説明

車両用ナビゲーション装置

【課題】バッテリを長寿命化しながらハイブリッド車や電気自動車などのバッテリの充電地点を適切に案内できるようにした車両用ナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】例えばユーザのエコ意識が高い場合には、制御装置はバッテリの充電量が急速充電推奨残量となる充電量を残した状態で車両が到達可能なエリアを設定し(T2〜T3)、この設定されたエリア内でバッテリの充電地点を探索し(T6)、この探索されたバッテリの充電地点のリストを作成して案内する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイブリッド車や電気自動車などの車両用ナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ハイブリッド車や電気自動車は、ガソリン車に比較して大気汚染物質の排出が少なくエネルギー効率に優れていることから、開発が盛んに行われている。この中で、ユーザのエコ意識を高めるため、様々な開発も進められている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1記載の技術思想によれば、ハイブリッド車両で燃料を節約した場合の燃料節約効果をユーザに知らせている。これにより、ユーザに燃料節約のうれしさを伝えることで、ユーザのエコ意識を高めることができる。
【0003】
他方、経路案内技術も開発が進められている。例えば、ガソリン車においては、ガソリンのタンク残量、ガソリンスタンドの地点情報を案内するカーナビゲーション装置が提供されている。ハイブリッド車や電気自動車に充電する作業は、ガソリン車のガソリン給油作業に類似しているものの、大きく分けて2点ほどガソリン給油とは異なる点がある。
【0004】
1点目は、充電作業がガソリン給油作業と比較して時間を多大に要する点にある。充電時間が長いと充電地点における停車時間が長くなるため、例えばユーザが長期ドライブの旅程を組み立てるときには、事前にどの場所で充電を行うのかを決定するかは旅程を組み立てる上で大きなウェイトを占める。
【0005】
2点目は、電池種類や充電方法によってはバッテリの負担が大きく異なる点にある。ユーザが何も考慮せずにバッテリに負担のかかる急速充電のみを実施した場合には、将来的にバッテリの買い替え頻度が上がりユーザの出費負担が大きくなってしまう。なお、本願に関連する技術として、他に特許文献2〜特許文献6に示す技術思想も供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−247317号公報
【特許文献2】特開2009−8609号公報
【特許文献3】特開2009−136109号公報
【特許文献4】特開2010−101854号公報
【特許文献5】特許第3900993号明細書
【特許文献6】特開平10−170293号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
バッテリにかかる負担を低減しながら経路案内する技術は確立されておらず、このような経路案内技術が望まれている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、バッテリを長寿命化しながらハイブリッド車や電気自動車などのバッテリの充電地点を適切に案内できるようにした車両用ナビゲーション装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の発明によれば、次のように作用する。第1エリア設定手段は、バッテリの充電量が急速充電推奨残量となる所定量以上の充電量を残した状態で車両が到達可能なエリアを設定する。そして、探索手段は、第1エリア設定手段により設定されたエリア内でバッテリの充電地点を探索し、案内手段は、探索手段により探索されたバッテリの充電地点を案内する。したがって、ユーザは急速充電推奨残量となる所定量以上の充電量を残した状態で充電可能な充電地点で充電できるようになる。通常、バッテリ残量が少ない(所定量未満)の場合に高速充電を実施してしまうと、バッテリに過度に負担がかかり、寿命が短くなってしまう。つまり、この請求項1記載の発明によれば、バッテリの負担を軽減できバッテリ寿命を長寿命化できる。これにより、ハイブリッド車や電気自動車などの車両駆動源となるバッテリの充電地点を適切に案内できる。
【0009】
請求項2記載の発明によれば、経路探索手段は、出発地から目的地に至る経路を探索し、充電回数算出手段は、経路探索手段により探索された経路途中のバッテリの充電回数を算出する。そして、第1エリア設定手段は、充電回数算出手段により算出されたバッテリの充電回数が複数回以上あるときには当該充電回数が最少回数となる複数のエリアを設定する。これにより、充電回数を削減しながらバッテリの充電地点を適切に案内できる。
【0010】
請求項3記載の発明によれば、第1エリア設定手段が複数のエリアを設定するときには、出発地に近い第1出発地側エリアを設定した後、当該第1出発地側エリア内の第1充電地点で満充電したと仮定し、満充電された第1充電地点から充電を要することが想定される第1目的地側エリアを設定し、当該第1目的地側エリア内にバッテリの充電地点が存在しなければ、第1出発地側エリア内の第1充電地点より目的地に近い側の第2充電地点で満充電したと仮定し、設定された第2充電地点から目的地に近い側において第1目的地側エリアに代わる第2目的地側エリアの設定処理を行う。そしてこれらの処理が繰り返される。
【0011】
すなわち、複数のエリアを設定するときに、出発地に近い第1出発地側エリア内に第1充電地点を設定した後、当該エリアより目的地に近いエリアに充電地点が存在しなかった場合であっても、第1充電地点よりも目的地に近い側に第2充電地点を再探索し、第2充電地点から目的地に近い側の第2目的地側エリア内に充電地点が見つかるまで繰り返すことになるため、出発地から目的地までの間に充電不能なエリアが設定されることがなくなる。
【0012】
請求項4記載の発明によれば、出発地から目的地までの充電地点経由の経路が確定された後、判定手段は車両移動中に現時点の充電量で充電地点まで到達可能であるか否かをリアルタイムに判定し、再探索手段は判定手段により充電地点に到達可能ではないと判定されると経路を再計算処理して充電地点を再探索する。このため、出発地から充電地点までの間に何らかの影響で充電地点まで到達できない虞があったとしても、充電地点が再探索されることになりバッテリ残量が空となる不具合を避けることができる。
【0013】
請求項5記載の発明によれば、第2エリア設定手段は、車両駆動源となるバッテリの充電量が空になる状態で(すなわちバッテリが空になるまで走行した場合に)車両が到達可能なエリアを設定し、充電地点探索手段は、第2エリア設定手段により設定されたエリア内でバッテリの充電地点を探索し、案内手段は、探索手段により探索され第1および第2エリア設定手段により設定されたエリア内におけるバッテリの充電地点を共に案内する。すると、充電地点の選択肢が多くなり、ユーザはより自身の都合のよい充電地点を選択できる。
【0014】
請求項6記載の発明によれば、充電地点探索手段はバッテリの充電地点を探索し、バッテリの充電地点に対応して予め設定された休憩時間の設定値を当該充電地点の充電時間と仮定する。そして、当該充電地点における満充電に至るまでの充電時間と比較することで当該充電地点において充電待ち時間が予め設定された許容可能な待ち時間を超えるか判定し、許容可能な待ち時間を超えるときには充電予定のない他の充電地点を繰り返し探索する。このため、ユーザは休憩時間および許容可能な待ち時間中に充電できるようになり、ユーザの希望を極力満たした充電条件で充電できる。
【0015】
請求項7記載の発明によれば、充電地点探索手段はバッテリの充電地点を探索し、バッテリの充電地点に対応して予め設定された休憩時間の設定値を当該充電地点の充電時間と仮定する。そして、充電地点まで走行するのに必要な所要電力量を取得して現時点のバッテリの充電量から所要電力量を減算して充電地点の充電時間の充電量を加算することによって充電地点における出発時の充電残量を算出し、当該算出された充電残量が一定以上の量であるときには、この充電地点を決定する。このため、ユーザは自身の希望を極力満たした充電条件で充電できる。しかも、バッテリの充電量を一定以上に保つことができるため、バッテリの負担を軽減できバッテリ寿命を長寿命化できる。
【0016】
請求項8記載の発明によれば、充電地点探索手段はバッテリの充電地点を探索し、探索されたバッテリの充電地点が混雑しているか否かを判定し、当該充電地点が混雑していると判定されたことを条件として、当該混雑している充電地点とは異なる他の充電地点を探索する。このため、ユーザの希望を極力満たした充電条件で充電できる。
【0017】
請求項9記載の発明によれば、充電地点探索手段はバッテリの充電地点を探索し、探索されたバッテリの充電地点の充電開始待ち時間が、当該バッテリの充電地点に対応して予め設定された許容可能な待ち時間を超えるか判定し、充電開始待ち時間が許容可能な待ち時間を超えるときには、当該充電地点とは異なる他の充電地点を探索する。このため、ユーザは、充電開始待ち時間を許容時間に抑えることができ、ユーザの希望を極力満たした充電条件で充電できる。
【0018】
請求項10記載の発明によれば、予約手段は充電地点探索手段が探索したバッテリの充電地点における充電装置の予約可否情報を用いて充電予約設定するため、たとえ充電装置が充電予約時点で混雑していたとしても充電地点に到達するときに混雑が解消していればスムーズに充電開始することができ、ユーザの希望を極力満たした充電条件で充電できる。
【0019】
請求項11記載の発明によれば、第3エリア設定手段がユーザの趣向の優先度に応じた複数のエリアの中間エリアを設定すると、充電地点探索手段は、ユーザの趣向の優先度に応じた複数のエリア候補の中間エリア内でバッテリの充電地点を探索し、充電地点案内手段は探索されたバッテリの充電地点を案内するため、ユーザは自身の希望を極力満たした充電地点を選択できる。
【0020】
請求項12記載の発明によれば、費用算出手段はバッテリの充電地点に到達した場合の残バッテリ予測量から当該充電地点における満充電時まで充電した場合のコストを算出し、報知制御手段は、費用算出手段により算出された充電地点における満充電時の費用を充電地点に対応したリストとして報知手段に報知制御するため、ユーザは充電時の費用を把握することができる。
【0021】
請求項13記載の発明によれば、報知制御手段は、費用算出手段により算出された充電地点の費用の割引がある場合には、費用の割引情報をリストに加入して報知手段に報知制御するため、ユーザは費用の割引情報を把握することができる。
【0022】
請求項14記載の発明によれば、報知制御手段は、費用と充電地点の対応リストに当該充電地点における充電時間の情報を加入して報知手段に報知制御するため、ユーザは充電地点における充電時間を把握できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1実施形態を示す車両用ナビゲーション装置の電気的ブロック構成図
【図2】経路案内処理の流れを概略的に示すフローチャート
【図3】ユーザ設定インタフェースを示す表示画面例
【図4】バッテリ寿命を考慮する場合の充電地点リストの作成方法を示すフローチャート
【図5】走行時間を考慮する場合の充電地点リストの作成方法を示すフローチャート
【図6】充電地点リストの作成方法の説明図
【図7】変形例を示す図5相当図
【図8】変形例を示す図6相当図
【図9】充電費用を考慮する場合の充電地点リストの作成方法を概略的に示すフローチャート
【図10】充電開始時刻を考慮する場合の充電地点リストの作成方法を概略的に示すフローチャート
【図11】充電地点の選択画面例(その1)
【図12】充電地点の選択画面例(その2)
【図13】充電量判定処理を示すフローチャート
【図14】本発明の第2実施形態のユーザ設定インタフェースを示す図3相当図
【図15】動作を概略的に示すフローチャート
【図16】設定エリアの説明図
【図17】本発明の第3実施形態を示す図3相当図
【図18】図14相当図
【図19】本発明の第3実施形態について、充電待ち時間を考慮することを設定した場合の制御動作を示すフローチャート
【図20】休憩時間などの各種設定値の説明図
【図21】充電待ち時間が相当時間存在する経路プランによる走行距離とバッテリ残量の時間変化の一例を示す図
【図22】充電待ち時間が存在しない経路プランによる走行距離とバッテリ残量の時間変化の一例を示す図
【図23】充電待ち時間を最優先した経路を立案するための処理動作を示すフローチャート
【図24】具体的事例の説明図(その1)
【図25】具体的事例の説明図(その2)
【図26】具体的事例の説明図(その3)
【図27】具体的事例の説明図(その4)
【図28】具体的事例の説明図(その5)
【図29】具体的事例の説明図(その6)
【図30】本発明の第4実施形態について混雑予測状況の取得例を示す図
【図31】図21相当図
【図32】図22相当図
【発明を実施するための形態】
【0024】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1ないし図13を参照しながら説明する。図1は、車両用ナビゲーション装置の電気的構成ブロックを概略的に示している。
【0025】
図1に示すように、車両用ナビゲーション装置1は、制御装置(制御ユニット)2に、位置検出器3、地図データ入力器4、操作スイッチ群5、VICS(登録商標)受信機6、通信装置7、外部メモリ8、表示装置9、音声コントローラ10、音声認識部11、リモコンセンサ12を接続して構成されている。
【0026】
リモコンセンサ12にはリモコン13が赤外線接続され、音声コントローラ10にはスピーカ14が接続され、音声認識部11にはマイク15が接続される。また、制御装置2には、外部機器16が接続されている。
【0027】
制御装置2は、例えばマイクロコンピュータを主体として構成されたものであり、CPU、RAM、ROM及びI/Oバス(何れも図示せず)を備え、各種の制御プログラムを実行して装置全体の動作を制御する。この制御装置2は、本発明の第1エリア設定手段、充電地点探索手段、充電地点案内手段、経路探索手段、充電回数算出手段、判定手段、再探索手段、第2エリア設定手段、第3エリア設定手段、費用算出手段、報知制御手段、予約手段等の各手段の機能をソフトウェアにより実現する。
【0028】
位置検出器3は、Gセンサ3a、ジャイロスコープ3b、距離センサ3c、GPS受信機3d等を接続して構成され、これらの各構成要素は互いに性質の異なる検出誤差を有している。制御装置2はこれら各構成要素から入力した検出信号を互いに補間して車両の現在位置を特定する。この場合、位置検出器3は、要求される検出精度で車両の現在位置を検出可能であれば、これら全ての構成要素を備える必要はなく、又、ステアリングの舵角を検出するステアリングセンサや各車輪の回転を検出する車輪センサ等が組み合わされて構成されていても良い。
【0029】
地図データ入力器4は、CD−ROM、DVD−ROM、メモリカード又はHDD等の記録媒体を装着し、地図データやマップマッチング用データ等を入力する。操作スイッチ群5は、表示装置9の周辺に配置されるメカニカルキーや表示装置9の表示画面上に形成されるタッチキーから構成され、例えばユーザが何らかの操作(例えばメニュー表示選択、目的地設定、経路探索、経路案内開始、表示画面変更及び音量調整等)を行った旨を検出すると、操作検出信号を制御装置2に出力する。
【0030】
VICS受信機6は、広域通信網を通じて広域通信を行い、VICSセンター装置(図示せず)から送信されたVICS情報について広域通信網を通じて受信する。通信装置7は、道路に設置されたセンタ装置(図示せず)との間で通信処理するもので、各種データを外部との間で送受信するように構成されている。外部メモリ8は、HDD等の大容量記憶装置から構成されている。
【0031】
表示装置9は、例えばカラー液晶ディスプレイにより構成され、メニュー選択画面、目的地設定画面、経路案内画面等の各種の表示画面を表示すると共に、車両の現在位置を表す現在位置マークや走行軌跡等を地図データの地図上に重ねて表示する。尚、表示装置9は、有機ELやプラズマディスプレイ装置等から構成されていても良い。
【0032】
音声コントローラ10は、例えば警告音や経路案内の案内音声等をスピーカ14から出力させる。音声認識部11は、制御装置2により動作が制御され、起動状態ではマイク15から入力した音声を音声認識アルゴリズムにしたがって音声認識可能な状態とする。リモコンセンサ12は、リモコン13から送信された操作検出信号を受信すると、その受信した操作検出信号を制御装置2に出力する。
【0033】
外部機器16は、バッテリ17の充電状態、継続燃費情報を算出し、制御装置2に与える。制御装置2は走行可能距離算出部を備え、当該走行可能距離算出部はバッテリ17の充電状態、継続燃費情報を受信し、当該情報に基いて現地点から到達可能な距離を算出し、制御装置2はこれらの情報に基いて経路を探索する。なお、バッテリ17の充電状態、継続燃費情報の算出処理については、制御装置2内に組み込んだモジュールで実現しても良い。
【0034】
制御装置2は、地図データを取得する地図データ取得部、車両の現在位置と地図データ取得部により取得された地図データ内の道路データとを使用して車両の現在位置が存在する道路を特定するマップマッチング部、マップマッチング部により特定された車両の現在位置からユーザにより設定された目的地までの経路を探索する経路探索部(経路探索手段)、経路探索部により探索された経路及び地図データ内の道路データや交差点の位置データ等に基づいて経路案内に必要な地点を算出して経路案内する経路案内部、車両の現在位置周辺の地図や高速道路の略図や交差点付近の拡大図等を描画する表示制御部等を備えている。
【0035】
バッテリ17は、その残量が少ないときに急速充電すると寿命が短くなるという特性がある。このため、所定量または満充電量に対して所定割合(例えば20%)以上のバッテリ残量があれば急速充電可能となるが、所定量未満であると通常充電のみ行うように充電制御することでバッテリ17の寿命を延命できる。本実施形態において、制御装置2はこれらのバッテリ17の充電状態、これまでの継続燃費情報、充電量変化量情報について外部機器16を通じて受信し、これらの情報に基づいてバッテリ17の充電量(バッテリ残量)を計算し、経路案内処理を行う。
【0036】
制御装置2には、通信装置7を通じてセンタ装置18が通信接続(有線、無線含む)されている。このセンタ装置18は車両外に設置されており、例えばコンピュータ、各種データを蓄積するデータベースを備え、データ蓄積情報または車両内の制御装置2からの送信情報を用いて必要に応じて各種演算処理(後述参照)を実行し、外部要求に応じてデータ蓄積情報または演算処理、算出処理後のデータを車両内の制御装置2に送信する。
【0037】
本実施形態では、ユーザの様々な嗜好を考慮したバッテリ17の推奨充電地点をユーザに報知する形態を示す。図2は、経路案内処理の基本的動作をフローチャートにより示している。まず、操作スイッチ群5のユーザ操作により目的地が設定される(S1)。目的地が設定されると、制御装置2は、現在位置から目的地に至るまでの経路探索処理を行う(S2)。経路探索処理が終了すると、目的地に到達するまで(S5:YES)、画面表示処理を行う(S3)と共に経路案内処理を行う(S4)。
【0038】
この図2に示す処理は経路案内処理の通常の流れを概略的に示しているが、電気自動車などの車両内において、制御装置2は、外部機器16を通じてバッテリ17の充電状態、これまでの継続燃費情報、充電量変化量情報を受信することで、バッテリ17の充電量が空となる前に充電警告を行うことができる。本実施形態では、この充電警告処理に加えてステップS2においてユーザの様々な趣向に応じた経路探索処理を行う。
【0039】
ユーザは、エコロジー意識、時間、費用などの様々な要因に応じて充電地点、充電タイミングを設定することがある。そこで、ユーザの充電地点、充電タイミングの趣向を以下の(1)〜(4)のケースに分類する。
【0040】
(1)バッテリ寿命を考慮(エコロジー意識優先)
(2)走行時間を考慮(時間優先(1))
(3)充電費用(コスト)を考慮(費用優先)
(4)充電希望時刻を考慮(時間優先(2))
(1)は、ユーザが、バッテリ17の寿命(環境に対する配慮)を重視したい場合を示している。(2)は、ユーザが出発地(現在位置)から目的地までの走行時間を重視したい場合を示している。また、(3)は、ユーザが充電費用を重視したい場合を示している。(4)は、例えばユーザが食事をしながら充電したい場合など充電予定時間(充電開始時刻〜充電終了時刻)を重視したい場合を示している。
【0041】
ここで、図3に示すように、制御装置2がこれらの(1)〜(4)のユーザ選択画面を初期設定画面として表示装置9に表示制御し、タッチパネル(操作スイッチ群5)による操作を受付け、各(1)〜(4)の考慮の要否を設定する。ユーザが前記した(1)〜(4)の考慮の要否を設定することで、ナビゲーション装置1は、ユーザの様々な要因に対する意識を認識することができ、ユーザの趣向に合わせて充電地点、充電タイミングを推奨できる。
【0042】
(1)バッテリ寿命を考慮(エコロジー意識優先)
車両ユーザがエコロジー意識の高いユーザであり、バッテリ17の寿命を重視したい場合がある。図4は、ユーザがバッテリ寿命を考慮することを設定した場合の制御動作をフローチャートによって示している。
【0043】
まず制御装置2は、現在位置から目的地に至るまでの基本的な経路(基本ルート)をダイクストラ法により経路探索し、基本的な経路探索処理が終了した状態で以下に示す処理を行う。制御装置2は、バッテリ17の寿命を考慮することがユーザにより設定されているか否か判定し(T1)、バッテリ17の寿命の考慮が必要なければ(T1:NO)、バッテリ17の寿命を考慮しないことをフラグとして保持し(Ta)処理を抜けるが、バッテリ17の寿命の考慮を必要としている場合には(T1:YES)、ステップT2〜T6の処理を行う。
【0044】
ステップT2において、急速充電推奨となる最低量のバッテリ残量Xを求める。これは、バッテリ17は、その充電残量が所定量より少ないときに急速充電すると寿命が短くなるという特性を備えているためであり、このため、所定量または所定割合以上(例えば20%以上)の残量を有することを条件として急速充電設定可能とする。逆に、所定量未満であるときには通常充電しか行わないようユーザに促したり強制的に設定したりすると良い。
【0045】
ステップT2において、制御装置2は急速充電設定可能なバッテリ残量Xを求めた後、当該バッテリ残量Xとなる到達エリア(A)を算出する(T3)。また、現在のバッテリ残量で到達可能な限界到達エリア(B)を算出する(T4)。そして、到達エリア(A)内での急速充電地点のリストW1を作成し保持する(T5)。また、限界到達エリア(B)内での通常充電地点のリストW2を作成し保持する(T6)。
【0046】
制御装置2は、到達エリア(A)内の作成リストW1を参照すれば、当該到達エリア(A)内で急速充電が可能な充電地点を特定でき、限界到達エリア(B)内での通常充電地点のリストW2を参照すれば、当該限界到達エリア(B)内での通常充電が可能な充電地点を特定できる。
【0047】
なお、通常充電が可能な充電地点のリストW2は、到達エリア(B)全域に点在する全ての充電地点をリストアップしたものでもよいし、到達エリア(B)のうち、到達エリア(A)を除くエリアに存在する充電地点をリストアップしたものであってもよい。すなわち、到達エリア(B)のうち、到達エリア(A)を除くエリアまで走行するとバッテリ残量が上記所定量を下回るために、バッテリ寿命を考慮すれば、通常充電による充電が必要になってくるからである。
【0048】
(2)走行時間を考慮するケース(時間優先(1))
ユーザが、出発地(現在位置)から目的地に到達するまでの時間を短時間とすることを重視する場合もある。図5は、ユーザが、走行時間を考慮する場合、すなわち、ユーザが全走行時間を短時間とすることを必要と設定した場合に制御装置2が行う制御動作をフローチャートによって示している。
【0049】
図5に示すように、走行時間を考慮するとユーザにより設定されているか否かを判定し(U1)、走行時間の考慮が必要なければ(U1:NO)、走行時間を考慮しないことをフラグとして保持し(Ua)、このルーチンの処理を抜けるが、走行時間の考慮を必要としている場合には(U1:YES)、ステップU2〜U5の処理を行う。制御装置2は現在位置の時点のバッテリ残量から一番少ない充電回数で到達可能なエリアC(そのエリアへ走行し、エリア内で充電できれば、最も少ない充電回数で目的地まで到達できるエリアであるエリアC)を算出して決定する。
【0050】
制御装置2は走行時間の考慮を必要と設定されている(U1:YES)ときには、現時点のバッテリ残量から一番少ない充電回数で到達可能なエリアを算出し(U2)、算出されたエリア内での充電地点のリストを作成し(U3)、基本ルートから各充電地点までの逸脱距離を計算する(U4)。そして、逸脱距離順にソートして表示装置9から報知処理する(U5)。この場合、走行時間を考慮したことをフラグとして保持する(Ub)。
【0051】
図6(a)および図6(b)は、ステップU2〜U4の処理により設定されたエリアCの例を示している。現在位置から目的地に至るまでの充電回数は、現在位置と目的地との間の距離から現在位置における充電量に応じた走行可能距離を減算し、この減算結果から1回満充電した場合の走行可能距離で現在位置と目的地間の距離を除算することで充電の最少回数を求めることができる。
【0052】
図6(a)に示す例は、現在位置(出発地)から目的地まで充電回数を1回に設定するケースを示している。このケースでは、エリアCは現在位置(出発地)よりも目的地に近い領域に設定された例を示している。これは、充電地点が現在位置(出発地)に近すぎると、この充電地点よりも目的地に近い地点で再度充電しなくてはならないことを示している。
【0053】
このケースについてより詳しく説明する。前提として、ユーザは前述の「(1)のバッテリ寿命を考慮した動作」をオンとし、かつ本動作をオンとしたものとする。すなわちバッテリ寿命を考慮して、バッテリ残量α%(αとは満充電を100%とした場合、急速充電推奨の最低残量Xに相当する割合とする)を最低限維持したまま目的地に到達したい場合を想定する。このような設定は、図3に示す設定画面からユーザが行うことが当然可能であるものとする。
【0054】
さて現在位置時点でのバッテリ残量をβ%(ただしβはαよりも大と仮定する)とすると、まず制御装置2は現在位置を起点として、目的地への走行において、バッテリ残量がα%になるまでに走行可能なエリアを設定する。
【0055】
次に目的地を起点として、車両が目的地へルートを辿って走行するときに、満充電から残量αとなるまでに目的地へ到達できるエリアを設定する。そしてそれぞれ設定したエリアのうち、互いに重複するエリアをエリアCとして設定する。このエリアCに到達する前に充電すると、残量α%で目的地に到達するにはもう一度充電しなくてはならないが、エリアC内で充電すれば、ただ1度の充電回数で目的地まで所望の残量を維持しつつ到達できることになる。
【0056】
このように制御装置2は、現在位置(出発地)時点のバッテリ残量を考慮し、現在位置から目的地まで極力少ない一回の充電回数で充電できるようにエリアCの領域を決定する。すなわち、図6(a)に示すように、現在位置よりも目的地に極力近いエリアC内で充電できれば、バッテリ残量を残しつつ、かつ少ない充電回数で目的地まで到達できる。
【0057】
また、図6(b)に示す例は、現在位置から目的地まで充電回数を2回以上に設定するケースを示している。この設定例では、現在位置におけるバッテリ残量から走行可能なエリアを算出し、できる限り遠方の目的地に近いエリアを1回目の充電地点のエリアCとして算出する。
【0058】
この場合、2回目の充電地点は1回目の充電地点がエリアC内の何れに位置するか把握できないため、ステップU2〜U4の処理ではエリアC内の充電地点のリストを作成、保持するに留め、実際にユーザがバッテリの1回目の充電完了後に図5に示す処理を繰り返し行い、2回目以降の充電地点のエリアを順次設定する。このように1回目の充電地点、2回目以降の充電地点を順次設定することで、より的確な充電地点を案内できる。
【0059】
<変形例>
充電回数が、現在位置(出発地)から目的地まで2回以上あり、複数のエリア内でそれぞれ充電する必要があるときには、制御装置2が実行する充電地点のエリア設定方法、充電地点のリスト作成方法は、前述に限られず次のように処理しても良い。
【0060】
図7は、制御装置が現在位置(出発地)にて実行する処理の変形例を示しており、図8(a)、(b)は、その経路の説明図を示している。以下、これらをもとに説明する。まずユーザが経路を設定する現在位置(出発地)において、制御装置2は、走行時間を考慮する場合(V1:YES)、前述のステップU2〜U3と同様に、現在位置のバッテリ17の残量から少ない充電回数で到達可能なエリアC1(第1出発地側エリアに相当)を算出し(V2)、算出されたエリアC1内で1回目の充電地点のリストを作成する(V3)。
【0061】
そして、制御装置2はエリアC1内の充電地点を仮に充電地点A(第1充電地点に相当)と設定し、当該充電地点Aの充電を満充電と仮定する(V4)。そして充電地点Aにおけるバッテリ17の残量から到達可能なエリアを算出する(V5)。この場合、充電地点Aを起点として目的地に近いエリアC2(第1目的地側エリアに相当)を算出する。このエリアC2の算出はエリアC1の算出方法と全く同様に行う。すなわちエリアC2はそこで充電すれば、目的地到達までの充電回数を節約できるエリアである。そして、算出されたエリアC2内で次の充電地点のリストを作成する(V6)。
【0062】
このとき、2回目の充電地点A2は、エリアC1内の1回目の充電地点Aの位置に応じて設定される。2回目の充電地点A2がエリアC2内に存在するときには(V7:YES)、作成したリストを保存する(V8)。その後、基本ルートRから充電地点A2に逸脱する距離を算出して保持する(V9)。
【0063】
他方、ステップV7において、次の充電地点A2がエリアC2内に存在しない場合もある。これは、2回目の充電地点A2が1回目に実際に充電した場所に依存するためである。そこで、ステップV7において、エリアC2内に充電地点が存在しない(ステップV7:No)と判断すると、設定した1回目の充電地点Aを破棄し、当該充電地点Aよりも目的地に近い側に充電地点を再探索する(図8(b)の充電地点A3(第2充電地点に相当)参照)。この場合、充電地点A3に基づいて、エリアC2を再設定し(V10)、再設定したエリア内の充電地点を更新し(V11)た上で、充電地点を再探索しても良い。そして、ステップV4に戻り再度処理を繰り返す。
【0064】
次に制御装置2は、ステップV5において充電地点A3を起点としてエリア3で満充電した場合に到達可能なエリアを算出し、当該エリアの目的地に近いエリアC4(第2目的地側エリアに相当)内において充電地点(例えばA4)のリストを再更新する。充電地点A3は、充電地点Aより目的地側に位置するため、エリアC4は、エリアC2に比較して目的地側に拡大する。したがって、エリアC4内の充電地点A4を探索できる可能性が高くなる。
【0065】
これらの処理を、充電地点が現在位置(出発地)から目的地まで全て見つかるまで繰り返すことで、現在位置(出発地)から目的地に至るまでバッテリ17の充電不能なエリアが設定されることがなくなる。このように処理すれば、充電回数を極力少なくしながらより的確な充電地点を案内できる。また、当然だが、前述の「(1)のバッテリ寿命を考慮した動作」を組み合わせず、(2)の動作に特化することもできる。つまり図3においてユーザが(1)の動作設定をオフとした場合である。その場合は、バッテリの残量がゼロとなるまでに到達可能なエリアを考慮して上記(2)の動作を行えばよい。こうすれば、より一層充電回数を少なくするような案内を提供できる。
【0066】
(3)充電費用を考慮(費用優先)
また、ユーザは充電費用を重視したい場合もある。図9は、このような事例を考慮した場合の制御装置2が行う制御動作をフローチャートによって示している。図9に示すように、ユーザが経路を設定するときに、制御装置2は充電費用を考慮するとユーザにより設定されているか否かを判定し(W1)、充電費用の考慮が必要なければ(W1:NO)、充電費用を考慮しないことをフラグとして保持し(Wa)、このルーチンの処理を抜けるが、充電費用の考慮を必要としている場合には(W1:YES)、ステップW2〜W7の処理を行う。
【0067】
制御装置2は、ステップW1において充電費用を考慮する場合(W1:YES)、現在位置(出発地)の時点のバッテリ残量から少ない充電回数で到達可能なエリアを算出する。そして、算出されたエリア内で充電地点のリストを作成する(W2)。次に、現在位置から各充電地点までに到達した場合の残バッテリ予測量から充電時間、費用(コスト)を算出する(W3)。
【0068】
各充電地点では、割引クーポンなどを発行している場合もあるため、制御装置2は、各充電地点が例えば時間帯などに応じて割引を適用できるか否かを判定する(W4)。そして、割引が適用できるのであれば算出した費用(コスト)から値引きし(W5)、充電時間と割引情報から費用(コスト)の安い順にリストを作成し(W6)メモリ内に保持する。逆に、割引を適用できない場合(W4:NO)には、費用情報を安い順にリストを作成して保持する(W7)。この場合、充電費用を考慮したことをフラグとして保持する(Wb)。このように処理すれば、充電費用を極力少なくできるようにして的確な充電地点を案内できる。
【0069】
(4)充電予定時刻を考慮(時間優先(2))
また、ユーザは充電予定時刻を予め考慮したい場合もある。これは、例えばユーザが12時から13時ごろにバッテリ17の充電処理を行いながらサービスエリアなどで昼食を取得したい場合などである。図10は、このような事例を考慮した場合に制御装置2が行う制御動作をフローチャートにより示している。
【0070】
図10に示すように、ユーザが現在位置(出発地)から目的地に至るまで経路を設定するとき、制御装置2は充電開始時刻(充電予定時刻)を考慮する設定がユーザによりなされているか否かを判定し(X1)、充電開始時刻(充電予定時刻)の考慮が必要なければ(X1:NO)、充電開始時刻を考慮しないことをフラグとして保持し(Xa)、このルーチンの処理を抜けるが、充電開始時刻の考慮を必要としている場合には(X1:YES)、ステップX2〜X4の処理を行う。
【0071】
制御装置2は、ステップX1において充電開始時刻の考慮を必要としている場合には(X1:YES)、ユーザに報知し充電開始時刻を設定するよう報知することで充電予定時刻(充電希望開始時刻Z)が設定される(X2)。そして、基本ルートRの途中で希望開始時刻Zに到達するエリアを算出する(X3)。そして、希望開始時刻Zに到達可能な充電地点のリストを作成して保持する(X4)。このように処理すれば、ユーザが希望する充電予定時刻を考慮したエリア内の充電地点を的確に案内できる。
【0072】
ナビゲーション装置1の制御装置2は、このような(1)〜(4)に示すユーザ趣向に合わせて、ユーザの様々な要因に対する意識を認識でき、ユーザ趣向に合わせて充電地点(充電スタンド)および充電タイミングを推奨できる。なお、実用的には、制御装置2は、バッテリ17の充電量を監視し、バッテリ17の残量が空とならない程度(予想限界到達可能範囲内)の充電地点を報知すると共に、前記したユーザ趣向に合わせた充電地点を共に案内すると良い。すると、ユーザは自身の都合のよい充電地点を選択できる。
【0073】
たとえば、(1)のバッテリ寿命を考慮する設定をオンとしていた場合には、バッテリ残量がゼロとなる限界到達エリアの近くまで走行した場合に、通常充電の充電地点のみが表示されるだけなく、急速充電の充電地点も併せて表示されるようにするのである。両者の表示は区別されていることが好ましい。ユーザは普通であればバッテリ寿命を優先することから通常充電の充電地点にて充電を行うはずであるが、急いでいたり、またその充電地点が満車であったり、充電費用が高かったりといったことがあり、気が変わることもある。つまり、多少バッテリのダメージがあっても、急速充電による充電を行おうとする場合もある。このような場合も考慮し、両方の充電地点を表示すれば、ユーザはそのときの都合に適した充電地点を選択できることになる。
【0074】
さて図11(a)および図11(b)は、充電地点のリスト作成後の表示装置9に対するリストの表示画面例を示している。この図11(a)に示す例では、充電地点情報を、名称、合計距離、充電タイプ、充電時間、割引の有無、満充電時の金額、到達時間、など各項目別に表示している。ユーザが表示装置9の表示画面上の各項目アイコンをタッチすると制御装置2は当該表示項目アイコンのタッチ指示を受付け、当該受付けられた項目に応じてユーザにとって有利な順にリストをソートして再表示し直す。
【0075】
例えば、図11(b)に示すように、「合計距離」アイコンがタッチされると制御装置2は表示装置9の表示画面上で現在地点から充電地点を経由して目的地までの合計距離の短い順にリストをソートしてリストを表示し直す。すると、ユーザは合計距離の短い順に充電地点を把握できる。
【0076】
また、図12(a)および図12(b)は、地図画面の表示例を示している。図12(a)には充電地点情報が表示されている。このとき、ユーザがある所定の充電地点(例えば「BBB」)周辺の地図情報を確認するため、当該充電地点に対応した「地図」ボタンを押下すると、制御装置2はタッチパネル(操作スイッチ群5)によって「地図」ボタンを受付け、地図画面を表示装置9の表示画面に表示制御する。
【0077】
図12(b)に示すように、表示装置9は充電地点を含む地図画面を表示する。すると、ユーザは所定の充電地点周辺の地図情報を確認でき、現在位置から目的地までの経路と共に充電地点の場所を確認できる。これにより、ユーザは自身に都合のよい充電地点を選択できる。
【0078】
さて、前述では「出発地」から「目的地」に達するまでのバッテリ残量を「出発地」の時点で予測して算出しているが、実際には「出発地」から「目的地」に達するまでには走行ルートの途中で様々な要因で充電消費量が変化する。このため、車両走行中には「出発地」における予測残量とは異なるバッテリ残量となることがある。
【0079】
そこで、「出発地」の時点で予測したバッテリ残量が正しいか否かを車両走行中にリアルタイムに判定し充電地点に到達できるか否かをリアルタイムで判定すると良い。図13は、バッテリ残量を車両走行中にリアルタイムで判定し充電地点に到達できるか否か判定するための処理動作をフローチャートにより示している。図13に示すように、現在位置(車両走行前は出発地に相当)から目的地に至るまでの間に充電地点を経由した走行ルートを確定した(Y1)後には、ユーザは車両を走行させる。この後、ユーザが現在の充電量(走行可能範囲内)で充電地点に到達できるか確認する(Y2)。
【0080】
車両走行中には、制御装置2は充電地点に到達可能であるときにはステップY1に戻り、経路を変更せずステップY1〜Y3の処理を繰り返すが、検出された充電量では充電地点に到達できないと判定されたとき(Y3:NO)には、現時点から近く走行可能範囲内の充電地点を経由する経路を再計算する(Y4)。そして、再計算した新規経路をユーザに報知し(Y5)、新規経路に近い充電地点の候補のリストを表示する(Y6)。この表示例は、図11および図12と同様である。すると、ユーザは新規経路に近い充電地点を選択できる。
【0081】
本実施形態によれば、制御装置2は、例えばユーザのエコ意識が高い場合には、バッテリ17の充電量が急速充電推奨残量となる充電量を残した状態で車両が到達可能なエリアCを設定し、この設定されたエリアC内でバッテリ17の充電地点を探索し、この探索されたバッテリ17の充電地点を案内するようにしている。したがって、ユーザのエコ意識を満たすことができ、バッテリの充電地点を適切に案内できる。ユーザは、制御装置2によって推奨された充電地点で充電したときにはバッテリ17の寿命を長寿命化できる。
【0082】
また、制御装置2は、現在位置から目的地に至る経路を探索したときに、当該探索された経路途中のバッテリ17の充電回数を算出し、複数回あるときには充電回数が最少回数となる複数のエリアC1およびC2を設定するようにしている。このため、バッテリ17の充電回数を削減できユーザの利便性を向上できる。
【0083】
また、制御装置2は、現在位置に近いエリアC1を設定した後、当該エリアC1内の充電地点Aで満充電したと仮定し、満充電された状態から目的地に近い側のエリアC2に充電地点が存在しなければ、前記の現在位置に近いエリアC1の充電地点Aを破棄し、充電地点Aよりも目的地に近い側に再探索することで充電地点A3を設定し、この充電地点A3から新たに目的地に近い側のエリアC4内に充電地点A4を探索する。したがって、目的地に近いエリアに充電地点が存在しなかった場合であっても、充電地点が見つかるまでエリアの設定処理を繰り返すため、出発地から目的地までの間に充電不能なエリアが設定されることがなくなる。
【0084】
また、制御装置2が、バッテリ17の充電量の空状態となる限界到達可能なエリア内に充電地点を探索し前述の充電地点と共にリストとして案内するときには、ユーザは自身の都合の良い充電地点を選択できる。
【0085】
また、制御装置2は、現在位置から目的地までの充電地点経由の経路を確定した後、車両移動中に現時点の充電量で充電地点まで到達可能であるか否かをリアルタイムに判定し、当該充電地点まで到達可能ではないと判定されると経路を再計算処理して充電地点を再探索している。このため、現在位置から充電地点までの間に何らかの影響で充電地点まで到達できない虞があったとしても、充電地点が再探索されることになりバッテリ17の残量が空となる不具合を避けることができる。
【0086】
また、制御装置2は、バッテリ17の充電地点に到達した場合の残バッテリ予測量から充電地点における満充電時の費用を算出し、この算出された充電地点における満充電時の費用を充電地点に対応して表示装置9の表示画面に表示させているため、ユーザは満充電時の費用を把握することができる。なお、この費用は上記のように満充電まで充電した場合の費用であってもよいが、ユーザが一定の充電量(たとえば満充電の80%)を指定することにより、その一定量まで充電した場合の費用とすることも可能である。
【0087】
また、制御装置2は、費用の割引がある場合には費用の割引情報をリストに加入して表示装置9に表示制御しているため、ユーザは費用の割引情報を把握することができる。
また、制御装置2は、費用と充電地点の対応リストに充電地点における充電時間の情報を加入して表示装置9に表示制御しているため、ユーザは充電地点における充電時間を把握することができる。
【0088】
(第2の実施形態)
図14ないし図16は、本発明の第2の実施形態を示すもので、前述実施形態と異なるところは、ユーザの様々な趣向の優先度を設定しこの優先度に応じて充電位置のエリアを設定するところにある。前述実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下、異なる部分について説明する。
【0089】
前述実施形態では、制御装置2はユーザの様々な趣向を考慮するか否かを設定し、これらの設定事項に応じて充電エリアを設定したが、本実施形態では、これらの設定事項に優先度を設定し、充電地点のエリアを必要に応じて絞り込んで案内する実施形態を示す。
【0090】
図14は、ユーザ趣向の優先度設定インタフェースを示している。この図14に示すように、制御装置2が「バッテリ寿命の優先度(エコロジー意識優先)」、「走行時間の優先度(時間優先1)」、「充電費用の優先度(コスト優先)」、「充電予定時刻の優先度(時間優先2)」について、択一的に優先度レベルを選択させるように表示装置9の表示画面に表示させ、操作スイッチ群5による操作を受付ける。すると、ユーザは優先度を設定できる。
【0091】
例えば、ユーザは、「バッテリ寿命の優先度」を1番目の高レベルに設定し、「走行時間の優先度」を2番目の高レベルに設定し、充電費用の優先度を3番目の高レベルに設定する。この場合、ナビゲーション装置1はユーザの意識を認識できユーザの趣向に合わせて充電地点を推奨できる。
【0092】
図15は、優先度に応じた制御装置2の処理内容を示している。この図15に示すように、優先度が一番高い「エコロジー意識優先の処理」を行い(Z1)、「時間優先の処理」を行い(Z2)、ステップS1で算出されたエリアD1と、ステップS2で算出されたエリアD2との両領域に重なるエリアE内で充電地点のリストWを作成し(Z3)、作成したリストWに対して「費用優先の処理」を行う(Z4)。
【0093】
図16は、この説明図を示している。制御装置2がバッテリ寿命を優先してエリアを求めると目的地よりも現在位置(出発地)に近いエリアD1を設定する傾向にあり、時間を優先した領域を求めるとエリアD1よりも目的地に近いエリアD2を設定する傾向にある。そこで、制御装置2は、これらのエリアD1とエリアD2の両領域の中間エリアとなるエリアEを設定し、このエリアE内で充電地点のリストWを作成する。このエリアEの選定はたとえば、エリアD1とエリアD2が重なる場合にはその重なったエリアをエリアEとして選定するようにしてもよい。またたとえば、両者が重ならない場合には双方のエリアの一部を含むエリアを選定するようにしてもよい。またたとえば、双方のエリアを含むものの、最も優先度の高い動作(ここではバッテリ寿命の考慮)により選定されたエリアD1をより多く含むようなエリアを選定するようにしてもよい。
【0094】
そして、制御装置2は、ステップZ4においてリストWに対して費用優先の処理を行う。制御装置2がエリアE内で費用を低減した順にソートして表示装置9に表示させれば、ユーザは自身の希望を極力満たした充電地点を把握することができる。
【0095】
本実施形態によれば、制御装置2は、ユーザの趣向の優先度に応じた複数のエリアD1およびD2を設定し、当該複数のエリアの中間エリアE内の充電地点を案内するため、ユーザは自身の希望を極力満たした充電地点を把握することができる。
【0096】
(第3実施形態)
図17ないし図32は、本発明の第3実施形態を示すもので、充電地点、充電タイミングについて前記の(1)〜(4)とは別の観点で考慮したところにある。前述実施形態と同一または類似部分については同一符号を付して説明を省略する。前述実施形態では、ユーザの趣向を前述の(1)〜(4)の4つのケースに分類したが、本実施形態では、
(5)充電待ち時間を考慮(時間優先(3))
(6)充電装置の混雑予測を考慮
の2つのケースを追加した実施形態を示す。
【0097】
例えば、前述実施形態の(4)に示したように、ユーザが充電希望時刻を考慮して設定するときには、ユーザが例えばサービスエリア等で休憩している最中に電気自動車を充電できるものの、電気自動車を満充電(フル充電)するには相当時間を要する。このため、ユーザが出発したい所望の時刻には充電が不十分なときもある。このとき、ユーザは満充電するのに待機時間を持て余してしまう。そこで、(5)のケースのように充電待ち時間を考慮に入れると良い。
【0098】
また、バッテリの充電装置は、公道(高速道路、一般道路)等に設置されているもののその数は限られている。ユーザが充電装置の設置地点まで辿り着いたとしても直ぐに電気自動車を充電開始できるとは限らない。このような場合、(6)のケースのように充電装置の使用状況を情報取得して予め充電装置の混雑予測を考慮すると良い。
【0099】
そこで、図17に示すように、制御装置2が前述実施形態の(1)〜(4)のユーザ選択に加え、(5)〜(6)の選択画面を初期設定画面として表示装置9に表示制御し、タッチパネル(操作スイッチ群5)による操作を受付け、各(1)〜(6)の考慮の要否をユーザに設定させる。ユーザが(1)〜(6)の考慮の要否を設定することで、ナビゲーション装置1は、ユーザの様々な要因に対する意識を認識することができ、ユーザの趣向に合わせて充電地点、充電タイミングを推奨できる。
【0100】
また、前述実施形態の図14に代わる図18のように、制御装置2がユーザ趣向の優先順位を設定するためのインタフェースを表示装置9の表示画面に表示し、この優先度選択インタフェースに応じてユーザが設定し、この設定情報を制御装置2が記憶するようにしても良い。以下では、この優先度が設定された場合の例について説明する。
【0101】
(5)充電待ち時間を考慮(時間優先(3))
ユーザが充電に必要な充電待機時間を気にするユーザであり、ユーザが充電待ち時間を重視したい場合がある。図19は、ユーザが充電待ち時間を考慮することを設定した場合の制御動作をフローチャートによって示している。
【0102】
制御装置2は、充電待ち時間を考慮することがユーザにより設定されているか否かを判定する(F1)。ここで、充電待ち時間の考慮が必要なければ(F1:NO)、充電待ち時間を考慮しないことをフラグとして保持し(Fa)、処理を終了するが、充電待ち時間の考慮を必要としていると判定した場合には(F1:YES)、以下に示すステップF2〜F10、Fbの処理を行う。
【0103】
ステップF2において、例えば充電待ち時間の優先度(図18参照)が「高」と設定されている場合には、制御装置2は充電待ち時間を最優先した経路を立案して探索結果とする(Fb)。この経路探索処理は後述する。
【0104】
逆に、制御装置2は充電待ち時間の優先度が「高」以外で比較的低く設定されているとき(F2:YES)にはステップF3〜F10の処理を行う。
ステップF3において、制御装置2は、充電待ち時間の優先度よりも優先度の高い(1)〜(4)又は(6)の条件を用いて、現在位置から目的地に至るまでの経路(基本ルート)をダイクストラ法により経路探索し、この探索された設定経路に応じて充電待ち時間を算出する。
【0105】
この「充電待ち時間」は、サービスエリア、パーキングエリア、道の駅などで休憩するためのユーザ所望の休憩時間に応じて算出される。所望の休憩時間情報は予めユーザにより設定されており、制御装置2の搭載メモリに記憶されている。これらの情報は、ナビゲーション装置1の製造段階でデフォルト値(初期値)として制御装置2に搭載した不揮発性メモリなどに記憶されていても良い。
【0106】
図20は、休憩時間などの各種設定値の初期値を示している。制御装置2は、休憩時間の情報が図20に示すように設定されていることを利用して充電待ち時間を算出する。この図20に示す設定項目は、「休憩時間間隔」、「休憩時間」、「朝食休憩時間」、「昼食休憩時間」、「夕食休憩時間」、「朝食休憩時間帯」、「昼食休憩時間帯」、「夕食休憩時間帯」、「許容可能な充電待ち時間」、を一例として示している。これらの設定項目の時間、時間帯は、例えばおおよその目安としてユーザによって設定される。
【0107】
「休憩時間間隔」は、例えば朝食休憩時間と昼食休憩時間の間隔、および/または、昼食休憩時間と夕食休憩時間の間隔、を示す。「休憩時間」は、ユーザ所望の休憩時間(但し、朝食休憩時間帯、昼食休憩時間帯、夕食休憩時間帯を除いた時間帯における休憩時間)を示す。「朝食休憩時間」は、朝食休憩時間帯におけるユーザ所望の休憩時間、「昼食休憩時間」は、昼食休憩時間帯におけるユーザ所望の休憩時間、「夕食休憩時間」は、夕食休憩時間帯におけるユーザ所望の休憩時間、を示す。この図20に示す「朝食休憩時間帯」、「昼食休憩時間帯」、「夕食休憩時間帯」もそれぞれユーザによって設定できる。また「許容可能な充電待ち時間」は、ユーザがバッテリ充電のために待機しても良いと考える充電待ち時間を示している。これはたとえば充電待ちだけのためにユーザが待つことのできる許容可能な待ち時間である。
【0108】
すなわち、ユーザが前記の休憩時間等を予め設定することで、制御装置2は、ステップF3において(バッテリの充電時間−休憩時間)を求めることで「充電待ち時間」を算出できる。すなわち、充電のためだけに待たなければならない時間を算出できる。このとき、制御装置2は、充電待ち時間が0のときには(F4:NO)処理を抜ける。つまりF3で設定した経路を維持する。一方、許容可能な待ち時間と比較して充電待ち時間が条件を満たさないとき、すなわち充電待ち時間が許容可能な充電待ち時間より長い場合(F4:YES)には、当該充電待ち時間を可能な限り少なくしてユーザの要望を満たすようにするため、ステップF5〜F10の処理を行う。
【0109】
制御装置2は、ステップF5において、現在の経路途中に休憩地点が複数存在するか否かを判定すると共に、経路途中にバッテリを充電する予定のない休憩地点が存在するか判定する(F5)。制御装置2は、バッテリ充電予定のない休憩地点が存在するときには、通信装置7を通じてセンタ装置18にバッテリ充電装置が当該休憩地点に設置されているか問合わせる(F6)。センタ装置18は、この情報をデータベースとして蓄積しており、センタ装置18がバッテリ充電装置の設置の有無を示す情報を制御装置2に送信することで、制御装置2は充電装置の設置情報を取得する。
【0110】
制御装置2は、充電予定のない休憩地点に充電装置が設置されていなければ(F7:NO)処理を抜けるが、充電装置が設置されている休憩地点が存在するときには(F7:YES)、充電待ち時間分の充電量について、充電予定のない休憩地点で充電する経路に変更する(F8)。
【0111】
制御装置2は、変更経路を用いて充電待ち時間を求め(F9)、この充電待ち時間が、ユーザ所望の許容可能な充電待ち時間よりも短いか否かを判定する(F10)。制御装置2は、充電待ち時間が許容可能な充電待ち時間より短くなる(F10:YES)までステップF5〜F9の処理を繰り返し、このステップF10の条件を満たす最適な経路を探索する。
【0112】
図21(a)および図21(b)は、充電待ち時間が相当時間存在する経路プランによる走行距離とバッテリ残量の時間変化の一例を示している。
制御装置2は、前述のステップF3において優先度を考慮した条件で経路を探索するが、例えばこの経路探索結果が、現在地から目的地に至るまでの間の複数の休憩地点P1,P3で休憩が必要であり、さらに1回目の休憩地点P1でバッテリをフル充電するプランであると仮定する。この経路プランがそのまま採用されたときには、ユーザは、1回目の休憩地点P1でバッテリがフル充電完了となるまで待機する必要がある。この場合、ユーザの許容可能な待ち時間より長い時間待機しなければならない場合にはユーザにとって都合が悪い。
【0113】
そこで、図22(a)および図22(b)に改善案を示すように、制御装置2は、図19のステップF5において現在位置から目的地に至る経路途中でバッテリの充電予定のない休憩地点P2を探索し、ステップF6において、地点P2に充電装置が設置されているかセンタ装置18に問合せ確認を行い、この地点P2に充電装置が設置されていれば、ステップF8において地点P3に代えて地点P2を休憩地点として採用する。そして、制御装置2は、休憩地点P2に設置された充電装置で充電する経路プランに変更し、休憩地点P1およびP2の充電装置で充電する経路プランを採用しつつ充電回数を2回にする。
【0114】
図21(a)および図21(b)に示す経路プラン(走行予定経路、バッテリ残量予定)を採用したときには、バッテリの充電が2回目の休憩地点P3で行われることはないものの、図22(a)および図22(b)に示す経路プラン(走行予定経路、バッテリ残量予定)を採用すると、1回目の休憩地点P1でバッテリを一部充電した後、2回目の休憩地点P2でも再度一部充電が行われる。ユーザは、2回目の休憩地点P2でもその休憩中にバッテリを充電でき、一回目の休憩地点P1では待ち時間を必要としない。これにより、ユーザの希望を極力満たしながら目的地への到着時間を短縮できる。
【0115】
図22(a)および図22(b)に示す2回目の休憩地点P2では、1回目の休憩地点P1における充電待ち時間だけ充電する例を示しているが、ユーザが許容可能な待ち時間以下となる条件を満たせば、2回目の休憩地点P2において、より多量の充電を行う経路プランを設定しても良い。
【0116】
以下、図19のステップF2において優先度が「高」に設定されていると判定されたときに、ステップFbにおいて充電待ち時間を最優先した経路を立案する方法について、図23のフローチャートを参照しながら説明する。
【0117】
この図23に示すように、制御装置2は、充電待ち時間を最優先した経路を立案するとき、現時点のバッテリ残量で現在地から目的地に向けて到達可能な到達エリアを算出する(G1)。ここで、到達可能な到達エリアは、車両駆動源となるバッテリの充電量が急速充電推奨残量となる所定量以上の充電量を残した状態となるエリアであっても良いし、バッテリの充電量が空になる状態で車両が到達可能なエリアであっても良い。
【0118】
このとき、到達エリア内に目的地があるか否かを判定し(G2)、目的地があるときには現在地から目的地までの経路プランをそのまま提案する(G3)。他方、制御装置2はステップG1において到達エリアを算出したとき、目的地が到達エリア内にないときには(G2:NO)ステップG4〜G12の処理を行う。
【0119】
制御装置2は、到達エリア内の充電地点リストを作成し(G4)、この充電地点リストに挙げられた充電地点にて想定される休憩時間の設定値を取得する(G5)。この場合、制御装置2は、現在位置から各充電地点までの距離の情報を取得して到着予定時刻を算出し、到着予定時刻が、何れの時間帯(朝食休憩時間帯、昼食休憩時間帯、夕食休憩時間帯、又はそれ以外の時間帯)であるか判定し、当該時間帯に対応した休憩時間の設定値を取得する。
【0120】
そして、制御装置2は、充電地点、休憩時間の設定値、現在の充電可能残量に応じて、各充電地点に対応した充電時間を求め(G6)、例えば現在位置から距離が最も遠い充電地点を選択し、現在位置から充電地点までの経路を探索する(G7)。最も遠い充電地点を選択するのは充電回数を少なくするためである。
【0121】
この後、制御装置2は、現在位置から充電地点まで走行するのに必要な電力量を通信装置7およびセンタ装置18間で通信することで取得する(G8)。センタ装置18は、各種情報に応じて現在位置から充電地点まで走行するのに必要な電力量を演算し制御装置2に送信する。次に、制御装置2は、充電地点における出発時の充電残量を算出する(G9)。これは、(現在位置におけるバッテリの充電残量−必要な電力量+許容される充電時間の充電量)を算出することで出発時点における充電残量を算出できる。
【0122】
次に、制御装置2は、充電残量が次の充電地点に到達できる程度の残量又は次の充電地点に到達したときに急速充電推奨可能となる所定量の残量が維持される程度の残量であるか否かを判定する(G10)。そして、この充電残量が一定未満であるとき(G10:NO)、つまり次の充電地点まで到達できる程度の残量に満たない一定未満の残量又は次の充電地点に到達したときに急速充電推奨可能となる所定量の残量が維持される程度の残量に満たない一定未満の残量であるときには、現在の条件では許容以上の充電待ち時間なしで目的地に到着不可であると判断し(G11)、処理ルーチンを抜ける。このときにはユーザに対してその旨を通知し、条件変更を促すなどしてもよい。
【0123】
なおステップG10において充電残量が一定以上の量であるという条件を満たさない(G10:NO)場合であっても、例えば、到達エリア内に複数の休憩地点が存在すると判定されているとき等には、優先順位の次に高い休憩地点(例えば、次に目的地に近い休憩地点)を選択し、例えばステップG7の処理に戻ってステップG7〜G11の処理を繰り返しても良い。
【0124】
それでも、制御装置2が、ステップG11において充電待ち時間なしで目的地に到着不可と判断したときには、充電待ち時間が存在する経路を探索する必要があるため、例えば、前記の図19のステップF3で他の優先度の高い条件を考慮して経路を探索し、そしてステップF4〜F10の処理を繰り返すことで、充電待ち時間のある経路を探索し、この探索結果を出力すると良い。
【0125】
他方、制御装置2は、充電残量が一定以上であり次の充電地点まで到達できる程度(又はバッテリの寿命を保持でき急速充電推奨可能となる程度)の一定残量が存在すると判断したとき(G10:YES)には、前記で仮定した充電地点を経由地として決定し(G12)、ステップG1の処理に戻り、ステップG12で決定された充電地点からの到達エリアを算出して処理を繰り返す。
【0126】
そして、制御装置2は、当該決定された充電地点からの到達エリアに目的地があると判定する(G2:YES)まで、ステップG4〜G12の処理を繰り返す。すると、現在位置から目的地までの充電地点を全て決定でき、ユーザ所望の充電地点を経由した経路を探索できる。
【0127】
以下、事例を挙げて説明する。図24は、制御装置2が図23のステップG1にて算出する到達エリア(Aa)と、その中に複数存在する充電地点(休憩地点)P4,P5を示している。そして制御装置2は、ステップG4において図25に示すような到達エリア(Aa)内の充電地点リスト(各休憩地点P4,P5における充電装置のリスト)を作成する。この充電地点リストは、図11に示す内容とほぼ同様の内容を示すもので、充電装置の充電タイプ、現在位置からの距離、充電時間、割引の有無、割引金額、(支払)金額、到達予定時刻、等を示す。到着予定時刻は、現在位置からの道なり距離情報、平均速度情報および現在時刻情報に応じて求めることができる。これらの情報は制御装置2が各種センサから取得した情報に応じて求めることができる。
【0128】
そして、制御装置2は、図23のステップG6において、休憩地点P4,P5の何れも急速充電可能であるため、1回目のルーチンでは充電回数を少なくするように、現在位置から距離が遠い地点P5を選択する。制御装置2は、時間帯に応じて休憩時間の長さを設定する。例えば「昼食休憩時間帯」に属する時間帯内で休憩予定となるときには、図20に示す「昼食休憩時間帯」の時間(30分)を休憩時間として設定し、この設定した休憩時間全ての時間(充電時間)を充電予定とする。
【0129】
そして、図26に示すように、制御装置2は、ステップG7において地点P5を休憩地点とし、現在位置から地点P5までの経路を探索する。そして、制御装置2は、ステップG8において現在位置から地点P5まで走行するのに必要な電力量を算出し、さらにステップG9で地点P5における出発時の充電残量を算出する。
【0130】
図27に示すように、制御装置2は、現在位置のバッテリ残量からステップG8で算出した所要電力量を減算し、そして、地点P5における30分の充電量を加算することで地点P5の出発時の充電残量を算出できる。ステップG10において、この充電残量が一定以上の量であり次の充電地点(例えば休憩地点P6、P7等の存在する到達エリア(Ab))まで走行可能であると判断されたときには、ステップG12にてこの休憩地点P5を経由地として決定し、ステップG1の到達エリア算出処理から処理を繰り返す。この処理は、到達エリア内に目的地が存在するまで繰り返される。
【0131】
したがって、例えば図28に示すように、地点P5から次の到達エリア(Ab)内に充電地点P6、P7が存在するときには、目的地により近い地点P7が経由地として決定されるが、図29に示すように、地点P7から次の到達エリア(Ac)内に目的地が存在するときには、到達エリア(Ac)の次の到達エリアの探索処理は行われない。そして、この経路プラン(現在位置→経由地P5→経由地P7→目的地)が提案されることになる。
【0132】
このような態様によれば、到達エリア(Aa)内でバッテリを充電できる地点P4,P5を探索し、バッテリを充電できる地点P5に対応して予め設定された休憩時間の設定値を当該地点P5の充電時間と仮定し、地点P5まで走行するのに必要な所要電力量を取得して現時点のバッテリの充電量から所要電力量を減算し、地点P5の充電時間の充電量を加算することによって地点P5における出発時の充電残量を算出し、当該算出された充電残量が一定以上の量であるときには、この地点P5を経由地として決定している。
【0133】
このため、ユーザは自身の希望を極力満たした充電条件で充電できる。しかも、バッテリの充電量を一定以上に保つことができるため、バッテリの負担を軽減できバッテリ寿命を長寿命化できる。
【0134】
(6)充電装置の混雑予測を考慮
ユーザが、休憩地点における充電装置の混雑状況を気にかけており、ユーザが充電装置による充電開始時間を重視したい場合がある。
【0135】
制御装置2は、充電開始待ち時間を考慮することがユーザにより設定されているか否かを判定し、充電開始待ち時間の考慮を必要としていると判定した場合には、経路探索した後、この探索された設定経路に応じて、混雑予測、充電開始待ち時間等の情報をセンタ装置18から取得する。センタ装置18は、これらの情報を算出して制御装置2に送信する。
【0136】
図30は、各休憩地点における混雑予測等を示す対応表であり、制御装置2がセンタ装置18から取得する情報を示している。この図30に示すように、センタ装置18は、各地点(休憩地点)P10〜P14に対応して、現時点の混雑予測情報、充電地点における充電装置の充電開始待ち時間、充電装置の予約の可否、距離情報等をデータベースとして蓄積しており、制御装置2からの要求に応じてこれらの情報を提供する。
【0137】
前述の混雑予測情報は、車両の各地点P10〜P14への到達予定時刻における混雑予測情報であっても良く、制御装置2は到達予定時刻情報をセンタ装置18に送信することに応じて、センタ装置18が当該到達予定時刻における混雑予測情報を制御装置2に提供するようにしても良い。また距離情報はナビゲーション装置1の制御装置2側で算出すると良い。制御装置2はこれらの情報を利用して地点P10〜P14の何れを休憩地点として採用するか決定する。
【0138】
図31は、走行距離とバッテリ残量の時間変化の一例を示している。図30に示すように、制御装置2は、地点P11の充電装置が「混雑」しているという情報を取得したとき、図31に示すように、地点P11に到達したときに充電開始待ち時間を必要としてしまう。このとき、充電開始待ち時間が例えばユーザの許容待ち時間よりも長いときには、ユーザは長時間待機しなければならない可能性が高くなりユーザにとって都合が悪い。
【0139】
そこで、制御装置2は、この地点P11に代えて同一到達エリア内の地点P10を休憩地点として採用する。すると、図30に示すように充電装置の混雑予測情報は「空き」となっているため、ユーザは充電開始待ち時間を要する可能性が低くなる。
【0140】
図32は、この地点P10を休憩地点として採用したときの走行距離とバッテリ残量の時間変化の一例を示している。この図32に示すように充電開始待ち時間をなくすことができる。充電開始待ち時間をなくすことができると、現在位置から目的地に到着するまでの所要時間を少なくできる。
【0141】
また、ナビゲーション装置1側の制御装置2は、例えばセンタ装置18から提供される各地点P10〜P14に設置された充電装置の予約可否情報を用い、必要に応じて充電予約設定しても良い。この手法を適用すると、現在位置または目的地までの経路を走行中に地点P11の充電装置の充電予約を行うことができるため、地点P11に到着したときの充電開始待ち時間を削減できる。
【0142】
このような態様によれば、バッテリの充電地点を探索し、当該充電地点(休憩地点)P11が混雑していると判定されたことを条件として当該混雑している充電地点(休憩地点)P11とは異なる他の充電地点(休憩地点)P10を探索している。また、探索された充電地点(休憩地点)P11の充電開始待ち時間が許容可能な待ち時間を超えるか判定し、充電開始待ち時間が許容可能な待ち時間を超えるときには、当該充電地点(休憩地点)P11とは異なる他の充電地点を探索している。この場合、ユーザは充電開始待ち時間を極力抑制できる。
【0143】
制御装置2は、バッテリの充電地点における充電装置の予約可否情報を用いて充電予約するため、たとえ充電装置が充電予約時点で混雑していたとしても充電地点P11に到達するときに混雑が解消していればスムーズに充電開始できる。これにより、ユーザの希望を極力満たした充電条件で充電できる。
【0144】
本実施形態によれば、ユーザの充電待ち時間(充電開始待ち時間含む)を極力少なくし、目的地に到着するまでの間の充電を複数回に分けて行うことで充電待ち時間を削減できる。これにより現在地から目的地への到着時間を短縮できる。また、ユーザの休憩中に充電を行うことができるため、ユーザの休憩時間を無駄なく使うことができる。
【0145】
(他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に示す変形または拡張が可能である。
バッテリをフル充電することなく走行する場合、途中に渋滞が存在すると充電量不足になる場合も考えられる。そこで、ナビゲーション装置1の制御装置2は、センタ装置18から経路途中の各道路の渋滞予測を考慮した所要電力量を取得して経路プランをユーザに提案しても良い。
【0146】
休憩地点P1〜P7にそれぞれ複数の充電装置が設置されている形態に適用しても良い。制御装置2が、各種情報をセンタ装置18から取得する実施形態も示したが、制御装置2側で独自に算出、計算処理して情報を取得する形態に適用しても良い。また、その情報の一要素のみをセンタ装置18から取得して算出、計算処理して情報を取得する形態に適用しても良い。
【0147】
前述実施形態では、車両用ナビゲーション装置1の制御装置2が本発明の各手段(例えば、第1エリア設定手段、充電地点探索手段、充電地点案内手段、経路探索手段、充電回数算出手段、判定手段、再探索手段、第2エリア設定手段、第3エリア設定手段、費用算出手段、報知制御手段、予約手段等)、その機能を実現する実施形態を示した。
【0148】
その他、この実施形態に代えて、通信装置7と通信する車両外のセンタ装置18、または、車両内に設置され制御装置2と車内LAN接続された他の車載制御装置(図示せず)が、本発明または実施形態の各手段の一部または全部の機能を実施し、または各手段を構成する要素の一部または全部の機能を実施し、センタ装置18または他の車載制御装置などがこれらの演算結果、算出結果等を用いて本発明または実施形態の手段、機能を実現したり、必要に応じて演算結果、算出結果等を制御装置2に送信したりすることで、本発明の手段、機能を実現する形態に適用しても良い。
【0149】
なお、請求の範囲にいう満充電とはバッテリに物理的に充電できる最大の充電量が充電された状態を意味する。また、それだけでなく、ユーザが設定した限界充電量あるいは車両として予め設定された限界充電量(上記最大の充電量よりも少ない充電量)まで充電された状態を意味するものであってもよい。車両として予め限界量を設定する意図としては、通常、物理的な最大充電量まで充電するとバッテリに負担がかかるおそれもあるため、それよりも低い量で充電をとめる必要があるためである。
【符号の説明】
【0150】
図面中、1は車両用ナビゲーション装置、2は制御装置(第1エリア設定手段、充電地点探索手段、充電地点案内手段、経路探索手段、充電回数算出手段、判定手段、再探索手段、第2エリア設定手段、第3エリア設定手段、費用算出手段、報知制御手段、予約手段)を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両駆動源となるバッテリの充電量が急速充電推奨残量となる所定量以上の充電量を残した状態で車両が到達可能なエリアを設定する第1エリア設定手段と、
前記第1エリア設定手段により設定されたエリア内で前記バッテリの充電地点を探索する充電地点探索手段と、
前記充電地点探索手段により探索された前記バッテリの充電地点を案内する充電地点案内手段とを備えたことを特徴とする車両用ナビゲーション装置。
【請求項2】
出発地から目的地に至る経路を探索する経路探索手段と、
前記経路探索手段により探索された経路途中の前記バッテリの充電回数を算出する充電回数算出手段とを備え、
前記第1エリア設定手段は、前記充電回数算出手段により算出されたバッテリの充電回数が複数回あるときには当該充電回数が最少回数となる複数のエリアを設定することを特徴とする請求項1記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項3】
前記第1エリア設定手段は、
前記出発地に近い第1出発地側エリアを設定した後、当該第1出発地側エリア内の第1充電地点で満充電したと仮定し、満充電された第1充電地点から充電を要することが想定される第1目的地側エリアを設定し、当該第1目的地側エリア内にバッテリの充電地点が存在しなければ、前記第1出発地側エリア内の第1充電地点よりも前記目的地に近い側の第2充電地点で満充電したと仮定し、設定された第2充電地点から前記目的地に近い側において前記第1目的地側エリアに代わる第2目的地側エリアの設定処理を繰り返すことを特徴とする請求項2記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項4】
出発地から目的地までの充電地点経由の経路を確定した後、現時点の充電量で前記充電地点まで到達可能であるか否かを車両移動中にリアルタイムに判定する判定手段と、
前記判定手段により充電地点に到達可能ではないと判定されると経路を再計算処理して充電地点を再探索する再探索手段と、を備えたことを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項5】
車両駆動源となるバッテリの充電量が空になるまでに車両が到達可能なエリアを設定する第2エリア設定手段を備え、
前記充電地点探索手段は、前記第2エリア設定手段により設定されたエリア内で前記バッテリの充電地点を探索し、
前記充電地点案内手段は、前記充電地点探索手段により探索され前記第1および第2エリア設定手段により設定されたエリア内におけるバッテリの充電地点を共に案内することを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項6】
前記充電地点探索手段は、
前記バッテリの充電地点に対応して予め設定された休憩時間の設定値を当該充電地点の充電時間と仮定し、当該充電地点における満充電に至るまでの充電時間と比較することで当該充電地点において充電待ち時間が許容可能な待ち時間を超えるか判定し、充電待ち時間が予め設定された許容可能な待ち時間を超えるときには、当該充電地点とは異なる他の充電地点を探索することを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項7】
前記充電地点探索手段は、
前記バッテリの充電地点に対応して予め設定された休憩時間の設定値を当該充電地点の充電時間と仮定し、充電地点まで走行するのに必要な所要電力量を取得して現時点のバッテリの充電量から前記所要電力量を減算して前記充電地点の充電時間の充電量を加算することで前記充電地点における出発時の充電残量を算出し、当該算出された充電残量が一定以上の量であるときには、この充電地点を決定することを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項8】
前記充電地点探索手段は、
前記バッテリの充電地点が混雑しているか否かを判定し、当該充電地点が混雑していると判定されたことを条件として、当該混雑している充電地点とは異なる他の充電地点を探索することを特徴とする請求項1ないし7の何れかに記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項9】
前記充電地点探索手段は、
前記バッテリの充電地点の充電開始待ち時間が予め設定された許容可能な待ち時間を超えるか判定し、充電開始待ち時間が許容可能な待ち時間を超えるときには、当該充電地点とは異なる他の充電地点を探索することを特徴とする請求項1ないし7の何れかに記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項10】
前記充電地点探索手段が探索したバッテリの充電地点における充電装置の予約可否情報を用いて充電予約設定する予約手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし9の何れかに記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項11】
前記第1エリア設定手段はユーザの趣向の優先度に応じて、前記各出発地側エリアおよび前記各目的地側エリアとして複数のエリア候補を設定し、
前記ユーザの趣向の優先度に応じた複数のエリア候補が設定されると、当該複数の各エリア候補の中間エリアを設定する第3エリア設定手段を備え、
前記充電地点探索手段は、前記第3エリア設定手段にて設定された中間エリアを前記各出発地側エリアおよび前記各目的地側エリアとしてこの中間エリア内で前記バッテリの充電地点を探索し、
前記充電地点案内手段は、探索されたバッテリの充電地点を案内することを特徴とする請求項1ないし10の何れかに記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項12】
前記バッテリの充電地点に到達した場合の残バッテリ予測量から当該充電地点において満充電となるまで充電した時の費用を算出する費用算出手段と、
この費用算出手段により算出された前記費用を当該充電地点に対応したリストとして報知手段に報知制御する報知制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1ないし11の何れかに記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項13】
前記報知制御手段は、前記費用算出手段により算出された充電地点の費用の割引がある場合には、費用の割引情報を前記リストに加入して報知手段に報知制御することを特徴とする請求項12記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項14】
前記報知制御手段は、費用と充電地点とを対応した前記リストに当該充電地点における充電時間の情報を加入して報知手段に報知制御することを特徴とする請求項12または13記載の車両用ナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公開番号】特開2012−251989(P2012−251989A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−247510(P2011−247510)
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】