説明

車両用前照灯

【課題】一対の可動リフレクタの停止位置の調整が容易であること。
【解決手段】この発明は、半導体型光源2U、2Dと、反射面10U、10Dを有する固定リフレクタ3と、反射面15U、15Dを有する一対の可動リフレクタ4U、4Dと、ソレノイド5と、駆動力伝達機構6と、取付ブラケット8と、第1ストッパ部材11と、第2ストッパ部材12と、を備える。この結果、この発明は、第1ストッパ部材11や第2ストッパ部材12を調整することにより、一対の可動リフレクタ4U、4Dの停止位置の調整を容易に行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、第1配光パターン、たとえば、ロービーム用配光パターン(すれ違い用配光パターン)と、第2配光パターン、たとえば、ハイビーム用配光パターン(走行用配光パターン)と、を切り替えて車両の前方に照射する車両用前照灯に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の車両用前照灯は、従来からある(たとえば、特許文献1)。以下、従来の車両用前照灯について説明する。従来の車両用前照灯は、半導体型光源と、固定リフレクタと、一対の可動リフレクタと、駆動源と、駆動力伝達機構と、ストッパ機構と、を備えるものである。以下、従来の車両用前照灯の作用について説明する。一対の可動リフレクタがストッパ機構の作用で第1停止位置に停止(位置)するときに、半導体型光源を点灯すると、第1配光パターンたとえばロービーム用配光パターンが得られる。その一対の可動リフレクタを駆動源および駆動力伝達機構を介して第1停止位置から第2停止位置に移動させてストッパ機構の作用で第2停止位置に停止させると、第2配光パターンたとえばハイビーム用配光パターンが得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−108777号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、従来の車両用前照灯は、駆動力伝達機構としてラックアンドピニオンから構成されているものであるから、下記の課題がある。すなわち、一対の可動リフレクタの停止位置(第1停止位置や第2停止位置)にずれが生じた場合には、相互に噛み合っているラックと一対のピニオンのうちの一方のピニオンとの歯部を相互に調整し、あるいは、同じく、相互に噛み合っているラックと一対のピニオンとの歯部を相互に調整して、一対の可動リフレクタの停止位置を調整する必要がある。このために、従来の車両用前照灯は、一対の可動リフレクタの停止位置の調整が面倒であるという課題がある。
【0005】
この発明が解決しようとする課題は、一対の配光切替部材の停止位置の調整が容易である車両用前照灯を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明(請求項1にかかる発明)は、半導体型光源と、半導体型光源からの光を反射させる反射面を有する固定リフレクタと、半導体型光源からの光を反射させる反射面と回転運動部材とをそれぞれ有し、回転運動部材を介して第1停止位置と第2停止位置との間を回転可能に配置されている一対の配光切替部材と、一対の回転運動部材の回転軸に対して交差する方向に直線運動する直線運動部材を有する駆動源と、直線運動部材と一対の回転運動部材との間に設けられていて、直線運動部材の直線運動を一対の回転運動部材の回転運動に変換して、一対の配光切替部材を第1停止位置と第2停止位置との間を回転させる駆動力伝達機構と、一対の配光切替部材を第1停止位置に停止させる第1ストッパ部材と、一対の配光切替部材を第2停止位置に停止させる第2ストッパ部材と、を備える、ことを特徴とする。
【0007】
この発明(請求項2にかかる発明)は、第1ストッパ部材が、一対の回転運動部材に設けられている一対の第1回転側ストッパ部材と、一対の回転運動部材を回転可能に支持する支持部材に設けられている一対の第1固定側ストッパ部材と、から構成されていて、一対の第1回転側ストッパ部材と一対の第1固定側ストッパ部材とが当接することにより、一対の配光切替部材を第1停止位置に停止させるストッパ機構であり、第2ストッパ部材が、一対の回転運動部材に設けられている一対の第2回転側ストッパ部材と、一対の回転運動部材を回転可能に支持する支持部材に設けられている一対の第2固定側ストッパ部材と、から構成されていて、一対の第2回転側ストッパ部材と一対の第2固定側ストッパ部材とが当接することにより、一対の配光切替部材を第2停止位置に停止させるストッパ機構である、ことを特徴とする。
【0008】
この発明(請求項3にかかる発明)は、駆動力伝達機構が、直線運動部材に、一対の回転運動部材の回転軸と平行な軸回りに傾動可能に連結されている第1連結部材と、一端が一対の回転運動部材にそれぞれ固定されていて、かつ、他端が第1連結部材のうち直線運動方向を挟んだ箇所にそれぞれ連結されている一対の第2連結部材と、から構成されている、ことを特徴とする。
【0009】
この発明(請求項4にかかる発明)は、第1連結部材が、直線運動部材に、一対の回転運動部材の回転軸と平行な方向に設けられているピンを介して、ピン回りに傾動可能に連結されている、ことを特徴とする。
【0010】
この発明(請求項5にかかる発明)は、第1連結部材が、直線運動部材に、一対の回転運動部材の回転軸と平行な軸回りに傾動可能な可撓部を介して、軸回りに傾動可能に連結されている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
この発明(請求項1にかかる発明)の車両用前照灯は、第1ストッパ部材や第2ストッパ部材を調整することにより、一対の配光切替部材の第1停止位置や第2停止位置の調整を行うことができるので、一対の配光切替部材の第1停止位置や第2停止位置の調整が従来の車両用前照灯と比較して容易である。
【0012】
この発明(請求項2にかかる発明)の車両用前照灯は、第1ストッパ部材の一対の第1回転側ストッパ部材と一対の第1固定側ストッパ部材とが相互に当接する当接面を調整することにより、一対の配光切替部材の第1停止位置の調整を簡単に行うことができる。また、第2ストッパ部材の一対の第2回転側ストッパ部材と一対の第2固定側ストッパ部材とが相互に当接する当接面を調整することにより、一対の配光切替部材の第2停止位置の調整を簡単に行うことができる。
【0013】
この発明(請求項3にかかる発明)の車両用前照灯は、第1連結部材が直線運動部材に対して一対の回転運動部材の回転軸に平行な軸回りに傾動することにより、一対の第2連結部材を介して一対の配光切替部材の第1停止位置や第2停止位置のずれを吸収することができるので、一対の配光切替部材の第1停止位置や第2停止位置のずれの調整が不要となる。もしくは、第1ストッパ部材や第2ストッパ部材の調整による一対の配光切替部材の第1停止位置や第2停止位置の調整をさらに容易に行うことができる。
【0014】
この発明(請求項4にかかる発明)の車両用前照灯は、第1連結部材が直線運動部材に対して一対の回転運動部材の回転軸と平行なピンを介してそのピン回りに傾動することにより、一対の第2連結部材を介して一対の配光切替部材の第1停止位置や第2停止位置のずれを吸収することができるので、一対の配光切替部材の第1停止位置や第2停止位置のずれの調整が不要となる。もしくは、第1ストッパ部材や第2ストッパ部材の調整による一対の配光切替部材の第1停止位置や第2停止位置の調整をさらに容易に行うことができる。
【0015】
この発明(請求項5にかかる発明)の車両用前照灯は、第1連結部材が可撓部を介して直線運動部材に対して一対の回転運動部材の回転軸と平行な軸回りに傾動することにより、一対の第2連結部材を介して一対の配光切替部材の第1停止位置や第2停止位置のずれを吸収することができるので、一対の配光切替部材の第1停止位置や第2停止位置のずれの調整が不要となる。もしくは、第1ストッパ部材や第2ストッパ部材の調整による一対の配光切替部材の第1停止位置や第2停止位置の調整をさらに容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、この発明にかかる車両用前照灯の実施形態1を示したランプユニット斜視図である。
【図2】図2は、固定リフレクタを除いた状態であって、一対の可動リフレクタが第1停止位置に停止している状態を示す図1におけるII矢視図(ランプユニットの側面図)である。
【図3】図3は、固定リフレクタを除いた状態であって、一対の可動リフレクタが第2停止位置に停止している状態を示す図1におけるII矢視図(ランプユニットの側面図)である。
【図4】図4は、一対の可動リフレクタが第1停止位置に停止している状態のときの駆動力伝達機構、第1ストッパ部材、第2ストッパ部材を示す一部拡大斜視図である。
【図5】図5は、ソレノイドと駆動力伝達機構を示す側面図である。
【図6】図6は、駆動力伝達機構、第1ストッパ部材、第2ストッパ部材の作用を示す説明図である。
【図7】図7は、斜めカットオフラインと水平カットオフラインとを有するロービーム用配光パターンを示す説明図である。
【図8】図8は、ハイビーム用配光パターンを示す説明図である。
【図9】図9は、この発明にかかる車両用前照灯の実施形態2を示したソレノイドと駆動力伝達機構の側面図である。
【図10】図10は、この発明にかかる車両用前照灯の実施形態3を示したソレノイドと駆動力伝達機構の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、この発明にかかる車両用前照灯の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。図面において、符号「VU−VD」は、スクリーンの上下の垂直線を示す。符号「HL−HR」は、スクリーンの左右の水平線を示す。なお、この明細書および特許請求の範囲において、「上、下、前、後、左、右」とは、この発明にかかる車両用前照灯を車両(自動車)に取り付けた際の車両の「上、下、前、後、左、右」である。
【0018】
(実施形態1の構成の説明)
図1〜図8は、この発明にかかる車両用前照灯の実施形態1を示す。以下、この実施形態1における車両用前照灯の構成について説明する。図中、符号1は、この実施形態1における車両用前照灯(自動車用前照灯)である。前記車両用前照灯1は、図7に示すロービーム用配光パターン(すれ違い用配光パターン)LPと、図8に示すハイビーム用配光パターン(走行用配光パターン)、を切り替えて車両の前方に照射するものである。前記ロービーム用配光パターンLPは、エルボー点Eを境に、走行車線側(左側)に斜めカットオフラインCL1を有し、かつ、対向車線側(右側)に水平カットオフラインCL2を有する。前記斜めカットオフラインCL1とスクリーンの水平線HL−HRとのなす角度は、約15°である。前記ハイビーム用配光パターンは、第1ハイビーム用配光パターンHP1および第2ハイビーム用配光パターンHP2および第3ハイビーム用配光パターンHP3および減光ロービーム用配光パターンLP1を有する。
【0019】
図1〜図5に示すように、前記車両用前照灯1は、一対の半導体型光源の上側半導体型光源2Uおよび下側半導体型光源2Dと、固定リフレクタ3と、一対の配光切替部材としての上側可動リフレクタ4Uおよび下側可動リフレクタ4Dと、駆動源としてのソレノイド5と、駆動力伝達機構6と、光源取付部材(LEDベース)7と、支持部材としての取付ブラケット8と、ヒートシンク部材9と、第1ストッパ部材11と、第2ストッパ部材12と、図示しないランプハウジングおよびランプレンズ(たとえば、素通しのアウターレンズなど)と、から構成されている。
【0020】
前記上側半導体型光源2Uおよび前記下側半導体型光源2Dおよび前記固定リフレクタ3および前記上側可動リフレクタ4Uおよび前記下側可動リフレクタ4Dおよび前記ソレノイド5および前記駆動力伝達機構6および前記光源取付部材7および前記取付ブラケット8および前記ヒートシンク部材9および前記第1ストッパ部材11および前記第2ストッパ部材12は、ランプユニットを構成する。前記ランプユニット2U、2D、3、4U、4D、5、6、7、8、9、11、12は、前記ランプハウジングおよび前記ランプレンズにより区画されている灯室内に、たとえば光軸調整機構(図示せず)を介して配置されている。なお、前記灯室内には、前記ランプユニット2U、2D、3、4U、4D、5、6、7、8、9、11、12以外に、フォグランプ、コーナリングランプ、クリアランスランプ、ターンシグナルランプなどの他のランプユニットが配置されている場合がある。
【0021】
前記光源取付部材7は、熱伝導性が高い部材から構成されている。前記光源取付部材7および前記取付ブラケット8は、前記ヒートシンク部材9にそれぞれ相互に位置決めされた状態で固定されている。
【0022】
前記ヒートシンク部材9は、熱伝導性が高い部材から構成されている。前記ヒートシンク部材9は、一端部(前端部)の取付部90と、中間部から他端部(後端部)にかけてのフィン部91と、から構成されている。前記ヒートシンク部材9は、前記上側半導体型光源2U、2Dにおいて発生した熱を前記光源取付部材7および前記取付部90を介して前記フィン部91から外部に放射させるものである。前記ヒートシンク部材9は、前記光軸調整機構を介して前記ランプハウジングに取り付けられている。
【0023】
前記半導体型光源2U、2Dは、たとえば、LED、EL(有機EL)などの自発光半導体型光源、すなわち、半導体型光源である。この実施形態では、LEDを使用する。前記上側半導体型光源2Uおよび前記下側半導体型光源2Dは、前記光源取付部材7の上下の取付面にそれぞれ取り付けられている。この結果、前記半導体型光源2Uおよび前記下側半導体型光源2Dは、前記光源取付部材7を介して前記ヒートシンク部材9にそれぞれ取り付けられている。
【0024】
前記固定リフレクタ3は、前記ヒートシンク部材9に固定されている。前記固定リフレクタ3は、パラボラ系の自由曲面(NURBS曲面)からなる上側反射面10Uおよび下側反射面10Dを有する。前記上側反射面10Uは、前記上側半導体型光源2Uからの光を反射させる。前記下側反射面10Dは、前記下側半導体型光源2Dからの光を反射させる。
【0025】
前記上側可動リフレクタ4Uおよび前記下側可動リフレクタ4Dの左右両側には、上側回転軸13U、下側回転軸13Dがそれぞれ左右水平に一体に設けられている。右側(もしくは左側)の前記上側回転軸13Uおよび前記下側回転軸13Dの先端には、円板形状の上側回転運動部材14U、下側回転運動部材14Dがそれぞれ固定されている。
【0026】
前記一対の回転軸13U、13Dおよび前記一対の回転運動部材14U、14Dは、支持部材としての前記取付ブラケット8に回転可能に取り付けられている。この結果、前記上側可動リフレクタ4Uおよび前記下側可動リフレクタ4Dは、前記取付ブラケット8に第1停止位置(図1、図2に示す位置)と第2停止位置(図3に示す位置)との間を回転可能に取り付けられている。前記一対の回転運動部材14U、14Dは、図4中の一点鎖線に示すように、回転軸13U、13Dの回転中心線(以下、単に「回転軸」と称する)回りに回転運動する。前記上側可動リフレクタ4Uおよび前記下側可動リフレクタ4Dには、前記上側可動リフレクタ4Uおよび前記下側可動リフレクタ4Dを第2停止位置から第1停止位置に自動復帰させるスプリング(図示せず)を設ける場合がある。
【0027】
前記上側可動リフレクタ4Uおよび前記下側可動リフレクタ4Dは、パラボラ系の自由曲面(NURBS曲面)からなる上側反射面15U、下側反射面15Dを有する。前記上側反射面15Uは、前記上側半導体型光源2Uからの光を反射させる。前記下側反射面15Dは、前記下側半導体型光源2Dからの光を反射させる。前記上側可動リフレクタ4Uおよび前記下側可動リフレクタ4Dは、図7に示すロービーム用配光パターンLPを車両の前方に照射する際に、前記上側半導体型光源2Uおよび前記下側半導体型光源2Dからの光の一部を遮蔽する機能を有する。
【0028】
前記ソレノイド5は、前記ヒートシンク部材9に固定されている。前記ソレノイド5は、直線運動部材としてのプランジャ(進退ロッド)16を有する。前記プランジャ16は、前記ソレノイド5が無通電状態のときには、第1停止位置(図1、図2、図4に示す後退位置)に位置し、前記ソレノイド5が通電状態のときには、第2停止位置(図3に示す前進位置)に位置する。前記ソレノイド5には、前記プランジャ16を第2停止位置から第1停止位置に自動復帰させるスプリング(図示せず)が設けられている。前記プランジャ16は、第1停止位置と第2停止位置との間を、前記一対の回転運動部材14U、14Dの回転軸に対して交差する方向(この例では、直交する方向)に、直線運動する。
【0029】
前記ソレノイド5の一端(前記ヒートシンク部材9と対向する端)の両側には、半円形の2個の固定部50がそれぞれ一体に設けられている。前記固定部50には、円形の透孔が設けられている。前記ソレノイド5の前記固定部50は、スクリュー51により前記ヒートシンク部材9に固定されている。前記ソレノイド5と前記ヒートシンク部材9との間には、断熱部材(図示せず)を介在させる場合がある。
【0030】
前記駆動力伝達機構6は、前記一対の可動リフレクタ4U、4Dの前記一対の回転運動部材14U、14Dと、前記ソレノイド5の前記プランジャ16との間に設けられている。前記駆動力伝達機構6は、前記ソレノイド5の駆動力を前記上側可動リフレクタ4Uおよび前記下側可動リフレクタ4Dに伝達して、前記上側可動リフレクタ4Uおよび前記下側可動リフレクタ4Dを第1停止位置と第2停止位置との間を移動させるものである。
【0031】
前記駆動力伝達機構6は、第1連結部材61と、一対の第2連結部材62U、62Dと、から構成されている。前記第1連結部材61は、両端部が半円形の直方体形状をなす。前記第1連結部材61は、前記プランジャ16に、前記一対の回転運動部材14U、14Dの回転軸と平行なピン17回りに傾動可能に連結されている。
【0032】
すなわち、前記プランジャ16の先端部は、二股形状をなす。前記プランジャ16の二股形状の先端部には、前記第1連結部材61の中央部が、前記一対の回転運動部材14U、14Dの回転軸と平行な方向に設けられている前記ピン17を介して、前記ピン17回りに傾動可能に連結されている。なお、図6に示すように、前記ピン17が嵌合している前記プランジャ16の嵌合孔あるいは前記第1連結部材61の嵌合孔のうちいずれか一方は、長孔である。
【0033】
前記一対の第2連結部材62U、62Dは、ピン形状をなす。前記一対の第2連結部材62U、62Dの一端は、前記一対の回転運動部材14U、14Dの回転軸から偏心した箇所に固定されている。前記一対の第2連結部材62U、62Dの他端は、前記第1連結部材61のうち直線運動方向を挟んだ箇所にそれぞれ連結されている。
【0034】
すなわち、前記第1連結部材61のうち直線運動方向を挟んだ両端部には、一対の長円形の長孔63U、63Dが直線運動方向と直交する方向に設けられている。前記一対の長孔63U、63Dには、前記一対の第2連結部材62U、62Dの他端がそれぞれ挿入されている。
【0035】
前記第1ストッパ部材11は、前記一対の可動リフレクタ4U、4Dを第1停止位置に停止させるものである。前記第2ストッパ部材12は、前記一対の可動リフレクタ4U、4Dを第2停止位置に停止させるものである。
【0036】
前記第1ストッパ部材11は、一対の第1回転側ストッパ部材18U、18Dと、一対の第1固定側ストッパ部材19U、19Dと、から構成されている。前記第2ストッパ部材12は、一対の第2回転側ストッパ部材20U、20Dと、一対の第2固定側ストッパ部材21U、21Dと、から構成されている。
【0037】
前記一対の第1回転側ストッパ部材18U、18Dと、前記一対の第2回転側ストッパ部材20U、20Dとは、前記一対の回転運動部材14U、14Dの縁に、扇形状に一体にそれぞれ設けられている。前記一対の第1回転側ストッパ部材18U、18Dと、前記一対の第2回転側ストッパ部材20U、20Dとは、扇形状の共通の部材から構成されている。前記共通の部材の一方の当接面を前記一対の第1回転側ストッパ部材18U、18Dとし、前記共通の部材の他方の当接面を前記一対の第2回転側ストッパ部材20U、20Dとする。
【0038】
前記一対の第1固定側ストッパ部材19U、19Dと、前記一対の第2固定側ストッパ部材21U、21Dとは、小立方体形状もしくは小直方体形状をなし、前記取付ブラケット8に一体に設けられている。
【0039】
前記一対の第1回転側ストッパ部材18U、18Dと前記一対の第1固定側ストッパ部材19U、19Dとが当接することにより、前記一対の可動リフレクタ4U、4Dが第1停止位置に停止する。前記一対の第2回転側ストッパ部材20U、20Dと前記一対の第2固定側ストッパ部材21U、21Dとが当接することにより、前記一対の可動リフレクタ4U、4Dが第2停止位置に停止する。
【0040】
(実施形態1の作用の説明)
以下、この実施形態1における車両用前照灯1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
【0041】
まず、上側可動リフレクタ4Uおよび下側可動リフレクタ4Dを第1停止位置(図1、図2、図4に示す状態の位置)に位置させる。すなわち、ソレノイド5への通電を遮断する。すると、図6(A)に示すように、ソレノイド5のプランジャ16は、スプリング力により、図6(A)中の実線矢印方向、すなわち、後退方向に付勢される。
【0042】
それに伴って、駆動力伝達機構6の第1連結部材61も同方向に付勢される。これにより、第1連結部材61の一対の長孔63U、63Dの一側(右側)の縁が一対の第2連結部材62U、62Dの一側(右側)に当接していて、一対の回転運動部材14U、14Dは、図6(A)中の実線矢印方向に付勢されている。
【0043】
それに伴って、一対の第1回転側ストッパ部材18U、18Dは、一対の第1固定側ストッパ部材19U、19Dに当接する。この第1ストッパ部材11のストッパ作用により、上側可動リフレクタ4Uおよび下側可動リフレクタ4Dが第1停止位置に停止する。このときに、上側半導体型光源2Uおよび下側半導体型光源2Dを点灯発光させる。すると、上側半導体型光源2Uおよび下側半導体型光源2Dから光が放射される。
【0044】
この光の一部は、上側可動リフレクタ4Uおよび下側可動リフレクタ4Dにより遮蔽される。残りの光は、固定リフレクタ3の上側反射面10Uおよび下側反射面10Dのロービーム用反射面で反射される。この反射光は、図7に示すロービーム用配光パターンLPとして車両の前方に照射される。
【0045】
つぎに、上側可動リフレクタ4Uおよび下側可動リフレクタ4Dを第2停止位置(図5に示す状態の位置)に位置させる。すなわち、ソレノイド5に通電してソレノイド5を駆動させる。すると、図6(B)に示すように、ソレノイド5のプランジャ16は、電磁力により、スプリング力に抗して、図6(B)中の実線矢印方向、すなわち、前進方向に付勢される。
【0046】
それに伴って、駆動力伝達機構6の第1連結部材61も同方向に付勢される。これにより、第1連結部材61の一対の長孔63U、63Dの他側(左側)の縁が一対の第2連結部材62U、62Dの他側(左側)に当接していて、一対の回転運動部材14U、14Dは、図6(B)中の実線矢印方向に付勢されている。
【0047】
ここで、一対の可動リフレクタ4U、4Dの停止位置の調整により、上側可動リフレクタ4Uの第1停止位置と第2停止位置との間の回転角度と、下側可動リフレクタ4Dの第1停止位置と第2停止位置との間の回転角度と、においてずれが生じる場合がある。
【0048】
この場合においては、まず、回転角度が小さい可動リフレクタ側、この例では、上側可動リフレクタ4Uの上側第2回転側ストッパ部材20Uが、図6(B)に示すように、上側第2固定側ストッパ部材21Uに当接する。
【0049】
つづいて、図6(B)に示す状態において、プランジャ16がさらに前進する。このために、図6(C)に示すように、上側第2連結部材62Uと上側長孔63Uの縁との接点を支点として、駆動力伝達機構6の第1連結部材61および一対の第2連結部材62U、62Dにモーメントが作用する。この結果、駆動力伝達機構6の第1連結部材61および下側第2連結部材62Dが、前記支点を通る一対の回転運動部材14U、14Dの回転軸と平行(ほぼ平行も含む)な軸回りに図6(C)中の実線矢印方向に傾動する。
【0050】
それに伴って、下側可動リフレクタ4Dの下側第2回転側ストッパ部材20Dが、図6(C)に示すように、下側第2固定側ストッパ部材21Dに当接する。この第2ストッパ部材12のストッパ作用により、上側可動リフレクタ4Uおよび下側可動リフレクタ4Dが第2停止位置に停止する。
【0051】
このときに、上側半導体型光源2Uおよび下側半導体型光源2Dを点灯発光させる。すると、上側半導体型光源2Uおよび下側半導体型光源2Dから光が放射される。この光は、上側可動リフレクタ4Uの上側反射面15Uおよび下側可動リフレクタ4Dの下側反射面15Dで反射される。また、上側可動リフレクタ4Uの上側反射面15Uおよび下側可動リフレクタ4Dの下側反射面15Dに入射しなかった残りの光は、固定リフレクタ3の上側反射面10Uおよび下側反射面10Dで反射される。この反射光は、図8に示すハイビーム用配光パターンHP1、HP2、HP3、LP1が車両の前方に照射される。
【0052】
そして、一対の可動リフレクタ4U、4Dが第2停止位置に停止している状態において、ソレノイド5への通電を遮断する。すると、スプリングのスプリング力により、一対の可動リフレクタ4U、4Dが第2停止位置から第1停止位置に回転移動して、その第1停止位置に停止する。
【0053】
このとき、まず、回転角度が小さい可動リフレクタ側、この例では、上側可動リフレクタ4Uの上側第1回転側ストッパ部材18Uが上側第1固定側ストッパ部材19Uに当接する。つづいて、プランジャ16がさらに後退して、上側第2連結部材62Uと上側長孔63Uの縁との接点を支点として、駆動力伝達機構6の第1連結部材61および一対の第2連結部材62U、62Dにモーメントが作用する。
【0054】
この結果、駆動力伝達機構6の第1連結部材61および下側第2連結部材62Dが、前記支点を通る一対の回転運動部材14U、14Dの回転軸と平行(ほぼ平行も含む)な軸回りに傾動する。それに伴って、下側可動リフレクタ4Dの下側第1回転側ストッパ部材18Dが、下側第1固定側ストッパ部材19Dに当接する。この第1ストッパ部材11のストッパ作用により、上側可動リフレクタ4Uおよび下側可動リフレクタ4Dが第1停止位置に停止する。
【0055】
ここで、図6に示すように、ピン17が嵌合しているプランジャ16の嵌合孔あるいは第1連結部材61の嵌合孔のうちいずれか一方は、長孔である。このために、モーメント作用により、動力伝達機構6の第1連結部材61および一対の第2連結部材62U、62Dが傾動する際に、スムーズに傾動することができる。なお、図6において、一対の長孔63U、63Dは、1個の長孔として図示されている。
【0056】
(実施形態1の効果の説明)
この実施形態1における車両用前照灯1は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
【0057】
この実施形態1における車両用前照灯1は、第1ストッパ部材11や第2ストッパ部材12を調整することにより、一対の可動リフレクタ4U、4Dの第1停止位置や第2停止位置の調整を行うことができるので、一対の可動リフレクタ4U、4Dの第1停止位置や第2停止位置の調整が従来の車両用前照灯と比較して容易である。
【0058】
特に、この実施形態1における車両用前照灯1は、第1ストッパ部材11の一対の第1回転側ストッパ部材18U、18Dと一対の第1固定側ストッパ部材19U、19Dとが相互に当接する当接面を調整することにより、一対の可動リフレクタ4U、4Dの第1停止位置の調整を簡単に行うことができる。また、第2ストッパ部材12の一対の第2回転側ストッパ部材20U、20Dと一対の第2固定側ストッパ部材21U、21Dとが相互に当接する当接面を調整することにより、一対の可動リフレクタ4U、4Dの第2停止位置の調整を簡単に行うことができる。
【0059】
この実施形態1における車両用前照灯1は、第1連結部材61がプランジャ16に対して一対の回転運動部材14U、14Dの回転軸に平行な軸回りに傾動することにより、一対の第2連結部材62U、62Dを介して一対の可動リフレクタ4U、4Dの第1停止位置や第2停止位置のずれを吸収することができるので、一対の可動リフレクタ4U、4Dの第1停止位置や第2停止位置のずれの調整が不要となる。もしくは、第1ストッパ部材11や第2ストッパ部材12の調整による一対の可動リフレクタ4U、4Dの第1停止位置や第2停止位置の調整をさらに容易に行うことができる。
【0060】
特に、この実施形態1における車両用前照灯1は、第1連結部材61がプランジャ16に対して一対の回転運動部材14U、14Dの回転軸と平行なピン17を介してそのピン17回りに傾動することにより、一対の第2連結部材62U、62Dを介して一対の可動リフレクタ4U、4Dの第1停止位置や第2停止位置のずれを吸収することができるので、一対の可動リフレクタ4U、4Dの第1停止位置や第2停止位置のずれの調整が不要となる。もしくは、第1ストッパ部材11や第2ストッパ部材12の調整による一対の可動リフレクタ4U、4Dの第1停止位置や第2停止位置の調整をさらに容易に行うことができる。
【0061】
(実施形態2の説明)
図9は、この発明にかかる車両用前照灯の実施形態2を示す。以下、この実施形態2における車両用前照灯について説明する。図中、図1〜図8と同符号は、同一のものを示す。
【0062】
この実施形態2における車両用前照灯の第1連結部材64は、プランジャ16の先端に、一対の回転運動部材14U、14Dの回転軸と平行な軸回りに傾動可能な可撓部22を介して、前記軸回りに傾動可能に連結されている。前記第1連結部材64は、前記プランジャ16に固定されている横部材と、長孔65が設けられている縦部材とを、T字形状に一体に構成してなるものである。前記第1連結部材64の横部材と縦部材との付根部には、肉取りもしくは凹部により前記可撓部22が設けられている。
【0063】
この実施形態2における車両用前照灯は、前記の実施形態1における車両用前照灯1とほぼ同様の作用効果を達成することができる。特に、この実施形態2における車両用前照灯は、第1連結部材64が可撓部22を介してプランジャ16に対して一対の回転運動部材14U、14Dの回転軸と平行な軸回りに、図9中の実線矢印方向に、傾動することにより、一対の第2連結部材62U、62Dを介して一対の可動リフレクタ4U、4Dの第1停止位置や第2停止位置のずれを吸収することができるので、一対の可動リフレクタ4U、4Dの第1停止位置や第2停止位置のずれの調整が不要となる。もしくは、第1ストッパ部材11や第2ストッパ部材12の調整による一対の可動リフレクタ4U、4Dの第1停止位置や第2停止位置の調整をさらに容易に行うことができる。
【0064】
(実施形態3の説明)
図10は、この発明にかかる車両用前照灯の実施形態3を示す。以下、この実施形態3における車両用前照灯について説明する。図中、図1〜図9と同符号は、同一のものを示す。
【0065】
この実施形態3における車両用前照灯の第1連結部材66は、プランジャ16の先端に、一対の回転運動部材14U、14Dの回転軸と平行な軸回りに傾動可能な可撓部67U、67Dを介して、前記軸回りに傾動可能に連結されている。前記第1連結部材66は、前記プランジャ16に固定されている横部材と、縦部材とを、T字形状に一体に構成してなるものである。前記第1連結部材66の縦部材の上下両端部には、二股形状の前記可撓部67U、67Dがそれぞれ設けられている。
【0066】
この実施形態3における車両用前照灯は、前記の実施形態1、2における車両用前照灯1とほぼ同様の作用効果を達成することができる。特に、この実施形態3における車両用前照灯は、第1連結部材66が可撓部67U、67Dを介してプランジャ16に対して一対の回転運動部材14U、14Dの回転軸と平行な軸回りに、図10中の実線矢印方向に、傾動することにより、一対の第2連結部材62U、62Dを介して一対の可動リフレクタ4U、4Dの第1停止位置や第2停止位置のずれを吸収することができるので、一対の可動リフレクタ4U、4Dの第1停止位置や第2停止位置のずれの調整が不要となる。もしくは、第1ストッパ部材11や第2ストッパ部材12の調整による一対の可動リフレクタ4U、4Dの第1停止位置や第2停止位置の調整をさらに容易に行うことができる。
【0067】
(実施形態1、2、3以外の例の説明)
なお、前記の実施形態1、2、3においては、第1配光パターンとしてロービーム用配光パターンLPについて説明するものである。ところが、この発明においては、第1配光パターンとしてロービーム用配光パターンLP以外の配光パターン、たとえば、高速道路用配光パターン、フォグランプ用配光パターンなど、エルボー点を境に、走行車線側に斜めカットオフラインを有し、かつ、対向車線側に水平カットオフラインを有する配光パターンであっても良い。
【0068】
また、前記の実施形態1、2、3においては、左側走行車線用の車両用前照灯1について説明する。ところが、この発明においては、右側走行車線用の車両用前照灯についても適用することができる。
【0069】
さらに、前記の実施形態1、2、3においては、上側ユニットおよび下側ユニットを備えるもの、あるいは、上側ユニットのみを備えるものである。ところが、この発明においては、左側ユニットおよび右側ユニットを備える車両用前照灯などであっても良い。
【0070】
さらにまた、前記の実施形態1、2、3においては、駆動源としてソレノイド5を使用するものである。ところが、この発明においては、駆動源としてソレノイド5以外の駆動源、たとえば、モータを使用しても良い。この場合、モータの回転運動を直線運動部材の直線運動に変換する機構が必要である。
【0071】
さらにまた、前記の実施形態1、2、3においては、一対の配光切替部材として上側可動リフレクタ4Uおよび下側可動リフレクタ4Dを使用するものである。ところが、この発明においては、一対の配光切替部材として上側可動リフレクタ4Uおよび下側可動リフレクタ4D以外の部材、たとえば、遮光部材のシェード、あるいは、レンズなどを使用する場合がある。
【符号の説明】
【0072】
1 車両用前照灯
2U 上側半導体型光源
2D 下側半導体型光源
3 固定リフレクタ
4U 上側可動リフレクタ(配光切替部材)
4D 下側可動リフレクタ(配光切替部材)
5 ソレノイド(駆動源)
50 固定部
51 スクリュー
6 駆動力伝達機構
61、64、66 第1連結部材
62U 上側第2連結部材、
62D 下側第2連結部材
63U 上側長孔
63D 下側長孔
65 長孔
67U 上側可撓部
67D 下側可撓部
7 光源取付部材
8 取付ブラケット(支持部材)
9 ヒートシンク部材
90 取付部
91 フィン部
10U 上側反射面
10D 下側反射面
11 第1ストッパ部材
12 第2ストッパ部材
13U 上側回転軸
13D 下側回転軸
14U 上側回転運動部材
14D 下側回転運動部材
15U 上側反射面
15D 下側反射面
16 プランジャ(直線運動部材)
17 ピン
18U 上側第1回転側ストッパ部材
18D 下側第1回転側ストッパ部材
19U 上側第1固定側ストッパ部材
19D 下側第1固定側ストッパ部材
20U 上側第2回転側ストッパ部材
20D 下側第2回転側ストッパ部材
21U 上側第2固定側ストッパ部材
21D 下側第2固定側ストッパ部材
22 可撓部
E エルボー点
CL1 斜めカットオフライン
CL2 水平カットオフライン
LP ロービーム用配光パターン
LP1 減光ロービーム用配光パターン(ハイビーム用配光パターン)
HP1 第1ハイビーム用配光パターン
HP2 第2ハイビーム用配光パターン
HP3 第3ハイビーム用配光パターン
HL−HR スクリーンの左右の水平線
VU−VD スクリーンの上下の垂直線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1配光パターンと第2配光パターンとを切り替えて車両の前方に照射する車両用前照灯において、
半導体型光源と、
前記半導体型光源からの光を反射させる反射面を有する固定リフレクタと、
前記半導体型光源からの光を反射させる反射面と回転運動部材とをそれぞれ有し、前記回転運動部材を介して第1停止位置と第2停止位置との間を回転可能に配置されている一対の配光切替部材と、
前記一対の回転運動部材の回転軸に対して交差する方向に直線運動する直線運動部材を有する駆動源と、
前記直線運動部材と前記一対の回転運動部材との間に設けられていて、前記直線運動部材の直線運動を前記一対の回転運動部材の回転運動に変換して、前記一対の配光切替部材を第1停止位置と第2停止位置との間を回転させる駆動力伝達機構と、
前記一対の配光切替部材を第1停止位置に停止させる第1ストッパ部材と、
前記一対の配光切替部材を第2停止位置に停止させる第2ストッパ部材と、
を備える、
ことを特徴とする車両用前照灯。
【請求項2】
前記第1ストッパ部材は、前記一対の回転運動部材に設けられている一対の第1回転側ストッパ部材と、前記一対の回転運動部材を回転可能に支持する支持部材に設けられている一対の第1固定側ストッパ部材と、から構成されていて、前記一対の第1回転側ストッパ部材と前記一対の第1固定側ストッパ部材とが当接することにより、前記一対の配光切替部材を第1停止位置に停止させるストッパ機構であり、
前記第2ストッパ部材は、前記一対の回転運動部材に設けられている一対の第2回転側ストッパ部材と、前記一対の回転運動部材を回転可能に支持する支持部材に設けられている一対の第2固定側ストッパ部材と、から構成されていて、前記一対の第2回転側ストッパ部材と前記一対の第2固定側ストッパ部材とが当接することにより、前記一対の配光切替部材を第2停止位置に停止させるストッパ機構である、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。
【請求項3】
前記駆動力伝達機構は、前記直線運動部材に、前記一対の回転運動部材の回転軸と平行な軸回りに傾動可能に連結されている第1連結部材と、一端が前記一対の回転運動部材にそれぞれ固定されていて、かつ、他端が前記第1連結部材のうち直線運動方向を挟んだ箇所にそれぞれ連結されている一対の第2連結部材と、から構成されている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用前照灯。
【請求項4】
前記第1連結部材は、前記直線運動部材に、前記一対の回転運動部材の回転軸と平行な方向に設けられているピンを介して、前記ピン回りに傾動可能に連結されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の車両用前照灯。
【請求項5】
前記第1連結部材は、前記直線運動部材に、前記一対の回転運動部材の回転軸と平行な軸回りに傾動可能な可撓部を介して、前記軸回りに傾動可能に連結されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の車両用前照灯。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−45721(P2013−45721A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−183953(P2011−183953)
【出願日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(000000136)市光工業株式会社 (774)
【Fターム(参考)】