説明

車両周辺監視装置

【課題】 車両から遠くにある物体を感度良く検出しつつ、検出不要な物体を区別することができる「車両周辺監視装置」を提供する。
【解決手段】 周辺車両検出装置10は、送信波発生部20、送信信号に基づき超音波を送信しかつその反射波を受信する超音波センサ30、超音波センサ30で受信した信号を検波する受信検波部40、検波結果に基づき反射波の受信信号を検出する反射波検出部50、反射波の受信信号を増幅する反射波増幅部60、反射波増幅部60で増幅された信号を用いて警告等を発する警告部70、反射波検出部50の検出レベルを設定する検出レベル設定部80とを含む。
検出レベル設定部80は、車両から物体までの距離が遠ざかるにつれて検出レベルが小さくなるような負の傾きを持つ関数として設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の周辺を監視する車両周辺監視装置に関し、特に、ミリ波レーダー、超音波などの送受信波を利用した監視技術に関する。
【背景技術】
【0002】
車両のバンパー等に、超音波やレーダー送受信装置を搭載し、車両周辺の物体で反射された反射波を受信することで、車両から物体までの距離や速度を検出し、危険であることを音や表示で警告する技術が知られている。このような送受信波を利用した物体の検出では、物体からの反射波を雑音やノイズから正確に抽出することが要求される。例えば、特許文献1は、受波信号を受信する時間帯である受波ゲートに受波信号が含まれる割合を算出する受波割合算出部を含み、算出した受波割合が閾値に満たないときには正常に障害物検知動作を行えると判断し、閾値を越えるときには障害物検知動作の禁止または警告表示を行う技術を開示している。
【0003】
【特許文献1】特開平4−48206号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
超音波を利用した送受信機の場合、反射波の受信レベルまたは受信強度は、距離の2乗に反比例する。すなわち、車両から遠くにある物体の検出を行うためには、受信レベルが小さな信号であっても検出することができるように、感度を良くしなければならない。
【0005】
他方、物体の反射波の強度は、物体によって一様ではない。人体、車両、障害物からの反射波は、強度が大きいが、雨、雪、枯葉などの物体からの反射波は、強度が小さい。このため、送受信機の感度を良くすると、雨、雪、枯葉などの本来検出すべきではない物体までも検出してしまうことがあり、誤った警告を与えかねない。
【0006】
図1は、送受信機の物体の検出原理の一例を示す図であり、縦軸は、受信レベル、横軸は時間である。時刻Tsで、送信波Sが送信され、時刻Tsから時刻Teまでの一定の受信期間TRにおいて反射波の受信が行われる。受信期間TRは、送信波の信号レベルや、車両からの監視すべき距離等によって決定される。ここで、人体、車両、障害物などの検出すべき物体をXとし、雨、雪、枯葉などの検出を要しない物体をYとする。但し、物体Xの反射波の強度は、物体Yの反射波の強度よりも大きいものとする。
【0007】
車両から近距離にある物体Xの反射波RX1は、送信波Sの強度よりも小さいが比較的大きな受信レベルを有し、車両から遠くにある物体Xの反射波RX2の受信レベルは小さくなる。また、車両から近距離にある物体Yの反射波RY1は、反射波RX1よりも小さく、車両から遠くにある物体Yの反射波RY2は、反射波RY1よりも小さく、かつ、反射波RX2よりも小さくなる。ここで、反射波RX2を検出するためには、その検出レベルTHを低く設定する必要があるが、そうすると、近距離にある反射波RY1を検出してしまうことになる。
【0008】
本発明は、従来のこのような課題を解決し、車両から遠くにある物体を感度良く検出しつつ、検出不要な物体を区別することができる車両周辺監視装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る車両周辺監視装置は、送信波を送信する送信手段と、送信波の反射波を受信する受信手段と、前記受信手段からの受信信号と検出レベルとを比較し、物体の有無を検出する検出手段とを含み、前記検出レベルは、車両から物体までの距離が遠ざかるにつれて小さくなるような負の傾きを持つ関数として設定される。この検出レベルは、車両から障害物までの距離と反比例の関係、または反射波を受信するまでの受信時間と反比例の関係にある。
【0010】
好ましくは車両周辺監視装置はさらに、車両から物体までの監視距離を複数に分割し、分割された監視距離に応じた検出レベルを設定する検出レベル設定手段を含む。好ましくは車両周辺監視装置はさらに、車両の進行方向を算出する進行方向算出手段を含み、前記検出レベル設定手段は、算出された車両の進行方向と車両の速度に基づき検出レベルの傾きを設定する。
【0011】
好ましくは車両の進行方向と前記送信波の送信方向の角度差をθ、車速をv、係数をRとしたとき、前記検出レベル設定手段は、次式により算出された傾きを用いて検出レベルを設定する。
【0012】
【数2】

【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、物体を検出するための検出レベルを、物体までの距離が遠ざかるにつれて小さくなるような負の傾きを持つ関数として設定されるため、車両から遠距離に物体を感度よく検出しつつ、近距離にある雨、枯葉、ノイズ等の検出を要さない物体を検出を要する物体から区別することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の最良の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。本実施の形態では、超音波センサを用いて車両周辺の物体を検出し、これを監視する例を示す。
【実施例】
【0015】
図2(a)は、本発明の実施例に係る車両周辺監視装置の構成を示すブロック図である。本実施例に係る車両周辺監視装置10は、超音波を発生するための送信信号を発生する送信波発生部20と、送信信号を超音波に変換し、かつ受信した超音波を電気信号に変換する超音波センサ30と、超音波センサ30で受信した反射波の信号を検波する受信検波部40と、検波結果に基づき反射波の受信信号を検出する反射波検出部50と、反射波の受信信号を増幅する反射波増幅部60と、反射波増幅部60で増幅された信号を用いて警告等を発する警告部70と、反射波検出部50の検出レベルを設定する検出レベル設定部80とを含む。ここでは、反射波検出部50の外部に検出レベル設定部80を設けているが、反射波検出部50が内部に検出レベル設定部80を含むものであっても良い。
【0016】
図2(b)は、超音波センサの取り付け例を示している。図の例では、4つの超音波センサ30a〜30dが車両のコーナー部分、すなわち、車両の前方バンパーの左右と後方バンパーの左右に取り付けられる。超音波センサの取り付ける位置や数は、これに限定されず、検出精度や監視精度に応じて変更することが可能である。
【0017】
送信波発生部20は、車両の動作時、例えば車両の走行中や駐停車時に、超音波を送信するのに必要な送信信号を生成する。超音波を一定の間隔で連続的に出力させる場合には、送信波発生部20は、パルス状の送信信号を一定の周期で生成する。
【0018】
超音波センサ30は、送信波発生部20で生成された送信波信号を受け取り、これに超音波に変換し、出力する。また、超音波センサ30は、送信した超音波が車両周辺に位置する物体を照射すると、当該物体で反射された反射波を受け取り、これを電気信号に変換して出力する。
【0019】
受信検波部40は、超音波センサ30から出力された受信信号を受け取り、受け取った受信信号を増幅し、増幅した受信信号を波形成形等の処理を行う。反射波検出部50は、受信検波部40からの反射波の受信信号と検出レベル(しきい値)とを比較し、受信信号が検出レベルを超えたとき、車両周辺に存在する物体を検出する。
【0020】
反射波増幅部60は、物体を検出することになった反射波の受信信号を増幅し、これを警告部70へ出力する。警告部70は、入力された増幅信号を用いて、警告画面に警告を表示したり、音声にて警告を発する。警告画面や音声ガイドの内容は、例えば予めメモリに記憶しておく。
【0021】
さらに本実施例の車両周辺監視装置は、検出レベル設定部80を有する。検出レベル設定部80は、反射波検出部50における検出レベルを調整する。1つの好ましい例では、検出レベル設定部80は、受信期間中において、監視する物体までの距離に応じて検出レベルを小さくする。言い換えれば、送信波を送信した時刻から受信期間が終了する時刻までの間、検出レベルが負の傾きを持つように設定される。反射波の受信強度または受信レベルは、距離の2乗に反比例するため、近くにある物体よりも遠くにある物体の受信レベルが小さくなる。検出レベルに負の傾きを持たせることで、物体からの距離に応じた適切な検出レベルで反射波の受信信号を検出することができる。
【0022】
図3は、本実施例による反射波の受信信号の検出原理を説明する図である。なお、図1の説明で用いた符号とその意味は同じであり、Sは送信波、物体Xは検出を要する物体、物体Yは検出を要しない物体、RX1、RX2は物体Xからの反射波、RY1、RY2は物体Yからの反射波である。
【0023】
図3に示すように、本実施例の検出レベルDLは、受信期間TRにおいて負の勾配をもつように設定される。反射波の受信強度は、車両から物体までの距離あるいは受信時間と反比例して減衰するため、近距離側では検出レベルを高くし、遠距離側では検出レベルを小さくする。検出レベルDLは、例えば、数式(1)に示す1次関数で定義することができる。ここで、Tは、送信波Sの送信時刻Tsから反射波を受信するまでの受信時間、Aは傾きであり負の定数である。切片Bは、検出レベルDLの初期値であり正の定数である。傾きAおよび切片Bは、例えば、最低限検出が必要な障害物を設定し、その障害物までの距離に応じた受信強度を予め算出し、これにより決定することができる。なお、異なる位置に複数の障害物を設定し、それらのすべてが障害物として検出されるように傾きA、切片Bを決定することが望ましい。
【数3】

【0024】
図1に示したように、検出レベルTHが一定の場合には、検出を要しない近距離の物体Yからの反射波RY1を排除することができなかったが、本実施例のように、検出レベルDLに負の勾配を持たせることで、たとえ近距離の物体Yの反射波RY1の受信強度が遠距離の物体Xの反射波RX2の受信強度よりも大きくとも、物体Yの反射波RY1を検出から除外することができる。
【0025】
次に、検出レベルの設定方法について説明する。負の勾配をもつ検出レベルを常に固定する場合には、検出レベル設定部80は不要であり、反射波検出部50が予め設定された負の勾配の検出レベルを有する。他方、検出レベルを変更させるような場合には、検出レベル設定部80は、反射波検出部50の検出レベルを設定する。
【0026】
図4(a)は、検出レベルの傾きを可変する例である。検出レベルDL1、DL2、DL3は、切片Bを等しくするが、それぞれの傾きA1、A2、A3を異にし、物体までの距離が大きくなるにつれ、検出レベルDL1、DL2、DL3の差が大きくなる。従って、遠距離にある物体の検出感度を高くすることができる。
【0027】
図4(b)は、切片の値を可変する例である。検出レベルDL1、DL2、DL3は、傾きAをそれぞれ等しくするが、切片B1、B2、B3を異にする。従って、受信期間の全体に亘って受信感度を変更することができる。
【0028】
検出レベル設定部80は、図4(c)に示すような検出レベル選択テーブル90をメモリに含むことができる。テーブル90は、受信感度と検出レベルDL1、DL2、DL3の関係を規定し、検出レベル設定部80は、与えられた受信感度に応じた検出レベルを選択する。
【0029】
受信感度は、例えば、車両の速度、天候状態に応じて自動的に選択してもよいし、ユーザからの入力により選択しても良い。例えば、車両が高速で移動するようなときは、遠距離の物体の監視が重要になるので、図4(a)の検出レベルDL1が設定されるように高感度が選択され、車両が駐停車するような場合には、図4(b)の検出レベルDL1が設定されるように高感度が選択される。
【0030】
また、上記例では検出レベルを直線状に変化するものを示したが、図5に示すように、検出レベルDL4は、階段状またはステップ状に変化するものであってもよい。
【0031】
次に、本発明の第2の実施例について説明する。第2の実施例では、検出レベル設定部80は、車両の監視レベルを複数に設定し、各監視レベルに対応する検出レベルを設定する。例えば、監視レベルを、警告領域、注意領域、および安全領域の3つに分類する。各領域における車両から物体までの距離Dの関係を次のように表す。
【0032】
警告領域:0≦D<α(m)
注意領域:α≦D<β(m)
安全領域:β≦D
但し、α<βである。
【0033】
警告、注意、安全領域に対応する受信期間をそれぞれTa、Tb、Tcとすると、検出レベルDL5は、図6に示すように、警告領域、注意領域、安全領域に応じてそれぞれ異なる負の傾きに設定される。これにより、各監視領域の範囲内で異なる感度で物体を検出することができる。なお、監視領域の設定の数は、上記の3つに限らず、これと異なる数であっても良い。
【0034】
次に、本発明の第3の実施例について説明する。図7は、本発明の第3の実施例に係る車両周辺監視装置の構成を示す図であり、図2と同一構成については同一参照番号を付し、重複した説明を省略する。第3の実施例に係る車両周辺監視装置10Aは、第2の車両周辺監視装置を改良するものであり、車両の進行方向算出部100と、傾き算出部110とを備えている。
【0035】
進行方向算出部100は、ハンドルの舵角情報を受け取り、車両の進行方向を算出する。傾き算出部110は、進行方向算出部100で算出された車両の進行方向および、車速センサなどから受け取った車速情報に基づき各監視レベルの傾きを算出する。検出レベル設定部80は、傾き算出部110で算出された傾きを参照して超音波センサ毎に検出レベルを設定する。
【0036】
傾き算出部110は、車両の進行方向と超音波センサから送信される超音波ビーム(光軸)との角度差をθ、車両速度をvとすると、警告領域の傾き、注意領域の傾きを、式(2)、式(3)に従い算出する。
【0037】
【数4】

【0038】
【数5】

【0039】
ここで、P、Qは、係数である。例えば、P/Qは、ユーザの運転スキル(上級/中級/初級)や車両の種類(セダン/ミニバンなど)に応じて設定することができる。
【0040】
検出レベル設定部80は、数式(2)、(3)で算出された傾きを用いて、警告領域、注意領域毎に傾きを設定する。また、第1の実施例で述べたように受信感度の設定を同時に行うこともできる。
【0041】
次に、第3の実施例の具体的な動作例について説明する。図8は、車両と車両のコーナーの延長方向にある障害物Za〜Zdとの位置関係を示している。障害物Zcは、車両の警告領域(<α)にあるとし、車両の進行方向Fは、障害物Zcに向かっているものとし、仮想的に、障害物Zcと同一距離に、かつ超音波センサ30a、30b、30dの方向に障害物Za、Zb、Zdが存在するものとする。
【0042】
車両が進行方向Fに走行するとき、超音波センサ30cは、障害物Zcに急激に接近し、それと対角方向にある障害物センサ30bは、障害物Zbからは急速に遠ざかり、超音波センサ30a、30dは、障害物Za、Zdから穏やかに遠ざかる。このような状況では、障害物Zcに向かう超音波センサ30cの感度を他の超音波センサよりも高くすることが望ましい。
【0043】
図9は、検出レベルの設定例であり、図9(a)〜図9(d)は、超音波センサ30a〜30dの検出レベルDLa、DLb、DLc、DLdを示している。Sは送信強度、Ra〜Rdは、超音波センサ30a〜30dによる障害物Za〜Zdの反射波の受信強度を示している。
【0044】
図9(c)に示す進行方向Fが障害物Zcに向かう超音波センサ30cは、警告領域の検出レベルDLcが、図9(b)に示す障害物Zbから離れる超音波センサ30bのそれと比較して小さくなっている。これにより、超音波センサ30cは、警告領域にある障害物Zcを検出するが(DLc<Rc)、超音波センサ30bは、警告領域にある障害物Zbを検出しない(DLb>Rb)。
【0045】
また、進行方向Fに向かう超音波センサ30cの検出レベルDLcは、警告領域(0〜α)の傾き<注意領域(α〜β)の傾き<安全領域(〜β)の傾きに設定され、他方、進行方向Fと逆方向にある超音波センサ30bの検出レベルDLbは、警告領域(0〜α)の傾き>注意領域(α〜β)の傾き>安全領域(〜β)の傾きに設定される。警告領域および注意領域において、超音波センサ30cの検出レベルDLcの傾きは、超音波センサ30bの検出レベルDLbの傾きよりも小さくなる。
【0046】
進行方向と超音波ビームの角度差θが90度よりも大きくなれば、Cosθは負になるため、元の傾きは小さくなり、他方、角度差θが90度より小さくなれば、Cosθは正になるため、元の傾きよりも大きくなる。図9(a)と図9(d)の超音波センサは、障害物Zとの角度差θがそれぞれ90度と、270度であるため、Cosθはゼロとなり、傾きは、元の傾きと同じである。
【0047】
第3の実施例では、車両の進行方向と速度から障害物への接近度合により各監視領域の検出レベルの傾きを変え、衝突危険度に応じた物体の検出を行うことができる。そして、図9に示すような場合には、車両周辺監視装置は、車両の進行方向Fに障害物が存在することを知らせることができる。
【0048】
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】従来の車両周辺監視装置の検出動作を説明する図である。
【図2】図2(a)は、本発明の実施例に係る車両周辺監視装置の構成を示すブロック図、図2(b)は、超音波センサの設置例を示す図である。
【図3】本実施例の車両周辺監視装置の検出動作を説明する図である。
【図4】本実施例の検出レベルの設定方法を説明する図であり、図4(a)は傾きの異なる検出レベルの例、図4(b)は切片の値が異なる検出レベルの例、図4(c)は検出レベル選択テーブルの例を示す図である。
【図5】検出レベルの他の例を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施例に係る検出レベルの例である。
【図7】本発明の第3の実施例に係る車両周辺監視装置の構成を示す図である。
【図8】車両進行方向および障害物の位置関係を示す図である。
【図9】第3の実施例による検出レベルの設定例であり、図9(a)〜図9(d)は超音波センサ30a〜30dについての検出レベルである。
【符号の説明】
【0050】
10:車両周辺監視装置 20:送信波発生部
30:超音波センサ 40:受信検波部
50:反射波検出部 60:反射波増幅部
70:警告部 80:検出レベル設定部
100:進行方向算出部 110:傾き算出部
S:送信波
Za、Zb、Zc、Zd:障害物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両周辺を監視する車両周辺監視装置であって、
送信波を送信する送信手段と、
送信波の反射波を受信する受信手段と、
前記受信手段からの受信強度と検出レベルとを比較し、物体の有無を検出する検出手段とを含み、
前記検出レベルは、車両から物体までの距離が遠ざかるにつれて小さくなるような負の傾きを持つ関数として設定される、車両周辺監視装置。
【請求項2】
前記検出レベルは、車両から障害物までの距離と反比例の関係ある、請求項1に記載の車両周辺監視装置。
【請求項3】
前記検出レベルは、反射波を受信するまでの受信時間と反比例の関係にある、請求項1または2に記載の車両周辺監視装置。
【請求項4】
車両周辺監視装置はさらに、車両から物体までの監視距離を複数に分割し、分割された監視距離に応じた検出レベルを設定する検出レベル設定手段を含む、請求項1に記載の車両周辺監視装置。
【請求項5】
車両周辺監視装置はさらに、車両の進行方向を算出する進行方向算出手段を含み、前記検出レベル設定手段は、算出された車両の進行方向と車両の速度に基づき検出レベルの傾きを設定する、請求項1に記載の車両周辺監視装置。
【請求項6】
車両の進行方向と前記送信波の送信方向の角度差をθ、車速をv、係数をRとしたとき、前記検出レベル設定手段は、次式により算出された傾きを用いて検出レベルを設定する、請求項5に記載の車両周辺監視装置。
【数1】


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−300210(P2009−300210A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−154001(P2008−154001)
【出願日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】