説明

車両収納ボックスの開閉扉

【課題】各扉部材の開閉操作および閉成位置での係止保持を適切かつ確実に行ない得るようにする。
【解決手段】第1扉部材22に配設された操作部材92の非操作時には、第1扉部材22に配設されている第1連繋部材94に設けた第1係止ピン96が収納本体部材20に設けた係止孔部98に係止して、第1扉部材22が該収納本体部材20に係止保持されると共に、収納本体部材20に配設されている第2連繋部材に設けた第2係止ピン102が係止段部104に係止して、第2扉部材24が該収納本体部材20に係止保持される。また操作部材92の操作時には、係止孔部98に対する第1係止ピン96の係止が解除されて第1扉部材22の開放が許容されると共に、係止段部104に対する第2係止ピン102の係止が解除されて第2扉部材24の開放が許容される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両収納ボックスの開閉扉に関し、更に詳細には、車両内装部材に取付固定され、開口部を開設した箱状の収納本体部材と、夫々が連繋された状態で前記収納本体部材に枢支され、前記開口部を開閉可能にする第1扉部材および第2扉部材とからなり、第1扉部材の開閉操作に基づいて第2扉部材が連動して開閉する車両収納ボックスの開閉扉に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、乗用車等の車両における乗員室内には、その内装面を構成する種々の車両内装部材(インストルメントパネル、フロアコンソール、ドアトリム等)が配設され、この車両内装部材の所要位置には、身の回りの小間物等の物品を収納保持するための車両収納ボックスが設置されることがある。例えば図9(a)は、車両ドアDの内装面をなす車両内装部材であるドアトリムTを例示したもので、その上方にドアレバー10やオーナメント12が配設されると共に、その下方にアームレストを兼用する車両収納ボックスBが設置されている。
【0003】
この車両収納ボックスBは、図9(b)および図10に例示するように、前述したドアトリムTに設けた設置部に取付固定され、上部に開口部20Aを開設した箱状の収納本体部材20と、夫々が連繋された状態で収納本体部材20に枢支され、開口部20Aを開放可能に閉成する第1扉部材22および第2扉部材24とからなり、上方へ開閉する第1扉部材22の開閉操作に基づいて手前側へ開閉する第2扉部材24が連動して開閉するタイプとなっている。そして、第1扉部材22および第2扉部材24が閉成すると(図9(a))、第1扉部材22がアームレストとして機能するようになると共に第2扉部材24がドアトリムTの意匠面の一部を構成するようになり、また第1扉部材22および第2扉部材24が開放すると(図9(b))、開口領域が拡大して開口部20Aを介して物品の出し入れが許容されるようになっている。このような車両収納ボックスに関しては、例えば特許文献1に開示されている。
【特許文献1】特開2003−63295号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで前述した車両収納ボックスBでは、図9(b)および図10に例示したように、第1扉部材22に設けた操作ボタン26の指先操作に連動して揺動する鉤状ラッチ28が該第1扉部材22に配設されていると共に、該鉤状ラッチ28が係脱可能に係合するラッチ孔30が第2扉部材24の対応位置に形成されており、第1扉部材22と第2扉部材24とが連動して閉成すると同時に鉤状ラッチ28がラッチ孔30へ突入係止され、両扉部材22,24が閉成位置に保持される構造となっている。しかしながら、このような開閉扉の保持構造では、相互に開閉変位する部材同士を直接的に係止させるようになっているため、両扉部材22,24にがたつきがあると安定的に保持できない難点があった。また、第1扉部材22および第2扉部材24が撓みや歪みを伴って変形していたり、両者の閉成タイミングに微妙な誤差があったりすると、ラッチ孔30へ鉤状ラッチ28が適切に突入しないこともあり、片手での開閉操作を行ない難い問題もあった。
【0005】
また、従来実施されている開閉扉では、第1扉部材22および第2扉部材24の左端近傍、右端近傍、または中央近傍の何れか一箇所だけに鉤状ラッチ28およびラッチ孔30を設けたものが殆どである。このため、鉤状ラッチ28およびラッチ孔30が設けられていない部位において、第1扉部材22および/または第2扉部材24に変形が生じて閉成時に隙間が画成され易くなり、ドアトリムTの質感低下を招来する問題等も指摘されていた。
【0006】
そこで本発明は、前述した課題を好適に解決するべく提案されたもので、各扉部材の開閉操作および閉成位置での係止保持を適切かつ確実に行ない得るようにした車両収納ボックスの開閉扉を提供することを目的とする。
【0007】
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため本発明は、
車両内装部材に取付固定され、開口部を開設した箱状の収納本体部材と、夫々が連繋された状態で前記収納本体部材に枢支され、前記開口部を開閉可能にする第1扉部材および第2扉部材とからなり、第1扉部材の開閉操作に基づいて第2扉部材が連動して開閉する車両収納ボックスの開閉扉において、
前記第1扉部材に配設された操作部材と、
前記操作部材に連繋した状態で前記第1扉部材に配設され、該操作部材の操作に連動して姿勢変位する第1連繋部材と、
前記第1連繋部材に設けられ、前記操作部材の非操作時に前記第1扉部材から外方へ突出して、前記収納本体部材に設けた第1係止受部に係止される第1係止突部と、
前記第1係止受部に臨んだ状態で前記収納本体部材に配設され、前記第1係止受部に対する前記第1係止突部の係脱に連動して姿勢変位する第2連繋部材と、
前記第2連繋部材に設けられ、前記第1係止受部に係止した前記第1係止突部が該第2連繋部材を押圧した際に前記収納本体部材から外方へ突出して、前記第2扉部材に設けた第2係止受部に係止される第2係止突部とからなり、
前記操作部材の非操作時には、前記第1係止突部が前記第1係止受部に係止して前記第1扉部材が前記収納本体部材に係止保持されると共に、前記第2係止突部が前記第2係止受部に係止して前記第2扉部材が該収納本体部材に係止保持され、
前記操作部材の操作時には、前記第1係止受部に対する前記第1係止突部の係止が解除されて前記第1扉部材の開放が許容されると共に、前記第2係止受部に対する前記第2係止突部の係止が解除されて前記第2扉部材の開放が許容されるよう構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る車両収納ボックスの開閉扉によれば、第1扉部材に設けた操作部材の操作・非操作により、第1係止突部および第2係止突部を連動的に出没させることで、収納本体部材に対する第1扉部材および第2扉部材の係脱を同時に行なうことができる利点がある。そして第1扉部材および第2扉部材は、車両内装部材に取付固定されている収納本体部材に対してその両端部分で係脱される構造となっているため、閉成位置において好適に保持される利点があると共に、撓みや歪み等の経年的な変形が規制される利点もある。また、第1扉部材および第2扉部材の境界部分が常に密着した状態に維持されて隙間が拡大することがなくなり、車両内装部材の質感低下を招来することがない等の有益な効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
次に、本発明に係る車両収納ボックスの開閉扉につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。なお、図9および図10に既出の部材および部位と同一の部材および部位は、同一の符号を付して説明する。
【実施例】
【0010】
図1は、好適実施例に係る車両収納ボックスの開閉扉の構造を示した縦断断面図、図2は図1のII−II線断面図、図3は、図1のIII−III線断面図である。本実施例の車両収納ボックスBは、車両内装部材であるドアトリムTに設けた設置部に取付固定され、開口部20Aを開設した箱状の収納本体部材20と、夫々が連繋された状態で収納本体部材20に枢支され、開口部20Aを開閉可能にする第1扉部材22および第2扉部材24とからなり、第1扉部材22の開閉操作に基づいて第2扉部材24が連動して開閉するようになっている。そして、第1扉部材22と第2扉部材24とは、後述する扉連繋機構70により相互に連結されていて、第1扉部材22の開閉操作に連動して第2扉部材24が開閉するようになっている。なお説明の便宜上、図1の左右方向(ドアの厚み方向)を車両収納ボックスの「前後方向」、図2の左右方向を車両収納ボックスの「左右方向」とする。
【0011】
収納本体部材20は、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等の樹脂素材からインジェクション成形された成形部材であって、単一または複数からなる構成部材で矩形箱体状に形成されており、その内部が種々物品を出し入れ可能に収納する物品収納部20Bとして機能すると共に、上面から前面上側の約半分までの領域に前述した開口部20Aが開設されている。そして、収納本体部材20の左側壁部32および右側壁部34の外側は、第1扉部材22および第2扉部材24を連結する前述の扉連繋機構70を配設するための設置基台となっており、この扉連繋機構70を覆蓋するための側面カバー部材36が組み付けられている。また、左側壁部32および右側壁部34には、上方かつ前方へ斜めに延在する所要長の第1ガイド溝38が上部後方部に形成されていると共に、上方かつ前方へ斜めに延在する所要長の第2ガイド溝40が前部中央部に形成されており、この第1ガイド溝38には第1扉部材22を開閉可能に支持する第1枢支軸54がスライド移動可能に係合され、第2ガイド溝40には第2扉部材24を開閉可能に支持する第2枢支軸64がスライド移動可能に係合されている。また側面カバー部材36には、第2扉部材24に設けた係合突部68が係合する円弧状の係合溝42が形成されている。なお符号44は、後述する扉連繋機構70の第1リンク部材72の回動を規制する第1ストッパーである。
【0012】
第1扉部材22は、収納本体部材20に開設した開口部20Aにおける上部開口領域を覆蓋し得るサイズの矩形状に形成され、合成樹脂製のアウターパネル46とインナーパネル48とを組み合わせることで内部空間50が画成された中空板状部材である。インナーパネル48の左右両端には、前述した第1枢支軸54を夫々固定した支持レバー52,52が形成されており、第1ガイド溝38に係合している該第1枢支軸54を中心として、倒伏姿勢となって開口部20Aの上部開口領域を閉成した閉成位置(図1)および傾斜姿勢となって該上部開口領域を開放した開放位置(図7)の間を開閉変位し得るようになっている。そして内部空間50には、後述する扉開閉機構90を構成する操作ボタン(操作部材)92と、この操作ボタン92に連動した第1連結部材94,94とが配設されている。なお、第1扉部材22の裏面における左右両端縁には、前述した収納本体部材20の左側壁部32および右側壁部34における上端部分の突入を許容する陥凹部56,56が形成されている。このような第1扉部材22は、閉成時にアームレストとして機能するようになっており、アウターパネル46の外面には必要に応じて表皮材やクッション材等が配設されることもある。
【0013】
第2扉部材24は、前述した収納本体部材20に開設した開口部20Aにおける前部開口領域を覆蓋し得るサイズの矩形状に形成され、合成樹脂製のアウターパネル58とインナーパネル60とを組み合わせた板状部材である。インナーパネル60の左右両端には、前述した第2枢支軸64を夫々固定した支持レバー62,62と、前述した係合突部68を形成して開閉変位の安定化を図る扇形状のガイド板66,66とが配設されており、第2ガイド溝40に係合している該第2枢支軸64を中心として、直立姿勢となって開口部20Aの前部開口領域を閉成した閉成位置(図1)および傾斜姿勢となって該前部開口領域を開放した開放位置(図7)の間を開閉し得るようになっている。このような第2扉部材24は、閉成時にドアトリムTの一部分を構成するようになっており、アウターパネル58の外面は該ドアトリムTと同一のカラーおよび模様となっている。
【0014】
そして本実施例の車両収納ボックスBの開閉扉では、前述した第1扉部材22および第2扉部材24が、後述する扉連繋機構70により、開放変位する際はドアトリムTに対し上昇かつ離間しながら移動し、閉成変位する際は該ドアトリムTに対し下降かつ近接しながら回動するよう配設され、少なくともドアトリムTとの干渉が回避される方向へ移動可能としたことを特徴とする。すなわち第1扉部材22は、前述した第1枢支軸54が第1ガイド溝38に沿ってスライド移動可能となっているため、開放変位に連動して第1枢支軸54を第1ガイド溝38の延在方向に沿って移動させることで、ドアトリムTとの干渉が解消される前側上方へ斜めに浮上可能となっている。同様に第2扉部材24は、前述した第2枢支軸64が第2ガイド溝40に沿ってスライド移動可能となっているため、開放変位に連動して第2枢支軸64を第2ガイド溝40の延在方向に沿って移動させることで、ドアトリムTとの干渉が解消される前側上方へ斜めに浮上可能となっている。
【0015】
前述した扉連繋機構70は、図1に例示するように、収納本体部材20に回動可能に配設され、第1扉部材22を枢支する第1枢支軸54を支持した第1リンク部材72と、収納本体部材20に第1リンク部材72と連結された状態で回動可能に配設され、第2扉部材24を枢支する第2枢支軸64を支持した第2リンク部材74とから構成されている。そして、これら第1リンク部材72と第2リンク部材74とは、連結ロッド76で相互に連結されている。なお扉連繋機構70は、収納本体部材20の左側壁部32および右側壁部34に夫々配設されており、第1扉部材22および第2扉部材24は左右両側で夫々連結された構造となっている。
【0016】
第1リンク部材72は、第1アーム部72Aおよび第2アーム部72Bを有する「略へ字形」を呈したレバー状部材であって、屈曲部分に位置する略中央に配設した回動支軸78を介して収納本体部材20の左側壁部32および右側壁部34へ回動自在に取付けられている。そして、第1アーム部72Aの先端に前述した第1扉部材22における支持レバー52の先端が連結されていると共に、第2アーム部72Bの先端に前述した連結ロッド76が連結されている。また、第1アーム部72Aと第2アーム部72Bとの内角部分に、左側壁部32および右側壁部34に設置したロータリーダンパー122のピニオンギヤ124と噛合する円弧状のラックギヤ80が形成されており、第1リンク部材72の回動速度がロータリーダンパー122によって制御されるようになっている。なお第1アーム部72Aには、第2扉部材24が完全に閉成した際にガイド板66の端縁と当接する第2ストッパー82が形成されている。
【0017】
第2リンク部材74は、第3アーム部74Aおよび第4アーム部74Bを有する「略L字形」を呈したレバー状部材であって、屈曲部分に位置する略中央に配設した回動支軸84を介して収納本体部材20の左側壁部32および右側壁部34へ回動自在に取付けられている。そして、第3アーム部74Aの先端に前述した連結ロッド76が連結されていると共に、第4アーム部74Bの先端に前述した第2扉部材24における支持レバー62の先端が連結されている。
【0018】
このような扉連繋機構70では、右側壁部34に配設したもので例示すると、第1リンク部材72および第2リンク部材74が、第1扉部材22の開放操作に連動して夫々が回動変位するようになり、この際に第1枢支軸54および第2枢支軸64を第1ガイド溝38および第2ガイド溝40に沿って夫々スライド変位させながら支持するようになる。すなわち、図1の状態から第1扉部材22を第1枢支軸54を中心として開放させようとすると、図6に例示するように、該第1扉部材22の回動に伴って支持レバー52が時計方向へ回動するため、これに連動して第1リンク部材72が反時計方向へ回動するようになる。この際に、第1リンク部材72の回動に伴って支持レバー52が上方へ押されて上昇移動するようになり、第1枢支軸54が第1ガイド溝38に沿って前側上方へスライド変位する。これにより第1扉部材22は、図6および図7に例示するように、全開位置まで開放変位する過程で前側上方へ浮上しながら回動するようになり、この開放変位過程でその後端縁部がドアトリムTの外面に接触するのが回避される。
【0019】
一方、第1扉部材22の回動に伴って支持レバー52が時計方向へ回動し、これに連動して第1リンク部材72が反時計方向へ回動すると、連結ロッド76で連結された第2リンク部材74は時計方向へ回動するようになる。この際に、第2リンク部材74の回動に伴って第2扉部材24の支持レバー62が上方へ押されて上昇移動するようになり、第2枢支軸64が第2ガイド溝40に沿って前側上方へスライド変位する。これにより第2扉部材24は、図6および図7に例示するように、全開位置まで開放変位する過程で前側上方へ浮上しながら回動するようになり、この開放変位過程でその下端縁部がドアトリムTの端縁に接触するのが回避されるようになる。
【0020】
一方、本実施例の車両収納ボックスBの開閉扉では、後述する扉開閉機構90により、第1扉部材22に配設した前述の操作ボタン(操作部材)92の操作・非操作に基づき、第1扉部材22および第2扉部材24の開閉を許容または規制する構造となっている。すなわち、操作ボタン92の非操作時には、第1扉部材22が閉成位置において収納本体部材20に係止保持されると共に、第2扉部材24が閉成位置において該収納本体部材20に係止保持され、これら第1扉部材22および第2扉部材24の開放が規制される。また、操作ボタン92を指先で押した操作時には、収納本体部材20に対する第1扉部材22の係止状態が解除されると共に該収納本体部材20に対する第2扉部材24の係止状態も同時に解除され、これら第1扉部材22および第2扉部材24の開放が許容される。
【0021】
このような扉開閉機構90は、第1扉部材22に配設された前述の操作ボタン92と、この操作ボタン92に連繋した状態で第1扉部材22の内部空間50に配設された一対の第1連繋部材94,94と、これら第1連繋部材94に設けられて収納本体部材20に設けた係止孔部(第1係止受部)98,98に係止される第1係止ピン(第1係止突部)96,96と、夫々の係止孔部98に臨んだ状態で収納本体部材20の左右の各側壁部32,34に配設された第2連繋部材100,100と、第2連繋部材100,100に設けられて第2扉部材24に設けた係止段部(第2係止受部)104,104に夫々係止される第2係止ピン(第2係止突部)102,102とから構成されている。すなわち、各第1係止ピン96は、第1扉部材22の左右の両端部に設けられて、収納本体部材20の左右両側に設けた各係止孔部98に夫々係脱可能に係止され、また各第2係止ピン102は、収納本体部材20の左右の両側に設けた各第2連繋部材100に設けられて、第2扉部材24の左右両側に設けた各係止段部104に夫々係脱可能に係止される。従って第1扉部材22および第2扉部材24は、ドアトリムTに取付固定された収納本体部材20に対し、その左右両端部分の2箇所で係脱される構造となっている。
【0022】
操作ボタン92は、図1〜図3に例示するように、第1扉部材22の前端縁における左右中央において外側へ臨むように配設され、指先を押圧するための指先当接部92Aと、「逆ハ字形」に延在する係合溝106,106を形成した基板部92Bと、各第1連繋部材94の端部に上方から当接する保持部92Cとからなっている。そして、インナーパネル48に形成した図示しないガイド部にスライド可能に配設されており、第1扉部材22の前端面に指先当接部92Aが一致した非操作位置と、指先当接部92Aが前端面から没入した操作位置と間を変位し得るようになっている。
【0023】
各第1連繋部材94は、操作ボタン92を挟んで左右両側に対向的に配設され、操作ボタン92の操作に連動して相互に近接・離間する方向へスライド変位するようになっている。すなわち、その一方端部には前述した係合溝106に係合する係合ピン108が垂直下方へ突設されていると共に、その他方端部には前述した第1係止ピン96が水平に突設されており、操作ボタン92の係合溝106へ係合ピン108を係合させる一方、インナーパネル48の壁面に穿設した通口110へ第1係止ピン96を突入させた状態で、左右方向へのスライド移動が可能に配設されている。そして、インナーパネル48に設けたリブ112の側面と第1係止ピン96を設けた壁部の背面との間に第1圧縮コイルスプリング(第1付勢手段)114が介在されており、各第1連繋部材94は、相互に離間する方向すなわち第1係止ピン96が突出する方向へ常に弾力付勢されており、該第1係止ピン96を突出させた状態に保持されている。また、各第1連繋部材94が相互に離間する方向へ弾力付勢されていることに伴い、非操作時における操作ボタン92は、図2および図3に例示した状態、すなわち指先当接部92Aが前端面に一致した状態に保持される。そして、操作ボタン92を指先で押した場合には、図4および図5に例示するように、各係合ピン108と係合溝106との係合下に、第1圧縮コイルスプリング114の弾力付勢に抗して各第1連繋部材94が相互に近接するよう移動する。
【0024】
各第1係止ピン96は、前述した操作ボタン92の非操作時、すなわち第1圧縮コイルスプリング114の弾力付勢により第1連繋部材94が第1扉部材22の左右端縁部側へ位置している場合には、図2および図3に例示するように、前述した通口110を介して陥凹部56へ所要量だけ延出して第1扉部材22から外方へ突出するようになり、収納本体部材20の左・右側壁部32,34に穿設した係止孔部98へ突入係止可能となる。また、操作ボタン92の操作時、すなわち第1圧縮コイルスプリング114の弾力付勢に抗して第1連繋部材94が第1扉部材22の中央側へ移動した場合には、図4および図5に例示するように、前述した通口110から没入退避して陥凹部56へ突出しなくなり、対応の係止孔部98に対する係止状態が解除される。
【0025】
各第2連繋部材100は、左側壁部32および右側壁部34の空間内において対応の係止孔部98に臨んだ状態で夫々配設され、係止孔部98に対する第1係止ピン96の係脱に連動して姿勢変位するようになっている。そして、その上方端部には前述した第1係止ピン96が当接する当受部116が設けられ、その下方端部には前述した第2係止ピン102が設けられており、この当受部116を対応の係止孔部98に臨ませると共に、側面カバー部材36に穿設した通口118を介して第2係止ピン102を外方へ指向させた状態で、左右方向へのスライド移動が可能に配設されている。また、収納本体部材20の側面カバー部材36の内面と第2連繋部材100との間に第2圧縮コイルスプリング(第2付勢手段)120が介在されており、各第2連繋部材100は、係止孔部98の側すなわち第2係止ピン102が通口118から没入退避する方向へ弾力付勢されている。また、第1係止ピン96が係止孔部98へ突入係止された場合には、図2および図3に例示するように、この第1係止ピン96が当受部116を押すようになるため、各第2連繋部材100は、第2圧縮コイルスプリング120の弾力付勢に抗して側面カバー部材36の側へスライド変位するようになる。
【0026】
各第2係止ピン102は、前述した操作ボタン92の非操作時、すなわち係止孔部98に係止した第1係止ピン96が第2連繋部材100を押圧した際に、図2および図3に例示するように、第2圧縮コイルスプリング120の弾力付勢に抗して該第2連繋部材100が収納本体部材20の側外方(側面カバー部材36の側)へ移動するため、前述した通口118を介して外部へ延出して所要量だけ突出するようになり、対応の係止段部104に対して係止可能となる。また、前述した操作ボタン92の操作時、すなわち係止孔部98に係止した第1係止ピン96が該係止孔部98から退避して、該第1係止ピン96による第2連繋部材100の押圧が解除された際に、図4および図5に例示するように、第2圧縮コイルスプリング120の弾力付勢により該第2連繋部材100が収納本体部材20の内方へ移動するため、前述した通口118から没入退避して外方へ突出しなくなり、対応の係止段部104に対する係止状態が解除される。
【0027】
(実施例の作用)
次に、前述のように構成された本実施例の車両収納ボックスの開閉扉の作用につき説明する。
【0028】
車両収納ボックスBに対する物品の出し入れを行なわない場合は、第1扉部材22および第2扉部材24を閉成させておく。この際、図1〜図3に例示したように、操作ボタン92を操作しない限りは、第1圧縮コイルスプリング114による弾力付勢より各第1連繋部材94が第1扉部材22の左右両側へ付勢保持され、各第1係止ピン96が対応の各係止孔部98に突入係止しているため、第1扉部材22は収納本体部材20に係止保持されて閉成位置にロックされる。同様に、第1係止ピン96に押された各第2連繋部材100が収納本体部材20の側外方へ移動して保持され、収納本体部材20から突出した各第2係止ピン102が対応の各係止段部104に係止しているため、第2扉部材24は収納本体部材20に係止保持されて閉成位置にロックされる。
【0029】
車両収納ボックスBに対して物品の出し入れを行なう場合は、第1扉部材22および第2扉部材24が閉成位置に保持されている状態において、先ず指先等で操作ボタン92を押す。これにより図4および図5に例示したように、各第1連繋部材94が、第1圧縮コイルスプリング114の弾力付勢に抗して相互に近接するようにスライド変位するため、各第1係止ピン96が通口110から没入退避して対応の各係止孔部98との係止が解除され、収納本体部材20に対する第1扉部材22の係止保持が解除される。同様に、各第2連繋部材100が、第1係止ピン96による押圧の解除および第2圧縮コイルスプリング120の弾力付勢により収納本体部材20の内方へスライド変位するため、各第2係止ピン102が通口118から没入退避して対応の各係止段部104との係止が解除され、収納本体部材20に対する第2扉部材24の係止保持が解除される。
【0030】
そして、操作ボタン92を押した状態に保持したもとで第1扉部材22を上方へ開放変位させると、図6および図7に例示するように、前述した扉連繋機構70の第1リンク部材72および第2リンク部材74が夫々回動変位するようになる。従って第1扉部材22は、第1リンク部材72の回動に伴って第1枢支軸54が第1ガイド溝38に沿って前側上方へ移動することで浮上しながら回動するようになり、ドアトリムTの外面および収納本体部材20との干渉が回避された状態で開放変位するようになる。同様に第2扉部材24は、第1リンク部材72の回動に連動した第2リンク部材74の回動に伴って第2枢支軸64が第2ガイド溝40に沿って前側上方へ移動することで浮上しながら回動するようになり、ドアトリムTの端縁および収納本体部材20との干渉が回避された状態で開放変位するようになる。
【0031】
車両収納ボックスBに対する物品の出し入れが完了した場合は、開放位置に停止していた第1扉部材22を下方へ閉成変位させると、前述した扉連繋機構70の第1リンク部材72および第2リンク部材74が、前述とは逆方向へ夫々回動変位するようになる。従って第1扉部材22は、第1リンク部材72の逆方向への回動に伴って第1枢支軸54が第1ガイド溝38に沿って後側下方へ移動することで降下しながら回動するようになり、ドアトリムTの外面および収納本体部材20との干渉が回避された状態で閉成変位するようになる。同様に第2扉部材24は、第1リンク部材72の回動に連動した第2リンク部材74の逆方向への回動に伴って第2枢支軸64が第2ガイド溝40に沿って後側下方へ移動することで降下しながら回動するようになり、ドアトリムTの端縁および収納本体部材20との干渉が回避された状態で閉成変位するようになる。
【0032】
そして、第1扉部材22が閉成位置まで完全に閉成されたら、第1圧縮コイルスプリング114による弾力付勢より各第1連繋部材94が第1扉部材22の左右両側へ付勢保持されていることにより、各第1係止ピン96が対応の各係止孔部98に突入係止されるため、第1扉部材22は収納本体部材20に係止保持されて閉成位置にロックされる。同様に、第1係止ピン96に押された各第2連繋部材100が収納本体部材20の側外方へ移動して、各第2係止ピン102が収納本体部材20の外方へ突出して対応の各係止段部104に係止されるため、第2扉部材24は収納本体部材20に係止保持されて閉成位置にロックされる。
【0033】
なお、第1扉部材22の閉成操作に際しては、前述した操作ボタン92を押している必要はない。すなわち、操作ボタン92を押さずに閉成する場合には、第1扉部材22の側端面から各第1係止ピン96が突出した状態となっているため、閉成過程で収納本体部材20の左側壁部32および右側壁部34の上端縁に接触するようになるが、各第1係止ピン96の先端下面および左側壁部32と右側壁部34の上端縁が斜面状または曲面状に面取り成形してあることにより、各第1係止ピン96は当接と共に通口110へ押し込まれるようになる。そして、第1扉部材22が閉成位置に完全に閉成されると、各第1係止ピン96は対応の係止孔部98に整合するようになるため、第1圧縮コイルスプリング114の弾力付勢により該係止孔部98内へ突入すると共に第2連繋部材100を押すようになる。
【0034】
このように、本実施例の車両収納ボックスBの開閉扉では、第1扉部材22に設けた操作ボタン92の操作・非操作により、第1係止ピン96および第2係止ピン102を連動的に出没させることで、収納本体部材20に対する第1扉部材22および第2扉部材24の係脱を同時に行なうことができる。すなわち、操作ボタン92の非操作時には、第1係止ピン96が係止孔部98に係止して第1扉部材22を収納本体部材20に係止保持させると共に、第2係止ピン102が係止段部104に係止して第2扉部材24を該収納本体部材20に係止保持させるようになる。また、操作ボタン92の操作時には、係止孔部98に対する第1係止ピン96の係止が解除されて第1扉部材22の開放を許容すると共に、係止段部104に対する第2係止ピン102の係止が解除されて第2扉部材24の開放を許容するようになる。
【0035】
そして、各第1係止ピン96は、第1扉部材22の左右の両端部に設けられて、収納本体部材20の左右両側に設けた各係止孔部98に夫々係脱可能に係止され、また各第2係止ピン102は、収納本体部材20の左右の両側に設けた各第2連繋部材100に設けられて、第2扉部材24の左右両側に設けた各係止段部104に夫々係脱可能に係止される。従って第1扉部材22および第2扉部材24は、ドアトリムTに取付固定されている収納本体部材20に対してその両端部分で係脱される構造となっているため、閉成位置において好適に係止保持されると共に、撓みや歪み等の経年的な変形が好適に規制される。また、第1扉部材22および第2扉部材24の境界部分が常に密着した状態に維持されて隙間が拡大することがなく、ドアトリムTの質感低下を招来することがない。
【0036】
更に、本実施例の車両収納ボックスBの開閉扉では、前述した第1扉部材22および第2扉部材24が、第1リンク部材72および第2リンク部材74からなる扉連繋機構70により、開放変位する際はドアトリムTに対し上昇かつ離間しながら回動し、閉成変位する際は該ドアトリムTに対し下降かつ離間しながら回動するため、開閉変位するに際して少なくともドアトリムTとの干渉が回避される方向へ移動するようになる。従って、閉成位置に保持されている第1扉部材22および第2扉部材24とドアトリムTとの境界部分の隙間を小さく設定したとしても、これら第1扉部材22および第2扉部材24が開閉時にドアトリムTや収納本体部材20と干渉することが好適に防止され、該扉部材22,24の適切な開放が実現すると共にドアトリムTの質感および美観を低下させることはない。
【0037】
(変更例)
図8は、変更例に係る車両収納ボックスの開閉扉の構成を示した側断面図であって、この場合では、収納本体部材20とドアトリムTとの間に適宜の収納空間126が画成されているため、第1枢支軸54を案内する第1ガイド溝38を鉛直に延在形成して、開放変位する第1扉部材22を真上へ浮上させるタイプとしたものである。この場合には、第1扉部材22の後端縁が収納本体部材20の後端縁より後方側へ突出したとしても、ドアトリムTに干渉することが回避される。
【0038】
なお前述した実施例では、車両内装部材としてドアトリムTを例示したが、インストルメントパネルやフロアコンソール等の種々車両内装部材に設置される車両収納ボックスの開閉扉にも応用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本願の車両収納ボックスの開閉扉は、車両内装部材に取付固定され、開口部を開設した箱状の収納本体部材と、夫々が連繋された状態で前記収納本体部材に枢支され、前記開口部を開閉可能とする第1扉部材および第2扉部材とからなり、第1扉部材の開閉操作に基づいて第2扉部材が連動して開閉する車両収納ボックスの開閉扉であって、インストルメントパネル、フロアコンソール、ドアトリム等の種々車両内装部材に配設される車両収納ボックスに好適に実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】好適実施例に係る車両収納ボックスの開閉扉の構造を示した縦断側面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1のIII−III線断面図である。
【図4】扉開閉機構の作動態様を示した横断平面図であって、操作ボタンを押すことで、係止孔部に対する第1係止ピンの係止が解除されると共に、係止段部に対する第2係止ピンの係止が解除されることを示している。
【図5】扉開閉機構の作動態様を示した縦断正面図であって、操作ボタンを押すことで、係止孔部に対する第1係止ピンの係止が解除されると共に、係止段部に対する第2係止ピンの係止が解除されることを示している。
【図6】扉連繋機構の作動態様を、第1扉部材および第2扉部材の開放途中状態で示した縦断側面図であって、第1扉部材を開放変位させることで、第1リンク部材が回動して第1枢支軸が前側上方へ移動することで該第1扉部材が浮上しながら回動すると共に、第2リンク部材が回動して第2枢支軸が前側上方へ移動することで該第1扉部材が浮上しながら回動することを示している。
【図7】扉連繋機構の作動態様を、第1扉部材および第2扉部材の最大開放状態で示した縦断側面図である。
【図8】変更例に係る車両収納ボックスの開閉扉の構造を示した縦断側面図である。
【図9】ドアトリムに配設した車両収納ボックスの開閉扉を示した説明図であって、(a)は、第1扉部材および第2扉部材の閉成状態を例示し、(b)は、第1扉部材および第2扉部材の開放状態を例示している。
【図10】図9(b)の要部拡大図である。
【符号の説明】
【0041】
20 収納本体部材
20A 開口部
22 第1扉部材
24 第2扉部材
92 操作ボタン(操作部材)
94 第1連繋部材
96 第1係止ピン(第1係止突部)
98 係止孔部(第1係止受部)
100 第2連繋部材
102 第2係止ピン(第2係止突部)
104 係止段部(第2係止受部)
114 第1圧縮コイルスプリング(第1付勢手段)
120 第2圧縮コイルスプリング(第2付勢手段)
T ドアトリム(車両内装部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両内装部材(T)に取付固定され、開口部(20A)を開設した箱状の収納本体部材(20)と、夫々が連繋された状態で前記収納本体部材(20)に枢支され、前記開口部(20A)を開閉可能にする第1扉部材(22)および第2扉部材(24)とからなり、第1扉部材(22)の開閉操作に基づいて第2扉部材(24)が連動して開閉する車両収納ボックスの開閉扉において、
前記第1扉部材(22)に配設された操作部材(92)と、
前記操作部材(92)に連繋した状態で前記第1扉部材(22)に配設され、該操作部材(92)の操作に連動して姿勢変位する第1連繋部材(94)と、
前記第1連繋部材(94)に設けられ、前記操作部材(92)の非操作時に前記第1扉部材(22)から外方へ突出して、前記収納本体部材(20)に設けた第1係止受部(98)に係止される第1係止突部(96)と、
前記第1係止受部(98)に臨んだ状態で前記収納本体部材(20)に配設され、前記第1係止受部(98)に対する前記第1係止突部(96)の係脱に連動して姿勢変位する第2連繋部材(100)と、
前記第2連繋部材(100)に設けられ、前記第1係止受部(98)に係止した前記第1係止突部(96)が該第2連繋部材(100)を押圧した際に前記収納本体部材(20)から外方へ突出して、前記第2扉部材(24)に設けた第2係止受部(104)に係止される第2係止突部(102)とからなり、
前記操作部材(92)の非操作時には、前記第1係止突部(96)が前記第1係止受部(98)に係止して前記第1扉部材(22)が前記収納本体部材(20)に係止保持されると共に、前記第2係止突部(102)が前記第2係止受部(104)に係止して前記第2扉部材(24)が該収納本体部材(20)に係止保持され、
前記操作部材(92)の操作時には、前記第1係止受部(98)に対する前記第1係止突部(96)の係止が解除されて前記第1扉部材(22)の開放が許容されると共に、前記第2係止受部(104)に対する前記第2係止突部(102)の係止が解除されて前記第2扉部材(24)の開放が許容されるよう構成した
ことを特徴とする車両収納ボックスの開閉扉。
【請求項2】
前記第1係止突部(96)は、前記第1扉部材(22)の両端部に設けられて、前記収納本体部材(20)の両側に設けた前記第1係止受部(98)に夫々係脱可能に係止され、
前記第2係止突部(102)は、前記収納本体部材(20)の両側に設けた各第2連繋部材(100)に設けられて、前記第2扉部材(24)の両側に設けた前記第2係止受部(104)に夫々係脱可能に係止される請求項1記載の車両収納ボックスの開閉扉。
【請求項3】
前記第1扉部材(22)と前記第1連繋部材(94)との間に第1付勢手段(114)が介在されて、該第1連繋部材(94)は前記第1係止突部(96)が突出する方向へ付勢され、
前記収納本体部材(20)と前記第2連繋部材(100)との間に第2付勢手段(120)が介在されて、該第2連繋部材(100)は前記第2係止突部(102)が没入する方向へ付勢される請求項1または2記載の車両収納ボックスの開閉扉。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−176023(P2006−176023A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−372173(P2004−372173)
【出願日】平成16年12月22日(2004.12.22)
【出願人】(000119232)株式会社イノアックコーポレーション (1,145)
【Fターム(参考)】