説明

車両用シートスライド装置

【課題】車両フロアに固定されるロアレールに対してシートに固定されるアッパレールが後方に移動するに従い該アッパレールの後端が下降する車両用シートスライド装置において、ロアレールに対してアッパレールが後方に移動する際に、ロアレールの後方に突出するアッパレール後端部の下面との間に異物が挟み込まれることを抑制できる車両用シートスライド装置を提供する。
【解決手段】車両フロア1に固定されるプロテクタ10は、ロアレール4の後方に突出するアッパレール5の後端部の下面5eとの間隙Δが一定となる上面12aを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用シートスライド装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、車両用シートスライド装置としては、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。図6に示すように、この車両用シートスライド装置は、車両フロアに固定されるロアレール91及びシート90に固定されるアッパレール92を備えて構成されている。これらロアレール91及びアッパレール92は、側面視で上向きに凸になるように曲成されている。そして、シート90を前方に移動させるとシート座面が上昇するとともにシート座面が水平に近くなるようにシート座面角が減少し、反対に、シート90を後方に移動させるとシート座面が下降するとともにシート座面角が増加する。これにより、運転者の体格が異なっても、運転姿勢を略同等の条件にできるように工夫している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】欧州特許出願公開第2 174 828 A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1では、シート90と共にアッパレール92が後方に移動する際、該アッパレール92の後端部がロアレール91からその後方に突出することになる。そして、前述の態様で曲成されたアッパレール92では、後方に移動するに従いその後端が下降することから、例えばロアレール91の後方に突出するアッパレール92後端部の下面と、略水平の車両フロアとの間隙が徐々に小さくなって、シート90後方の異物を挟み込む可能性がある。
【0005】
本発明の目的は、車両フロアに固定されるロアレールに対してシートに固定されるアッパレールが後方に移動するに従い該アッパレールの後端が下降する車両用シートスライド装置において、ロアレールに対してアッパレールが後方に移動する際に、ロアレールの後方に突出するアッパレール後端部の下面との間に異物が挟み込まれることを抑制できる車両用シートスライド装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両フロアに固定されるロアレールと、シートに固定され前記ロアレールに対し前後方向に移動可能に連結されたアッパレールとを備え、前記ロアレールに対して前記アッパレールが後方に移動するに従い該アッパレールの後端が下降する車両用シートスライド装置において、前記車両フロアに固定され、前記ロアレールの後方に突出する前記アッパレールの後端部の下面との間隙が一定となる上面を有するプロテクタを備えたことを要旨とする。
【0007】
同構成によれば、前記ロアレールに対して前記アッパレールが後方に移動するに従い該アッパレールの後端が下降する場合であっても、前記プロテクタによりその上面と前記アッパレール後端部の前記下面との間隙を一定に保つことができる。従って、前記間隙を十分に小さく設定することで、前記ロアレールに対して前記アッパレールが後方に移動する際に、前記ロアレールの後方に突出する前記アッパレール後端部の前記下面との間に異物が挟み込まれることを抑制できる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用シートスライド装置において、前記ロアレール及び前記アッパレールは、該アッパレールの移動軌跡の接線方向が後側に向かうに従い水平方向に対して急峻な傾斜となるようにそれぞれ曲成されていることを要旨とする。
【0009】
同構成によれば、前記ロアレール及び前記アッパレールは、該アッパレールの移動軌跡の接線方向が後側に向かうに従い水平方向に対して急峻な傾斜となるようにそれぞれ曲成されていることで、例えば前記アッパレールが後方に移動するに従って該アッパレールの後端が急激に下降することになる。しかしながら、この場合であっても、前記プロテクタによりその上面と前記アッパレール後端部の前記下面との間隙を一定に保つことができ、異物の挟み込みを抑制できる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の車両用シートスライド装置において、前記プロテクタは、前記ロアレールの後端部において該ロアレールの外側に嵌合する嵌合部を有することを要旨とする。
【0011】
同構成によれば、前記プロテクタは、前記嵌合部が前記ロアレール後端部の外側に嵌合することで該ロアレールに固定でき、前記ロアレールを介して前記車両フロアに固定できる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用シートスライド装置において、前記ロアレールは、前記車両フロアに取付部材を介して固定されており、前記プロテクタは、前記取付部材に形成された係止部を係止する係止片を有することを要旨とする。
【0013】
同構成によれば、前記プロテクタは、前記係止片が前記係止部を係止することで前記取付部材に固定でき、該取付部材を介して前記車両フロアに固定できる。特に、請求項3に記載の構成にこの構成が適用されることで、実質的に一体化された前記ロアレール及び前記取付部材の協働で、前記プロテクタをより堅固に前記車両フロアに固定できるといった作用効果も得られるようになる。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、車両フロアに固定されるロアレールに対してシートに固定されるアッパレールが後方に移動するに従い該アッパレールの後端が下降する車両用シートスライド装置において、ロアレールに対してアッパレールが後方に移動する際に、ロアレールの後方に突出するアッパレール後端部の下面との間に異物が挟み込まれることを抑制できる車両用シートスライド装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明が適用されるシートの側面図。
【図2】本発明の一実施形態を示す側面図。
【図3】図2のA−A線に沿った断面図。
【図4】図2のB−B線に沿った断面図。
【図5】同実施形態を示す斜視図。
【図6】従来形態を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1〜図5を参照して本発明の一実施形態について説明する。図1に示すように、略水平に広がる車両フロア1には、前後方向に並設された台座部1a,1bが上向きに突設されている。前側の台座部1aの上方への突出長は、後側の台座部1bの上方への突出長よりも大きく設定されている。そして、前側の台座部1aには、例えば金属板からなる側面視略クランク状の足ブラケット2がその下端部において締結されている。同様に、後側の台座部1bには、例えば金属板からなる取付部材としての側面視略クランク状の足ブラケット3がその下端部において締結されている。なお、前側の足ブラケット2の上方への突出長は、後側の足ブラケット3の上方への突出長よりも大きく設定されている。
【0017】
両足ブラケット2,3の上端部には、これらの間に橋渡しされる態様で、前後方向に延在するロアレール4の前端部及び後端部がそれぞれ締結されている。そして、ロアレール4には、アッパレール5がロアレール4に対し前後方向に相対移動可能に装着されている。従って、ロアレール4及びアッパレール5は、両足ブラケット2,3間の高低差によって、前側に向かうに従って上昇し、反対に、後側に向かうに従って下降するように傾斜している。特に、ロアレール4及びアッパレール5は、該アッパレール5の移動軌跡の接線方向が後側に向かうに従い水平方向に対して急峻に傾斜するようにそれぞれ曲成されている。具体的には、ロアレール4及びアッパレール5は、該アッパレール5の移動軌跡が上向きに凸になるように所定曲率半径にて円弧状にそれぞれ曲成されている。この曲率半径は、ロアレール4等の長さに比べて十分に大きく設定されている。
【0018】
なお、両足ブラケット2,3、ロアレール4及びアッパレール5は、シート幅方向(図1において紙面に直交する方向)でそれぞれ対をなして配設されており、ここでは前方に向かって右側に配置されたものを示している。そして、両アッパレール5には、乗員の着座部を形成するシート6が固定・支持されている。従って、両アッパレール5の前後方向への移動に伴って、シート6が一体で前後方向に移動する。
【0019】
そして、例えばアッパレール5を前方に移動させるとその傾斜分でシート6が上昇し、反対に、アッパレール5を後方に移動させるとその傾斜分でシート6が下降するようになっている。特に、アッパレール5等は、前述の態様で上向きに凸になるように曲成されていることで、例えばシート6(アッパレール5)を前方に移動させる場合にはシート座面角が減少し、反対に、シート6を後方に移動させる場合にはシート座面角が増加するようになっている。図1では、シート6(アッパレール5)がその可動範囲の最後端位置から最前端位置まで移動した際の、想定される乗員の尻部(座骨)の軌跡L1を併せて描画している。この軌跡L1が、アッパレール5の移動軌跡と同心の円弧であることはいうまでもない。なお、ロアレール4及びアッパレール5の相対移動は、ロック部材(図示略)により通常は規制されており、該ロック部材に操作力を付与することでその規制が解除される。
【0020】
図2及び図3に示すように、後側の足ブラケット3は、その長手方向全長に延在する長尺状の底壁部3a及び該底壁部3aのシート幅方向両端から上向きに突設された一対のフランジ3bを有して断面略U字形状を呈しており、台座部1bに載置される底壁部3a後端部において台座部1bに締結されている。また、足ブラケット3は、ロアレール4後端部を支持する底壁部3a前端部においてロアレール4に締結されている。なお、足ブラケット3には、台座部1bに載置される後端部において両フランジ3bの上端から互いに相反するシート幅方向に延出するフランジ状の係止部3cが形成されている。
【0021】
図4に示すように、ロアレール4は、板材からなり、前後方向に延在する底壁部4aと、該底壁部4aの幅方向両端からそれぞれ立設された側壁部4bと、該両側壁部4bの上端からそれぞれ形成されたロアレールフック部4cとを有する。このロアレールフック部4cは、幅方向内側(互いに対向する側)に延びる内延部4fと該内延部4fの先端から下方向に延びる下延部4gとを有する。なお、両側壁部4bには、上側が縮開されるように段部4dが形成されている。
【0022】
一方、アッパレール5は、板材からなり、一対のロアレールフック部4c間に配置される縦壁部5aと、該縦壁部5aの下端から幅方向両外側にそれぞれ形成されたアッパレールフック部5bとを有する。このアッパレールフック部5bは、縦壁部5aの下端から幅方向の外側(互いに離間する側)に延びる外延部5cと該外延部5cの先端から上方向に延びる上延部5dとを有する。アッパレールフック部5bは、外延部5cが前記下延部4gの下方に(僅かな隙間を有して)配置されることと上延部5dが下延部4gと幅方向に対向することで、ロアレールフック部4cに対して上方向及び幅方向に係合可能とされ、ロアレールフック部4cからの外れが防止されている。
【0023】
なお、アッパレール5には、ロアレール4との上下方向の距離を一定に保ちつつ該ロアレール4に対するアッパレール5の前後方向の移動を可能とする転動体(図示略)がアッパレール5の前後方向に一対設けられている。つまり、これら転動体は、上向きに凸になる円弧状のアッパレール5の移動軌跡を配慮して設置されている。
【0024】
図2に示すように、後側の台座部1bには、例えば樹脂材からなるプロテクタ10が載置されている。図5に併せ示すように、このプロテクタ10は、幅方向両側から立設された一対の略台形板状の側壁部11を有する。各側壁部11の台形の長辺及び短辺は、プロテクタ10の前側及び後側で略垂直に起立しており、当該台形の上辺は、全体として前側に向かうに従って上昇し、反対に、後側に向かうに従って下降するように傾斜している。
【0025】
また、プロテクタ10は、両側壁部11の後端部においてそれらの上端間をシート幅方向に連結する板状のプロテクト部12を有する。従って、図2に示すように、このプロテクト部12は、前側に向かうに従って上昇し、反対に、後側に向かうに従って下降するように傾斜している。また、このプロテクト部12の上面12aは、側面視においてアッパレール5の移動軌跡の前述の円弧の中心と同心の円弧状に曲成されている。つまり、プロテクト部12の上面12aは、上向きに凸になるように所定曲率半径にて円弧状に曲成されている。
【0026】
さらに、プロテクタ10は、図5に示すように、各側壁部11の後端部に配置された略長方形状の切り欠き部11aを有するとともに、該切り欠き部11aの上側の内壁面中央部から下向きに延出する爪状の係止片13を有する。図3に示すように、プロテクタ10は、両切り欠き部11aの上側の内壁面に当接する前記両係止部3cを、それらの下面において係止片13で係止することで、足ブラケット3に対し上下方向に抜け止めされている。さらにまた、プロテクタ10は、図2に示すように、両切り欠き部11aに両係止部3cを嵌入させることで、足ブラケット3に対し前後方向に位置決めされている。なお、プロテクタ10の両側壁部11は、足ブラケット3全体を覆うように配置されている。
【0027】
また、プロテクタ10は、図5に示すように、両側壁部11の前端部においてそれらの上端から互いの対向するシート幅方向に延出する一対の略弓形の保持片14を有する。つまり、両側壁部11前端部の上側は、これら保持片14によって縮開されている。図2に示すように、両保持片14は、ロアレール4の後端部を覆うように配置されている。そして、図4に示すように、これら保持片14のシート幅方向に対向する両内壁面は、前記両側壁部4b(段部4d)及び前記両内延部4fの外形に合わせて段付き形状を呈する嵌合部15を形成する。プロテクタ10は、嵌合部15がロアレール4の外側に嵌合することで該ロアレール4に保持されている。なお、両保持片14(嵌合部15)がアッパレール5の移動軌跡を開放することはいうまでもない。
【0028】
次に、本実施形態の動作について説明する。
既述のように、アッパレール5(シート6)は、ロアレール4に対し前後方向に移動可能に連結されており、例えばアッパレール5が後側に移動すると、図2に示すように、アッパレール5の後端部がロアレール4の後方に突出する。しかしながら、プロテクタ10のプロテクト部12の上面12aは、前述の態様でアッパレール5の移動軌跡に合わせて円弧状に曲成されていることで、アッパレール5(外延部5c)の下面5eとの間隙Δを一定に保つ。
【0029】
従って、この間隙Δを十分に小さく設定することで、ロアレール4に対してアッパレール5が後方に移動する際に、ロアレール4の後方に突出するアッパレール5後端部の下面5eとの間に異物が挟み込まれることが抑制される。また、プロテクタ10の上面12aに異物が近接する状態でアッパレール5が後方に移動した際には、該アッパレール5の後端で異物を押し出すことでこれが排除される。
【0030】
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、ロアレール4に対してアッパレール5が後方に移動するに従い該アッパレール5の後端が下降する場合であっても、プロテクタ10によりその上面12aとロアレール4の後方に突出するアッパレール5(両外延部5c)後端部の下面5eとの間隙Δを一定に保つことができる。そして、間隙Δを十分に小さく設定することで、ロアレール4に対してアッパレール5が後方に移動する際に、アッパレール5(両外延部5c)後端部の下面5eとの間に異物が挟み込まれることを抑制できる。
【0031】
(2)本実施形態では、ロアレール4及びアッパレール5は、該アッパレール5の移動軌跡の接線方向が後側に向かうに従い水平方向に対して急峻な傾斜となるようにそれぞれ曲成されてことで、例えばアッパレール5が後方に移動するに従って該アッパレール5の後端が急激に下降することになる。しかしながら、この場合であっても、プロテクタ10によりその上面12aとアッパレール5後端部の下面5eとの間隙Δを一定に保つことができ、異物の挟み込みを抑制できる。
【0032】
(3)本実施形態では、プロテクタ10は、嵌合部15がロアレール4(両側壁部4b及び両内延部4f)後端部の外側に嵌合することで該ロアレール4に固定でき、ロアレール4を介して車両フロア1に固定できる。
【0033】
(4)本実施形態では、プロテクタ10は、係止片13が係止部3cを係止することで足ブラケット3に固定でき、該足ブラケット3を介して車両フロア1に固定できる。そして、実質的に一体化されたロアレール4及び足ブラケット3の協働で、プロテクタ10をより堅固に車両フロア1に固定できる。
【0034】
(5)本実施形態では、プロテクタ10は、両保持片14によりロアレール4の後端部を覆ってその露出を抑えることで、見栄えを向上できる。同様に、プロテクタ10は、両側壁部11により足ブラケット3全体を覆ってその露出を抑えることで、見栄えを向上できる。
【0035】
(6)本実施形態では、ロアレール4及びアッパレール5は、該アッパレール5の移動軌跡が上向きに凸になるようにそれぞれ曲成されていることで、例えばシート6を前後方向に移動させることでその座面角を変更することができる。そして、例えばシート6を前方に移動させる場合にはシート座面角を減少させ、反対に、シート6を後方に移動させる場合にはシート座面角を増加させることで、運転者の体格が異なっても運転姿勢を略同等の条件にできる。
【0036】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態において、プロテクタ10は、足ブラケット3のみに固定して、該足ブラケット3を介して車両フロア1に固定してもよい。つまり、嵌合部15(両保持片14)を割愛したプロテクタであってもよい。
【0037】
・前記実施形態において、プロテクタ10は、ロアレール4のみに固定して、該ロアレール4を介して車両フロア1に固定してもよい。つまり、両係止片13を割愛したプロテクタであってもよい。この場合、足ブラケット3の両係止部3cも割愛すればよい。
【0038】
・前記実施形態において、プロテクタ10は、車両フロア1に直に固定してもよい。
・前記実施形態において、足ブラケット2,3を割愛して、ロアレール4を車両フロア1(台座部1a,1b)に直に固定してもよい。
【0039】
・前記実施形態においては、ロアレール4及びアッパレール5を、該アッパレール5の移動軌跡が上向きに凸の円弧状になるようにそれぞれ円弧状に曲成したが、車両フロア1(水平方向)に対して傾斜しているのであれば直線状であってもよい。
【0040】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両用シートスライド装置において、
前記プロテクタは、前記ロアレールの後端部を覆う覆壁部(両保持片14)を有することを特徴とする車両用シートスライド装置。同構成によれば、前記覆壁部により前記ロアレールの後端部の露出を抑えることで、見栄えを向上できる。
【符号の説明】
【0041】
1…車両フロア、3…足ブラケット(取付部材)、3c…係止部、4…ロアレール、5…アッパレール、5e…下面、6…シート、10…プロテクタ、12a…上面、13…係止片、15…嵌合部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両フロアに固定されるロアレールと、シートに固定され前記ロアレールに対し前後方向に移動可能に連結されたアッパレールとを備え、前記ロアレールに対して前記アッパレールが後方に移動するに従い該アッパレールの後端が下降する車両用シートスライド装置において、
前記車両フロアに固定され、前記ロアレールの後方に突出する前記アッパレールの後端部の下面との間隙が一定となる上面を有するプロテクタを備えたことを特徴とする車両用シートスライド装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用シートスライド装置において、
前記ロアレール及び前記アッパレールは、該アッパレールの移動軌跡の接線方向が後側に向かうに従い水平方向に対して急峻な傾斜となるようにそれぞれ曲成されていることを特徴とする車両用シートスライド装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の車両用シートスライド装置において、
前記プロテクタは、前記ロアレールの後端部において該ロアレールの外側に嵌合する嵌合部を有することを特徴とする車両用シートスライド装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用シートスライド装置において、
前記ロアレールは、前記車両フロアに取付部材を介して固定されており、
前記プロテクタは、前記取付部材に形成された係止部を係止する係止片を有することを特徴とする車両用シートスライド装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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