説明

車両玩具

【課題】 デザインの自由度が高く、且つ軽量で部品点数が少なく、低コストで製作が可能な車両玩具を提供する。
【解決手段】 太陽電池から供給される電力によって駆動される車両玩具であって、合成樹脂材で形成された車体フレームと、上記車体フレームに取り付けられ、上記太陽電池で駆動される駆動部と、合成樹脂の発泡部材で形成された複数の車輪とを備え、上記太陽電池は、湾曲可能な薄板に形成されると共に、上記車体フレームに設けられた係止部に係合されて固定される構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池から供給される電力によって走行する車両玩具であって、特にユーザ側にて組立可能な車両玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
ミニチュアカー等の車両玩具においては、駆動手段の電源として、乾電池を用いる方法が一般的である。
乾電池は安価で且つ入手が容易であり、取り扱いに際しても大きな危険が伴わない等の利点を有することから、今日までに広く用いられてきている。
しかしながら、使用済の乾電池は、一般的なゴミとは分別して捨てる必要があることからゴミの処分が面倒であり、省資源の観点からも望ましいものではない。
また、従来の車両玩具において、乾電池を複数本搭載する場合は、車両玩具全体の重量が重くなり、重い車両を動作させるために駆動用のモータを大型化する必要が生じ、更に多くの乾電池が必要となる
このため、走行させるのに必要な乾電池本数が増え、更に重量が増すという悪循環を生じる不具合を有していた。
【0003】
一方、太陽光等の光の照射によって発電する太陽電池を搭載した車両玩具についても提案されている(特許文献1)。
図4に示すように、上記特許文献1にかかる車両玩具70は発泡スチロール等の軟質プラスチックからなり、全体略細長箱状に形成された車体フレーム部71の下面全部に操舵輪たる前輪72aを、上記ボディ71の下面後部に駆動輪たる後輪72bとを備えている。
図4に示すように上記車体フレーム部71の下面前部に水平回転可能な回転板74が設けられ、上記回転板74に上記車輪72aの車軸73を上記回転板74の両側に固定することによって、上記車両玩具70が方向転換することができるように構成されている。
また、上記車体フレーム部71内にはモータ75が搭載され、上記モータ75によって駆動される回転軸76の先端に駆動プーリ77が固定されると共に、上記後輪72bの内側に従動プーリ78が固定され、上記駆動プーリ77と上記従動プーリ78との間にベルト79が掛けまわされ、上記ベルト79によって、上記モータ75の回転が上記回転軸76、駆動プーリ77、ベルト79、従動プーリ78の順に伝達され、後輪72bが回転し、上記車両玩具70が走行する。
また、動力源となる太陽電池を備えた電源板80は、平面略長方形の硬質のプラスチックからなり、上記電源板80の中央部の所定範囲にセル81が配設されている。
上記電源板80には、上記車体フレーム部71の上面の前後部に設けられた、係合用突起部82a、82bに係合する係合孔83a、83bが設けられ、上記係合用突起部82a、82bと上記係合孔83a、83bを夫々係合させることによって、上記電源板80は車体フレーム部71に取り付けられる。
また、上記セル81が取り付けられている前後両端部には接続端子84a、84bが設けられ、導線(図示せず)を介してモータ75の接続端子(図示せず)に接続されている。
【0004】
上記従来の車両玩具70にあっては、走行時に所定の剛性を確保するために、上記のように細長箱状に形成された車体フレーム71を有していることから、所定の大きさと重量を有していた。
また、モータ75と後輪72bとは、回転軸76、駆動プーリ77、ベルト79及び従動プーリ78を介して接続されることから、部品点数が多く製作コストが高くなる。
したがって、車体フレーム71自体の重量も大きくなると共に、部品点数量に比例して車両玩具70の全体重量も重くなる為、太陽電池の発電力のみでは十分なスピードで走行させることが困難となるという虞があった。
【特許文献1】実開平6−57395号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の解決する課題は、軽量で部品点数が少なく、低コストで製作が可能であると共に、小学校低学年であっても容易に組み立てが可能である車両玩具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1の発明にかかる車両玩具は、太陽電池から供給される電力によって駆動される車両玩具であって、合成樹脂材で形成された車体フレームと、上記車体フレームに取り付けられ、上記太陽電池で駆動される駆動部と、合成樹脂の発泡部材で形成された複数の車輪とを備え、上記太陽電池は、湾曲可能な薄板に形成されると共に、上記車体フレームに設けられた係止部に係合されて固定されることを特徴とする。
【0007】
太陽電池が湾曲可能である為、車体フレームのデザインに合わせて変形させた上で取り付けることが可能である共に、車体フレームに係止部を設けることで簡単に装着することができる。
また、車輪が合成樹脂の発泡部材で形成されているため、ゴム及び硬質プラスチックの車輪よりも重量を軽くすることが可能となる。
【0008】
また、請求項2の発明にかかる車両玩具は、上記駆動部は上記太陽電池から供給される電力によって駆動するモータと、上記モータの回転運動を出力する回転軸部とから形成され、上記複数の車輪は薄型の円板に形成され、上記回転軸部の周面部は上記車輪の径方向周縁部に当接されていることを特徴とする。
【0009】
従ってモータの回転運動は、上記回転軸部から直接車輪に伝達されるため、上記回転軸部と車輪の間に別途の部品を設ける必要が無い。
【0010】
また、請求項3の発明にかかる車両玩具は、上記車体フレームは合成樹脂の発泡部材によって形成されていることを特徴とする。
また、請求項4の発明にかかる車両玩具は、上記車体フレームは合成樹脂製のダンボールシートより形成されていることを特徴とする。
従って、車体フレーム自体の重量を軽減することで、車両玩具全体の重量が小さくなる。
【0011】
また、請求項5の発明にかかる車両玩具は、上記太陽電池は平面長方形の金属製薄板体表面部に複数の球状太陽電池セルが縦横に配置されて形成されると共に、上記金属製薄板体の長さ方向中央部の幅方向両端部には電極となりうる一対の金属板片部が延設されていることを特徴とする。
個々の太陽電池セルは直径1〜2mmの非常に小さな球状に形成されているため、上記金属製薄板体を湾曲させても個々の太陽電池セルの形状には影響しない。
従って、太陽電池を湾曲させて自由に変形させることが可能となる。
また、請求項6の発明に係る車両玩具は、車体フレームの前部及び後部に係止部を有し、上記係止部の間に湾曲状態で上記太陽電池が係合配置されることを特徴とする。
従って湾曲した太陽電池そのものが車体フレームの補強部材として機能し、車体強度を確保することが可能となる。
【0012】
また、請求項7の発明にかかる車両玩具は、上記金属製薄板体の裏面部において、上記金属板片部との延設境界部には、合成樹脂製の一対の補強板片が配設されていることを特徴とする。
従って、電極である上記金属板片部に、導線を繰り返し着脱した場合であっても、上記金属板片部が変形しにくく、上記延設境界部に大きな応力がかかりにくくなる。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明にあっては、合成樹脂材で形成された車体フレームと、合成樹脂の発泡部材で形成された複数の車輪とを備えていることから、車両全体重量が非常に軽く、また、太陽電池は、湾曲可能な薄板に形成されると共に、上記車体フレームに設けられた係止部に係合されて固定されることから、特段の係止用部品も不要であり、かつ湾曲しうることで、上記車体フレームの一部として車体強度を高めることが可能となる。
従って、軽量で部品点数が少なく、低コストで製作が可能であると共に、太陽電池の取り付けに別途部品や工具を使用しないことから、例えば小学校低学年の子供であっても容易に組み立てが可能である車両玩具を提供することが可能となる。
【0014】
また、請求項2の発明にあっては、上記駆動部は上記太陽電池から供給される電力によって駆動するモータと、上記モータの回転運動を出力する回転軸部とから形成され、上記複数の車輪は薄型の円板に形成され、上記回転軸部の周面部は上記複数の車輪の内、一の車輪の径方向周縁部に当接されていることから、請求項1の効果に加え、更に部品点数を少なくすることが可能であり、車両の全体重量も更に軽量化することが可能となる。
更に請求項3の発明にあっては、上記車体フレームは合成樹脂の発泡部材によって形成されている。
また、請求項4の発明にあっては、上記車体フレームは合成樹脂製のダンボールシートより形成されている
従って、車両全体の重量を更に軽量化することが可能となる。
【0015】
また、請求項5の発明にあっては、上記太陽電池は平面長方形の金属製薄板体表面部に複数の球状太陽電池セルが縦横に配置されて形成されると共に、上記金属製薄板体の長さ方向中央部の幅方向両端部には電極となりうる一対の金属板片部が延設されていることから、上記金属製薄板体を繰り返し湾曲させても、個々球状太陽電池セルには変形や破損を生じにくく、より太陽電池の耐久性を向上させることが可能である。
また、請求項6の発明にあっては車体フレームの前部及び後部に係止部を有し、上記係止部の間に湾曲状態で上記太陽電池が係合配置されることから、車体フレームの構造が非常に簡易化され、且つ軽量化された場合であっても、上記太陽電池が車体フレームの補強部材として機能し、車体強度を高めることが可能となる。
従って、車体を軽量化した場合であっても、別途の補強部品等を要することなく、車体の軽量化と強度確保を両立させることが可能であると共に、製作コストをより低減させることが可能となる。
また、請求項7の発明にあっては、上記金属製薄板体の裏面部において、上記金属板片部との延設境界部には、合成樹脂製の一対の補強板片が配設されていることから、電極となる金属板片部が破損しにくく、より耐久性の高い車両玩具を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施の形態を示し、実施例の形態における車両玩具の全体斜視図である。
【図2】本発明の他の実施の形態を示し、他の実施の形態における車両玩具の全体斜視図である。
【図3】本発明の実施例で使用する太陽電池の裏面側平面図である。
【図4】従来の太陽電池搭載の車両玩具において、太陽電池を取り外した状態を示す全体斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の実施するための形態について図面を用いて説明する。
図1に示すように、本実施例に係る車両玩具10は、太陽電池11から供給される電力によって駆動され、合成樹脂の発泡部材によって形成された車体フレーム部12と、上記車体フレーム部12に取り付けられ、上記太陽電池11で駆動される駆動部13と、合成樹脂の発泡部材で形成された複数の車輪14a、14b、14c、14dとを備えている。
上記太陽電池11は、湾曲可能な薄板に形成されると共に、上記車体フレーム部12の前部及び後部には係止部15、16が設けられ、上記係止部15、16の間に湾曲状態で上記太陽電池11が係合配置されている。
また、上記駆動部13は上記太陽電池11から供給される電力によって駆動するモータ17と、上記モータ17の回転運動を出力する回転軸部18とから形成され、上記複数の車輪14a、14b、14c、14dは薄型の円板に形成され、上記回転軸部18の外周面部は上記複数の車輪14a、14b、14c、14dの内、一の後輪車輪14aの径方向周縁部20に当接されている。
また、上記太陽電池11は平面長方形の金属製薄板体21の表面部22に複数の球状太陽電池セル23が縦横に配置されて形成されると共に、図3に示すように、上記金属製薄板体21の長さ方向中央部の幅方向両端部24a、24bには電極となりうる一対の金属板片部25a、25bが延設され、上記金属製薄板体21の裏面部26において、上記金属板片部25a、25bとの延設境界部27a、27bには、合成樹脂製の一対の補強板片28a、28bが配設されている。
【実施例1】
【0018】
以下に、図面を用いて本実施例について詳細を説明する。
図1は、実施例1の形態を示す全体斜視図である。
図1に示すように、車両玩具10は、車軸29を介して連結された一対の前輪14c、14dと、車軸30を介して連結された一対の後輪14a、14bを備えている。
上記車軸29と車軸30との間には、上記車両玩具10の幅方向に所定間隔離間して配置された細長略直方体の一対の車体フレーム12a、12bが配設されると共に、上記車体フレーム12a、12bの長さ方向略中央部の幅方向外方側に一端部が接続された細長略直方体の車体フレーム12c.12dが配設されている。
上記車体フレーム12aの前後方向両端部及び車体フレーム12bの前後方向両端部にはそれぞれ一対の係止片部31a、31b、及び32a、32bが設けられている。
また、太陽電池11の金属製薄板体21の幅方向寸法は、上記車体フレーム12a、12bの離間寸法よりもやや大きな寸法に形成されると共に、長さ方向寸法は、上記車体フレーム12a、12bの係止片部31aと31bの間隔寸法、及び上記係止片部32aと32bとの間隔寸法よりもやや大きな寸法に形成されている。
従って、上記太陽電池11の金属製薄板体21の長さ方向一端部33を上記車体フレーム12a、12bの前方側係止片部31a、32aに係止させると共に、上記金属製薄板体21の長さ方向他端部34を上記車体フレーム12a、12bの後方側係止片部31b、32bに係止させることによって、上記金属製薄板体21は上方に向かって膨出するように湾曲すると共に、伸延した状態に戻ろうとする付勢力によって、長さ方向両端部33、34が上記係止部31a、31b、32a、32bに圧接し、上記太陽電池11が車体フレーム12a、12bに固定される。
また、上記金属製薄板体21の長さ方向中央部の幅方向両端部24a、24bに配設された一対の金属板片部25a、25bは略長方形に形成されており、一方がプラス電極、他方がマイナス電極となっている。
また、上記車体フレーム12a、12bの後端部近傍の下部には、モータ17が取り付けられている。
上記金属板片部25a、25bには導線35、36の一端部35a、35bがピン37、38を介して接続されて、上記導線35、36の他端部35b、36bは、モータ17の接続端子(図1には図示せず)に接続されている。
また上記モータ17の回転軸部18は、軸本体18aと上記軸本体18aが貫装される滑り止め用のゴム管18bとから形成され、上記ゴム管18bの外周面部19と一の車輪14aの径方向周縁部20に当接している。
また、図3に示すように、上記金属製薄板体21の裏面部26において、上記金属板片部25a、25bとの延設境界部27a、27bに配設された補強板片28a、28bは、硬質の合成樹脂材からなり、略直方体に形成され、長さ方向の一側面部が上記延設境界部27a、27bを跨ぐように接着材で貼設固定されている。
【0019】
上記構成の実施例に作用について説明する。
太陽光若しくは白熱電球光等の光を照射することによって、上記太陽電池11の上記球状太陽電池セル23が夫々発電し、発電された電力は、上記金属板片部25a、25bのプラス電極及びマイナス電極、ピン37、38、導線35、36を介してモータ17の接続端子(図示せず)に入力され、上記モータ17の回転軸部18が回転する。
上記回転軸部18の回転運動は、ゴム管18bを介して、直接車輪14aに伝達され、上記車輪14aが上記回転軸部18の逆方向に回転し、車両玩具10が走行する。
車体フレーム12a〜12d、車輪14a〜14dが全て合成樹脂の発泡部材で形成されており、また太陽電池11と車体フレーム12a、12bとの固定にも別途の部品を必要としない。
従って、例えば小学校低学年の児童であっても、組立作業が容易であり、太陽光発電の仕組み等を効率よく学習することが可能となる。
また、モータ17と車輪14aとの間に伝達部品を必要としないことから部品点数が少ないことから、車両玩具10の全体重量は非常に軽量であり、太陽電池11の発電量であっても十分に走行が可能である。
更に、部品点数が少ないことから、部品コスト、製作コストも低くすることが可能となる。
また、太陽電池11が金属製薄板体21から形成されていることによって、自由に湾曲させることが可能であり、車体フレーム12a、12bの係止部15,16に係合配置させることによって、上記車体フレーム12a,12bを保護し、車体強度をより高めることが可能である。
また、プラス電極及びマイナス電極である金属板片部25a、25bにピン37、38を繰り返し着脱した場合であっても、補強板片28a、28bによって上記金属板片部25a、25bが補強されるため破損が生じ難い。
【実施例2】
【0020】
本発明に係る他の実施例の構成について図面を用いて説明する。
図2は、実施例2の形態を示す全体斜視図である。
図2に示すように、車両玩具50は、車軸51を介して連結された一対の前輪52c、52d、車軸53を介して連結された一対の後輪52a、52b(図3には図示せず)を備えている。
上記車軸29と車軸30との間には、上記前輪52cと52d、及び後輪52aと52b(図3には図示せず)の離間寸法と略同一の幅寸法を有する略長方形板状の車体フレーム54が配設されている。
上記車体フレーム54は、中空構造板体であり、所定間隔離間する一対の薄い合成樹脂シート材54a、54bとの間に波型シート材54cを挟んだ状態に形成された、所謂プラスチックダンボールと称される部材である。
上記車体フレーム54の前端部近傍の上面部には、幅方向に沿って切込55が設けられると共に、後端部近傍には上方に向けて突出する上記車体フレーム54と同一の素材で形成された突出片56が取り付けられ、上記突出片56の上端部には幅方向に沿って切込57が設けられている。
また、太陽電池11の構造は実施例1の形態と同様であるため、図2においても、実施例1と同様の符号を付している。
図2に示すように、上記太陽電池11の金属製薄板体21の長さ方向一端部33を上記車体フレーム54の切込55に挿入して係止すると共に、長さ方向他端部34を、上記突出片56の切込57に挿入して係止することによって上記金属製薄板体21は上方に向かって膨出するように湾曲すると共に、伸延した状態に戻ろうとする付勢力によって、長さ方向両端部33、34が上記切込55、57に圧接し、上記太陽電池11が車体フレーム54に固定される。
また、上記太陽電池11とモータ17との接続構造及びモータ17と回転軸部18の構造については実施例1の構成と同様であり、図2において実施例1と同一の符号を付している。
また実施例1と同様に、上記モータ17の回転軸部18は、軸本体18aと上記軸本体18aが貫装される滑り止め用のゴム管18bとから形成され、上記ゴム管18bの外周面部19と一の車輪54aの径方向周縁部20に当接している。
【0021】
本実施例においても、図2に示すように、車体フレーム54が所謂プラスチックダンボールで形成されていることから、車両全体の重量を軽量化することが可能であり、太陽電池11の発電量であっても十分に走行が可能であると共に、実施例1と同様に組み立て操作が非常に簡易である旨の効果を奏する。
また、実施例1と比して、更に部品点数が少ないことから、部品コスト及び製作コストを更に低くすることが可能となる。
【0022】
なお、実施例1及び実施例2に示す素材を使用すれば、車体フレームの形状、構造は製作する車種によって自由に形状を変更することが可能である。
また、太陽電池11の取り付け方法についても、別部品を使用しないという要件を満たせば、図1に示すように、例えば実施例1の車両玩具10において、車体フレーム12c、12dの所定位置に切込若しくは係止部を形成し、太陽電池を差し込んで係合配置する方法としても良い。
上記変更を行っても、本実施例と同様の作用及び効果を得ることが可能である。
また、実施例2における車体フレーム54において、合成樹脂シート材54a、54bの間に配設されるものは、筒体が径方向に連続した形態、若しくは上記合成樹脂シート54の幅方向に沿った仕切り板を、長さ方向に複数配置する形態でも良い。
また、実施例1及び実施例2において、ゴム管18bを取りはずし、軸本体18aと車輪12a(又は54a)の径方向周縁部20に当接させる構成としても、上記実施例1及び実施例2と同様の作用効果を得ることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明は、太陽電池を搭載し、太陽電池の発電する電力によって走行する車両玩具に適用可能である。
【符号の説明】
【0024】
10 車両玩具
11 太陽電池
12 車体フレーム部
12a車体フレーム
12b車体フレーム
12c車体フレーム
12d車体フレーム
13 駆動部
14a車輪(後輪)
14b車輪(後輪)
14c車輪(前輪)
14d車輪(前輪)
15 前部係止部
16 後部係止部
17 モータ
18 回転軸部
18a軸本体
18bゴム管
19 ゴム管の外周縁部
20 車輪の径方向周縁部
21 金属製薄板体
22 金属製薄板体の表面部
23 球状太陽電池セル
24a金属製薄板体の幅方向端部
24b金属製薄板体の幅方向端部
25a金属板片部
25b金属板片部
26金属製薄板体の裏面部
27a延設境界部
27b延設境界部
28a補強板片
28b補強板片
29 車軸
30 車軸
31a係止片部
31b係止片部
32a係止片部
32b係止片部
33 金属製板体の長さ方向一端部
34 金属製板体の長さ方向他端部
35 導線
35a導線一端部
35b導線他端部
36 導線
36a導線一端部
36b導線他端部
37 ピン
38 ピン
50 車両玩具
51 車軸
52a車輪(後輪)
52b車輪(後輪)
52c車輪(前輪)
52d車輪(前輪)
53 車軸
54 車体フレーム
54a合成樹脂シート材
54b合成樹脂シート材
54c波型シート材
55 切込
56 突出片
57 切込
70 車両玩具
71 車体フレーム部
72a前輪
72b後輪
73 車軸
74 回転板
75 モータ
76 回転軸
77 駆動プーリ
78 従動プーリ
79 ベルト
80 電源板
81 セル
82a係合用突起部
82b係合用突起部
83a係合孔
83b係合孔
84a接続端子
84b接続端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽電池から供給される電力によって駆動される車両玩具であって、
合成樹脂材で形成された車体フレームと、
上記車体フレームに取り付けられ、上記太陽電池で駆動される駆動部と、
合成樹脂の発泡部材で形成された複数の車輪とを備え、
上記太陽電池は、湾曲可能な薄板に形成されると共に、上記車体フレームに設けられた係止部に係合されて固定されることを特徴とする車両玩具。
【請求項2】
上記駆動部は上記太陽電池から供給される電力によって駆動するモータと、
上記モータの回転運動を出力する回転軸部とから形成され、
上記複数の車輪は薄型の円板に形成され、
上記回転軸部の周面部は車輪の径方向周縁部に当接されていることを特徴とする請求項1記載の車両玩具。
【請求項3】
上記車体フレームは合成樹脂の発泡部材によって形成されていることを特徴とする請求項1記載の車両玩具。
【請求項4】
上記車体フレームは合成樹脂製の中空構造板により形成されていることを特徴とする請求項1記載の車両玩具。
【請求項5】
上記太陽電池は平面長方形の金属製薄板体表面部に複数の球状太陽電池セルが縦横に配置されて形成されると共に、上記金属製薄板体の長さ方向中央部の幅方向両端部には電極となりうる一対の金属板片部が延設されていることを特徴とする請求項1記載の車両玩具。
【請求項6】
車体フレームの前部及び後部に係止部を有し、
上記係止部の間に湾曲状態で上記太陽電池が係合配置されることを特徴とする請求項5記載の車両玩具。
【請求項7】
上記金属製薄板体の裏面部において、上記金属板片部との延設境界部には、合成樹脂性の一対の補強板片が配設されていることを特徴とする請求項5記載の車両玩具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2011−4837(P2011−4837A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−149396(P2009−149396)
【出願日】平成21年6月24日(2009.6.24)
【出願人】(393012035)株式会社東成社 (1)
【Fターム(参考)】