車両用モールディングの取付構造及び固定用クリップ
【課題】車両用モールディングの打痕の発生を防止し、車両用モールディングを小さな押し込み力で取り付ける車両用モールディングの取付構造等を提供する。
【解決手段】ルーフモールディング10の内面側に固定用クリップ20を固定し、固定用クリップ20を車体パネルの溝部4に立設された車体側係止部5に係止することにより、ルーフモールディング10を溝部4に取り付ける取付構造であって、固定用クリップ20は、ルーフモールディング10の内面に隙間d1を介して配置されたクリップ本体21と、クリップ本体21に設けられ、ルーフモールディング10を車体側係止部5に係止する一対のクリップ側係止部22と、クリップ本体21よりルーフモールディング10の内面に向かって突出し、ルーフモールディング10側からの押圧力によって撓み変形する一対の羽根部25とを備えた。
【解決手段】ルーフモールディング10の内面側に固定用クリップ20を固定し、固定用クリップ20を車体パネルの溝部4に立設された車体側係止部5に係止することにより、ルーフモールディング10を溝部4に取り付ける取付構造であって、固定用クリップ20は、ルーフモールディング10の内面に隙間d1を介して配置されたクリップ本体21と、クリップ本体21に設けられ、ルーフモールディング10を車体側係止部5に係止する一対のクリップ側係止部22と、クリップ本体21よりルーフモールディング10の内面に向かって突出し、ルーフモールディング10側からの押圧力によって撓み変形する一対の羽根部25とを備えた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用モールディングを車体パネルの溝部に取り付ける車両用モールディングの取付構造、及び、この取り付けに使用する固定用クリップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より種々の車両用モールディングの取付構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。その一従来例が図11〜図13に示されている。
【0003】
図11において、車体パネル50には、長尺状の溝部51が設けられている。この溝部51には、車体側係止部52が立設されている。車両用モールディングであるルーフモールディング60は、溝部51の形状と同様に長尺状で、固定用クリップ70を用いて溝部51を覆うようにして取り付けられている。
【0004】
固定用クリップ70は、ルーフモールディング60の内面に隙間d2を介して配置されたクリップ本体71と、このクリップ本体71に設けられ、車体側係止部52に係止される一対のクリップ側係止部72と、クリップ本体71の両端側よりそれぞれ延設され、ルーフモールディング60の幅方向の両端に固定された両側のクリップ固定部73とを備えている。
【0005】
次に、ルーフモールディング60の取り付け作業を説明する。図12に示すように、内面側に固定用クリップ70を装着したルーフモールディング60を車体パネル50の溝部51の上方に位置合わせし、ルーフモールディング60を溝部51に上方から押し込む。すると、先ず、一対のクリップ側係止部72が車体側係止部52に突き当たる。この状態より更に押し込むと、図13に示すように、クリップ本体71がルーフモールディング60の内面側に変位しつつ、一対のクリップ側係止部72がその間を広げる方向に弾性変形して車体側係止部52が一対のクリップ側係止部72間に進入する。挿入完了位置まで挿入されると、図11に示すように、一対のクリップ側係止部72が弾性復帰変形して車体側係止部52に係止される。これで、取り付けが完了する。
【0006】
ルーフモールディング60の溝部51への押し込み過程にあって、一対のクリップ側係止部72が車体側係止部52に当接すると、車体側係止部52からの反力によってクリップ本体71がルーフモールディング60の内面側に押圧される。しかし、クリップ本体71とルーフモールディング60の内面との間に隙間d2が介在されているため、クリップ本体71とルーフモールディング60間が強い衝撃力で突き当たらない。これにより、ルーフモールディング60に打痕が発生することを極力防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実開平2−82647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前記従来の車両用モールディングであるルーフモールディング60の取付構造では、クリップ本体71とルーフモールディング60との間に隙間d2を介在させたとしても、ルーフモールディング60に必要以上の押し込み力が作用されると、クリップ本体71とルーフモールディング60が激しく突き当たることになる。すると、クリップ本体71のエッジに対応するルーフモールディング60の箇所に打痕が発生してしまうことがあった。特に、光沢のあるルーフモールディングの場合には、少しの打痕でも目立ち、その解決策が望まれている。
【0009】
また、クリップ本体71とルーフモールディング60との間に隙間d2があると、車体側係止部52からの反力によってクリップ本体71がルーフモールディング60側に逃げるため、大きな押し込み力(挿入ストローク)が必要であった。特に、幅広のルーフモールディング60では、押し込み力(挿入ストローク)が大きくなり、その解決策が望まれている。
【0010】
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、車両用モールディングの打痕の発生を有効に防止でき、しかも、車両用モールディングを小さな押し込み力で取り付けできる車両用モールディングの取付構造、及び、固定用クリップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1の発明は、車両用モールディングの内面側に固定用クリップを固定し、前記固定用クリップを車体パネルの溝部に立設された車体側係止部に係止することにより、前記車両用モールディングを前記溝部に取り付ける車両用モールディングの取付構造であって、前記固定用クリップは、前記車両用モールディングの内面に隙間を介して配置されたクリップ本体と、前記クリップ本体に設けられ、前記車両用モールディングを前記車体側係止部に係止するクリップ側係止部と、前記クリップ本体の両側よりそれぞれ延設され、前記車両用モールディングの幅方向の両端に固定された両側のクリップ固定部と、前記クリップ本体より前記車両用モールディングの内面に向かって突出し、前記車両用モールディング側からの押圧力によって撓み変形する羽根部とを備えたことを特徴とする車両用モールディングの取付構造である。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1記載の車両用モールディングの取付構造であって、前記羽根部は、前記クリップ側係止部の上方位置に設けられたことを特徴とする車両用モールディングの取付構造である。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2記載の車両用モールディングの取付構造であって、前記羽根部の前記車両用モールディングとの当接面は、アール面であることを特徴とする車両用モールディングの取付構造である。
【0014】
請求項4の発明は、車両用モールディングの内面側に固定し、前記車両用モールディングを車体の溝部に取り付ける固定用クリップであって、前記車両用モールディングの内面に隙間を介して配置されたクリップ本体と、前記クリップ本体に設けられ、前記車両用モールディングを前記車体側係止部に係止するクリップ側係止部と、前記クリップ本体の両側よりそれぞれ延設され、前記車両用モールディングの幅方向の両端に固定された両側のクリップ固定部と、前記クリップ本体より前記車両用モールディングの内面に向かって突出し、前記車両用モールディング側からの押圧力によって撓み変形する羽根部とを備えたことを特徴とする固定用クリップである。
【0015】
請求項5の発明は、請求項4記載の固定用クリップであって、前記羽根部は、前記クリップ側係止部の上方位置に設けられたことを特徴とする固定用クリップである。
【0016】
請求項6の発明は、請求項4又は請求項5記載の固定用クリップであって、前記羽根部の前記車両用モールディングとの当接面は、アール面であることを特徴とする固定用クリップである。
【発明の効果】
【0017】
請求項1及び請求項4の発明によれば、車両用モールディングを車体パネルの溝部に取り付ける過程にあって、クリップ側係止部が車体側係止部に当接すると、車体側係止部からの反力によってクリップ本体が車両用モールディングの内面側に押圧され、この押圧力によって羽根部が撓み変形し、この撓み変形によってクリップ本体の車両用モールディングの内面側への変位が小さく抑制され、車両用モールディングの内面には撓み変形する羽根部しか当接しないため、車両用モールディングには打痕ができるようなダメージが作用しない。又、車両用モールディングからの押し込み力が撓み変形した羽根部を介してクリップ本体に伝達されるため、小さな押し込み力でクリップ側係止部と車体側係止部が係止される。以上より、車両用モールディングの打痕の発生を有効に防止でき、しかも、車両用モールディングを小さな押し込み力で取り付けできる。
【0018】
請求項2及び請求項5の発明によれば、車両用モールディングから羽根部を介してクリップ本体に伝達される押圧力がクリップ側係止部に有効に作用するため、車両用モールディングの押し込み力の低減を図ることができる。
【0019】
請求項3及び請求項6の発明によれば、一対の羽根部が仮に車両用モールディングに強く当たった場合でも打痕の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態を示し、車両の全体斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態を示し、ルーフモールディングが装着された箇所の要部斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態を示し、ルーフモールディングが装着された箇所を示す平面図である。
【図4】本発明の一実施形態を示し、(a)は図3のSB−SB線断面図、(b)は図3のSA−SA線断面図である。
【図5】本発明の一実施形態を示し、固定用クリップの上面側から見た斜視図である。
【図6】本発明の一実施形態を示し、固定用クリップの底面図である。
【図7】本発明の一実施形態を示し、固定用クリップのルーフモールディングへの装着過程を示す斜視図である。
【図8】本発明の一実施形態を示し、固定用クリップのルーフモールディングへの装着過程を示す斜視図である。
【図9】本発明の一実施形態を示し、(a)、(b)はそれぞれルーフモールディングの取付作業を説明する断面図である。
【図10】本発明の一実施形態を示し、(a)、(b)はそれぞれルーフモールディングの取付作業を説明する断面図である。
【図11】従来例のルーフモールディングの装着状態を示す断面図である。
【図12】従来例のルーフモールディングの装着過程を示す断面図である。
【図13】従来例のルーフモールディングの装着過程を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
図1〜図10は本発明の一実施形態を示し、図1は車両1の全体斜視図、図2は車両1のルーフモールディング10が装着された箇所の要部斜視図、図3はルーフモールディング10が装着された箇所を示す平面図、図4(a)は図3のSB−SB線断面図、(b)は図3のSA−SA線断面図、図5は固定用クリップ20の上面側から見た斜視図、図6は固定用クリップ20の底面図、図7は固定用クリップ20のルーフモールディング10への装着過程を示す斜視図、図8は固定用クリップ20のルーフモールディング10への装着過程を示す斜視図、図9(a)、(b)及び図10(a)、(b)はそれぞれルーフモールディング10の取付作業を説明する断面図である。
【0023】
図1及び図2に示すように、車両1の車体パネルであるルーフパネル2と同じく車体パネルである車体サイドパネル3の接合箇所には、長尺状の溝部4が設けられている。この溝部4を覆うようにして車両用モールディングであるルーフモールディング10が取り付けられている。以下、その取付構造を詳しく説明する。
【0024】
図3及び図4(a)、(b)に示すように、長尺状の溝部4には、車体側係止部5が間隔を置いて立設されている。車体側係止部5は、Tスタッド、リベットクリップ等であり、先端部の円錐テーパ部5aの下端に係止溝部5bを有する。
【0025】
ルーフモールディング10は、溝部4の形状と同様の長尺状の部材である。ルーフモールディング10は、幅方向の中央が最も外側に突出する湾曲形状であり、その幅方向の両端には内面側に向かって突出するフランジ部10aがそれぞれ設けられている。この一対のフランジ部10aを利用してルーフモールディング10の内面側に固定用クリップ20が装着されている。
【0026】
図4(a)、(b)、図5及び図6に示すように、固定用クリップ20は、クリップ本体21と、クリップ本体21に設けられた一対のクリップ側係止部22と、クリップ本体21の両側よりそれぞれ延設された一対のクリップ固定部23,24と、クリップ本体21より上方に突出する一対の羽根部25とを備えている。固定用クリップ20は、ポリアセタール(POM)等の合成樹脂製である。
【0027】
クリップ本体21は、その上面がルーフモールディング10の内面に隙間d1を介して配置されている。クリップ本体21は、間隔を置いて配置された一対の側板部21aと、この一対の側板部21a間を連結する複数の連結板部21bとを有する。一の連結板部21bには、弾性逃げ用長孔21cが形成されている。
【0028】
一対のクリップ側係止部22は、一対の側板部21a間に間隔を置いて架設されている。一対のクリップ側係止部22間のスペースは、車体側係止部5が進入する係止用貫通孔26とされている。一対のクリップ側係止部22には、この係止用貫通孔26に臨むようにして爪部22aがそれぞれ設けられている。この一対の爪部22aが車体側係止部5の係止溝部5bに係止される。一対のクリップ側係止部22は、車体側係止部5の係止用貫通孔26への進入を弾性変形によって許容し、進入した車体側係止部5の係止溝部5bに一対の爪部22aが係止する。特に、一方のクリップ側係止部22は、弾性逃げ用長孔21cによって容易に弾性変形する。
【0029】
一方のクリップ固定部23は、クリップ本体21の両側部より互いに逆斜め方向に延設された一対の係止アーム部23aと、クリップ本体21の側部より一対の係止アーム部23aの間に突出された固定係止爪23bとから構成されている。固定係止爪23bは、一対の係止アーム部23aより一段低い位置に設けられている。一方のクリップ固定部23は、図8に示すように、フランジ部10aの切欠部10bを利用し位置決めすると共に、一対の係止アーム部23aと固定係止爪23bで一方のフランジ部10aを挟み込むことによってルーフモールディング10に係止されている。
【0030】
他方のクリップ固定部24は、クリップ本体21の側部より間隔を置いて突設された一対の固定係止壁24aと、クリップ本体21の側部より延設され、一対の固定係止壁24aの間に配置された撓みアーム係止部24bとから構成されている。他方のクリップ固定部24は、一対の固定係止壁24aと撓みアーム係止部24bで他方のフランジ部10aを挟み込むことによってルーフモールディング10に係止されている。
【0031】
一対の羽根部25は、クリップ本体21の一対の側板部21aの上端部よりルーフモールディング10の内面側に向かって互いに逆斜め上方に突出されている。一対の羽根部25は、ルーフモールディング10側からの押圧力によって下方に向かって撓み変形する。一対の羽根部25は、一対のクリップ側係止部22の間の領域に亘って配置されている。これにより、一対の羽根部25は、一対のクリップ側係止部22のすぐ近くの上方位置に配置されている。各羽根部25の先端面、つまり、ルーフモールディング10の内面に当設する面は、アール面25aに形成されている。
【0032】
次に、ルーフモールディング10の取り付け作業を説明する。先ず、図7及び図8に示すように、ルーフモールディング10の内面側の適所に固定用クリップ20を装着する。
【0033】
次に、図9(a)、(b)に示すように、ルーフモールディング10を車両1の溝部4の上方に位置合わせし、ルーフモールディング10を溝部4に上方から押し込む。すると、先ず、固定用クリップ20のクリップ側係止部22の下端が車体側係止部5の上面に突き当たる。この状態より更に押し込むと、図10(a)、(b)に示すように、その押圧力により一対の羽根部25が撓み変形すると共に一対のクリップ側係止部22が係止用貫通孔26を広げる方向に弾性変形して車体側係止部5が係止用貫通孔26に挿入される。挿入完了位置まで挿入されると、図4(a)、(b)に示すように、一対のクリップ側係止部22が弾性復帰変形して車体側係止部5に係止される。これで、取り付けが完了する。
【0034】
ルーフモールディング10を溝部4に押し込む過程にあって、一対のクリップ側係止部22が車体側係止部5に当接すると、車体側係止部5からの反力によってクリップ本体21がルーフモールディング10の内面側に押圧され、図10(a)、(b)に示すように、この押圧力によって一対の羽根部25が撓み変形し、この一対の羽根部25の撓み変形によってクリップ本体21のルーフモールディング10の内面側への変位が小さく抑制され、ルーフモールディング10の内面には撓み変形する一対の羽根部25しか当接せず、クリップ本体21が当接しないため、ルーフモールディング10には打痕ができるようなダメージが作用しない。つまり、羽根部25は撓み変形が大きくなればなるほど、ルーフモールディング10への反力を強くするため、図10(a)、(b)に示すように、クリップ本体21とルーフモールディング10間には隙間d(d<d1))が保持される。
【0035】
又、ルーフモールディング10からの押し込み力は、撓み変形する一対の羽根部25を介してクリップ本体21に伝達されるため、小さな押し込み力で一対のクリップ側係止部22と車体側係止部5が係止される。以上より、ルーフモールディング10の打痕の発生を有効に防止でき、しかも、ルーフモールディング10を小さな押し込み力で取り付けできる。
【0036】
一対の羽根部25は、一対のクリップ側係止部22の上方位置に設けられている。従って、ルーフモールディング10から一対の羽根部25を介してクリップ本体21に伝達される押圧力が一対のクリップ側係止部22に有効に作用するため、ルーフモールディング10の押し込み力をより低減できる。
【0037】
一対の羽根部25の各ルーフモールディング10の内面に当接する面は、アール面25aである。従って、一対の羽根部25が仮にルーフモールディング10に強く当たった場合でも打痕の発生を防止できる。
【0038】
前記実施形態では、一対の羽根部25の各ルーフモールディング10の内面に当接する面は、取り付け前の状態でルーフモールディング10の内面に当接するよう設定されているが、取り付け前の状態ではルーフモールディング10の内面より離間するよう設定しても良い。
【0039】
前記実施形態では、車両用モールディングは、ルーフモールディング10であるが、これに限定されるものではなく、本発明は、ウインドウモールディング、サイドモールディング等にも同様に適用できることはもちろんである。
【符号の説明】
【0040】
1 車両
2 ルーフパネル(車体パネル)
3 車体サイドパネル(車体パネル)
4 溝部
5 車体側係止部
10 ルーフモールディング(車両用モールディング)
20 固定用クリップ
21 クリップ本体
22 クリップ側係止部
25 羽根部
25a アール面
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用モールディングを車体パネルの溝部に取り付ける車両用モールディングの取付構造、及び、この取り付けに使用する固定用クリップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より種々の車両用モールディングの取付構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。その一従来例が図11〜図13に示されている。
【0003】
図11において、車体パネル50には、長尺状の溝部51が設けられている。この溝部51には、車体側係止部52が立設されている。車両用モールディングであるルーフモールディング60は、溝部51の形状と同様に長尺状で、固定用クリップ70を用いて溝部51を覆うようにして取り付けられている。
【0004】
固定用クリップ70は、ルーフモールディング60の内面に隙間d2を介して配置されたクリップ本体71と、このクリップ本体71に設けられ、車体側係止部52に係止される一対のクリップ側係止部72と、クリップ本体71の両端側よりそれぞれ延設され、ルーフモールディング60の幅方向の両端に固定された両側のクリップ固定部73とを備えている。
【0005】
次に、ルーフモールディング60の取り付け作業を説明する。図12に示すように、内面側に固定用クリップ70を装着したルーフモールディング60を車体パネル50の溝部51の上方に位置合わせし、ルーフモールディング60を溝部51に上方から押し込む。すると、先ず、一対のクリップ側係止部72が車体側係止部52に突き当たる。この状態より更に押し込むと、図13に示すように、クリップ本体71がルーフモールディング60の内面側に変位しつつ、一対のクリップ側係止部72がその間を広げる方向に弾性変形して車体側係止部52が一対のクリップ側係止部72間に進入する。挿入完了位置まで挿入されると、図11に示すように、一対のクリップ側係止部72が弾性復帰変形して車体側係止部52に係止される。これで、取り付けが完了する。
【0006】
ルーフモールディング60の溝部51への押し込み過程にあって、一対のクリップ側係止部72が車体側係止部52に当接すると、車体側係止部52からの反力によってクリップ本体71がルーフモールディング60の内面側に押圧される。しかし、クリップ本体71とルーフモールディング60の内面との間に隙間d2が介在されているため、クリップ本体71とルーフモールディング60間が強い衝撃力で突き当たらない。これにより、ルーフモールディング60に打痕が発生することを極力防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実開平2−82647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前記従来の車両用モールディングであるルーフモールディング60の取付構造では、クリップ本体71とルーフモールディング60との間に隙間d2を介在させたとしても、ルーフモールディング60に必要以上の押し込み力が作用されると、クリップ本体71とルーフモールディング60が激しく突き当たることになる。すると、クリップ本体71のエッジに対応するルーフモールディング60の箇所に打痕が発生してしまうことがあった。特に、光沢のあるルーフモールディングの場合には、少しの打痕でも目立ち、その解決策が望まれている。
【0009】
また、クリップ本体71とルーフモールディング60との間に隙間d2があると、車体側係止部52からの反力によってクリップ本体71がルーフモールディング60側に逃げるため、大きな押し込み力(挿入ストローク)が必要であった。特に、幅広のルーフモールディング60では、押し込み力(挿入ストローク)が大きくなり、その解決策が望まれている。
【0010】
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、車両用モールディングの打痕の発生を有効に防止でき、しかも、車両用モールディングを小さな押し込み力で取り付けできる車両用モールディングの取付構造、及び、固定用クリップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1の発明は、車両用モールディングの内面側に固定用クリップを固定し、前記固定用クリップを車体パネルの溝部に立設された車体側係止部に係止することにより、前記車両用モールディングを前記溝部に取り付ける車両用モールディングの取付構造であって、前記固定用クリップは、前記車両用モールディングの内面に隙間を介して配置されたクリップ本体と、前記クリップ本体に設けられ、前記車両用モールディングを前記車体側係止部に係止するクリップ側係止部と、前記クリップ本体の両側よりそれぞれ延設され、前記車両用モールディングの幅方向の両端に固定された両側のクリップ固定部と、前記クリップ本体より前記車両用モールディングの内面に向かって突出し、前記車両用モールディング側からの押圧力によって撓み変形する羽根部とを備えたことを特徴とする車両用モールディングの取付構造である。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1記載の車両用モールディングの取付構造であって、前記羽根部は、前記クリップ側係止部の上方位置に設けられたことを特徴とする車両用モールディングの取付構造である。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2記載の車両用モールディングの取付構造であって、前記羽根部の前記車両用モールディングとの当接面は、アール面であることを特徴とする車両用モールディングの取付構造である。
【0014】
請求項4の発明は、車両用モールディングの内面側に固定し、前記車両用モールディングを車体の溝部に取り付ける固定用クリップであって、前記車両用モールディングの内面に隙間を介して配置されたクリップ本体と、前記クリップ本体に設けられ、前記車両用モールディングを前記車体側係止部に係止するクリップ側係止部と、前記クリップ本体の両側よりそれぞれ延設され、前記車両用モールディングの幅方向の両端に固定された両側のクリップ固定部と、前記クリップ本体より前記車両用モールディングの内面に向かって突出し、前記車両用モールディング側からの押圧力によって撓み変形する羽根部とを備えたことを特徴とする固定用クリップである。
【0015】
請求項5の発明は、請求項4記載の固定用クリップであって、前記羽根部は、前記クリップ側係止部の上方位置に設けられたことを特徴とする固定用クリップである。
【0016】
請求項6の発明は、請求項4又は請求項5記載の固定用クリップであって、前記羽根部の前記車両用モールディングとの当接面は、アール面であることを特徴とする固定用クリップである。
【発明の効果】
【0017】
請求項1及び請求項4の発明によれば、車両用モールディングを車体パネルの溝部に取り付ける過程にあって、クリップ側係止部が車体側係止部に当接すると、車体側係止部からの反力によってクリップ本体が車両用モールディングの内面側に押圧され、この押圧力によって羽根部が撓み変形し、この撓み変形によってクリップ本体の車両用モールディングの内面側への変位が小さく抑制され、車両用モールディングの内面には撓み変形する羽根部しか当接しないため、車両用モールディングには打痕ができるようなダメージが作用しない。又、車両用モールディングからの押し込み力が撓み変形した羽根部を介してクリップ本体に伝達されるため、小さな押し込み力でクリップ側係止部と車体側係止部が係止される。以上より、車両用モールディングの打痕の発生を有効に防止でき、しかも、車両用モールディングを小さな押し込み力で取り付けできる。
【0018】
請求項2及び請求項5の発明によれば、車両用モールディングから羽根部を介してクリップ本体に伝達される押圧力がクリップ側係止部に有効に作用するため、車両用モールディングの押し込み力の低減を図ることができる。
【0019】
請求項3及び請求項6の発明によれば、一対の羽根部が仮に車両用モールディングに強く当たった場合でも打痕の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態を示し、車両の全体斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態を示し、ルーフモールディングが装着された箇所の要部斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態を示し、ルーフモールディングが装着された箇所を示す平面図である。
【図4】本発明の一実施形態を示し、(a)は図3のSB−SB線断面図、(b)は図3のSA−SA線断面図である。
【図5】本発明の一実施形態を示し、固定用クリップの上面側から見た斜視図である。
【図6】本発明の一実施形態を示し、固定用クリップの底面図である。
【図7】本発明の一実施形態を示し、固定用クリップのルーフモールディングへの装着過程を示す斜視図である。
【図8】本発明の一実施形態を示し、固定用クリップのルーフモールディングへの装着過程を示す斜視図である。
【図9】本発明の一実施形態を示し、(a)、(b)はそれぞれルーフモールディングの取付作業を説明する断面図である。
【図10】本発明の一実施形態を示し、(a)、(b)はそれぞれルーフモールディングの取付作業を説明する断面図である。
【図11】従来例のルーフモールディングの装着状態を示す断面図である。
【図12】従来例のルーフモールディングの装着過程を示す断面図である。
【図13】従来例のルーフモールディングの装着過程を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
図1〜図10は本発明の一実施形態を示し、図1は車両1の全体斜視図、図2は車両1のルーフモールディング10が装着された箇所の要部斜視図、図3はルーフモールディング10が装着された箇所を示す平面図、図4(a)は図3のSB−SB線断面図、(b)は図3のSA−SA線断面図、図5は固定用クリップ20の上面側から見た斜視図、図6は固定用クリップ20の底面図、図7は固定用クリップ20のルーフモールディング10への装着過程を示す斜視図、図8は固定用クリップ20のルーフモールディング10への装着過程を示す斜視図、図9(a)、(b)及び図10(a)、(b)はそれぞれルーフモールディング10の取付作業を説明する断面図である。
【0023】
図1及び図2に示すように、車両1の車体パネルであるルーフパネル2と同じく車体パネルである車体サイドパネル3の接合箇所には、長尺状の溝部4が設けられている。この溝部4を覆うようにして車両用モールディングであるルーフモールディング10が取り付けられている。以下、その取付構造を詳しく説明する。
【0024】
図3及び図4(a)、(b)に示すように、長尺状の溝部4には、車体側係止部5が間隔を置いて立設されている。車体側係止部5は、Tスタッド、リベットクリップ等であり、先端部の円錐テーパ部5aの下端に係止溝部5bを有する。
【0025】
ルーフモールディング10は、溝部4の形状と同様の長尺状の部材である。ルーフモールディング10は、幅方向の中央が最も外側に突出する湾曲形状であり、その幅方向の両端には内面側に向かって突出するフランジ部10aがそれぞれ設けられている。この一対のフランジ部10aを利用してルーフモールディング10の内面側に固定用クリップ20が装着されている。
【0026】
図4(a)、(b)、図5及び図6に示すように、固定用クリップ20は、クリップ本体21と、クリップ本体21に設けられた一対のクリップ側係止部22と、クリップ本体21の両側よりそれぞれ延設された一対のクリップ固定部23,24と、クリップ本体21より上方に突出する一対の羽根部25とを備えている。固定用クリップ20は、ポリアセタール(POM)等の合成樹脂製である。
【0027】
クリップ本体21は、その上面がルーフモールディング10の内面に隙間d1を介して配置されている。クリップ本体21は、間隔を置いて配置された一対の側板部21aと、この一対の側板部21a間を連結する複数の連結板部21bとを有する。一の連結板部21bには、弾性逃げ用長孔21cが形成されている。
【0028】
一対のクリップ側係止部22は、一対の側板部21a間に間隔を置いて架設されている。一対のクリップ側係止部22間のスペースは、車体側係止部5が進入する係止用貫通孔26とされている。一対のクリップ側係止部22には、この係止用貫通孔26に臨むようにして爪部22aがそれぞれ設けられている。この一対の爪部22aが車体側係止部5の係止溝部5bに係止される。一対のクリップ側係止部22は、車体側係止部5の係止用貫通孔26への進入を弾性変形によって許容し、進入した車体側係止部5の係止溝部5bに一対の爪部22aが係止する。特に、一方のクリップ側係止部22は、弾性逃げ用長孔21cによって容易に弾性変形する。
【0029】
一方のクリップ固定部23は、クリップ本体21の両側部より互いに逆斜め方向に延設された一対の係止アーム部23aと、クリップ本体21の側部より一対の係止アーム部23aの間に突出された固定係止爪23bとから構成されている。固定係止爪23bは、一対の係止アーム部23aより一段低い位置に設けられている。一方のクリップ固定部23は、図8に示すように、フランジ部10aの切欠部10bを利用し位置決めすると共に、一対の係止アーム部23aと固定係止爪23bで一方のフランジ部10aを挟み込むことによってルーフモールディング10に係止されている。
【0030】
他方のクリップ固定部24は、クリップ本体21の側部より間隔を置いて突設された一対の固定係止壁24aと、クリップ本体21の側部より延設され、一対の固定係止壁24aの間に配置された撓みアーム係止部24bとから構成されている。他方のクリップ固定部24は、一対の固定係止壁24aと撓みアーム係止部24bで他方のフランジ部10aを挟み込むことによってルーフモールディング10に係止されている。
【0031】
一対の羽根部25は、クリップ本体21の一対の側板部21aの上端部よりルーフモールディング10の内面側に向かって互いに逆斜め上方に突出されている。一対の羽根部25は、ルーフモールディング10側からの押圧力によって下方に向かって撓み変形する。一対の羽根部25は、一対のクリップ側係止部22の間の領域に亘って配置されている。これにより、一対の羽根部25は、一対のクリップ側係止部22のすぐ近くの上方位置に配置されている。各羽根部25の先端面、つまり、ルーフモールディング10の内面に当設する面は、アール面25aに形成されている。
【0032】
次に、ルーフモールディング10の取り付け作業を説明する。先ず、図7及び図8に示すように、ルーフモールディング10の内面側の適所に固定用クリップ20を装着する。
【0033】
次に、図9(a)、(b)に示すように、ルーフモールディング10を車両1の溝部4の上方に位置合わせし、ルーフモールディング10を溝部4に上方から押し込む。すると、先ず、固定用クリップ20のクリップ側係止部22の下端が車体側係止部5の上面に突き当たる。この状態より更に押し込むと、図10(a)、(b)に示すように、その押圧力により一対の羽根部25が撓み変形すると共に一対のクリップ側係止部22が係止用貫通孔26を広げる方向に弾性変形して車体側係止部5が係止用貫通孔26に挿入される。挿入完了位置まで挿入されると、図4(a)、(b)に示すように、一対のクリップ側係止部22が弾性復帰変形して車体側係止部5に係止される。これで、取り付けが完了する。
【0034】
ルーフモールディング10を溝部4に押し込む過程にあって、一対のクリップ側係止部22が車体側係止部5に当接すると、車体側係止部5からの反力によってクリップ本体21がルーフモールディング10の内面側に押圧され、図10(a)、(b)に示すように、この押圧力によって一対の羽根部25が撓み変形し、この一対の羽根部25の撓み変形によってクリップ本体21のルーフモールディング10の内面側への変位が小さく抑制され、ルーフモールディング10の内面には撓み変形する一対の羽根部25しか当接せず、クリップ本体21が当接しないため、ルーフモールディング10には打痕ができるようなダメージが作用しない。つまり、羽根部25は撓み変形が大きくなればなるほど、ルーフモールディング10への反力を強くするため、図10(a)、(b)に示すように、クリップ本体21とルーフモールディング10間には隙間d(d<d1))が保持される。
【0035】
又、ルーフモールディング10からの押し込み力は、撓み変形する一対の羽根部25を介してクリップ本体21に伝達されるため、小さな押し込み力で一対のクリップ側係止部22と車体側係止部5が係止される。以上より、ルーフモールディング10の打痕の発生を有効に防止でき、しかも、ルーフモールディング10を小さな押し込み力で取り付けできる。
【0036】
一対の羽根部25は、一対のクリップ側係止部22の上方位置に設けられている。従って、ルーフモールディング10から一対の羽根部25を介してクリップ本体21に伝達される押圧力が一対のクリップ側係止部22に有効に作用するため、ルーフモールディング10の押し込み力をより低減できる。
【0037】
一対の羽根部25の各ルーフモールディング10の内面に当接する面は、アール面25aである。従って、一対の羽根部25が仮にルーフモールディング10に強く当たった場合でも打痕の発生を防止できる。
【0038】
前記実施形態では、一対の羽根部25の各ルーフモールディング10の内面に当接する面は、取り付け前の状態でルーフモールディング10の内面に当接するよう設定されているが、取り付け前の状態ではルーフモールディング10の内面より離間するよう設定しても良い。
【0039】
前記実施形態では、車両用モールディングは、ルーフモールディング10であるが、これに限定されるものではなく、本発明は、ウインドウモールディング、サイドモールディング等にも同様に適用できることはもちろんである。
【符号の説明】
【0040】
1 車両
2 ルーフパネル(車体パネル)
3 車体サイドパネル(車体パネル)
4 溝部
5 車体側係止部
10 ルーフモールディング(車両用モールディング)
20 固定用クリップ
21 クリップ本体
22 クリップ側係止部
25 羽根部
25a アール面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用モールディングの内面側に固定用クリップを固定し、前記固定用クリップを車体パネルの溝部に立設された車体側係止部に係止することにより、前記車両用モールディングを前記溝部に取り付ける車両用モールディングの取付構造であって、
前記固定用クリップは、前記車両用モールディングの内面に隙間を介して配置されたクリップ本体と、前記クリップ本体に設けられ、前記車両用モールディングを前記車体側係止部に係止するクリップ側係止部と、前記クリップ本体の両側よりそれぞれ延設され、前記車両用モールディングの幅方向の両端に固定された両側のクリップ固定部と、前記クリップ本体より前記車両用モールディングの内面に向かって突出し、前記車両用モールディング側からの押圧力によって撓み変形する羽根部とを備えたことを特徴とする車両用モールディングの取付構造。
【請求項2】
請求項1記載の車両用モールディングの取付構造であって、
前記羽根部は、前記クリップ側係止部の上方位置に設けられたことを特徴とする車両用モールディングの取付構造。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の車両用モールディングの取付構造であって、
前記羽根部の前記車両用モールディングとの当接面は、アール面であることを特徴とする車両用モールディングの取付構造。
【請求項4】
車両用モールディングの内面側に固定し、前記車両用モールディングを車体の溝部に取り付ける固定用クリップであって、
前記車両用モールディングの内面に隙間を介して配置されたクリップ本体と、
前記クリップ本体に設けられ、前記車両用モールディングを前記車体側係止部に係止するクリップ側係止部と、
前記クリップ本体の両側よりそれぞれ延設され、前記車両用モールディングの幅方向の両端に固定された両側のクリップ固定部と、
前記クリップ本体より前記車両用モールディングの内面に向かって突出し、前記車両用モールディング側からの押圧力によって撓み変形する羽根部とを備えたことを特徴とする固定用クリップ。
【請求項5】
請求項4記載の固定用クリップであって、
前記羽根部は、前記クリップ側係止部の上方位置に設けられたことを特徴とする固定用クリップ。
【請求項6】
請求項4又は請求項5記載の固定用クリップであって、
前記羽根部の前記車両用モールディングとの当接面は、アール面であることを特徴とする固定用クリップ。
【請求項1】
車両用モールディングの内面側に固定用クリップを固定し、前記固定用クリップを車体パネルの溝部に立設された車体側係止部に係止することにより、前記車両用モールディングを前記溝部に取り付ける車両用モールディングの取付構造であって、
前記固定用クリップは、前記車両用モールディングの内面に隙間を介して配置されたクリップ本体と、前記クリップ本体に設けられ、前記車両用モールディングを前記車体側係止部に係止するクリップ側係止部と、前記クリップ本体の両側よりそれぞれ延設され、前記車両用モールディングの幅方向の両端に固定された両側のクリップ固定部と、前記クリップ本体より前記車両用モールディングの内面に向かって突出し、前記車両用モールディング側からの押圧力によって撓み変形する羽根部とを備えたことを特徴とする車両用モールディングの取付構造。
【請求項2】
請求項1記載の車両用モールディングの取付構造であって、
前記羽根部は、前記クリップ側係止部の上方位置に設けられたことを特徴とする車両用モールディングの取付構造。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の車両用モールディングの取付構造であって、
前記羽根部の前記車両用モールディングとの当接面は、アール面であることを特徴とする車両用モールディングの取付構造。
【請求項4】
車両用モールディングの内面側に固定し、前記車両用モールディングを車体の溝部に取り付ける固定用クリップであって、
前記車両用モールディングの内面に隙間を介して配置されたクリップ本体と、
前記クリップ本体に設けられ、前記車両用モールディングを前記車体側係止部に係止するクリップ側係止部と、
前記クリップ本体の両側よりそれぞれ延設され、前記車両用モールディングの幅方向の両端に固定された両側のクリップ固定部と、
前記クリップ本体より前記車両用モールディングの内面に向かって突出し、前記車両用モールディング側からの押圧力によって撓み変形する羽根部とを備えたことを特徴とする固定用クリップ。
【請求項5】
請求項4記載の固定用クリップであって、
前記羽根部は、前記クリップ側係止部の上方位置に設けられたことを特徴とする固定用クリップ。
【請求項6】
請求項4又は請求項5記載の固定用クリップであって、
前記羽根部の前記車両用モールディングとの当接面は、アール面であることを特徴とする固定用クリップ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−131851(P2011−131851A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−295386(P2009−295386)
【出願日】平成21年12月25日(2009.12.25)
【出願人】(504136889)株式会社ファルテック (57)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月25日(2009.12.25)
【出願人】(504136889)株式会社ファルテック (57)
【Fターム(参考)】
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