説明

車両用ドアチェック装置

【課題】ドアの開閉動作に連動して回転することにより抵抗を発生する回転体を有する抵抗発生装置を備える構造において、ドアを開閉させたときに確実に動作する車両用ドアチェック装置を得る。
【解決手段】車両ボディ10と該車両ボディに回転取付軸を介して回転可能に支持されたドア11の一方に固定した、該回転取付軸に対して直交する回転軸49回りに回転することにより抵抗を発生する回転体45を有する抵抗発生装置30と、回転体と一緒に回転する従動リンク84と、車両ボディとドアの他方と第1ボールジョイント21、27を介して接続し、従動リンクと第2ボールジョイント28、87を介して接続した主動リンク22と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両ボディと、該車両ボディに回転可能に支持したドアとの間に設けるドアチェック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ドアチェック装置の一例として、車両ボディ側に上下方向の軸(ドアの回転軸と平行な軸)回りに回転可能として取り付けたレバーと、ドア側に設けた、ドアの開閉に伴うレバーのドアに対する相対移動に連動して回転する回転体を備える抵抗発生装置と、を備えるものがある。
特許文献1はこのタイプのドアチェック装置であり、その抵抗発生装置は、ドアに対して回転可能かつレバーに対して摺接可能で、その外周部に主動ギヤを備える第1ホイールと、該主動ギヤと噛合し第1ホイールの回転に連動して回転する、主動ギヤより歯数が少ない従動ギヤを有する第2ホイールと、第2ホイールと接触する摩擦部材と、を備えている。
特許文献1では車両のドアが全開位置と全閉位置の間の中間位置に位置するとき、第2ホイールと摩擦部材の間に生じる摩擦抵抗力によって、ドアは該中間位置に保持される。
一方、ドアを開閉した場合は、レバーがドアに対して水平方向に相対移動(スライド)し、この相対移動に連動して第1ホイール及び主動ギヤが回転する。すると従動ギヤが主動ギヤより増速されながら回転するので、第2ホイールと摩擦部材との間の動摩擦抵抗が小さくなり、ドアを小さい力で開閉できるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4453499号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のドアチェック装置では、レバーと第1ホイールの間に滑りが生じるおそれがあり、滑りが生じるとドアチェック装置の動作が不円滑になってしまう。
【0005】
本発明は、ドアの開閉動作に連動して回転することにより抵抗を発生する回転体を有する抵抗発生装置を備える構造において、ドアを開閉させたときに確実に動作する車両用ドアチェック装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の車両用ドアチェック装置は、車両ボディと該車両ボディに回転取付軸を介して回転可能に支持されたドアの一方に固定した、回転軸回りに回転することにより抵抗を発生する回転体を有する抵抗発生装置と、上記回転軸回りに上記回転体と一体で回転する従動リンクと、上記車両ボディとドアの他方と第1ボールジョイントを介して接続し、上記従動リンクと第2ボールジョイントを介して接続した主動リンクと、を備えることを特徴としている。
【0007】
上記抵抗発生装置を上記ドアに固定し、上記回転軸が上記回転取付軸に対して直交し、上記主動リンクが、上記回転取付軸に対して直交する第1平板状部と、該第1平板状部に対して直交する第2平板状部とを具備する金属芯材を備えており、該主動リンクの上記第1平板状部側の端部を上記第1ボールジョイントを介して上記車両ボディに接続し、該主動リンクの上記第2平板状部側の端部を第2ボールジョイントを介して上記従動リンクに接続してもよい。
なお、金属芯材の第1平板状部と第2平板状部の捻り角度は、車両ボディとドアの取付精度のバラツキに応じて微調整可能である。従って、上記「直交」とは厳密に90°を意味するものではなく、90°より微小角度だけ大きい角度又は小さい角度をも含む概念である。
【0008】
全閉位置近傍に達したときに上記主動リンクと従動リンクの少なくとも一方に作用して、上記主動リンクと従動リンクの少なくとも一方をドアの全閉位置まで回転付勢する引込機構を備えていてもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、ドアの開閉動作に連動して動く主動リンクに、抵抗発生装置の回転体と一緒に回転する従動リンクを回転可能に接続しているので、ドアを開閉させると主動リンク、従動リンク、及び回転体の間に滑りが生じることはなく、これらの部材は確実に動作する。そのためドアを開閉させたときにドアチェック装置は確実に動作する。
さらに主動リンクを車両ボディ(又はドア)と従動リンクに対してボールジョイントを利用して接続しているので、主動リンクと車両ボディ(又はドア)の接続部、及び、主動リンクと従動リンクの接続部に建付けや組付けのばらつきによる無理な力が掛かることはなく、抵抗発生装置(回転体)はドアの開閉動作に連動して円滑に動作する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態の車両ボディ、ドア、及び、ドアチェック装置を表す斜視図である。
【図2】ドアチェック装置の正面図である。
【図3】図2のIII−III矢線に沿う断面図である。
【図4】図2のIV−IV矢線に沿う断面図である。
【図5】フラップとその内部部品の後方から見た分解斜視図である。
【図6】フラップとその内部部品の前向から見た分解斜視図である。
【図7】フラップの正面図である。
【図8】図1のVIII−VIII矢線に沿う断面図である。
【図9】図7のIX−IX矢線に沿う断面図であり、(a)はフラップが静止しているときの図、(b)はフラップが回転しているときの図である。
【図10】図7のX−X矢線に沿う断面図であり、(a)はフラップが静止しているときの図、(b)はフラップが回転しているときの図である。
【図11】変形例のドアチェックの要部を表す正面図である。
【図12】別の変形例のドアチェックの図11と同様の正面図である。
【図13】同変形例のドアチェックの分解斜視図である。
【図14】さらに別の変形例のドアチェックの内部構造を表す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図1〜図10を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。
図1は自動車(車両)の車両ボディ10の側面開口部の前縁部と、該前縁部に上下方向の回転取付軸(図示略)回りに回転可能に取り付けた側部ドア11(図1では全閉位置と全開位置の間の中間位置に位置している)と、車両ボディ10と側部ドア11に跨るように設けたドアチェック装置15と、を示している。
【0012】
まずはドアチェック装置15の詳しい構造について説明する。なお、以下のドアチェック装置15を説明するための各方向は図中に記載した矢線方向を基準としている。
車両ボディ10の側面開口部の前縁部には、上片18と下片19を備えるブラケット17がボルト(図示略)によって固定してあり、上片18と下片19には、上下方向に延びかつ中間部に球状支持部21を備える回転支持軸20の上下2カ所が固定してある。
上片18と下片19の間には左右方向(水平方向)と略平行な方向に延びる主動リンク22の左端部が位置している。主動リンク22は、内部に設けた金属芯材23と金属芯材23の周囲を覆う硬質樹脂製の表皮部26とからなるものであり、左右両端部には回転支持軸20と後述する回転支持軸86をそれぞれ挿通させるための球状支持孔27と球状支持孔28がそれぞれ形成してある。図3に示すように、球状支持孔27は球の上下両端部を切り取った形状であり、その上下両端は開口している。球状支持孔27の内径(内面の曲率)は球状支持部21の外径(曲率)と略同一であり、図3に示すように球状支持部21が球状支持孔27に嵌合している。このように球状支持部21と球状支持孔27からなるボールジョイントによって主動リンク22の左端部を回転支持軸20に支持しているので、主動リンク22の左端部は球状支持部21に対して上下方向の軸回りだけでなく、上下方向に対して傾斜する軸回りにも回転可能である。一方、図4に示すように、球状支持孔28は球の前後両端部を切り取った形状であり、その前後両端は開口している。金属芯材23は、両端部に円形貫通孔24a、25aを形成した狭幅の平板の中間部を90°捻ったものであり、中間部より左側に位置する水平板部24と、中間部より右側に位置する垂直板部25とを有している。このように予め両端部に円形貫通孔24a、25aを形成した平板を捻って金属芯材23を成形すれば、捻った後に円形貫通孔24a、25aを形成する場合に比べて、金属芯材23の成形が容易である。また図3、図4に示すように、水平板部24に形成した円形貫通孔24aの内側に球状支持孔27が位置しており、垂直板部25に形成した円形貫通孔25aの内側に球状支持孔28が位置している。
【0013】
側部ドア11の上記側面開口部の前縁部と対向する端面には凹部(図示略)が形成してあり、該凹部内に抵抗発生装置30、主動リンク22の左端部を除く部分、及び、後述する従動リンク84が配設してある。抵抗発生装置30は該凹部の内面に固定したケース31を有しており、ケース31は、本体部32と、本体部32の左端部から下方に突出する下方突出部33とを有する正面視略P字状の部材である。下方突出部33には左右方向に延びかつ主動リンク22が相対移動可能に貫通するリンク受容孔34が形成してあり、下方突出部33の右側面にはゴム製の緩衝部材35が固定してある。
【0014】
図2及び図8に示すように本体部32の内部には流体充填空間37が形成してある。流体充填空間37は正面視において中心角が180°よりやや小さい円弧形状をなし互いに左右対称をなす第1空間38と第2空間39を具備している。さらに図8に示すように流体充填空間37の内面壁には、第1空間38の上半部と第2空間39の下半部とを連通する第1連通路40と、第1空間38の下半部と第2空間39の上半部とを連通する第2連通路41とが形成してある。一方、第1空間38の上半部と第2空間39の上半部は互いに非連通であり、第1空間38の下半部と第2空間39の下半部も互いに非連通である。また第1連通路40と第2連通路41も互いに非連通である。本体部32の前後両面には、ケース31の外部空間と流体充填空間37の中心部とを連通しかつ互いに同心をなす前後一対の中心軸受孔42が形成してある。
【0015】
流体充填空間37には硬質樹脂製のフラップ(回転体)45が配設してある。フラップ45はその中心部を構成する前後方向に延びる円柱部46と、円柱部46から左右方向にそれぞれ延び、かつ共に中心角が第1空間38、第2空間39より小さい第1円弧部47及び第2円弧部48と、円柱部46の前後両面からそれぞれ前後方向に延びる一対の回転軸49と、を具備している。円柱部46、第1円弧部47、及び、第2円弧部48の厚み(前後寸法)は流体充填空間37と略同一である。回転軸49は、円柱部46と連続する大径部50と、大径部50の先端部から突出する小径部51と、を有しており、各大径部50が対応する中心軸受孔42に液密状態で回転可能に嵌合している(図9参照)。
図5に示すように、第1円弧部47及び第2円弧部48の後面には前方に向かって延びる略円柱形状の収納凹部52が凹設してあり、各収納凹部52の底部には後端が開口する第1出口溝53と第2出口溝54が凹設してある。さらに第1円弧部47及び第2円弧部48の後面には上端が収納凹部52に接続し下端が第1円弧部47及び第2円弧部48の下面においてそれぞれ開口する第1排出路55と第2排出路56が凹設してある。一方、図6に示すように、第1円弧部47及び第2円弧部48の前面には各収納凹部52の内部空間とそれぞれ連通する第1入口57及び第2入口58と、下端が第1入口57と第2入口58に接続し上端が第1円弧部47及び第2円弧部48の上面においてそれぞれ開口する第1導入路59と第2導入路60が凹設してある。さらにフラップ45の前面、後面、及び、左右両端面には、収納凹部52を形成した部分を除いて全体として平面視環状をなす(円柱部46の前後両端面に形成した部分は大径部50を囲む円形溝となっている)シール取付溝61が凹設してある。シール取付溝61の左右両面に形成した部分は収納凹部52の軸線と平行であり、シール取付溝61の当該部分の前後両端は該軸線方向に開放している。フラップ45は収納凹部52の軸線方向に直線移動しながら互いに接離する一対の型(フラップ45の前部を形成する型とフラップ45の後部を形成する型)を利用して成形可能である。シール取付溝61の左右両部が収納凹部52の軸線と平行かつその両端が該軸線方向に開放しているので、例えば、一方の型(後方の型)が収納凹部52に対応する凸部と、シール取付溝61の後部に対応する凸部と、シール取付溝61の左右両部に対応する凸部とを有し、他方の型(前方の型)がシール取付溝61の前部に対応する凸部を有する場合に、一方の型の上記3つの凸部を互いに平行に形成できる。そのため型の形状が簡単になるので、型の製造コストを低くすることが可能になる。
【0016】
第1円弧部47及び第2円弧部48の各収納凹部52には、バルブ63、Oリング67、板バネ69、及び、蓋部材73が後方から重ねて嵌合してある。樹脂製のバルブ63は後端が開口しかつ収納凹部52の内径と略同径の略円筒形状であり、その前端面には第1入口57及び第2入口58と同径の開閉突起64が突設してあり、外周面の後端部には環状段部65が形成してある。各バルブ63の開閉突起64には弾性材料からなるOリング67が嵌めてある。各開閉突起64は第1入口57と第2入口58にそれぞれ後方から嵌合してあり、各Oリング67は収納凹部52の内面とバルブ63とに接触している(図10参照。第2入口58側については図示略)。金属板の加工品である板バネ69は平面視略台形であり、その前端部は平板部70となっており、後端部には左右一対の押圧部71が形成してある。板バネ69の後部を除く部分はバルブ63の内部に収納してある(図9参照。第2入口58側については図示略)。硬質樹脂製の蓋部材73は前面が開口した略円筒形状をなす部材であり、その内径は環状段部65の外径と略同一であり、その外径はバルブ63(環状段部65より前方部分)の外径と略同一である。各蓋部材73の後端面には径方向に延びるシール取付溝74と、蓋部材73の内部空間と連通すると共に下端が該後端面の外周縁において開口する排出溝75と、が形成してある。さらに蓋部材73の内部空間の底部(後部)には前方に向かって延びる案内突起78が突設してある。案内突起78の外面には、共に対称形状をなす一対の先端傾斜面79と一対の奥側傾斜面80が形成してある。各蓋部材73の前部はバルブ63の環状段部65に対して前後方向(収納凹部52の軸線方向)にスライド可能に嵌合しており、案内突起78の一対の先端傾斜面79が板バネ69の一対の押圧部71にそれぞれ接触している。先端傾斜面79が押圧部71に接触すると自由状態にあった板バネ69が若干弾性変形するので、板バネ69から蓋部材73に対して後向きの移動付勢力が掛かるが、蓋部材73は図示を省略したビスによってフラップ45に固定してあるので、蓋部材73の後端面と第1円弧部47及び第2円弧部48の後面は同一平面上に位置しており、さらに各蓋部材73のシール取付溝74とシール取付溝61が互いに連続している。そして、シール取付溝61と2つの蓋部材73のシール取付溝74とにはゴム等の弾性材料からなる環状シール部材82(円柱部46の両端面に形成した円形溝に対応する部分は円形となっている)が自由状態より若干伸びた状態で嵌めてあり、環状シール部材82が常に流体充填空間37の内面に液密状態で摺動可能に接触している(図9参照。他の図では環状シール部材82の図示を省略している)ので、第1空間38と第2空間39は、環状シール部材82より上側に位置する上部空間と環状シール部材82より下側に位置する下部空間とに非連通状態で区切られている。ただし、第1空間38の上部空間と第2空間39の下部空間は第1連通路40によって互いに連通しており、第1空間38の下部空間と第2空間39の上部空間は第2連通路41によって互いに連通している。そして、流体充填空間37(フラップ45、バルブ63、Oリング67、板バネ69、及び蓋部材73によって占有された空間を除く)には粘性流体(例えばオイル)が充填してある。
【0017】
ケース31の前後には第1空間38及び第2空間39の径方向に延びる一対の従動リンク84が配設してあり、一対の従動リンク84の上端部に形成した貫通孔に一対の小径部51(回転軸49)がそれぞれ嵌合固定してある。一方、一対の従動リンク84の下端部には前後方向に延びかつ中間部に球状支持部87を備える回転支持軸86の両端が固定してある。図4に示すように球状支持部87の外径は球状支持孔28の内径(内面の曲率)と略同一であり、球状支持部87は球状支持孔28に嵌合している。このように球状支持孔28と球状支持部87からなるボールジョイントによって従動リンク84の下端部と主動リンク22の右端部を接続しているので、従動リンク84の下端部は主動リンク22の右端部に対して回転支持軸86の軸線方向(前後方向)の軸回りだけでなく、該軸線方向に対して傾斜する軸回りにも回転可能である。
以上説明した、ブラケット17、回転支持軸20、主動リンク22、抵抗発生装置30(ケース31、緩衝部材35、フラップ45、バルブ63、Oリング67、板バネ69、蓋部材73、環状シール部材82)、従動リンク84、及び、回転支持軸86がドアチェック装置15の構成要素である。
【0018】
続いてドアチェック装置15の動作について説明する。
側部ドア11が車両ボディ10の側面開口部を閉じる全閉位置に位置するとき、主動リンク22はその右端部がリンク受容孔34から右方に大きく突出するので(図示略)、従動リンク84は図2の符号84Aに示す回転位置に位置する。このときの流体充填空間37内におけるフラップ45の回転位置は図8に符号45Aで示す位置(二点鎖線で示す位置)となる。このときフラップ45は当該位置で静止しているので、第1円弧部47及び第2円弧部48のバルブ63、Oリング67、板バネ69、及び、蓋部材73は図9(a)と図10(a)に示す状態にある。
【0019】
車両ボディ10を全閉位置から上記中間位置まで回転させると、主動リンク22がリンク受容孔34(下方突出部33)に対して球状支持部21及び球状支持孔27を中心に上下方向に僅かに揺動しながら左方に相対スライドするので、従動リンク84は図1及び図2の実線で示す回転位置(図1、図2の符号84Bに示す位置)まで回転し、フラップ45が図2の符号45Bに示す位置まで図2及び図8の時計方向に回転する。
そして第1円弧部47が当該回転を行うとき、第1空間38内において第1円弧部47の上方に位置する粘性流体が第1空間38の内面と第1導入路59の隙間から第1入口57に流れて第1円弧部47内に設けた開閉突起64を後方に押圧する。すると図9(b)に示すように板バネ69の一対の押圧部71が先端傾斜面79に沿って広がりながら奥側傾斜面80側に移動し奥側傾斜面80の表面を後方に摺動するので、バルブ63全体が収納凹部52内を後方にスライドし、図10(b)に示すように開閉突起64が第1入口57を開放する(このときバルブ63と蓋部材73との間の内部空間内に充填されている粘性流体の一部が排出溝75を通して第1空間38側に流れる)。すると図10(b)の矢印に示すように、粘性流体が第1入口57から収納凹部52内に侵入し第1出口溝53を通って第1空間38内の第1円弧部47より下方に位置する部分(直前まで第1円弧部47が占有していた領域)に排出される。
一方、第2円弧部48が図8の符号45Aの位置から図2の符号45Bまで回転するとき、第2円弧部48の下面が第2空間39内にある粘性流体を下方(時計方向下向き)に押圧するので、第2空間39の下部空間(環状シール部材82より下方に位置する空間)を充たしていた粘性流体の一部が第1連通路40を通って第1空間38の上部空間(環状シール部材82より上方に位置する空間)に流れる。なお、第2円弧部48は下方に回転するため、第2円弧部48より上方(第2円弧部48の回転方向と反対側)に位置する粘性流体が第2導入路60を通って第2入口58に勢いよく流れ込むことはないので、第2円弧部48側の開閉突起64が第2入口58を開放することはない。また、第2円弧部48が下方に回転すると、第2円弧部48の下方に位置していた粘性流体が蓋部材73の排出溝75からバルブ63と蓋部材73の間の内部空間に流れ込もうとするためバルブ63が前方に押圧されるが、バルブ63が前方に押圧されると開閉突起64による第2入口58の閉塞状態がより強固になるので、バルブ63と蓋部材73の間の内部空間に充填されている粘性流体が第2入口58を通り抜けることはない。
【0020】
フラップ45(及び、バルブ63、板バネ69、蓋部材73)はこのような機能を有するため、側部ドア11が回転し始めたとき、即ち開閉突起64が第1入口57を開放するまでは、粘性流体からフラップ45に大きな抵抗が掛かる。しかし、開閉突起64が第1入口57を開放することにより粘性流体が第1円弧部47の内部空間(第1入口57、収納凹部52、第1出口溝53)に流れ始めると粘性流体からフラップ45に掛かる抵抗が急激に小さくなり、しかも板バネ69が収納凹部52内を後方に移動して板バネ69の開き量が大きくなるにつれて板バネ69からバルブ63に及ぶ前向きの付勢力が徐々に減少するので、側部ドア11が所定角度以上回転した後は側部ドア11を中間位置まで小さい力で円滑に回転させられるようになる。さらに第1空間38の上部空間から第1円弧部47の内部空間を通って第1空間38の下部空間に流れた粘性流体は第2連通路41を通って第2空間39の上部空間(回転開始前に第2円弧部48が占有していた空間)に流れ込む。従って、フラップ45がいずれの回転位置に位置するときも、流体充填空間37はフラップ45、バルブ63、Oリング67、板バネ69、及び蓋部材73による占有空間を除いて常に粘性流体によって充たされる。
【0021】
側部ドア11を上記中間位置で一旦停止させると、板バネ69が自身の弾性力によって初期状態に復帰しバルブ63の開閉突起64が第1入口57を再度塞ぐので、側部ドア11を上記中間位置から開方向に再度回転させようとすると、開閉突起64が第1入口57を再度開放するまでは粘性流体からフラップ45に大きな抵抗が掛かる。そのため、中間位置に停止させた側部ドア11が意図しない軽い外力により不意に回転するのを防止できる。
一方、開閉突起64が第1入口57を再度開放すると粘性流体からフラップ45に掛かる抵抗が急激に小さくなるので、側部ドア11を全開位置まで小さい力で円滑に回転させることが可能になる。側部ドア11が全開位置まで回転すると、主動リンク22がリンク受容孔34(下方突出部33)に対して球状支持部21及び球状支持孔27を中心に上下方向に僅かに揺動しながらさらに左方に相対スライドするので、従動リンク84は図2の仮想線で示す符号84Cの回転位置まで回転し、従動リンク84の下端部が緩衝部材35に接触する(図2参照)。一方、フラップ45は図8に一点鎖線で示す符号45Cの位置まで回転する。このときの第1円弧部47及び第2円弧部48に設けたバルブ63と板バネ69と蓋部材73の動作、及び、流体充填空間37内の粘性流体の流れは、全閉位置から中間位置まで回転するときと同様である。
【0022】
次に全開位置にある側部ドア11を全閉位置まで戻すときの動作について説明する。
この場合は、主動リンク22が球状支持部21及び球状支持孔27を中心に上下方向に僅かに揺動しながらリンク受容孔34(下方突出部33)に対して右方に相対スライドし、図8の符号45Cに示す位置にあるフラップ45が同図の反時計方向に回転する。すると第2空間39内において第2円弧部48の直上に位置する粘性流体が第2空間39の内面と第2導入路60の隙間から第2入口58に流れて第2円弧部48内に設けたバルブ63の開閉突起64を後方に押圧するので、当該バルブ63全体が第2円弧部48に形成した収納凹部52内を後方にスライドし(このとき第2円弧部48内に設けたバルブ63と蓋部材73との間の内部空間内に充填されている粘性流体の一部が排出溝75を通して第2空間39側に流れる)、第2円弧部48内に設けたバルブ63の開閉突起64が第2入口58を開放する。すると粘性流体が第2入口58から収納凹部52内に侵入し第2出口溝54を通って第2空間39内の第2円弧部48より下方に位置する部分(直前まで第2円弧部48が占有していた領域)に排出される。一方、第1円弧部47が図8の符号45Cの位置から同図の反時計方向に回転すると、第1円弧部47の下面が第1空間38内にある粘性流体を下方(反時計方向下向き)に押圧するので、第1空間38の下部空間(環状シール部材82より下方に位置する空間)を充たしていた粘性流体の一部が第2連通路41を通って第2空間39の上部空間(環状シール部材82より上方に位置する空間)に流れ、第2空間39の上部空間から第2円弧部48の内部空間を通って第2空間39の下部空間に流れた粘性流体は第1連通路40を通って第1空間38の上部空間(直前まで第1円弧部47が占有していた空間)に流れ込む。
従って、側部ドア11を閉方向に回転させる場合も、側部ドア11を全閉位置まで小さい力で円滑に回転させることが可能であり、かつ、流体充填空間37はフラップ45、バルブ63、Oリング67、板バネ69、及び蓋部材73による占有空間を除いて常に粘性流体によって充たされる。
【0023】
以上説明したように本実施形態のドアチェック装置15は、全閉位置と全開位置の間の位置(例えば上記中間位置)で静止している側部ドア11が意図しない軽い外力により不意に回転することを防止でき、かつ、側部ドア11を回転動作させた後は側部ドア11を小さい力で円滑に回転させることが可能である。
しかもフラップ45の内部に形成した粘性流体を通過させるための内部流路(収納凹部52、バルブ63、及び、蓋部材73によって形成される流路)はフラップ45の回転軸49と略平行な方向に延びているので、該内部流路(収納凹部52)を前後方向に長くしてバルブ63を収納凹部52内で前後方向に大きく移動可能とすることにより、バルブ63(開閉突起64)による第1入口57と第2入口58の開閉動作を確実にすることが可能である。しかも、該内部流路を前後方向に長くしてもフラップ45がその回転方向に大きくなることがないので、流体充填空間37を(該回転方向に)大きくしなくても、フラップ45の流体充填空間37に対する回転範囲を大きくすることが可能である(車両ボディ10に対して大きな範囲で回動する側部ドア11に対応可能となる)。
【0024】
さらに側部ドア11の開閉動作に連動して動く主動リンク22にフラップ45と一緒に回転する従動リンク84を回転可能に接続したので、側部ドア11が開閉すると主動リンク22、従動リンク84、及びフラップ45が滑りを生じることなく確実に動作する。そのため側部ドア11を開閉させればドアチェック装置15は確実に動作する。
さらに従動リンク84が回転軸49回りに回転するとき、従動リンク84から主動リンク22の右端部に上下方向の力が掛かるものの、主動リンク22は球状支持部21及び球状支持孔27を中心に上下方向に揺動して当該上下方向の力を吸収するので、主動リンク22とブラケット17の接続部に無理な力が掛かることはない。また、従動リンク84が回転するときに主動リンク22が球状支持部21と球状支持孔27を中心に左右方向に回転するため、主動リンク22の右端部と従動リンク84の接続部に左右方向の力が掛かるものの、該接続部に左右方向の過大な力が掛かった場合には、主動リンク22が球状支持部21と球状支持孔27及び球状支持部87と球状支持孔28を中心にして自身の軸線回りに僅かに回転してこの力を吸収するので、主動リンク22と従動リンク84の接続部に無理が力が掛かることはない。従って抵抗発生装置30は側部ドア11の開閉動作に連動して常に円滑に動作する。
【0025】
また、主動リンク22には、自身の左右方向の回転に伴って水平方向の力が掛かり、従動リンク84の回転に伴って上下方向の力が掛かるので、仮に金属芯材23全体が水平又は垂直な平板である場合は、水平方向の力と上下方向の力の一方に対する機械的な抵抗力が小さくなる。しかし本実施形態の金属芯材23は半分を水平板部24とし残りの半分を垂直板部25とした構造なので、水平方向の力と上下方向の力のいずれに対しても大きな機械的な抵抗力を発揮する。そのため、側部ドア11を繰り返し開閉動作させても、主動リンク22が大きな機械的ダメージを受けるおそれは小さい。
【0026】
以上、上記実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明は様々な変更を施しながら実施可能である。
例えば図11に示す変形例での実施が可能である。
この変形例では、下端部近傍に回転支持軸86が固定された前後一対の従動リンク90の上端を回転軸49(小径部51)に固定している。この従動リンク90は回転支持軸86を設けた部分からさらに後方に延びる延長部91を備えており、一対の延長部91の間に固定した前後方向に延びる支持軸92にはローラ93が回転可能に設けてある。また、上面がカム面96を構成する回転カム部材95の左端部を前後方向に延びる支持軸94を介して下方突出部33に回転可能に取り付けてあり、さらに回転カム部材95と側部ドア11の固定部材(図示略)とに引張バネ97の両端を係止している。引張バネ97には常に引張力(回転カム部材95を上方に移動付勢する力)が発生しており、従動リンク90がいずれの回転位置に位置するときもローラ93とカム面96は互いに接触している。
この変形例では全開位置側から閉方向に回転させた側部ドア11が全閉位置近傍に到達したとき(図11のとき)に回転カム部材95と引張バネ97からなる引込機構が作動する。即ち、引張バネ97の上向きの引張力が回転カム部材95のカム面96からローラ93(従動リンク90)に伝わるので、側部ドア11を全閉位置まで移動させるためのアシスト力が得られる。
なお、主動リンク22にローラ93を回転可能に設けて、このローラ93をカム面96に接触させてもよい。
【0027】
図12、13は別の変形例を示している。
この変形例の抵抗発生装置30(ケース31)には前後一対の支持ブラケット110と支持ブラケット113が固定してある。支持ブラケット110の固定片111と支持ブラケット113の固定片114は互いに左右方向に重なった状態で側部ドア11(の上記凹部)に固定してあり、支持ブラケット110の貫通孔112と支持ブラケット113の切り欠き115は互いに左右方向に重なっている。抵抗発生装置30の前後両側には前後一対の従動リンク90が位置しており、従動リンク90の下端部は回転軸49(小径部51)に固定状態で支持してある。前後の従動リンク90の上端部は回転支持軸86を介して主動リンク22の球状支持孔28に接続している。さらに回転支持軸86には、主動リンク22(球状支持孔28)と一方の従動リンク90の間に位置するローラ117が回転可能に支持させてある。主動リンク22の球状支持孔27側の端部は切り欠き115及び貫通孔112を貫通している。球状支持孔27には球状支持部21が回転可能に嵌合しており、球状支持部21に形成した上下方向に延びる貫通孔には回転支持軸20が固定状態で嵌合しており、回転支持軸20の両端部がブラケット17の上片18と下片19にそれぞれ固定してある。
さらに支持ブラケット110に前後方向の軸回りに回転可能として支持した回転軸119には、回転カム部材120の略中央部に形成した回転支持孔121が固定状態で嵌合している。回転カム部材120の外周面のうち回転支持孔121より上方に位置する部分はカム面122を構成している。また回転カム部材120の下端部と抵抗発生装置30の下部とには引張バネ124の両端がそれぞれ係止してある。引張バネ124には常に引張力(回転カム部材120を図12において時計方向に回転付勢する力)が発生しており、従動リンク90がいずれの回転位置に位置するときもローラ117とカム面122は互いに接触している。
この変形例では全開位置に位置する側部ドア11(このときのブラケット17、主動リンク22、回転カム部材120の位置を図12に二点鎖線で示している)を閉方向に回転させ、側部ドア11が全閉位置近傍に到達したとき(図12のとき)に、回転カム部材120と引張バネ124からなる引込機構が作動する。即ち、引張バネ124の引張力が回転カム部材120のカム面122からローラ117(従動リンク90)に伝わるので、側部ドア11を全閉位置まで移動させるためのアシスト力が得られる。
なおこの変形例においても、主動リンク22にローラ117を回転可能に設けて、このローラ117をカム面122に接触させてもよい。
【0028】
図14はさらに別の変形例を示している。
この変形例はケース31(本体部32)の内部空間に、流体充填空間37及びフラップ45(バルブ63、Oリング67、板バネ69、蓋部材73)の代わりに、金属製の第1ギヤ(回転体)101と金属製の第2ギヤ103からなる増速機構100と、本体部32の内壁に固定した摩擦部材(例えば樹脂製)105とを設けたものである。第1ギヤ101の中心部は前方と後方に延びる一対の回転軸102を介して本体部32の内壁に回転可能に支持してあり、第1ギヤ101の直上に位置する第2ギヤ103の中心部は前後方向に延びる回転軸104を介して本体部32の内壁に回転可能に支持してある。第1ギヤ101の外周部には多数のギヤ歯が形成してあり、第2ギヤ103の外周部には第1ギヤ101より少数のギヤ歯が形成してある。第2ギヤ103のギヤ歯の下端部は第1ギヤ101のギヤ歯と噛合しており、かつ、第2ギヤ103のギヤ歯の上端部は摩擦部材105の下面に接触している。回転軸102の先端部は本体部32の外側まで突出しており、該先端部には一対の従動リンク84の上端部が固定してある。
側部ドア11が静止しているとき第2ギヤ103のギヤ歯と摩擦部材105が接触しているので、摩擦部材105を回転させるためには大きな力が必要となる。そのため、静止している側部ドア11が意図しない軽い外力により不意に回転することはない。一方、側部ドア11を開閉することにより従動リンク84が回転し始めると、この回転力が第1ギヤ101から第2ギヤ103に増速されながら伝わるので、第2ギヤ103のギヤ歯と摩擦部材105の間の動摩擦抵抗が減少する。そのため、側部ドア11を回転させ始めるときは大きな力が必要となるものの、側部ドア11が動き始めた後は側部ドア11を小さい力で円滑に回転させることが可能である。
なお図14の変形例に対して図11〜図13の変形例を適用してもよい。
また車両ボディ10側に抵抗発生装置30(ケース31)を取り付けて、側部ドア11側にブラケット17を取り付けてもよい。
また第1連通路40と第2連通路41をフラップ45の円柱部46に形成してもよい。
【符号の説明】
【0029】
10 車両ボディ
11 側部ドア(ドア)
15 ドアチェック装置
17 ブラケット
18 上片
19 下片
20 回転支持軸
21 球状支持部(第1ボールジョイント)
22 主動リンク
23 金属芯材
24 水平板部
25 垂直板部
26 表皮部
27 球状支持孔(第1ボールジョイント)
28 球状支持孔(第2ボールジョイント)
30 抵抗発生装置
31 ケース
32 本体部
33 下方突出部
34 リンク受容孔
35 緩衝部材
37 流体充填空間
38 第1空間
39 第2空間
40 第1連通路
41 第2連通路
42 中心軸受孔
45 フラップ(回転体)
46 円柱部
47 第1円弧部
48 第2円弧部
49 回転軸
50 大径部
51 小径部
52 収納凹部
53 第1出口溝
54 第2出口溝
55 第1排出路
56 第2排出路
57 第1入口
58 第2入口
59 第1導入路
60 第2導入路
61 シール取付溝
63 バルブ
64 開閉突起
65 環状段部
67 Oリング
69 板バネ
70 平板部
71 押圧部
73 蓋部材
74 シール取付溝
75 排出溝
78 案内突起
79 先端傾斜面
80 奥側傾斜面
82 環状シール部材
84 従動リンク
86 回転支持軸
87 球状支持部(第2ボールジョイント)
90 従動リンク
91 延長部
92 支持軸
93 ローラ
94 支持軸
95 回転カム部材(引込機構)
96 カム面
97 引張バネ(引込機構)
100 増速機構
101 第1ギヤ(回転体)
102 回転軸
103 第2ギヤ
104 回転軸
105 摩擦部材
110 支持ブラケット
111 固定片
112 貫通孔
113 支持ブラケット
114 固定片
115 切り欠き
117 ローラ
119 回転軸
120 回転カム部材(引込機構)
121 回転支持孔
122 カム面
124 引張バネ(引込機構)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両ボディと該車両ボディに回転取付軸を介して回転可能に支持されたドアの一方に固定した、回転軸回りに回転することにより抵抗を発生する回転体を有する抵抗発生装置と、
上記回転軸回りに上記回転体と一体で回転する従動リンクと、
上記車両ボディとドアの他方と第1ボールジョイントを介して接続し、上記従動リンクと第2ボールジョイントを介して接続した主動リンクと、
を備えることを特徴とする車両用ドアチェック装置。
【請求項2】
請求項1記載の車両用ドアチェック装置において、
上記抵抗発生装置を上記ドアに固定し、
上記回転軸が上記回転取付軸に対して直交し、
上記主動リンクが、上記回転取付軸に対して直交する第1平板状部と、該第1平板状部に対して直交する第2平板状部とを具備する金属芯材を備えており、
該主動リンクの上記第1平板状部側の端部を上記第1ボールジョイントを介して上記車両ボディに接続し、
該主動リンクの上記第2平板状部側の端部を第2ボールジョイントを介して上記従動リンクに接続した車両用ドアチェック装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の車両用ドアチェック装置において、
全閉位置近傍に達したときに上記主動リンクと従動リンクの少なくとも一方に作用して、上記主動リンクと従動リンクの少なくとも一方をドアの全閉位置まで回転付勢する引込機構を備える車両用ドアチェック装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−144935(P2012−144935A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−5497(P2011−5497)
【出願日】平成23年1月14日(2011.1.14)
【出願人】(590001164)シロキ工業株式会社 (610)
【出願人】(000103644)オイレス工業株式会社 (384)
【Fターム(参考)】