説明

車両用内装装置

【課題】ノブの爪部を成形するためのスライド型を利用してノブの箱状部の肉厚を薄くすることができる車両用内装装置の提供。
【解決手段】装置本体20と、ノブスライド方向Aにスライド可能なノブ30と、を有する。装置本体20は、爪受け部21と、ノブスライド方向Aと直交するノブスライド直交方向Bに間隔をおいて設けられる一対のスライドガイド22と、を備えている。ノブ30は、ノブ意匠部31と、ノブ意匠部31から反車室側に突出して設けられる箱状部32と、爪受け部21に引っ掛かる爪部33と、を備えている。ノブ意匠部31の反車室側面31cは、ノブスライド直交方向Bの断面視で直線状または略直線状になっており、箱状部32は、一対のスライドガイド22間に入り込んでおりノブスライド直交方向Bの両側面32dで一対のスライドガイド22に摺動接触可能とされている。爪部33は、箱状部32から反車室側に延びて設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車室天井に配置されるオーバーヘッドコンソール装置等の車両用内装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図9〜図12は、従来の車室天井に配置される車両用内装装置1を示している。
装置1は、車室天井に配置される装置本体2と、装置本体2にノブスライド方向に直線状にスライド可能に支持されるノブ3と、を有する。
【0003】
装置本体2は、爪受け部2a(図10参照)と、上下方向及びノブスライド方向Aと直交するノブスライド直交方向Bに間隔をおいて設けられる一対のスライドガイド2b(図11参照)と、を備えている。
ノブ3は、図9に示すように、ノブ意匠部3aと、ノブ意匠部3aの上面(反車室側面、裏面)3eから上方に突出して設けられる箱状部3bと、ノブ意匠部3aの上面3eから上方に延びており爪受け部2aに引っ掛かる爪部3cと、一対のガイドリブ3dと、を備えている。
【0004】
ノブ意匠部3aの上面3eは、図10、図11に示すように、ノブスライド直交方向Bの断面視で、下方に(車室側に)凸となる凸面になっている。
【0005】
箱状部3bは、図10に示すように、爪部3cの根元部に連なっており、爪部3cの強度を高めている。また、箱状部3bは、爪部3cとの間に爪受け部2aを挟みこんでおりノブ3の装置本体2に対する上下方向のがたつきを抑えている。箱状部3bが爪部3cとの間に爪受け部2aを挟み込んでいるため、箱状部3bのノブ意匠部3aからの上方への突出量は、爪受け部2a付近までの所定量とされている。
なお、図9に示すように、箱状部3bの、ノブスライド方向Aの長さは比較的長くされており、ノブスライド直交方向Bの長さ(厚さ)は比較的短く(薄く)されている。箱状部3bの、ノブスライド方向Aの長さが比較的長くされているのは、箱状部3bのノブスライド方向Aの長さを長くしてもノブ3を装置本体2に組付けることができ組付け後においてもノブ3を装置本体2に対してノブスライド方向Aにスライドさせる際に問題が生じないからである。また、箱状部3bの、ノブスライド直交方向Bの長さ(厚さ)が比較的短く(薄く)されているのは、箱状部3bのノブスライド直交方向Bの長さ(厚さ)を長く(厚く)すると、箱状部3bが装置本体2のスライドガイド2bに干渉してしまい、ノブ3を装置本体2に組付けることができなくなってしまうからである。
【0006】
一対のガイドリブ3dは、図11に示すように、ノブ3の、ノブスライド直交方向Bの両端部に設けられている。一対のガイドリブ3dは、一対のスライドガイド2bの、ノブスライド直交方向Bの両外側面と摺動接触可能とされている。
【0007】
ところで、ノブ3は、図12に示すように、上下方向に移動する上下型4と、爪部3cを成形するためにノブスライド直交方向Bにスライドするスライド型5とを用いて成形されている。また、箱状部3bが樹脂の塊になってしまいノブ3に成形時のヒケが生じることを抑制するために、図9に示すように、上下型4を利用して箱状部3bの一部分3fを抜いて箱状部3bのノブスライド直交方向Bの肉厚を薄くしている。
【0008】
しかし、従来の車両用内装装置1には、つぎの問題点がある。
箱状部3bのノブスライド直交方向Bの長さが短いにもかかわらず、上下型4を利用して箱状部3bの一部分3fを抜いて箱状部3bのノブスライド直交方向Bの肉厚を薄くしているため、一部分3fを抜くための金型部分が薄くなってしまい、金型の強度が低下し金型が破損するおそれがある。
金型が薄くなることを抑制するためには、ノブスライド直交方向Bにスライドするスライド型5を利用して箱状部3bの肉厚を薄くすることが望ましい。なぜならば、箱状部3bのノブ意匠部3aからの上方への突出量が所定量とされている下で箱状部3bのノブスライド方向Aの長さが比較的長くされているため、スライド型5を利用した場合、上下型4を利用した場合に比べて、箱状部3bの肉厚を薄くするための金型部分を厚く設定できるからである。しかし、従来の装置1では、図12に示すように、ノブ意匠部3aの上面3eが、ノブスライド直交方向Bの断面視で下方に凸となる凸面になっており、一対のガイドリブ3dがノブ3のノブスライド直交方向Bの両端部に設けられているため、ノブ意匠部3aおよびガイドリブ3dが邪魔になり、スライド型5を利用して箱状部3bの肉厚を薄くすることができない。
【特許文献1】特開2007−238049号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、ノブの爪部を成形するためのスライド型を利用してノブの箱状部の肉厚を薄くすることができる車両用内装装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) 装置本体と、
前記装置本体にノブスライド方向に直線状にスライド可能に支持されるノブと、
を有し、
前記装置本体は、爪受け部と、前記ノブスライド方向と直交するノブスライド直交方向に間隔をおいて設けられる一対のスライドガイドと、を備えており、
前記ノブは、車室側面が意匠面を構成するノブ意匠部と、該ノブ意匠部から反車室側に突出して設けられる箱状部と、前記爪受け部に引っ掛かる爪部と、を備えており、
前記ノブ意匠部の反車室側面は、前記ノブスライド直交方向の断面視で、直線状または略直線状になっており、
前記箱状部は、前記装置本体の一対のスライドガイド間に入り込んでおり、前記ノブスライド直交方向の両側面で前記一対のスライドガイドに摺動接触可能とされており、
前記爪部は、前記箱状部から反車室側に延びて設けられている、車両用内装装置。
(2) 前記装置本体には、反車室側に凹み前記ノブ意匠部を受け入れる凹部が設けられており、該凹部は前記ノブスライド方向と同方向に延びて設けられている、(1)記載の車両用内装装置。
【発明の効果】
【0011】
上記(1)の車両用内装装置によれば、つぎの効果を得ることができる。
箱状部が、装置本体の一対のスライドガイド間に入り込んでおりノブスライド直交方向の両側面で一対のスライドガイドに摺動接触可能とされているため、箱状部に従来のガイドリブの役割を持たせることができる。そのため、従来の装置でノブのノブスライド直交方向の両端部に設けていたガイドリブは不要になる。また、ノブ意匠部の反車室側面が、ノブスライド直交方向の断面視で、直線状または略直線状になっている。
従って、従来と異なりノブ意匠部とガイドリブが邪魔になることはなく、ノブの爪部を成形するためのスライド型を利用して箱状部の肉厚を薄くすることができる。
【0012】
上記(2)の車両用内装装置によれば、つぎの効果を得ることができる。
装置本体に、反車室側に凹みノブ意匠部を受け入れる凹部が設けられているため、ノブ意匠部の反車室側面がノブスライド直交方向の断面視で直線上または略直線状になっている場合であっても、ノブ意匠部の反車室側が車室内から見えてしまうことを抑制できる。また、凹部がノブスライド方向と同方向に延びて設けられているため、ノブを装置本体に対してスライドさせる際に凹部が邪魔になることはない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に、本発明実施例の車両用内装装置を、図1〜図8を参照して、説明する。なお、図中、矢印Upは上方(反車室側)を示す。
本発明実施例の車両用内装装置10は、たとえば、車室天井に設けられるオーバーヘッドコンソール装置である。ただし、車両用内装装置10は、スライド操作されるノブを備えていれば、オーバーヘッドコンソール装置に限定されるものではない。以下、本発明実施例及び図示例では、車両用内装装置10がオーバーヘッドコンソール装置である場合を例にとって説明する。
【0014】
本発明実施例の車両用内装装置10は、図1に示すように、装置本体20と、ノブ30と、を有する。
【0015】
装置本体20は、樹脂製である。装置本体20は、車両の運転席と助手席の間または該間より前方の車室天井に固定されて配置されている。装置本体20の下面は意匠面20aとなっており、車両の内装部材の一部を構成している。意匠面20aは、意匠性向上のため、本体20の周囲の車室天井材と面一または略面一となっている。
装置本体20は、図6に示すように、爪受け部21と、ノブ30のスライド面内(上下方向と直交する面内)でノブスライド方向Aと直交するノブスライド直交方向Bに間隔をおいて設けられる一対のスライドガイド22と、反車室側(上方)に凹む凹部23と、図1に示すように、ランプ(マップランプ)24と、を備える。
【0016】
爪受け部21は、図2に示すように、ノブスライド方向Aと同方向(車両左右方向)に延びている。爪受け部21は、凹部23の底面に設けられる上下方向に貫通する孔21aの縁部(その近傍含む)である。
【0017】
一対のスライドガイド22は、図6に示すように、凹部23内に設けられている。一対のスライドガイド22は、図2に示すように、ノブスライド方向Aと同方向に延びている。スライドガイド22の延び方向両端部は、ノブスライド方向A(車両左右方向)と直交するノブスライド直交方向B(車両前後方向)に互いの距離を拡げる方向に所定量延びている。一方のスライドガイド22aのノブスライド直交方向Bの延び量は、他方のスライドガイド22bのノブスライド直交方向Bの延び量よりも大とされており、ノブ30を正規の向きとは反対の向きに装置本体20に組付けようとしたときにノブ30の後述の誤組付け防止リブ35と干渉し、ノブ30を装置本体20に組付けることができないようになっている。
【0018】
凹部23は、図6に示すように、装置本体20の意匠面20aから反車室側に凹む部分である。凹部23は、ノブ30の意匠部31を受け入れており、ノブ30が装置本体20の意匠面20aより車室側(下方)に出っ張ることを防止している。凹部23は、ノブ30の装置本体20に対するスライド動を阻害しないように、ノブスライド方向Aと同方向に延びている。凹部23の幅(ノブスライド直交方向Bの長さ)は、ノブ意匠部31の反車室側が車室内から見えることを抑制するとともにノブ30のスライド動を阻害しないように、ノブ30の幅(ノブスライド直交方向Bの長さ)より若干長くされている。
【0019】
ランプ24は、車室内照明用のランプである。ランプ20は、図1に示すように、装置本体20のノブスライド方向Aの両端部に設けられている。ランプ20は、レンズ25によって車室側からカバーされている。ランプ24のオン・オフ、またはランプ24を図示略の車両ドアが開いているときにオンさせるか否かは、ノブ30を操作することによって、変更できるようになっている。
【0020】
ノブ30は、樹脂製であり、型成形品である。ノブ30は、図7に示すように、上型40と下型41とスライド型50を利用して成形される。型の基本の割り方向は、上下方向である。スライド型50は、ノブスライド直交方向Bと平行な方向にスライドする。
【0021】
ノブ30は、装置本体20にノブスライド方向Aに直線状にスライド可能に支持されるスライドノブである。ノブ30は、図3に示すように、車室側面31aが意匠面を構成するノブ意匠部31と、ノブ意匠部31から反車室側に突出して設けられる箱状部32と、爪受け部21に引っ掛かる爪部33と、延長リブ34と、誤組付け防止リブ35と、を備える。
【0022】
ノブ意匠部31は、図4に示すように、板厚一定または略一定である。ノブ意匠部31は、ノブスライド方向Aを長手方向とする形状である。ノブ意匠部31の車室側面31aには、ノブ30を乗員がスライド操作する際に滑ることを抑制するために、ノブスライド直交方向Bに延びる溝部31bが少なくとも一条(図示例では4条)形成されている。ノブ意匠部31の反車室側面31cは、図6に示すように、ノブスライド直交方向Bの断面視で、直線状または略直線状になっている。図4に示すように、ノブスライド方向Aの断面視で、ノブ意匠部31の反車室側面31cの少なくとも両端部は、反車室側に湾曲している。
【0023】
箱状部32は、ノブ意匠部31の中央部とその近傍に設けられている。箱状部32は、図3に示すように、矩形状または略矩形状の上壁32aと、上壁32aのノブスライド方向Aの両端から車室側にノブ意匠部31まで延びる矩形状または略矩形状の両側壁32bと、図6に示すように、上壁32aの車室側面のノブスライド直交方向Bの中央部からノブ意匠部31まで車室側に延びる延び壁32cと、箱状部32内で延び壁32cのノブスライド直交方向Bの両側に位置する空間部32eと、を備える。
延び壁32cの、ノブスライド方向Aの両端は、両側壁32bに連なっている。
空間部32eは、箱状部32の上下方向及びノブスライド直交方向Bの肉厚を薄くするために設けられている。空間部32eは、図7に示すように、ノブ30成形のスライド型50を利用して成形される。
箱状部32は、図6に示すように、ノブスライド直交方向Bに装置本体20の一対のスライドガイド22間に入り込んでおり、ノブスライド直交方向Bの両側面32dで一対のスライドガイド22のノブスライド直交方向Bの内側面22cに摺動接触可能とされている。
【0024】
爪部33は、箱状部32に設けられている。爪部33は、ノブスライド直交方向Bに間隔をおいて2個設けられている。爪部33は、箱状部32の上壁32aから反車室側に延びノブスライド直交方向Bに弾性変形可能な弾性変形部33aと、弾性変形部33aの延び方向先端部に設けられ装置本体20の爪受け部21に引っ掛かる引っ掛かり部33bと、を備える。
引っ掛かり部33bと箱状部32の上壁32aとの上下方向間には、空間があり、該空間は、図7に示すように、ノブ30成形のスライド型50を利用して成形される。引っ掛かり部33bは、図6に示すように、箱状部32の上壁32aとの間に爪受け部21を挟み込んでおりノブ30の装置本体20に対する上下方向のがたつきを抑えている。
【0025】
延長リブ34は、図3に示すように、箱状部32のノブスライド直交方向Bの両端部からノブスライド方向Aに延びて設けられている。延長リブ34は、ノブスライド直交方向Bに一対のスライドガイド22間に入り込んでいる。延長リブ34のノブスライド直交方向Bの両外側面34aは、ノブスライド直交方向Bで箱状部32の両側面32dと同位置にあり、箱状部32の両側面32dとともに一対のスライドガイド22の内側面22cに摺動接触可能とされている。
【0026】
延長リブ34の両外側面34aと箱状部32の両側面32dが一対のスライドガイド22の内側面22cに摺動接触可能とされているため、延長リブ34の両外側面34aと箱状部32の両側面32dとスライドガイド22の内側面22cとは、ノブ30の装置本体20に対するノブスライド直交方向Bの位置を決めるガイド面になっている(ノブ30がスライドガイド22によってノブスライド方向Aにガイドされている)。
【0027】
誤組付け防止リブ35は、ノブ意匠部31の反車室側面31cから反車室側に突出して設けられている。誤組付け防止リブ35の突出量は、箱状部32の突出量よりも小とされており、ノブ30が正規の向きで装置本体20に組付けられているときに装置本体20に干渉しないようにされている。誤組付け防止リブ35は、ノブスライド方向Aで箱状部32とは異なる位置に設けられている。誤組付け防止リブ35は、ノブ意匠部31の、ノブスライド直交方向Bの一端部またはその近傍のみに設けられている。
【0028】
図8に示すように、ノブ30を成形するときに成形後に誤組付け防止リブ35となる部分には、重なり合っている上下型40,41の境部(PL(パーティングライン))に設けられるランナー42を流れてきた溶融樹脂が流れ込む。成形後に誤組付け防止リブ35となる部分に流れ込んだ溶融樹脂は、成形後に誤組付け防止リブ35となる部分で圧力と流速が低減された後、成形後に誤組付け防止リブ35となる部分以外の部分(成形後にノブ意匠部31、箱状部32、爪部33、延長リブ34となる部分)に流れ込む。なお、図7と図8に示すように、誤組付け防止リブ35は、ノブスライド方向Aで箱状部32とは異なる位置に設けられているため、誤組付け防止リブ35の成形、誤組付け防止リブ35となる部分に溶融樹脂を流れ込ませることが、箱状部32の上壁32aと爪部33の引っ掛かり部33bとの間の部分をスライド型50で抜くこと、箱状部32の空間部32eをスライド型50で抜くことを邪魔することはない。
【0029】
つぎに、本発明実施例の作用を説明する。
本発明実施例では、箱状部32が、装置本体20の一対のスライドガイド22間に入り込んでおりノブスライド直交方向Bの両側面32dで一対のスライドガイド22に摺動接触可能とされているため、箱状部32に従来のガイドリブの役割を持たせることができる。そのため、従来の装置でノブのノブスライド直交方向の両端部に設けていたガイドリブは不要になる。また、ノブ意匠部31の反車室側面31cが、ノブスライド直交方向Bの断面視で、直線状または略直線状になっている。
従って、従来と異なり、ノブ意匠部31とガイドリブが邪魔になることはなく、ノブ30の爪部33を成形するためのスライド型50を利用して箱状部32の肉厚を薄くすることができる。
【0030】
爪部33が箱状部32から反車室側の延びて設けられているため、爪部33がノブ意匠部31から反車室側に延びて設けられている場合に比べて、爪部33の延び方向長さ(上下方向長さ)を短くすることができ、爪部33の強度を向上させることができる。
【0031】
装置本体20に、反車室側に凹みノブ意匠部31を受け入れる凹部23が設けられているため、ノブ意匠部31の反車室側面31cがノブスライド直交方向Bの断面視で直線上または略直線状になっている場合であっても、ノブ意匠部31の反車室側が車室内から見えてしまうことを抑制できる。
【0032】
凹部23がノブスライド方向Aと同方向に延びて設けられているため、ノブ30を装置本体20に対してスライドさせる際に凹部23が邪魔になることはない。
【0033】
ノブ30を成形するときに成形後に誤組付け防止リブ35となる部分に溶融樹脂が流れ込み、成形後に誤組付け防止リブ35となる部分に流れ込んだ溶融樹脂が、成形後に誤組付け防止リブ35となる部分で圧力と流速が低減された後、成形後に誤組付け防止リブ35となる部分以外の部分に流れ込むため、ノブ意匠部31(特に意匠面31a)に成形による波模様(ジェッティング)が出ることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明実施例の車両用内装装置の底面図である。
【図2】本発明実施例の車両用内装装置の装置本体の、ノブが取付けられる部位の底面図である。
【図3】本発明実施例の車両用内装装置のノブの、反車室側から見たときの斜視図である。
【図4】本発明実施例の車両用内装装置のノブの、ノブスライド直交方向からみたときの正面図である。
【図5】本発明実施例の車両用内装装置のノブの、平面図である。
【図6】本発明実施例の車両用内装装置の、ノブとその近傍を示す断面図である。
【図7】本発明実施例の車両用内装装置の、ノブと該ノブの成形型の、箱状部部位での断面図である。
【図8】本発明実施例の車両用内装装置の、ノブと該ノブの成形型の、誤組付け防止リブ部位での断面図である。
【図9】従来の車両用内装装置のノブの、反車室側から見たときの斜視図である。
【図10】従来の車両用内装装置の、ノブとその近傍を示す、箱状部部位での断面図である。
【図11】従来の車両用内装装置の、ノブとその近傍を示す、箱状部以外の部位での断面図である。
【図12】従来の車両用内装装置の、ノブと該ノブの成形型の、箱状部部位での断面図である。
【符号の説明】
【0035】
10 車両用内装装置
20 装置本体
20a 本体の意匠面
21 爪受け部
21a 貫通孔
22,22a、22b スライドガイド
22c スライドガイドの内側面
23 凹部
24 ランプ
25 レンズ
30 ノブ
31 ノブ意匠部
31a ノブ意匠部の車室側面
31c ノブ意匠部の反車室側面
32 箱状部
32a 箱状部の上壁
32b 箱状部の両側壁
32c 箱状部の延び壁
32d 箱状部の両側面
32e 空間部
33 爪部
33a 弾性変形部
33b 引っ掛かり部
34 延長リブ
34a 延長リブの両外側面
35 誤組付け防止リブ35
40 上型
41 下型
42 ランナー
50 スライド型
A ノブスライド方向
B ノブスライド直交方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体と、
前記装置本体にノブスライド方向に直線状にスライド可能に支持されるノブと、
を有し、
前記装置本体は、爪受け部と、前記ノブスライド方向と直交するノブスライド直交方向に間隔をおいて設けられる一対のスライドガイドと、を備えており、
前記ノブは、車室側面が意匠面を構成するノブ意匠部と、該ノブ意匠部から反車室側に突出して設けられる箱状部と、前記爪受け部に引っ掛かる爪部と、を備えており、
前記ノブ意匠部の反車室側面は、前記ノブスライド直交方向の断面視で、直線状または略直線状になっており、
前記箱状部は、前記装置本体の一対のスライドガイド間に入り込んでおり、前記ノブスライド直交方向の両側面で前記一対のスライドガイドに摺動接触可能とされており、
前記爪部は、前記箱状部から反車室側に延びて設けられている、車両用内装装置。
【請求項2】
前記装置本体には、反車室側に凹み前記ノブ意匠部を受け入れる凹部が設けられており、該凹部は前記ノブスライド方向と同方向に延びて設けられている、請求項1記載の車両用内装装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2009−255764(P2009−255764A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−107869(P2008−107869)
【出願日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【出願人】(000185617)小島プレス工業株式会社 (515)
【Fターム(参考)】