説明

車両用の制御システム

本発明は車両用の制御システムに関する。この制御システムは、いくつかのメニューレベルを含むメニュー構造において項目を選択及び/又はアクティブ化するためのいくつかの調整自由度を備えた手動操作手段と、メニュー構造を表示するいくつかの表示領域(210〜250)を含むディスプレイ(2)とを備えている。この場合、各表示領域(210〜250)は、1つの項目を表示する少なくとも1つのフィールドを含んでいる。本発明は、メニュー構造の少なくとも1つのレベルにおいて、項目を選択するためにアクティブになっている少なくとも1つの表示領域(230)をディスプレイ(2)上に表示することができ、その場合、他の表示領域(210、220、240、250)の少なくとも1つの部分領域が、前記少なくとも1つのアクティブな表示領域(230)とは異なる画像表示を有するという方式を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前段部分に記載の車両用の制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現代の車両においては、マルチメディアの制御システムの使用が増大の一途を辿っている。この1つの例は、出願人が製造・販売するメルセデスベンツSクラスのCOMANDシステム(Cockpit Management and Data System)である。
【0003】
特許文献1は、特に車両用のこの種の制御システムを説明している。この制御システムにおいては、2つの表示領域が、複数のメニューレベルを含むメニュー構造においてディスプレイ上に表示される。第1の表示領域は、第2の表示領域の周囲の枠として配置される。第1のメニューレベルにおいて、実行可能なアプリケーションに対応する項目で垂直及び水平に配置される項目を備えた8つのフィールドが、第1の表示領域に表示される。項目は、手動操作手段をスライド又は傾けることによって選択されるが、この手動操作手段は、第1表示領域における当該項目の位置の方向に相当する複数の調整自由度を具備している。手動操作手段を押すと、選択された項目がアクティブ化される。このアクティブ化に続いて、第2のメニューレベルにおいて、垂直に配置された複数の項目が第2の表示領域に表示される。この項目は、第1のメニューレベルにおいてアクティブ化された項目に属するものである。第2の表示領域に表示される項目は、手動操作手段を回転させることによって選択され、手動操作手段を押すとアクティブ化される。アクティブ化された第2表示領域及び第2メニューレベルは、手動操作手段を、第1表示領域におけるいずれかの項目の位置の方向にスライド又は傾けることによって終了される。続いて、制御システムは、第1表示領域における第1メニューレベルに戻される。
【0004】
【特許文献1】独国特許出願公開第197 52 056 A1号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、直観的な制御を可能にし、気を取られる情報の範囲を低減する車両用の改善された制御システムを規定することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、この目的を、請求項1の特徴を有する制御システムを利用可能にすることによって達成する。
【0007】
従属請求項は本発明の有利な発展形態を規定する。
【0008】
本発明は、メニュー構造の少なくとも1つのレベルにおいて、項目を選択するためにアクティブになっている少なくとも1つの表示領域をディスプレイ上に表示することができ、その場合、他の表示領域の少なくとも1つの部分領域を、そのアクティブな少なくとも1つの表示領域とは画像的に異なる方式で表示するという考えに基づいている。
【0009】
本発明の1つの有利な実施形態においては、前記異なる画像表示が、手動操作手段の操作に応じてアクティブ化される時間機能と組み合わされる。
【0010】
この時間機能は、例えば、手動操作手段の操作によってリセットされ、再起動される事前規定可能な時間間隔として実現される。その場合、少なくとも1つの前記部分領域の画像表示は、この事前規定可能な時間間隔が経過した後に変更される。
【0011】
1つの実施形態においては、前記異なる画像表示が、1つのメニューレベルへの到達に従って定まる。この結果、例えば、相対的に高いメニューレベルにおいてアクティブになっている表示領域の表示を、相対的に低いメニューレベルにおいて変更することが可能になる。この場合、相対的に高いメニューレベルに戻された時は、その時点で再びアクティブになった表示領域の当初の表示又は通常の表示が行われる。
【0012】
表示の変更は、例えば、アクティブな表示領域とは異なる色、彩度及び/又はコントラストによって実行することができる。
【0013】
別の実施形態においては、前記少なくとも1つの部分領域の画像表示の彩度及び/又はコントラストを、さらに別の事前規定可能な時間間隔に従って連続的にあるいは段階的に減少させるように変化させることができる。
【0014】
さらに、少なくとも1つの部分領域を、表示から完全に取り除いてしまうことができる。
【0015】
少なくとも1つのメニューレベルにおける表示領域の1つは、手動操作手段の複数の調整自由度の内の第1及び/又は第2調整自由度によって選択及び/又はアクティブ化されるが、この表示領域に配置される複数の項目、パラメータの1つの項目又は1つのパラメータも、この手動操作手段によって選択及び/又はアクティブ化される。この場合、第1及び第2調整自由度は、アクティブな表示領域に配置される項目の方向に合致させることができる。アクティブな表示領域を終了させるには、手動操作手段の第3及び/又は第4調整自由度を用いることができる。この調整自由度は、それぞれ、表示される項目の方向に対して直交している。
【0016】
1つの有利な実施形態においては、少なくとも1つの項目又は少なくとも1つの設定可能なパラメータが、アクティブな表示領域において垂直に配置される場合、第1調整自由度が、手動操作手段のyの正の方向へのスライド動作に対応し、第2調整自由度が、手動操作手段のyの負の方向へのスライド動作に対応する。第3調整自由度は、手動操作手段のxの正の方向へのスライド動作に対応し、第4調整自由度は、手動操作手段のxの負の方向へのスライド動作に対応する。
【0017】
少なくとも1つの項目又は少なくとも1つのパラメータが、アクティブな表示領域において水平に配置される場合は、第1調整自由度が、手動操作手段のxの正の方向へのスライド動作に対応し、第2調整自由度が、手動操作手段のxの負の方向へのスライド動作に対応する。第3調整自由度は、手動操作手段のyの正の方向へのスライド動作に対応し、第4調整自由度は、手動操作手段のyの負の方向へのスライド動作に対応する。
【0018】
さらに、手動操作手段をzの負の方向に押す動きに対応する第5調整自由度を設けてもよい。これは、例えば、選択された項目をアクティブ化するために、あるいは、実行完了したパラメータの設定を保存するために用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
次に、本発明の有利な実施形態を添付の図面に基づいて以下に説明する。
【0020】
図1から明らかなように、車両用の制御システム1は、ディスプレイ2、手動操作手段3、中央処理ユニット4、及び、複数の車両システムを含んでいる。この複数の車両システムは、例えば、ナビゲーションシステム、暖房システム及び空調システム、移動電話、ビデオシステム、オーディオシステム、等であり、まとめて1つの要素5として表現されている。車両システムは信号を中央処理ユニット4に送り、中央処理ユニット4はこれらの信号からシステムの現在の状態を決定する。メニュー構造の種々のメニューレベルにおけるすべてのアプリケーション、機能、サブ機能、オプション及び/又は状況表示は、手動操作手段3によって制御される。これは、アクティブな表示領域に表示される項目を選択及び/又はアクティブ化する7つの自由度を備えている。この手動操作手段3は、図1の矢印に従って、4つの方向、すなわち、xの正の方向、xの負の方向、yの正の方向、又はyの負の方向にスライドさせることができる。さらに、それは、図面の平面に垂直なz軸(図示されていない)の回りに時計回り又は反時計回りの方向に回転させることができ、さらに、zの負の方向、すなわち紙面の下方向に押すことができる。
【0021】
手動操作手段3を時計回りの方向に回転させると、スクリーン2上のカーソルが、ディスプレイ2に表示される項目の水平又は垂直の方向に基づいて右方向又は下向きに移動し、それを反時計回りの方向に回すと、カーソルが左方向又は上向きに移動する。図1の手動操作手段3を、上向きすなわちウィンドシールドの方向である前方に、つまりyの正の方向にスライドさせると、ディスプレイ2上のカーソルが上向きに動き、図1の下向きすなわちyの負の方向である後方にスライドさせると、ディスプレイ2上のカーソルが下向きに動く。右向き、すなわちxの正の方向にスライドさせると、ディスプレイ2上のカーソルが右向きに動き、左向き、すなわちxの負の方向にスライドさせると、カーソルは左向きに動く。
【0022】
ディスプレイ2に表示される項目は、手動操作手段3をスライドさせるかあるいは回転させることによって選択及び/又はアクティブ化される。軸に沿う垂直方向のスライド、すなわちy方向のスライドに対して冗長的に、あるいは、軸に沿う水平方向のスライド、すなわちx方向のスライドに対して冗長的に、手動操作手段3をz軸の回りに回転させることができる。この場合、項目を選択するためのスライド動作は、本発明に従って、アクティブな表示領域に表示される項目の方向に合致している。選択のスライド方向に対してそれぞれ直交する方向にスライドさせると、例えば、アクティブな表示が終了される。さらに、選択された項目をアクティブ化するために、あるいは、設定されたパラメータを保存するために、手動操作手段3を押すようにしてもよい。
【0023】
図2から明らかなように、ディスプレイ2は、第1メニューレベルにおいて、垂直に配置された5つの水平の表示領域210〜250からなる基本画像構成を備えている。この基本画像構成は、メニュー構造の複数の異なるメニューレベルにわたって一定である。ディスプレイ2は、例えばアスペクト比15:9の8インチスクリーンとして構成される。ディスプレイ2の表示領域210〜250の少なくとも1つの最初の表示領域の基本画像構成は、メニュー構造の複数の異なるメニューレベルにわたって一定である。図2においては、表示領域210、220、240及び250が、このような最初の表示領域として構成されている。
【0024】
表示領域210〜250の少なくとも1つの2番目の表示領域の基本画像構成は、メニュー構造の複数の異なるメニューレベルにわたって、アクティブ化されるアプリケーション、機能、サブ機能、オプション及び/又は状態表示に基づいて可変である。図2においては、表示領域230が、このような2番目の表示領域として構成されている。この中央の表示領域230は、きわめて多様な方式で画像的に構成することができる。
【0025】
最初の表示領域として構成される4つの表示領域210、220、240及び250には、それぞれ、水平に配置される1つ以上の項目1.1〜5.7を表示することができる。例えば、第1メニューレベルにおける図2の表示領域210、220、240及び250は、それぞれ、異なる数の項目を含んでいる。例えば、第1表示領域210は1つの項目1.1を含み、第2表示領域220は5つの項目2.1〜2.5を含み、第4表示領域は項目を含まず、第5表示領域は7つの項目5.1〜5.7を含んでいる。図2においては、第1表示領域210がアクティブ化されて、斜線を付した項目1.1が選択されている。斜線表示はカーソルが項目1.1に置かれていることを示すように意図されている。
【0026】
ディスプレイ2に表示される表示領域210〜250の項目1.1〜5.7は、それらの内容の重要性又は使用頻度に従って配置することができる。項目が垂直方向に配置される場合は、項目1.1〜5.7を表示する個々のフィールドの幅は、例えば、一番長い項目の長さによって決定される。フィールドの幅は、追加的に又は代替的に表示領域におけるフィールドの数によって定めることができる。
【0027】
図3は、第2表示領域220においてアプリケーションAppl.2をアクティブ化し、表示領域240においてサブ機能SubF2を選択しかつアクティブ化した後の、第3メニューレベルにおけるディスプレイ2を示す。第3表示領域230においては、水平のサブメニューリストとして構成される表示領域230.1がアクティブ化されている。カーソルは、表示領域230.1において、項目E3を含む斜線を付したフィールドに置かれており、その項目E3から、手動操作手段3の対応するスライド動作によって、別の項目E1、E2、E4又はE5を選択しかつアクティブ化することができる。項目E1及びE2は、xの負の方向へのスライド動作によって選択しかつアクティブ化することができ、項目E4及びE5は、xの正の方向へのスライド動作によって選択しかつアクティブ化することができる。
【0028】
1つの実施形態においては(図示されていない)、項目E1〜E5が、垂直方向のサブメニューリストとして配置され、手動操作手段を対応してyの正又は負の方向にスライドさせることによって選択されかつアクティブ化することもできる。
【0029】
図4は、第2表示領域220においてアプリケーションAudioをアクティブ化し、表示領域240においてサブ機能CDを選択しかつアクティブ化した後の、第3メニューレベルにおけるディスプレイ2を示す。第3表示領域230においては、表示領域230.7及び表示領域230.8がアクティブ化されており、表示領域230.8は、ダッシュ状のバーとして構成される第1項目E9と、レベル表示として構成される第2項目E10とを含んでいる。第2項目は、第1項目のアクティブ化されたサブ項目の詳細表示である。カーソルは、第1項目E9においては垂直のバー231.1として構成され、第7サブ項目の位置にある。図示の例示的実施形態においては、サブ項目はCDの音楽タイトルを表している。CDには、合計して20曲の音楽タイトルがあり、その内の7番目の音楽タイトルがアクティブ化されて現在再生されている。
【0030】
第2項目においては、カーソルは、水平方向に可変のバー231.2として構成され、第2項目の既に再生済みの部分を示している。この第2項目は第1項目においてアクティブ化された第7番目の音楽タイトルの全演奏時間を表している。
【0031】
表示領域230.7は、第1項目内の選択及び/又はアクティブ化されたサブメニューの詳細の別の表示に相当するもので、ユーザが選択することはできない。表示領域230.7は、水平に配置されたリストとして構成され、図示の実施例においては3つの項目を含んでいる。表示領域230.7は、表示領域230.8における第2項目E10と同じく、表示領域230.8の第1項目E9に連結されている。項目E6は、第1項目E9の現在選択及び/又はアクティブ化されているサブ項目の番号を示す。項目E7は、選択及び/又はアクティブ化されているサブ項目のタイトルを示し、項目E8は、アクティブ化されたサブ項目の再生済みの演奏時間を示す。表示領域230.7は、純粋な表示機能を有しており、従ってユーザがこれを選択することはできない。例えば、これを、視覚的な表現を変更して、例えば、異なる色彩及び/又は強さで示すことは可能である。
【0032】
図5は、第3表示領域230内における、設定パラメータPara1〜Para6用の異なる表示領域230.2〜230.6の例を示す。
【0033】
表示領域230.3及び230.4は、手動操作手段3のyの正又は負の方向へのスライド動作、あるいは、手動操作手段3の時計回り又は反時計回りの方向への回転によって、垂直方向に配置されたパラメータPara1及びPara2を設定するのに用いられる。
【0034】
表示領域230.5及び230.6は、手動操作手段3のxの正又は負の方向へのスライド動作、あるいは、手動操作手段3の時計回り又は反時計回りの方向への回転によって、水平方向に配置されたパラメータPara3及びPara4を設定するのに用いられる。
【0035】
表示領域230.2は、2つのパラメータPara5及びPara6を同時に設定するために用いられる。この設定用のカーソル231は、略図的に表現される車両乗員室内で動くことができる十字線として構成されており、パラメータPara5の現在値が水平に配置されるバーによって表示され、パラメータPara6の現在値が垂直に配置されるバーによって表示される。パラメータPara5は、手動操作手段3の回転又は垂直方向のスライド動作によって設定され、パラメータPara6は、手動操作手段3の水平方向のスライド動作によって設定される。
【0036】
パラメータPara1〜Para4は、例えば、オーディオアプリケーションにおける低音、高音、音量等の音響機能を表し、パラメータPara5及びPara6は、例えば、バランス及びフェードインのような音響機能を表す。
【0037】
これらの表示領域230.2〜230.6の1つは、手動操作手段3を押すことによって終了される。パラメータの設定を行った後、手動操作手段3を押すと、設定された現在のパラメータ値Para1〜Para6が保存され、アクティブ化された表示領域230.2〜230.6が終了される。
【0038】
図3〜5において表示領域210、220、240及び250と、関連フィールドとを破線で表現しているのは、これらの表示領域210、220、240及び250が、図示のメニューレベルにおいてはアクティブでなく、従って画像的に異なる方式で表示されることを示すためである。変更される画像表示は、例えば、アクティブな表示領域230の表示に用いられるものとは異なる色、それより弱い彩度及び/又はそれより低いコントラストを用いて行うことができる。
【0039】
現在アクティブでない表示領域210、220、240及び250の可変表示は、例えば手動操作手段3の操作及び時間機能に従ってアクティブ化される。この場合、時間機能は手動操作手段3の操作によってアクティブ化される。時間機能は、例えば事前規定可能な時間間隔によって実現される。この時間間隔内に手動操作手段3のさらに別の操作が行われなければ、アクティブでない表示領域210、220、240及び250の表示が変更される。
【0040】
さらに、この時間間隔が経過した後には、別の時間間隔を規定することが可能である。この別の時間間隔内において、アクティブ化されていない表示領域210、220、240及び250の画像表示の色、彩度及び/又はコントラストを、連続的にあるいは段階的に変化させることができる。その場合、彩度及び/又はコントラストは減少させることが望ましい。
【0041】
画像表示の変化、あるいは、彩度及び/又はコントラストの低減は、アクティブ化されていない表示領域210、220、240及び250を表示から完全に取り除くところまで行き着くことができる。
【0042】
図3及び4の例示的実施形態においては、破線で示される表示領域210及び250が、その関連項目と共に表示から完全に取り除かれ、一方、表示領域220及び240においては、特定領域のみが表示から完全に取り除かれている。操作者の先行する制御過程を強調するために、図3においては、相対的に高いメニューレベルにおいて選択されかつアクティブ化された項目Appl.2が、アクティブ化されていない表示領域220に示され、項目SubF2が表示領域240に示されている。図4においては、表示領域220に項目Audioが示され、表示領域240に項目CDが示されている。
【0043】
相対的に高いメニューレベルにおいて選択されかつアクティブ化された項目Appl.2、SubF2、Audio及びCDは、現在アクティブでない表示領域210、220、240及び250において、彩度を弱くして、コントラストを低くして、及び/又は、色を変えて表示することができる。
【0044】
図5の例示的実施形態においては、破線で示されるアクティブでないすべての表示領域210、220、240及び250が表示から完全に取り除かれており、従って見ることができない。
【0045】
手動操作手段3を操作すると、現在アクティブでない表示領域210、220、240及び250が再度通常方式で表示される。その場合、続いて、アクティブな表示領域230を視覚的に強調することができる。
【0046】
本発明に従ってアクティブでない表示領域の表示を変更することによって、ユーザが吸収するべき情報量が減少し、従ってその認識負荷が低減する。これによって、アクティブな各表示領域を直観的に操作すること、及び、そのアクティブな表示領域を直観的に終了させることが容易になる。その結果、ユーザは道路上の事柄にさらに集中し得るようになる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】車両用の制御システムのブロック回路図である。
【図2】図1のディスプレイの第1メニューレベルにおける概略的表現を示す。
【図3】図1のディスプレイの別のメニューレベルにおける概略的表現を示す。
【図4】図1のディスプレイのさらに別のメニューレベルにおける概略的表現を示す。
【図5】図1のディスプレイのさらに別のメニューレベルにおける概略的表現を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のメニューレベルを含むメニュー構造において項目を選択及び/又はアクティブ化するための複数の調整自由度を有する手動操作手段(3)と、
前記メニュー構造を表示する複数の表示領域(210〜250)を備え、前記表示領域(210〜250)は、それぞれ、前記項目(1.1〜5.7)の1つを表示する少なくとも1つのフィールドを含むディスプレイ(2)を有する車両用の制御システム(1)において、
前記メニュー構造の少なくとも1つのレベルにおいて、項目を選択するためにアクティブになっている少なくとも1つの表示領域(230)を前記ディスプレイ(2)上に表示し、
他の表示領域(210、220、240、250)の少なくとも1つの部分領域を、前記少なくとも1つのアクティブな表示領域(230)とは画像的に異なる方式で表示することを特徴とする車両用の制御システム(1)。
【請求項2】
前記異なる画像表示を、前記手動操作手段(3)の操作に応じてアクティブ化し得る時間機能と組み合わせることを特徴とする請求項1に記載の操作システム。
【請求項3】
前記時間機能が、前記手動操作手段(3)の操作によってリセットされ、再起動される事前規定可能な時間間隔として実現され、前記少なくとも1つの部分領域の画像表示を、この事前規定可能な時間間隔が経過した後に変更することを特徴とする請求項2に記載の操作システム。
【請求項4】
前記異なる画像表示を、前記メニューレベルの1つに従ってアクティブ化することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の操作システム。
【請求項5】
前記他の表示領域(210、220、240、250)の少なくとも1つの部分領域を、前記アクティブな表示領域(230)とは異なる色、異なる彩度及び/又は異なるコントラストによって表示することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の操作システム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの部分領域の画像表示の色彩及び/又はコントラストを、さらに別の事前規定可能な時間間隔に従って連続的にあるいは段階的に減少させるように変化させることを特徴とする請求項5に記載の操作システム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの部分領域を、表示から完全に取り除くことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の操作システム。
【請求項8】
少なくとも1つのメニューレベルにおける前記アクティブな表示領域において、
前記項目(1.1〜5.7)の1つを選択及び/又はアクティブ化する前記手動操作手段(3)の複数の調整自由度の内、第1及び/又は第2調整自由度が、前記アクティブな表示領域に表示される前記項目(1.1〜5.7)の方向に合致し、
前記アクティブな表示領域を終了させる前記手動操作手段(3)の第3及び/又は第4調整自由度が、それぞれ、表示される前記項目(1.1〜5.7)の方向に直交することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の操作システム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの項目が、前記アクティブな表示領域において垂直に配置される場合、
前記第1調整自由度が、前記手動操作手段(3)のxyz座標系のyの正の方向へのスライド動作であり、
前記第2調整自由度が、前記手動操作手段(3)のyの負の方向へのスライド動作であり、
前記第3調整自由度が、前記手動操作手段(3)のxの正の方向へのスライド動作であり、
前記第4調整自由度が、前記手動操作手段(3)のxの負の方向へのスライド動作であることを特徴とする請求項8に記載の操作システム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの項目が、前記アクティブな表示領域において水平に配置される場合、
前記第1調整自由度が、前記手動操作手段(3)のxyz座標系のxの正の方向へのスライド動作であり、
前記第2調整自由度が、前記手動操作手段(3)のxの負の方向へのスライド動作であり、
前記第3調整自由度が、前記手動操作手段(3)のyの正の方向へのスライド動作であり、
前記第4調整自由度が、前記手動操作手段(3)のyの負の方向へのスライド動作であることを特徴とする請求項8に記載の操作システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2007−515343(P2007−515343A)
【公表日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−545962(P2006−545962)
【出願日】平成16年12月4日(2004.12.4)
【国際出願番号】PCT/EP2004/013800
【国際公開番号】WO2005/065998
【国際公開日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(598051819)ダイムラークライスラー・アクチェンゲゼルシャフト (1,147)