説明

車両玩具変形装置、当該装置の車両玩具変形方法及び車両玩具

【課題】第1の形態と第2の形態を表裏に備える車両玩具と、その各形態間の変形移行を機械的に可能とする変形装置及び変形方法とを提供する。
【解決手段】第1載置位置30に載置した車両玩具80内部に挿入した第2アーム50を上方移動して連結回動部材82a,82b,82c,82dを回動させ、回動部材83,84が自重により車両玩具80外側へ回動し、第1アーム40の回動軸44回りに車両玩具80を回動開始し、車両玩具80外側へ回動した回動部材83,84がガイド部材60,62に当接して反転し、第2アーム50に当接している連結回動部材82a,82b,82c,82dが反転し、車両玩具80を第1又は第2のいずれかの車両形態から他方の車両形態へ移行可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、形態を変化できる車両玩具の変形装置、当該装置の車両玩具変形方法及び車両玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1では、第1の形態と第2の形態とに変形可能な車両玩具を提示している。これは、表面が第1の形態の一部分を構成し且つ裏面が第2の形態の一部分を構成する基部材と、前記基部材に各々回動可能に結合し、表面が前記第1の形態の一部分を呈し且つ裏面が前記第2の形態の一部分を呈するように前記表面と前記裏面に異なる外観が施された少なくとも2個以上の回動部材と、を有し、前記2個以上の回動部材のうち少なくとも2個の回動部材の各々の端部には互いに連結して前記車両玩具を前記第1の形態又は前記第2の形態に保持する連結部を備え、前記車両玩具が前記第1の車両形態の時、前記基部材の前記裏面は前記2個以上の回動部材によって覆われて不可視状態となり、前記基部材には、車両玩具の車輪が設けられており、当該車輪の周面は、前記基部材の表面及び裏面から突出している構成を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許4527188号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1においては、車両玩具の各パーツの表面と裏面に異なる外観(第1の形態と第2の形態)を与え、各パーツを分離することなく、表面と裏面とを変更可能とし、しかも一方の状態を組んでいる時、他方は不可視の状態(完全に外部からは裏側を視認できず、裏面による状態を予測できない程度に視認できない状態。)としている。
【0005】
そして、車両玩具の第1の形態と第2の形態との間の変形移行は利用者が手動で行っている。知育という観点からは、幼児が考えながら変形していくということで、充分な効果が発揮されているが、玩具としての更なる発展ということからも、自動的に変形することも求められるところである。
【0006】
従って、本発明は、第1の形態と第2の形態を表裏に備える車両玩具と、その各形態間の変形移行を機械的に可能とする変形装置及び変形方法とを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の車両玩具の変形装置は、表面が第1の車両形態の一部分を構成し且つ裏面が第2の車両形態の一部分を構成する基部材と、前記基部材にそれぞれ回動可能に結合し、前記基部材に続く表面が前記第1の車両形態の一部分を呈し且つ前記基部材に続く裏面が前記第2の車両形態の一部分を呈する少なくとも2個以上の回動部材と、前記回動部材のうち他の回動部材及び前記基部材のそれぞれと連携する連結部を備えて前記第1の車両形態又は前記第2の車両形態を保持する連結回動部材とを有する車両玩具における前記第1又は第2のいずれかの車両形態から他方の車両形態へ移行可能とする車両玩具変形装置であって、
前記車両玩具を載置する基台と、
前記車両玩具の第1載置位置の隣接位置で前記基台の車両玩具載置面に平行に配置された回動軸に軸支され、前記第1載置位置にある車両玩具の前記連結部と連携している前記基部材の端部を支持し、前記基部材を前記第1載置位置から前記回動軸中心に反対側の第2載置位置へ回動させることが可能な第1アームと、
前記回動軸に略並行に配置され且つ前記第1載置位置に対して上方移動可能であり、前記第1載置位置にある車両玩具内部に挿入され、前記連結回動部材へ当接して前記第1アームに起因する回動を規制して前記連結部の解除と前記連結回動部材の形態移行を可能とする第2アームと、
前記第1載置位置直上範囲以外で且つ前記車両玩具の前記回動軸方向幅の外側位置に配置され、少なくとも前記回動軸直上範囲で前記回動部材と若干の遊びを以て接するガイド部材とを備える構成である。
【0008】
また、本発明の車両玩具の変形方法は、上記車両玩具変形装置の車両玩具変形方法であって、
前記車両玩具を前記基台の第1載置位置に載置して、前記基部材の端部を前記第1アームに支持させ、
前記第2アームを前記車両玩具内部に挿入し、
前記第2アームを上方移動して前記連結回動部材を前記基部材に対して回動させ、前記回動部材及び前記基部材に対する前記連結部による前記連結回動部材の連携を解除することで、前記回動部材が自重により前記車両玩具外側へ回動し、
前記第1アームによる前記基部材の回動範囲から外れる位置まで前記第2アームを上方移動しつつ、前記第1アームの前記回動軸回りの回動を開始し、
前記第1アームの前記回動軸回りの回動により、前記基部材が前記第2アームの下方を通過した後、自重により前記車両玩具外側へ回動した前記回動部材が前記ガイド部材に当接してそれまでの車両玩具内部面が外部面となる状態で規制され、
前記第1アームの前記回動軸回りの更なる回動により、前記第2アームに当接している前記連結回動部材が反転してそれまでの車両玩具内部面が外部面となり、前記ガイド部材に規制されている前記回動部材と前記連結部で係合し、
前記第1アームにより前記車両玩具を第2載置位置まで回動し、前記連結回動部材が前記基部材と前記連結部で係合し、
前記第1又は第2のいずれかの車両形態から他方の車両形態へ車両玩具を変形する構成である。
【0009】
更に、本発明の車両玩具は、上記車両玩具変形装置又は車両玩具変形方法により変形される車両玩具であって、
表面が第1の車両形態の一部分を構成し且つ裏面が第2の車両形態の一部分を構成する基部材と、
前記基部材にそれぞれ回動可能に結合し、前記基部材に続く表面が前記第1の車両形態の一部分を呈し且つ前記基部材に続く裏面が前記第2の車両形態の一部分を呈する少なくとも2個以上の回動部材と、
前記回動部材のうち他の回動部材及び前記基部材と連携する連結部を備えて前記第1の車両形態又は前記第2の車両形態を保持する連結回動部材と、
前記連結回動部材の前記連結部に隣接する位置に設けられた前記第1アームが挿入される第1挿入口と、
前記第2アームに対向する前記回動部材の位置に設けられた前記第2アームが挿入される第2挿入口とを備え、
前記車両玩具が前記第1の車両形態の時、前記基部材の前記裏面は前記2個以上の回動部材によって覆われて不可視状態となり、前記車両玩具が前記第2の車両形態の時、前記基部材の前記表面は前記2個以上の回動部材によって覆われて不可視状態となる構成である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、第1の車両形態と第2の車両形態を表裏に備える車両玩具に対して、その各形態間の変形移行を機械的に可能とする車両玩具変形装置及び車両玩具変形方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係わる車両玩具変形装置の斜視図である。
【図2】(a)図1に示した車両玩具変形装置の第1アーム、第2アーム及びガイド部材を含む部分斜視図、(b)図2(a)で第1アーム、第2アームの移動状態を示す部分斜視図である。
【図3】本発明に係わる車両玩具の斜視図である。
【図4】図3に示した車両玩具の第1の車両形態であるパトロールカーから第2の車両形態である乗用車への変化初期段階を示す斜視図である。
【図5】(a)基台の第1載置位置に載置された状態の車両玩具と基台の側面図、(b)図5(a)に示した車両玩具の変化初期段階の側面図、(c)図5(b)から更に変化して表面の車両形態から裏面の車両形態へ裏返った直後の側面図、(d)図5(c)から更に変化して表面の車両形態から裏面の車両形態へ完全に裏返った状態車両玩具の側面図である。
【図6】本発明に係わる車両玩具変形装置の主に第1アームに関する動力伝達機構を示した部分透視斜視図である。
【図7】本発明に係わる車両玩具変形装置の主に第2アームに関する動力伝達機構を示した部分透視斜視図である。
【図8】本発明に係わる車両玩具変形装置の主に第2アームに関する動力伝達機構を示した部分透視斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明に係わる車両玩具変形装置と車両玩具の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係わる車両玩具変形装置の斜視図、図2(a)は、図1に示した車両玩具変形装置の第1アーム、第2アーム及びガイド部材を含む部分斜視図、図2(b)は、図2(a)で第1アーム、第2アームの移動状態を示す部分斜視図である。
【0013】
本実施形態の車両玩具変形装置10は、基台20に各部材が配置されている。基台20には車両玩具の第1載置位置30と、第2載置位置32と、第1アーム40と、第2アーム50と、第2アーム移動スリット56と、ガイド部材60,62と、回転操作ハンドル70とが配置される。
【0014】
第1載置位置30は、基台床面22に設けられている。また、基台床面22には、第1載置位置30に隣接して回動軸44が車両玩具載置面に平行に配置され、第1アーム40は当該回動軸44に回動自在に軸支されている。この第1アーム40には二股爪42が備えられている。二股爪42は二対が備えられ、回動の初期位置として第1載置位置30方向を向いている。次に、第2載置位置32は、基台床面22上の第1載置位置30から回転軸44中心に反対側に設けられている。そして、図2(b)に示すように二股爪42は第1載置位置30から起き上がり、回動軸44中心に回転し、反対側の第2載置位置32側へ回動可能となっている。ここで、第1アーム40の二股爪42は後述する基部材であるシャーシ81を遊びを以て挟み込む二股の間隔を備え、しかも二対備えることで、第1アーム40の回転方向で後述の車両玩具80を安定して支持することを可能としている。
【0015】
第2アーム50は、第1載置位置30の上方で回動軸44に略並行に基台壁面24から突出配置されている。第2アーム50の移動を案内する第2アーム移動スリット56は、基台壁面24において基台床面22に対して垂直方向のスリットとして開口しており、図2(b)に示すように第2アーム50を第1載置位置30に対して上方移動可能としている。第2アーム50はその先端部52で出入可能の突出ピン54を有している。第1載置位置30に後述する車両玩具80が載置され、かつ、スリット内で第2アーム50が最下端位置にあるとき、突出ピン54が突出すると、車両玩具80内部に挿入される構成となっている。すなわち、スリット内での第2アーム50の最下端位置は、第1載置位置30に載置された車両玩具80と重なる位置である。
【0016】
一対のガイド部材60,62は、第1載置位置30直上範囲と干渉しない回動軸44の直上の範囲で、後述する車両玩具80の回動軸44方向幅の外側位置に配置されており、車両玩具80が第1アーム40により支持されて第1載置位置30から第2載置位置50へと回動させられる過程において、少なくとも回動軸44の直上範囲では車両玩具80と若干の遊びを以て接する構成となっている。
【0017】
そして、回転操作ハンドル70は基台20に備えられており、基台20内部に備えられた駆動機構に連結されている。また、この駆動機構は、第1アーム40及び第2アーム50と連結されている。そのため、回転操作ハンドル70の回転に従って、第1アーム40及び第2アーム50は固有であるが関連した駆動を実行する。この駆動機構の動作については、図6以降で説明する。
【0018】
図3は、本発明に係わる車両玩具の斜視図、図4は、図3に示した車両玩具の第1の車両形態であるパトロールカーから第2の車両形態である乗用車への変化初期段階を示す斜視図である。
【0019】
車両玩具80は、シャーシ81と、車輪95と、ボディ前面82aと、フロントウィンド82bと、ルーフ82cと、ボディ後面82dと、側壁83と、側壁84とからなっている。ここで、車輪95が設けられているシャーシ81が本発明にいう基部材を構成している。また、ボディ前面82aと、フロントウィンド82bと、ルーフ82cと、ボディ後面82dと、側壁83と、側壁84とが本発明にいう回動部材を構成している。更にその中で、ボディ前面82aと、フロントウィンド82bと、ルーフ82cと、ボディ後面82dとが発明にいう連結回動部材を構成している。これらは汎用の樹脂から作られている。そして、シャーシ81と、ボディ前面82aと、フロントウィンド82bと、ルーフ82cと、ボディ後面82dと、側壁83と、側壁84の表面は第1の車両形態としてのパトロールカーの外観を構成し、裏面は第2の形態としての乗用車の外観を構成している。
【0020】
シャーシ81の裏面は、第1の車両形態であるパトロールカーのときには、ボディ前面82aと、フロントウィンド82bと、ルーフ82cと、ボディ後面82dと、側壁83と、側壁84により覆われ、第2の形態を予測できない程度に外部から視認できない状態(本発明にいう「不可視状態」の一例)になっている。なお、本発明にいうところの「不可視状態」とは、本実施形態のようにほぼ全体が外部から視認できない状態は勿論だが、外部から視認できない部分は一部にすぎないくとも、第2の形態を予測させない程度には視認できない状態も含まれる。 また、本実施形態によれば、裏面にどのような外観を施しても、第1の車両形態を呈する表面には影響が少なく、また、第1の車両形態であるパトロールカーの外観からは、第2の形態である乗用車の外観を予測することが難しくなっている。従って、操作者は変化の予測が難しくなり、変形した時の驚きと意外感を与えることができる。
【0021】
シャーシ81の4辺の内、ボディ後面82dと連携しない3辺は、ボディ前面82aと側壁83と側壁84とが各々ヒンジ部88a,87a,87bを介して回動可能に結合されている。そして、ボディ前面82aとフロントウィンド82bがヒンジ部88bにより、フロントウィンド82bとルーフ82cがヒンジ部88cにより、ルーフ82cとボディ後面82dがヒンジ部88dにより回動自在に結合されている。
【0022】
ボディ後面82dの自由端側には中央位置に連結端86が設けられている。この車両玩具80が第1の形態または第2の形態にあるときに、連結端86と相対するシャーシ81の後端部中央位置には、連結端86が嵌り込む形状の切り欠き81aが設けられている。連結端86が切り欠き81aに嵌り込んでいるときに、連結端86に相対する切り欠き81a上の面には切り欠き81aの表面から1mm程度凹むように磁石81bが設けられている。また、連結端86上の切り欠き81aの磁石81bに対応する位置には金属部品86aが内蔵されている。そして、磁石81bと金属部品86aとにより、シャーシ81(基部材)での本発明にいう連結部が構成されている。この構成により、外観を損なうことなく簡単に連結させたり連結を解いたりすることができ、また、車両玩具の形態を確実に保持できる。なお、切り欠き81aは車両玩具80の後方に向けて開放されており、そのため、連結端86は車両玩具80の後方から切り欠き81aへと進入することが可能となっている。したがって、連結端86の金属部品86aは車両玩具80の後方から磁石81bに対して接近することが可能となっている。
【0023】
ルーフ82cが側壁83と側壁84に対して接触する辺の長手方向中央部には連結片85a,85bが設けられている。そして、車両玩具80が第1の形態または第2の形態にあるときに、連結片85a,85bに対応する側壁83と側壁84上の位置には連結突起83a,84aが配置されている。この連結片85a,85bと連結突起83a,84aとにより、側壁83と側壁84(回動部材)での本発明にいう連結部が構成されている。連結片85a,85bと連結突起83a,84aとの係合によりルーフ82cに対して側壁83と側壁84が位置保持される。
【0024】
ボディ後面82dにおいて、連結端86に隣接し、かつ、側壁83及び側壁84に面する部分には、第1アーム40の二股爪42が挿入される本発明にいう第1挿入口となる切り欠き90a,90bが配置されている。第1の車両形態が形成されている時、切り欠き90a,90bは側壁83及び側壁84とシャーシ81とに囲まれることにより第1挿入口を形成する。
【0025】
側壁83及び側壁84の各々には、ルーフ82cと接する辺で、かつ、ボディ後面82dに近い位置に切り欠き91a,91bが備えられている。この切り欠き91a,91bはルーフ82cにより囲まれて第2アーム50の突出ピン54が挿入される本発明にいう第2挿入口となる。
【0026】
図5(a)は、基台の第1載置位置に載置された状態の車両玩具と基台の側面図、図5(b)は、図5(a)に示した車両玩具の変化初期段階の側面図、図5(c)は、図5(b)から更に変化して表面の車両形態から裏面の車両形態へ裏返った直後の側面図、図5(d)は、図5(c)から更に変化して表面の車両形態から裏面の車両形態へ完全に裏返った状態車両玩具の側面図である。この図5は動作が分かりやすいように、ガイド部材62を取り除いた状態を示しているが、実際には、ガイド部材60,62が配置され、車両玩具80を案内している。
【0027】
本実施形態の車両玩具変形装置10の車両玩具変形方法である車両玩具変形工程は以下の通りとなる。
第一工程では、まず、図2(a)に示したように、第1アーム40は第1載置位置30に隣接した初期位置にあり、第2アーム50はスリット56の最下端位置にある。そして、図5(a)に示すように、使用者は図3に示した車両形態(パトロールカー)の車両玩具80を基台20の基台床面22上の第1載置位置30に載置する。この時、ボディ後面82dに設けられた切り欠き90a,90b各々に二股爪42の各対を挿入し、シャーシ81の後端部を第1アーム40の二股爪42に挟持させる(すなわち、第1アーム40に基部材(シャーシ81)を支持させる)。図5(a)では、第1載置位置30で車両玩具80を第1アーム40側へ傾斜させることで、二股爪42による保持をより確実にさせているが、水平とすることも可能である。
【0028】
第二工程では、使用者が回転操作ハンドル70を回転させることにより、駆動機構を介して、第2アーム50の先端部52から突出ピン54を繰り出し、車両玩具80の側壁83に備えられた切り欠き91aから突出ピン54を車両玩具80内部に挿入させる。
【0029】
第三工程では、使用者がさらに回転操作ハンドル70を回転させ、図2(b)に示すように、第2アーム50から突出ピン54を繰り出され、突出ピン54が車両玩具80内部に挿入された状態で、第2アーム50をスリット56に沿って上方移動させる。すると、図4及び図5(b)で示すように、突出ピン54が連結回動部材の一部であるルーフ82cに基台床面22方向から当接し、更に、上昇させる。この時の車両玩具80の状態は、ボディ後面82dが引き上げられ、磁石81bと金属部品86aの連結が解除される。
同時に、連結片85a,85bと連結突起83a,84aとの係合が解除され、側壁83及び側壁84が自重により車両玩具80の外側へ開くようにヒンジ部87a,87bを中心に回動する。図示していないが、車両玩具80の内側に倒れ込まないようにする突起が側壁83,84又はシャーシ81に備えられている。
更に、同時に、ボディ前面82aとフロントウィンド82bとルーフ82cとボディ後面82dが各々のヒンジ部88a、88b、88c、88dを中心に互いに影響し合いながら、シャーシ81に対して上方へ離れる方向へ回動する。
【0030】
第四工程では、使用者がさらに回転操作ハンドル70を回転させることで、第2アーム50を所定量上方に移動させた時点からき、第1アーム40を回動軸44回りに回動を開始させる。そして、さらに回転操作ハンドル70を回転させていくことで、第2アーム50を最上位位置P1まで移動させ、第1アーム40を回動軸44中心に回転させ、反対側の第2載置位置32側へ回動させる。
ここで、第2アーム50の上方移動の最上位位置P1は第1アーム40によるシャーシ81の回動範囲から上方へ外れる位置であればよいが、必ずしも必須ではなく、回動中のシャーシ81と最上位位置P1の第2アーム50が干渉しないようになっていれば良い。第1アーム40の回動軸44回りの回動開始タイミングは、シャーシ81後端とボディ後面82dとの連結解除以降であればよい。第1アーム40の移動速度は第2アーム50の上方移動速度と同程度が好ましい。第2アーム50の上方移動速度が早すぎると、突出ピン54上にルーフ82cが留まっていられなくなる可能性がある。一方、第2アーム50の上方移動速度が遅すぎると、第1アーム40との干渉が起こる。
【0031】
図5(c)で示すように、第2アーム50の上方移動が最上位位置P1で停止するが、第1アーム40の回動軸44回りの回動は続いている。ここで、第2アーム50の上昇初期の時点では突出ピン54はルーフ82cとボディ後面82dを結合するヒンジ部88dの付近で連結回動部材であるボディ前面82aとフロントウィンド82bとルーフ82cとボディ後面82dとを支えている。第2アーム50が停止した時点で、シャーシ81とボディ前面82aとを結合しているヒンジ部88aが突出ピン54に近づくので、相対的に突出ピン54はルーフ82cの下をヒンジ部88a方向に滑り始める。
【0032】
シャーシ81のヒンジ部88aが突出ピン54の下方を通過する直前には、連結回動部材であるボディ前面82aとフロントウィンド82bとルーフ82cとボディ後面82dがヒンジ部88b又はヒンジ部88c付近で第2アーム50の突出ピン54に覆い被さって支えられる状態である。
シャーシ81のヒンジ部88aが突出ピン54の下方を通過すると、ヒンジ部88aは突出ピン54から遠ざかることになり、ボディ前面82aとフロントウィンド82bとルーフ82cとボディ後面82d全てが第2載置位置32方向へ引っ張られる。フロントウィンド82bとルーフ82cとを結合しているヒンジ部88cが突出ピン54に到達した時点で、最も長い部材であるルーフ82cが一気に裏返される。同時にボディ前面82aとフロントウィンド82bとボディ後面82dも裏返される。
【0033】
一方、自重で車両玩具80の外側へ開いた側壁83及び側壁84は、第1アーム40の回動による上昇と共にやはり自重により徐々に外側へと開いていき、裏面を呈する状態となっていく。第1アーム40が更に回動すると、ガイド部材60、62が側壁83及び側壁84の裏面に当接する。そして、側壁83及び側壁84はガイド部材60、62が当接することにより更に外側へと開いていくよう案内され、回動軸44の直上の範囲で、シャーシ81に対してほぼ180°回動した状態となる。すなわち、シャーシ81に対して、裏面を呈した状態である所定位置に到達する。
【0034】
ボディ前面82aとフロントウィンド82bとルーフ82cとボディ後面82dが一気に裏返される時点では、側壁83及び側壁84はガイド部材60,62に案内されシャーシ81に対してほぼ180°回動した状態となっているので、裏返されたボディ前面82aとフロントウィンド82bとルーフ82cとボディ後面82dが側壁83及び側壁84に沿って巻き付くような状態となる。
【0035】
この時、側壁83及び側壁84の連結突起83a,84aにルーフ82cの連結片85a,85bが係合し、ルーフ82cと側壁83と側壁84とが位置保持される。
更に、一気に裏返された反動で、ボディ後面82dの連結端86が相対するシャーシ81の後端部の切り欠き81aに車両玩具80の後方から嵌り込み、磁石81bと金属部品86aとが連結し、車両玩具80の車両形態変化が完了する。このタイミングで、磁石81bと金属部品86aとが連結しない場合もあるが、図5(d)に示すように、第1アーム40が第2載置位置32側へ回動した時点で、連結端86が相対する切り欠き81aに嵌り込むので、車両形態変化は確実に完了する。
【0036】
図6は、本発明に係わる車両玩具変形装置の主に第1アームに関する動力伝達機構を示した部分透視斜視図、図7は、本発明に係わる車両玩具変形装置の主に第2アームに関する動力伝達機構を示した部分透視斜視図、図8は、本発明に係わる車両玩具変形装置の主に第2アームに関する動力伝達機構を示した部分透視斜視図である。
図6〜図8はいずれも車両玩具変形装置10の基台20部分を透視した図であり、更に、第1アーム及び第2アームに関する動力伝達機構以外は省いている。
【0037】
本実施形態では、図5を基に説明した車両玩具変形装置の車両玩具変形工程を行う上で、回転操作ハンドル70の回転のみで、第1アーム40の回動動作と第2アーム50の上方移動動作とその連携タイミング設定を実施している。
【0038】
大まかには、回転操作ハンドル70から駆動伝達ギア群110を通して第1ラック120をスライドさせて水平方向への直線移動へと変換する。第1ラック120から第1アーム40方向の駆動伝達と第2アーム50方向の駆動伝達に分かれる。第1アーム40方向への駆動伝達は、第1ラック120がスライドの途中で第2ラック130と係合して第2ラックをスライドさせ始めることで、開始される。第2ラック130は第1アーム用駆動伝達機構140のギアに回転駆動伝達し、第1アーム40の回転軸44を回転させる。
【0039】
一方、第2アーム50方向への駆動伝達は、第1ラック120が、くの字レバー150の一端を押すことで、水平方向直線移動を回転移動に変換する。くの字レバー150の他端では第1スライド部材160が係合され、上方への直線移動に変換する。この上方への直線移動をリンク部材180によって第2アーム50の突出ピン54出入方向に更に方向変換して、突出ピン54の出入駆動を行う。第1スライド部材160は更に上方へ移動し、第2スライド部材170と係合する。第2スライド部材170には第2アーム50が固定されており、第2アーム50の上方移動を実施する。
【0040】
次に、図2、図5、図6〜図8を用いて、本実施形態の車両玩具変形装置の車両玩具変形工程における駆動伝達機構及び駆動伝達と変換工程との関わりを詳しく説明する。
駆動伝達ギア群110が基台床面22の下部に配置され、回転操作ハンドル70の回転軸に接続されている。そして、基台壁面24の直下位置に配置される駆動伝達ギア群110の最終ギア112に回転駆動を伝える。第1ラック120は基台床面22より下部で基台壁面24裏側に配置され、最終ギア112が噛み合わされている。第1ラック120の移動方向は基台床面22に水平で、第2載置位置32側から第1載置位置30方向へ設定されている。
【0041】
第1アーム40方向の駆動伝達では、第2ラック130が第1ラック120と並んで配置されている。第1ラック120には第2ラック130が存在する側の長手方向に所定長さの溝121が備えられ、溝121の第2載置位置32側の端部として係合面122が設けられ、第2ラック130には溝121内へ突出する係合片134が備えられている。初期状態において、第2ラック130の係合片134は、第1ラック120の溝121内にあるものの、係合面122からは第2載置位置32から第1載置位置30に向かう方向に離間した状態となっている。そして、第1ラック120が第2載置位置32から第1載置位置30に向かう方向に水平にスライドを開始すると、係合面122も同方向に移動を開始する。このとき、第2ラック130と第1ラック120は互い係合していないので、第1ラック120は第2ラック130に対して相対的に移動することになり、結果、係合面122は係合片134に接近していくことになる。そして、係合面122と係合片134とが接近していって係合したときから、第2ラック130が第1ラック120とともに第2載置位置32から第1載置位置30に向かう方向に水平にスライドを開始する。すなわち、溝121により回転操作ハンドル70の回転開始(すなわち、第1ラック120の移動開始)から第2ラック130の移動開始まで時間差を付けられる。このことにより、図5を基に説明した第四工程で、第2アーム50を上方移動している途中で、時間差を付けて第1アーム40の回動軸44回りの回動を開始することができるようになっている。(第四工程に対応)
【0042】
係合面122の移動が係合片134に達すると、第2ラック130は第1載置位置30方向へ移動開始する。ここで、図2(a)に示すように、回動軸44は基台壁面24側のギアボックス26と軸受け28とに軸支され、ギアボックス26内に配置された第1アーム用駆動伝達機構140に接続されている。第2ラック130の歯面は上側に配置され、第1アーム用駆動伝達機構140と噛み合わされる。第2ラック130が第2載置位置32側から第1載置位置30方向へ移動することで、第1アーム用駆動伝達機構140が水平方向軸回転へ変換して第1アームに駆動伝達し、第1アームの回転軸44の回動が開始される。第2ラック130の第2載置位置32側端部にはバネ部材132が配置されて、基台20に係止可能であり、第1アームの回動完了後は第1載置位置30まで自動的に戻すことができる。
【0043】
次に、第2アーム50方向の駆動伝達では、第1ラック120の第1載置位置30側端部には、当接面124が備えられる。くの字レバー150が基台壁面24内部で第2アーム50と平行な軸152に軸支され、一端が軸152に平行な軸を持つ第1ローラ154を以て当接面124に接触している。他端には軸152に平行な軸を持つ第2ローラ158が備えられる。第2ローラ158は第1スライド部材160に設けられた横スリット162に第1ラック120の移動方向へ移動可能に嵌め込まれている。従って、くの字レバー150の回転移動の内、垂直移動のみが第1スライド部材160に伝達される。第1スライド部材160は横スリット162と同一面に垂直方向の第1縦スリット164aと第2縦スリット164bを同一形状で備えており、第2スライド部材170に備えられた第1突部172aと第2突部172bがスライド可能に保持されている。第2スライド部材170には第2アーム50が固定されている。つまり、第2アーム50が図2に示すように、スリット56により上下方向に移動を規制されているので、第2スライド部材170も同様に上下方向に移動を規制されていることになる。
【0044】
第2アーム50内部には突出ピン54が内蔵されている。また、第2スライド部材170上には、横スリット162の長手方向に開口し第2アーム50と平行な方向に延びる垂直方向スリット54aが、第2アーム50内部にある突出ピン54の後部分と重なる位置に備えられている。この垂直方向スリット54aに一端186が係合されるリンク部材180が備えられている。このリンク部材180は第2スライド部材170の側面において横スリット162の長手方向に平行な軸184に軸支されている。リンク部材180の他端182が、第1スライド部材160上に設けられ、突出ピン54の突出方向に開口する切り欠き166に係合している。なお、リンク部材180の一端186と他端182とは、他端182が上方へと移動することにより、一端186が垂直方向スリット54aに沿って突出ピン54の後端に圧接するような位置関係となっている。より具体的に例を掲げるとすれば、本実施例のように、初期状態において、一端186が軸184よりも後方にあるのであれば、他端182も同様に軸184よりも後方にあるようにすれば、前述の位置関係を満たすことになる。
【0045】
駆動伝達の流れとしては、第1ラック120が最終ギア112から駆動を伝えられると、第2載置位置32側から第1載置位置30方向へ移動を開始する。当接面124に当接している第1ローラ154を介してくの字レバー150が回動して回転方向移動となる。くの字レバー150の第2ローラ158が回動し、横方向移動は横スリット162に吸収され、第1スライド部材160が縦方向に移動を開始する。この時、第2スライド部材170の第1突部172aと第2突部172bが第1縦スリット164aと第2縦スリット164b内をスライドするので、第2スライド部材170は移動しない。一方、切り欠き166の縦方向移動はリンク部材180の他端182を上方へと移動させる。すると、それに伴ってリンク部材180が回動するので、リンク部材180の一端186が垂直方向スリット54aに沿って突出ピン54後端に圧接する。すると、突出ピン54は、一端186により突出方向に移動させられることになる。(第二工程に対応)
【0046】
第1ラック120が更に移動することで、第1スライド部材160もさらに上昇していき、やがて、第1突部172aと第2突部172bはそれぞれ第1縦スリット164aと第2縦スリット164bの下端と当接することになる。すると、第1スライド部材160の上昇に伴って、第1縦スリット164aと第2縦スリット164bの各下端が、第1突部172aと第2突部172bをそれぞれ上方へと押し上げるようになるため、第1スライド部材160とともに第2スライド部材170も上方移動を開始し、これに固定されている第2アーム50も上方移動することとなる。(第三工程に対応)
【0047】
この後、前述のように、第1ラック120の係合面122が第2ラック130係合片134と係合し、第1アーム40が回動軸44回りの回動を開始する。(第四工程に対応)
【0048】
以上のように、本実施形態の車両玩具変形装置の駆動伝達機構によれば、回転操作ハンドル70の回転のみで、第1アーム40の回動動作と第2アーム50の上方移動動作とその連携タイミング設定が実施される。
【0049】
以上のように、本発明の上記実施形態によれば、基台20に設置された回転操作ハンドル70を操作者が回すだけで、車両玩具変形装置10の第1アーム40と、第2アーム50が駆動し、車両玩具80を第1載置位置30に載置された時点の表面の車両形態から裏面の車両形態へ自動的に変化させることができる。
【0050】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明の含まれるものである。
例えば、本実施形態は、ガイド部材60,62は回転軸44の軸方向幅に固定されているが、これを変更可能の構成とすることができる。このようにすることで、車両玩具の車幅や形状に設計の自由度を与えることができる。また、ガイド部材の位置も、回転軸44の直上で自重により外方に開いた回動部材に当接して、確実に裏面を呈する状態となる様にガイドし、少なくとも、連結回動部材に対して裏面を呈した状態で保持されるところまでガイドできればよい。従って、回転軸44付近に固定されることなく、例えば、上方から吊り下げる構成とすることもできる。
【0051】
また、本実施形態では、二股爪はそのまま車両玩具に挿入されるだけであるが、二股爪先端にラッチを設け、車両玩具に引っ掛け部を設けることで、より確実に車両玩具の保持が実行できる。
更に、本実施形態では、駆動伝達ギア群110による駆動伝達はギアに限らず、例えば、ベルトやシャフトドライブなど、同じ方向軸の駆動伝達を行える構成であれば他の伝達手段を利用することもできる。
更に、本実施形態では、回転操作ハンドル70の回転のみが全ての駆動の源としているが、第1アームと第2アームを別々に操作する構成とすることも勿論できる。
【符号の説明】
【0052】
10 車両玩具変形装置
20 基台
30 第1載置位置
32 第2載置位置
40 第1アーム
42 二股爪
44 回動軸
50 第2アーム
54 突出ピン
60,62 ガイド部材
70 回転操作ハンドル
80 車両玩具
110 駆動伝達ギア群
120 第1ラック
130 第2ラック
140 第1アーム用駆動伝達機構
150 くの字レバー
160 第1スライド部材
170 第2スライド部材
180 リンク部材


【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面が第1の車両形態の一部分を構成し且つ裏面が第2の車両形態の一部分を構成する基部材と、前記基部材にそれぞれ回動可能に結合し、前記基部材に続く表面が前記第1の車両形態の一部分を呈し且つ前記基部材に続く裏面が前記第2の車両形態の一部分を呈する少なくとも2個以上の回動部材と、前記回動部材のうち他の回動部材及び前記基部材のそれぞれと連携する連結部を備えて前記第1の車両形態又は前記第2の車両形態を保持する連結回動部材とを有する車両玩具における前記第1又は第2のいずれかの車両形態から他方の車両形態へ移行可能とする車両玩具変形装置であって、
前記車両玩具を載置する基台と、
前記車両玩具の第1載置位置の隣接位置で前記基台の車両玩具載置面に平行に配置された回動軸に軸支され、前記第1載置位置にある車両玩具の前記連結部と連携している前記基部材の端部を支持し、前記基部材を前記第1載置位置から前記回動軸中心に反対側の第2載置位置へ回動させることが可能な第1アームと、
前記回動軸に略並行に配置され且つ前記第1載置位置に対して上方移動可能であり、前記第1載置位置にある車両玩具内部に挿入され、前記連結回動部材へ当接して前記第1アームに起因する回動を規制して前記連結部の解除と前記連結回動部材の形態移行を可能とする第2アームと、
前記第1載置位置直上範囲以外で且つ前記車両玩具の前記回動軸方向幅の外側位置に配置され、少なくとも前記回動軸直上範囲で前記回動部材と若干の遊びを以て接するガイド部材とを備える車両玩具変形装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両玩具変形装置の車両玩具変形方法であって、
前記車両玩具を前記基台の第1載置位置に載置して、前記基部材の端部を前記第1アームに支持させ、
前記第2アームを前記車両玩具内部に挿入し、
前記第2アームを上方移動して前記連結回動部材を前記基部材に対して回動させ、前記回動部材及び前記基部材に対する前記連結部による前記連結回動部材の連携を解除することで、前記回動部材が自重により前記車両玩具外側へ回動し、
前記第1アームによる前記基部材の回動範囲から外れる位置まで前記第2アームを上方移動しつつ、前記第1アームの前記回動軸回りの回動を開始し、
前記第1アームの前記回動軸回りの回動により、前記基部材が前記第2アームの下方を通過した後、自重により前記車両玩具外側へ回動した前記回動部材が前記ガイド部材に当接してそれまでの車両玩具内部面が外部面となる状態で規制され、
前記第1アームの前記回動軸回りの更なる回動により、前記第2アームに当接している前記連結回動部材が反転してそれまでの車両玩具内部面が外部面となり、前記ガイド部材に規制されている前記回動部材と前記連結部で係合し、
前記第1アームにより前記車両玩具を第2載置位置まで回動し、前記連結回動部材が前記基部材と前記連結部で係合し、
前記第1又は第2のいずれかの車両形態から他方の車両形態へ車両玩具を変形する車両玩具変形方法。
【請求項3】
請求項1に記載の車両玩具変形装置又は請求項2に記載の車両玩具変形方法により変形される車両玩具であって、
表面が第1の車両形態の一部分を構成し且つ裏面が第2の車両形態の一部分を構成する基部材と、
前記基部材にそれぞれ回動可能に結合し、前記基部材に続く表面が前記第1の車両形態の一部分を呈し且つ前記基部材に続く裏面が前記第2の車両形態の一部分を呈する少なくとも2個以上の回動部材と、
前記回動部材のうち他の回動部材及び前記基部材と連携する連結部を備えて前記第1の車両形態又は前記第2の車両形態を保持する連結回動部材と、
前記連結回動部材の前記連結部に隣接する位置に設けられた前記第1アームが挿入される第1挿入口と、
前記第2アームに対向する前記回動部材の位置に設けられた前記第2アームが挿入される第2挿入口とを備え、
前記車両玩具が前記第1の車両形態の時、前記基部材の前記裏面は前記2個以上の回動部材によって覆われて不可視状態となり、前記車両玩具が前記第2の車両形態の時、前記基部材の前記表面は前記2個以上の回動部材によって覆われて不可視状態となる車両玩具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−235(P2013−235A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−132460(P2011−132460)
【出願日】平成23年6月14日(2011.6.14)
【特許番号】特許第4837140号(P4837140)
【特許公報発行日】平成23年12月14日(2011.12.14)
【出願人】(000135748)株式会社バンダイ (246)
【Fターム(参考)】