説明

車両用ナビゲーション装置

【課題】 ユーザが煩わしさを感じることがなく、注意喚起を必要とする音声案内をユーザに効果的に報知する。
【解決手段】 地図情報を記憶する地図情報記憶部と、地図情報に基づいて目的地までの経路を探索する経路探索部と、車両の現在位置を検出する現在位置検出部と、経路及び現在位置を地図情報とともに表示する表示部と、経路及び現在位置に関連する音声案内情報を生成する音声案内情報生成部と、注意喚起を促す音声案内情報に設定される注意喚起情報を、音声案内情報と関連付けて記憶する注意喚起情報記憶部と、音声案内情報に基づく音声案内を行う音声案内部と、注意喚起情報が設定された音声案内情報に基づく音声案内の音量が、注意喚起情報が設定されていない音声案内情報に基づく音声案内の音量よりも大きくなるように、音声案内の音量を制御する音量制御部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用ナビゲーション装置に関するものであり、特に、車両に搭載され、経路を表示するとともに、経路に関連する音声案内を行う車両用ナビゲーション装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
目的地までの経路を探索し、ユーザに地図情報とともに車両の現在位置及び経路を通知することにより、走行を支援する車両用ナビゲーション装置が広範に利用されている。このようなナビゲーション装置では、探索された経路に従って走行する際、例えば、車両が経路の右左折地点に近づいたとき、選択すべき道を音声案内によってユーザに通知する機能を有している。
【0003】
ところで、ナビゲーション装置による音声案内には、右左折案内のように、ユーザを適切な道に誘導するための案内以外に、例えば、車両が目的地に近づいた際に「まもなく目的地に到着します。」という音声案内、トンネル内を走行している際に「トンネルの出口まで後○○mです。」という音声案内、特徴的なランドマークの近傍を走行している際に「まもなく○○を通過します。」という音声案内等、さほど重要ではないが、ユーザフレンドリな音声案内を行うようにしたものがある。しかしながら、これらの音声案内は、ユーザによっては、非常に煩わしく感じられる場合がある。そのため、ユーザがナビゲーション装置の音量を小さくすることが考えられるが、その場合、右左折案内等の重要な音声案内を聞き逃してしまうおそれがある。
【0004】
一方、車両には、このようなナビゲーション装置に加えて、通常、オーディオ機器が搭載されており、オーディオ機器の音量が大きいと、ナビゲーション装置からの必要な音声案内が聞き取れないおそれがある。
【0005】
そこで、下記の特許文献1(特開2000−230832号公報)では、車両に搭載されているオーディオ機器の音声出力と、経路誘導装置の音声出力とを切り替え可能に構成し、経路誘導装置から音声案内を行う場合、オーディオ機器の音声出力を経路誘導装置の音声出力に切り替えることにより、ユーザが音声案内を聞き取り易くした車両用経路誘導装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−230832号公報([0004]、[0006]、[0009])
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記の特許文献1に開示された先行技術は、オーディオ機器からの音声出力と、経路誘導装置からの音声出力とを切り替えているだけであり、経路の音声案内に関しては、ユーザが望まない音声案内を含め、全ての音声案内が同じ音量で出力されてしまう。従って、この先行技術では、ユーザが不要と思われる音声案内による煩わしさから解放されるものではない。
【0008】
本発明は、上記の問題点を解消することを課題とするものであり、ユーザが煩わしさを感じることがなく、注意喚起を促す音声案内をユーザに効果的に報知することのできる車両用ナビゲーション装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、
車両に搭載され、経路を表示するとともに、前記経路に関連する音声案内を行う車両用ナビゲーション装置において、地図情報を記憶する地図情報記憶部と、前記地図情報に基づいて目的地までの経路を探索する経路探索部と、車両の現在位置を検出する現在位置検出部と、前記経路及び前記現在位置を前記地図情報とともに表示する表示部と、前記経路及び前記現在位置に関連する音声案内情報を生成する音声案内情報生成部と、注意喚起を促す前記音声案内情報に設定される注意喚起情報を、前記音声案内情報と関連付けて記憶する注意喚起情報記憶部と、前記音声案内情報に基づく音声案内を行う音声案内部と、前記注意喚起情報が設定された前記音声案内情報に基づく前記音声案内の音量が、前記注意喚起情報が設定されていない前記音声案内情報に基づく前記音声案内の音量よりも大きくなるように、前記音声案内の音量を制御する音量制御部と、を備えることを特徴とする。
【0010】
本願の請求項2にかかる発明は、請求項1に係る車両用ナビゲーション装置において、オーディオ再生部を備え、前記音量制御部は、前記注意喚起情報が設定された前記音声案内情報に基づく前記音声案内の音量が、前記オーディオ再生部の音量よりも大きくなるように、前記音声案内の音量又は前記オーディオ再生部の音量を制御することを特徴とする。
【0011】
本願の請求項3にかかる発明は、請求項1又は2に係る車両用ナビゲーション装置において、前記注意喚起情報が設定された前記音声案内情報に基づく前記音声案内の音量の規定値を調整する音量調整部を備えることを特徴とする。
【0012】
本願の請求項4にかかる発明は、請求項1〜3のいずれか1項に係る車両用ナビゲーション装置において、前記注意喚起情報を設定する注意喚起情報設定部を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1にかかる発明においては、車両に搭載され、経路を表示するとともに、前記経路に関連する音声案内を行う車両用ナビゲーション装置において、地図情報を記憶する地図情報記憶部と、前記地図情報に基づいて目的地までの経路を探索する経路探索部と、車両の現在位置を検出する現在位置検出部と、前記経路及び前記現在位置を前記地図情報とともに表示する表示部と、前記経路及び前記現在位置に関連する音声案内情報を生成する音声案内情報生成部と、注意喚起を促す前記音声案内情報に設定される注意喚起情報を、前記音声案内情報と関連付けて記憶する注意喚起情報記憶部と、前記音声案内情報に基づく音声案内を行う音声案内部と、前記注意喚起情報が設定された前記音声案内情報に基づく前記音声案内の音量が、前記注意喚起情報が設定されていない前記音声案内情報に基づく前記音声案内の音量よりも大きくなるように、前記音声案内の音量を制御する音量制御部と、を備える。
【0014】
このように構成することにより、探索された経路を移動する際に音声案内情報に基づく音声案内を行うとき、当該音声案内情報に注意喚起情報が設定されている場合、その音声案内の音量を注意喚起情報が設定されていない音声案内よりも大きくすることにより、ユーザは、必要な音声案内を確実に聞くことができる。また、注意喚起情報が設定されていない音声案内は、その音量を注意喚起情報が設定されている音声案内よりも小さくすることにより、不要と思われる音声案内による煩わしさから解放される。
【0015】
請求項2に係る発明においては、請求項1にかかる車両用ナビゲーション装置において、注意喚起情報が設定された音声案内情報に基づく音声案内を行うとき、その音量をオーディオ再生部の音量よりも大きくすることにより、オーディオ再生中であっても、必要な音声案内を確実に聞くことができる。
【0016】
請求項3に係る発明においては、請求項1又は2にかかる車両用ナビゲーション装置において、ユーザは、注意喚起情報が設定された音声案内の音量を音量調整部により任意の規定値に設定することができる。
【0017】
請求項4に係る発明においては、請求項1〜3のいずれか1項にかかる車両用ナビゲーション装置において、ユーザは、注意喚起情報設定部により注意喚起を促す音声案内情報を任意に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施例における車両用ナビゲーション装置の構成ブロック図である。
【図2】図1に示す注意喚起情報記憶部に記憶された注意喚起テーブルの説明図である。
【図3】図1に示す車両用ナビゲーション装置の動作フローチャートである。
【図4】図1に示す表示部に表示された経路の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための車両用ナビゲーション装置を例示するものであって、本発明をこの車両用ナビゲーション装置に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態の車両用ナビゲーション装置にも等しく適応し得るものである。
【実施例】
【0020】
図1は、本発明の一実施例である車両用ナビゲーション装置10の構成を示すブロック図である。
【0021】
車両用ナビゲーション装置10は、制御部11、現在位置検出部12、経路探索部13、地図情報記憶部14、音声案内情報生成部15、注意喚起情報記憶部16、操作部17(注意喚起情報設定部)、表示部18、スピーカ19(音声案内部)、オーディオ再生部20、音量制御部21及び音量調整部22を備えて構成される。
【0022】
制御部11は、CPU23、RAM24及びROM25を備え、RAM24及び/又はROM25に記憶された制御プログラムをCPU23が実行することにより、下記に説明する車両用ナビゲーション装置10の各部の動作を制御・統括する。
【0023】
現在位置検出部12は、所定の時間間隔で地球上空を周回している複数のGPS衛星から時刻情報を含む電波(衛星信号)を受信し、受信した衛星信号に基づき、車両の現在位置を算出する。なお、現在位置検出部12は、加速度センサ、ジャイロセンサ等から取得した加速度や角速度、又は、基地局から発信される電波に基づいて、車両の現在位置を算出する自律航法手段により構成することもできる。
【0024】
経路探索部13は、地図情報記憶部14に記憶された地図情報と、現在位置検出部12を用いて算出した車両の現在位置又は操作部17を用いて設定された出発地と、目的地とに基づき、現在位置又は出発地から目的地までの最適な移動経路を探索する。経路探索部13は、現在位置又は出発地に対応する道路のノードから、目的地に対応するノードに至るまでのリンクをダイクストラ法等の手法によって探索し、リンク長(リンクコスト)や所要時間を累積し、総リンク長(走行距離)又は総所要時間が最短となる経路を移動経路として探索する。
【0025】
地図情報記憶部14は、車両の移動経路を探索するための道路データ、建物データ、背景データ、テキストデータから構成される地図情報を記憶する。なお、地図情報は、外部の地図情報提供サーバ(図示せず)から取得し、最新の地図情報として地図情報記憶部14に記憶させるようにしてもよい。
【0026】
道路データは、道路をその屈曲点、分岐点等の結節点をノードとするノードデータと、それぞれのノード間を結ぶ経路をリンクとしたリンクデータとから構成される。ノードデータは、ノード番号、ノードの位置座標(緯度・経度)、交差点情報や交差点名称を示す情報等のノード属性、さらに接続リンク本数、接続リンク番号のデータを含んで構成される。
【0027】
リンクデータは、リンクの始点及び終点となるノード番号、高速道路や一般道や街路等を区別するための道路種別、ノード間の距離及び/又は所要時間、国道○号線のような道路名称のデータを含んで構成される。リンクデータには、上記に加えて、リンク属性として橋、トンネル、踏切、料金所、駐車場等のデータが付与される。建物データは、建物の少なくとも3点からなる位置座標(緯度・経度)、ビル、民家等の建物の種別、表示色のデータを含んで構成される。また、背景データは、海域、湖沼、河川形状、山林等の背景画像情報となる少なくとも3点からなる位置座標(緯度・経度)、表示色のデータを含んで構成される。テキストデータは、それぞれの地名や河川名等の文字(名称)、及びその座標(緯度・経度)のデータを含んで構成される。
【0028】
音声案内情報生成部15は、経路探索部13により探索した経路と、現在位置検出部12を用いて算出した車両の現在位置と、地図情報記憶部14に記憶されている道路データを含む地図情報とに基づき、経路及び現在位置に関連する音声案内情報を生成する。生成される音声案内情報は、例えば、車両が経路の指示する右左折の交差点に近づいている場合に「次の交差点を左折してください。」という音声案内を行うための情報、経路の指示するインターチェンジの出入口に近づいている場合に「次のインターチェンジを降りてください。」という音声案内を行うための情報等である。また、音声案内情報生成部15は、運転休憩案内を報知するための情報、目的地に近づいたことを報知するための情報、ETCゲートが近づいており、車両にETCカードを挿入することを報知するための情報等を生成することができる。
【0029】
注意喚起情報記憶部16は、音声案内情報生成部15により生成される音声案内情報のうち、注意喚起を促す音声案内情報を指定する注意喚起情報を記憶する。図2は、注意喚起情報記憶部16に記憶された音声案内情報と注意喚起情報との関係が設定された注意喚起テーブルを示す。この例では、右左折案内、IC(インターチェンジ)出入口案内、ETCカード挿入案内の音声案内情報に対して、経路を間違えたり、ETCカードの挿入処理を亡失しないよう、ドライバに注意喚起を促す情報であることを示す注意喚起情報(要)が設定されている。また、運転休憩案内、目的地到着前案内の音声案内情報に対しては、必要不可欠な案内ではないため、注意喚起を促す必要のない情報であることを示す注意喚起情報(不要)が設定される。
【0030】
操作部17は、車両用ナビゲーション装置10に対して、例えば、経路探索のための出発地及び目的地、地図画像の拡大、縮小、スクロール、所望のランドマークの登録等、各種情報を入力し、車両用ナビゲーション装置10に所望の指示を行うものである。なお、操作部17を用いて、注意喚起情報記憶部16に記憶される注意喚起情報をユーザが任意に設定してもよい。
【0031】
表示部18は、各種メニュー画面、車両の現在位置及び地図画像、探索された移動経路等を表示する。スピーカ19は、音声案内情報生成部15により生成された音声案内情報に基づき、ユーザに対して必要な音声案内を出力する。オーディオ再生部20は、車両に搭載され音楽等を視聴するための装置である。なお、実施例では、オーディオ再生部20を車両用ナビゲーション装置10の構成の一部としているが、車両用ナビゲーション装置10とは別体に構成されるものであってもよい。
【0032】
音量制御部21は、スピーカ19から出力される音声案内情報に基づく音声案内、又は、スピーカ19から出力されるオーディオ再生部20により再生される音楽等の音量を制御する。音量調整部22は、スピーカ19から出力される前記注意喚起情報が設定された音声案内情報に基づく音声案内の音量の規定値をユーザが任意に調整するためのボリュームである。
【0033】
本実施例の車両用ナビゲーション装置10は、基本的には以上のように構成される。次に、図3に示すフローチャートに従い、車両用ナビゲーション装置10の動作について説明する。
【0034】
ユーザが操作部17から出発地及び目的地を入力して経路探索を指示すると、経路探索部13は、地図情報記憶部14に記憶されている地図情報に基づき、出発地から目的地までの最適な経路を探索する(ステップS101)。探索された経路は、地図情報とともに表示部18に表示される。次いで、ユーザが表示された経路に従って車両を走行させると、現在位置検出部12は、車両の現在位置を逐次検出し(ステップS102)、制御部11は、表示部18に探索された経路とともに車両の現在位置を表示させる(ステップS103)。図4は、表示部18に表示された地図画像23と、地図画像23に重ねて表示された経路24、車両の現在位置25及び目的地26とを例示したものである。
【0035】
次に、制御部11は、車両の現在位置25が音声案内地点に到達したか否かを判定する(ステップS104)。例えば、図4に示すように、車両の現在位置25が経路24の右折地点である交差点27に近づいているとき、制御部11は、車両の現在位置25が音声案内地点であると判定する(ステップS104、YES)。この音声案内地点の判定については、ノードデータに音声案内地点である情報を付加しておくことで、現在位置25が音声案内地点である情報が付加されたノードデータの位置に到達した際の音声案内地点であると判定することができる。
【0036】
現在位置25が音声案内地点と判定されると、音声案内情報生成部15は、車両の現在位置25と経路24の情報とに基づき、例えば、交差点27で右折することをユーザに報知するための音声案内情報、例えば、「次の交差点を右折してください。」といった音声案内情報を生成する(ステップS105)。次いで、制御部11は、注意喚起情報記憶部16に記憶されている注意喚起テーブルを用いて、生成された音声案内情報が注意喚起を促す案内情報であるか否かを判定する(ステップS106)。
【0037】
この場合、図2に示す注意喚起情報記憶部16には、右左折案内の音声案内情報に対して、注意喚起を促す注意喚起情報が設定されている。従って、制御部11は、現在位置25における音声案内情報が注意喚起を促す必要のある情報であると判定し(ステップS106、YES)、音量制御部21を制御してスピーカ19の音量をアップさせる制御を行う(ステップS107)。従って、スピーカ19からは、設定値よりも大きい音量で右左折に係る音声案内が行われる。この結果、ユーザは、交差点26を間違えることなく右折することができる。
【0038】
また、例えば、車両が目的地26に近づいており、制御部11が、車両の現在位置が音声案内地点であると判定すると(ステップS104、YES)、音声案内情報生成部15は、例えば、「まもなく目的地です。」といった音声案内情報を生成する(ステップS105)。次いで、制御部11は、注意喚起情報記憶部16に記憶されている注意喚起テーブルを用いて、生成された音声案内情報が注意喚起を促す必要のある案内情報であるか否かを判定する(ステップS106)。
【0039】
この場合、図2に示す注意喚起情報記憶部16には、目的地到着前案内の音声案内情報に対して、注意喚起を促す注意喚起情報が設定されていない。従って、制御部11は、現在位置における音声案内情報が注意喚起を促す必要のないものと判定し(ステップS106、NO)、音量制御部21を制御してスピーカ19の音量をダウンさせる制御を行う(ステップS108)。従って、スピーカ19からは、設定値よりも小さい音量で目的地到着前の音声案内が行われる。この結果、ユーザは、重要性の低い音声案内によって煩わされることなく目的地に向かうことができる。
【0040】
ステップS104からの処理は、目的地に到達するまで繰り返される(ステップS109)。
【0041】
なお、注意喚起を促す音声案内の音量と、注意喚起を促す必要のない音声案内の音量とは、音量調整部22を用いてユーザが任意に設定することができる。例えば、音量調整部22を用いてユーザが設定した音量を、注意喚起を促す音声案内の規定値の音量とし、注意喚起を促す必要のない音声案内である場合、その音量を規定値よりも小さくなるように制御することができる。また、音量調整部22を用いてユーザが設定した音量を、注意喚起を促す必要のない音声案内の音量とし、注意喚起を促す音声案内である場合、その音量を大きくするように制御してもよい。
【0042】
また、車両に搭載されているオーディオ再生部20を使用しながら走行する場合、オーディオ再生部20の音量と、車両用ナビゲーション装置10の音声案内の音量とを相互に関連させて制御することもできる。
【0043】
例えば、音声案内地点における音声案内が注意喚起を促す音声案内である場合、オーディオ再生部20の音量よりも音声案内の音量が大きくなるように制御することにより、必要な音声案内を確実に聞き取ることができる。また、注意喚起を促す必要のない音声案内である場合には、音声案内の音量をそのままとし、または、オーディオ再生部20の音量よりも小さくなるように制御することにより、音声案内に煩わされることなく、音楽等を快適に試聴することができる。
【0044】
なお、本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更することが可能である。
【符号の説明】
【0045】
10・・・車両用ナビゲーション装置
11・・・制御部
12・・・現在位置検出部
13・・・経路探索部
14・・・地図情報記憶部
15・・・音声案内情報生成部
16・・・注意喚起情報記憶部
17・・・操作部
18・・・表示部
19・・・スピーカ
20・・・オーディオ再生部
21・・・音量制御部
22・・・音量調整部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、経路を表示するとともに、前記経路に関連する音声案内を行う車両用ナビゲーション装置において、
地図情報を記憶する地図情報記憶部と、
前記地図情報に基づいて目的地までの経路を探索する経路探索部と、
車両の現在位置を検出する現在位置検出部と、
前記経路及び前記現在位置を前記地図情報とともに表示する表示部と、
前記経路及び前記現在位置に関連する音声案内情報を生成する音声案内情報生成部と、
注意喚起を促す前記音声案内情報に設定される注意喚起情報を、前記音声案内情報と関連付けて記憶する注意喚起情報記憶部と、
前記音声案内情報に基づく音声案内を行う音声案内部と、
前記注意喚起情報が設定された前記音声案内情報に基づく前記音声案内の音量が、前記注意喚起情報が設定されていない前記音声案内情報に基づく前記音声案内の音量よりも大きくなるように、前記音声案内の音量を制御する音量制御部と、
を備えることを特徴とする車両用ナビゲーション装置。
【請求項2】
オーディオ再生部を備え、
前記音量制御部は、前記注意喚起情報が設定された前記音声案内情報に基づく前記音声案内の音量が、前記オーディオ再生部の音量よりも大きくなるように、前記音声案内の音量又は前記オーディオ再生部の音量を制御することを特徴とする請求項1記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項3】
前記注意喚起情報が設定された前記音声案内情報に基づく前記音声案内の音量の規定値を調整する音量調整部を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項4】
前記注意喚起情報を設定する注意喚起情報設定部を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用ナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−104722(P2013−104722A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−247476(P2011−247476)
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】