説明

車両前照灯用ハロゲン電球ランプ

本発明は、ランプ口金(2)を備えた車両前照灯のためのハロゲン電球ランプに関する。前記ランプ口金(2)は、車両前照灯内でのハロゲン電球ランプの配向のための基準面を規定し、さらに透光性ランプ球(1)を支持する実質的に回転対称な輪郭を備えた支持体(214,214′)含む。前記支持体(214,214′)は、ランプ口金(2)の構成要素(212)に接続される支持体第1部分(2141,2141′)と、透光性ランプ球(1)が突出する支持体第2部分(2142,2142′)とを有している。前記支持体第2部分(2142,2142′)は、前記支持体第1部分(2141,2141′)の外径よりも小さい外径を有し、基準面(R)上のランプ口金の高さ(B)が、11.5mm乃至16.6mmの範囲にある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念による車両前照灯用ハロゲン電球ランプに関している。
【背景技術】
【0002】
この種のハロゲン電球ランプは、例えばWO96/05610A1に開示されている。この公報には、ランプ口金を備えた車両前照灯用のハロゲン電球ランプが開示されており、前記ランプ口金は、車両前照灯内部におけるハロゲン電球ランプの配向のための基準面を規定し、さらにランプ球を固定するための円筒状の支持体を含んでいる。このハロゲン電球ランプのランプ球は、回転対称なランプ球部分を有し、このランプ球部分は、フィラメントと遮光キャップを取り囲み、さらに前記ランプ球部分は、一方の端部においてはランプ球頭頂部によって密封され、他方の端部においてはランプ球封止部によって密封されている。前記ランプ容器封止部は支持部材内に固定されており、そこからはフィラメントのための電流リード導体が引き出されている。
【0003】
国際的な標準規格であるECE規則R37は、カテゴリーH7、H8、H16のハロゲン電球ランプに対する最大ランプ規格を定めている。例えば、この規格では、長手延在方向に対して垂直方向に配向されたランプ口金基準面からランプ球頭頂部までの長手方向でのランプ延在部分の寸法L1は、44.0mmの値を超えることは許されない。このことは、前記規格において、L1<44.0mmという条件を満たす必要があることを意味している。その他にも、前記ECE規則R37によれば、カテゴリーH7,H8,H16のハロゲン電球ランプで、車両前照灯内部における散乱光と鏡像現象による障害を回避するために、メタルフリーゾーンの存在を保証しなければならない規定がある。このメタルフリーゾーンについては図4において、フィラメント軸線Aと直線Gとを用いて概略的に描写している。前記直線Gは、フィラメント3の巻回始端部の下方3mmのところで、フィラメント軸線Aを、40°ないしは140°の角度で交わっている。従って前記直線Gと、フィラメント軸線Aに垂直に交わる水平線F(図4)との間の角度αは50°である。前記ECE規則R37によれば、カテゴリーH7,H8,H16のハロゲン電球ランプの場合に、図4で選択されているランプ配置方向で、フィラメント軸線Aの右側でかつ直線Gの上方に存在するランプ球1内部の領域には、フィラメント以外の金属部材を何も配置してはならないという規定がある。さらに前記ECE規則R37によれば、カテゴリーH7,H8,H16のハロゲン電球ランプに対するランプ口金によって規定される基準面Rと、フィラメントとの間の間隔Eが25.0mm+/−0.1mmの範囲内に収まるように規定されている。従来技術によるハロゲン電球ランプの場合、基準面R上のランプ口金の高さBは、9mm乃至11mmの範囲内である。
【0004】
発明の開示
本発明の課題は、請求項1の上位概念による、車両前照灯用ハロゲン電球ランプにおいて、振動に対する高い安定性を備えたランプを提供することである。
【0005】
この課題は、請求項1記載の特徴を備えたハロゲン電球ランプにより解決される。本発明の殊に有利な実施形態は従属請求項に記載されている。
【0006】
本発明によるハロゲン電球ランプは、ランプ口金を有しており、このランプ口金は、車両前照灯におけるハロゲン電球ランプの配向のための基準面を規定し、さらに前記ランプ口金は、透光性ランプ球を支持するための実質的に回転対称な輪郭を備えた支持体を含んでいる。この支持体は、ランプ口金の構成要素に接続された支持体第1部分と、透光性ランプ球の突出始端部である支持体第2部分とを有している。本発明によれば、前記支持体第2部分の外径は、支持体第1部分の外径よりも小さく、基準面上方のランプ口金の高さは、本発明によれば、11.5mm乃至16.6mmの範囲にある。特に後者の意味するところは、ランプ口金から突出するランプ球の部分と基準面との間に位置するランプ口金部分の高さ方向の長さが、11.5mm乃至16.6mmの範囲にあることである。
【0007】
それにより、本発明によるハロゲン電球ランプは、従来技法に比べて短くなったランプ球を備え、さらにECE規則R37によって定められた、少なくとも1つのフィラメントと基準面との間の間隔が25mm+/−0.1mmの範囲で選択可能となる。本発明によれば、有利にはそのランプ球封止部でもって支持体に固定される、短縮されたランプ球に基づいて、ランプ球支持部位の耐振性が向上する。その他にも、本発明によるハロゲン電球ランプは、それによって少なくとも1つのフィラメントに対する短縮された電流リード導体を有する。すなわち、ランプ球内部で延在する少なくとも1つのフィラメントに接続された電流リード導体部分も、従来技法によるハロゲン電球ランプの場合よりも短い構成となる。特に本発明によるハロゲン電球ランプの場合、ランプ球内部を延在するフィラメント用電流リード導体部分は、従来技法によるハロゲン電球ランプに比べて約30%から40%ほど短縮され得る。それにより、本発明によるハロゲン電球ランプはさらに、耐振性の向上したフィラメント支持部も有するようになる。また本発明によるハロゲン電球ランプは、ランプ球のための支持体の支持体第2部分の小さな外径により、既に前述したような、ECE規則R37によるメタルフリーゾーンを備えることも保証される。
【0008】
この前述したようなメタルフリーゾーンを保証するための支持体第2部分の小さな外径は、種々異なる手法で実現可能である。本発明の有利な第一実施例によれば、支持体第1及び第2部分がそれぞれ円筒状に形成され、この場合ランプ球が突出する支持体第2部分は、ランプ口金の構成要素に接続された支持体第1部分の外径よりも小さい外径を有している。すなわちここでの支持体は、ランプ球が突出する側の方向に向かって回転軸に沿って段階的に低減した外径を有している。本発明の第二実施例によれば有利には、ランプ球が突出する支持体第2部分が円錐台状に形成され、ランプ口金の構成要素に接続される支持体第1部分は円筒状に形成される。すなわちこの支持体は、ランプ球が突出する側の方向に向かって回転軸に沿って円錐状に先細りとなるように形成されている。代替的に前記支持体第1部分を円錐台状に形成し、支持体第2部分は円筒状に形成することも可能である。さらに別の代替例として前記支持体第1及び第2部分を円錐台状に形成してもよい。
【0009】
別のことばで表現するならば、前記支持体は、本発明によるハロゲン電球ランプの全ての変化例においてその外径が次のように形成されている。すなわち支持体の回転軸に沿ってランプ球突出始端部側方向に向かってその外径が、ECE規則R37によるメタルフリーゾーンの保証のために、段階的に低減され、又は円錐台の形態に応じて低減される。前述の全ての変化例では、本発明によるハロゲン電球ランプの支持体が簡単な方式でランプ口金の構成要素、特に円筒状の金属スリーブと接続される。
【0010】
有利には、本発明によるハロゲン電球ランプのランプ口金基準面上のランプ口金の高さは、12mm乃至16.6mmの範囲で選定され、特に有利には、13mm乃至16mmの範囲で選定される。基準面上のランプ口金の高さが16.6mmを上回ると、円錐状の支持体を持ってしても、メタルフリーゾーンの条件をもはや保証することができなくなり、さらに基準面上のランプ口金の高さが11.5mmを下回ると、ハロゲン電球ランプの有意な耐振性の向上を達成することができなくなる。
【0011】
基準面上のランプ口金の高さの増加をできるだけ簡単に達成するために、前記支持体第2部分の高さを有利には3mm乃至6mmの範囲で選定し、本発明によるハロゲン電球ランプのランプ口金のその他の構成要素は、従来技法によるハロゲン電球ランプのランプ口金から変更することなくそのまま継承してもよい。
【0012】
本発明によるハロゲン電球ランプの少なくとも1つのフィラメントは、製造技術的な理由から、有利には円筒状のランプ球部分によって取り囲まれ、該ランプ球部分の一方の端部は、少なくとも1つのフィラメントのための電流リード導体が引き出されているランプ球封止部を用いて密封され、他方の端部は、ランプ球頭頂部を用いて密封されている。
【0013】
一方でランプの高い耐振性を保証し、他方で相応に小さなランプ球容積を可能にするために、円筒状のランプ球部分の長さは、有利には18mm以下にされる。それによりランプ球の充填に対して、例えばキセノン又はクリプトンなどの希ガスが極僅かな量しか必要なくなる。
【0014】
本発明によるハロゲン電球ランプの円筒状ランプ球部分の外径は、有利には9mm乃至10mmの範囲にある。
【0015】
それにより、ランプ球の容積と、フィラメントとランプ球の間の間隔と、ハロゲンサイクルのための充填ガスの量とが、本発明によるハロゲン電球ランプの消費電力に適合化される。特に本発明によるハロゲン電球ランプはその小さな寸法のランプ球によって、僅かな量の希ガス、例えばキセノン又はクリプトンしか必要なくなり、そのためコストの節約も達成可能である。
【0016】
本発明によるハロゲン電球ランプのランプ球は、有利には硬質ガラス、例えばアルカリフリーのアルカリ土類−アルミノ−ケイ酸塩ガラスからなる。それにより、電流リード導体に対するモリブデン箔溶融は不要となり、少なくとも1つのフィラメントに対する電流リード導体は、直接ワイヤでランプ球封止部を通して気密に外部へ引き出すことが可能となる。これにより、非常に小さな寸法のランプ球が可能となる。
【0017】
本発明によるハロゲン電球ランプの場合には、カテゴリーH7、H8、H16のハロゲン電球ランプのケースにおいて、当該ランプカテゴリーに対するECE規則R37の規格を充たすのに、フィラメントから基準面までの間隔が、25.0mm+/−0.1mmの範囲におさまる。
【0018】
以下では、本発明を有利な実施例に基づいて詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の有利な実施例によるハロゲン電球ランプを一部の破断図と共に概略的に示した側面図
【図2】図1に示したハロゲン電球ランプのランプ球をランプ口金なしで示した側面図
【図3】本発明の第1実施例による図1に示したハロゲン電球ランプのランプ口金に属する支持体を示した図
【図4】図1に示したハロゲン電球ランプの一部分を示した図
【図5】本発明の第2実施例によるランプ口金支持体の側面図
【実施例】
【0020】
図1には本発明の有利な実施例によるハロゲン電球ランプの概略的な構造が示されている。このハロゲン電球ランプとは、例えばカテゴリーH8またはH16のハロゲン電球ランプであり、これらは車両前照灯内の光源として用いられる。
【0021】
このハロゲン電球ランプは、硬質ガラス、例えばアルカリフリーのアルカリ土類アルミノケイ酸塩ガラスからなる透光性のランプ球1を含み、このランプ球1は、ランプ口金2の金属性口金部分21に固定されている。このランプ口金2の金属性口金部分21に結合するプラスチック性口金部分22は、当該ハロゲン電球ランプの電気的接続端子6を備えている。ガス密に封止されたランプ球1は、封止端部11と、中空円筒状の中央ランプ球部分12と、ランプ球頭頂部13とを有しており、前記封止端部11は金属性口金部分21の支持体214に固定されており、前記ランプ球頭頂部13は封止された封止端部11に対向して設けられ、透光性のコーティングを備えている。前記円筒状のランプ球部分12は、9.5mの外径と0.9mmの壁厚と7.7mmの内径とを有している。円筒状のランプ球部分12の長さL2は、その円筒軸線方向において測定され、前記封止端部11とランプ球頭頂部13との間のランプ球1の長手方向延在部分は、約14.2mmである。ランプ球1の内部空間には充填ガス混合気が存在し、このガス混合気はハロゲンと希ガス、例えばクリプトン又はキセノンを含む。22℃のもとで測定された充填ガス圧は、1.5乃至1.8MPaの範囲にある。ランプ球1の内部には、円筒状の中央ランプ球部分12の領域にタングステン巻線として形成されたフィラメント3が設けられている。フィラメント3のフィラメント軸線ないしコイル軸線Aは、円筒状のランプ球部分12の円筒軸線に対して平行にずらされて配置される。フィラメントないし螺旋状部3の2つの端部31,32は、それぞれモリブデンからなる電流リード導体のワイヤ4,5に溶接されている。この2つの電流リード導体ワイヤ4,5は、ランプ球1の封止端部11から引き出されており、それぞれハロゲン電球ランプの2つの電気的接続端子6と接続される。円筒状のランプ球部分12内に突入する電流リード導体ワイヤ部分4は、ランプ球1の封止端部11上約10.5mmの高さまで延在し得る。それに伴い従来技法によるハロゲン電球ランプよりも29%短くなる。円筒状のランプ球部分12内に突入するもう1つの電流リード導体ワイヤ部分5は、ランプ球1の封止端部11上約5.2mmの高さまで延在し得る。それに伴い従来技法によるハロゲン電球ランプよりも37%短くなる。2つの電気的接続端子6は、金属性のコンタクトピンとして構成され、それらの第1の端部はそれぞれ電流リード導体ワイヤ4または5に溶接され、それらの第2の端部はプラグ状に構成されたプラスチック性口金部分22を介してハロゲン電球ランプの給電電圧の接続のためにアクセス可能である。電流リード導体ワイヤ4,5と、コンタクトピン6との溶接は、例えばWO2007/096330A1に記載のように、第1の金属スリーブ211内の破断部位を介したレーザー処理によって行われる。ランプ球1の封止端部11は、ピンチシールで形成される。封止端部11の表面は、複数の突起若しくは凸部110を備えて(図2参照)、それらはランプ口金2へのランプ球1の固定のための支持体214の金属性シャックルと協働する。
【0022】
ランプ口金2は、ハロゲン電球ランプの電気的接続端子6が埋込まれている、プラスチック射出成形部材として構成されるプラスチック性口金部分22と、複数の金属性構成要素211,212,213,214から構成された金属性口金部分21とからなっている。
【0023】
前記プラスチック性口金部分22は、第1の中空円筒状の金属スリーブ211が突出する表面220を有している。この第1の中空円筒状の金属スリーブ211は、射出成形技法又は高周波融着技法を用いて前記プラスチック性口金部分22に接続され、金属性口金部分21の構成要素を形成している。中空円筒状の第1の金属スリーブ211の外皮面は、圧縮バネ215の突出する開口部を有しており、前記圧縮バネ215は、半径方向で第1の金属スリーブ211にバネ作用を及ぼしている。前記ブラスチック性口金部分22の表面220の上には、シリコン性のシールリング23が当接しており、このシールリングは中空円筒状の第1の金属スリーブ211に対し同軸に配置されている。このシールリング23は、僅かに円錐状若しくはすり鉢状に成形されており、すなわちこのリングの内径と外径は、前記表面220に接している下側から基準シャックル213aに向いた上側に向けて増加している。それによりシールリング23は圧入によって正確にはめ込まれるようにプラスチック性口金部分22から成形されたスロット内に固定される。その他に前記金属性口金部分21は、中空円筒状の第2の金属スリーブ212を有しており、この第2の金属スリーブ212は、第1の金属スリーブ211に向いたその下方縁部に環状のフランジ213を有しており、このフランジ213は3つの基準シャックル213aを備えている。前記環状のフランジ213は、第1の金属スリーブ211と溶接されており、そのため2つの金属スリーブ211,212の円筒軸線は同軸的に配置される、か又は、平行にずらされて配置される。3つの基準シャックル213aは、円筒状の第2の金属スリーブ212の外皮面から突出して、それぞれ第2の金属スリーブ212の直径方向に延在し、環状のフランジ213の周囲に沿って等間隔に配置されている。3つの基準シャックル213aのシールリング23に向いた下方側は、金属スリーブ211とランプ球部分12の円筒軸線に対して実質的に垂直方向に配向された、車両前照灯内でのハロゲン電球ランプ配向のための基準面Rを定めている。この基準面はECE規則324のR37規定に引用される基準面に相応している。さらに金属性口金部分21には既に前述した円錐状に構成された金属性支持体214も含まれており、この支持体214は、ランプ球1の封止端部の支持に用いられている。ランプ口金2の基準面R上の高さBは、約13.6mmである。
【0024】
支持体214(図3参照)も金属性スリーブとして形成され、中空円筒状の支持体第1部分2141と、それに続く円錐状、特に円錐台状に形成された中空の支持体第2部分2142とを有している。中空円筒状の支持体第1部分2141の外径は、第2の金属スリーブ212の内径よりも僅かに小さい。支持体214の中空円筒状の支持体第1部分2141は、同じく中空円筒状の第2の金属スリーブ212にはめ込まれてこれと共に溶接される。前記円錐台状の支持体第2部分2142は、ランプ球1に向いたその上側2140において、支持体214の中空円筒状の第1部分2141の外径よりも小さい低減された外径を有している。
【0025】
前記支持体214の外径は、中空円筒状の支持体第1部分2141の領域では15mmである。円錐台状の支持体第2部分2142の領域において、ランプ球1に向いた上側2140における支持体214の外径は、12mmしかない。円錐状に形成された支持体第2部分2142の高さは3.5mmであり、円筒状に形成された支持体第1部分2141の高さは6mmである。
【0026】
支持体214の上側2140は、ランプ球1の封止端部11収容のための開口部2143と、8つのバネシャックル2144とを有しており、これらのバネシャックル2144は圧入によってランプ球1の封止端部11に当接する。前記バネシャックル2144はランプ球1の封止端部11表面に配設された、ストッパー若しくはガイドとして作用する突起ないしスタッド110と協働する。それぞれ4つのバネシャックル2144が、ランプ球1の封止端部11の2つの対向側に当接し、それによって当該封止端部11が圧入によってこれらのバネシャックル2144間に固定される。この種の圧入に関する詳細は例えばWO96/05610A1明細書に開示されている。
【0027】
ハロゲン電球ランプの取付けによれば、ランプ球1と金属性口金部分は前照灯の内部へ突出し、その結果ランプ球とは反対側の基準シャックル213a下側は前照灯反射器(図示せず)の内側に当接し、さらにシールリング23は前照灯反射器の外側に当接する。すなわち前照灯反射器の壁部は、基準シャックル213aとシールリング23との間にはめ込まれる。圧縮バネ215は、反射器開口部の縁部においてバネ負荷され、それによって第1の金属スリーブ211の円筒軸線に対して垂直方向にハロゲン電球ランプがロックされる。この種のロックの詳細は例えばWO97/25733A1明細書に開示されている。
【0028】
本発明の第2実施例によれば、図1に示されているハロゲン電球ランプが、図3に示されている支持体214に代えて、図5に示されている支持体214′を用いている。残りの全ての詳細については、本発明の第1実施例によるハロゲン電球ランプと第2実施例によるハロゲン電球ランプとの間で違いはない。
【0029】
支持体214′(図5参照)も金属性スリーブとして形成されており、さらに中空円筒状の支持体第1部分2141′と、それに続く中空円筒状の支持体第2部分2142′とを有している。中空円筒状の支持体第1部分2141′の外径は、第2の金属スリーブ212の内径よりも僅かに小さい。支持体214′の中空円筒状の支持体第1部分2141′は、同じく中空円筒状の第2の金属スリーブ212にはめ込まれてこれと共に溶接される。中空円筒状の支持体第2部分2142′は支持体214′の中空円筒状の支持体第1部分2141′の外径よりも小さく低減された外径を有している。
【0030】
前記支持体214′の外径は、中空円筒状の支持体第1部分2141′の領域では15mmである。中空円筒状の支持体第2部分2142′の領域において、支持体214′の外径は12mmしかない。支持体第2部分2142′の高さは3.5mmであり、円筒状に形成された支持体第1部分2141′の高さは6mmである。
【0031】
本発明の第2実施例による支持体214′の上側2140′とバネシャックルは、本発明の第1実施例による支持体214の上側2140とバネシャックル2144と同じように構成されている。
【0032】
本発明は、上記において詳細に説明した実施例に限定されるものではない。特に本願発明はECE規則R37規定のその他のカテゴリーのハロゲンランプについても適用可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランプ口金(2)を備えた車両前照灯のためのハロゲン電球ランプであって、
前記ランプ口金(2)は、車両前照灯内でのハロゲン電球ランプの配向のための基準面を規定し、さらに前記ランプ口金(2)は透光性のランプ球(1)を支持する実質的に回転対称な輪郭を有する支持体(214,214′)を含んでおり、
前記支持体(214,214′)は、ランプ口金(2)の構成要素(212)に接続される支持体第1部分(2141,2141′)と、透光性ランプ球(1)の突出する支持体第2部分(2142,2142′)とを有している、ハロゲン電球ランプにおいて、
前記支持体第2部分(2142,2142′)が、前記支持体第1部分(2141,2141′)の外径よりも小さい外径を有し、基準面(R)上のランプ口金の高さ(B)が、11.5mm乃至16.6mmの範囲にあることを特徴とする、ハロゲン電球ランプ。
【請求項2】
前記基準面(R)上のランプ口金(2)の高さ(B)は、12mm乃至16.6mmの範囲、有利には13mm乃至16mmの範囲にある、請求項1記載のハロゲン電球ランプ。
【請求項3】
前記支持体第1部分(2141,2141′)及び支持体第2部分(2142,2142′)はそれぞれ円筒状又は円錐台状に形成されている、請求項1または2記載のハロゲン電球ランプ。
【請求項4】
前記支持体第1部分(2141)又は支持体第2部分(2142)は円筒状に形成され、別の支持体部分(2141,2142)は円錐台状に形成されている、請求項1または2記載のハロゲン電球ランプ。
【請求項5】
前記ランプ球(1)は円筒状のランプ球部分(12)を有し、前記円筒状のランプ球部分(12)は少なくとも1つのフィラメント(3)を取り囲み、さらに前記円筒状のランプ球部分(12)の一方の端部は、少なくとも1つのフィラメント(3)のための電流リード導体(4,5)が引き出されているランプ球封止部(11)によって密封され、前記円筒状のランプ球部分(12)の他方の端部は、ランプ球頭頂部(13)によって密封されている、請求項1から4いずれか1項記載のハロゲン電球ランプ。
【請求項6】
円筒状のランプ球部分(12)の長さは、18mm以下である、請求項1から5いずれか1項記載のハロゲン電球ランプ。
【請求項7】
前記円筒状のランプ球部分(12)の外径は、9mm乃至10mmの範囲内にある、請求項1から6いずれか1項記載のハロゲン電球ランプ。
【請求項8】
前記ランプ球(1)は硬質ガラスからなっている、請求項1から7いずれか1項記載のハロゲン電球ランプ。
【請求項9】
前記基準面と、少なくとも1つのフィラメント(3)との間の間隔は、25.0mm+/−0.1mmの範囲内にある、請求項1から8いずれか1項記載のハロゲン電球ランプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2013−521623(P2013−521623A)
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−556434(P2012−556434)
【出願日】平成23年2月23日(2011.2.23)
【国際出願番号】PCT/EP2011/052668
【国際公開番号】WO2011/110425
【国際公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(512288684)オスラム ゲーエムベーハー (28)
【氏名又は名称原語表記】OSRAM GmbH
【住所又は居所原語表記】Hellabrunner Str. 1, D−81543 Muenchen, Germany