体構造によれば、エプロンレインアッパ17とエプロンレインロア18とからなるフレームであるエプロンレイン16において、エプロンレインアッパ17とエプロンレインロア18とによって形成された閉断面部16a内にバルクヘッド40が配設されることにより、前記フレームないし前記フレームで構成される車体の当該部位の剛性が向上し、該部位の変形や閉断面部16aの型崩れ等が抑制されることとなる。
【0068】
この場合に、バルクヘッド40は、第1フランジ部42、第3フランジ部44及び第4フランジ部45がエプロンレインアッパ17にスポット溶接により剛結合され、第2フランジ部43及び第5フランジ部46がエプロンレインロア18にスポット溶接により剛結合されていると共に粘弾性部材47を介してエプロンレインロア18に柔結合されていることにより、剛結合部によってエプロンレイン16に強固に接合されて、剛性向上の効果が確保されると共に、柔結合部によってエプロンレイン16の振動が減衰されて、車室内の乗員への振動の伝達が抑制されることとなる。
【0069】
また、エプロンレイン16とバルクヘッド40との接合部は、エプロンレイン16においてサスハウジングアッパ22と接合された部分近傍の内面側に設けられることにより、サスハウジングアッパ22からエプロンレイン16に入力される振動を効果的に減衰させることができる。
【0070】
本発明の第1実施形態及び第2実施形態に係る車両の車体構造を適用したエプロンレイン16を製造する際には、先ず、バルクヘッド30,40をエプロンレインアッパ17内に配置して、バルクヘッド30の第1フランジ部32及び第3フランジ部34並びにバルクヘッド40の第1フランジ部42、第3フランジ部43及び第4フランジ部44をそれぞれエプロンレインアッパ17に溶接する。このとき、バルクヘッド30,40はそれぞれ、エプロンレイン16のサスハウジングアッパ22と接合される部分近傍の内面側に接合されるようにサスタワーの前方側及び後方側に離間して所定位置に配置される。
【0071】
そして、バルクヘッド30の第2フランジ部33の座部33a及び第4フランジ部35の座部35aにそれぞれシート状の粘弾性部材37の一方の面を自らの粘着力によって接着すると共にバルクヘッド40の第2フランジ部43の座部43a及び第5フランジ部46の座部46aにそれぞれシート状の粘弾性部材47の一方の面を自らの粘着力によって接着する。
【0072】
その後、バルクヘッド30の第2フランジ部33及び第4フランジ部35並びにバルクヘッド40の第2フランジ部43及び第5フランジ部46に被せるようにエプロンレインロア18を配置して、エプロンレインロア18をエプロンレインアッパ17と溶接し、その後に、バルクヘッド30の第2フランジ部33及び第4フランジ部35とエプロンレインロア18とを溶接すると共にバルクヘッド40の第2フランジ部43及び第5フランジ部46とエプロンレインロア18とを溶接する。
【0073】
このとき、バルクヘッド30の第2フランジ部33及び第4フランジ部35に接着された粘弾性部材37の他方の面が押圧されながらエプロンレインロア18に接着されると共に、バルクヘッド40の第2フランジ部43及び第5フランジ部46に接着された粘弾性部材47の他方の面が押圧されながらエプロンレインロア18に接着される。
【0074】
次に、エプロンレインアッパ17の車内側の外面にサスハウジングアッパ22を溶接すると共に、サスハウジングアッパ22の下端部にサスハウジングロア23を溶接する。また、図9に示すように、サスハウジングアッパ22の上面にワイパー取付部材25を取り付ける。
【0075】
このようにして、エプロンレインアッパ17とエプロンレインロア18とからなるエプロンレイン16のサスハウジングアッパ22と接合された部分近傍の内面側において、エプロンレイン16とバルクヘッド30,40とを、互に当接した状態で結合する剛結合工程と、エプロンレインとバルクヘッドとの間に配設された減衰部材37,47を介して結合する柔結合工程とで接合して、エプロンレイン16を製造する。
【0076】
本実施形態では、エプロンレインアッパ17とエプロンレインロア18とによって形成されたエプロンレイン16の閉断面部16a内にバルクヘッド30,40が接合されているが、1つの車体構成部材若しくは3つ以上の車体構成部材によって形成される閉断面部内にバルクヘッドを接合するようにしてもよい。
【0077】
また、本実施形態では、エプロンレイン16において、エプロンレインロア18とバルクヘッド30,40とがスポット溶接によって剛結合されているが、スポット溶接に代えて、ボルト及びナットによるボルト締めによって剛結合させることも可能である。
【0078】
図12は、本発明の第3実施形態に係る車両の車体構造を適用した車室の前部を示す図であり、図13は、図12におけるY13−Y13線に沿った断面図、図14は、図13におけるY14−Y14線に沿った断面図、図15は、本発明の第3実施形態に係る補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。なお、図15では、バルクヘッドに備えられる減衰部材を取り付けた状態で示している。
【0079】
図12に示すように、本発明の第3実施形態に係る車両の車体構造を適用した車室の前部は、車室の前面を形成するダッシュロアパネル51と、車室の底面を形成するフロアパネル52と、ダッシュロアパネル51とフロアパネル52の間の前席の足元部に配設されたフロントフレームレイン53等で構成されており、該車室の底面の中央には車体前後方向に延びるトンネルレイン54が配設されている。
【0080】
また、ダッシュパネル51の側部には、フロントドア(不図示)を支持するヒンジピラー55が配設され、ヒンジピラー55の下端部には車体前後方向に延びるサイドシル56が配設され、フロントドア開口部60の後方側においてサイドシル56の車体前後方向の略中央部から車体上下方向に延びるようにセンタピラー61が配設され、さらに、フロアパネル52の上面には車幅方向に延びてトンネルレイン54とサイドシル56とを連結するNo.2クロスメンバ62及びNo.2.5クロスメンバ63が配設されている。No.2クロスメンバ62は、車体前後方向におけるヒンジピラー55とセンタピラー61との略中間位置に配置され、No.2.5クロスメンバ63は、車体前後方向におけるセンタピラー61と略同位置に配置されている。
【0081】
図13に示すように、サイドシル56は、該サイドシル56の車体内側を構成するサイドシルインナ57と、該サイドシル56の車体外側を構成するサイドシルアウタ58と、サイドシルインナ57とサイドシルアウタ58との間に配設されるサイドシルレイン59とを備えている。なお、本実施形態に係る車両では、サイドフレームアウタは、サイドシルアウタ、ルーフレールアウタ、ヒンジピラーアウタ、センタピラーアウタ、リアピラーアウタ、フロントピラーアウタ及びリアフェンダを一体にしたものであり、サイドシルアウタ58は、前記サイドフレームアウタの一部をなしている。また、後述する実施形態においても、サイドシルアウタ、ルーフレールアウタ、ヒンジピラーアウタ、センタピラーアウタ、リアピラーアウタ、フロントピラーアウタ及びリアフェンダを一体的にサイドフレームアウタとして形成するようにしてもよい。
【0082】
サイドシルインナ57は、車内側に膨出するように断面略ハット状に形成され、サイドシルレイン59及びサイドシルアウタ58は、車外側に膨出するように断面ハット状に形成され、サイドシルインナ57とサイドシルレイン59とサイドシルアウタ58とが車体上下方向における両端部においてそれぞれ重ね合わせて接合されている。
【0083】
これにより、サイドシル56では、サイドシルインナ57とサイドシルレイン59とによって閉断面部56aが形成されるとともに、サイドシルアウタ58とサイドシルレイン59とによって閉断面部56bが形成されている。
【0084】
サイドシルインナ57にはまた、No.2クロスメンバ62が接合されている。No.2クロスメンバ62は、上面部62aと両側の側面部62bとを備えて断面ハット状に形成されており、その車外側の端部に設けられたフランジ部62cがサイドシルインナ57に接合され、これにより、サイドシルインナ57には、No.2クロスメンバ62から振動が伝達されることとなる。また、サイドシルインナ57には、フロアパネル52の車外側の端部に設けられたフランジ部52aが接合されている。
【0085】
本実施形態では、サイドシル56には、サイドシルインナ57とサイドシルレイン59とによって形成された閉断面部56a内において、サイドシルインナ57のNo.2クロスメンバ62と接合された部分近傍の内面側に、補強体としてのバルクヘッド70が配設されている。
【0086】
図15に示すように、バルクヘッド70は、閉断面部56aを仕切る隔壁部としての第1仕切面部71及び第2仕切面部72と、第1仕切面部71及び第2仕切面部72の車外側の端部を車体前後方向に連結する連結部73と有し、図14に示すように断面コ字状に形成されている。
【0087】
また、バルクヘッド70は、第1仕切面部71の車内側の側辺部に設けられた前方へ延びる第1フランジ部74と、第1仕切面部71の上辺部に設けられた前方へ延びる第2フランジ部75と、第1仕切面部71の下辺部に設けられた前方へ延びる第3フランジ部76と、第2仕切面部72の車内側の側辺部に設けられた後方へ延びる第4フランジ部78と、第2仕切面部72の上辺部に設けられた後方へ延びる第5フランジ部79と、第2仕切面部72の下辺部に設けられた後方へ延びる第6フランジ部80とを有し、第1フランジ部74に、後述する粘弾性部材77を配置するための一段低くされた座部74aが設けられ、第4フランジ部78に、粘弾性部材77を配置するための一段低くされた座部78aが設けられている。
【0088】
そして、バルクヘッド70は、連結部73がサイドシルレイン59の膨出した縦面部59aにスポット溶接により接合され、第2フランジ部75及び第5フランジ部79がサイドシルレイン59の膨出した上側の水平面部59bにスポット溶接により接合され、第3フランジ部76及び第6フランジ部80がサイドシルレイン59の膨出した下側の水平面部59cにスポット溶接により接合されている。
【0089】
また、バルクヘッド70は、第1フランジ部74が、サイドシルインナ57の膨出した縦面部57aにスポット溶接により接合されていると共に、該第1フランジ部74の座部74aに配置されて該座部74aに接着された振動減衰部材としての粘弾性部材77がサイドシルインナ57の縦面部57aに接着され、粘弾性部材77を介してサイドシルインナ57に接合されている。
【0090】
第4フランジ部78についても同様に、第4フランジ部78が、サイドシルインナ57の縦面部57aにスポット溶接により接合されていると共に、該第4フランジ部78の座部78aに配置されて該座部78aに接着された粘弾性部材77がサイドシルインナ57の縦面部57aに接着され、粘弾性部材77を介してサイドシルインナ57に接合されている。図14に示すように、バルクヘッド70は、No.2クロスメンバ62の側面部62bと仕切面部71,仕切面部72が略一直線状になるように設けられている。
【0091】
このバルクヘッド70は、座部74a,78aにそれぞれシート状の粘弾性部材77が接着され、No.2クロスメンバ62が配設される部分に対応して、サイドシルアウタ58が接合されたサイドシルレイン59内に配設され、連結部73、第2フランジ部75、第3フランジ部76、第5フランジ部79及び第6フランジ部80がそれぞれサイドシルレイン59に接合され、その後に、No.2クロスメンバ62が接合されたサイドシルインナ57が車内側から組み付けられ、サイドシルインナ57とサイドシルレイン59とが接合されると共に第1フランジ部74及び第4フランジ部78がそれぞれサイドシルインナ57に接合されることにより、閉断面部56a内に取り付けられる。
【0092】
サイドシルインナ57とサイドシルレイン59とによって形成された閉断面部56a内に配設されるバルクヘッド70について、サイドシルインナ57とサイドシルレイン59とからなるフレームにスポット溶接によって接合された部位が剛結合部とされ、粘弾性部材を介して接合された部位が柔結合部とされる。なお、図15では、バルクヘッド70において、スポット溶接される部分に×印を付して示している。
【0093】
このように、本発明の第3実施形態に係る車両の車体構造によれば、サイドシルインナ57とサイドシルレイン59とからなるフレームの閉断面部56a内に配設されたバルクヘッド70により、前記フレームないし該フレームで構成される車体の当該部位の剛性が向上し、該部位の変形や閉断面部56aの型崩れ等が抑制されることとなる。
【0094】
この場合に、バルクヘッド70は、サイドシルインナ57及びサイドシルレイン59に剛結合されていると共に、サイドシルインナ57に粘弾性部材77を介して柔結合されていることにより、剛結合部によって前記フレームに強固に接合されて、剛性向上の効果が確保されると共に、柔結合部によって前記フレームの振動が減衰されて、車室内の乗員への振動の伝達が抑制されることとなる。
【0095】
また、サイドシルインナ57及びサイドシルレイン59からなるフレームとバルクヘッド70との接合部は、前記フレームにおいてNo.2クロスメンバ62と接合された部分近傍の内面側に設けられることにより、No.2クロスメンバ62から前記フレームに入力される振動を効果的に減衰させることができる。
【0096】
さらに、バルクヘッド70が、閉断面部56aを仕切る2枚の仕切面部71,72と、これらの仕切面部71,72を連結する連結部73とを有する構成とされるので、バルクヘッド70による剛性向上効果が閉断面部56aを形成する前記フレームの広範囲に及ぶと共に、閉断面部56a内の近接する2箇所に個々にバルクヘッドを配設する場合に比べて、部品点数が半減して部品管理や組付作業の能率が向上することになる。
【0097】
図16は、本発明の第4実施形態から第8実施形態に係る車両の車体構造を適用した車室の側部及び底部を示す図である。図16に示すように、本発明の第4実施形態から第8実施形態に係る車両の車体構造を適用した車室の右側の側部を構成する部材として、車体上部において車体前後方向に延びるルーフレール91と、ルーフレール91の前端部から前方へ延びるフロントピラー92と、フロントピラー92の前端部から下方へ延びるヒンジピラー93と、ルーフレール91の後端部から後方へ延びると共に下方へ延びるリアピラー94と、車体下部において車体前後方向に延びると共にヒンジピラー93及びリアピラー94に結合されるサイドシル95と、前後のドア開口部99,100の間に位置して車体上下方向に延びると共にルーフレール91及びサイドシル95に結合されるセンタピラー101とが備えられている。なお、車室の左側の側部についても、車室の右側の側部と同様に構成されているが、図16では、図を見やすくするために、センタピラー等を省略し、サイドシル95のみを示している。
【0098】
また、前記車室の底部を構成する部材として、車室の底面を形成するフロアパネル105が備えられ、該フロアパネル105には、車体前後方向に離間して車幅方向に延びる前方側からNo.2クロスメンバ106、No.2.5クロスメンバ107及びNo.3クロスメンバ108が配設されている。前記クロスメンバ106,107,108はそれぞれ、車室の底面の中央に配設された車体前後方向に延びるトンネルレイン109に接合されていると共にサイドシル95に接合されている。No.2クロスメンバ106及びNo.2.5クロスメンバ107は左右に分割して設けられている。
【0099】
サイドシル95は、車体前後方向におけるヒンジピラー93とセンタピラー101との略中間位置においてNo.2クロスメンバ106と結合され、車体前後方向におけるセンタピラー101と略同位置においてNo.2.5クロスメンバ107と結合され、車体前後方向におけるセンタピラー101とリアピラー101との略中間位置においてNo.3クロスメンバ108と結合されている。
【0100】
本発明の第4実施形態に係る車両の車体構造について、図17から図19を参照しながら説明する。図17は、図16におけるY17−Y17線に沿った断面図、図18は、図17におけるY18−Y18線に沿った断面図、図19は、本発明の第4実施形態に係る補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。なお、図19では、バルクヘッドに備えられる減衰部材を取り付けた状態で示している。
【0101】
図17に示すように、サイドシル95は、該サイドシル95の車体内側を構成するサイドシルインナ96と、該サイドシル95の車体外側を構成するサイドシルアウタ97と、サイドシルインナ96とサイドシルアウタ97との間に配設されるサイドシルレイン98とを備えている。
【0102】
サイドシルインナ96は、車内側に膨出するように断面ハット状に形成され、サイドシルレイン98は、車外側に膨出するように断面ハット状に形成されている。サイドシル95では、サイドシルインナ96とサイドシルレイン98とが車体上下方向における両端部においてそれぞれ重ね合わせて接合され、サイドシルインナ96とサイドシルレイン98とによって閉断面部95aが形成されている。サイドシルアウタ97は、その下端部がサイドシルインナ96及びサイドシルレイン97と接合され、サイドシルレインの車外側を覆うように設けられている。
【0103】
また、サイドシル95に結合されるセンタピラー101は、該センタピラー101の車体内側を構成するセンタピラーインナ102と、該センタピラー101の車体外側を構成するセンタピラーアウタ103と、センタピラーインナ102とセンタピラーアウタ103との間に配設されるセンタピラーレイン104とを備えている。
【0104】
サイドシル95とセンタピラー101とが結合される部分では、センタピラーインナ102の下端部がサイドシルインナ96とサイドシルレイン98との間に延在すると共に、センタピラーレイン104の下端部がサイドシルレイン98の膨出した縦面部98aの車外側に接合され、センタピラーアウタ103は、サイドシルアウタ97と一体的に形成されている。
【0105】
センタピラーインナ102には、車体製造時に、サイドシルインナ96とサイドシルレイン98とによって形成された閉断面部95a内に配設されるバルクヘッド120との干渉を回避して、サイドシル95内に該センタピラーインナ102を組み付けるための2つの開口部102aが設けられている。
【0106】
サイドシルインナ96の車内側に膨出した縦面部96aには、No.2.5クロスメンバ107の車外側の端部が接合されていると共に、フロアパネル108の車外側の端部が接合されている。No.2.5クロスメンバ107の上面には、シートレール(不図示)を取り付けるためのシートレール取付部材110が配設され、シートレール取付部材110は、No.2.5クロスメンバ108に接合されていると共にサイドシルインナ96の縦面部96aに接合されている。これにより、サイドシルインナ96には、シートレール取付部材110から振動が伝達されることとなる。
【0107】
サイドシル95には、サイドシルインナ96とサイドシルレイン97とによって形成された閉断面部95a内において、サイドシルインナ96のシートレール取付部材110と接合された部分近傍の内面側に、補強体としてのバルクヘッド120が配設されている。
【0108】
図19に示すように、バルクヘッド120は、閉断面部95aを仕切る隔壁部としての第1仕切面部121及び第2仕切面部122と、第1仕切面部121及び第2仕切面部122の車外側の端部を車体前後方向に連結する連結部123と有し、図18に示すように断面コ字状に形成されている。
【0109】
また、バルクヘッド120は、第1仕切面部121の車内側の側辺部に設けられた前方へ延びる第1フランジ部124と、第1仕切面部121の上辺部に設けられた前方へ延びる第2フランジ部125と、第1仕切面部121の下辺部に設けられた前方へ延びる第3フランジ部126と、第2仕切面部122の車内側の側辺部に設けられた後方へ延びる第4フランジ部128と、第2仕切面部122の上辺部に設けられた後方へ延びる第5フランジ部129と、第2仕切面部122の下辺部に設けられた後方へ延びる第6フランジ部130とを有し、第1フランジ部124に、後述する粘弾性部材127を配置するための一段低くされた第1座部124aが設けられ、第4フランジ部128に、粘弾性部材127を配置するための一段低くされた第2座部128aが設けられている。
【0110】
バルクヘッド120にはまた、第1仕切面部121に開口部121aが形成されると共に該第1仕切面部121から後方側に略直角方向に切り起こされてなる第3座部121bが粘弾性部材127を配置するために設けられている。第2仕切面部122についても同様に、該第2仕切面部122に開口部122aが形成されると共に該第2仕切面部122から前方側に略直角方向に切り起こされてなる第4座部122bが粘弾性部材127を配置するために設けられている。
【0111】
そして、バルクヘッド120は、連結部123がサイドシルレイン98の縦面部98aにスポット溶接により接合され、第2フランジ部125及び第5フランジ部129がサイドシルレイン98の膨出した上側の水平面部98bにスポット溶接により接合され、第3フランジ部126及び第6フランジ部130がサイドシルレイン98の膨出した下側の水平面部98bにスポット溶接により接合されている。
【0112】
また、バルクヘッド120は、第1フランジ部124が、サイドシルインナ96の縦面部96aにスポット溶接により接合されていると共に、該第1フランジ部124の第1座部124aに配置されて該座部124aに接着された振動減衰部材としての粘弾性部材127がサイドシルインナ96の縦面部96aに接着され、粘弾性部材127を介してサイドシルインナ96に接合されている。
【0113】
第4フランジ部128についても同様に、第4フランジ部128が、サイドシルインナ96の縦面部96aにスポット溶接により接合されていると共に、該第4フランジ部128の第2座部128aに配置されて該座部128aに接着された粘弾性部材127がサイドシルインナ96の縦面部96aに接着され、粘弾性部材127を介してサイドシルインナ96に接合されている。
【0114】
また、バルクヘッド120は、第3座部121b及び第4座部122bにそれぞれ配置されて該第3座部121b及び第4座部122bにそれぞれ接着された粘弾性部材127がセンタピラーインナ102に接着され、粘弾性部材127を介してセンタピラーインナ102に接合されている。
【0115】
このバルクヘッド120は、座部124a,128a,121b,122bにそれぞれシート状の粘弾性部材127が接着され、シートレール取付部材110が配設される部分に対応して、センタピラーレイン104及びサイドシルアウタ95がそれぞれ接合されたサイドシルレイン98内に配設され、連結部123、第2フランジ部125、第3フランジ部126、第5フランジ部129及び第6フランジ部130がそれぞれサイドシルレイン98に接合され、その後に、車内側からセンタピラーインナ102が組み付けられて粘弾性部材127を介してセンタピラーインナ102と座部121b,122bとが接着され、次いで、シートレール取付部材110が接合されたサイドシルインナ96が車内側から組み付けられ、サイドシルインナ96とサイドシルレイン98とが接合されると共に第1フランジ部124及び第4フランジ部128がそれぞれサイドシルインナ96に接合されることにより、閉断面部95a内に取り付けられる。
【0116】
サイドシルインナ96とサイドシルレイン98とによって形成された閉断面部95a内に配設されるバルクヘッド120について、サイドシルインナ96とサイドシルレイン98とからなるフレームにスポット溶接によって接合された部位が剛結合部とされ、粘弾性部材を介して接合された部位が柔結合部とされる。なお、図19では、バルクヘッド120において、スポット溶接される部分に×印を付して示している。
【0117】
このように、本発明の第4実施形態に係る車両の車体構造によれば、バルクヘッド120は、サイドシルインナ96及びサイドシルレイン98に剛結合されていると共に、サイドシルインナ96に粘弾性部材127を介して柔結合されていることにより、剛結合部によってサイドシルインナ96とサイドシルレイン98とからなるフレームに強固に接合されて、剛性向上の効果が確保されると共に、柔結合部によって前記フレームの振動が減衰されて、車室内の乗員への振動の伝達が抑制されることとなる。
【0118】
また、サイドシルインナ96及びサイドシルレイン98からなるフレームとバルクヘッド120との接合部は、前記フレームにおいてシートレール取付部材110と接合された部分近傍の内面側に設けられることにより、シートレール取付部材110から前記フレームに入力される振動を効果的に減衰させることができる。
【0119】
さらに、バルクヘッド120が、閉断面部95aを仕切る2枚の仕切面部121,122と、これらの仕切面部121,122を連結する連結部123とを有する構成とされるので、バルクヘッド120による剛性向上効果が閉断面部95aを形成する前記フレームの広範囲に及ぶと共に、閉断面部95a内の近接する2箇所に個々にバルクヘッドを配設する場合に比べて、部品点数が半減して部品管理や組付作業の能率が向上することになる。
【0120】
次に、本発明の第5実施形態に係る車両の車体構造について、図20から図22を参照しながら説明する。図20は、図16におけるY20−Y20線に沿った断面図、図21は、図20におけるY21−Y21線に沿った断面図、図22は、本発明の第5実施形態に係る補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。なお、図22では、バルクヘッドに備えられる減衰部材を取り付けた状態で示している。
【0121】
サイドシル95は、前述したように、サイドシルインナ96とサイドシルアウタ97とサイドシルレイン98とから構成され、センタピラー101と結合される部分では、サイドシルインナ96とサイドシルレイン98とによって形成された閉断面部95a内に
センタピラーインナ102が延在するように設けられ、サイドシルレイン98の縦面部98aにセンタピラーレイン104が接合されている。
【0122】
センタピラー101の後方側では、サイドシルインナ96とサイドシルアウタ97とサイドシルレイン98とは、車体上下方向の両端部においてそれぞれ接合され、サイドシルインナ96とサイドシルレイン98とによって閉断面部95aが形成されると共にサイドシルアウタ97とサイドシルレイン98とによって閉断面部95bが形成されている。
【0123】
サイドシル95には、図20及び図21に示すように、センタピラー101と結合される部分の後方側で、サイドシルインナ96とサイドシルレイン98とによって形成された閉断面部95a内において、サイドシルレイン98のセンタピラーレイン104と接合された部分近傍の内面側に、補強体としてのバルクヘッド140が配設されている。
【0124】
図22に示すように、バルクヘッド140は、閉断面部95aを仕切る隔壁部としての仕切面部141と、仕切面部141の上辺部に設けられた後方へ延びる第1フランジ部142と、仕切面部141の車内側の側辺部に設けられた後方へ延びる第2フランジ部43と、仕切面部141の車外側の側辺部に設けられた後方へ延びる第3フランジ部144と、仕切面部141の下辺部に設けられた後方へ延びる第4フランジ部145を有し、第2フランジ部143には、後述する粘弾性部材147を配置するための一段低くされた第1座部143aが設けられている。
【0125】
バルクヘッド140にはまた、仕切面部141から前方側に膨出する膨出部141aが形成されている。膨出部141aは、仕切面部141から所定角度傾斜した傾斜面部141bを有し、該傾斜面部141bに、粘弾性部材147を配置するための第2座部141cが設けられている。
【0126】
そして、バルクヘッド140は、第1フランジ部142、第3フランジ部144及び第4フランジ部145がそれぞれサイドシルレイン98の上側の水平面部98b、縦面部98a及び下側の水平面部98bにスポット溶接により接合されている。また、バルクヘッド140は、第2フランジ部143が、サイドシルインナ96の縦面部96aにスポット溶接により接合されていると共に、該第2フランジ部143の第1座部143aに配置されて該第1座部143aに接着された振動減衰部材としての粘弾性部材147がサイドシルインナ96の縦面部96aに接着され、粘弾性部材147を介してサイドシルインナ96に接合されている。
【0127】
さらに、バルクヘッド140は、傾斜面部141bがセンタピラーインナ102の後方側に設けられたフランジ部102bにスポット溶接により接合されていると共に、第2座部141cに配置されて該第2座部141cに接着された粘弾性部材147がセンタピラーインナ102のフランジ部102bに接着され、粘弾性部材147を介してセンタピラーインナ102に接合されている。なお、センタピラーインナ102のフランジ部102bは、粘弾性部材147を介してバルクヘッド140と接合される部分が一段低く形成されている。
【0128】
このバルクヘッド140は、座部143a,141cにそれぞれシート状の粘弾性部材147が接着され、センタピラーレイン104が配設される部分に対応して、センタピラーレイン104及びサイドシルアウタ95がそれぞれ接合されたサイドシルレイン98内に配設され、第1フランジ部142、第3フランジ部144及び第4フランジ部145がそれぞれサイドシルレイン98に接合され、その後に、車内側からセンタピラーインナ102が組み付けられて粘弾性部材147を介してセンタピラーインナ102と座部141cとが接着され、次いで、サイドシルインナ96が車内側から組み付けられ、サイドシルインナ96とサイドシルレイン98とが接合されると共に第2フランジ部143がサイドシルインナ96に接合されることにより、閉断面部95a内に取り付けられる。
【0129】
サイドシルインナ96とサイドシルレイン98とによって形成された閉断面部95a内に配設されるバルクヘッド140について、サイドシルインナ96とサイドシルレイン98とからなるフレームにスポット溶接によって接合された部位が剛結合部とされ、粘弾性部材を介して接合された部位が柔結合部とされる。なお、図22では、バルクヘッド140において、スポット溶接される部分に×印を付して示している。
【0130】
このように、本発明の第5実施形態に係る車両の車体構造によれば、バルクヘッド140は、サイドシルインナ96及びサイドシルレイン98に剛結合されていると共に、サイドシルインナ96に粘弾性部材147を介して柔結合されていることにより、剛結合部によってサイドシルインナ96とサイドシルレイン98とからなるフレームに強固に接合されて、剛性向上の効果が確保されると共に、柔結合部によって前記フレームの振動が減衰されて、車室内の乗員への振動の伝達が抑制されることとなる。
【0131】
また、サイドシルインナ96及びサイドシルレイン98からなるフレームとバルクヘッド140との接合部は、前記フレームにおいてセンタピラーレイン104と接合された部分近傍の内面側に設けられることにより、センタピラーレイン104から前記フレームに入力される振動を効果的に減衰させることができる。
【0132】
本実施形態では、サイドシル95において、センタピラー101と結合される部分の後方側の閉断面部95a内にバルクヘッド140が配設されているが、センタピラー101と結合される部分の前方側の閉断面部95a内に、バルクヘッド140と車体前後方向に対称となるように形成されたバルクヘッドを配設するようにしてもよい。
【0133】
次に、本発明の第6実施形態に係る車両の車体構造について、図23から図25を参照しながら説明する。図23は、図16の第1要部を拡大した要部拡大図であり、図24は、図23におけるY24−Y24線に沿った断面図、図25は、本発明の第6実施形態に係る補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。なお、図25では、バルクヘッドに備えられる減衰部材を取り付けた状態で示している。
【0134】
図23に示すように、フロアパネル105の上面に配設されたNo.2クロスメンバ106は、断面ハット状に形成され、車幅方向に延びるように設けられている。No.2クロスメンバ106はまた、車体前後方向に設けられたフランジ部106aがフロアパネル105に接合されていると共に、車幅方向の両端部に設けられたフランジ部106bがトンネルレイン109及びサイドシル95にそれぞれ接合されている。
【0135】
図24に示すように、No.2クロスメンバ106とフロアパネル105とによって閉断面部111が形成され、該閉断面部111の外面には乗員用シート(不図示)を支持するシートレール112が配設され、該シートレール112がNo.2クロスメンバ106の上面部106cに取り付けられる。トンネルレイン109は、断面ハット状に形成されると共に車外側の端部において下方へ略断面矩形状に突出する膨出部109aを備え、フロアパネル105の下面に接合されている。
【0136】
トンネルレイン109の下方には、断面ハット状に形成されたトンネルフレーム113が配設され、トンネルフレーム113の車外側の端部がトンネルレイン109の膨出部109aの車内側においてフロアパネル105とトンネルレイン109と共に接合されている。
【0137】
本実施形態では、No.2クロスメンバ106とフロアパネル105とによって形成される閉断面部111内において、No.2クロスメンバ106のシートレール112と接合された部分近傍の内面側に、且つ、フロアパネル105のトンネルレイン109と接合された部分近傍の内面側に、補強体としてのバルクヘッド150が配設されている。
【0138】
図25に示すように、バルクヘッド150は、閉断面部111を仕切る隔壁部としての仕切面部151と、仕切面部151の上辺部に設けられた車内側に延びる第1フランジ部152と、仕切面部151の前方側の側辺部に設けられた車内側に延びる第2フランジ部153と、仕切面部151の後方側の側辺部に設けられた車内側に延びる第3フランジ部154と、仕切面部151の下辺部に設けられた車外側に延びる第4フランジ部155とを有している。
【0139】
バルクヘッド150ではまた、第1フランジ部152に、該第1フランジ部152の前方側及び後方側から略直角方向に下方に延びる第5フランジ部152a及び第6フランジ部152bが設けられ、第4フランジ部155に、後述する粘弾性部材157を配置するための一段低くされた座部155aが設けられている。
【0140】
そして、バルクヘッド150は、第1フランジ部152がNo.2クロスメンバ106の上面部106cにスポット溶接により接合され、第2フランジ部153及び第5フランジ部152aがNo.2クロスメンバ106の前方側の側面部106dにスポット溶接により接合され、第3フランジ部154及び第6フランジ部152bがNo.2クロスメンバ106の後方側の側面部にスポット溶接により接合されている。また、バルクヘッド150は、第4フランジ部155が、フロアパネル105にスポット溶接により接合されていると共に、該第4フランジ部155の052155aに配置されて該座部155aに接着された振動減衰部材としての粘弾性部材157がフロアパネル105に接着され、粘弾性部材157を介してフロアパネル105に接合されている。図24に示すように、バルクヘッド150は、トンネルレイン109の膨出部109aの車外側の側面部109bと仕切面部151が略連続するように設けられている。
【0141】
このバルクヘッド150は、座部155aにシート状の粘弾性部材157が接着され、シートレール112及びトンネルレイン109が配設される部分に対応して、No.2クロスメンバ106内に配設され、第1フランジ部152、第2フランジ部153、第3フランジ部154、第5フランジ部152a及び第6フランジ部152bがNo.2クロスメンバ106に接合され、その後に、トンネルレイン109及びトンネルフレーム113がそれぞれ接合されたフロアパネル105にNo.2クロスメンバ106のフランジ部106aが接合される共にトンネルレイン109にNo.2クロスメンバ106のフランジ部106bが接合され、次いで、第4フランジ部155がフロアパネル105に接合されることにより、閉断面部111内に取り付けられる。そして、その後に、No.2クロスメンバ106の外面にシートレール112が接合される。
【0142】
No.2クロスメンバ106とフロアパネル105とによって形成された閉断面部111内に配設されるバルクヘッド150について、No.2クロスメンバ106とフロアパネル105とからなるフレームにスポット溶接によって接合された部位が剛結合部とされ、粘弾性部材を介して接合された部位が柔結合部とされる。なお、図25では、バルクヘッド150において、スポット溶接される部分に×印を付して示している。
【0143】
このように、本発明の第6実施形態に係る車両の車体構造によれば、バルクヘッド150は、No.2クロスメンバ106及びフロアパネル105に剛結合されていると共に、フロアパネル105に粘弾性部材157を介して柔結合されていることにより、剛結合部によってNo.2クロスメンバ106とフロアパネル105とからなるフレームに強固に接合されて、剛性向上の効果が確保されると共に、柔結合部によって前記フレームの振動が減衰されて、車室内の乗員への振動の伝達が抑制されることとなる。
【0144】
また、No.2クロスメンバ106とフロアパネル105からなるフレームとバルクヘッド150との接合部は、前記フレームにおいてシートレール112と接合された部分近傍及びトンネルレイン109と接合された部分近傍の内面側に設けられることにより、シートレール112及びトンネルレイン109から前記フレームに入力される振動を効果的に減衰させることができる。
【0145】
次に、本発明の第7実施形態に係る車両の車体構造について、図26から図30を参照しながら説明する。図26は、図16の第2要部を拡大した要部拡大図であり、図27は、図26におけるY27−Y27線に沿った断面図、図28は、図27におけるY28a−Y28a線及びY28b−Y28b線に沿った断面図であり、図28(a)は、図26におけるY28a−Y28a線に沿った断面図、図28(b)は、図26におけるY28b−Y28b線に沿った断面図である。
【0146】
図26に示すように、フロアパネル105の上面に配設されたNo.2.5クロスメンバ107は、断面ハット状に形成され、車幅方向に延びるように設けられている。No.2.5クロスメンバ107はまた、車体前後方向に設けられたフランジ部107aがフロアパネル105に接合されていると共に、車幅方向の両端部に設けられたフランジ部107bがトンネルレイン109及びサイドシル95にそれぞれ接合されている。
【0147】
図27に示すように、No.2.5クロスメンバ107とフロアパネル105とによって閉断面部115が形成され、該閉断面部115の外面であるNo.2.5クロスメンバ107の上面部107cには、シートレール112を取り付けるためのシートレール取付部材114が配設されている。シートレール取付部材114は、断面略直角状に形成され、車幅方向両端部がそれぞれトンネルレイン109及びNo.2.5クロスメンバ107に接合されている。シートレール取付部材114には、シートベルト取付用ボルトBTを挿通させるためのボルト挿通孔114bが形成されると共に該ボルトBTと締結されるナットNTが溶接され、前記ボルトBT及びナットNTを用いてシートレール112がシートレール取付部材114に固定される。
【0148】
本実施形態では、No.2.5クロスメンバ107とフロアパネル105とによって形成される閉断面部115内において、No.2.5クロスメンバ107のシートレール取付部材114と接合された部分近傍の内面側に第1補強体としてのバルクヘッド160が配設され、フロアパネル105とトンネルレイン109の膨出部109aとによって形成される閉断面部116内において、フロアパネル105のNo.2.5クロスメンバ107と接合された部分近傍の内面側に第2補強体としてのバルクヘッド170が車体前後方向に離間して2つ配設されている。
【0149】
図29は、本発明の第7実施形態に係る第1補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図であり、図30は、本発明の第7実施形態に係る第2補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。なお、図29及び図30では、バルクヘッドに備えられる減衰部材を取り付けた状態で示している。
【0150】
図29に示すように、バルクヘッド160は、閉断面部115を仕切る隔壁部としての仕切面部161と、仕切面部161の上辺部に設けられた車内側に延びる第1フランジ部162と、仕切面部161の前方側の側辺部に設けられた車外側に延びる第2フランジ部163と、仕切面部161の後方側の側辺部に設けられた車外側に延びる第3フランジ部164と、仕切面部161の下辺部に設けられた車外側に延びる第4フランジ部165とを有している。
【0151】
バルクヘッド160はまた、第1フランジ部162に、No.2.5クロスメンバ107の上面部107cに設けられた車幅方向に延びる溝部107eに対応する溝部162aが形成され、第4フランジ部165に、後述する粘弾性部材167を配置するための一段低くされた座部165aが設けられている。
【0152】
そして、バルクヘッド160は、第1フランジ部162がNo.2.5クロスメンバ107の上面部107cにスポット溶接により接合されていると共に、第2フランジ部163及び第3フランジ部164がNo.2.5クロスメンバ107の側面部107dにスポット溶接により接合されている。
【0153】
バルクヘッド160はまた、第4フランジ部165が、フロアパネル105にスポット溶接により接合されていると共に、該第4フランジ部165の座部165aに配置されて該座部165aに接着された振動減衰部材としての粘弾性部材167がフロアパネル105に接着され、粘弾性部材167を介してフロアパネル105に接合されている。
【0154】
図27に示すように、バルクヘッド160は、ルーフレール取付部材114の縦面部114aと仕切面部161が略連続するように設けられるとともに、トンネルレイン109の膨出部109aの側面部109bと仕切面部161が略連続するように設けられている。
【0155】
No.2.5クロスメンバ107とフロアパネル105とによって形成された閉断面部115内に配設されたバルクヘッド160について、No.2.5クロスメンバ107とフロアパネル105とからなるフレームにスポット溶接によって接合された部位が剛結合部とされ、粘弾性部材を介して接合された部位が柔結合部とされる。なお、図29では、バルクヘッド160において、スポット溶接される部分に×印を付して示している。
【0156】
また、図30では、閉断面部116内に配設される前方側のバルクヘッド170を示しており、図30に示すように、バルクヘッド170は、閉断面部116を仕切る隔壁部としての仕切面部171と、仕切面部171の上辺部に設けられた後方側に延びる第1フランジ部172と、仕切面部171の車内側の側辺部に設けられた後方側に延びる第2フランジ部173と、仕切面部171の車外側の側辺部に設けられた後方側に延びる第3フランジ部174と、仕切面部171の下辺部に設けられた前方側に延びる第4フランジ部175とを有している。
【0157】
バルクヘッド170はまた、第1フランジ部172に、フロアパネル105の車内側の端部に設けられた車体前後方向に延びる溝部105aに対応する溝部172aが形成され、第4フランジ部175に、後述する粘弾性部材177を配置するための一段低くされた座部175aが設けられている。
【0158】
そして、バルクヘッド170は、第1フランジ部172がフロアパネル105にスポット溶接により接合されていると共に、第2フランジ部173及び第3フランジ部174がそれぞれトンネルレイン109の膨出部109aの車内側の側面部109b及び車外側の側面部109bにスポット溶接により接合されている。
【0159】
バルクヘッド170はまた、第4フランジ部175が、トンネルレイン109の膨出部109aの下面部109cにスポット溶接により接合されていると共に、該第4フランジ部175の座部175aに配置されて該座部175aに接着された振動減衰部材としての粘弾性部材177が前記下面部109cに接着され、粘弾性部材177を介してトンネルレイン109に接合されている。
【0160】
フロアパネル105とトンネルレイン109によって形成される閉断面部116内に配設されたバルクヘッド170について、フロアパネル105とトンネルレイン109とからなるフレームにスポット溶接によって接合された部位が剛結合部とされ、粘弾性部材を介して接合された部位が柔結合部とされる。なお、図30では、バルクヘッド170において、スポット溶接される部分に×印を付して示している。
【0161】
閉断面部116内に配設される後方側のバルクヘッド170についても、前方側のバルクヘッド170と略同様に形成されているが、前方側のバルクヘッド170と車体前後方向に対称になるように形成されている。また、前方側のバルクヘッド170及び後方側のバルクヘッド170はそれぞれ、図28(b)に示すように、No.2.5クロスメンバ107の側面部107dと仕切面部171が車体上下方向に略直線状に連続するように設けられている。
【0162】
バルクヘッド170は、第4フランジ部175の座部175aにシート状の粘弾性部材177が接着され、No.2.5クロスメンバ107が配設される部分に対応してトンネルフレーム113が接合されたトンネルレイン109内に配設され、第2フランジ部173、第3フランジ部174及び第4フランジ部175がそれぞれトンネルレイン109に接合され、その後に、第1フランジ部172がフロアパネル105に接合されることにより、閉断面部116内に取り付けられる。
【0163】
また、バルクヘッド160は、第4フランジ部165の座部165aに粘弾性部材167が接着され、シートレール取付部材114が配設される部分に対応してNo.2.5クロスメンバ107内に配設され、第1フランジ部162、第2フランジ部163及び第3フランジ部164がそれぞれNo.2.5クロスメンバ107に接合され、その後に、フロアパネル105にNo.2.5クロスメンバ107のフランジ部107aが接合される共にトンネルレイン109にNo.2.5クロスメンバ107のフランジ部107bが接合され、次いで、第4フランジ部165がフロアパネル105に接合されることにより、閉断面部115内に取り付けられる。そして、その後に、No.2.5クロスメンバ107の外面にシートレール取付部材114が接合される。
【0164】
このように、本発明の第7実施形態に係る車両の車体構造によれば、バルクヘッド160は、No.2.5クロスメンバ107及びフロアパネル105に剛結合されていると共に、フロアパネル105に粘弾性部材167を介して柔結合されていることにより、剛結合部によってNo.2.5クロスメンバ107とフロアパネル105とからなるフレームに強固に接合されて、剛性向上の効果が確保されると共に、柔結合部によって前記フレームの振動が減衰されて、車室内の乗員への振動の伝達が抑制されることとなる。
【0165】
また、No.2.5クロスメンバ107とフロアパネル105からなるフレームとバルクヘッド160との接合部は、前記フレームにおいてシートレール取付部材114と接合された部分近傍の内面側に設けられることにより、シートレール取付部材114から前記フレームに入力される振動を効果的に減衰させることができる。
【0166】
さらに、バルクヘッド170は、フロアパネル105及びトンネルレイン109に剛結合されていると共に、トンネルレイン109に粘弾性部材177を介して柔結合されていることにより、剛結合部によってフロアパネル105とトンネルレイン109とからなるフレームに強固に接合されて、剛性向上の効果が確保されると共に、柔結合部によって前記フレームの振動が減衰されて、車室内の乗員への振動の伝達が抑制されることとなる。
【0167】
また、フロアパネル105及びトンネルレイン109からなるフレームとバルクヘッド170との接合部は、前記フレームにおいてNo.2.5クロスメンバ107と接合された部分近傍の内面側に設けられることにより、No.2.5クロスメンバ107から前記フレームに入力される振動を効果的に減衰させることができる。
【0168】
次に、本発明の第8実施形態に係る車両の車体構造について、図31から図34を参照しながら説明する。図31は、図16の第3要部を拡大して示す平面図であり、図32は、図31におけるY32−Y32線に沿った断面図、図33は、図32におけるY33−Y33線に沿った断面図、図34は、本発明の第8実施形態に係る補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。なお、図34では、バルクヘッドに備えられる減衰部材を取り付けた状態で示している。
【0169】
図31に示すように、フロアパネル105の上面に配設されたNo.3クロスメンバ108は、車体前後方向に延びるトンネルレイン109と略直交するように設けられている。No.3クロスメンバ108は、図33に示すように、水平面部108aと縦面部108bとを備えて断面略直角状に形成されている。
【0170】
フロアパネル105は、No.3クロスメンバ108と結合される部分では、後方側に向かうにつれて上方へ傾斜する傾斜面部105aと、該傾斜面部105aの上端部から後方側に延びる第1水平面部105bと、該第1水平面部105bの後端部から上方へ延びる縦面部105cと、該縦面部105cの上端部から後方側に延びる第2水平面部105dとを備えている。
【0171】
フロアパネル105の傾斜面部105aとNo.3クロスメンバ108の前端部とが接合されると共にフロアパネル105の第2水平面部105dとNo.3クロスメンバ108の後端部とが接合されることにより、No.3クロスメンバ108とフロアパネル105とによって閉断面部117が形成されている。また、閉断面部117の外面において、トンネルレイン109及びトンネルフレーム113の後端部がフロアパネル105の第1水平面部105bに接合されている。
【0172】
本実施形態では、No.3クロスメンバ108とフロアパネル105とによって形成される閉断面部117内において、フロアパネル105のトンネルレイン109及びトンネルフレーム113と接合された部分近傍の内面側に、補強体としてのバルクヘッド180が車幅方向に離間して2つ配設されている。
【0173】
図34では、閉断面部117内に配設される車体左側のバルクヘッド180を示しており、図34に示すように、バルクヘッド180は、閉断面部117を仕切る隔壁部としての仕切面部181と、仕切面部181の上辺部に設けられた車外側に延びる第1フランジ部182と、仕切面部181の前方側の側辺部に設けられた車外側に延びる第2フランジ部183と、仕切面部181の後方側の側辺部に設けられた車外側に延びる第3フランジ部184と、仕切面部181の下辺部に設けられた車外側に延びる第4フランジ部185とを有し、第1フランジ部182に、後述する粘弾性部材187を配置するための一段低くされた座部182aが設けられている。
【0174】
そして、バルクヘッド180は、第3フランジ部184がフロアパネル105の縦面部105cにスポット溶接により接合され、第4フランジ部185がフロアパネル105の第1水平面部105bにスポット溶接により接合されている。また、バルクヘッド180は、第2フランジ部183がNo.3クロスメンバ108の縦面部108bにスポット溶接により接合されている。
【0175】
バルクヘッド180はまた、第1フランジ部182が、No.3クロスメンバ108の水平面部108aにスポット溶接により接合されていると共に、該第1フランジ部182の座部182aに配置されて該座部182aに接着された振動減衰部材としての粘弾性部材187がNo.3クロスメンバ108の水平面部108aに接着され、粘弾性部材187を介してNo.3クロスメンバ108に接合されている。
【0176】
No.3クロスメンバ108とフロアパネル105によって形成された閉断面部117内に配設されたバルクヘッド180について、No.3クロスメンバ108とフロアパネル105とからなるフレームにスポット溶接によって接合された部位が剛結合部とされ、粘弾性部材を介して接合された部位が柔結合部とされる。なお、図34では、バルクヘッド180において、スポット溶接される部分に×印を付して示している。
【0177】
閉断面部117内に配設される車体右側のバルクヘッド180についても、車体左側のバルクヘッド180と略同様に形成されているが、車体左側のバルクヘッド180と車幅方向に対称になるように形成されている。また、車体左側のバルクヘッド180及び車体右側のバルクヘッド180はそれぞれ、図31に示すように、仕切面部181が、トンネルレイン109の側面部109eと略直線状になるように設けられている。
【0178】
このバルクヘッド180は、座部182aにシート状の粘弾性部材187が接着され、トンネルレイン109及びトンネルフレーム113が配設される部分に対応して、フロアパネル105に配設され、トンネルレイン109及びトンネルフレーム113が接合されたフロアパネル105に第3フランジ部184及び第4フランジ部185が接合され、その後に、第1フランジ部182及び第2フランジ部185がNo.3クロスメンバ108に接合されることにより、閉断面部117内に取り付けられる。
【0179】
このように、本発明の第8実施形態に係る車両の車体構造によれば、バルクヘッド180は、No.3クロスメンバ108及びフロアパネル105に剛結合されていると共に、No.3クロスメンバ108に粘弾性部材187を介して柔結合されていることにより、剛結合部によってNo.3クロスメンバ108とフロアパネル105とからなるフレームに強固に接合されて、剛性向上の効果が確保されると共に、柔結合部によって前記フレームの振動が減衰されて、車室内の乗員への振動の伝達が抑制されることとなる。
【0180】
また、No.3クロスメンバ108とフロアパネル105からなるフレームとバルクヘッド180との接合部は、前記フレームにおいてトンネルレイン109及びトンネルフレーム113と接合された部分近傍の内面側に設けられることにより、トンネルレイン109及びトンネルフレーム113から前記フレームに入力される振動を効果的に減衰させることができる。
【0181】
図35は、本発明の第9実施形態及び第10実施形態に係る車両の車体構造を適用した車体の後部を示す図である。本発明の第9実施形態及び第10実施形態に係る車両の車体構造を適用した車体の後部を構成する部材として、車体の床面を構成するフロアパネル191と、フロアパネル191の車幅方向両端部において車体前後方向に延びるリアサイドフレーム192と、フロアパネル191上において車幅方向に延びるとともに左右のリアサイドフレーム192に結合されるNo.4クロスメンバ195と、後輪(不図示)を受け入れるためのリアホイールハウス198とが備えられている。
【0182】
リアホイールハウス198は、車内側に膨出するリアホイールハウスインナ198aと車外側に膨出するリアホイールハウスアウタ(不図示)とで構成されている。リアホイールハウスインナ198aには、サスペンション(不図示)を支持するためのサスハウジング199が取り付けられている。
【0183】
リアホイールハウスインナ198aにはまた、サスハウジング199の前方側及び後方側からそれぞれ下方に延びる断面ハット状に形成された第1サイドブレース部材200及び第2サイドブレース部材201が取り付けられている。第1サイドブレース部材200は、リアサイドフレーム199に接合されていると共にNo.4クロスメンバ195に接合され、No.4クロスメンバ195と略直線状になるように設けられている。第2サイドブレース部材201は、第1サイドブレース部材200の後方側においてリアサイドフレーム192に接合されている。
【0184】
本発明の第9実施形態に係る車両の車体構造について、図36から図39を参照しながら説明する。図36は、図35の要部を拡大した要部拡大図、図37は、図36におけるY37−Y37線に沿った断面図、図38は、図37におけるY38−Y38線に沿った断面図、図38は、本発明の第9実施形態に係る補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。なお、図38では、バルクヘッドに備えられる減衰部材を取り付けた状態で示している。
【0185】
図36に示すように、No.4クロスメンバ195の車外側の端部における外面には、第1サイドブレース部材200の下端部が接合され、No.4クロスメンバ195には、第1サイドブレース部材200から振動が伝達されることとなる。No.4クロスメンバ195は、図38に示すように、該No.4クロスメンバ195の車体上側を構成する断面ハット状のNo.4クロスメンバアッパ196と、該No.4クロスメンバ195の車体下側を構成する断面ハット状のNo.4クロスメンバロア197とによって構成されている。
【0186】
No.4クロスメンバアッパ196は、車体前後方向の側端部がフロアパネル191の上面に接合され、No.4クロスメンバアッパ196とフロアパネル191とによって閉断面部205が形成されている。No.4クロスメンバアッパ196はまた、リアサイドフレーム192の上面部を形成するリアサイドフレームアッパ193に接合されている。
【0187】
No.4クロスメンバロア197は、車体前後方向の側端部がフロアパネル191の下面に接合され、No.4クロスメンバロア197とフロアパネル191とによって閉断面部206が形成されている。No.4クロスメンバロア197はまた、リアサイドフレーム192の下面部及び側面部を形成するリアサイドフレームロア194に接合されている。
【0188】
リアサイドフレーム192は、リアサイドフレームアッパ193と、断面ハット状に形成されたリアサイドフレームロア194とによって閉断面状に形成され、リアサイドフレームアッパ193がリアサイドフレームロア194の上方を覆うように設けられている。リアサイドフレームアッパ193とリアサイドフレームロア194とは共に、リアホイールハウスインナ198a及びフロアパネル191にそれぞれ接合されている。
【0189】
また、図37及び図38に示すように、No.4クロスメンバロア197の下方には、燃料タンク(不図示)を取り付けるためのタンク取付部材202が取り付けられている。タンク取付部材202は、箱状に形成され、その上端部に設けられたフランジ部202aがNo.4クロスメンバロア197の下面部及び側面部に接合されている。これにより、No.4クロスメンバ195には、タンク取付部材202から振動が伝達されることとなる。
【0190】
本実施形態では、No.4クロスメンバロア197とフロアパネル191とによって形成された閉断面部206内において、No.4クロスメンバロア197のタンク取付部材202と接合された部分近傍の内面側に、補強体としてのバルクヘッド210が配設されている。
【0191】
図39に示すように、バルクヘッド210は、閉断面部206を仕切る隔壁部としての仕切面部211と、仕切面部211の上辺部に設けられた車内側に延びる第1フランジ部212と、仕切面部211の前方側の側辺部に設けられた車外側に延びる第2フランジ部213と、仕切面部211の後方側の側辺部に設けられた車外側に延びる第3フランジ部214と、仕切面部211の下辺部に設けられた車内側に延びる第4フランジ部215とを有している。
【0192】
そして、バルクヘッド210は、第2フランジ部213、第3フランジ部214及び第4フランジ部215がそれぞれNo.4クロスメンバロア197の前方側の側面部197a、底面部197b及び後方側の側面部197aにスポット溶接により接合されている。また、バルクヘッド210は、第1フランジ部212が、フロアパネル191の下面に対向し、該第1フランジ部212に配置されて該第1フランジ部212に接着された振動減衰部材としての粘弾性部材217がフロアパネル191の下面に接着され、粘弾性部材217を介してフロアパネル191に接合されている。
【0193】
このバルクヘッド210は、第1フランジ部212にシート状の粘弾性部材217が接着され、タンク取付部材202が配設される部分に対応してNo.4クロスメンバロア197内に配設され、第2フランジ部213、第3フランジ部214及び第4フランジ部215がNo.4クロスメンバロア197に接合され、その後に、No.4クロスメンバロア197の車体前後方向の側端部がフロアパネル191の下面に接合されることにより、閉断面部206内に取り付けられる。そして、その後に、タンク取付部材202がNo.4クロスメンバロア197の外面に接合される。
【0194】
No.4クロスメンバロア197とフロアパネル191とによって形成された閉断面部206内に配設されるバルクヘッド210について、No.4クロスメンバロア197とフロアパネル191とからなるフレームにスポット溶接によって接合された部位が剛結合部とされ、粘弾性部材を介して接合された部位が柔結合部とされる。なお、図39では、バルクヘッド210において、スポット溶接される部分に×印を付して示している。
【0195】
このように、本発明の第9実施形態に係る車両の車体構造によれば、バルクヘッド210は、No.4クロスメンバロア197に剛結合されていると共に、フロアパネル191に粘弾性部材217を介して柔結合されていることにより、剛結合部によってNo.4クロスメンバロア197とフロアパネル191とからなるフレームに強固に接合されて、剛性向上の効果が確保されると共に、柔結合部によって前記フレームの振動が減衰されて、車室内の乗員への振動の伝達が抑制されることとなる。
【0196】
また、No.4クロスメンバロア197とフロアパネル191からなるフレームとバルクヘッド210との接合部は、前記フレームにおいてタンク取付部材202と接合された部分近傍の内面側に設けられることにより、タンク取付部材202から前記フレームに入力される振動を効果的に減衰させることができる。
【0197】
本実施形態では、バルクヘッド210の第1フランジ部212全体に粘弾性部材217が配設されているが、第1フランジ部212に粘弾性部材217を配置するための座部を設けて該座部に粘弾性部材を配置し、フロアパネル191と第1フランジ部212の前記座部が設けられていない部分とをスポット溶接によって接合すると共に、フロアパネル191と第1フランジ部212とを粘弾性部材217を介して接合し、バルクヘッド210の第1フランジ部212に剛結合部と柔結合部とを設けるようにすることも可能である。
【0198】
次に、本発明の第10実施形態に係る車両の車体構造について、図40から図43を参照しながら説明する。図40は、図35の要部を拡大した要部拡大図、図41は、図40におけるY41−Y41線に沿った断面図、図42は、図41におけるY42−Y42線に沿った断面図、図43は、本発明の第10実施形態に係る補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。なお、図43では、バルクヘッドに備えられる減衰部材を取り付けた状態で示している。
【0199】
図40から図42に示すように、本発明の第10実施形態に車両の車体構造は、前記第9実施形態に係る車両の車体構造と略同様に構成されているが、補強体としてのバルクヘッドが、No.4クロスメンバアッパ196とフロアパネル191とによって形成された閉断面部205内に配設されている。第10実施形態において、前記第9実施形態と同様の構成については説明を省略する。
【0200】
本実施形態では、No.4クロスメンバアッパ196とフロアパネル191とによって形成された閉断面部205内において、No.4クロスメンバアッパ196の第1サイドブレース部材200と接合された部分近傍の内面側に、補強体としてのバルクヘッド220が配設されている。
【0201】
図43に示すように、バルクヘッド220は、閉断面部205を仕切る隔壁部としての仕切面部221と、仕切面部221の上辺部に設けられた車内側に延びる第1フランジ部222と、仕切面部221の前方側の側辺部に設けられた車内側に延びる第2フランジ部223と、仕切面部221の後方側の側辺部に設けられた車内側に延びる第3フランジ部224と、仕切面部221の下辺部に設けられた車外側に延びる第4フランジ部225とを有している。
【0202】
そして、バルクヘッド220は、第2フランジ部223及び第3フランジ部224がそれぞれNo.4クロスメンバアッパ195の前方側の側面部195a及び後方側の側面部195aにスポット溶接により接合されていると共に、第4フランジ部225がフロアパネル191の上面にスポット溶接により接合されている。また、バルクヘッド220は、第1フランジ部222が、No.4クロスメンバアッパ196の上面部196bに対向し、該第1フランジ部222に配置されて該第1フランジ部222に接着された振動減衰部材としての粘弾性部材227がNo.4クロスメンバアッパ196に接着され、粘弾性部材227を介してNo.4クロスメンバアッパ196に接着されている。
【0203】
このバルクヘッド220は、第1フランジ部222にシート状の粘弾性部材227が接着され、第1サイドブレース部材200が配設される部分に対応してNo.4クロスメンバアッパ196内に配設され、第2フランジ部223及び第3フランジ部224がNo.4クロスメンバアッパ196に接合され、その後に、No.4クロスメンバアッパ196の車体前後方向の側端部がフロアパネル191の上面に接合されると第4フランジ部225がフロアパネル191の上面に接合されることにより、閉断面部205内に取り付けられる。そして、その後に、第1サイドブレース部材200がNo.4クロスメンバアッパ196の外面に接合される。
【0204】
No.4クロスメンバアッパ196とフロアパネル191とによって形成された閉断面部205内に配設されるバルクヘッド220について、No.4クロスメンバアッパ196とフロアパネル191とからなるフレームにスポット溶接によって接合された部位が剛結合部とされ、粘弾性部材を介して接合された部位が柔結合部とされる。なお、図43では、バルクヘッド220において、スポット溶接される部分に×印を付して示している。
【0205】
このように、本発明の第10実施形態に係る車両の車体構造によれば、バルクヘッド220は、No.4クロスメンバアッパ196及びフロアパネル191に剛結合されていると共に、No.4クロスメンバアッパ196に粘弾性部材227を介して柔結合されていることにより、剛結合部によってNo.4クロスメンバアッパ196とフロアパネル191とからなるフレームに強固に接合されて、剛性向上の効果が確保されると共に、柔結合部によって前記フレームの振動が減衰されて、車室内の乗員への振動の伝達が抑制されることとなる。
【0206】
また、No.4クロスメンバアッパ196とフロアパネル191からなるフレームとバルクヘッド220との接合部は、前記フレームにおいて第1サイドブレース部材200と接合された部分近傍の内面側に設けられることにより、第1サイドブレース部材200から前記フレームに入力される振動を効果的に減衰させることができる。
【0207】
本実施形態では、バルクヘッド220の第1フランジ部222全体に粘弾性部材227が配設されているが、第1フランジ部222に粘弾性部材227を配置するための座部を設けて該座部に粘弾性部材を配置し、フロアパネル191と第1フランジ部222の前記座部が設けられていない部分とをスポット溶接によって接合すると共に、フロアパネル191と第1フランジ部222とを粘弾性部材227を介して接合し、バルクヘッド220の第1フランジ部222に剛結合部と柔結合部とを設けるようにすることも可能である。
【0208】
図44は、本発明の第11実施形態に係る車両の車体構造を適用した車体の側部を示す図である。図44に示すように、本発明の第11実施形態に係る車両の車体構造を適用した車体の側部を構成する部材として、車体上部において車体前後方向に延びるルーフレール231と、ルーフレール231の前端部から前方へ延びるフロントピラー235と、フロントピラー235の前端部から下方へ延びるヒンジピラー236と、ルーフレール231の後端部から後方へ延びるとともにその後方側が下方へ延びるリアピラー237と、車体下部において車体前後方向に延びるとともにヒンジピラー236及びリアピラー237に結合されるサイドシル238と、前後のドア開口部239,240の間に位置して車体上下方向に延びるとともにルーフレール231及びサイドシル238に結合されるセンタピラー241とが備えられている。
【0209】
図45は、図44の要部を拡大した要部拡大図であり、図46は、図45におけるY46−Y46線に沿った断面図、図47は、図46におけるY47−Y47線に沿った断面図、図48は、本発明の第11実施形態に係る補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。なお、図48では、バルクヘッドに備えられる減衰部材を取り付けた状態で示している。
【0210】
図45に示すように、ルーフレール231は、センタピラー241と略直交するように結合されている。ルーフレール231は、図46に示すように、該ルーフレール231の車体内側を構成するルーフレールインナ232と、該ルーフレール231の車体外側を構成するルーフレールアウタ233と、ルーフレールインナ232とルーフレールアウタ233との間に配設されるルーフレールレイン234とを備え、ルーフレールインナ232とルーフレールレイン234とルーフレールアウタ233が車幅方向内方側の端部及び下方側の端部においてそれぞれ重ね合わせて接合されている。
【0211】
これにより、ルーフレール231では、ルーフレールインナ232とルーフレールレイン234とによって閉断面部247が形成されるとともに、ルーフレールアウタ233とルーフレールレイン234とによって閉断面部248が形成されている。
【0212】
ルーフレール231に結合されるセンタピラー241は、該センタピラー241の車体内側を構成するセンタピラーインナ242と、該センタピラー241の車体外側を構成するセンタピラーアウタ243と、センタピラーインナ242とセンタピラーアウタ243との間に配設されるセンタピラーレイン244とを備え、センタピラーインナ242の上端部がルーフレールインナ232の車内側に接合され、センタピラーアウタ243の上端部がルーフレールアウタ233の車外側に接合され、センタピラーレイン244は、ルーフレールレイン234と一体的に形成されている。
【0213】
本実施形態では、ルーフレール231におけるルーフレールインナ232とルーフレールレイン234とによって形成された閉断面部247内において、ルーフレールインナ232のセンタピラーインナ242と接合された部分近傍の内面側に、補強体としてのバルクヘッド250が車体前後方向に離間して2つ配設されている。
【0214】
図48では、閉断面部247内に配設される前方側のバルクヘッド250を示しており、図48に示すように、バルクヘッド250は、閉断面部247を仕切る隔壁部としての仕切面部251と、仕切面部251の上辺部に設けられた前方側に延びる第1フランジ部252と、仕切面部251の車内側の側辺部に設けられた後方側に延びる第2フランジ部253と、仕切面部251の車外側の側辺部に設けられた前方側に延びる第3フランジ部254及び第4フランジ部255とを有し、第2フランジ部253に、後述する粘弾性部材257を配置するための一段低くされた座部253aが設けられている。
【0215】
そして、バルクヘッド250は、第1フランジ部252、第3フランジ部254及び第4フランジ部255がルーフレールレイン234にスポット溶接により接合されている。また、バルクヘッド250は、第2フランジ部253が、ルーフレールインナ232にスポット溶接により接合されていると共に、該第2フランジ部253の座部253aに配置されて該座部253aに接着された振動減衰部材としての粘弾性部材257がルーフレールインナ232に接着され、粘弾性部材257を介してルーフレールインナ232に接合されている。
【0216】
ルーフレールインナ232とルーフレールレイン234によって形成される閉断面部247内に配設されたバルクヘッド250について、ルーフレールインナ232とルーフレールレイン234からなるフレームにスポット溶接によって接合された部位が剛結合部とされ、粘弾性部材を介して接合された部位が柔結合部とされる。なお、図48では、バルクヘッド250において、スポット溶接される部分に×印を付して示している。
【0217】
閉断面部247内に配設される後方側のバルクヘッド250についても、前方側のバルクヘッド250と略同様に形成されているが、前方側のバルクヘッド250と車体前後方向に対称になるように形成されている。また、前方側のバルクヘッド250及び後方側のバルクヘッド250はそれぞれ、図45に示すように、ルーフレール231においてセンタピラーインナ241と接合される部分の前端部近傍及び後端部近傍の内面側に設けられている。
【0218】
このバルクヘッド250は、第2フランジ部253の座部253aにシート状の粘弾性部材287が接着され、センタピラーインナ242が配設される部分に対応してルーフレールレイン234内に配設され、第1フランジ部252、第3フランジ部254及び第4フランジ部255がそれぞれルーフレールレイン234に接合され、その後に、ルーフレールインナ232、ルーフレールレイン234、ルーフレールアウタ233が車幅方向内方側の端部及び下方側の端部において接合される共に第2フランジ部253がルーフレールインナ232に接合されることにより、閉断面部247内に取り付けられる。そして、その後に、センタピラーインナ242の上端部がルーフレールインナ232の車内側に接合され、センタピラーアウタ243の上端部がルーフレールアウタ233の車外側に接合される。
【0219】
このように、本発明の第11実施形態に係る車両の車体構造によれば、バルクヘッド250は、ルーフレールインナ232及びルーフレールレイン234に剛結合されていると共に、ルーフレールインナ232に粘弾性部材257を介して柔結合されていることにより、剛結合部によってルーフレールインナ232及びルーフレールレイン234とからなるフレームに強固に接合されて、剛性向上の効果が確保されると共に、柔結合部によって前記フレームの振動が減衰されて、車室内の乗員への振動の伝達が抑制されることとなる。
【0220】
また、ルーフレールインナ232及びルーフレールレイン234からなるフレームとバルクヘッド250との接合部は、前記フレームにおいてセンタピラーインナ242と接合された部分近傍の内面側に設けられることにより、センタピラーインナ242から前記フレームに入力される振動を効果的に減衰させることができる。
【0221】
図49は、本発明の第12実施形態に係る車両の車体構造を適用した車体の前方側の側部を示す図であり、図50は、図49の要部を矢印Y50から見た正面図、図51は、図50におけるY51−Y51線に沿った断面図、図52は、図50におけるY52−Y52線に沿った断面図、図53は、本発明の第12実施形態に係る補強体としてのバルクヘッドを示す斜視図である。なお、図53では、バルクヘッドに備えられる減衰部材を取り付けた状態で示している。
【0222】
図49に示すように、本発明の第12実施形態に係る車両の車体構造を適用した車体の前方側の側部を構成する部材として、車体上部において車体前後方向に延びるルーフレール261と、ルーフレール261の前端部から前方へ延びるフロントピラー262と、フロントピラー262の前端部から下方へ延びるとともにフロントドア(不図示)を支持するヒンジピラー236と、車体下部において車体前後方向に延びるとともにヒンジピラー236に結合されるサイドシル267と、前後のドア開口部268,269の間に位置して車体上下方向に延びるとともにルーフレール261及びサイドシル267に結合されるセンタピラー270とが備えられている。
【0223】
ヒンジピラー263は、車体の両側部においてそれぞれ設けられており、ヒンジピラー263には、左右のヒンジピラー263に跨ってインストルメントパネル(不図示)の内部を車幅方向に延びるように設けられた略円筒状のインパネメンバ275が取り付けられている。
【0224】
ヒンジピラー263はまた、図52に示すように、該ヒンジピラー263の車体内側を構成するヒンジピラーインナ264と、該ヒンジピラー263の車体外側を構成するヒンジピラーアウタ265と、ヒンジピラーインナ264とヒンジピラーアウタ265との間に配設されるヒンジピラーレイン266とを備えている。
【0225】
ヒンジピラーインナ264は、車内側に膨出するように形成され、ヒンジピラーレイン266及びヒンジピラーアウタ265はそれぞれ、車外側に膨出するように形成され、ヒンジピラーインナ264とヒンジピラーレイン266とヒンジピラーアウタ265とが車体前後方向における両端部においてそれぞれ重ね合わせて接合されている。
【0226】
これにより、ヒンジピラー263では、ヒンジピラーインナ264とヒンジピラーレイン266とによって閉断面部278が形成され、ヒンジピラーアウタ265とヒンジピラーレイン266とによって閉断面部279が形成されている。
【0227】
ヒンジピラー263に取り付けられるインパネメンバ275は、車幅方向に延びる略円筒状のビーム部材276と、該ビーム部材276の一端に固定されるとともにヒンジピラーインナ264に接合されるインパネメンバ取付部材277とを有している。インパネメンバ275は、ヒンジピラーインナ264の上方側に取り付けられている。なお、ヒンジピラーインナ264とインパネメンバ取付部材276とをボルト及びナットを用いてボルト締めにより接合させるようにしてもよい。
【0228】
本実施形態では、ヒンジピラー263において、ヒンジピラーインナ264とヒンジピラーレイン266とによって形成された閉断面部278内において、ヒンジピラーインナ264のインパネメンバ275と接合された部分近傍の内面側に、補強体としてのバルクヘッド280が配設されている。
【0229】
図53に示すように、バルクヘッド280は、閉断面部278を仕切る隔壁部としての第1仕切面部281及び第2仕切面部282と、第1仕切面部281及び第2仕切面部282の車外側の端部を車体上下方向に連結する連結部283と有し、図51に示すように断面コ字状に形成されている。
【0230】
また、バルクヘッド280は、第1仕切面部281の車内側の側辺部に設けられた上方へ延びる第1フランジ部284と、第1仕切面部281の前方側の側辺部に設けられた上方へ延びる第2フランジ部285と、第1仕切面部281の後方側の側辺部に設けられた上方へ延びる第3フランジ部286と、第2仕切面部282の車内側の側辺部に設けられた下方へ延びる第4フランジ部288と、第2仕切面部282の前方側の側辺部に設けられた上方へ延びる第5フランジ部289と、第2仕切面部282の後方側の側辺部に設けられた上方へ延びる第6フランジ部290とを有し、第1フランジ部284及び第4フランジ部288にはそれぞれ、後述する粘弾性部材287を配置するための一段低くされた座部284a及び座部288aが設けられている。
【0231】
そして、バルクヘッド280は、連結部283がヒンジピラーレイン266の膨出した上面部266aにスポット溶接により接合され、第2フランジ部285及び第5フランジ部289がヒンジピラーレイン266の膨出した前方側の側面部266bにスポット溶接により接合され、第3フランジ部286及び第6フランジ部290がヒンジピラーレイン266の膨出した後方側の側面部266bにスポット溶接により接合されている。
【0232】
また、バルクヘッド280は、第1フランジ部284が、ヒンジピラーインナ264にスポット溶接により接合されていると共に、該第1フランジ部284の座部284aに配置されて該座部284aに接着された振動減衰部材としての粘弾性部材287がヒンジピラーインナ264に接着され、粘弾性部材287を介してヒンジピラーインナ264に接合されている。
【0233】
バルクヘッド280はまた、第2フランジ部288が、ヒンジピラーインナ264にスポット溶接により接合されていると共に、該第2フランジ部288の座部288aに配置されて該座部288aに接着された振動減衰部材としての粘弾性部材287がヒンジピラーインナ264に接着され、粘弾性部材287を介してヒンジピラーインナ264に接合されている。
【0234】
このバルクヘッド280は、第1フランジ部284の座部284a及び第4フランジ部288の座部288aにそれぞれシート状の粘弾性部材287が接着され、インパネメンバ275が配設される部分に対応してヒンジピラーレイン266内に配設され、連結部283、第2フランジ部285、第3フランジ部286、第5フランジ部289及び第6フランジ部290がそれぞれヒンジピラーレイン266に接合され、その後に、ヒンジピラーインナ264、ヒンジピラーレイン266及びヒンジピラーアウタ265が車体前後方向の端部において接合される共に第1フランジ部284及び第4フランジ部288がヒンジピラーインナ264に接合されることにより、閉断面部277内に取り付けられる。そして、その後に、ヒンジピラーインナ264の車内側にインパネメンバ275が接合される。
【0235】
ヒンジピラーインナ264とヒンジピラーレイン266とによって形成された閉断面部277内に配設されるバルクヘッド280について、ヒンジピラーインナ264とヒンジピラーレイン266からなるフレームにスポット溶接によって接合された部位が剛結合部とされ、粘弾性部材を介して接合された部位が柔結合部とされる。なお、図53では、バルクヘッド280について、スポット溶接される部分に×印を付して示している。
【0236】
このように、本発明の第12実施形態に係る車両の車体構造によれば、バルクヘッド280は、ヒンジピラーインナ264及びヒンジピラーレイン266に剛結合されていると共に、ヒンジピラーインナ264に粘弾性部材287を介して柔結合されていることにより、剛結合部によってヒンジピラーインナ264とヒンジピラーレイン266とからなるフレームに強固に接合されて、剛性向上の効果が確保されると共に、柔結合部によって前記フレームの振動が減衰されて、車室内の乗員への振動の伝達が抑制されることとなる。
【0237】
また、ヒンジピラーインナ264とヒンジピラーレイン266からなるフレームとバルクヘッド280との接合部は、前記フレームにおいてインパネメンバ275と接合された部分近傍の内面側に設けられることにより、インパネメンバ275から前記フレームに入力される振動を効果的に減衰させることができる。
【0238】
さらに、バルクヘッド280が、閉断面部278を仕切る2枚の仕切面部281,282と、これらの仕切面部281,282を連結する連結部283とを有する構成とされるので、バルクヘッド280による剛性向上効果が閉断面部278を形成する前記フレームの広範囲に及ぶと共に、閉断面部278内の近接する2箇所に個々にバルクヘッドを配設する場合に比べて、部品点数が半減して部品管理や組付作業の能率が向上することになる。
【0239】
前述した実施形態では、2つの車体構成部材によって形成されたフレームの閉断面部内に補強体としてのバルクヘッドが接合されているが、1つの車体構成部材若しくは3つ以上の車体構成部材によって形成されたフレームの閉断面部内に補強体としてのバルクヘッドを接合するようにしてもよい。
【0240】
また、前述した実施形態では、閉断面部を形成する車体構成部材からなるフレームとバルクヘッドとがスポット溶接によって剛結合されているが、スポット溶接に代えて、ボルト及びナットによるボルト締めによって前記フレームとバルクヘッドとを剛結合させるようにしてもよい。
【0241】
なお、本実施形態では、減衰部材として比較的厚いシート状の粘弾性部材を用い、この粘弾性部材をバルクヘッドに接着させているが、減衰部材として薄いシート状の粘弾性部材を用いるようにしてもよく、また、減衰部材として、液状の粘弾性部材をバルクヘッドに塗布するようにしてもよい。
【0242】
本発明は、例示された実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計上の変更が可能であることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0243】
以上のように、本発明によれば、各種の車体構成部材によって形成される閉断面部の剛性が向上すると共に該閉断面部位で振動が減衰されることになって、この種の閉断面部位を有する車体の製造分野において好適に利用される可能性がある。
【符号の説明】
【0244】
3,9,16a,56a,56b,95a,95b,111,115,116,117,117,205,206,247,248 閉断面部
5,30,40,70,120,140,150,160,170,180,210,220,250,280 バルクヘッド
5a,18c,32,33,34,35,42,43,44,45,46,74,75,76,78,79,80,124,125,126,128,129,130,142,143,144、145,152,152a,152b,153,154,155,162,163,164,165,172,173,174,175,182,183,184,185,212,213,214,215,222,223,224,225,252,253,254,255,284,285,286,288,289,290 フランジ部
6,37,47,77,127,147,157,167,177,187,217,227,257,287 減衰部材
16 エプロンレイン
17 エプロンレインアッパ
18 エプロンレインロア
22 サスハウジングアッパ
31,41,71,72,121,122,141,151,161,171,181,211,221,251,281,282 仕切面部
52,105,191 フロアパネル
55,93,236,263 ヒンジピラー
56,95,238,267 サイドシル
57,96 サイドシルインナ
58,97 サイドシルアウタ
59,98 サイドシルレイン
62,106 No.2クロスメンバ
63,107 No.2.5クロスメンバ
73,123,283 連結部
91,231 ルーフレール
101,241,270 センタピラー
102,242 センタピラーインナ
103,243 センタピラーアウタ
104,244 センタピラーレイン
108 No.3クロスメンバ
109 トンネルレイン
110,114 シートレール取付部材
112 シートレール
113 トンネルフレーム
195 No.4クロスメンバ
196 No.4クロスメンバアッパ
197 No.4クロスメンバロア
200 第1サイドブレース部材
202 タンク取付部材
232 ルーフレールインナ
233 ルーフレールアウタ
234 ルーフレールレイン
264 ヒンジピラーインナ
265 ヒンジピラーアウタ
266 ヒンジピラーレイン
275 インパネメンバ
X 剛結合部
Y 柔結合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
閉断面部を形成する1又は2以上の車体構成部材からなるフレームと、前記閉断面部内に配設されて前記フレームに接合された補強体と、前記フレームの外面に接合された該フレームを構成する前記車体構成部材とは異なる他の車体構成部材と、を有する車両の車体構造であって、
前記フレームと補強体との接合部は、互に当接した状態で結合された剛結合部と、該フレームと補強体との間に配設された減衰部材を介して結合された柔結合部とを有し、前記フレームの前記他の車体構成部材と接合された部分近傍の内面側に設けられている、
ことを特徴とする車両の車体構造。
【請求項2】
前記減衰部材は粘弾性部材であり、その物性が、X軸に貯蔵弾性率を、Y軸に損失係数をとったX、Y座標系における座標(1、0.4)、(2、0.2)、(10、0.1)、(1000、0.1)、(2000、0.2)、(10000、0.4)で示される6点で囲まれたこれらの点を含む範囲内、又は損失係数0.4を超える範囲に属する、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両の車体構造。
【請求項3】
前記補強体は、周囲に1又は2以上のフランジ部を有するバルクヘッドであり、前記接合部は、前記フランジ部に設けられている、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両の車体構造。
【請求項4】
前記バルクヘッドは、前記閉断面部を仕切る2枚の隔壁部と、これらの隔壁部を連結する連結部とを有する、
ことを特徴とする請求項3に記載の車両の車体構造。
【請求項5】
前記フランジ部の1つに前記剛結合部と前記柔結合部とが設けられている、
ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の車両の車体構造。
【請求項6】
前記閉断面部は、2つの車体構成部材で構成されている、
ことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の車両の車体構造。
【請求項7】
閉断面部を形成する1又は2以上の車体構成部材からなるフレームと、前記閉断面部内に配設されて前記フレームに接合された補強体と、前記フレームの外面に接合された該フレームを構成する前記車体構成部材とは異なる他の車体構成部材と、を有する車両の車体構造を製造する方法であって、
前記フレームと補強体とを、前記フレームの前記他の車体構成部材と接合された部分近傍の内面側において、互に当接した状態で結合する剛結合工程と、該フレームと補強体との間に配設された減衰部材を介して結合する柔結合工程とで接合する、
ことを特徴とする車両の車体構造を製造する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【公開番号】特開2013−49376(P2013−49376A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−189059(P2011−189059)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】