説明

車両構造

【課題】前席の搭乗者と車椅子の被介護者との距離感を無くしつつ、後席乗員の足置きスペース及び足引きスペースを十分に確保することが可能な車両構造を提供する。
【解決手段】車両1は、フロア10と、フロア10上に設けられた前席20と、フロア10上の前席20の後側に設けられた後席30と、フロア10と前席20との間に設けられた電動ウインチ40と、を備え、フロア10の前席20と後席30との間には凹部10aが形成されており、後席30は、凹部10aに格納可能であり、後席30が凹部10aに格納された状態で、電動ウインチ40によってフロア10上に車椅子100が引き込まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両構造に関し、より詳細には、車室後部スペースに車椅子を引き込み可能な車両構造に関する。
【背景技術】
【0002】
被介護者が乗った車椅子を搭載可能な車両として、リフト付きの車両がある。かかる車両は、需要が多いにも関わらず高価であるため、普及率が低かった。
【0003】
そこで、車両の後方にスロープを降ろし、前席の後方に設けられた電動ウインチによって車椅子を車室内に引き込む技術が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】登録実用新案第3032294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、かかる技術を採用した車両においては、前席と車椅子との間に電動ウインチが介在するため、車椅子の搭載時に後席をフロアの凹部に格納することができず、後席を前席後部に倒立させた状態となる。そのため、前席の搭乗者と車椅子の被介護者との間に隔壁が生じて距離感が発生し、コミュニケーションが困難となるおそれがある。また、後席乗員の足置き位置近くに電動ウインチがあるため、後席乗車時に後席乗員の足置きスペース及び足引きスペースが狭くなるという問題がある。
【0006】
本発明は、前記事情に鑑みて創作されたものであり、前席の搭乗者と車椅子の被介護者との距離感を無くしつつ、後席乗員の足置きスペース及び足引きスペースを十分に確保することが可能な車両構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明は、フロアと、前記フロア上に設けられた前席と、前記フロア上の前記前席の後側に設けられた後席と、前記フロアと前記前席との間に設けられた電動ウインチと、を備え、前記フロアの前記前席と前記後席との間には凹部が形成されており、前記後席は、前記凹部に格納可能であり、前記後席が前記凹部に格納された状態で、前記電動ウインチによって前記フロア上に車椅子が引き込まれることを特徴とする。
【0008】
かかる構成によると、電動ウインチが前席の下方に設けられており、後席がフロアの凹部に格納されているので、車椅子を前席の近くまで引き込むことができ、前席の搭乗者と車椅子の被介護者との間に倒立した後席がないため、隔壁が存在せず距離感を無くすことができる。また、電動ウインチが前席の下方に設けられているので、後席の乗員の足置きスペース及び足引きスペースを十分に確保することができる。
【0009】
前記フロアの前記前席下方には、燃料容器が配置される凸部が形成されており、前記電動ウインチは、ブリッジ状ブラケットに固定されており、前記ブリッジ状ブラケットは、その前後端においてフロア骨格に固定されている構成であることが望ましい。
【0010】
かかる構成によると、燃料容器が前席の下方に設けられているので、後席を格納する凹部を十分に確保することができ、さらには、電動ウインチのブラケットが燃料容器を跨いでフロア骨格に固定されるので、車椅子の牽引荷重に耐えることができる。
【0011】
前記ブリッジ状ブラケットは、平面視でハシゴ状を呈することが望ましい。
【0012】
かかる構成によると、ブリッジ状ブラケットがハシゴ状を呈するので、車椅子の牽引荷重をフロア骨格に分散することができる。
【0013】
前記後席は、当該後席が前記凹部に格納された状態で前記電動ウインチのベルトが当接するスライダを備えることが望ましい。
【0014】
かかる構成によると、スライダを備えているので、電動ウインチのベルトが後席に当接する経路であっても、電動ウインチをスムーズに作動させることができる。
【0015】
また、車両構造は、前記フロアに設けられた係止具と、前記係止具と前記車椅子とを互いに固定するベルトと、を備え、前記ベルトの両端は、前記車椅子に係止され、前記ベルトの中央部は、前記係止具に係止されることが望ましい。
【0016】
かかる構成によると、電動ウインチに加えて、係止具及びベルトを用いて車椅子をリアフロアに固定するので、簡易な構成によって車椅子を固定することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、前席の搭乗者と車椅子の被介護者との距離感を無くしつつ、後席乗員の足置きスペース及び足引きスペースを十分に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態に係る車両を模式的に示す側面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るフロア、電動ウインチ及びスロープを示す斜視図である。
【図3】(a)は、後席のバックルを示す斜視図、(b)〜(d)は、後席を示す側面図であって、(b)は使用状態、(c)は使用状態(リクライニング時)、(d)は格納状態を示す図である。
【図4】(a)は、本発明の実施形態に係る電動ウインチを示す斜視図、(b)は、電動ウインチのカバーを取り外した状態を示す斜視図、(c)は、電動ウインチの電動ウインチ本体を示す上面図、(d)は、電動ウインチのブラケットを示す斜視図である。
【図5】(a)は、本発明の実施形態に係るブラケットの取付構造を示す斜視図、(b)は、後方のクロスメンバを示す斜視図、(c)は、前方のクロスメンバを示す断面図である。
【図6】本発明の実施形態に係るスロープを展開した状態を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施形態に係る車両における車椅子の動作を示す側面図である。
【図8】本発明の実施形態に係る車両における車椅子の固定状態を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係る後席に設けられたスライダを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の番号を付し、重複する説明は省略する。図1は、本発明の実施形態に係る車両を模式的に示す側面図である。図2は、本発明の実施形態に係るフロア、電動ウインチ及びスロープを示す斜視図である。
【0020】
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態に係る車両構造が適用された車両1は、被介護者が乗った車椅子100を車体背面に設けられたバックドア3から車室後部スペースに引き込むものであって、フロア10と、左右一対の前席20,20と、左右一対の後席30,30と、左右一対の電動ウインチ40,40と、スロープ50と、を備える。
【0021】
<フロア>
フロア10は、車室の床面を構成するものであって、前方から後方に向けて順に、フロントフロア11と、ミッドフロア12と、リアフロア13と、を備える。フロントフロア11には、左右一対の前席20,20が配置されており、ミッドフロア12には、左右一対の後席30,30が配置されている。リアフロア13は、後席30使用時には、車室後部の荷物スペースとして使用される。これらフロントフロア11、ミッドフロア12及びリアフロア13は、ボルト、溶接等によって互いに固定されている。また、フロア10には、前席20と後席30との間、すなわち、フロントフロア11の後端からミッドフロア12の前端にかけて、凹部10aが形成されている。また、フロントフロア11の前端には、凸部10bが形成されている。また、リアフロア13は、後ろに行くにつれて下がる傾斜面を呈しており、その後端には、左右一対のリング61,61が取り付けられている。
【0022】
<前席>
左右一対の前席20,20は、運転席及び助手席であり、フロントフロア11の凸部10a上に設けられている。
【0023】
<後席>
左右一対の後席30,30は、ミッドフロア12上に設けられている、かかる後席30,30は、その前下方に形成された凹部10aに格納(いわゆる、ダイブイン)可能に構成されている。本発明において、「後席30が凹部10aに格納可能」とは、「後席30のシートバックを前方へ倒しつつ後席30全体を前下方に移動させ、後席30の少なくとも一部を凹部10a内に収容する」ことをいう。
【0024】
ここで、図3を参照して、後席30の詳細について説明する。図3(a)は、後席のバックルを示す斜視図、図3(b)〜(d)は、後席を示す側面図であって、(b)は使用状態、(c)は使用状態(リクライニング時)、(d)は格納状態を示す図である。なお、図3(b)〜(d)には、右側の後席30が示されている。
【0025】
図3(a)に示すように、左右一対の後席30,30の間には、シートベルト用のバックル4が設けられている。バックル4は、ミッドフロア12上面に固定された基部4aと、基部4aに回動可能に取り付けられた左右一対のアーム4b,4bと、左右一対のアーム4b,4bの先端にそれぞれ取り付けられた左右一対のバックル本体4c,4cと、を備える。かかるバックルのアーム4b及びバックル本体4cは、後席30の格納時に後席30とともに前方へ倒れ込んで格納される。
【0026】
図3(b)に示すように、後席30は、ミッドフロア12の前端に取り付けられた前脚31と、ミッドフロア12の後端に取り付けられた後脚32と、前脚31の先端に支持されたシートボトム33と、後脚32の先端に支持されたシートバック34と、シートバック34の上面に着脱可能に設けられたヘッドレスト35と、を備える。シートボトム33の後端とシートバック34の下端とは回動可能に連結されており、後席30は、図3(c)に示すように、シートバック34を後傾(いわゆるリクライニング)可能に構成されている。また、前脚31及び後脚32は、それぞれ回動軸を備えており、後席30は、図3(d)に示すように、前脚31及び後脚32を回動軸まわりに前方へ傾動させることによって、シートバック34を前方へ倒し込みつつシートボトム33を前下方へ移動させ、凹部10aに格納される。
【0027】
<電動ウインチ>
図1及び図2に示すように、左右一対の電動ウインチ40,40は、車椅子100を車室後部スペースに引き込むためのウインチであり、それぞれフロントフロア11と前席20との間に設けられている。かかる左右一対の電動ウインチ40,40は、車両1の図示しないバッテリを電源として作動する。
【0028】
ここで、図4を参照して、電動ウインチの詳細について説明する。図4(a)は、本発明の実施形態に係る電動ウインチを示す斜視図、図4(b)は、電動ウインチのカバーを取り外した状態を示す斜視図、図4(c)は、電動ウインチの電動ウインチ本体を示す上面図、図4(d)は、電動ウインチのブラケットを示す斜視図である。図5(a)は、本発明の実施形態に係るブラケットの取付構造を示す斜視図、図5(b)は、後方のクロスメンバを示す斜視図、図5(c)は、前方のクロスメンバを示す断面図である。なお、図4には、左側の電動ウインチ40が示されており、図5には、右側の電動ウインチ40のブラケット42が示されている。
【0029】
図4に示すように、電動ウインチ40は、電動ウインチ本体41と、ブラケット42と、ケース43と、を備える。
【0030】
電動ウインチ本体41は、モータ等からなる機構部41aと、機構部41aから引き出し可能なベルト41bと、ベルト41bの先端に設けられた鉤41cと、を備える。
【0031】
ブラケット42は、ブリッジ状を呈して凸部10bを前後に跨いでおり、パイプ42a〜42cと、ベースプレート42dと、ステー42e,42fと、を備える。パイプ42aは、その一端がベースプレート42dの前端一側縁に溶接等によって接合されており、その他端がクロスメンバ14にボルトによって固定されている。パイプ42bは、その一端がベースプレート42dの前端他側縁に溶接等によって接合されており、その他端がクロスメンバ14にボルトによって固定されている(図5参照)。ここで、クロスメンバ14は、車体の左右に延設されてフロントフロア11の前端縁に溶接等によって接合されたフロア骨格の一部材であり、上から順にアッパクロスメンバ14a、アッパスティフナ14b及びロアクロスメンバ14cをスポット溶接等によって互いに接合することによって構成されている。アップクロスメンバ14aは、フロントフロア11と一体に成形されており、パイプ42a,42bは、ボルトによってアッパクロスメンバ14a上に固定されている。
【0032】
パイプ42cは、パイプ42aの中間部とパイプ42bの中間部とに架設されているものであって、その一端がパイプ42aに溶接等によって接合されており、その他端がパイプ42bに溶接等によって接合されている。
【0033】
ベースプレート42dは、その上面に電動ウインチ本体41が載置される部材である。電動ウインチ本体41の機構部41aには、3つの穴41a1,41a1,41a1が形成されており、かかる穴41a1にボルトBを挿通させてナットNで止めることによって、電動ウインチ本体41がベースプレート42dに固定される。
【0034】
ステー42eは、その一端がベースプレート42dの後端にボルト等によって固定されており、その他端が、フロントフロア11に形成された開口を介して、クロスメンバ15上のウインチスティフナ15aにボルトによって固定されている(図5参照)。ここで、クロスメンバ15は、フロントフロア11の下方において、車体の左右に延設されてフロントフロア11の凹部10a前方に溶接等によって接合された溝形状を呈するフロア骨格の一部材である。
【0035】
ステー42fは、その一端がベースプレート42dの一側縁に溶接等によって接合されており、その他端がサイドシルインナ16にボルトによって固定されている(図5参照)。ここで、サイドシルインナ16は、車体の前後に延設されてフロントフロア11の側縁に溶接等によって接合されたフロア骨格の一部材である。車両1は、左右一対のサイドシルインナ16を備えており、前記したクロスメンバ14,15は、左右一対のサイドシルインナ16に架設されている。
【0036】
<スロープ>
スロープ50は、車室後端に設けられており、未使用時には、バックドア3近傍に立設した状態で収納され、使用時には、バックドア開口から車両1の後方に倒されて展開される。未使用時において、スロープ50は、図示しないロック機構によって車体の左右側面に固定可能である。
【0037】
ここで、図6を参照して、スロープ50の詳細について説明する。図6は、本発明の実施形態に係るスロープを展開した状態を示す斜視図である。
【0038】
図6に示すように、スロープ50は、下端が車体に対して回動可能に取り付けられた第一プレート51と、第一プレート51の展開時上面に対してスライド可能に設けられた第二プレート52と、第二プレート53の展開時上面に対してスライド可能に設けられた第三プレート53と、を備える。
【0039】
<動作例>
続いて、本発明の実施形態に係る車両1の車室内に車椅子100を引き込む動作例について、図7及び図8を参照して説明する。図7は、本発明の実施形態に係る車両における車椅子の動作を示す側面図である。図8は、本発明の実施形態に係る車両における車椅子の固定状態を示す図である。
【0040】
図7に示すように、まず、利用者は、車両1の背面のドア3を開け、スロープ50を後方に倒して展開するとともに、左右一対の後席30(及びバックル4)を前下方へ倒し込んで凹部10aに格納する。スロープ50を展開した状態で、スロープ50及びリアフロア13は、14°程度の傾斜角の坂を構成する。続いて、利用者は、左右一対の電動ウインチ40,40のベルト41b,41bを引き出して、鉤41c,41cを車椅子100の例えば前輪の脚に係止する。
【0041】
続いて、利用者は、例えば図示しないリモコンを操作することによって、左右一対の電動ウインチ40,40を作動させる。左右一対の電動ウインチ40,40がベルト41b,41bを巻き込むことによって、車椅子100はスロープ50を登って車室内に引き込まれる。
【0042】
車椅子の後輪が車室内に入った時点で、利用者は、左右一対の電動ウインチ40,40を停止し、図8に示すように、リアフロア13に取り付けられた左右一対のリング61,61にベルト62を通し、ベルト62の両端に取り付けられた鉤63,63を車椅子100の後輪近傍に係止する。
【0043】
続いて、利用者は、左右一対の電動ウインチ40,40を再作動させ、車椅子100を所定位置まで移動させる。引き込みが完了した状態で、車椅子100の前輪は、ミッドフロア12上に位置して格納された後席30の後端に当接し、車椅子100の後輪は、リアフロア13上に位置する。続いて、利用者は、調整部62aによってベルト62の長さを調節する。すなわち、ベルト62の両端は、鉤63,63を介して車椅子100に係止され、ベルト62の中央部は、係止具であるリング61,61に係止される。最後に、利用者は、ドア3を閉じる。
【0044】
このようにして車両1の車室内に引き込まれた車椅子100は、前方左右において電動ウインチ40の鉤41cによって係止され、後方左右においてベルト62の両端の鉤63によって係止されることによって、左前、右前、左後及び右後の4点で安定的に固定される。
【0045】
なお、本実施形態に係る後席30は、図9(a)に示すように、シートバック34の使用時上端後部に形成された凹部34aに回転可能に取り付けられたスライダ36を備える。図9(b)に示すように、後席30の格納時には、ヘッドレスト35が取り外され、電動ウインチ40のベルト41bの下面が、スライダ36に当接するように構成されている。すなわち、ベルト41bを引き出したりベルト41bを巻き込んだりする際には、ベルト41bが当接するスライダ36が回転するため、ベルト41bのすべりが良く、ベルトの引き出し及び巻き込みがスムーズに行われる。
【0046】
本発明の実施形態に係る車両1は、電動ウインチ40が前席20の下方に設けられており、後席30が凹部10aに格納されるので、車椅子100を前席20の近くまで引き込むことができ、前席20の搭乗者と車椅子100の被介護者との間に倒立した後席30がないため、隔壁が存在せず前席20の搭乗者と車椅子100の被介護者との間の距離感を無くすことができる。
また、本発明の実施形態に係る車両1は、後席40を備えているので、車椅子100の非搭載時における乗員の座席数を好適に確保することができ、さらに電動ウインチ40が前席20の下方に設けられているので、後席40の乗員の足置きスペース及び足引きスペースを十分に確保することができる。
また、本発明の実施形態に係る車両1は、燃料容器2が前席20の下方に設けられているので、後席40を格納する凹部10aを十分に確保することができ、さらには、電動ウインチ40のブラケット42が燃料容器2を跨いでフロア骨格に固定されるので、車椅子100の牽引荷重に耐えることができる。
また、本発明の実施形態に係る車両1は、ブラケット42がハシゴ状を呈するので、車椅子100の牽引荷重をフロア骨格に分散することができる。
また、本発明の実施形態に係る車両1は、スライダ36を備えるので、電動ウインチ40のベルト41bが後席30に当接する経路であっても、電動ウインチ40をスムーズに作動させることができる。
また、本発明の実施形態に係る車両1は、リング61、ベルト62及び鉤63を用いて車椅子100の後部をリアフロア13に固定するので、簡易な構成によって車椅子100を固定することができる。
【符号の説明】
【0047】
1 車両
10 フロア
11 フロントフロア
12 ミッドフロア
13 リアフロア
14 クロスメンバ(フロア骨格)
15 クロスメンバ(フロア骨格)
16 サイドシルインナ(フロア骨格)
20 前席
30 後席
36 スライダ
40 電動ウインチ
61 リング(係止具)
62 ベルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロアと、
前記フロア上に設けられた前席と、
前記フロア上の前記前席の後側に設けられた後席と、
前記フロアと前記前席との間に設けられた電動ウインチと、
を備え、
前記フロアの前記前席と前記後席との間には凹部が形成されており、
前記後席は、前記凹部に格納可能であり、
前記後席が前記凹部に格納された状態で、前記電動ウインチによって前記フロア上に車椅子が引き込まれる
ことを特徴とする車両構造。
【請求項2】
前記フロアの前記前席下方には、燃料容器が配置される凸部が形成されており、
前記電動ウインチは、ブリッジ状ブラケットに固定されており、
前記ブリッジ状ブラケットは、その前後端においてフロア骨格に固定されている
ことを特徴とする請求項1に記載の車両構造。
【請求項3】
前記ブリッジ状ブラケットは、平面視でハシゴ状を呈する
ことを特徴とする請求項2に記載の車両構造。
【請求項4】
前記後席は、当該後席が前記凹部に格納された状態で前記電動ウインチのベルトが当接するスライダを備える
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車両構造。
【請求項5】
前記フロアに設けられた係止具と、
前記係止具と前記車椅子とを互いに固定するベルトと、を備え、
前記ベルトの両端は、前記車椅子に係止され、前記ベルトの中央部は、前記係止具に係止される
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車両構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−52194(P2013−52194A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−194328(P2011−194328)
【出願日】平成23年9月6日(2011.9.6)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】