説明

車両外装用積層体およびその製造方法

【課題】表面意匠性および良好な吸音特性を兼ね備えた車両外装用積層体を提供する。
【解決手段】車両外装用積層体1は、非発泡の熱可塑性樹脂またはゴムまたはこれらの混合物より成る基材21の表面に、気泡を含有する吸音層23を介して、表面意匠を構成する加飾層25を備える。基材21によって強度、特に耐衝撃性が確保され、加飾層25によって表面意匠が形成されると同時に、気泡を含有する吸音層23によって吸音特性が向上されている。吸音層23より表面側に加飾層25が設けられているため、表面意匠に影響しないとともに、吸音層23の気泡等によって耐候性など積層体の表面特性の低下が回避されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両外装に使用される積層体に関し、特に、サイドマッドガードやアンダーボディカバー等に適する積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の外装材、例えば、ドアミラーカバー、バンパー等において樹脂成形体が使用されることがある。このような樹脂成形体では、表面意匠を金属外装面の表面意匠と適合させるために、塗装を施したり、樹脂フィルムを積層状に付与したりする方法が公知である。樹脂フィルムを用いる方法では、樹脂成形体の成形型に樹脂フィルムを予めインサートしておくことで、樹脂成形体の成形と同時に積層一体化することができる(例えば、特許文献1参照。)。したがって、より少ない製造工程数で、積層体が得られる。
【0003】
また、車両のアンダーボディカバー、例えば、エンジンアンダーカバーやトランスミッションカバー等では、エンジンから外部への放射音を低減する効果が必要とされる。この効果を向上させるために、マイクロカプセルを含む熱可塑性樹脂材料を用いて、マイクロバルーン(中空球体)を含む樹脂成形体を製造する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開平8−323804号公報
【特許文献2】特開2000−263614号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、車両の外装材の1種としてサイドマッドガードがある。サイドマッドガードは、タイヤの回転などにより路面の石、砂などが跳ねて車両の下面に当る時の衝撃音を吸収して、衝撃音が車室内部へ伝達されることを抑制する。従来、サイドマッドガードとしては、熱可塑性樹脂を主成分とする成形体に表面意匠のための塗装もしくは樹脂フィルムが設けられたものが一般的である。このため、本発明者らは、吸音特性に関して更なる改善の余地があると考えた。しかしながら、上述の特許文献1のように、吸音特性を備える不織布や多孔ゴムを積層すると、所望の表面意匠とすることができず、また、耐水性など耐候性の面で好ましくない。また、上述のエンジンアンダーカバー等のように基材部分を発泡成形体で構成することは、サイドマッドガードで必要とされる石や砂などの衝撃に対する耐衝撃性の確保の面で好ましくない。
【0005】
そこで、本発明では、表面意匠性および良好な吸音特性を兼ね備えた車両外装用積層体を提供することを課題とする。
また、本発明では、表面意匠性および良好な吸音特性を兼ね備える車両外装用積層体の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための手段として、本発明の第1発明は、車両外装用積層体であって、非発泡の熱可塑性樹脂またはゴムまたはこれらの混合物より成る基材の表面に、気泡を含有する吸音層を介して、表面意匠を構成する加飾層を備える。
この車両外装用積層体によれば、基材によって強度、特に耐衝撃性が確保され、加飾層によって表面意匠が形成されると同時に、気泡を含有する吸音層によって吸音特性が向上されている。吸音層より表面側に加飾層が設けられているため、表面意匠に影響しないとともに、吸音層の気泡等によって耐候性など積層体の表面特性の低下が回避されている。
また、本発明の第2発明は、第1発明において、前記吸音層は発泡倍率300%以上の発泡体より成ることを特徴とする。
このような吸音層は、特に、石、砂などが飛来した時の衝撃音に対応する周波数領域の音を良好に吸収することができる。したがって、サイドマッドガード等、車両への飛来物により発生する衝撃音を緩和させたい部位に好適である。
また、第3発明は、第1又は第2発明において、前記加飾層は、アクリル系樹脂より成り外表面を形成する最表層と、印刷又はメッキによって形成される意匠層とを備え、前記吸音層と基材との間に、当該基材に融着する融着層を備えることを特徴とする。
このような加飾層では、最表層によって耐候性と適宜透明性とを確保して、意匠層により所望の表面意匠を構成することができ、意匠性が高い。また、融着層によって吸音層が基材に融着されており、基材との一体化において吸音層の気泡が潰れることを抑制して吸音特性を確保することが容易である。また、少なくとも吸音層をインサートした基材の射出成形が可能である。
本発明の第4発明は、車両外装用積層体の製造方法であって、基材を射出成形するための成形型に、表面意匠を構成する加飾層と発泡成形されて成る吸音層と前記基材に融着可能な樹脂より成る融着層とがこの順で積層一体化された表皮シートを、前記融着層側に基材に成形される材料が供給されるようにインサートする第1の工程と、第1の工程後に、前記基材に成形される非発泡の溶融材料を前記成形型に射出して基材を成形するとともに、前記融着層を基材に成形される樹脂材料に融着させる第2の工程とを備える。
この方法によれば、樹脂フィルムをインサートする従来の製造方法と同様の方法によって、容易に、吸音層を介して加飾層を備える車両外装用積層体を製造できる。
【発明の効果】
【0007】
本発明では、表面意匠性および良好な吸音特性を兼ね備えた車両外装用積層体を提供すること、および、表面意匠性および良好な吸音特性を兼ね備える車両外装用積層体の製造方法を提供することにより、特に、高付加価値を有する車両外装用積層体、特にサイドマッドガードなど飛来物を受けるガードやカバー類を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1に、本発明に係る車両外装用積層体の一実施形態であるサイドマッドガード1が車両に装着されているようすを示す。サイドマッドガード1は、車両3の下部であって、前後のタイヤハウス間にわたって延びる長尺状の成形体である。図1の車両3では、フロントドア5およびリアドア7の下端に隣接する側面全体にわたる長さに形成されている。
【0009】
サイドマッドガード1の全体を図2に示す。サイドマッドガード1は、長手方向に沿って屈曲された薄板によって形成された長尺部材で、両端において長手方向垂直に延びる薄板部分を備える。長手方向に延びる薄板部分のうち、一方の部分は、車両3の側面下部をカバーする側部11である。また、この側部11に対してほぼ垂直に屈曲されて延びる第2面は、車両3の下面側端部をカバーする底部13である。長手方向の両端に設けられた薄板部分は、図1に示すようにホイールハウスと連続する面を構成する端部15,16に形成されている。本実施形態では、端部15,16は、側部11および底部13に連続しない辺の角部が矩形に切り欠かれた長方形状に形成されている。また、本実施形態のサイドマッドガード1は、底部13の側部11に連続しない辺から、底部13に対して垂直且つ側部11と反対側に向かって延びる起立部18が設けられている。起立部18は他の部分と同様、薄板状で、車体のフレームに沿うように形成されている。起立部18には、適宜、フレームに合わせて貫通孔19が複数設けられている。サイドマッドガード1は、図示しないクリップなどによって、車両3に固定して組み付け可能とされている。
【0010】
サイドマッドガード1は、全体が樹脂で形成されている。また、サイドマッドガード1の外側を向く面、すなわち、車体に対向しない面は、車両3の外装に適合された表面意匠を備えている。また、少なくとも石や砂が跳ねて衝突すると想定される部位に、良好な吸音特性が付与されている。石や砂が衝突すると想定される部位は、本実施形態では、底部13、端部15,16、および起立部18に対応する。好ましくは、表面意匠が施される面と同じ、すなわち、外側を向く面全体に付与され、本実施形態では、側部11、底部13、起立部18および端部15,16の外側を向く面に付与されている。
【0011】
表面意匠および良好な吸音特性が付与されている部位の断面を図3に示す。この部分では、サイドマッドガード1は、基材21上に複数の樹脂層が積層された積層体に形成されている。基材21の外側を向く面には、吸音層23と加飾層25とがこの順で積層一体化されている。
【0012】
基材21は、公知のサイドマッドガードやアンダーボディカバーなどで用いられている公知の材料より形成できる。典型的には、射出成形可能な材料とされ、例えば、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマーまたはゴムまたはこれらの混合物である。熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂やポリエステル系樹脂、あるいはこれらの共重合体や混合物を用いることができ、例えばポリプロピレンとされる。また、ゴムとしては、ポリエチレン重合ゴムを用いることができ、例えば、エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴム等を挙げることができる。また、熱可塑性エラストマーとしては、例えば、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、熱可塑性スチレンブタジエンエラストマー、熱可塑性ポリオレフィンエラストマー、熱可塑性ポリエステルエラストマー、熱可塑性塩化ビニルエラストマー、熱可塑性ポリアミドエラストマー等を用いることができる。基材21は、非発泡性とされ、気泡を含まない無垢の層である。
【0013】
吸音層23は、気泡を含有する層であり、樹脂またはエラストマーによって形成される。吸音層23は、典型的には、熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーまたはこれらの混合物によって形成される。具体的には、ポリオレフィン系樹脂や、オレフィン系熱可塑性エラストマーを用いることができ、例えば、ポリプロピレン樹脂やエチレンプロピレンジエン共重合体(EPDM)が好ましい。また、気泡の量は特に限定されないが、発泡前の樹脂容積に比して300%を超える容積の気泡含有体とされると、吸音特性が良好となる。このとき、特に、石や砂が飛来して衝突するときの衝突音の代表周波数である600Hz付近の吸音特性が高くなる。吸音層23は、気泡を備える樹脂またはエラストマーを製造する公知の方法によって形成することができる。典型的には、化学発泡剤または炭酸ガス等を混入した熱可塑性材料の発泡成形によって形成することができる。発泡成形によって得られる発泡体においても発泡倍率300%以上であることが好ましい。発泡成形では、化学発泡剤として公知の熱分解型発泡剤、例えば、p,p'−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾジカルボンアミド等を良好に使用できる。吸音層23の厚みは、0.2mm以上3mm以下が好ましい。吸音層23の厚みが0.2mm未満であると、吸音効果が小さく、3mmを超えると基材と積層一体化する工程の作業性が悪化する傾向にあるためである。
【0014】
吸音層23は、公知の方法で、基材21に直接または結合層を介して積層一体化される。結合層は、典型的には、接着または融着によって基材21に結合する公知の接着剤、樹脂材料、ゴム材料などである。好ましくは、基材21に熱融着可能な材料を用いることにより、吸音層23と基材21とを強固に一体化することができる。図3では、融着層27が結合層に対応する。融着層27は、例えば、ABS、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリプロピレンなどで構成することができる。本実施形態では、吸音層23と融着層27との固着能力が小さいため、吸音層23と融着層27との間に公知の接着剤よりなる接着層31を設けた。公知の接着剤としては、ウレタン系または塩素化ポリオレフィン系の接着剤で、吸音層23および融着層27との結合力が高いものを選択することができる。
【0015】
加飾層25は、表面意匠を構成しうる任意の構成とすることができ、典型的には、少なくとも着色された層または金属光沢を備える層を有する。加飾層25は、公知の樹脂フィルムと同様の構成とすることができ、単層体に限定されず複数の層より成る積層体により形成することができる。本実施形態では意匠層28と最表層29とを備える。
【0016】
意匠層28は、例えば、公知の印刷および/またはメッキによって色および/または金属光沢を備える層である。意匠層28は、予め樹脂シートに印刷またはメッキを施してから最表層29と一体化することができる。好ましくは、最表層29の基材21側の面に直接、印刷またはメッキすることによって一体化される。
【0017】
最表層29は、表面に色または透明感を与える層である。また、本実施形態ではサイドマッドガード1の外面を構成するため、防汚性、耐擦傷性、耐候性など表面に好ましい種々の耐久性を備える。最表層29は、典型的には、フッ化ビニリデン等のフッ素樹脂とアクリル樹脂との共重合体とすることができる。
【0018】
吸音層23と加飾層25との間、すなわち、本実施形態では、吸音層23と意匠層28とは、接着剤等、他の結合剤を用いて、あるいは、吸音層23を直接意匠層28上に発泡成形することにより、積層一体化することができる。図3では、吸音層23と融着層27との間と同様、吸音層23と意匠層28との間に公知の接着剤より成る接着層33が設けられて一体化されている。
【0019】
このサイドマッドガード1では、外面が加飾層25で被覆されるとともに基材21より外側に吸音層23が設けられているため、様々な表面意匠を備えるとともに、良好な吸音特性を備える。また、耐擦傷性など、表面の耐久性も良好に保持される。また、吸音層23は、加飾層25によって保護され、基材21と加飾層25とにサンドイッチされているため、例えば、300%以上の発泡倍率の発泡体など吸音性能に好ましい性質とすることができ、例えば、低比重とすることができる。このため、良好な吸音特性を付与できるとともに、サイドマッドガードの重量化を抑制できる。
【0020】
本願発明に係る車両外装用積層体における吸音特性を調べるため、以下の実験を行った。まず、ポリプロピレン製の150mm×150mm×3mmの平板状の試験片に15gの鋼球を280mmの高さから落とした際の打音をマイクで集音し、透過音を測定した。具体的には、例えば、試験片を垂直に配置して、鋼球に長さ280mmの紐を結び、試験片のの中央から上方280mmの地点に紐の端を留めて、鋼球を紐が水平に張る状態まで持ち上げてから自由落下させた際の打音を、試験片の鋼球と反対の側に約100mm離して設置したマイクで集音した。この試験片の周波数600Hzにおける透過音は70dbであった。
次に、この試験片と同じポリプロピレン製の板の一面に、300μmのポリプロピレン製着色フィルムと100μmのポリプロピレン製透明フィルムとを順次積層して得られる試料について、上記と同様の方法で透過音を測定した。結果は50dbであった。なお、この試料では、ポリプロピレン製着色フィルムとポリプロピレン製透明フィルムとが加飾層25に対応し、これらの二つのフィルム、および、ポリプロピレン製着色フィルムとポリプロピレン製の板とは、それぞれ、接着剤(AD335E100重量部とCAT−10L14.3重量部(いずれも東洋モートン社製)およびトルエン113.7重量部とメチルエチルケトン454.9重量部を混合したもの)を用いて接着することで積層一体化した。
さらに、厚さ1.5mm、発泡倍率300%のポリプロピレンシートに、上記加飾層25のポリプロピレン製着色フィルムおよびポリプロピレン製透明フィルムをこの順で、上記と同じ接着剤によって積層一体化し、同様の接着剤で上記ポリプロピレン製の試験片に積層一体化した試料について、同様の試験をしたところ、結果は40dbであった。なお、発泡倍率300%のポリプロピレンシートは吸音層23に対応する。さらに、ポリプロピレンシートとして、厚さ1.5mm、発泡倍率が500%の発泡成形体を用いた試料について、同様の試験をしたところ、透過音は30dbであった。
【0021】
この結果から、吸音層23を設けることにより、石、砂などの飛来物の衝突によって生じる音の代表周波数である600Hzにおいては、吸音層を設けることが透過音の低減のために有効であり、特に、発泡倍率300%以上の発泡成形体を吸音層とすることで、基材21(ポリプロピレン製の板)のみの場合と比較して4割以上音を小さくできることが明らかとなった。特に、発泡倍率500%の試料では、発泡倍率300%の発泡成形体を吸音層とする場合と比較しても25%透過音が減少しており、より高い発泡倍率の吸音層を設けることが吸音の点で有利であることが明らかになった。
【0022】
このサイドマッドガード1をはじめとする本発明に係る車両外装用積層体は、種々の方法で製造することができる。例えば、射出成形など、公知の成形方法によって基材21を成形し、その後、吸音層23および加飾層25を、接着、溶着、融着など所望の結合方法によって積層一体化することで得られる。好ましくは、予め、吸音層23および加飾層25を含み、適宜、基材21への結合層を含むシートを作成しておく。また、このようなシートを成形後の基材21に積層一体化しても良いが、好ましくは、基材21を成形する型にインサートしておき、基材21の成形と同時に吸音層23および加飾層25を一体化すると、従来と同様の方法で、吸音特性と表面意匠の両方が良好な車両外装用積層体を得ることができる。
【0023】
例えば、図3に示す構造を有する車両外装用積層体を製造する方法を以下に述べる。まず、最表層29を延伸成形など、公知のフィルム成形によって成形する。次に、最表層29に直接、印刷、メッキなど色または金属光沢を付与できる処理を施して意匠層28を形成する。次いで、公知の接着剤を意匠層28上に塗布等により付与して接着層33を設け、別途、発泡成形により成形した発泡体シートを接着、一体化して吸音層27とする。その後、吸音層23に、公知の接着剤を同様に塗布等により付与して接着層31を設け、別途、フィルム状に成形した基材21と融着可能な融着層27を接着、一体化する。このようにして得られたシートを、基材21の射出成形型に、基材21の材料が供給、すなわち射出される側に融着層27の面を配置してインサートし、基材21を射出成形する。このとき、射出成形される基材材料の熱によって、融着層27が溶融し、冷却することによって基材21にシート全体が積層一体化する。基材21が加硫等他の処理を必要とする場合は、その後、適宜、処理を施すことでサイドマッドガード1を得ることができる。
【0024】
本発明は、サイドマッドガードに好ましいが、エンジンやトランスミッションのアンダーカバー等、他の車両外装用の成形体でも良いことはもちろんである。また、このように表面意匠と良好な吸音特性とが付与された領域は、本実施形態のように、一方の面全体に設ける形態に限定されず、一部であっても良い。また、本発明の車両外装用積層体の製造方法において、吸音層のみをインサートして基材を射出成形し、その後、加飾層を接着等により、積層一体化するなど、インサート成形と、他の方法とを組み合わせても良いことはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の車両外装用積層体の一実施の形態であるサイドマッドガードが車両に取り付けられているようすを示す斜視図である。
【図2】図1のサイドマッドガードの模式的な斜視図である。
【図3】図1のサイドマッドガードの断面の一実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0026】
1 サイドマッドガード
3 車両
11 側部
13 底部
15,16 端部
18 起立部
19 穴
21 基材
23 吸温層
25 加飾層
27 融着層
28 意匠層
29 最表層
31,33 接着層


【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両外装用積層体であって、非発泡の熱可塑性樹脂またはゴムまたはこれらの混合物より成る基材の表面に、気泡を含有する吸音層を介して、表面意匠を構成する加飾層を備えることを特徴とする、車両外装用積層体。
【請求項2】
請求項1に記載の車両外装用積層体であって、前記吸音層は発泡倍率300%以上の発泡体より成ることを特徴とする、車両外装用積層体。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の車両外装用積層体であって、前記加飾層は、アクリル系樹脂より成り外表面を形成する最表層と、印刷又はメッキによって形成される意匠層とを備え、
前記吸音層と基材との間に、当該基材に融着する融着層を備えることを特徴とする、車両外装用積層体。
【請求項4】
車両外装用積層体の製造方法であって、
基材を射出成形するための成形型に、表面意匠を構成する加飾層と発泡成形されて成る吸音層と前記基材に融着可能な樹脂より成る融着層とがこの順で積層一体化された表皮シートを、前記融着層側に基材に成形される材料が供給されるようにインサートする第1の工程と、
第1の工程後に、前記基材に成形される非発泡の溶融材料を前記成形型に射出して基材を成形するとともに、前記融着層を基材に成形される樹脂材料に融着させる第2の工程と
を備える、自動車外装積層体の製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−264250(P2006−264250A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−89071(P2005−89071)
【出願日】平成17年3月25日(2005.3.25)
【出願人】(000225577)内浜化成株式会社 (21)
【Fターム(参考)】