説明

車両状態推定装置、二次電池温度推定装置、および、車両状態推定方法

【課題】信号線の配線が簡単で、単純な処理によって車両の状態を推定すること。
【解決手段】車両の状態を推定する車両状態推定装置10において、車両に搭載された二次電池1の電圧を検出する電圧センサ10gと、二次電池の充放電電流を検出する電流センサ10hと、電圧センサによって検出された二次電池の電圧が第1閾値未満であるとともに電圧の変動幅が第2閾値未満であり、電流センサによって検出された二次電池に流れる電流の変動幅が第3閾値未満である場合には、車両のエンジンが停止中であると判定し、それ以外の場合には動作中と判定する判定手段(CPU10a)と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両状態推定装置、二次電池温度推定装置、および、車両状態推定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、エンジンの回転数、シフト状況、および、アクセル開度等の情報に基づいて車両の状態(加速、減速、アイドリング、定速走行等)を判別する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−274885号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に開示された技術では、エンジンに関する情報、車速信号、ブレーキ信号等の複数の情報を必要とするため、判断処理が複雑となるとともに、これらの複数の情報を取得するための信号線の配線が煩雑となるという問題点がある。
【0005】
そこで、本発明は、信号線の配線が簡単で、単純な処理によって車両の状態を推定することが可能な車両状態推定装置、車両状態推定方法、および、推定された状態に基づいて二次電池の温度を推定する二次電池温度推定装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、車両の状態を推定する車両状態推定装置において、前記車両に搭載された二次電池の電圧を検出する電圧センサと、前記二次電池の充放電電流を検出する電流センサと、前記電圧センサによって検出された前記二次電池の電圧が第1閾値未満であるとともに電圧の変動幅が第2閾値未満であり、前記電流センサによって検出された前記二次電池に流れる電流の変動幅が第3閾値未満である場合には、前記車両のエンジンが停止中であると判定し、それ以外の場合には動作中と判定する判定手段と、を有することを特徴とする。
このような構成によれば、信号線の配線が簡単で、単純な処理によって車両の状態を推定することが可能となる。
【0007】
また、他の発明は、上記発明に加えて、前記エンジンが収容されたエンジンルーム内の温度を検出する温度センサを有し、前記判定手段は、前記判定に加えて、前記温度センサによって検出された前記エンジンルーム内の温度の変動幅が、第4閾値未満である場合には前記車両が停止状態であると判定することを特徴とする。
このような構成によれば、温度変化に基づいて車両が停車状態であることを簡易に判定することができる。
【0008】
また、他の発明は、上記発明に加えて、前記エンジンが収容されたエンジンルーム内の温度を検出する温度センサを有し、前記判定手段は、前記電圧センサによって検出された電圧が前記第1閾値以上であり、前記電流センサによって検出された電流の変動幅が前記第3閾値以上であり、かつ、前記温度センサによって検出された前記エンジンルーム内の温度の単位時間あたりの上昇量が、第4閾値以上である場合には前記車両がアイドリング状態であると判定する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、車両がアイドリング状態であることを簡易に判定することができる。
【0009】
また、他の発明は、上記発明に加えて、前記エンジンが収容されたエンジンルーム内の温度を検出する温度センサを有し、前記判定手段は、前記電圧センサによって検出された電圧が前記第1閾値以上であり、前記電流センサによって検出された電流の変動幅が前記第3閾値以上であり、かつ、前記温度センサによって検出された前記エンジンルーム内の温度の変動幅が第4閾値未満であるか、または、温度の単位時間あたりの上昇量がマイナスである場合には、前記車両が走行状態であると判定する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、車両が走行状態であることを簡易に判定することができる。
【0010】
また、他の発明は、上記発明に加えて、前記エンジンが収容されたエンジンルーム内の温度を検出する温度センサを有し、前記判定手段は、前記温度センサによって検出された前記エンジンルーム内の温度が所定時間上昇した後に下降した場合には、前記車両が走行状態から停止状態に変化したと判定する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、車両が走行状態から停止状態に推移したことを簡易に判定することができる。
【0011】
また、他の発明は、上記発明に加えて、前記判定手段は、記電圧センサによって検出された前記二次電池の電圧が前記第1閾値未満である場合に、前記電流センサによって検出された前記二次電池に流れる電流の変動幅が前記第3閾値よりも大きい場合には、前記車両のエンジンが停止中に、前記車両の電気機器が作動されたと判定する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、エンジン停止中に電気機器が作動されたことを簡易に判定することができる。
【0012】
また、本発明の二次電池状態推定装置は、前述した車両状態推定装置を用いて車両の状態を推定し、推定した状態に基づいて二次電池の温度を推定する。
このような構成によれば、車両の状態に基づいて、二次電池の温度を正確に推定することができる。
【0013】
また、本発明は、車両に搭載された二次電池の電圧および電流を検出する電圧センサおよび電流センサの検出結果に基づいて当該車両の状態を推定する車両状態推定方法において、前記電圧センサによって検出された前記二次電池の電圧が第1閾値未満であるとともに電圧の変動幅が第2閾値未満であり、前記電流センサによって検出された前記二次電池に流れる電流の変動幅が第3閾値未満である場合には、前記車両のエンジンが停止中であると判定し、それ以外の場合には動作中と判定する、ことを特徴とする。
このような方法によれば、信号線の配線が簡単で、単純な処理によって車両の状態を推定することが可能となる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、信号線の配線が簡単で、単純な処理によって車両の状態を推定することが可能な車両状態推定装置、二次電池温度推定装置、および、車両状態推定方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態に係る車両状態推定装置の構成例を示す斜視図である。
【図2】図1に示す車両状態推定装置の詳細な構成例を示すブロック図である。
【図3】排気量が2400ccの車両の状態変化と、温度、電圧、電流の変化の関係を示す図である。
【図4】図2に示す車両状態推定装置において実行される処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】図4に示すエンジン停止状態判定処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図6】排気量が2400ccの車両が長期停止状態から走行状態へ推移した場合の温度、電圧、電流の変化を示す図である。
【図7】排気量が2400ccの車両の長期停止状態の場合の温度、電圧、電流の変化を示す図である。
【図8】排気量が2400ccの車両の長期停止状態の場合の各部の温度変化を示す図である。
【図9】図4に示すアイドリング状態判定処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図10】図4に示す走行状態判定処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図11】排気量が2400ccの車両が走行状態からアイドリング状態へ推移した場合の温度、電圧、電流の変化を示す図である。
【図12】排気量が2400ccの車両が走行状態からアイドリング状態へ推移した場合の温度、電圧、電流の変化を示す図である。
【図13】排気量が2400ccの車両が走行状態における温度、電圧、電流の変化を示す図である。
【図14】排気量が1300ccの車両の状態変化と、温度、電圧、電流の変化の関係を示す図である。
【図15】排気量が1300ccの車両の長期停止状態の場合の電圧、電流の変化を示す図である。
【図16】排気量が1300ccの車両の長期停止状態の場合の温度、電圧の変化を示す図である。
【図17】排気量が1300ccの車両が走行状態からアイドリング状態へ推移した場合の温度、電圧、電流の変化を示す図である。
【図18】排気量が1300ccの車両が走行状態からアイドリング状態へ推移した場合の温度、電圧、電流の変化を示す図である。
【図19】排気量が1300ccの車両が走行状態における温度、電圧、電流の変化を示す図である。
【図20】排気量が2400ccの車両が走行状態から停止状態に変化した場合における温度、電圧、電流の変化を示す図である。
【図21】温度センサの取り付け位置の例を示す図である。
【図22】図21に示す車前方とエンジン側の温度変化を示す図である。
【図23】温度センサの検出温度と二次電池の内部温度との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明の実施形態について説明する。
【0017】
(A)実施形態の構成の説明
図1は、本発明の実施形態に係る車両状態推定装置10の外観構成を示す斜視図である。この図において、車両状態推定装置10は、二次電池1の2つの端子2,3のうちの一方の端子3に接続されている接続端子4にネジ5によって固定されている。また、車両状態推定装置10は接続コネクタ12および接続ケーブル13によって図示しないECU(Engine Control Unit)等と接続され、車両の推定された車両の状態および推定された二次電池1の温度に関する情報を出力する。
【0018】
二次電池1は、例えば、鉛蓄電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、または、リチウムイオン電池等によって構成され、オルタネータによって充電され、スタータモータを駆動して原動機であるエンジンを始動する。
【0019】
図2は、図1に示す車両状態推定装置10の電気的な構成例を示すブロック図である。この図に示すように、車両状態推定装置10は、CPU(Central Processing Unit)10a、ROM(Read Only Memory)10b、RAM(Random Access Memory)10c、通信部10d、I/F(Interface)10e、温度センサ10f、電圧センサ10g、および、電流センサ10hを有している。ここで、CPU10aは、ROM10bに格納されているプログラム10baに基づいて各部を制御する。ROM10bは、半導体メモリ等によって構成され、プログラム10ba等を格納している。RAM10cは、半導体メモリ等によって構成され、プログラムbaを実行する際に生成されるデータや、後述する判定を行うための閾値等のパラメータ10caを格納する。通信部10dは、図示せぬECUとの間で情報を授受する。I/F10eは、温度センサ10f、電圧センサ10g、および、電流センサ10hから供給される信号をデジタル信号に変換して取り込む。
【0020】
温度センサ10fは、例えば、サーミスタまたは熱電対等によって構成され、例えば、車両状態推定装置10内の二次電池1の電槽に近接した位置に配置されている。温度センサ10fは、二次電池1の外部温度を検出し、温度検出信号としてI/F10eを介してCPU10aに供給する。
【0021】
電圧センサ10gは、二次電池1の端子電圧を検出し、電圧検出信号としてI/F10eを介してCPU10aに供給する。電流センサ10hは、二次電池1の充放電電流を検出し、電流検出信号としてI/F10eを介してCPU10aに供給する。なお、I/F10eは、温度センサ10f、電圧センサ10g、および、電流センサ10hから供給された温度検出信号、電圧検出信号、および、電流検出信号を対応するデジタル信号に変換し、温度検出値、電圧検出値、および、電流検出値として取り込む。
【0022】
(B)実施形態の動作原理の説明
つぎに、本実施形態の動作原理について説明する。図3は、本実施形態の動作原理を説明するための図である。この図3は車両の動作状態の変化と、温度センサ10f、電圧センサ10g、および、電流センサ10hの検出値ならびに二次電池1の内部温度の変化を示している。時間0において車両のエンジンが始動されて走行状態になると、温度センサ10fの検出値が上昇するとともに、二次電池1の内部温度も徐々に上昇する。また、走行状態になるとオルタネータによる二次電池1の充電が開始されるので、電圧センサ10gの検出値が、例えば、14V以上に上昇する。また、走行状態では、オルタネータによる二次電池1の充電が行われるとともに、例えば、ステアリングモータやイグニッションコイル等の負荷に対する放電が行われることから、電流センサ10hの検出値の変動幅が大きくなる。
【0023】
そして、図3の2000秒の少し前において、車両がアイドリング状態になると、フロントグリルからエンジンルーム内への空気の流入が停止し、エンジンルーム内の温度が上昇するため、温度センサ10fの検出値が上昇する。また、エンジンの冷却水の温度を下降させるためにラジエターファンが頻繁に駆動されるため、電圧センサ10gおよび電流センサ10hの検出値の変動幅が大きくなる。
【0024】
図3の2000秒を少し過ぎた時点で、車両がアイドリング状態から走行状態に移行すると、フロントグリルからの空気の流入量が増加するので、エンジンルーム内の温度が下降し、温度センサ10fの検出値が低下する。また、これによってラジエターファンの運転の頻度が低下することから、電圧センサ10gおよび電流センサ10hの検出値の変動幅が小さくなる。
【0025】
4000秒前において、車両が走行状態からアイドリング状態に推移し、4000秒過ぎに走行状態に再度推移した場合にも前述の場合と同様の検出値の変化が生ずる。
【0026】
6000秒前において、渋滞走行に推移すると、フロントグリルからの空気の流入が十分でなくなることから、エンジンルーム内の温度が徐々に上昇するとともに、電圧センサ10gおよび電流センサ10hの検出値の変動が大きくなる。
【0027】
そして、6000秒過ぎにおいて、エンジンが停止されると、フロントグリルからの空気の流入が停止するとともに、ラジエターファンの運転が停止されることから、エンジンルーム内の温度が上昇し、これによって温度センサ10fの検出値が上昇する。また、オルタネータが停止されるとともに負荷への電流の供給が停止されることから、電圧センサ10gおよび電流センサ10hの検出値が非常に小さくなる。なお、エンジン停止後の一定期間(例えば、1時間)はエンジンルーム内の温度が上昇するが、それ以降は自然冷却によってエンジンルーム内の温度が下降する。
【0028】
このように、車両の状態に応じて、温度センサ10f、電圧センサ10g、および、電流センサ10hの検出値が所定のパターンで変化するので、このパターンを検出することで、本実施形態では車両の状態を推定する。
【0029】
(C)実施形態の詳細な動作の説明
つぎに、本実施形態の詳細な動作について説明する。図4は、図2に示すROM10bに格納されているプログラム10baがCPU10aに読み出されて実行されることにより実現される処理である。このフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。
【0030】
ステップS10では、CPU10aは、I/F10eを介して、温度センサ10f、電圧センサ10g、および、電流センサ10hからの出力信号を取得することで、温度T、電圧V、および、電流Iを検出する。
【0031】
ステップS11では、CPU10aは、エンジンが停止されている状態か否かを判定するエンジン停止状態判定処理を実行する。なお、この処理の詳細については、図5を参照して説明する。
【0032】
ステップS12では、CPU10aは、アイドリング状態であるか否かを判定するアイドリング状態判定処理を実行する。なお、この処理の詳細については、図9を参照して説明する。
【0033】
ステップS13では、CPU10aは、車両が走行している状態か否かを判定する走行状態判定処理を実行する。なお、この処理の詳細については、図10を参照して説明する。
【0034】
ステップS14では、CPU10aは、ステップS11〜S13による判定結果を通信部10dを介して、図示しないECUに通知する。この結果、ECUでは、現在の車両の状態を知る。
【0035】
ステップS15では、CPU10aは、処理を終了するか否かを判定し、終了しないと判定した場合(ステップS15:No)にはステップS10に戻って前述と同様の処理を終了し、それ以外の場合(ステップS15:Yes)には処理を終了する。
【0036】
以上の処理により、温度センサ10f、電圧センサ10g、および、電流センサ10hからの出力信号に基づいて車両の状態を判定することができる。
【0037】
つぎに、図5を参照して、図4のステップS11の「エンジン停止状態判定処理」の詳細について説明する。以下では、まず、図6〜8を参照してエンジン停止状態における温度、電圧、電流の変化の特徴について説明した後、図5のフローチャートの処理について説明する。
【0038】
図6は、排気量が2400ccの車両が長期間停止された状態からエンジンが始動されて走行状態に推移した場合における温度、電圧、電流の変化を示す図である。また、図7は図6の0秒から30秒の期間を拡大して示す図であり、図8は長期間停車された場合の温度センサ10fの検出値、図21に示す車前方の温度、および、二次電池1の内部温度(電解液の温度)の変化を示す図である。図6および図7に示すように、長期停車状態では、温度センサ10fの検出値は、環境温度に応じて変化するので、単位時間(例えば、「分」)あたりの変動量は1℃/分未満で安定している。また、電圧センサ10gの検出値は、図6,7の例では、12.5V程度で安定しており、電流センサ10hの検出値は、−0.02A程度で安定している。なお、電流センサ10hの検出値のプラスは二次電池1への充電を意味し、マイナスは放電を意味する。また、図8に示すように、長期停車状態においては、温度センサ10fの検出値、車前方の温度、および、二次電池1の内部温度は略一定の値を維持している。
【0039】
つぎに、図5を参照して、図4のステップS11の処理について説明する。図5に示すフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。
【0040】
ステップS30では、CPU10aは、電圧センサ10gによって検出された二次電池1の電圧が閾値Th1未満であるか否かを判定し、閾値Th1未満である場合(ステップS30:Yes)にはステップS31に進み、それ以外の場合(ステップS30:No)には処理を終了する。より詳細には、図6,7に示すように、長期停車状態では、二次電池1の電圧は12.5V程度で安定しているので、例えば、閾値Th1として13.5Vを採用し、電圧センサ10gの出力が13.5V未満である場合にはYesと判定してステップS31に進むようにすることができる。
【0041】
ステップS31では、CPU10aは、電圧センサ10gの検出値の単位時間(例えば、「分」)あたりの変動量であるΔVの絶対値|ΔV|が閾値Th2未満であるか否かを判定し、閾値Th2未満である場合(ステップS31:Yes)にはステップS32に進み、それ以外の場合(ステップS31:No)には処理を終了する。より詳細には、図6,7に示すように、長期停車状態では、二次電池1の電圧Vの単位時間あたりの変動量は、±0.2V程度であるので、閾値Th2として1Vを採用し、単位時間あたりの変動量ΔVの絶対値|ΔV|(変動幅)が閾値Th2未満である場合には、Yesと判定してステップS32に進むようにすることができる。なお、変動幅とは、ここでは、電圧の変動量の絶対値をいうものとする。もちろん、これ以外の定義であってもよい。
【0042】
ステップS32では、CPU10aは、電流センサ10hの検出値の単位時間(例えば、「分」)あたりの変動量であるΔIの絶対値|ΔI|が閾値Th3未満であるか否かを判定し、閾値Th3未満である場合(ステップS32:Yes)にはステップS33に進み、それ以外の場合(ステップS32:No)には処理を終了する。より詳細には、図6,7に示すように、長期停車状態では、二次電池1の電流Iの単位時間あたりの変動量は、±0.1A程度であるので、閾値Th3として1Aを採用し、単位時間あたりの変動量ΔIの絶対値|ΔI|(変動幅)が閾値Th3未満である場合には、Yesと判定してステップS33に進むようにすることができる。
【0043】
ステップS33では、CPU10aは、温度センサ10fの検出値の単位時間(例えば、「分」)あたりの変動量であるΔTの絶対値|ΔT|が閾値Th4未満であるか否かを判定し、閾値Th4未満である場合(ステップS33:Yes)にはステップS34に進み、それ以外の場合(ステップS33:No)には処理を終了する。より詳細には、図8に示すように、長期停車状態では、温度センサ10fの検出値の単位時間あたりの変動量は、±1℃未満であるので、閾値Th4として1℃を採用し、単位時間あたりの変動量ΔTの絶対値|ΔT|(変動幅)が閾値Th4未満である場合には、Yesと判定してステップS34に進むようにすることができる。
【0044】
ステップS34では、CPU10aは、エンジンが停止状態であると判定し、その判定結果を通信部10dを介して、例えば、ECUに通知する。そして、元の処理に復帰(リターン)する。
【0045】
以上の処理によれば、温度センサ10f、電流センサ10h、および、電流センサ10hの検出値に基づいてエンジンが長期停止状態であるか否かを判定することができる。
【0046】
つぎに、図9,10を参照して、図4のステップS12,S13に示す「アイドリング状態判定処理」および「走行状態判定処理」の詳細について説明する。なお、以下では、まず、図11〜13に基づいてアイドリング状態と走行状態における温度、電圧、および、電流の変化について説明した後、図9,10の処理について説明する。
【0047】
図11は排気量が2400ccの車両の走行状態とアイドリング状態における温度、電圧、電流の変化を示す図である。この図に示すように、アイドリング状態では、フロントグリルからエンジンルーム内への空気の流入量が減少するので、温度センサ10fによる検出値が時間の経過とともに増加する。図12にその一部を拡大して示すように、この車両の場合にはアイドリング状態における温度の単位時間における上昇量は1.3〜1.36℃/分である。また、アイドリング状態では、オルタネータによる充電がなされるので長期停止状態に比較すると電圧が高くなり、14V以上の状態となる。また、電流については、エンジンルーム内への空気の流入がないためラジエターファンが駆動される頻度が高くなることから、電流の変動量が大きくなり、±8〜9A程度となる。
【0048】
一方、走行状態においては、フロントグリルからエンジンルーム内への空気の流入量が増加するので、温度センサ10fによる検出値が時間とともに減少する。また、走行状態では、オルタネータの回転数がアイドリング状態よりも増加するので、アイドリング状態よりも二次電池1の電圧が若干高くなる。また、エンジンルーム内への空気の流入量が増加し、冷却が十分になされるので、ラジエターファンが駆動される頻度が低下し、電流の変動量がアイドリング状態よりも小さくなる。なお、図11,12はアイドリング状態から走行状態へ移行した場合の例であるが、長期間停止状態から走行状態へ移行した場合の例を図13に示す。この例では、電圧は14V以上で安定しており、電流も±5A程度の範囲で変動し、また、温度は300秒で2℃程度上昇しているので、0.4℃/分程度となっている。以上を前提として、図9,10の処理について以下に説明する。
【0049】
図9のフローチャートが開始されると、以下のステップが実行される。
ステップS50では、CPU10aは、電圧センサ10gの検出値Vが閾値Th1以上であるか否かを判定し、閾値Th1以上である場合(ステップS50:Yes)にはステップS51に進み、それ以外の場合(ステップS50:No)には処理を終了する。具体的には、閾値Th1としては、例えば、13.5Vを用いることができ、電圧センサ10gの検出値Vが13.5V以上である場合にはYesと判定してステップS51に進むことができる。なお、図12に示すように、アイドリング状態では、電圧は14V以上となっているので、閾値Th1として、13.5Vではなく、14Vを用いることも可能である。
【0050】
ステップS51では、CPU10aは、電流センサ10hの検出値の単位時間(例えば、「分」)あたりの変動量であるΔIの絶対値|ΔI|が閾値Th3以上であるか否かを判定し、閾値Th3以上である場合(ステップS51:Yes)にはステップS52に進み、それ以外の場合(ステップS51:No)には処理を終了する。より詳細には、図11,12に示すように、アイドリング状態では、二次電池1の電流Iの単位時間あたりの変動量は、±8〜9A程度であるので、閾値Th3として1Aを採用し、単位時間あたりの変動量ΔIの絶対値|ΔI|が閾値Th3以上である場合には、Yesと判定してステップS52に進むようにすることができる。なお、図11,12に示すように、電流の変動量は5A以上であることから、閾値Th3として5Aを用いるようにしてもよい。
【0051】
ステップS52では、CPU10aは、温度センサ10fの検出値の単位時間(例えば、「分」)あたりの変動量であるΔTが閾値Th4以上であるか否かを判定し、閾値Th4以上である場合(ステップS52:Yes)にはステップS53に進み、それ以外の場合(ステップS52:No)には処理を終了する。より詳細には、図12に示すように、アイドリング状態では、温度センサ10fの検出値の単位時間あたりの変動量は、+1.3〜+1.36℃であるので、閾値Th4として1℃を採用し、単位時間あたりの変動量(増加量)ΔTが閾値Th4以上である場合には、Yesと判定してステップS53に進むようにすることができる。
【0052】
ステップS53では、CPU10aは、アイドリング状態であると判定し、その判定結果を通信部10dを介して、例えば、ECUに通知する。そして、元の処理に復帰(リターン)する。
【0053】
以上の処理によれば、温度センサ10f、電流センサ10h、および、電流センサ10hの検出値に基づいてアイドリング状態であるか否かを判定することができる。
【0054】
つぎに、図10を参照して、走行状態判定処理の詳細について説明する。図10の処理が開始されると、以下のステップが実行される。
【0055】
ステップS70では、CPU10aは、電圧センサ10gの検出値Vが閾値Th1以上であるか否かを判定し、閾値Th1以上である場合(ステップS70:Yes)にはステップS71に進み、それ以外の場合(ステップS70:No)には処理を終了する。具体的には、閾値Th1としては、例えば、13.5Vを用いることができ、電圧センサ10gの検出値Vが13.5V以上である場合にはYesと判定してステップS71に進むことができる。なお、図11〜13に示すように、走行状態では、電圧は14V以上となっているので、閾値Th1として、13.5Vではなく、14Vを用いることも可能である。
【0056】
ステップS71では、CPU10aは、電流センサ10hの検出値の単位時間(例えば、「分」)あたりの変動量であるΔIの絶対値|ΔI|が閾値Th3以上であるか否かを判定し、閾値Th3以上である場合(ステップS71:Yes)にはステップS72に進み、それ以外の場合(ステップS71:No)には処理を終了する。より詳細には、図11,12に示すように、走行状態では、二次電池1の電流Iの単位時間あたりの変動量は、±5A程度であるので、閾値Th3として1Aを採用し、単位時間あたりの変動量ΔIの絶対値|ΔI|が閾値Th3以上である場合には、Yesと判定してステップS72に進むようにすることができる。
【0057】
ステップS72では、CPU10aは、温度センサ10fの検出値の単位時間(例えば、「分」)あたりの変動量であるΔTの絶対値|ΔT|が閾値Th4未満であるか否かを判定し、閾値Th4未満である場合(ステップS72:Yes)にはステップS74に進み、それ以外の場合(ステップS72:No)にはステップS73に進む。より詳細には、図13に示すように、長期停止状態から走行状態へ推移した場合では、温度センサ10fの検出値の単位時間あたりの変動量は、±1℃未満であるので、閾値Th4として1℃を採用し、単位時間あたりの変動量ΔTの絶対値|ΔT|が閾値Th4未満である場合には、Yesと判定してステップS74に進むようにすることができる。
【0058】
ステップS73では、CPU10aは、温度センサ10fの検出値の単位時間(例えば、「分」)あたりの変動量であるΔTがマイナスであるか否かを判定し、マイナスである場合(ステップS73:Yes)にはステップS74に進み、それ以外の場合(ステップS73:No)には処理を終了する。より詳細には、図11,12に示すように、アイドリング状態から走行状態に移行した場合には、温度センサ10fの検出値の単位時間あたりの変動量は、マイナスに転じるので、単位時間あたりの変動量ΔTがマイナスである場合には、Yesと判定してステップS74に進むようにすることができる。
【0059】
ステップS74では、CPU10aは、走行状態であると判定し、その判定結果を通信部10dを介して、例えば、ECUに通知する。そして、元の処理に復帰(リターン)する。
【0060】
以上の処理によれば、温度センサ10f、電流センサ10h、および、電流センサ10hの検出値に基づいて走行状態であるか否かを判定することができる。
【0061】
以上に説明したように、本実施形態では、温度センサ10f、電流センサ10h、および、電流センサ10hの検出値に基づいて、車両の状態を推定するようにしたので、車両の状態を簡単に検出することができる。また、本実施形態では、エンジンに関する情報、車速信号、ブレーキ信号等の情報を必要としないことから、配線の引き回しを行うことなく、車両の状態を推定することができる。
【0062】
(D)変形実施形態の説明
以上の実施形態は一例であって、本発明が上述したような場合のみに限定されるものでないことはいうまでもない。例えば、以上の実施形態では、2400ccの車両を例に挙げて説明をしたが、これ以外の排気量の車両であっても、本実施形態を適用することができる。図14は排気量が1300ccの車両の状態変化と温度、電圧、電流の変化の関係を示す図である。この図に示すように、1300ccの車両の場合も2400ccの車両の場合と同様の変化を示している。より詳細には、図15,16に示すように、長期停車中の状態では、電圧は13V弱で安定しており、また、電流も−0.02〜−0.04の範囲内に収まっており、温度についても31℃弱で安定している。
【0063】
図17〜19は、排気量が1300ccの車両のアイドリング状態と走行状態における温度、電圧、および、電流の変化を示している。図17〜18に示すように、アイドリング状態では温度が1.5〜1.7℃/分の割合で上昇し、走行時には温度が下降している。また、アイドリング状態および走行状態ともに電圧は13V以上を保っており、電流はアイドリング状態では変動が大きく、走行状態では変動が小さくなっている。図19は長期停車状態から走行状態に推移した場合を示しており、エンジンが始動されると電圧が14V程度まで上昇するとともに、電流の変化が増大し、さらに、温度が徐々に上昇する。
【0064】
以上に説明したように、排気量が1300ccの車両の場合も、状態変化による温度、電圧、および、電流の変化のパターンは略同じであるので、前述した本実施形態によって1300ccの車両の状態を推定することが可能である。
【0065】
また、以上の実施形態では、停車状態としては長期間車両が停止されている状態を判定するようにしたが、走行状態から停車された後にエンジンが停止された場合を判定することも可能である。そのような場合には、図20に示すように、6650秒付近でエンジンが停止されると、電圧が13V程度に低下するとともに単位時間における電圧の変動量が±0.2V未満となり、かつ、温度が1時間程度の間上昇する。したがって、電圧がTh1未満になり、|ΔV|がTh2未満になり、かつ、ΔTがプラスになることを検出することで、走行状態から停車されてエンジンが停止されたことを検出することができる。
【0066】
また、以上の実施形態では、温度センサ10fについては車両状態推定装置10内に設ける前提で説明したが、これ以外の場所に設けるようにしてもよい。図22は、図21に示すエンジン側と車前方の温度変化を示す図である。この図に示すように、アイドリング中はフロントグリルからの空気の流入量が減少するので、エンジン側と車前方で温度変化に大きな差はないが、走行中は車前方では、フロントグリルから流入する空気が直接当たることから、エンジン側に比較して温度が低くなる。また、渋滞中は、フロントグリルからの空気の流入が多少生じるので、エンジン側に比較して車前方の方が温度が低くなっている。それ以外は、両者の温度変化は略同じである。以上の例から、温度センサ10fの設置位置としては、温度変化が大きい車前方に設けるようにしてもよい。
【0067】
また、以上の実施形態では、停車中においては、車両に搭載される電気機器へは電流は供給されてないものとしたが、例えば、停車中にユーザが電気機器を使用する場合がある。例えば、停車中に空調を動作させたり、カーナビゲーションシステムまたはオーディオシステムを動作させるような場合である。そのような場合には、図5の処理においてステップS32でNoと判定されて処理を終了してしまう。しかしながら、ステップS32においてNoと判定された場合でもステップS33でYesと判定された場合には、停車中に電気機器が使用されていると判定するようにしてもよい。
【0068】
また、以上の実施形態では、車両の状態だけを検出する構成としたが、検出された車両の状態に応じて、二次電池1の温度を推定するようにしてもよい。具体的には、二次電池1の内部温度(電解液の温度)は、図23に示すように、車両の状態に応じて変化する。例えば、エンジンが始動されると、エンジンルーム内の温度が上昇するので、その温度上昇に応じて二次電池1の内部温度が上昇する。また、アイドリング中はエンジンルーム内の温度が上昇するので、エンジンルーム内の温度上昇に応じて二次電池1の内部温度が上昇する。ところで、二次電池1は、温度によってその特性が変化する。例えば、バッテリの容量は温度が低くなる程小さくなるので、温度が低い場合にはエンジンの始動性が低下する場合がある。このため、安全面も考慮して、二次電池1の温度を知る必要があるが、二次電池1には、強酸性または強アルカリ性の腐食性が高い電解液が使用されているため、二次電池1の内部に温度センサを設置して内部温度を検出することは困難である。
【0069】
そこで、温度センサ10fの検出温度と、二次電池1の内部温度との間には一定の相関があるとして、温度センサ10fの検出温度を所定の関数に与えることで、二次電池1の内部温度を推定することができる。しかしながら、二次電池1はエンジンルーム内に配置されており、車両の状態によって二次電池1の内部温度の変化の挙動が異なることから、固定の関数だけでは正確に内部温度を推定することが困難である。
【0070】
そこで、本実施形態によって推定された車両の状態に基づいて、当該関数の係数を変更することで、二次電池1の内部温度を正確に推定することができる。より詳細には、関数による温度推定値と温度センサ10fの検出値との差分値を計算し、当該差分値に対して比例ゲインを乗算して得られた値と、当該差分値に積分ゲインを乗算して得られた値を積分した値とを加算し、得られた値を内部温度の推定値とすることができる。そして、走行状態、アイドリング状態、および、停止状態のそれぞれに対応する、積分ゲインと比例ゲインとを予め準備しておき、車両の状態に応じたゲインを設定することにより、二次電池1の正確な推定値を得ることができる。また、このような内部温度の推定値により、二次電池1の容量等を正確に知ることができるので、充電および放電制御を正確に実行することができる。
【0071】
また、図1に示す車両状態推定装置10の外観および二次電池1への装着方法は、一例であって本実施形態がこのような場合のみに限定されるものではない。例えば、二次電池1の電槽の近傍であれば、端子2,3から離れた場所であってもよい。また、温度センサ10fのみを二次電池1の近傍に配置し、それ以外の構成部分については二次電池1から離れた部分に配置するようにしてもよい。
【0072】
また、以上の実施形態では、図2に示すように、CPU10a等を用いる構成としたが、これ以外にも、例えば、DSP(Digital Signal Processor)等を用いて構成したり、場合によっては、アナログ回路によって構成したりするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0073】
1 二次電池
10 車両状態推定装置
10a CPU(判定手段)
10b ROM
10c RAM
10d 通信部
10e I/F
10f 温度センサ
10g 電圧センサ
10h 電流センサ
Th1 閾値(第1閾値)
Th2 閾値(第2閾値)
Th3 閾値(第3閾値)
Th4 閾値(第4閾値)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の状態を推定する車両状態推定装置において、
前記車両に搭載された二次電池の電圧を検出する電圧センサと、
前記二次電池の充放電電流を検出する電流センサと、
前記電圧センサによって検出された前記二次電池の電圧が第1閾値未満であるとともに電圧の変動幅が第2閾値未満であり、前記電流センサによって検出された前記二次電池に流れる電流の変動幅が第3閾値未満である場合には、前記車両のエンジンが停止中であると判定し、それ以外の場合には動作中と判定する判定手段と、
を有することを特徴とする車両状態推定装置。
【請求項2】
前記エンジンが収容されたエンジンルーム内の温度を検出する温度センサを有し、
前記判定手段は、前記判定に加えて、前記温度センサによって検出された前記エンジンルーム内の温度の変動幅が、第4閾値未満である場合には前記車両が停止状態であると判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両状態推定装置。
【請求項3】
前記エンジンが収容されたエンジンルーム内の温度を検出する温度センサを有し、
前記判定手段は、前記電圧センサによって検出された電圧が前記第1閾値以上であり、前記電流センサによって検出された電流の変動幅が前記第3閾値以上であり、かつ、前記温度センサによって検出された前記エンジンルーム内の温度の単位時間あたりの上昇量が、第4閾値以上である場合には前記車両がアイドリング状態であると判定する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両状態推定装置。
【請求項4】
前記エンジンが収容されたエンジンルーム内の温度を検出する温度センサを有し、
前記判定手段は、前記電圧センサによって検出された電圧が前記第1閾値以上であり、前記電流センサによって検出された電流の変動幅が前記第3閾値以上であり、かつ、前記温度センサによって検出された前記エンジンルーム内の温度の変動幅が第4閾値未満であるか、または、温度の単位時間あたりの上昇量がマイナスである場合には、前記車両が走行状態であると判定する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両状態推定装置。
【請求項5】
前記エンジンが収容されたエンジンルーム内の温度を検出する温度センサを有し、
前記判定手段は、前記温度センサによって検出された前記エンジンルーム内の温度が所定時間上昇した後に下降した場合には、前記車両が走行状態から停止状態に変化したと判定する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両状態推定装置。
【請求項6】
前記判定手段は、前記電圧センサによって検出された前記二次電池の電圧が前記第1閾値未満である場合に、前記電流センサによって検出された前記二次電池に流れる電流の変動幅が前記第3閾値よりも大きい場合には、前記車両のエンジンが停止中に、前記車両の電気機器が作動されたと判定する、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の車両状態推定装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の車両状態推定装置を用いて車両の状態を推定し、推定した状態に基づいて二次電池の温度を推定する二次電池温度推定装置。
【請求項8】
車両に搭載された二次電池の電圧および電流を検出する電圧センサおよび電流センサの検出結果に基づいて当該車両の状態を推定する車両状態推定方法において、
前記電圧センサによって検出された前記二次電池の電圧が第1閾値未満であるとともに電圧の変動幅が第2閾値未満であり、前記電流センサによって検出された前記二次電池に流れる電流の変動幅が第3閾値未満である場合には、前記車両のエンジンが停止中であると判定し、それ以外の場合には動作中と判定する、
ことを特徴とする車両状態推定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2012−210862(P2012−210862A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−77262(P2011−77262)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000005290)古河電気工業株式会社 (4,457)
【出願人】(391045897)古河AS株式会社 (571)