車両情報表示システム及びプログラム
【課題】車両情報の参照値に対する現在値の偏差を運転者が従来よりも一目で理解しやすい車両情報表示システム等を提供する。
【解決手段】瞬間グラフ表示領域は、基準線、グリッド線、履歴値バー、現在値バーからなる。基準線は、上下方向中央部の左右方向に引いた白色の線である。現在値バーは基準線の右端ドットを通り上下いずれかの方向に引いた線であり、基準線を平均燃費として、現在の最新の瞬間燃費が平均燃費を上回る場合、基準線から上方向にその偏差に応じたドット数の青色の線を引き、現在の最新の瞬間燃費が平均燃費を下回る場合、基準線から下方向にその偏差応じたドット数の赤色の線を引く。そして、最新の瞬間燃費の値を取得してから1秒後に次の最新の瞬間燃費の値を取得したときには、これまでの瞬間燃費の値に対応する線を1ドットずつ左に移動させた位置に移動させてスクロール表示を行う。
【解決手段】瞬間グラフ表示領域は、基準線、グリッド線、履歴値バー、現在値バーからなる。基準線は、上下方向中央部の左右方向に引いた白色の線である。現在値バーは基準線の右端ドットを通り上下いずれかの方向に引いた線であり、基準線を平均燃費として、現在の最新の瞬間燃費が平均燃費を上回る場合、基準線から上方向にその偏差に応じたドット数の青色の線を引き、現在の最新の瞬間燃費が平均燃費を下回る場合、基準線から下方向にその偏差応じたドット数の赤色の線を引く。そして、最新の瞬間燃費の値を取得してから1秒後に次の最新の瞬間燃費の値を取得したときには、これまでの瞬間燃費の値に対応する線を1ドットずつ左に移動させた位置に移動させてスクロール表示を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両情報システム等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、メータ_ECUが、設定時間t内の走行距離Liと燃料噴射量Fiとに基づいて車両の瞬間燃費Fciを演算するとともに、設定時間t毎に繰り返し演算される走行距離Li及び燃料噴射量Fiの各積算値L、Fに基づいて車両の平均燃費Fcを演算し、平均燃費Fcに対する瞬間燃費Fciの偏差を燃費情報として燃費メータ上に表示させる構成が開示されている。この表示は、燃費メータ上において中立位置に対する指針の揺動によって行い、偏差が正値のとき指針を偏差量に応じた振れ幅でプラス方向に振れさせ、偏差が負値のとき指針を偏差量に応じた振れ幅でマイナス方向に振れさせるようにして行っている。また、指針が揺動する「領域」を、プラス方向とマイナス方向で異なる色で表示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−298494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、指針は、針先が示す位置によってその値を特定するものである。つまり、針先が示す点(ポイント)で値を示すものであり、一目で視認しにくい場合があるという問題がある。例えば、車両の走行による傾きなどの影響をうけやすく、車両の傾きによって、偏差の大きさや方向を誤認する可能性がある。
【0005】
また、針先が示す位置が何を示しているのかを予め把握しておく必要がある。例えば特許文献1の図14のようにどの領域でどの程度、平均燃費より悪化するのか、改善するのかを、ユーザは予め把握しておく必要がある。また特許文献1ではプラス側とマイナス側で領域の色(スケールの色)を変えており、指針が指し示す領域の色を見ることによって、燃費がよい方向の運転であるか否かを判別できるようにしているが、針先が指し示す箇所に色を付すだけでは、直感的にどの程度、平均燃費より悪化しているのか、改善しているのかが一目でわからない場合があるという問題がある。特に夜間など暗い場合には指針は見にくい場合があるという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、係る問題等を解決するためになされたもので、車両情報の参照値に対する現在値の偏差を運転者が従来よりも一目で理解しやすい車両情報表示システム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)上述した目的を達成するために、本発明に係る車両情報表示システムは、車両情報を取得し、当該車両情報についての参照値を基準位置として、前記車両情報の現在値の前記参照値からの偏差を前記基準位置に対する偏差として表示する車両情報表示システムであって、前記参照値からの現在値の偏差を前記基準位置からの所定の塗りつぶし態様で表示する塗りつぶし表示を行い、前記塗りつぶしの色を、前記参照値に対するプラス方向に対しては第一の色を主とし、前記参照値に対するマイナス方向に対しては第一の色とは異なる第二の色を主とすることを特徴とする。
【0008】
車両情報は、例えば車内LAN等に接続して車両から取得するようにしてもよいし、センサ等を車両に設けて取得するようにしてもよいし、車両情報表示システム内にセンサ等を設けて取得するようにしてもよい。
【0009】
参照値は、例えば、過去に取得した複数の現在値の平均値、中央値、または、最頻値とするとよい。後述する(14)のように、参照値は、取得した車両情報の所定期間の平均値とし、前記現在値は瞬間値とすると特によい。
【0010】
参照値を過去に取得した複数の現在値に基づいて算出する場合、その算出に用いる現在値の範囲は所定期間の値とするとよい。この所定期間の始期は、例えば車輌情報表示システムを車両に取り付けたときとしてもよいし、特定の時からとしてもよいし、現在より所定期間前の時からとしてもよいし、運転者等のユーザからの指示があった時からとしてもよい。また、所定期間の終期は、例えば、現在としてもよいし、現在から所定期間前としてもよいし、始期より後の特定の時としてもよいし、運転者等のユーザからの指示があった時からとしてもよい。所定期間は例えば昨日中、先月中、前年中のようにしてもよいが、特に終期は現在とすると、現在から所定の間までの値が反映された参照値となることから分かりやすくてよく、始期は、車両情報表示システムを車両に取り付けたとき、または、運転者等のユーザからの指示があった時とするとユーザにとって分かりやすくよい。
【0011】
参照値からの現在値の偏差は、例えば、現在値から参照値を差し引いた値とするとよい。
【0012】
基準位置からの所定の塗りつぶし態様は、ベタ塗りでも、例えばハッチングのような所定パターンでの塗りつぶしでもよい。特に所定の塗りつぶし態様は所定の連続パターンまたは繰り返しパターンとするとよく、特に一色の塗りつぶしとするとよい。また、偏差が大きくなればなるほど前記基準位置から遠くの位置まで前記所定の塗りつぶし態様で表示させるとよい。
【0013】
「第一の色を主」とする、「第二の色を主」とするとは、一色の塗りつぶしに限らず、複数の色をもちいてもよいことを示す趣旨であり、主とする色が、第一の色と、第二の色とで異なることを特徴としている。特に第一の色と第二の色とは、色相が近似しない色とするとよく、特に概ね補色関係になる色とするとよい。
【0014】
偏差を表示する表示手段は、予め固定のパターンで表示する表示装置としてもよいが、カラーのドットマトリックス表示装置を用いると塗りつぶし態様等の表示内容に柔軟性を持たせることができるので特によく、液晶ディスプレイのようにバックライト、フロントライト等による外部光の透過度、反射度を代えて表示するものや、ELディスプレイのような自発光によって表示するものを用いると特によい。このようにすれば、夜間等の暗い環境でも容易に偏差を視認できる。カラーのドットマトリックス表示装置を用いる場合、塗りつぶしの幅は1ドットでもよいし、複数ドットでもよい。
【0015】
特許文献1の構成は、プラス側とマイナス側で領域の色(スケールの色)を変えるだけであり、各領域の幅は固定であって偏差に応じて変化するものではなく、分かりにくかったが、このようにすれば、基準値からの偏差の大きさを、基準位置から塗りつぶされた範囲の大きさとして容易に一目で把握することができる。
【0016】
また、針とは異なり車両の走行による傾きがあっても、基準位置から塗りつぶされた範囲の大きさは変わらないため、車両の傾きによって偏差の大きさや方向を誤認することもなくなる。
【0017】
なお、本車両情報表示システムは、車両に固定可能に構成するとよい。車両に固定可能に構成するとは、例えば、直接車両に固定する手段を備える構成でもよいし、車両への固定手段(例えばブラケット等)に対して固定する手段を有する構成など間接的に車両に固定する手段を備える構成でもよい。固定の場所は、車室内が望ましく、運転者から視認可能な位置とするとよい。例えば、ダッシュボード上や、フロントガラスに対して固定する構成とするとよい。固定する構成としては、例えば、接着剤や両面テープ等で貼り付けるようにしてもよいし、吸盤等によって吸着させて固定するようにしてもよい。
【0018】
(2)前記プラス方向の色及び前記マイナス方向の色とは異なる第三の色を主として前記基準位置を示す構成とするとよい。
【0019】
このようにすれば、基準位置を明確に一目で把握することができるとともに、基準位置からの変位方向を容易に把握することができ、基準位置から塗りつぶされた範囲の大きさを一目で把握することができる。
実施形態においては、第一の色は青、第二の色は赤、第三の色は白としている。
【0020】
(3)前記基準位置に近接する位置から遠ざかる位置に向けて、前記塗りつぶしを行う所定形状の複数のブロックを配置し、前記複数のブロックは同一または相似形状とし、前記ブロックを前記所定の塗りつぶし態様で表示しない状態では、前記塗りつぶしを行う色とは異なる第4の色を主として塗りつぶした状態で表示しておく構成とするとよい。
【0021】
このようにすれば、どこからどこまでが塗りつぶしが行われる範囲かを一目で把握することができ、塗りつぶしの大きさを相対的に容易に把握することができる。
【0022】
例えば、実施形態では、ブロックは縦長長方形状で同一形状、遠ざかる位置は左右方向端、第4の色としてグレーで予め塗りつぶしている。
【0023】
(4)前記ブロックは、前記プラス方向に10個以上、前記マイナス方向に10個以上表示する構成とするとよい。このようにすれば、参照値に対する現在値の偏差の程度をより詳しく知ることができる。
例えば、実施形態では、ブロックは、プラス方向、マイナス方向ともに、12個としている。
【0024】
特に、ブロックは、プラス方向とマイナス方向とで同数とするとよい。さらに、例えば、基準位置を中心として同一形状のブロックを同数、一直線上に、基準位置から離れる方向に向けて、同一間隔で配置するとよい。このようにすれば、配置された複数のブロックの中心位置からどの程度の距離まで塗りつぶし表示がなされるかによって参照値からの偏差の大きさの度合いを容易に一目で把握することができる。
【0025】
(5)前記偏差の変化に伴い、前記所定の塗りつぶし態様により塗りつぶし表示する範囲が変化した場合に、変化前の位置から変化後の位置へ徐々に前記塗りつぶし表示または前記塗りつぶし表示の解除を行う補完表示を行い、当該補完表示において、前記偏差が大きくなる方向に変化した場合の前記基準位置からの塗りつぶし表示は、変化が小さくなる方向に変化した場合の塗りつぶし解除表示より、早く行う構成とするとよい。
【0026】
実施形態では、偏差が増加する方向への補完表示は偏差が減少する方向の補完表示に比べ相対的に早く行い、偏差が減少する方向への補完表示(解除表示)は変化が増加する方向への補完表示に比べ相対的に遅く行っている。
【0027】
(6)前記現在値の取得間隔に比べて長い所定時間の間の複数の前記偏差の最大値に対応する前記基準位置からの前記塗りつぶし表示の端部の位置を表示する構成とするとよい。このようにすれば、例えば、連続する所定時間内に取得された複数の異なる時間における現在値の中の最大値を前記基準位置との関係で把握できるとともに、当該最大値と現在値との大きさの関係を一目で把握することができる。また現在値が当該所定時間内の偏差の最大値を超えたか否かを容易に判断することもできる。
塗りつぶし表示の端部の位置を表示は、例えば、線や所定の色(第5の色)のブロックの塗りつぶし等で行うとよい。
【0028】
(7)前記車両情報は、ユーザの車両操作に応じて変化する値とし、前記偏差の算出間隔を1秒以下とし、当該算出間隔に応じて前記塗りつぶし表示を行うとよい。
このようにすれば、ユーザの現在の車両操作の良し悪しを一目でリアルタイムに把握することができる。
【0029】
(8)前記偏差の算出間隔を表示画面のリフレッシュレートと同一とするとよい。
このようにすれば、なめらかに表示を行うことができる。望ましくは、1秒間に数回から数十回更新するとよい。
【0030】
(9)前記塗りつぶし表示の履歴を少なくとも過去数分分以上表示するとよい。このようにすれば、過去の偏差の推移を確認できるとともに、過去の偏差の履歴と現在の偏差とを対比して確認できる。
【0031】
(10)前記履歴の表示は、前記現在値に対応する前記塗りつぶし表示が一定の位置を基準位置として行われるように、過去の前記塗りつぶし表示の箇所をスクロール表示させて行う構成とするとよい。
【0032】
例えば、実施形態では、グラフの右端を現在値に対応する塗りつぶし表示の位置として固定して、右端から上下方向に現在値についての偏差を表示する構成として、過去の履歴は随時左側にスクロール表示するようにしている。
このようにすれば、現在から一定期間過去にさかのぼって偏差を確認することが容易にできるとともに、現在値を一目で把握することができる。
【0033】
(11)前記履歴の表示における塗りつぶし表示のピークポイントを強調表示する構成とするとよい。
【0034】
このようにすれば履歴の表示内での偏差の最大値を容易に確認することができるとともに、このピークポイントに対して現在値の偏差がどの程度のレベルにあるのかを容易に確認することができる。
【0035】
(12)前記履歴の表示範囲における、前記プラス方向の塗りつぶし面積と、前記マイナス方向の塗りつぶし面積とに関する比率についての表示を前記履歴の表示とともに行う構成とするとよい。
【0036】
このようにすれば、履歴の範囲内で参照値に対する現在値の良し悪しを容易に把握することができる。この場合、例えば、参照値の算出に用いる情報の範囲は、履歴として表示する範囲を超える範囲とするとよく、特に参照値の算出に用いる情報の範囲は、履歴として表示する範囲よりも10倍以上多くの個数の情報となる範囲とするとよい。
【0037】
プラス方向の塗りつぶし面積と、マイナス方向の塗りつぶし面積とに関する比率は、例えば、プラス方向の塗りつぶし面積そのものと、マイナス方向の塗りつぶし面積そのものとの比率としてもよいし、この塗りつぶしを行うために得た現在値の参照値からの偏差のプラス方向とマイナス方向のそれぞれの履歴の大きさの積分値の比としてもよい。
比率についての表示は比率を数値で表示するようにしてもよいし、比率に応じて履歴上にライン等を引くようにしてもよい。
【0038】
(13)前記車両情報を車両側から取得する取得手段を備え、前記取得手段から車両情報が取得出来ない場合には、当該車両情報に基づく塗りつぶし表示を行わない構成とするとよい。
(14)前記参照値は、取得した車両情報の所定期間の平均値とし、前記現在値は瞬間値とするとよい。
【0039】
取得した車両情報の所定期間の平均値は、例えば、車両情報の瞬間値を取得してその取得した車両情報の瞬間値の所定期間の平均値としてもよいし、車両情報として平均値そのものを取得して取得した車両情報の所定期間の平均値としてもよい。
【0040】
瞬間値は、例えば、平均値よりも短い期間の平均値を利用してもよい。この場合、特に1秒以下といった人の認知できる時間間隔よりも短い時間間隔の平均値を利用するとよい。また、瞬間値は、車両から瞬間値として規定される車両情報を取得して利用してもよい。例えば瞬間燃費として規定される車両情報を車両から取得し用いるとよい。
【0041】
(15) 前記参照値は平均燃費であり、前記現在値は瞬間燃費である構成とするとよい。
前記(1)〜(14)の構成要素は適宜組み合わせて構成するとよい。
【0042】
(16)(1)〜(15)のいずれかに記載の車両情報表示システムの機能をコンピュータに実現させるためのプログラムとして構成するとよい。
【発明の効果】
【0043】
本発明によれば、車両情報の参照値に対する現在値の偏差を運転者が従来よりも一目で理解しやすい車両情報表示システム等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の好適な一実施形態であるレーダー探知機の構成を示す図である。
【図2】レーダー探知機のブロック図である。
【図3】待ち受け画面・レーダースコープ・GPS警報の表示例を示す図である。
【図4】レーダー波警報機能における警報画面の表示例を示す図である。
【図5】第一車両情報表示機能による第一車両情報表示画面の表示例を示す図である。
【図6】第一車両情報表示画面の瞬間燃費表示領域のバークラフの表示例を示す図である。
【図7】第二車両情報表示機能による第二車両情報表示画面の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
図1,図2は、本発明の車両情報表示システムとして好適な一実施形態であるレーダー探知機の構成を示している。本レーダー探知機は通常ダッシュボード上に取り付けられる。本レーダー探知機は通常ダッシュボード上に台座33のプレート33bの底面を貼りつけて固定される。台座33の上部にはボールジョイント受け部33aを設けており、ケース本体1の底面から下方に伸びる支柱部31の下端部に設けたボール部をこのボールジョイント受け部33aに挿し込み、ボール部をその可動範囲内の任意の角度・姿勢で保持させることができる。台座33は、その上面所定位置に球面状の凹部を備えており、台座33は、ゴム等の弾性変形可能で、適度な摩擦係数を有する材質から構成している。ボール部の外径と、凹部の内径とはほぼ等しく設定している。これにより、ボール部が凹部内に入り込んだ状態では、ボール部の外形状と凹部の内形状とが略符合し、ボール部は球面に沿って任意の方向に回転・移動できるようになる。そして、両者の径をほぼ一致させると共に、凹部の内形状に適度な摩擦係数を持たせることで、ボール部を任意の角度・姿勢で保持させることができる。さらに、台座33は弾性変形が可能であるので、図1に示す状態から台座33を保持しつつケース本体1を上方に引き上げる方向に付勢すると、凹部の開口部の径が広がりボール部を凹部から離脱させることができる。逆に、台座33とボール部とが分離した状態の場合、ボール部を凹部の開口部に押し当て、その状態のまま台座33に向けて押し込むように付勢すると、凹部の弾性変形によりその開口部が一旦広がり凹部内にボール部が収納される。その後は、台座33の弾性復元力により凹部の形状は元に戻り、ボール部が簡単に凹部から離脱するのが抑制される。また、台座33の底面には、粘着シートや両面接着テープや面ファスナー等の接着部材の一面が装着され、その接着部材の他の面がダッシュボード等の車室内の所定位置に取り付けられる。これにより、係る車室内の所定位置に台座33が固定される。
【0046】
本レーダー探知機は、図1に示すように、ケース本体1の上面にソーラーパネル2及びスイッチ部3を配置し、ケース本体1の前面側(車両前方へ配置される側(フロントガラス側))の内部に速度測定装置の発する周波数帯のマイクロ波を検知するマイクロ波受信器4を配置する。一方、ケース本体1の後面側(車両後方へ配置される側(ユーザ側(ドライバー側))には、表示部5と警報ランプ6と赤外線通信機7とリモコン受信器16を配置している。また、ケース本体1の上面側内部には、GPS受信器8を配置する。さらに、ケース本体1の一方の側面には、アダプタージャック9を配置し、他方の側面には電源スイッチ10並びに図示省略するDCジャック21を配置する。ケース本体の底面側内部にはバッテリを備え、このバッテリにはソーラーパネル2及びDCジャック21から供給される電力を充電し、各部に電力を供給する。また、ケース本体1内には、スピーカ20も内蔵している。本実施形態では、表示部5はバックライトを有する2.4インチの小型カラードットマトリックス液晶ディスプレイであり、ケース本体1の後面側(車両後方へ配置される側(ユーザ側(ドライバー側))を表示面としている。表示部5を実装するケース本体1の後方側の高さHは、その他の部位の高さH0よりも大きくしている。
【0047】
図2に示すように、赤外線通信機7は携帯電話機12等の赤外線通信機を内蔵した通信装置との間でデータの送受を行なう。アダプタージャック9は、メモリカードリーダ13を接続する端子である。アダプタージャック9にメモリカードリーダ13を接続することで、そのメモリカードリーダ13に装着されたメモリカード14に格納されたデータを内部に取り込んだり、データベース19や制御部18のメモリの内容をメモリカード14に書き込んだりすることができる。より具体的には、メモリカード14に格納されたデータに、新規な目標物の情報(経度・緯度を含む位置情報,種別情報等)などの更新情報がある場合、その更新情報を制御部18が本レーダー探知機に内蔵されるデータベース19に格納(ダウンロード)し、データベース19のデータを更新する。なお、メモリカードリーダ13の機能は、本体ケース1内に内蔵するように構成してもよい。
【0048】
データベース19は、制御部18のマイコン内あるいはマイコンに外付けした不揮発性メモリ(たとえばEEPROM)である。データベース19には、出荷時に一定の目標物に関する情報を登録しており、その後に追加された目標物についてのデータ等は上記のようにしてデータ更新することができる。また、データ更新は、赤外線通信機7を介して行なうこともできる。
【0049】
DCジャック21は、図示省略のシガープラグコードを接続するためのもので、そのシガープラグコードを介して車両のシガーソケットに接続して電源供給を受け得るようにする。
【0050】
無線受信器15は、飛来する所定周波数の無線を受信する。リモコン受信器16は、赤外線によりリモコン(携帯機:子機)17とデータ通信をし、本装置に対する各種の設定を行なう。また、スイッチ部3も制御部18に接続され(図示省略)、リモコン17と同様の設定を行えるようになっている。リモコン17には、待受切替ボタン、設定ボタン、選択ボタン、取消ボタン、決定ボタンと、上下左右の十字ボタンを備えている。
【0051】
さらに本実施形態のレーダー探知機は、図2に示すように車両に実装されているOBD−II(IIはローマ数字の「2」であり、以下「OBD−II」を「OBD2」と記す)コネクタに接続する接続ケーブル22を備え、この接続ケーブル22の先端には、車両のOBD2コネクタに着脱自在に装着できるコネクタ端子23が取り付けられている。OBD2コネクタは、故障診断コネクタとも称され、車両のECUに接続され、各種の車両情報が出力される。さらに本実施形態では、接続ケーブル22の他端には、レーダー探知機のケース本体1の側面に設けたソケット口24と接続するためのコネクタ端子25を設けており、レーダー探知機に対しても接続ケーブル22を着脱できるようにしている。もちろん、接続ケーブル22をレーダー探知機に直接接続するようにしても良い。
【0052】
そこで、この接続ケーブル22に取り付けられたコネクタ端子23と、車両本体側のOBD2コネクタとを連結することで、制御部18は、各種の車両情報を一秒おきに取得する。この車両情報としては、車速、エンジン回転数、エンジン負荷、スロットル開度、瞬間燃費、吸入空気量(MAF)、インジェクション開時間、残燃料量、アクセル開度、ウインカー情報(左右のウインカーの動作(ON/OFF))、ハンドルの回転操舵角情報等がある。
【0053】
また、制御部18は、CPU,ROM,RAM,不揮発性メモリ、I/O等を備えるマイコンであり、上記の各種の入力機器から入力される情報に基づき所定の処理を実行し、上記の各種の出力機器を利用して所定の警報・メッセージや情報を出力する。なお、これらの基本構成は、基本的に従来のものと同様のものを用いることができる。
【0054】
本実施形態のレーダー探知機における機能は、制御部18に有するコンピュータが実行するプログラムとして制御部18のEEPROM上に格納され、これを制御部18に有するコンピュータが実行することで実現される。
【0055】
制御部18の有するプログラムによってコンピュータが実現する機能としては、GPSログ機能、待ち受け画面表示機能、レーダースコープ表示機能、GPS警報機能、レーダー波警報機能、無線警報機能などがある。
【0056】
GPSログ機能は、制御部18が1秒ごとにGPS受信器8によって検出された現在位置をその検出した時刻および速度(車速)と関連づけて位置履歴として不揮発性メモリに記憶する機能である。この位置履歴は例えばNMEA形式で記録する。
待ち受け画面表示機能は、図3(a)に示すように、GPS受信器8によって検出した自車両の速度、緯度、経度、高度を表示部5に表示する機能である。
【0057】
レーダースコープ表示機能は、図3(b)に示すように、GPS受信器8によって検出した現在位置から所定の範囲内(例えば約1kmの範囲内)にある目標物をデータベース19に記憶された位置情報に基づいて検索し、自車位置と目標物の位置との相対的な位置関係を表示部5に表示させる機能である。図3(b)中の左側の「W」が西、右側の「E」が東、上側の「N」が北の方角を示し、「W」と「E」を結ぶ左右方向の線と「N」から下へ伸びる上下方向の線との交点にあるアイコンが自車位置を示している。また「L」「RD」「P」「N」等の文字を有するアイコンが目標物の種類と位置を示す。
【0058】
図3(a)に示すような待ち受け画面表示機能実行中にリモコン17に設けた待受切替ボタンの押下が検出された場合、図3(b)に示すようなレーダースコープ表示機能に切り替える。また、レーダースコープ表示機能実行中にリモコン17に設けた待受切替ボタンの押下が検出された場合、後述する図5に示す第一車両情報表示機能に切り替える処理を行う。また、第一車両情報表示機能実行中にリモコン17に設けた待受切替ボタンの押下が検出された場合、後述する図7に示す第二車両情報表示機能に切り替える処理を行う。また、第二車両情報表示機能実行中にリモコン17に設けた待受切替ボタンの押下が検出された場合、待ち受け画面表示機能に切り替える処理を行う。
【0059】
制御部18は、待ち受け画面表示機能、レーダースコープ表示機能、第一車両情報表示機能、第二車両情報表示機能(以下これらの機能を総称して待受機能と称する)の実行中に、発生したイベントに応じて、GPS警報機能、レーダー波警報機能、無線警報機能等の各機能を実現する処理を実行し、当該機能の処理終了時には元の待受機能の処理に戻る。各機能の優先度は、高いほうから、レーダー波警報機能、無線警報機能、GPS警報機能の順に設定している。
【0060】
GPS警報機能は、制御部18に有するタイマーからのイベントにより所定時間間隔(1秒間隔)で実行される処理であり、データベース19に記憶された目標物の緯度経度とGPS受信器8によって検出した現在位置の緯度経度から両者の距離を求め、求めた距離が所定の接近距離(例えば500m以内)になった場合に、表示部5に図3(c)に示すようなGPS警報表示をし、スピーカ20からその旨を示す接近警告の音声を出力する処理である。
【0061】
こうした目標物としては、居眠り運転事故地点、レーダー、制限速度切替りポイント、取締エリア、検問エリア、駐禁監視エリア、Nシステム、交通監視システム、交差点監視ポイント、信号無視抑止システム、警察署、事故多発エリア、車上狙い多発エリア、急/連続カーブ(高速道)、分岐/合流ポイント(高速道)、ETCレーン事前案内(高速道)、サービスエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、ハイウェイオアシス(高速道)、スマートインターチェンジ(高速道)、PA/SA内 ガソリンスタンド(高速道)、トンネル(高速道)、ハイウェイラジオ受信エリア(高速道)、県境告知、道の駅、ビューポイントパーキング等があり、これらの目標物の種別情報とその位置を示す緯度経度情報と表示部5に表示する模式図または写真のデータと音声データとを対応付けてデータベース19に記憶している。
【0062】
レーダー波警報機能は、マイクロ波受信器4によって速度測定装置(移動式レーダー等(以下、単に「レーダー」と称する))から発せられる周波数帯のマイクロ波に対応する信号が検出された場合に、表示部5に対して警報画面を表示するとともに、スピーカ20から警報音を出力する警報機能である。例えば、レーダーの発するマイクロ波の周波数帯のマイクロ波がマイクロ波受信器4によって検出された場合に、図4に示すように、データベース19に記憶されたレーダーの模式図または写真を表示部5に警報画面として表示するとともに、データベース19に記憶された音声データを読み出して「レーダーです。スピード注意」という音声をスピーカ20から出力する。音声出力中は、警報ランプ6を点燈させる。
【0063】
無線警報機能は、無線受信器15によって、緊急車両等の発する無線電波を受信した場合に、その走行等の妨げとならないよう、警報を発する機能である。無線警報機能においては、取締無線、カーロケ無線、デジタル無線、特小無線、署活系無線、警察電話、警察活動無線、レッカー無線、ヘリテレ無線、消防ヘリテレ無線、消防無線、救急無線、高速道路無線、警備無線等の周波数をスキャンし、スキャンした周波数で、無線を受信した場合には、データベース19に無線種別ごとに記憶されたその周波数に対応する無線を受信した旨の模式図を警報画面として表示部5に表示するとともに、データベース19に無線種別ごとに記憶された音声データを読み出して、スピーカ20からその無線の種別を示す警報音声を出力する。たとえば、取締無線を受信した場合には「取締無線です。スピード注意」のように音声を出力する。音声出力中は、警報ランプ6を点燈させる。
【0064】
本実施形態のレーダー探知機は、これらの機能に加え、第一車両情報表示機能、第二車両情報表示機能を備える。第一車両情報表示機能は、図5に示すように、前述したようにOBD2コネクタを介して車両から取得した車両情報のうちエンジン回転数、エンジン負荷率、スロットル開度、瞬間燃費の現在値を表示するとともにその値をバーグラフ表示する第一車両情報表示画面を表示する機能である。第二車両情報表示機能は、図7に示すように、前述したようにOBD2コネクタを介して車両から取得した車両情報のうち瞬間燃費の現在値を表示するとともにその値をグラフ表示する第二車両情報表示画面を表示する機能である。
【0065】
第一車両情報表示画面は、図5に示すように左右方向の帯状の領域から構成され、この領域は、上から下へ順に、エンジン回転数表示領域、エンジン負荷率表示領域、スロットル開度表示領域、瞬間燃費表示領域で構成している。各領域は、左側に、各車両情報の名称を文字で表示するとともにその値の数値と単位をその文字の下に表示する車両情報名及び現在値表示領域を備え、右側に、現在値をバーグラフで表示するバーグラフ表示領域を備える。
【0066】
バーグラフ表示領域は、上下方向を長辺とし左右方向を短辺とする長方形状の領域からなるブロックを左右方向に25個、所定の間隔(空間)をあけて配置している。この25個のブロックを左から右に順に1番から25番として以下説明する。なお、この間隔の左右方向の幅は、ブロックの左右方向の幅よりも小さくしている。
【0067】
エンジン回転数表示領域、エンジン負荷率表示領域、スロットル開度表示領域の中の各ブロックの色は値が0の場合には全てのブロックをグレーの単色で塗りつぶしており、値が大きくなるにつれ右側のブロックから値の大きさに応じた個数のブロックを緑色に塗りつぶす処理を行う。この緑色の塗りつぶしは、ブロックの上方から下方に向かうにしたがって輝度を下げるグラデーションをかけた塗りつぶしとしている。
【0068】
例えば、エンジン回転数のバーグラフではエンジン回転数が0rpmのときは緑色の塗りつぶしは行わずに全てのブロックをグレーの単色で塗りつぶし表示する。0rpmを超えた場合、256rpmごとに左から順に1つずつブロックを緑色に塗りつぶしていく。エンジン回転数が0rpmを超え256rpmまでの値であるときには一番目のブロック(一番左のブロック)だけを緑色の塗りつぶし表示とし、エンジン回転数が256rpmを超え512rpmまでの値であるときには1番と2番のブロックを塗りつぶし表示をし、エンジン回転数が512rpmを超え768rpmまでの値であるときには1番と2番と3番のブロックを塗りつぶし表示するといった具合に、256rpmごとに左から順に1つずつブロックを緑色に塗りつぶしていき、6145rpmを超える場合には1番から25番までのすべてのブロックを緑色に塗りつぶし表示する。
【0069】
また、エンジン負荷率のバーグラフではエンジン負荷率が0%のときは緑色の塗りつぶしは行わずに全てのブロックをグレーの単色で塗りつぶし表示する。0%を超えた場合、4%ごとに左から順に1つずつブロックを緑色に塗りつぶしていく。エンジン負荷率が0%を超え4%までの値であるときには一番目のブロック(一番左のブロック)だけを緑色の塗りつぶし表示とし、エンジン負荷率が4%を超え8%までの値であるときには1番と2番のブロックを塗りつぶし表示をし、エンジン負荷率が8%を超え12%までの値であるときには1番と2番と3番のブロックを塗りつぶし表示するといった具合に、4%ごとに左から順に1つずつブロックを緑色に塗りつぶしていき、96%を超える場合には1番から25番までのすべてのブロックを緑色に塗りつぶし表示する。
スロットル開度もエンジン負荷率と同様に0〜100%の範囲に対応させて1番から25番までブロックの塗りつぶし表示を行う。
【0070】
本発明に係る瞬間燃費表示領域のバーグラフは、上述したエンジン回転数のバーグラフ、エンジン負荷率のバーグラフ、スロットル開度のバーグラフとは異なる構成を採る。
【0071】
瞬間燃費のバーグラフ50は、図6に部分抜粋して示すように、25個のブロックの中央のブロックとなる13番目のブロックを常時白色に塗りつぶし表示している。この13番目の白色に塗りつぶし表示しているブロックが基準位置となる。この基準位置は平均燃費を示しており、平均燃費は本レーダー探知機を車両に取り付けたときから現在までに1秒おきに取得した瞬間燃費の平均値としている。そしてこの平均燃費に対して現在値である今回取得した最新の瞬間燃費の値の偏差を図6(b)(c)に示すように、基準位置から左右いずれかの方向へのバーグラフとして表示する。偏差(最新の瞬間燃費−平均燃費)がプラスの場合、すなわち、平均燃費よりも最新の瞬間燃費が良い場合には、図6(b)に示すように基準位置の右方向(14番目から25番目までの方向)に、基準位置から順に偏差に応じた個数の青色の塗りつぶし表示を行う。青色の塗りつぶし表示は青色単色のベタ塗り表示としている。偏差(最新の瞬間燃費−平均燃費)がマイナスの場合、すなわち、平均燃費よりも最新の瞬間燃費が悪い場合には、図6(c)に示すように基準位置の左方向(12番目から1番目までの方向)に、基準位置から順に偏差に応じた個数の赤色の塗りつぶし表示を行う。赤色の塗りつぶし表示は赤色単色のベタ塗り表示としている。
【0072】
偏差に応じた個数は、偏差が0の場合には0個とし、偏差がプラスの場合には、最新の瞬間燃費/平均燃費の値(小数点以下切り捨て)の個数とし、偏差がマイナスの場合には、平均燃費/最新の瞬間燃費の値(小数点以下切り捨て)の個数としている。したがって、最新の瞬間燃費が平均燃費と一致するとき(偏差が0のとき)は、1〜12番、14〜25番のブロックは全てグレーの単色で塗りつぶし表示をする。
【0073】
例えば、平均燃費が10km/lである場合において、最新の瞬間燃費が10km/lを上回る場合、最新の瞬間燃費/10の値(小数点以下切り捨て)の個数分の基準位置より右側のブロック(13番から右側)の青色の塗りつぶし表示をする。したがって、最新の瞬間燃費が10km/l以上20km/l未満の場合には14番目のブロックを青色の塗りつぶし表示とし、1〜12番、15〜25番のブロックはグレーの塗りつぶし表示とする。最新の瞬間燃費が20km/l以上30km/l未満の場合には14番目と15番目のブロックを青色の塗りつぶし表示とし、1〜12番、16〜25番のブロックはグレーの塗りつぶし表示とする。最新の瞬間燃費が30km/l以上40km/l未満の場合には14番目と15番目と16番目のブロックを青色の塗りつぶし表示とし、1〜12番、17〜25番のブロックはグレーの塗りつぶし表示とする。同様にして10km/l増加するごとに左から順に1つずつブロックを青色に塗りつぶしていく。その結果、最新の瞬間燃費が120km/l以上の場合には、14番から25番までのブロックを青色に塗りつぶし表示することとなる。
【0074】
一方、例えば平均燃費が10km/lである場合において、最新の瞬間燃費が10km/lを下回る場合、10/最新の瞬間燃費(小数点以下切り捨て)の個数分の基準位置より左側のブロック(12番から左側)の赤色の塗りつぶし表示をする。例えば、最新の瞬間燃費が5km/l場合には、10/5=2個分のブロック(12番と11番のブロック)を青色の塗りつぶし表示とし、1〜10番、13〜25番のブロックはグレーの塗りつぶし表示とする。例えば、最新の瞬間燃費が2.5km/l場合には、10/2.5=4個分のブロック(12番、11番、10番、9番のブロック)を赤色の塗りつぶし表示とし、1〜8番、13〜25番のブロックはグレーの塗りつぶし表示とする。最新の瞬間燃費が1.25kmの場合には、10/1.25=8個分のブロック(12番、11番、10番、9番、8番、7番、6番、5番のブロック)を赤色の塗りつぶし表示とし、1〜4番、13〜25番のブロックはグレーの塗りつぶし表示とする。このように最新の瞬間燃費が0に近づくにつれ、基準位置から左側のより多くの個数のブロックが赤色で塗りつぶし表示されることとなる。
【0075】
次に第二車両情報表示機能による第二車両情報表示画面の描画処理について説明する。第二車両情報表示画面は、図7に示すように、左側に上から下へ順に瞬間燃費表示領域、高速道平均表示領域、一般道平均表示領域、全道路平均表示領域を備え、右側に瞬間グラフ表示領域を備える。瞬間燃費表示領域、高速道平均表示領域、一般道平均表示領域、全道路平均表示領域は、左上側に各車両情報の名称を文字で表示するとともにその値の単位を右上側に表示し、これらの文字の下にその値を表示する領域である。
【0076】
瞬間グラフ表示領域は、基準線、グリッド線、履歴値バー、現在値バーからなる。基準線は、上下方向中央部の左右方向に引いた白色の線である。基準線は、180ドットで構成されており、基準線の右端部を1ドット目として左端部を180ドット目として説明すると、グリッド線は10ドット目、30ドット目、50ドット目、70ドット目、90ドット目、110ドット目、130ドット目、150ドット目、170ドット目といった具合に10ドット目から20ドット間隔で170ドット目まで、上下方向に黄色で1ドット幅で引いた線である。また、現在値バーは1ドット目の上下いずれかの方向に引いた線であり、基準線を平均燃費として、現在の最新の瞬間燃費が平均燃費を上回る場合、すなわち、偏差(瞬間燃費−平均燃費)がプラスの場合、基準線から上方向にその偏差に応じたドット数の青色の線を引き、現在の最新の瞬間燃費が平均燃費を下回る場合、すなわち、偏差(瞬間燃費−平均燃費)がマイナスの場合、基準線から下方向にその偏差応じたドット数の赤色の線を引く。赤色の線、青色の線の幅は1ドットとしている。また偏差の値に対応するドット数の上方向の最大値は、グリッド線上で基準線の上方向に隣接するドットからそのグリッド線の上端に位置するドットまでの個数としている。偏差に応じたドット数は、図6の第一車両情報表示画面の瞬間燃費表示領域のバークラフのときとほぼ同様に、偏差が0の場合には0ドットとし、偏差がプラスの場合には、最新の瞬間燃費/平均燃費の値(小数点以下切り捨て)のドット数とし、偏差がマイナスの場合には、平均燃費/最新の瞬間燃費の値(小数点以下切り捨て)のドット数としている。
【0077】
そして、最新の瞬間燃費の値を取得してから1秒後に次の最新の瞬間燃費の値を取得したときには、基準線の左右方向1ドット目から179ドット目までの上下いずれかの方向に偏差に応じたドット数で描画していた線を1ドット左に移動させた位置に描画した上で最新の瞬間燃費についての偏差に応じたドット数の線を180ドット目に描画するスクロール表示を行う。このようにして最新の瞬間燃費についての平均燃費からの偏差が常に1ドット目に表示されるとともに、2ドット目から180ドット目には過去のその瞬間燃費の取得時の平均燃費からのその瞬間燃費の偏差が履歴として表示されることとなる。このように1秒ごとに再描画するため、履歴としては180秒(3分分)が表示されることとなる。
【0078】
以上、第一車両情報表示機能、第二車両情報表示機能として説明した本発明にかかる車両情報表示システムであるレーダー探知機は、車両情報として瞬間燃費を取得し、瞬間燃費についての参照値として取得した瞬間燃費の取付時から現在までの期間の平均値である平均燃費を基準位置として、現在値として最新の瞬間燃費の値の平均燃費からの偏差を基準位置に対する偏差として表示する車両情報表示システムである。そして、平均燃費からの最新の瞬間燃費の偏差を基準位置からの所定の塗りつぶし態様で表示する塗りつぶし表示を行っている。そしてこの塗りつぶしの色を、平均燃費に対するプラス方向に対しては第一の色である青色を主とし、平均燃費に対するマイナス方向に対しては第一の色とは異なる第二の色である赤色を主としている。
【0079】
以上のような表示処理によって、基準値である平均燃費からの現在の瞬間燃費の偏差の大きさを、基準位置から塗りつぶされる方向と色、及び、その範囲の大きさとして容易に一目で把握することができる。また、針とは異なり車両の走行による傾きがあっても、基準位置から塗りつぶされた範囲の大きさは変わらないため、車両の傾きによって偏差の大きさや方向を誤認することもなくなる。
【0080】
本実施形態では、プラス方向の色である青とマイナス方向の色である赤とは異なる第三の色である白で塗りつぶし表示して基準位置を示す構成としている。したがって、色の違いによって基準位置を明確に一目で把握することができるとともに、基準位置からの変位方向を容易に把握することができ、基準位置から塗りつぶされた範囲の大きさを一目で把握することができる。
【0081】
本実施形態では、図5、図6に示したように、基準位置に近接する位置から遠ざかる位置に向けて、塗りつぶしを行う長方形状の複数のブロックを配置し、この複数のブロックは同一形状とし、このブロックを前記所定の塗りつぶし態様で表示しない状態では、塗りつぶしを行う色とは異なる第4の色であるグレーで塗りつぶした状態で表示しておく構成としている。したがって、どこからどこまでが塗りつぶしが行われる範囲かを一目で把握することができ、塗りつぶしの大きさを相対的に容易に把握することができる。
【0082】
本実施形態では、ブロックは、プラス方向に12個、マイナス方向に12個表示する構成としているので、平均燃費に対する最新の瞬間燃費の偏差の程度を詳しく知ることができる。特に、本実施形態では、ブロックは、プラス方向とマイナス方向とで同数としているので基準位置を把握しやすい。さらに、本実施形態では、基準位置を中心として同一形状のブロックを同数、一直線上に、基準位置から離れる方向に向けて、同一間隔で配置しているので、配置された複数のブロックの中心位置からどの程度の距離まで塗りつぶし表示がなされるかによって平均燃費からの偏差の大きさの度合いを容易に一目で把握することができる。
【0083】
本実施形態では、車両情報として瞬間燃費を取得して表示しているが、瞬間燃費はユーザのアクセル操作に応じて変化する値である。そして、偏差の算出間隔を1秒としてその算出間隔で塗りつぶし表示を行っている。したがって、運転者は、現在のアクセル操作の良し悪しを一目でリアルタイムに把握することができる。
【0084】
本実施形態では、平均燃費は瞬間燃費を取得してその取得した瞬間燃費の現在までの平均値としたが、車両情報として平均燃費そのものを車両のECUから取得してこれを平均燃費としてもよい。また、本実施形態では、瞬間燃費は、車両のECUから瞬間燃費として出力される値をとしたが、例えば、平均燃費よりも短い期間の瞬間燃費の平均値を利用してもよい。この場合、特に1秒以下といった人の認知できる時間間隔よりも短い時間間隔の平均値を利用するとよい。
【0085】
本実施形態では、車両情報は、故障診断コネクタから車内LAN等に接続して車両のECUから取得するようにしたが、センサ等を車両に設けて取得するようにしてもよいし、本レーダー探知機内にセンサ等を設けて取得するようにしてもよい。
【0086】
本実施形態では、参照値は平均燃費としたが、例えば、過去に取得した複数の瞬間燃費の中央値、または、最頻値としてもよい。また、例外値を除去したり重み付けをしたりして参照値を求めても良い。
【0087】
本実施形態では、平均燃費は過去に取得した複数の瞬間燃費に基づいて算出し、その算出に用いる瞬間燃費の期間(範囲)は本レーダー探知機を車両に取り付けたときから現在までに取得した瞬間燃費としたが、これに限らず、例えばこの期間の始期は、特定の時からとしてもよいし、現在より1年前の時からとしてもよいし、現在より1ヶ月前の時からとしてもよい。期間は、今週としてもよいし、今月としてもよい。また運転者等のユーザからリモコン17の操作による指示を検出した時からとしてもよい。また、この期間の終期は、例えば、本実施形態のように現在としてもよいし、例えば現在の1つ前の値(現在値より1秒前)までのように現在から所定期間前としてもよいし、始期より後の特定の時としてもよいし、運転者等のユーザからのリモコン17の操作による操作を検出した時からとしてもよい。期間は例えば昨日中、先月中、前年中のようにしてもよいが、特に終期は現在とすると、現在から所定の間までの値が反映された平均燃費となることから分かりやすくてよい。また、始期は、本実施形態のように車両情報表示システムを車両に取り付けたとき、または、運転者等のユーザからの指示があった時とするとユーザにとって分かりやすくよい。
【0088】
本実施形態では、平均燃費からの最新の瞬間燃費の偏差は、例えば、最新の瞬間燃費から平均燃費を差し引いた値としたが、これに限らず各種の方法で求めるようにしてもよい。
【0089】
基準位置からの所定の塗りつぶし態様は、本実施形態では、単色のベタ塗りとしたが、これに限らず例えばハッチングのような所定パターンでの塗りつぶしでもよい。特に所定の塗りつぶし態様は所定の連続パターンまたは繰り返しパターンとするとよい。また、本実施形態のように偏差が大きくなればなるほど基準位置から遠くの位置まで塗りつぶし表示をさせるとよい。本実施形態では、一色の塗りつぶし表示を行うこととしたが、複数の色をもちいて塗りつぶし表示をしてもよい。
【0090】
図5の第一車両情報表示画面では、偏差の変化に伴い、塗りつぶし表示する範囲が変化した場合に、変化前の位置から変化後の位置へ徐々に前記塗りつぶし表示または前記塗りつぶし表示の解除を行う補完表示を行うようにしてもよい。例えば1秒ごとに瞬間燃費を取得するのであるが、補完表示は20分の1秒ごとに行うようにするとよい。この補完表示において、偏差が大きくなる方向に変化した場合の基準位置からの塗りつぶし表示は、変化が小さくなる方向に変化した場合の塗りつぶし解除表示より、早く行う構成とするとよい。すなわち、偏差が増加する方向への補完表示は偏差が減少する方向の補完表示に比べ2倍の速度で行い、偏差が減少する方向への補完表示(解除表示)は変化が増加する方向への補完表示に比べ2分の1の速度で行うとよい。
【0091】
また、本実施例では偏差の算出間隔を瞬間燃費の取得間隔である1秒としたが、表示画面のリフレッシュレートと同一としてもよい。このようにすれば、なめらかに表示を行うことができる。望ましくは、1秒間に数回から数十回更新するとよい。
【0092】
本実施形態では、偏差を表示する表示部5は、表示部5はカラードットマトリックス液晶ディスプレイとしたので、塗りつぶし表示の内容に柔軟性を持たせることができる。本実施形態では、表示部5は、バックライトを有する液晶ディスプレイとしたが、フロントライト等による外部光の透過度、反射度を代えて表示する他のディスプレイや、ELディスプレイのような自発光によって表示するものを用いてもよい。このようにすれば、夜間等の暗い環境でも容易に偏差を視認できる。
また塗りつぶし表示の塗りつぶしの幅は図7の例のように1ドットでもよいし、図6の例のように複数ドットでもよい。
【0093】
瞬間燃費を車両側から取得できない場合には、瞬間燃費に基づく塗りつぶし表示を行わない構成とするとよい。例えば、図5の瞬間燃費表示領域を表示しない(黒塗りとする)ようにしてもよい。
【0094】
なお、本実施形態のレーダー探知機は、ダッシュボード上に固定する構成としたが、フロントガラスに対して固定する構成としてもよい。固定する構成としては、例えば、接着剤や両面テープ等で貼り付けるようにしてもよいし、吸盤等によって吸着させて固定するようにしてもよい。
第一車両情報表示画面では、さらに以下の構成を備えるようにしてもよい。
【0095】
・最新の瞬間燃費の取得間隔に比べて長い所定時間の間(例えば3分)の複数の偏差の最大値に対応する基準位置からのブロックの塗りつぶし表示の端部の位置を表示する構成とするとよい。このようにすれば、例えば、連続する所定時間内に取得された複数の異なる時間における瞬間燃費の中の最大値を基準位置との関係で把握できるとともに、当該最大値と現在の瞬間燃費との大きさの関係を一目で把握することができる。また現在の瞬間燃費が当該所定時間内の偏差の最大値を超えたか否かを容易に判断することもできる。塗りつぶし表示の端部の位置の表示は、例えば、線や所定の色(第5の色(例えば柴色)のブロックの塗りつぶし等で行うとよい。
【0096】
一方、本実施形態の第二車両情報表示機能によれば、塗りつぶし表示の履歴を少なくとも過去3分表示している。したがって、過去3分分の偏差の推移を確認できるとともに、過去の偏差の履歴と現在の偏差とを対比して確認できる。そして、履歴の表示は、最新の瞬間燃費に対応する塗りつぶし表示が基準線の右端(1ドット目)の位置を基準位置として上下いずれかの方向に行われるように、過去の塗りつぶし表示の箇所をスクロール表示させて行う構成としている。すなわち、グラフの右端を最新の瞬間燃費に対応する塗りつぶし表示の位置として固定して、右端から上下方向に最新の瞬間燃費についての偏差を表示する構成として、過去の履歴は左側にスクロール表示するようにしている。このようにすれば、現在から一定期間過去にさかのぼって偏差を確認することが容易にできるとともに、最新の瞬間燃費を一目で把握することができる。
さらに、第二車両情報表示機能については、次の構成を備えるとよい。
【0097】
・履歴の表示における塗りつぶし表示のピークポイントを強調表示する構成とするとよい。例えばピーク値のドットの輝度を高めた表示を行うようにするとよい。このようにすれば履歴の表示内での偏差の最大値を容易に確認することができるとともに、このピークポイントに対して最新の瞬間燃費の偏差がどの程度のレベルにあるのかを容易に確認することができる。また、瞬間燃費の取得間隔である1秒に比べて長い所定時間である過去3分の間の複数の偏差の最大値に対応する基準位置からの塗りつぶし表示の端部の位置を表示する構成とするとよい。例えば、過去3分分の上下方向それぞれについて一番長い線を表示している部分の上下それぞれの端部のドットを通るように左右方向に基準線と同一の長さの平行な線を引く。このようにすれば、例えば、連続する所定時間内に取得された複数の異なる時間における瞬間燃費の中の最大値を基準位置との関係で把握できるとともに、その最大値と最新の瞬間燃費との大きさの関係を一目で把握することができる。また最新の瞬間燃費が当該所定時間内の偏差の最大値を超えたか否かを容易に判断することもできる。
【0098】
・履歴の表示範囲における、プラス方向の塗りつぶし面積と、マイナス方向の塗りつぶし面積とに関する比率についての表示を履歴の表示とともに行う構成とするとよい。例えば、比率を数値でグラフの上部の領域に表示するようにしてもよい。このようにすれば、履歴の範囲内での平均燃費に対する最新の瞬間燃費の良し悪しを容易に把握することができる。この場合、例えば、平均燃費の算出に用いる情報の範囲は、履歴として表示する範囲としてもよいし、これを超える範囲としてもよく、特に履歴として表示する範囲よりも10倍以上多くの個数の情報となる範囲とするとよい。プラス方向の塗りつぶし面積と、マイナス方向の塗りつぶし面積とに関する比率は、例えば、プラス方向の塗りつぶし面積そのものと、マイナス方向の塗りつぶし面積そのものとの比率としてもよいし、この塗りつぶしを行うために得た最新の瞬間燃費の平均燃費からの偏差のプラス方向とマイナス方向のそれぞれの履歴の大きさの積分値の比としてもよい。比率についての表示は、前述のように比率を数値で表示とともに、比率に応じて履歴上にライン等を引くようにしてもよい。
【0099】
本実施形態では、表示部5やスピーカ20をレーダー探知機内に備えることとしたが、レーダー探知機内には、これらを備えず、代わりに例えば汎用の機器(例えば、モニタ、スピーカ等を有する携帯電話等)へ信号を出力するようにしてもよい。
【0100】
本実施形態では、シガープラグコードを介して車両のシガーソケットに接続して電源供給を受け得るようにしたがOBD2コネクタから電源の供給を受けるようにしてもよい。
【0101】
また、本実施形態では、レーダー探知機の例で説明したが、車載用の各種の電子機器の機能として実施することができる。たとえば、ナビゲーション装置や、ドライブレコーダ、カーオーディオの機能として組み込んでもよい。また本実施例で記載した数値の値は、実験等を行って適宜、効果を奏する値に変更してもよい。表示部5の画面サイズなども任意のものとすることができる。また、制御部18には、各機能や警報の優先順位をリモコン17等からのユーザからの指示に基づいて設定する機能を設け、この設定された優先順位で制御部18が処理を行うように構成してもよい。
【符号の説明】
【0102】
1 ケース本体
2 ソーラーパネル
4 マイクロ波受信器
5 表示部
6 ランプ
7 赤外線通信機
8 GPS受信器
9 アダプタージャック
10 電源スイッチ
11 携帯電話機
12 メモリカードリーダ
14 メモリカード
15 無線受信器
16 リモコン受信器
17 リモコン
18 制御部
19 データベース
20 スピーカ
21 DCジャック
22 接続ケーブル
23 コネクタ端子
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両情報システム等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、メータ_ECUが、設定時間t内の走行距離Liと燃料噴射量Fiとに基づいて車両の瞬間燃費Fciを演算するとともに、設定時間t毎に繰り返し演算される走行距離Li及び燃料噴射量Fiの各積算値L、Fに基づいて車両の平均燃費Fcを演算し、平均燃費Fcに対する瞬間燃費Fciの偏差を燃費情報として燃費メータ上に表示させる構成が開示されている。この表示は、燃費メータ上において中立位置に対する指針の揺動によって行い、偏差が正値のとき指針を偏差量に応じた振れ幅でプラス方向に振れさせ、偏差が負値のとき指針を偏差量に応じた振れ幅でマイナス方向に振れさせるようにして行っている。また、指針が揺動する「領域」を、プラス方向とマイナス方向で異なる色で表示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−298494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、指針は、針先が示す位置によってその値を特定するものである。つまり、針先が示す点(ポイント)で値を示すものであり、一目で視認しにくい場合があるという問題がある。例えば、車両の走行による傾きなどの影響をうけやすく、車両の傾きによって、偏差の大きさや方向を誤認する可能性がある。
【0005】
また、針先が示す位置が何を示しているのかを予め把握しておく必要がある。例えば特許文献1の図14のようにどの領域でどの程度、平均燃費より悪化するのか、改善するのかを、ユーザは予め把握しておく必要がある。また特許文献1ではプラス側とマイナス側で領域の色(スケールの色)を変えており、指針が指し示す領域の色を見ることによって、燃費がよい方向の運転であるか否かを判別できるようにしているが、針先が指し示す箇所に色を付すだけでは、直感的にどの程度、平均燃費より悪化しているのか、改善しているのかが一目でわからない場合があるという問題がある。特に夜間など暗い場合には指針は見にくい場合があるという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、係る問題等を解決するためになされたもので、車両情報の参照値に対する現在値の偏差を運転者が従来よりも一目で理解しやすい車両情報表示システム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)上述した目的を達成するために、本発明に係る車両情報表示システムは、車両情報を取得し、当該車両情報についての参照値を基準位置として、前記車両情報の現在値の前記参照値からの偏差を前記基準位置に対する偏差として表示する車両情報表示システムであって、前記参照値からの現在値の偏差を前記基準位置からの所定の塗りつぶし態様で表示する塗りつぶし表示を行い、前記塗りつぶしの色を、前記参照値に対するプラス方向に対しては第一の色を主とし、前記参照値に対するマイナス方向に対しては第一の色とは異なる第二の色を主とすることを特徴とする。
【0008】
車両情報は、例えば車内LAN等に接続して車両から取得するようにしてもよいし、センサ等を車両に設けて取得するようにしてもよいし、車両情報表示システム内にセンサ等を設けて取得するようにしてもよい。
【0009】
参照値は、例えば、過去に取得した複数の現在値の平均値、中央値、または、最頻値とするとよい。後述する(14)のように、参照値は、取得した車両情報の所定期間の平均値とし、前記現在値は瞬間値とすると特によい。
【0010】
参照値を過去に取得した複数の現在値に基づいて算出する場合、その算出に用いる現在値の範囲は所定期間の値とするとよい。この所定期間の始期は、例えば車輌情報表示システムを車両に取り付けたときとしてもよいし、特定の時からとしてもよいし、現在より所定期間前の時からとしてもよいし、運転者等のユーザからの指示があった時からとしてもよい。また、所定期間の終期は、例えば、現在としてもよいし、現在から所定期間前としてもよいし、始期より後の特定の時としてもよいし、運転者等のユーザからの指示があった時からとしてもよい。所定期間は例えば昨日中、先月中、前年中のようにしてもよいが、特に終期は現在とすると、現在から所定の間までの値が反映された参照値となることから分かりやすくてよく、始期は、車両情報表示システムを車両に取り付けたとき、または、運転者等のユーザからの指示があった時とするとユーザにとって分かりやすくよい。
【0011】
参照値からの現在値の偏差は、例えば、現在値から参照値を差し引いた値とするとよい。
【0012】
基準位置からの所定の塗りつぶし態様は、ベタ塗りでも、例えばハッチングのような所定パターンでの塗りつぶしでもよい。特に所定の塗りつぶし態様は所定の連続パターンまたは繰り返しパターンとするとよく、特に一色の塗りつぶしとするとよい。また、偏差が大きくなればなるほど前記基準位置から遠くの位置まで前記所定の塗りつぶし態様で表示させるとよい。
【0013】
「第一の色を主」とする、「第二の色を主」とするとは、一色の塗りつぶしに限らず、複数の色をもちいてもよいことを示す趣旨であり、主とする色が、第一の色と、第二の色とで異なることを特徴としている。特に第一の色と第二の色とは、色相が近似しない色とするとよく、特に概ね補色関係になる色とするとよい。
【0014】
偏差を表示する表示手段は、予め固定のパターンで表示する表示装置としてもよいが、カラーのドットマトリックス表示装置を用いると塗りつぶし態様等の表示内容に柔軟性を持たせることができるので特によく、液晶ディスプレイのようにバックライト、フロントライト等による外部光の透過度、反射度を代えて表示するものや、ELディスプレイのような自発光によって表示するものを用いると特によい。このようにすれば、夜間等の暗い環境でも容易に偏差を視認できる。カラーのドットマトリックス表示装置を用いる場合、塗りつぶしの幅は1ドットでもよいし、複数ドットでもよい。
【0015】
特許文献1の構成は、プラス側とマイナス側で領域の色(スケールの色)を変えるだけであり、各領域の幅は固定であって偏差に応じて変化するものではなく、分かりにくかったが、このようにすれば、基準値からの偏差の大きさを、基準位置から塗りつぶされた範囲の大きさとして容易に一目で把握することができる。
【0016】
また、針とは異なり車両の走行による傾きがあっても、基準位置から塗りつぶされた範囲の大きさは変わらないため、車両の傾きによって偏差の大きさや方向を誤認することもなくなる。
【0017】
なお、本車両情報表示システムは、車両に固定可能に構成するとよい。車両に固定可能に構成するとは、例えば、直接車両に固定する手段を備える構成でもよいし、車両への固定手段(例えばブラケット等)に対して固定する手段を有する構成など間接的に車両に固定する手段を備える構成でもよい。固定の場所は、車室内が望ましく、運転者から視認可能な位置とするとよい。例えば、ダッシュボード上や、フロントガラスに対して固定する構成とするとよい。固定する構成としては、例えば、接着剤や両面テープ等で貼り付けるようにしてもよいし、吸盤等によって吸着させて固定するようにしてもよい。
【0018】
(2)前記プラス方向の色及び前記マイナス方向の色とは異なる第三の色を主として前記基準位置を示す構成とするとよい。
【0019】
このようにすれば、基準位置を明確に一目で把握することができるとともに、基準位置からの変位方向を容易に把握することができ、基準位置から塗りつぶされた範囲の大きさを一目で把握することができる。
実施形態においては、第一の色は青、第二の色は赤、第三の色は白としている。
【0020】
(3)前記基準位置に近接する位置から遠ざかる位置に向けて、前記塗りつぶしを行う所定形状の複数のブロックを配置し、前記複数のブロックは同一または相似形状とし、前記ブロックを前記所定の塗りつぶし態様で表示しない状態では、前記塗りつぶしを行う色とは異なる第4の色を主として塗りつぶした状態で表示しておく構成とするとよい。
【0021】
このようにすれば、どこからどこまでが塗りつぶしが行われる範囲かを一目で把握することができ、塗りつぶしの大きさを相対的に容易に把握することができる。
【0022】
例えば、実施形態では、ブロックは縦長長方形状で同一形状、遠ざかる位置は左右方向端、第4の色としてグレーで予め塗りつぶしている。
【0023】
(4)前記ブロックは、前記プラス方向に10個以上、前記マイナス方向に10個以上表示する構成とするとよい。このようにすれば、参照値に対する現在値の偏差の程度をより詳しく知ることができる。
例えば、実施形態では、ブロックは、プラス方向、マイナス方向ともに、12個としている。
【0024】
特に、ブロックは、プラス方向とマイナス方向とで同数とするとよい。さらに、例えば、基準位置を中心として同一形状のブロックを同数、一直線上に、基準位置から離れる方向に向けて、同一間隔で配置するとよい。このようにすれば、配置された複数のブロックの中心位置からどの程度の距離まで塗りつぶし表示がなされるかによって参照値からの偏差の大きさの度合いを容易に一目で把握することができる。
【0025】
(5)前記偏差の変化に伴い、前記所定の塗りつぶし態様により塗りつぶし表示する範囲が変化した場合に、変化前の位置から変化後の位置へ徐々に前記塗りつぶし表示または前記塗りつぶし表示の解除を行う補完表示を行い、当該補完表示において、前記偏差が大きくなる方向に変化した場合の前記基準位置からの塗りつぶし表示は、変化が小さくなる方向に変化した場合の塗りつぶし解除表示より、早く行う構成とするとよい。
【0026】
実施形態では、偏差が増加する方向への補完表示は偏差が減少する方向の補完表示に比べ相対的に早く行い、偏差が減少する方向への補完表示(解除表示)は変化が増加する方向への補完表示に比べ相対的に遅く行っている。
【0027】
(6)前記現在値の取得間隔に比べて長い所定時間の間の複数の前記偏差の最大値に対応する前記基準位置からの前記塗りつぶし表示の端部の位置を表示する構成とするとよい。このようにすれば、例えば、連続する所定時間内に取得された複数の異なる時間における現在値の中の最大値を前記基準位置との関係で把握できるとともに、当該最大値と現在値との大きさの関係を一目で把握することができる。また現在値が当該所定時間内の偏差の最大値を超えたか否かを容易に判断することもできる。
塗りつぶし表示の端部の位置を表示は、例えば、線や所定の色(第5の色)のブロックの塗りつぶし等で行うとよい。
【0028】
(7)前記車両情報は、ユーザの車両操作に応じて変化する値とし、前記偏差の算出間隔を1秒以下とし、当該算出間隔に応じて前記塗りつぶし表示を行うとよい。
このようにすれば、ユーザの現在の車両操作の良し悪しを一目でリアルタイムに把握することができる。
【0029】
(8)前記偏差の算出間隔を表示画面のリフレッシュレートと同一とするとよい。
このようにすれば、なめらかに表示を行うことができる。望ましくは、1秒間に数回から数十回更新するとよい。
【0030】
(9)前記塗りつぶし表示の履歴を少なくとも過去数分分以上表示するとよい。このようにすれば、過去の偏差の推移を確認できるとともに、過去の偏差の履歴と現在の偏差とを対比して確認できる。
【0031】
(10)前記履歴の表示は、前記現在値に対応する前記塗りつぶし表示が一定の位置を基準位置として行われるように、過去の前記塗りつぶし表示の箇所をスクロール表示させて行う構成とするとよい。
【0032】
例えば、実施形態では、グラフの右端を現在値に対応する塗りつぶし表示の位置として固定して、右端から上下方向に現在値についての偏差を表示する構成として、過去の履歴は随時左側にスクロール表示するようにしている。
このようにすれば、現在から一定期間過去にさかのぼって偏差を確認することが容易にできるとともに、現在値を一目で把握することができる。
【0033】
(11)前記履歴の表示における塗りつぶし表示のピークポイントを強調表示する構成とするとよい。
【0034】
このようにすれば履歴の表示内での偏差の最大値を容易に確認することができるとともに、このピークポイントに対して現在値の偏差がどの程度のレベルにあるのかを容易に確認することができる。
【0035】
(12)前記履歴の表示範囲における、前記プラス方向の塗りつぶし面積と、前記マイナス方向の塗りつぶし面積とに関する比率についての表示を前記履歴の表示とともに行う構成とするとよい。
【0036】
このようにすれば、履歴の範囲内で参照値に対する現在値の良し悪しを容易に把握することができる。この場合、例えば、参照値の算出に用いる情報の範囲は、履歴として表示する範囲を超える範囲とするとよく、特に参照値の算出に用いる情報の範囲は、履歴として表示する範囲よりも10倍以上多くの個数の情報となる範囲とするとよい。
【0037】
プラス方向の塗りつぶし面積と、マイナス方向の塗りつぶし面積とに関する比率は、例えば、プラス方向の塗りつぶし面積そのものと、マイナス方向の塗りつぶし面積そのものとの比率としてもよいし、この塗りつぶしを行うために得た現在値の参照値からの偏差のプラス方向とマイナス方向のそれぞれの履歴の大きさの積分値の比としてもよい。
比率についての表示は比率を数値で表示するようにしてもよいし、比率に応じて履歴上にライン等を引くようにしてもよい。
【0038】
(13)前記車両情報を車両側から取得する取得手段を備え、前記取得手段から車両情報が取得出来ない場合には、当該車両情報に基づく塗りつぶし表示を行わない構成とするとよい。
(14)前記参照値は、取得した車両情報の所定期間の平均値とし、前記現在値は瞬間値とするとよい。
【0039】
取得した車両情報の所定期間の平均値は、例えば、車両情報の瞬間値を取得してその取得した車両情報の瞬間値の所定期間の平均値としてもよいし、車両情報として平均値そのものを取得して取得した車両情報の所定期間の平均値としてもよい。
【0040】
瞬間値は、例えば、平均値よりも短い期間の平均値を利用してもよい。この場合、特に1秒以下といった人の認知できる時間間隔よりも短い時間間隔の平均値を利用するとよい。また、瞬間値は、車両から瞬間値として規定される車両情報を取得して利用してもよい。例えば瞬間燃費として規定される車両情報を車両から取得し用いるとよい。
【0041】
(15) 前記参照値は平均燃費であり、前記現在値は瞬間燃費である構成とするとよい。
前記(1)〜(14)の構成要素は適宜組み合わせて構成するとよい。
【0042】
(16)(1)〜(15)のいずれかに記載の車両情報表示システムの機能をコンピュータに実現させるためのプログラムとして構成するとよい。
【発明の効果】
【0043】
本発明によれば、車両情報の参照値に対する現在値の偏差を運転者が従来よりも一目で理解しやすい車両情報表示システム等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の好適な一実施形態であるレーダー探知機の構成を示す図である。
【図2】レーダー探知機のブロック図である。
【図3】待ち受け画面・レーダースコープ・GPS警報の表示例を示す図である。
【図4】レーダー波警報機能における警報画面の表示例を示す図である。
【図5】第一車両情報表示機能による第一車両情報表示画面の表示例を示す図である。
【図6】第一車両情報表示画面の瞬間燃費表示領域のバークラフの表示例を示す図である。
【図7】第二車両情報表示機能による第二車両情報表示画面の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
図1,図2は、本発明の車両情報表示システムとして好適な一実施形態であるレーダー探知機の構成を示している。本レーダー探知機は通常ダッシュボード上に取り付けられる。本レーダー探知機は通常ダッシュボード上に台座33のプレート33bの底面を貼りつけて固定される。台座33の上部にはボールジョイント受け部33aを設けており、ケース本体1の底面から下方に伸びる支柱部31の下端部に設けたボール部をこのボールジョイント受け部33aに挿し込み、ボール部をその可動範囲内の任意の角度・姿勢で保持させることができる。台座33は、その上面所定位置に球面状の凹部を備えており、台座33は、ゴム等の弾性変形可能で、適度な摩擦係数を有する材質から構成している。ボール部の外径と、凹部の内径とはほぼ等しく設定している。これにより、ボール部が凹部内に入り込んだ状態では、ボール部の外形状と凹部の内形状とが略符合し、ボール部は球面に沿って任意の方向に回転・移動できるようになる。そして、両者の径をほぼ一致させると共に、凹部の内形状に適度な摩擦係数を持たせることで、ボール部を任意の角度・姿勢で保持させることができる。さらに、台座33は弾性変形が可能であるので、図1に示す状態から台座33を保持しつつケース本体1を上方に引き上げる方向に付勢すると、凹部の開口部の径が広がりボール部を凹部から離脱させることができる。逆に、台座33とボール部とが分離した状態の場合、ボール部を凹部の開口部に押し当て、その状態のまま台座33に向けて押し込むように付勢すると、凹部の弾性変形によりその開口部が一旦広がり凹部内にボール部が収納される。その後は、台座33の弾性復元力により凹部の形状は元に戻り、ボール部が簡単に凹部から離脱するのが抑制される。また、台座33の底面には、粘着シートや両面接着テープや面ファスナー等の接着部材の一面が装着され、その接着部材の他の面がダッシュボード等の車室内の所定位置に取り付けられる。これにより、係る車室内の所定位置に台座33が固定される。
【0046】
本レーダー探知機は、図1に示すように、ケース本体1の上面にソーラーパネル2及びスイッチ部3を配置し、ケース本体1の前面側(車両前方へ配置される側(フロントガラス側))の内部に速度測定装置の発する周波数帯のマイクロ波を検知するマイクロ波受信器4を配置する。一方、ケース本体1の後面側(車両後方へ配置される側(ユーザ側(ドライバー側))には、表示部5と警報ランプ6と赤外線通信機7とリモコン受信器16を配置している。また、ケース本体1の上面側内部には、GPS受信器8を配置する。さらに、ケース本体1の一方の側面には、アダプタージャック9を配置し、他方の側面には電源スイッチ10並びに図示省略するDCジャック21を配置する。ケース本体の底面側内部にはバッテリを備え、このバッテリにはソーラーパネル2及びDCジャック21から供給される電力を充電し、各部に電力を供給する。また、ケース本体1内には、スピーカ20も内蔵している。本実施形態では、表示部5はバックライトを有する2.4インチの小型カラードットマトリックス液晶ディスプレイであり、ケース本体1の後面側(車両後方へ配置される側(ユーザ側(ドライバー側))を表示面としている。表示部5を実装するケース本体1の後方側の高さHは、その他の部位の高さH0よりも大きくしている。
【0047】
図2に示すように、赤外線通信機7は携帯電話機12等の赤外線通信機を内蔵した通信装置との間でデータの送受を行なう。アダプタージャック9は、メモリカードリーダ13を接続する端子である。アダプタージャック9にメモリカードリーダ13を接続することで、そのメモリカードリーダ13に装着されたメモリカード14に格納されたデータを内部に取り込んだり、データベース19や制御部18のメモリの内容をメモリカード14に書き込んだりすることができる。より具体的には、メモリカード14に格納されたデータに、新規な目標物の情報(経度・緯度を含む位置情報,種別情報等)などの更新情報がある場合、その更新情報を制御部18が本レーダー探知機に内蔵されるデータベース19に格納(ダウンロード)し、データベース19のデータを更新する。なお、メモリカードリーダ13の機能は、本体ケース1内に内蔵するように構成してもよい。
【0048】
データベース19は、制御部18のマイコン内あるいはマイコンに外付けした不揮発性メモリ(たとえばEEPROM)である。データベース19には、出荷時に一定の目標物に関する情報を登録しており、その後に追加された目標物についてのデータ等は上記のようにしてデータ更新することができる。また、データ更新は、赤外線通信機7を介して行なうこともできる。
【0049】
DCジャック21は、図示省略のシガープラグコードを接続するためのもので、そのシガープラグコードを介して車両のシガーソケットに接続して電源供給を受け得るようにする。
【0050】
無線受信器15は、飛来する所定周波数の無線を受信する。リモコン受信器16は、赤外線によりリモコン(携帯機:子機)17とデータ通信をし、本装置に対する各種の設定を行なう。また、スイッチ部3も制御部18に接続され(図示省略)、リモコン17と同様の設定を行えるようになっている。リモコン17には、待受切替ボタン、設定ボタン、選択ボタン、取消ボタン、決定ボタンと、上下左右の十字ボタンを備えている。
【0051】
さらに本実施形態のレーダー探知機は、図2に示すように車両に実装されているOBD−II(IIはローマ数字の「2」であり、以下「OBD−II」を「OBD2」と記す)コネクタに接続する接続ケーブル22を備え、この接続ケーブル22の先端には、車両のOBD2コネクタに着脱自在に装着できるコネクタ端子23が取り付けられている。OBD2コネクタは、故障診断コネクタとも称され、車両のECUに接続され、各種の車両情報が出力される。さらに本実施形態では、接続ケーブル22の他端には、レーダー探知機のケース本体1の側面に設けたソケット口24と接続するためのコネクタ端子25を設けており、レーダー探知機に対しても接続ケーブル22を着脱できるようにしている。もちろん、接続ケーブル22をレーダー探知機に直接接続するようにしても良い。
【0052】
そこで、この接続ケーブル22に取り付けられたコネクタ端子23と、車両本体側のOBD2コネクタとを連結することで、制御部18は、各種の車両情報を一秒おきに取得する。この車両情報としては、車速、エンジン回転数、エンジン負荷、スロットル開度、瞬間燃費、吸入空気量(MAF)、インジェクション開時間、残燃料量、アクセル開度、ウインカー情報(左右のウインカーの動作(ON/OFF))、ハンドルの回転操舵角情報等がある。
【0053】
また、制御部18は、CPU,ROM,RAM,不揮発性メモリ、I/O等を備えるマイコンであり、上記の各種の入力機器から入力される情報に基づき所定の処理を実行し、上記の各種の出力機器を利用して所定の警報・メッセージや情報を出力する。なお、これらの基本構成は、基本的に従来のものと同様のものを用いることができる。
【0054】
本実施形態のレーダー探知機における機能は、制御部18に有するコンピュータが実行するプログラムとして制御部18のEEPROM上に格納され、これを制御部18に有するコンピュータが実行することで実現される。
【0055】
制御部18の有するプログラムによってコンピュータが実現する機能としては、GPSログ機能、待ち受け画面表示機能、レーダースコープ表示機能、GPS警報機能、レーダー波警報機能、無線警報機能などがある。
【0056】
GPSログ機能は、制御部18が1秒ごとにGPS受信器8によって検出された現在位置をその検出した時刻および速度(車速)と関連づけて位置履歴として不揮発性メモリに記憶する機能である。この位置履歴は例えばNMEA形式で記録する。
待ち受け画面表示機能は、図3(a)に示すように、GPS受信器8によって検出した自車両の速度、緯度、経度、高度を表示部5に表示する機能である。
【0057】
レーダースコープ表示機能は、図3(b)に示すように、GPS受信器8によって検出した現在位置から所定の範囲内(例えば約1kmの範囲内)にある目標物をデータベース19に記憶された位置情報に基づいて検索し、自車位置と目標物の位置との相対的な位置関係を表示部5に表示させる機能である。図3(b)中の左側の「W」が西、右側の「E」が東、上側の「N」が北の方角を示し、「W」と「E」を結ぶ左右方向の線と「N」から下へ伸びる上下方向の線との交点にあるアイコンが自車位置を示している。また「L」「RD」「P」「N」等の文字を有するアイコンが目標物の種類と位置を示す。
【0058】
図3(a)に示すような待ち受け画面表示機能実行中にリモコン17に設けた待受切替ボタンの押下が検出された場合、図3(b)に示すようなレーダースコープ表示機能に切り替える。また、レーダースコープ表示機能実行中にリモコン17に設けた待受切替ボタンの押下が検出された場合、後述する図5に示す第一車両情報表示機能に切り替える処理を行う。また、第一車両情報表示機能実行中にリモコン17に設けた待受切替ボタンの押下が検出された場合、後述する図7に示す第二車両情報表示機能に切り替える処理を行う。また、第二車両情報表示機能実行中にリモコン17に設けた待受切替ボタンの押下が検出された場合、待ち受け画面表示機能に切り替える処理を行う。
【0059】
制御部18は、待ち受け画面表示機能、レーダースコープ表示機能、第一車両情報表示機能、第二車両情報表示機能(以下これらの機能を総称して待受機能と称する)の実行中に、発生したイベントに応じて、GPS警報機能、レーダー波警報機能、無線警報機能等の各機能を実現する処理を実行し、当該機能の処理終了時には元の待受機能の処理に戻る。各機能の優先度は、高いほうから、レーダー波警報機能、無線警報機能、GPS警報機能の順に設定している。
【0060】
GPS警報機能は、制御部18に有するタイマーからのイベントにより所定時間間隔(1秒間隔)で実行される処理であり、データベース19に記憶された目標物の緯度経度とGPS受信器8によって検出した現在位置の緯度経度から両者の距離を求め、求めた距離が所定の接近距離(例えば500m以内)になった場合に、表示部5に図3(c)に示すようなGPS警報表示をし、スピーカ20からその旨を示す接近警告の音声を出力する処理である。
【0061】
こうした目標物としては、居眠り運転事故地点、レーダー、制限速度切替りポイント、取締エリア、検問エリア、駐禁監視エリア、Nシステム、交通監視システム、交差点監視ポイント、信号無視抑止システム、警察署、事故多発エリア、車上狙い多発エリア、急/連続カーブ(高速道)、分岐/合流ポイント(高速道)、ETCレーン事前案内(高速道)、サービスエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、ハイウェイオアシス(高速道)、スマートインターチェンジ(高速道)、PA/SA内 ガソリンスタンド(高速道)、トンネル(高速道)、ハイウェイラジオ受信エリア(高速道)、県境告知、道の駅、ビューポイントパーキング等があり、これらの目標物の種別情報とその位置を示す緯度経度情報と表示部5に表示する模式図または写真のデータと音声データとを対応付けてデータベース19に記憶している。
【0062】
レーダー波警報機能は、マイクロ波受信器4によって速度測定装置(移動式レーダー等(以下、単に「レーダー」と称する))から発せられる周波数帯のマイクロ波に対応する信号が検出された場合に、表示部5に対して警報画面を表示するとともに、スピーカ20から警報音を出力する警報機能である。例えば、レーダーの発するマイクロ波の周波数帯のマイクロ波がマイクロ波受信器4によって検出された場合に、図4に示すように、データベース19に記憶されたレーダーの模式図または写真を表示部5に警報画面として表示するとともに、データベース19に記憶された音声データを読み出して「レーダーです。スピード注意」という音声をスピーカ20から出力する。音声出力中は、警報ランプ6を点燈させる。
【0063】
無線警報機能は、無線受信器15によって、緊急車両等の発する無線電波を受信した場合に、その走行等の妨げとならないよう、警報を発する機能である。無線警報機能においては、取締無線、カーロケ無線、デジタル無線、特小無線、署活系無線、警察電話、警察活動無線、レッカー無線、ヘリテレ無線、消防ヘリテレ無線、消防無線、救急無線、高速道路無線、警備無線等の周波数をスキャンし、スキャンした周波数で、無線を受信した場合には、データベース19に無線種別ごとに記憶されたその周波数に対応する無線を受信した旨の模式図を警報画面として表示部5に表示するとともに、データベース19に無線種別ごとに記憶された音声データを読み出して、スピーカ20からその無線の種別を示す警報音声を出力する。たとえば、取締無線を受信した場合には「取締無線です。スピード注意」のように音声を出力する。音声出力中は、警報ランプ6を点燈させる。
【0064】
本実施形態のレーダー探知機は、これらの機能に加え、第一車両情報表示機能、第二車両情報表示機能を備える。第一車両情報表示機能は、図5に示すように、前述したようにOBD2コネクタを介して車両から取得した車両情報のうちエンジン回転数、エンジン負荷率、スロットル開度、瞬間燃費の現在値を表示するとともにその値をバーグラフ表示する第一車両情報表示画面を表示する機能である。第二車両情報表示機能は、図7に示すように、前述したようにOBD2コネクタを介して車両から取得した車両情報のうち瞬間燃費の現在値を表示するとともにその値をグラフ表示する第二車両情報表示画面を表示する機能である。
【0065】
第一車両情報表示画面は、図5に示すように左右方向の帯状の領域から構成され、この領域は、上から下へ順に、エンジン回転数表示領域、エンジン負荷率表示領域、スロットル開度表示領域、瞬間燃費表示領域で構成している。各領域は、左側に、各車両情報の名称を文字で表示するとともにその値の数値と単位をその文字の下に表示する車両情報名及び現在値表示領域を備え、右側に、現在値をバーグラフで表示するバーグラフ表示領域を備える。
【0066】
バーグラフ表示領域は、上下方向を長辺とし左右方向を短辺とする長方形状の領域からなるブロックを左右方向に25個、所定の間隔(空間)をあけて配置している。この25個のブロックを左から右に順に1番から25番として以下説明する。なお、この間隔の左右方向の幅は、ブロックの左右方向の幅よりも小さくしている。
【0067】
エンジン回転数表示領域、エンジン負荷率表示領域、スロットル開度表示領域の中の各ブロックの色は値が0の場合には全てのブロックをグレーの単色で塗りつぶしており、値が大きくなるにつれ右側のブロックから値の大きさに応じた個数のブロックを緑色に塗りつぶす処理を行う。この緑色の塗りつぶしは、ブロックの上方から下方に向かうにしたがって輝度を下げるグラデーションをかけた塗りつぶしとしている。
【0068】
例えば、エンジン回転数のバーグラフではエンジン回転数が0rpmのときは緑色の塗りつぶしは行わずに全てのブロックをグレーの単色で塗りつぶし表示する。0rpmを超えた場合、256rpmごとに左から順に1つずつブロックを緑色に塗りつぶしていく。エンジン回転数が0rpmを超え256rpmまでの値であるときには一番目のブロック(一番左のブロック)だけを緑色の塗りつぶし表示とし、エンジン回転数が256rpmを超え512rpmまでの値であるときには1番と2番のブロックを塗りつぶし表示をし、エンジン回転数が512rpmを超え768rpmまでの値であるときには1番と2番と3番のブロックを塗りつぶし表示するといった具合に、256rpmごとに左から順に1つずつブロックを緑色に塗りつぶしていき、6145rpmを超える場合には1番から25番までのすべてのブロックを緑色に塗りつぶし表示する。
【0069】
また、エンジン負荷率のバーグラフではエンジン負荷率が0%のときは緑色の塗りつぶしは行わずに全てのブロックをグレーの単色で塗りつぶし表示する。0%を超えた場合、4%ごとに左から順に1つずつブロックを緑色に塗りつぶしていく。エンジン負荷率が0%を超え4%までの値であるときには一番目のブロック(一番左のブロック)だけを緑色の塗りつぶし表示とし、エンジン負荷率が4%を超え8%までの値であるときには1番と2番のブロックを塗りつぶし表示をし、エンジン負荷率が8%を超え12%までの値であるときには1番と2番と3番のブロックを塗りつぶし表示するといった具合に、4%ごとに左から順に1つずつブロックを緑色に塗りつぶしていき、96%を超える場合には1番から25番までのすべてのブロックを緑色に塗りつぶし表示する。
スロットル開度もエンジン負荷率と同様に0〜100%の範囲に対応させて1番から25番までブロックの塗りつぶし表示を行う。
【0070】
本発明に係る瞬間燃費表示領域のバーグラフは、上述したエンジン回転数のバーグラフ、エンジン負荷率のバーグラフ、スロットル開度のバーグラフとは異なる構成を採る。
【0071】
瞬間燃費のバーグラフ50は、図6に部分抜粋して示すように、25個のブロックの中央のブロックとなる13番目のブロックを常時白色に塗りつぶし表示している。この13番目の白色に塗りつぶし表示しているブロックが基準位置となる。この基準位置は平均燃費を示しており、平均燃費は本レーダー探知機を車両に取り付けたときから現在までに1秒おきに取得した瞬間燃費の平均値としている。そしてこの平均燃費に対して現在値である今回取得した最新の瞬間燃費の値の偏差を図6(b)(c)に示すように、基準位置から左右いずれかの方向へのバーグラフとして表示する。偏差(最新の瞬間燃費−平均燃費)がプラスの場合、すなわち、平均燃費よりも最新の瞬間燃費が良い場合には、図6(b)に示すように基準位置の右方向(14番目から25番目までの方向)に、基準位置から順に偏差に応じた個数の青色の塗りつぶし表示を行う。青色の塗りつぶし表示は青色単色のベタ塗り表示としている。偏差(最新の瞬間燃費−平均燃費)がマイナスの場合、すなわち、平均燃費よりも最新の瞬間燃費が悪い場合には、図6(c)に示すように基準位置の左方向(12番目から1番目までの方向)に、基準位置から順に偏差に応じた個数の赤色の塗りつぶし表示を行う。赤色の塗りつぶし表示は赤色単色のベタ塗り表示としている。
【0072】
偏差に応じた個数は、偏差が0の場合には0個とし、偏差がプラスの場合には、最新の瞬間燃費/平均燃費の値(小数点以下切り捨て)の個数とし、偏差がマイナスの場合には、平均燃費/最新の瞬間燃費の値(小数点以下切り捨て)の個数としている。したがって、最新の瞬間燃費が平均燃費と一致するとき(偏差が0のとき)は、1〜12番、14〜25番のブロックは全てグレーの単色で塗りつぶし表示をする。
【0073】
例えば、平均燃費が10km/lである場合において、最新の瞬間燃費が10km/lを上回る場合、最新の瞬間燃費/10の値(小数点以下切り捨て)の個数分の基準位置より右側のブロック(13番から右側)の青色の塗りつぶし表示をする。したがって、最新の瞬間燃費が10km/l以上20km/l未満の場合には14番目のブロックを青色の塗りつぶし表示とし、1〜12番、15〜25番のブロックはグレーの塗りつぶし表示とする。最新の瞬間燃費が20km/l以上30km/l未満の場合には14番目と15番目のブロックを青色の塗りつぶし表示とし、1〜12番、16〜25番のブロックはグレーの塗りつぶし表示とする。最新の瞬間燃費が30km/l以上40km/l未満の場合には14番目と15番目と16番目のブロックを青色の塗りつぶし表示とし、1〜12番、17〜25番のブロックはグレーの塗りつぶし表示とする。同様にして10km/l増加するごとに左から順に1つずつブロックを青色に塗りつぶしていく。その結果、最新の瞬間燃費が120km/l以上の場合には、14番から25番までのブロックを青色に塗りつぶし表示することとなる。
【0074】
一方、例えば平均燃費が10km/lである場合において、最新の瞬間燃費が10km/lを下回る場合、10/最新の瞬間燃費(小数点以下切り捨て)の個数分の基準位置より左側のブロック(12番から左側)の赤色の塗りつぶし表示をする。例えば、最新の瞬間燃費が5km/l場合には、10/5=2個分のブロック(12番と11番のブロック)を青色の塗りつぶし表示とし、1〜10番、13〜25番のブロックはグレーの塗りつぶし表示とする。例えば、最新の瞬間燃費が2.5km/l場合には、10/2.5=4個分のブロック(12番、11番、10番、9番のブロック)を赤色の塗りつぶし表示とし、1〜8番、13〜25番のブロックはグレーの塗りつぶし表示とする。最新の瞬間燃費が1.25kmの場合には、10/1.25=8個分のブロック(12番、11番、10番、9番、8番、7番、6番、5番のブロック)を赤色の塗りつぶし表示とし、1〜4番、13〜25番のブロックはグレーの塗りつぶし表示とする。このように最新の瞬間燃費が0に近づくにつれ、基準位置から左側のより多くの個数のブロックが赤色で塗りつぶし表示されることとなる。
【0075】
次に第二車両情報表示機能による第二車両情報表示画面の描画処理について説明する。第二車両情報表示画面は、図7に示すように、左側に上から下へ順に瞬間燃費表示領域、高速道平均表示領域、一般道平均表示領域、全道路平均表示領域を備え、右側に瞬間グラフ表示領域を備える。瞬間燃費表示領域、高速道平均表示領域、一般道平均表示領域、全道路平均表示領域は、左上側に各車両情報の名称を文字で表示するとともにその値の単位を右上側に表示し、これらの文字の下にその値を表示する領域である。
【0076】
瞬間グラフ表示領域は、基準線、グリッド線、履歴値バー、現在値バーからなる。基準線は、上下方向中央部の左右方向に引いた白色の線である。基準線は、180ドットで構成されており、基準線の右端部を1ドット目として左端部を180ドット目として説明すると、グリッド線は10ドット目、30ドット目、50ドット目、70ドット目、90ドット目、110ドット目、130ドット目、150ドット目、170ドット目といった具合に10ドット目から20ドット間隔で170ドット目まで、上下方向に黄色で1ドット幅で引いた線である。また、現在値バーは1ドット目の上下いずれかの方向に引いた線であり、基準線を平均燃費として、現在の最新の瞬間燃費が平均燃費を上回る場合、すなわち、偏差(瞬間燃費−平均燃費)がプラスの場合、基準線から上方向にその偏差に応じたドット数の青色の線を引き、現在の最新の瞬間燃費が平均燃費を下回る場合、すなわち、偏差(瞬間燃費−平均燃費)がマイナスの場合、基準線から下方向にその偏差応じたドット数の赤色の線を引く。赤色の線、青色の線の幅は1ドットとしている。また偏差の値に対応するドット数の上方向の最大値は、グリッド線上で基準線の上方向に隣接するドットからそのグリッド線の上端に位置するドットまでの個数としている。偏差に応じたドット数は、図6の第一車両情報表示画面の瞬間燃費表示領域のバークラフのときとほぼ同様に、偏差が0の場合には0ドットとし、偏差がプラスの場合には、最新の瞬間燃費/平均燃費の値(小数点以下切り捨て)のドット数とし、偏差がマイナスの場合には、平均燃費/最新の瞬間燃費の値(小数点以下切り捨て)のドット数としている。
【0077】
そして、最新の瞬間燃費の値を取得してから1秒後に次の最新の瞬間燃費の値を取得したときには、基準線の左右方向1ドット目から179ドット目までの上下いずれかの方向に偏差に応じたドット数で描画していた線を1ドット左に移動させた位置に描画した上で最新の瞬間燃費についての偏差に応じたドット数の線を180ドット目に描画するスクロール表示を行う。このようにして最新の瞬間燃費についての平均燃費からの偏差が常に1ドット目に表示されるとともに、2ドット目から180ドット目には過去のその瞬間燃費の取得時の平均燃費からのその瞬間燃費の偏差が履歴として表示されることとなる。このように1秒ごとに再描画するため、履歴としては180秒(3分分)が表示されることとなる。
【0078】
以上、第一車両情報表示機能、第二車両情報表示機能として説明した本発明にかかる車両情報表示システムであるレーダー探知機は、車両情報として瞬間燃費を取得し、瞬間燃費についての参照値として取得した瞬間燃費の取付時から現在までの期間の平均値である平均燃費を基準位置として、現在値として最新の瞬間燃費の値の平均燃費からの偏差を基準位置に対する偏差として表示する車両情報表示システムである。そして、平均燃費からの最新の瞬間燃費の偏差を基準位置からの所定の塗りつぶし態様で表示する塗りつぶし表示を行っている。そしてこの塗りつぶしの色を、平均燃費に対するプラス方向に対しては第一の色である青色を主とし、平均燃費に対するマイナス方向に対しては第一の色とは異なる第二の色である赤色を主としている。
【0079】
以上のような表示処理によって、基準値である平均燃費からの現在の瞬間燃費の偏差の大きさを、基準位置から塗りつぶされる方向と色、及び、その範囲の大きさとして容易に一目で把握することができる。また、針とは異なり車両の走行による傾きがあっても、基準位置から塗りつぶされた範囲の大きさは変わらないため、車両の傾きによって偏差の大きさや方向を誤認することもなくなる。
【0080】
本実施形態では、プラス方向の色である青とマイナス方向の色である赤とは異なる第三の色である白で塗りつぶし表示して基準位置を示す構成としている。したがって、色の違いによって基準位置を明確に一目で把握することができるとともに、基準位置からの変位方向を容易に把握することができ、基準位置から塗りつぶされた範囲の大きさを一目で把握することができる。
【0081】
本実施形態では、図5、図6に示したように、基準位置に近接する位置から遠ざかる位置に向けて、塗りつぶしを行う長方形状の複数のブロックを配置し、この複数のブロックは同一形状とし、このブロックを前記所定の塗りつぶし態様で表示しない状態では、塗りつぶしを行う色とは異なる第4の色であるグレーで塗りつぶした状態で表示しておく構成としている。したがって、どこからどこまでが塗りつぶしが行われる範囲かを一目で把握することができ、塗りつぶしの大きさを相対的に容易に把握することができる。
【0082】
本実施形態では、ブロックは、プラス方向に12個、マイナス方向に12個表示する構成としているので、平均燃費に対する最新の瞬間燃費の偏差の程度を詳しく知ることができる。特に、本実施形態では、ブロックは、プラス方向とマイナス方向とで同数としているので基準位置を把握しやすい。さらに、本実施形態では、基準位置を中心として同一形状のブロックを同数、一直線上に、基準位置から離れる方向に向けて、同一間隔で配置しているので、配置された複数のブロックの中心位置からどの程度の距離まで塗りつぶし表示がなされるかによって平均燃費からの偏差の大きさの度合いを容易に一目で把握することができる。
【0083】
本実施形態では、車両情報として瞬間燃費を取得して表示しているが、瞬間燃費はユーザのアクセル操作に応じて変化する値である。そして、偏差の算出間隔を1秒としてその算出間隔で塗りつぶし表示を行っている。したがって、運転者は、現在のアクセル操作の良し悪しを一目でリアルタイムに把握することができる。
【0084】
本実施形態では、平均燃費は瞬間燃費を取得してその取得した瞬間燃費の現在までの平均値としたが、車両情報として平均燃費そのものを車両のECUから取得してこれを平均燃費としてもよい。また、本実施形態では、瞬間燃費は、車両のECUから瞬間燃費として出力される値をとしたが、例えば、平均燃費よりも短い期間の瞬間燃費の平均値を利用してもよい。この場合、特に1秒以下といった人の認知できる時間間隔よりも短い時間間隔の平均値を利用するとよい。
【0085】
本実施形態では、車両情報は、故障診断コネクタから車内LAN等に接続して車両のECUから取得するようにしたが、センサ等を車両に設けて取得するようにしてもよいし、本レーダー探知機内にセンサ等を設けて取得するようにしてもよい。
【0086】
本実施形態では、参照値は平均燃費としたが、例えば、過去に取得した複数の瞬間燃費の中央値、または、最頻値としてもよい。また、例外値を除去したり重み付けをしたりして参照値を求めても良い。
【0087】
本実施形態では、平均燃費は過去に取得した複数の瞬間燃費に基づいて算出し、その算出に用いる瞬間燃費の期間(範囲)は本レーダー探知機を車両に取り付けたときから現在までに取得した瞬間燃費としたが、これに限らず、例えばこの期間の始期は、特定の時からとしてもよいし、現在より1年前の時からとしてもよいし、現在より1ヶ月前の時からとしてもよい。期間は、今週としてもよいし、今月としてもよい。また運転者等のユーザからリモコン17の操作による指示を検出した時からとしてもよい。また、この期間の終期は、例えば、本実施形態のように現在としてもよいし、例えば現在の1つ前の値(現在値より1秒前)までのように現在から所定期間前としてもよいし、始期より後の特定の時としてもよいし、運転者等のユーザからのリモコン17の操作による操作を検出した時からとしてもよい。期間は例えば昨日中、先月中、前年中のようにしてもよいが、特に終期は現在とすると、現在から所定の間までの値が反映された平均燃費となることから分かりやすくてよい。また、始期は、本実施形態のように車両情報表示システムを車両に取り付けたとき、または、運転者等のユーザからの指示があった時とするとユーザにとって分かりやすくよい。
【0088】
本実施形態では、平均燃費からの最新の瞬間燃費の偏差は、例えば、最新の瞬間燃費から平均燃費を差し引いた値としたが、これに限らず各種の方法で求めるようにしてもよい。
【0089】
基準位置からの所定の塗りつぶし態様は、本実施形態では、単色のベタ塗りとしたが、これに限らず例えばハッチングのような所定パターンでの塗りつぶしでもよい。特に所定の塗りつぶし態様は所定の連続パターンまたは繰り返しパターンとするとよい。また、本実施形態のように偏差が大きくなればなるほど基準位置から遠くの位置まで塗りつぶし表示をさせるとよい。本実施形態では、一色の塗りつぶし表示を行うこととしたが、複数の色をもちいて塗りつぶし表示をしてもよい。
【0090】
図5の第一車両情報表示画面では、偏差の変化に伴い、塗りつぶし表示する範囲が変化した場合に、変化前の位置から変化後の位置へ徐々に前記塗りつぶし表示または前記塗りつぶし表示の解除を行う補完表示を行うようにしてもよい。例えば1秒ごとに瞬間燃費を取得するのであるが、補完表示は20分の1秒ごとに行うようにするとよい。この補完表示において、偏差が大きくなる方向に変化した場合の基準位置からの塗りつぶし表示は、変化が小さくなる方向に変化した場合の塗りつぶし解除表示より、早く行う構成とするとよい。すなわち、偏差が増加する方向への補完表示は偏差が減少する方向の補完表示に比べ2倍の速度で行い、偏差が減少する方向への補完表示(解除表示)は変化が増加する方向への補完表示に比べ2分の1の速度で行うとよい。
【0091】
また、本実施例では偏差の算出間隔を瞬間燃費の取得間隔である1秒としたが、表示画面のリフレッシュレートと同一としてもよい。このようにすれば、なめらかに表示を行うことができる。望ましくは、1秒間に数回から数十回更新するとよい。
【0092】
本実施形態では、偏差を表示する表示部5は、表示部5はカラードットマトリックス液晶ディスプレイとしたので、塗りつぶし表示の内容に柔軟性を持たせることができる。本実施形態では、表示部5は、バックライトを有する液晶ディスプレイとしたが、フロントライト等による外部光の透過度、反射度を代えて表示する他のディスプレイや、ELディスプレイのような自発光によって表示するものを用いてもよい。このようにすれば、夜間等の暗い環境でも容易に偏差を視認できる。
また塗りつぶし表示の塗りつぶしの幅は図7の例のように1ドットでもよいし、図6の例のように複数ドットでもよい。
【0093】
瞬間燃費を車両側から取得できない場合には、瞬間燃費に基づく塗りつぶし表示を行わない構成とするとよい。例えば、図5の瞬間燃費表示領域を表示しない(黒塗りとする)ようにしてもよい。
【0094】
なお、本実施形態のレーダー探知機は、ダッシュボード上に固定する構成としたが、フロントガラスに対して固定する構成としてもよい。固定する構成としては、例えば、接着剤や両面テープ等で貼り付けるようにしてもよいし、吸盤等によって吸着させて固定するようにしてもよい。
第一車両情報表示画面では、さらに以下の構成を備えるようにしてもよい。
【0095】
・最新の瞬間燃費の取得間隔に比べて長い所定時間の間(例えば3分)の複数の偏差の最大値に対応する基準位置からのブロックの塗りつぶし表示の端部の位置を表示する構成とするとよい。このようにすれば、例えば、連続する所定時間内に取得された複数の異なる時間における瞬間燃費の中の最大値を基準位置との関係で把握できるとともに、当該最大値と現在の瞬間燃費との大きさの関係を一目で把握することができる。また現在の瞬間燃費が当該所定時間内の偏差の最大値を超えたか否かを容易に判断することもできる。塗りつぶし表示の端部の位置の表示は、例えば、線や所定の色(第5の色(例えば柴色)のブロックの塗りつぶし等で行うとよい。
【0096】
一方、本実施形態の第二車両情報表示機能によれば、塗りつぶし表示の履歴を少なくとも過去3分表示している。したがって、過去3分分の偏差の推移を確認できるとともに、過去の偏差の履歴と現在の偏差とを対比して確認できる。そして、履歴の表示は、最新の瞬間燃費に対応する塗りつぶし表示が基準線の右端(1ドット目)の位置を基準位置として上下いずれかの方向に行われるように、過去の塗りつぶし表示の箇所をスクロール表示させて行う構成としている。すなわち、グラフの右端を最新の瞬間燃費に対応する塗りつぶし表示の位置として固定して、右端から上下方向に最新の瞬間燃費についての偏差を表示する構成として、過去の履歴は左側にスクロール表示するようにしている。このようにすれば、現在から一定期間過去にさかのぼって偏差を確認することが容易にできるとともに、最新の瞬間燃費を一目で把握することができる。
さらに、第二車両情報表示機能については、次の構成を備えるとよい。
【0097】
・履歴の表示における塗りつぶし表示のピークポイントを強調表示する構成とするとよい。例えばピーク値のドットの輝度を高めた表示を行うようにするとよい。このようにすれば履歴の表示内での偏差の最大値を容易に確認することができるとともに、このピークポイントに対して最新の瞬間燃費の偏差がどの程度のレベルにあるのかを容易に確認することができる。また、瞬間燃費の取得間隔である1秒に比べて長い所定時間である過去3分の間の複数の偏差の最大値に対応する基準位置からの塗りつぶし表示の端部の位置を表示する構成とするとよい。例えば、過去3分分の上下方向それぞれについて一番長い線を表示している部分の上下それぞれの端部のドットを通るように左右方向に基準線と同一の長さの平行な線を引く。このようにすれば、例えば、連続する所定時間内に取得された複数の異なる時間における瞬間燃費の中の最大値を基準位置との関係で把握できるとともに、その最大値と最新の瞬間燃費との大きさの関係を一目で把握することができる。また最新の瞬間燃費が当該所定時間内の偏差の最大値を超えたか否かを容易に判断することもできる。
【0098】
・履歴の表示範囲における、プラス方向の塗りつぶし面積と、マイナス方向の塗りつぶし面積とに関する比率についての表示を履歴の表示とともに行う構成とするとよい。例えば、比率を数値でグラフの上部の領域に表示するようにしてもよい。このようにすれば、履歴の範囲内での平均燃費に対する最新の瞬間燃費の良し悪しを容易に把握することができる。この場合、例えば、平均燃費の算出に用いる情報の範囲は、履歴として表示する範囲としてもよいし、これを超える範囲としてもよく、特に履歴として表示する範囲よりも10倍以上多くの個数の情報となる範囲とするとよい。プラス方向の塗りつぶし面積と、マイナス方向の塗りつぶし面積とに関する比率は、例えば、プラス方向の塗りつぶし面積そのものと、マイナス方向の塗りつぶし面積そのものとの比率としてもよいし、この塗りつぶしを行うために得た最新の瞬間燃費の平均燃費からの偏差のプラス方向とマイナス方向のそれぞれの履歴の大きさの積分値の比としてもよい。比率についての表示は、前述のように比率を数値で表示とともに、比率に応じて履歴上にライン等を引くようにしてもよい。
【0099】
本実施形態では、表示部5やスピーカ20をレーダー探知機内に備えることとしたが、レーダー探知機内には、これらを備えず、代わりに例えば汎用の機器(例えば、モニタ、スピーカ等を有する携帯電話等)へ信号を出力するようにしてもよい。
【0100】
本実施形態では、シガープラグコードを介して車両のシガーソケットに接続して電源供給を受け得るようにしたがOBD2コネクタから電源の供給を受けるようにしてもよい。
【0101】
また、本実施形態では、レーダー探知機の例で説明したが、車載用の各種の電子機器の機能として実施することができる。たとえば、ナビゲーション装置や、ドライブレコーダ、カーオーディオの機能として組み込んでもよい。また本実施例で記載した数値の値は、実験等を行って適宜、効果を奏する値に変更してもよい。表示部5の画面サイズなども任意のものとすることができる。また、制御部18には、各機能や警報の優先順位をリモコン17等からのユーザからの指示に基づいて設定する機能を設け、この設定された優先順位で制御部18が処理を行うように構成してもよい。
【符号の説明】
【0102】
1 ケース本体
2 ソーラーパネル
4 マイクロ波受信器
5 表示部
6 ランプ
7 赤外線通信機
8 GPS受信器
9 アダプタージャック
10 電源スイッチ
11 携帯電話機
12 メモリカードリーダ
14 メモリカード
15 無線受信器
16 リモコン受信器
17 リモコン
18 制御部
19 データベース
20 スピーカ
21 DCジャック
22 接続ケーブル
23 コネクタ端子
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両情報を取得し、当該車両情報についての参照値を基準位置として、前記車両情報の現在値の前記参照値からの偏差を前記基準位置に対する偏差として表示する車両情報表示システムであって、
前記参照値からの現在値の偏差を前記基準位置からの所定の塗りつぶし態様で表示する塗りつぶし表示を行い、前記塗りつぶしの色を、前記参照値に対するプラス方向に対しては第一の色を主とし、前記参照値に対するマイナス方向に対しては第一の色とは異なる第二の色を主とすること
を特徴とする車両情報表示システム。
【請求項2】
前記プラス方向の色及び前記マイナス方向の色とは異なる第三の色を主として前記基準位置を示すこと
を特徴とする請求項1に記載の車両情報表示システム。
【請求項3】
前記基準位置に近接する位置から遠ざかる位置に向けて、前記塗りつぶしを行う所定形状の複数のブロックを配置し、前記複数のブロックは同一または相似形状とし、前記ブロックを前記所定の塗りつぶし態様で表示しない状態では、前記塗りつぶしを行う色とは異なる第4の色を主として塗りつぶした状態で表示しておくこと
を特徴とする請求項1または2に記載の車両情報表示システム。
【請求項4】
前記ブロックは、前記プラス方向に10個以上、前記マイナス方向に10個以上表示すること
を特徴とする請求項3に記載の車両情報表示システム。
【請求項5】
前記偏差の変化に伴い、前記所定の塗りつぶし態様により塗りつぶし表示する範囲が変化した場合に、変化前の位置から変化後の位置へ徐々に前記塗りつぶし表示または前記塗りつぶし表示の解除を行う補完表示を行い、当該補完表示において、前記偏差が大きくなる方向に変化した場合の前記基準位置からの塗りつぶし表示は、変化が小さくなる方向に変化した場合の塗りつぶし解除表示より、早く行うこと
を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の車両情報表示システム。
【請求項6】
前記現在値の取得間隔に比べて長い所定時間の間の複数の前記偏差の最大値に対応する前記基準位置からの前記塗りつぶし表示の端部の位置を表示すること
を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の車両情報表示システム。
【請求項7】
前記車両情報は、ユーザの車両操作に応じて変化する値とし、前記偏差の算出間隔を1秒以下とし、当該算出間隔に応じて前記塗りつぶし表示を行うこと
を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の車両情報表示システム。
【請求項8】
前記偏差の算出間隔を表示画面のリフレッシュレートと同一とすること
を特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の車両情報表示システム。
【請求項9】
前記塗りつぶし表示の履歴を少なくとも過去数分分以上表示すること
を特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の車両情報表示システム。
【請求項10】
前記履歴の表示は、前記現在値に対応する前記塗りつぶし表示が一定の位置を基準位置として行われるように、過去の前記塗りつぶし表示の箇所をスクロール表示させて行うこと
を特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の車両情報表示システム。
【請求項11】
前記履歴の表示における塗りつぶし表示のピークポイントを強調表示すること
を特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の車両情報表示システム。
【請求項12】
前記履歴の表示範囲における、前記プラス方向の塗りつぶし面積と、前記マイナス方向の塗りつぶし面積とに関する比率についての表示を前記履歴の表示とともに行うこと
を特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の車両情報表示システム。
【請求項13】
前記車両情報を車両側から取得する取得手段を備え、
前記取得手段から車両情報が取得出来ない場合には、当該車両情報に基づく塗りつぶし表示を行わないこと
を特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の車両情報表示システム。
【請求項14】
前記参照値は、取得した車両情報の所定期間の平均値とし、前記現在値は瞬間値とすること
を特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の車両情報表示システム。
【請求項15】
前記参照値は平均燃費であり、前記現在値は瞬間燃費であること
を特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の車両情報表示システム。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれかに記載の車両情報表示システムにおける機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【請求項1】
車両情報を取得し、当該車両情報についての参照値を基準位置として、前記車両情報の現在値の前記参照値からの偏差を前記基準位置に対する偏差として表示する車両情報表示システムであって、
前記参照値からの現在値の偏差を前記基準位置からの所定の塗りつぶし態様で表示する塗りつぶし表示を行い、前記塗りつぶしの色を、前記参照値に対するプラス方向に対しては第一の色を主とし、前記参照値に対するマイナス方向に対しては第一の色とは異なる第二の色を主とすること
を特徴とする車両情報表示システム。
【請求項2】
前記プラス方向の色及び前記マイナス方向の色とは異なる第三の色を主として前記基準位置を示すこと
を特徴とする請求項1に記載の車両情報表示システム。
【請求項3】
前記基準位置に近接する位置から遠ざかる位置に向けて、前記塗りつぶしを行う所定形状の複数のブロックを配置し、前記複数のブロックは同一または相似形状とし、前記ブロックを前記所定の塗りつぶし態様で表示しない状態では、前記塗りつぶしを行う色とは異なる第4の色を主として塗りつぶした状態で表示しておくこと
を特徴とする請求項1または2に記載の車両情報表示システム。
【請求項4】
前記ブロックは、前記プラス方向に10個以上、前記マイナス方向に10個以上表示すること
を特徴とする請求項3に記載の車両情報表示システム。
【請求項5】
前記偏差の変化に伴い、前記所定の塗りつぶし態様により塗りつぶし表示する範囲が変化した場合に、変化前の位置から変化後の位置へ徐々に前記塗りつぶし表示または前記塗りつぶし表示の解除を行う補完表示を行い、当該補完表示において、前記偏差が大きくなる方向に変化した場合の前記基準位置からの塗りつぶし表示は、変化が小さくなる方向に変化した場合の塗りつぶし解除表示より、早く行うこと
を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の車両情報表示システム。
【請求項6】
前記現在値の取得間隔に比べて長い所定時間の間の複数の前記偏差の最大値に対応する前記基準位置からの前記塗りつぶし表示の端部の位置を表示すること
を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の車両情報表示システム。
【請求項7】
前記車両情報は、ユーザの車両操作に応じて変化する値とし、前記偏差の算出間隔を1秒以下とし、当該算出間隔に応じて前記塗りつぶし表示を行うこと
を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の車両情報表示システム。
【請求項8】
前記偏差の算出間隔を表示画面のリフレッシュレートと同一とすること
を特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の車両情報表示システム。
【請求項9】
前記塗りつぶし表示の履歴を少なくとも過去数分分以上表示すること
を特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の車両情報表示システム。
【請求項10】
前記履歴の表示は、前記現在値に対応する前記塗りつぶし表示が一定の位置を基準位置として行われるように、過去の前記塗りつぶし表示の箇所をスクロール表示させて行うこと
を特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の車両情報表示システム。
【請求項11】
前記履歴の表示における塗りつぶし表示のピークポイントを強調表示すること
を特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の車両情報表示システム。
【請求項12】
前記履歴の表示範囲における、前記プラス方向の塗りつぶし面積と、前記マイナス方向の塗りつぶし面積とに関する比率についての表示を前記履歴の表示とともに行うこと
を特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の車両情報表示システム。
【請求項13】
前記車両情報を車両側から取得する取得手段を備え、
前記取得手段から車両情報が取得出来ない場合には、当該車両情報に基づく塗りつぶし表示を行わないこと
を特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の車両情報表示システム。
【請求項14】
前記参照値は、取得した車両情報の所定期間の平均値とし、前記現在値は瞬間値とすること
を特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の車両情報表示システム。
【請求項15】
前記参照値は平均燃費であり、前記現在値は瞬間燃費であること
を特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の車両情報表示システム。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれかに記載の車両情報表示システムにおける機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【公開番号】特開2012−192799(P2012−192799A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−57307(P2011−57307)
【出願日】平成23年3月15日(2011.3.15)
【出願人】(391001848)株式会社ユピテル (238)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月15日(2011.3.15)
【出願人】(391001848)株式会社ユピテル (238)
【Fターム(参考)】
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