説明

車両情報取得装置及び車両情報取得方法

【課題】処理負荷を軽減して画像から車両情報を取得する車両情報取得装置及び車両情報取得方法を提供することを課題とする。
【解決手段】車両が重なって撮影される可能性のある特定撮影位置から一定の道路領域を撮影する撮影手段20と、撮影された画像から車両と判断される領域を抽出する車両領域抽出手段22と、抽出された車両領域の上下方向の長さを取得する領域長さ取得手段22と、抽出された車両領域に対する撮像角度を取得する撮像角度取得手段22と、車両領域の上下方向の長さと車両領域に対する撮像角度に基づいて車両領域の車両情報(例えば、車両台数、車両長)を取得する車両情報取得手段22とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路領域を撮影した画像から車両台数等の車両情報を取得する車両情報取得装置及び車両情報取得方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カメラで撮影した画像から車両情報を取得する方法が各種提案されている。カメラで道路領域を撮影した場合、画像上で車両が重なって写っている場合がある。このような場合、車両が重なっているか否かを判断しなければ、正確な車両情報(例えば、車両台数)を得ることができない。特許文献1には、異なる時刻に撮影された画像を比較して画像上の領域別に移動ベクトルを算出し、その移動ベクトルの分布傾向によって車両間の区切りを検出し、その検出結果を車両台数の計測等に利用することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−357402号公報
【特許文献2】特開平8−136279号公報
【特許文献3】特開平8−304548号公報
【特許文献4】特開平4−326500号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した画像上の領域別に移動ベクトルを算出して車両間を切り分ける方法は、計算量が膨大であり、処理負荷が大きい。
【0005】
そこで、本発明は、処理負荷を軽減して画像から車両情報を取得する車両情報取得装置及び車両情報取得方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る車両情報取得装置は、車両が重なって撮影される可能性のある特定撮影位置から一定の道路領域を撮影する撮影手段と、撮影手段で撮影した画像から車両と判断される領域を抽出する車両領域抽出手段と、車両領域抽出手段で抽出した車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さを取得する領域長さ取得手段と、車両領域抽出手段で抽出した車両領域に対する撮像角度を取得する撮像角度取得手段と、領域長さ取得手段で取得した車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと撮像角度取得手段で取得した車両領域に対する撮像角度に基づいて車両領域抽出手段で抽出した車両領域の車両情報を取得する車両情報取得手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
この車両情報取得装置では、撮影手段によって特定撮影位置から一定の道路領域を撮影する。特定撮影位置は、撮影手段で道路領域を撮影した場合に複数台の車両が重なって撮影される位置である。したがって、撮影手段で道路領域を撮影したときに、複数台の車両が接近している場合、撮影された画像上で複数台の車両が重なった状態となる。撮影手段で道路領域を撮影すると、車両情報取得装置では、車両領域抽出手段によってその撮影画像から車両と判断される領域を抽出する。この抽出される車両領域には、1台の車両だけが含まれる場合あるいは複数台の車両が含まれる場合がある。そして、車両情報取得装置では、領域長さ取得手段によってその車両領域の上下方向の長さ又左右方向の長さを取得する。さらに、車両情報取得装置では、撮像角度取得手段によってその車両領域に対する撮像角度を取得する。そして、車両情報取得装置では、車両情報取得手段によってその車両領域の上下方向の長さ又左右方向の長さと車両領域に対する撮像角度に基づいて車両領域の車両情報を取得する。このように、この車両情報取得装置では、画像から抽出された車両領域の長さと撮像角度を取得し、その長さと撮像角度から車両情報を取得するので、車両情報を取得するための計算量が少なく、処理負荷を軽減して画像から車両情報を取得することができる。
【0008】
本発明の上記車両情報取得装置では、車両情報取得手段は、領域長さ取得手段で取得した車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと撮像角度取得手段で取得した車両領域に対する撮像角度に基づいて車両領域抽出手段で抽出した車両領域に含まれる車両の台数を推定する車両台数推定手段を備える構成としてもよい。
【0009】
この車両情報取得装置の車両情報取得手段では、車両台数推定手段によって車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと車両領域に対する撮像角度に基づいて車両領域に含まれる車両の台数を推定する。複数台の車両が前後で接近している場合、画像上で上下に重なって写るので、複数台の車両が含まれる車両領域は1台の車両だけ含まれる車両領域よりも車両領域の上下方向の長さが長くなる。また、複数台の車両が左右で接近している場合、画像上で左右に重なるので、複数台の車両が含まれる車両領域は1台の車両だけ含まれる車両領域よりも車両領域の左右方向の長さが長くなる。したがって、車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと車両に対する撮像角度を利用することにより、車両領域に含まれる車両の台数を推定できる。
【0010】
本発明の上記車両情報取得装置では、車両情報取得手段は、領域長さ取得手段で取得した車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと撮像角度取得手段で取得した車両領域に対する撮像角度に基づいて車両領域抽出手段で抽出した車両領域に存在する車両の長さを推定する車両長推定手段を備える構成としてもよい。
【0011】
この車両情報取得装置の車両情報取得手段では、車両長推定手段によって車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと車両領域に対する撮像角度に基づいて車両領域に存在する車両の長さを推定する。車両長が長いほど、車両領域の上下方向の長さが長くなる。また、車両幅が広いほど、車両領域の左右方向の長さが長くなる。したがって、車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと車両に対する撮像角度を利用することにより、車両領域に存在する車両の長さを推定できる。
【0012】
本発明の上記車両情報取得装置では、車両情報取得手段は、領域長さ取得手段で取得した車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと撮像角度取得手段で取得した車両領域に対する撮像角度に基づいて車両領域抽出手段で抽出した車両領域に存在する車両の長さを推定する車両長推定手段と、車両長推定手段で推定した車両の長さに基づいて車両領域抽出手段で抽出した車両領域に含まれる車両の台数を推定する車両台数推定手段を備える構成としてもよい。
【0013】
この車両情報取得装置の車両情報取得手段では、車両長推定手段によって車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと車両領域に対する撮像角度に基づいて車両領域に存在する車両の長さを推定し、車両台数推定手段によってその推定した車両の長さに基づいて車両領域に含まれる車両の台数を推定する。車両領域から推定された車両の長さが実際の車両の長さと同程度の場合にはその車両領域には1台の車両だけが含まれると推定できる。しかし、車両領域から推定された車両の長さが実際の車両の長さよりも十分に大きければ(例えば、2倍以上、3倍以上)の場合にはその車両領域には複数台の車両が含まれると推定できる。したがって、車両領域から推定された車両の長さから車両領域に含まれる車両の台数を推定できる。
【0014】
本発明の上記車両情報取得装置では、車両情報取得手段は、領域長さ取得手段で取得した車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと撮像角度取得手段で取得した車両領域に対する撮像角度に基づいて車両領域抽出手段で抽出した車両領域に存在する車両の長さを推定する車両長推定手段と、車両長推定手段とは異なる方法により車両領域抽出手段で抽出した車両領域に存在する車両の長さを取得する車両長取得手段と、車両長推定手段で推定した車両の長さと車両長取得手段で取得した車両の長さに基づいて車両領域抽出手段で抽出した車両領域に含まれる車両の台数を推定する車両台数推定手段を備えると好適である。
【0015】
この車両情報取得装置の車両情報取得手段では、車両長推定手段によって車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと車両領域に対する撮像角度に基づいて車両領域に存在する車両の長さを推定するとともに、車両長取得手段によって車両長推定手段とは異なる方法により車両領域に存在する車両の長さを取得する。そして、車両情報取得手段では、車両台数推定手段によって車両長推定手段で推定した車両の長さと車両長取得手段で取得した車両の長さに基づいて車両領域に含まれる車両の台数を推定する。車両長取得手段によって実際の車両の長さを取得することにより、車両領域から推定された車両の長さが実際の車両の長さよりも十分に大きいのかあるいは同程度の長さかを判断できるので、車両領域に含まれる車両の台数を推定できる。このように、この車両情報取得装置では、画像から抽出された車両領域の車両長を推定するとともにその車両領域の車両の車両長を取得して、その推定車両長と取得車両長を比較することにより、画像から抽出された車両領域の車両台数の誤検知を防止でき、車両台数を高精度に取得することができる。
【0016】
本発明の上記車両情報取得装置では、車両情報取得手段は、車両台数推定手段で車両の台数が複数台と推定した場合に車両長推定手段で推定した車両の長さと車両長取得手段で取得した車両の長さに基づいて車両領域抽出手段で抽出した車両領域に含まれる車両間の車間距離を推定する車間距離推定手段を備える構成としてもよい。
【0017】
この車両情報取得装置の車両情報取得手段では、車両台数推定手段で車両の台数が複数台と推定した場合、車間距離推定手段によって車両長推定手段で推定した車両の長さと車両長取得手段で取得した車両の長さに基づいて車両領域に含まれる車両間の車間距離を推定する。車両領域に複数台の車両が含まれる場合、その車両領域の車両として推定される長さは複数台の各車両の実際の長さと車両間の実際の車間距離とを加算した長さに相当するので、車両領域の推定の長さから複数台の各車両の実際の長さを減算すれば車間距離が得られる。
【0018】
本発明に係る車両情報取得方法は、車両が重なって撮影される可能性のある特定撮影位置から一定の道路領域を撮影する撮影ステップと、撮影ステップで撮影した画像から車両と判断される領域を抽出する車両領域抽出ステップと、車両領域抽出ステップで抽出した車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さを取得する領域長さ取得ステップと、車両領域抽出ステップで抽出した車両領域に対する撮像角度を取得する撮像角度取得ステップと、領域長さ取得ステップで取得した車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと撮像角度取得ステップで取得した車両領域に対する撮像角度に基づいて車両領域抽出ステップで抽出した車両領域の車両情報を取得する車両情報取得ステップとを含むことを特徴とする。
【0019】
本発明の上記車両情報取得方法では、車両情報取得ステップは、領域長さ取得ステップで取得した車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと撮像角度取得ステップで取得した車両領域に対する撮像角度に基づいて車両領域抽出ステップで抽出した車両領域に含まれる車両の台数を推定する車両台数推定ステップを含む構成としてもよい。
【0020】
本発明の上記車両情報取得方法では、車両情報取得ステップは、領域長さ取得ステップで取得した車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと撮像角度取得ステップで取得した車両領域に対する撮像角度に基づいて車両領域抽出ステップで抽出した車両領域に存在する車両の長さを推定する車両長推定ステップを含む構成としてもよい。
【0021】
本発明の上記車両情報取得方法では、車両情報取得ステップは、領域長さ取得ステップで取得した車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと撮像角度取得ステップで取得した車両領域に対する撮像角度に基づいて車両領域抽出ステップで抽出した車両領域に存在する車両の長さを推定する車両長推定ステップと、車両長推定ステップで推定した車両の長さに基づいて車両領域抽出ステップで抽出した車両領域に含まれる車両の台数を推定する車両台数推定ステップを含む構成としてもよい。
【0022】
本発明の上記車両情報取得方法では、車両情報取得ステップは、領域長さ取得ステップで取得した車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと撮像角度取得ステップで取得した車両領域に対する撮像角度に基づいて車両領域抽出ステップで抽出した車両領域に存在する車両の長さを推定する車両長推定ステップと、車両長推定ステップとは異なる方法により車両領域抽出ステップで抽出した車両領域に存在する車両の長さを取得する車両長取得ステップと、車両長推定ステップで推定した車両の長さと車両長取得ステップで取得した車両の長さに基づいて車両領域抽出ステップで抽出した車両領域に含まれる車両の台数を推定する車両台数推定ステップを含むと好適である。
【0023】
本発明の上記車両情報取得方法では、車両情報取得ステップは、車両台数推定ステップで車両の台数が複数台と推定した場合に車両長推定ステップで推定した車両の長さと車両長取得ステップで取得した車両の長さに基づいて車両領域抽出ステップで抽出した車両領域に含まれる車両間の車間距離を推定する車間距離推定ステップを含む構成としてもよい。
【0024】
本発明の各車両情報取得方法は、上記した本発明の各車両情報取得装置と同様の作用効果を有する。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、車両情報を取得するための計算量が少なく、処理負荷を軽減して画像から車両情報を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本実施の形態に係る車両台数検知システムの構成を示すブロック図である。
【図2】推定車両長L’の算出方法の説明図であり、(a)が路側インフラ装置と車両との位置関係の一例であり、(b)が推定車両長L’と撮像画像θと車両領域の上下方向の長さK×yの関係図である。
【図3】路側インフラ装置のカメラで撮影される画像の一例である。
【図4】図1の路側インフラ装置における制御装置での車両台数検知処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照して、本発明に係る車両情報取得装置及び車両情報取得方法の実施の形態を説明する。なお、各図において同一又は相当する要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0028】
本実施の形態では、本発明を、インフラ協調運転支援システム等における路側インフラ装置と各車両からなる車両台数検知システムに適用する。本実施の形態では、路側インフラ装置と各車両とが路車間の無線通信が可能であり、路側インフラ装置と各車両との間で情報を送受信できる。なお、現在、国土交通省が中心となり、自動車メーカ各社の協力を得て、交差点付近での事故防止等を目的としてインフラ協調運転支援システムの実用化が検討されている。このインフラ協調運転支援システムでは、路側インフラ装置と各車両にそれぞれ無線通信機を搭載する予定であり、路側インフラ装置と各車両との間で無線通信によって路車間通信を行う。
【0029】
図1〜図3を参照して、本実施の形態に係る車両台数検知システム1について説明する。図1は、本実施の形態に係る車両台数検知システムの構成を示すブロック図である。図2は、推定車両長L’の算出方法の説明図であり、(a)が路側インフラ装置と車両との位置関係の一例であり、(b)が推定車両長L’と撮像画像θと車両領域の上下方向の長さK×yの関係図である。図3は、路側インフラ装置のカメラで撮影される画像の一例である。
【0030】
車両台数検知システム1は、交差点等に設置される路側インフラ装置2と路側インフラ装置2と路車間通信可能な各車両3から構成される。車両台数検知システム1では、路側インフラ装置2がカメラで撮影した画像から車両台数を検知し、その検知した車両台数(渋滞情報)を含むインフラ情報を車両3に提供する。特に、車両台数検知システム1では、路側インフラ装置2が画像から車両と判断される領域を抽出する毎にその領域の上下方向の長さと撮像角度から車両長を推定するとともに車両3から真の車両長を受信し、その推定車両長と受信車両長とを比較して領域に含まれる車両の台数を判別する。
【0031】
まず、各車両3について説明する。車両3は、路側インフラ装置2との無線通信が可能であり、路側インフラ装置2からのインフラ情報を利用する車両である。そのために、車両3は、無線通信機30を備えている。
【0032】
無線通信機30は、路側インフラ装置2との間で無線通信を行うための無線通信機である。車両3が路側インフラ装置2の無線通信可能領域内に進入すると、無線通信機30では、車両3の情報を路側インフラ装置2に送信するとともに、路側インフラ装置2からインフラ情報を受信する。送信する車両3の情報には、少なくとも車両3が保持している車両長(車両3の前後方向の長さの真値)が含まれる。
【0033】
次に、路側インフラ装置2について説明する。路側インフラ装置2は、各車両3との無線通信が可能であり、各車両3にインフラ情報を提供する路側の装置である。特に、路側インフラ装置2では、カメラで撮影した画像から各種情報(特に、車両台数)を検知し、その検知した情報からインフラ情報を生成する。そのために、路側インフラ装置2は、カメラ20、無線通信機21、制御装置22を備えている。
【0034】
なお、本実施の形態では、カメラ20が特許請求の範囲に記載する撮影手段に相当し、無線通信機21及び制御装置22での処理が特許請求の範囲に記載する車両長取得手段に相当し、制御装置22での各処理が特許請求の範囲に記載する車両領域抽出手段、領域長さ取得手段、撮像角度取得手段、車両情報取得手段(車両台数推定手段、車両長推定手段)に相当する。
【0035】
カメラ20は、道路沿いに設置され、道路領域を撮影するカメラである。カメラ20は、車両に対して前方かつ想定される最も高い車両高よりも高い位置に配置され、この配置から道路領域を撮影するために水平面に対して下方に所定角度傾けて取り付けられている(図2(a)参照)。このカメラ20の配置と取り付け角度及びカメラ20の画角や解像度等によって道路領域において一定の撮影範囲が規定され、その撮影範囲が車両検知可能領域となる。カメラ20では、一定時間毎に、一定の道路領域を撮影し、その撮影した画像を制御装置22に出力する。なお、このカメラ20では車両のフロント側を斜め上方から撮影するので、車両が前後で接近している場合には撮影画像上で車両が上下に重なって写る。
【0036】
無線通信機21は、車間3との間で無線通信を行うための無線通信機である。この無線通信機21の電波が伝達可能な範囲を無線通信可能領域とする。無線通信機21では、一定時間毎に、制御装置22で生成したインフラ情報を送信する。また、無線通信機21では、無線通信可能領域内に存在する各車両3からの車両情報を受信し、その受信した車両情報を制御装置22に出力する。送信するインフラ情報には、少なくとも車両台数(渋滞情報)が含まれる。ちなみに、無線通信可能領域は、カメラ20の車両検知可能領域よりも広い領域である。
【0037】
制御装置22は、CPU[CentralProcessing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]等からなる電子制御装置である。制御装置22は、一定時間毎にカメラ20から画像を入力し、その画像から車両の各種情報を検知する。そして、制御装置22では、検知した車両情報からインフラ情報を生成して、そのインフラ情報を無線通信機21に出力する。また、制御装置22では、無線通信機21から無線通信可能領域内に存在する各車両3の車両情報を入力する。特に、制御装置22では、カメラ20の画像と各車両3の車両情報を用いて車両検知可能領域内の車両台数を検知する。
【0038】
この車両台数の検知処理について詳細に説明する。制御装置22では、画像が入力される毎に、画像から車両と判断される領域(以下、車両領域と記載)を抽出する。この抽出する方法としては、従来の方法を適用し、例えば、車両のテンプレートを用いたテンプレートマッチングがある。
【0039】
車両が十分な車間距離を取って走行している場合、抽出される車両領域には1台の車両だけが含まれることになる。しかし、図2(a)の例で示すように2台の車両が前後で接近している場合(例えば、渋滞中、停止中)、図3に示すようにカメラ20で撮影された画像I上では2台の車両が上下に重なるので、抽出される車両領域には2台の車両が含まれることになる。車両台数の検知において、画像から抽出された車両領域に2台の車両が含まれているにもかかわらず、1台の車両としてカウントすると、誤検知となる。そこで、制御装置22では、画像から新たな車両領域を抽出する毎に、車両領域に含まれる車両の台数を正確に判断する処理を行う。なお、車両検知可能領域に新たに進入してくる車両は、図3に示すように画像Iの最上部のエリアから車両領域Aとして抽出される。
【0040】
画像から新たな車両領域を抽出すると、制御装置22では、その車両領域の上下方向のドット数(画素数)yを検出する(図3参照)。また、制御装置22では、その車両領域に対する撮像角度θを算出する。撮像角度θは、図2(a)に示すように、車両領域Aの上下方向中央部とカメラ20とを結ぶ直線L1と道路面との相対角度である。但し、撮像角度θは、車両領域の上下方向上端部、下端部等の他の位置とカメラ20とを結ぶ直線と道路面との相対角度でもよい。なお、上記したように画像から新たに抽出される車両領域の位置は画像上の最上部なので、撮像角度θを予め設定された固定値としてもよい。
【0041】
制御装置22では、その車両領域の上下方向のドット数yと撮像角度θを用いて、式(1)により車両領域に含まれる車両の前後方向の長さL’を算出する。式(1)におけるKは、車両領域の上下方向の実際の長さYと車両領域の画像上の上下方向のドット数yとの比(すなわち、ドット間(画素間)の実際の距離)であり、検出対象物とカメラ20との距離が一定であれば定数として設定できる。したがって、式(1)のK×yは、車両領域の上下方向の実際の長さYである。図2(b)に示すように車両領域の上下方向中央部とカメラ20とを結ぶ直線L1を車両領域の車両の前後方向の長さL’の端部を始点とする直線L2として平行移動すると、車両領域の上下方向の実際の長さK×y、撮像角度θと車両領域の車両の前後方向の長さL’との関係は三角関数により式(1)が成立する。
【数1】

【0042】
図2(a)に示すように2台の車両が前後で接近している場合には図3に示すように画像上で上下に車両が重なるので、2台の車両が含まれる車両領域は1台の車両だけ含まれる車両領域よりも上下方向の長さK×yが長くなる。車両領域の上下方向の長さK×yが長いと、式(1)で算出される車両領域の車両の長さL’も長くなる。したがって、この車両領域の車両の長さL’が実際の車両長よりも十分に長ければ、車両領域に含まれる車両が2台と判別できる。
【0043】
そこで、制御装置22では、無線通信機21で受信した無線通信可能領域内の各車両3の車両情報から、画像から新たに抽出された車両領域に含まれる車両の車両長Lを取得する。画像から新たに抽出された車両領域に含まれる車両は車両検知可能領域に入ったばかりの車両であるので、受信した各車両3の位置情報と車両検知可能領域の位置情報により画像から新たに抽出された車両領域に含まれる車両を特定することができる。なお、画像から新たに抽出された車両領域に2台の車両が含まれる場合、その2台のうちの少なくとも1台の車両から車両長Lが得られればよい。
【0044】
制御装置22では、画像から新たに抽出された車両領域から推定された車両長L’と無線通信機21で受信した車両領域に含まれ車両の真の車両長Lとを比較する。推定された車両長L’が真の車両長Lよりも十分に大きい場合、制御装置22では、画像から新たに抽出された車両領域に2台の車両が含まれている(2台の車両を1台の車両として抽出されている)と判断し、車両台数カウンタのカウント値に2台分加算する。一方、推定された車両長L’が真の車両長Lよりも十分に大きくない場合、制御装置22では、画像から新たに抽出された車両領域に1台の車両が含まれていると判断し、車両台数カウンタのカウント値に1台分加算する。この十分に大きいか否かを判断する閾値は、車両長L’の推定精度に依存して決定される。車両長L’の推定精度は、カメラ20の撮像範囲(画角等)、カメラ20の性能(解像度等)、車両領域のドット数yと撮像角度θを用いた車両長L’の算出方法(三角関数を利用した方法等)等によってきまる。
【0045】
このように、制御装置22では、画像から新たに車両領域が抽出される毎に、車両台数カウンタのカウント値に1又は2を加算する。また、制御装置22では、画像で過去に抽出されていた車両領域が抽出されなくなる毎に(車両検知可能領域から車両が出る毎に)、その抽出されなくなった車両領域に含まれる車両の台数分を車両台数カウンタのカウント値から減算する。そして、制御装置22では、その車両台数カウンタのカウント値を車両検知可能領域内に存在する車両の台数とする。
【0046】
図1〜図3を参照して、車両台数検知システム1の動作について説明する。特に、路側インフラ装置2の制御装置22の処理については図4のフローチャートに沿って説明する。図4は、図1の路側インフラ装置における制御装置での車両台数検知処理の流れを示すフローチャートである。
【0047】
車両3が路側インフラ装置2の無線通信可能領域内に進入すると、車両3の無線通信機30では、路側インフラ装置2との路車間通信を開始し、一定時間毎に、車両3の情報(車両長等)を送信するとともにインフラ情報を受信する。
【0048】
路側インフラ装置2のカメラ20では、一定時間毎に、道路領域における車両検知可能領域を撮影する。また、無線通信機21では、インフラ情報を送信するとともに、無線通信可能領域内に存在する各車両3から車両情報を受信する。
【0049】
制御装置22では、一定時間毎に、カメラ20で撮影した画像から車両検出処理を行い、新たな車両を検出したか否かを判定する(S10)。S10にて新たな車両を検出しなかったと判定した場合、制御装置22では、次の画像まで待つ。
【0050】
S10にて新たな画像を検出したと判定した場合、制御装置22では、新たに検出した車両領域の上下方向のドット数yを取得する(S11)。また、制御装置22では、新たに検出した車両領域に対する撮像角度θを算出する(S12)。この撮像角度θは、予め設定される固定値を用いる場合もある。そして、制御装置22では、新たに検出した車両領域のドット数yと撮像角度θから式(1)により車両長L’を推定する(S13)。
【0051】
また、制御装置22では、無線通信機21で受信した各車両3の情報から新たに検出した車両領域に含まれる車両の車両長L(真値)を取得する(S14)。
【0052】
そして、制御装置22では、推定車両長L’が受信車両長Lよりも十分に大きいか否かを判定する(S15)。S15にて推定車両長L’が受信車両長Lよりも十分に大きいと判定した場合、制御装置22では、車両台数カウンタを2加算する(S16)。一方、S15にて推定車両長L’が受信車両長Lよりも十分に大きくないと判定した場合、制御装置22では、車両台数カウンタを1加算する(S17)。
【0053】
制御装置22では、画像から既存の車両領域が抽出されなくなると、その抽出されなくなった車両領域の車両の台数分を車両台数カウンタから減算する。そして、制御装置22では、車両台数カウンタのカウント値を車両検知可能領域内に存在する車両の台数とする。
【0054】
この車両台数検知システム1によれば、画像から車両領域を検出し、その車両領域の上下方向のドット数y(上下方向の実際の長さK×y)と撮像角度θを取得し、そのドット数yと撮像角度θから車両台数を検知するので、車両台数を検知するための計算量が少なく、処理負荷を軽減して画像から車両台数を検知することができる。
【0055】
また、車両台数検知システム1によれば、画像から検出された車両領域から車両長L’を推定するとともに路車間通信によってその車両領域の車両の真の車両長Lを受信し、推定の車両長L’と真の車両長Lを比較することにより、画像から検出された車両領域の車両台数の誤検知を防止でき、車両台数を高精度に検知することができる。
【0056】
また、車両台数検知システム1によれば、画像から車両の台数を検知するだけなので、解像度がある程度低くても検知可能であり、車両検知可能領域を広く設定でき、遠くまで検知可能である。なお、特許文献3(特開平8−304548号公報)には道路沿いに設置されたカメラで前車と自車を同時に撮影した画像を画像処理し、前車と自車の位置をそれぞれ特定して車間距離等の車両情報を検知することが開示されているが、このような処理を行うためには個々の車両を高精度に特定するために画像の高い解像度が必要となり、検知範囲が解像度に依存するため、カメラから離れた位置の車両を高精度に検知できないので、車両検知可能領域が狭くなる。
【0057】
なお、画像から検出される車両領域に含まれる車両台数が1台と判断した場合、車両領域のドット数yと撮像角度θから推定される車両長L’は車両領域に含まれるその1台の車両の車両長なので、この車両台数検知システム1では車両情報として車両長も検知できることになる。
【0058】
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されることなく様々な形態で実施される。
【0059】
例えば、本実施の形態では路車間通信可能な路側インフラ装置と車両から構成される車両台数検知システムとしたが、他の構成でシステムを構築してもよい。例えば、路側インフラ装置だけでシステムを構築してもよい。
【0060】
また、本実施の形態では路車間通信によって車両から真の車両長を受信する構成としたが、他の方法で車両長を取得してもよい。例えば、画像から車両の車種や車両タイプ等を判別し、その車種や車両タイプから車両長を取得する方法、画像から車両のナンバプレートの自動車登録番号を認識し、その自動車登録番号から車両長を取得する方法がある。このように画像から車両長を取得すれば、路側インフラ装置だけでシステムを構築できる。
【0061】
また、本実施の形態ではカメラが車両に対して前方かつ最も高い車両高よりも高い位置に配置され、この配置から水平面に対して下方に所定角度傾けて取り付けられ、カメラで車両のフロント側を斜め上方から撮影する場合に適用したが、カメラが車両に対して後方に配置され、カメラで車両のバック側を斜め上方から撮影する場合に適用可能である。
【0062】
また、本実施の形態では路側インフラ装置で画像から車両領域を検出し、その車両領域の車両長を推定し、その推定車両長と車両からの受信車両長を比較して車両領域の車両台数を判断し、車両台数を検知する構成としたが、路側インフラ装置で撮影した画像を車両に送信して、車両側で全ての処理を行う構成としてもよいし、路側インフラ装置で車両領域の車両長の推定まで行い、その推定車両長を車両に送信して、車両側でその後処理を全て行う構成としてもよいし、あるいは、車両側では車両領域の車両台数の判断まで行い、その判断結果を路側インフラ装置に送信して、路側インフラ装置で最終的な車両台数を検知する構成としてもよい。
【0063】
また、本実施の形態では車両領域のドット数と撮像角度を用いた車両領域の車両長の推定方法として三角関数を利用した方法を適用したが、車両領域のドット数(上下方向の長さ)と撮像角度を用いた車両領域の車両長の推定方法としては他の方法を適用してもよい。
【0064】
また、本実施の形態では画像上で上下に車両が重なる場合に適用したが、画像上で左右に車両が重なる場合にも適用可能である。画像上で左右に車両が重なるのは、路側のカメラが車両進行方向に対して斜め前方あるいは後方に位置し、車両と同程度の高さ位置から水平に撮影した場合である。処理としては、画像から車両領域が検出されると、その車両領域の左右方向の長さ(ドット数)を取得し、その左右方向の長さと撮像角度から車両領域の長さを推定する。
【0065】
また、本実施の形態では画像から検出された車両領域に含まれる車両として1台か2台かを判別する場合に適用したが、3台以上の車両の判別も可能である。
【0066】
また、本実施の形態では車両台数を検知する構成としたが、車間距離の検知も可能である。その検知方法としては、画像から検出された車両領域の車両長を推定するとともに車両から車両長を受信し、その推定車両長と受信車両長に基づいて車両領域に2台の車両が含まれると判別した場合、推定車両長から2台の各車両の受信車両長を減算することにより2台の車両間の車間距離を推定する。この方法により、車両領域に3台以上の車両が含まれる場合の車間距離も推定できる。
【符号の説明】
【0067】
1…車両台数検知システム、2…路側インフラ装置、3…車両、20…カメラ、21…無線通信機、22…制御装置、30…無線通信機。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両が重なって撮影される可能性のある特定撮影位置から一定の道路領域を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段で撮影した画像から車両と判断される領域を抽出する車両領域抽出手段と、
前記車両領域抽出手段で抽出した車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さを取得する領域長さ取得手段と、
前記車両領域抽出手段で抽出した車両領域に対する撮像角度を取得する撮像角度取得手段と、
前記領域長さ取得手段で取得した車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと前記撮像角度取得手段で取得した車両領域に対する撮像角度に基づいて前記車両領域抽出手段で抽出した車両領域の車両情報を取得する車両情報取得手段と
を備えることを特徴とする車両情報取得装置。
【請求項2】
前記車両情報取得手段は、前記領域長さ取得手段で取得した車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと前記撮像角度取得手段で取得した車両領域に対する撮像角度に基づいて前記車両領域抽出手段で抽出した車両領域に含まれる車両の台数を推定する車両台数推定手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両情報取得装置。
【請求項3】
前記車両情報取得手段は、前記領域長さ取得手段で取得した車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと前記撮像角度取得手段で取得した車両領域に対する撮像角度に基づいて前記車両領域抽出手段で抽出した車両領域に存在する車両の長さを推定する車両長推定手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両情報取得装置。
【請求項4】
前記車両情報取得手段は、前記領域長さ取得手段で取得した車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと前記撮像角度取得手段で取得した車両領域に対する撮像角度に基づいて前記車両領域抽出手段で抽出した車両領域に存在する車両の長さを推定する車両長推定手段と、前記車両長推定手段で推定した車両の長さに基づいて前記車両領域抽出手段で抽出した車両領域に含まれる車両の台数を推定する車両台数推定手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両情報取得装置。
【請求項5】
前記車両情報取得手段は、前記領域長さ取得手段で取得した車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと前記撮像角度取得手段で取得した車両領域に対する撮像角度に基づいて前記車両領域抽出手段で抽出した車両領域に存在する車両の長さを推定する車両長推定手段と、前記車両長推定手段とは異なる方法により前記車両領域抽出手段で抽出した車両領域に存在する車両の長さを取得する車両長取得手段と、前記車両長推定手段で推定した車両の長さと前記車両長取得手段で取得した車両の長さに基づいて前記車両領域抽出手段で抽出した車両領域に含まれる車両の台数を推定する車両台数推定手段を備えることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の車両情報取得装置。
【請求項6】
前記車両情報取得手段は、前記車両台数推定手段で車両の台数が複数台と推定した場合に前記車両長推定手段で推定した車両の長さと前記車両長取得手段で取得した車両の長さに基づいて前記車両領域抽出手段で抽出した車両領域に含まれる車両間の車間距離を推定する車間距離推定手段を備えることを特徴とする請求項5に記載の車両情報取得装置。
【請求項7】
車両が重なって撮影される可能性のある特定撮影位置から一定の道路領域を撮影する撮影ステップと、
前記撮影ステップで撮影した画像から車両と判断される領域を抽出する車両領域抽出ステップと、
前記車両領域抽出ステップで抽出した車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さを取得する領域長さ取得ステップと、
前記車両領域抽出ステップで抽出した車両領域に対する撮像角度を取得する撮像角度取得ステップと、
前記領域長さ取得ステップで取得した車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと前記撮像角度取得ステップで取得した車両領域に対する撮像角度に基づいて前記車両領域抽出ステップで抽出した車両領域の車両情報を取得する車両情報取得ステップと
を含むことを特徴とする車両情報取得方法。
【請求項8】
前記車両情報取得ステップは、前記領域長さ取得ステップで取得した車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと前記撮像角度取得ステップで取得した車両領域に対する撮像角度に基づいて前記車両領域抽出ステップで抽出した車両領域に含まれる車両の台数を推定する車両台数推定ステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の車両情報取得方法。
【請求項9】
前記車両情報取得ステップは、前記領域長さ取得ステップで取得した車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと前記撮像角度取得ステップで取得した車両領域に対する撮像角度に基づいて前記車両領域抽出ステップで抽出した車両領域に存在する車両の長さを推定する車両長推定ステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の車両情報取得方法。
【請求項10】
前記車両情報取得ステップは、前記領域長さ取得ステップで取得した車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと前記撮像角度取得ステップで取得した車両領域に対する撮像角度に基づいて前記車両領域抽出ステップで抽出した車両領域に存在する車両の長さを推定する車両長推定ステップと、前記車両長推定ステップで推定した車両の長さに基づいて前記車両領域抽出ステップで抽出した車両領域に含まれる車両の台数を推定する車両台数推定ステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の車両情報取得方法。
【請求項11】
前記車両情報取得ステップは、前記領域長さ取得ステップで取得した車両領域の上下方向の長さ又は左右方向の長さと前記撮像角度取得ステップで取得した車両領域に対する撮像角度に基づいて前記車両領域抽出ステップで抽出した車両領域に存在する車両の長さを推定する車両長推定ステップと、前記車両長推定ステップとは異なる方法により前記車両領域抽出ステップで抽出した車両領域に存在する車両の長さを取得する車両長取得ステップと、前記車両長推定ステップで推定した車両の長さと前記車両長取得ステップで取得した車両の長さに基づいて前記車両領域抽出ステップで抽出した車両領域に含まれる車両の台数を推定する車両台数推定ステップを含むことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の車両情報取得方法。
【請求項12】
前記車両情報取得ステップは、前記車両台数推定ステップで車両の台数が複数台と推定した場合に前記車両長推定ステップで推定した車両の長さと前記車両長取得ステップで取得した車両の長さに基づいて前記車両領域抽出ステップで抽出した車両領域に含まれる車両間の車間距離を推定する車間距離推定ステップを含むことを特徴とする請求項11に記載の車両情報取得方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−37964(P2012−37964A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−175360(P2010−175360)
【出願日】平成22年8月4日(2010.8.4)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】