説明

車両用収納装置

【課題】車両の余裕空間を積極的に活用し、特に、引き出される収納箱の拡張により長い物品の保管を容易にする車両用収納装置を提供する。
【解決手段】車両後方にスライディングされリアバンパー21から引き出し可能なように設置されたリアバックビーム30と、前記リアバックビーム30上に設置されて、前記リアバックビーム30が車両後方に引き出しされる時に車両の左右方向にスライディングされながら拡張される左右一対の収納箱40と、を含み、前記リアバックビーム30と連結されるとともにリアフロアパネル及びリアサイドメンバー24に固定されて、前記リアバックビーム30の前後方向スライド移動ができるバックビーム移動装置50と、をさらに含み、前記バックビーム移動装置50及び前記一対の収納箱40と連結されて前記一対の収納箱40の左右方向スライド移動ができる収納箱移動装置60と、をさらに含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用収納装置に係り、より詳しくは、リアバンパーの内部空間を活用して手貨物を保管するか、またはステップ及びベンチとして活用が可能になるようになされた車両用収納装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図1には、トランクルーム1の空間に収納箱2が設けられた車両を示す。これは、トランクリッド3を開放して収納箱2を引き出す構造であり、トランクリッド3の開放及び密閉操作に不便さがあり、また、トランクルーム1の空間が水分などによって汚染される短所があり、特に、余裕空間に該当するリアバンパーの内部空間を収納構造として活用できない欠点があった。
そして、図2に示す従来の収納構造は、リアバンパー11を収納空間12のドアとして活用した構造であり、リアバンパー11を開放した後車両下部に設けられた収納空間12で物品13を保管することができるようになっている。
しかし、図2の従来構造は、リアバンパー11が収納空間12のドアとして活用された構造で、図1の従来構造のように余裕空間に該当するリアバンパー11の内部空間を収納構造として活用することができない短所があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−322501公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、前記問題点を解消するためになされたものであって、車両余裕空間に該当するリアバンパーの内部空間を収納構造として活用することで車両の余裕空間を積極的に活用し、特に、引き出される収納箱の拡張により長い物品の保管を容易にし、さらに開放された収納箱をステップ及びベンチとして活用できる車両用収納装置を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記のような目的を達成するための本発明の車両用収納装置は、車両後方にスライディングされリアバンパー(21)から引き出し可能なように設置されたリアバックビーム(30)と、前記リアバックビーム(30)上に設置されて、前記リアバックビーム(30)が車両後方に引き出しされる時に車両の左右方向にスライディングされながら拡張される左右一対の収納箱(40)と、を含むことを特徴とする。
【0006】
前記リアバックビーム(30)と連結されるとともにリアフロアパネル(23)及びリアサイドメンバー(24)に固定されて、前記リアバックビーム(30)の前後方向スライド移動ができるバックビーム移動装置(50)と、をさらに含むことを特徴とする。
【0007】
前記バックビーム移動装置(50)及び前記一対の収納箱(40)と連結されて前記一対の収納箱(40)の左右方向スライド移動ができる収納箱移動装置(60)と、をさらに含むことを特徴とする。
【0008】
前記バックビーム移動装置(50)は、車両の左右側で前記リアフロアパネル(23)の底面に固定され、両端が車両の前後方向に配置される一対のガイドレール(51)と、
前記一対のガイドレール(51)に両端が連結され、前記一対のガイドレール(51)に沿って前後方向にスライド移動する移動バー(52)と、前記移動バー(52)に一端がそれぞれヒンジ結合されて、前記左右一対の収納箱(40)に他端がそれぞれヒンジ結合される一対のリンク部材(53)と、前記リアサイドメンバー(24)の後方末端に前記リアサイドメンバー(24)の長さ方向に沿って一体結合された一対の固定フレーム(54)と、前記固定フレーム(54)を囲んで前記リアバックビーム(30)の左右両端に連結され、前記固定フレーム(54)に沿って前後方向に移動する一対のフレームケース(55)と、から構成されることを特徴とする。
【0009】
前記収納箱移動装置(60)は、前記固定フレーム(54)の側面に一体で突出形成されて、前記フレームケース(55)の後方移動を制限する後方ストッパ(61)と、前記リアバックビーム(30)上に設置されて、両方側面には前記一対の収納箱(40)の一側面がそれぞれ挟まれるプレート溝(62)が形成され、前記移動バー(52)が後方移動時に前記一対の収納箱(40)の後方移動をガイドすると共に前記収納箱(40)の左右方向移動ができるようにするバックビームプレート(63)と、から構成されたことを特徴とする。
【0010】
前記固定フレーム(54)の前方末端には、前記フレームケース(55)の前方移動を制限する前方ストッパ(56)が一体で突出形成されたことを特徴とする。
【0011】
前記一対のリンク部材(53)は、リンク部材(53)の間の間隔が前記移動バー(52)とヒンジ結合された一端より前記収納箱(40)とヒンジ結合された他端がさらに広くなるように設置されたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、前記左右一対の収納箱(40)は、それぞれ前記リアバックビーム(30)上に車体の左右方向に固定設置される下部チャンネル(41)と、前記下部チャンネル(41)上に下部チャンネル(41)の長さ方向に沿って移動可能に設置されて、前記リアバックビーム(30)と下部チャンネル(41)を貫通した前記リンク部材(53)の他端とヒンジ結合されて一側面には前記プレート溝(62)に挟まれるプレート突起(42a)が一体形成された下部プレート(42)と、前記下部プレート(42)上に固定設置されて、内部には物品保管のための空間が具備された下部トレー(43)と、前記下部トレー(43)に対して回転可能に結合されて、前記下部トレー(43)を開閉させる上部トレー(44)と、前記上部トレー(44)に一体で結合されたトレーカバー(45)と、から構成されたことを特徴とする。
【0013】
前記下部トレー(43)と前記上部トレー(44)の両方側面に両端がそれぞれヒンジ結合された多数個のリンク部材(46)と、をさらに含むことを特徴とする。
【0014】
前記プレート溝(62)は、前記プレート突起(42a)の前後方向移動ができるようにして、側方向での離脱を防止するように前記バックビームプレート(63)の前方側から後方に向けて形成された1次溝(62a)と、前記プレート突起(42a)の側方向離脱が可能になるように前記1次溝(62a)より上下方向幅がさらに広く形成された2次溝(62b)、から構成されたことを特徴とする。
【0015】
車両後方に回転された前記トレーカバー(45)をステップ(Step)またはベンチ(bench)として活用が可能になるようになされたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、車両の余裕空間に該当するリアバンパー内の内部空間を活用して、収納装置が設置されているため車両の空間を最大限活用することができる。特に、引き出しされた収納箱の左右方向への拡張により長い物品の保管が容易で、さらに収納箱開放時にはトレーカバーをステップ(Step)またはベンチ(bench)として活用でき、また開放された前記トレーカバー上に物品を載せることができるため、車両の商品価値を大きく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】従来の車両用収納装置を説明するための図面である。
【図2】従来の車両用収納装置を説明するための図面である。
【図3】本発明による収納装置の斜視図である。
【図4】図3の平面図である。
【図5】図3の底面図である。
【図6】図3の断面図である。
【図7】本発明による収納装置の構成品を説明するための図面である。
【図8】本発明による収納装置の構成品を説明するための図面である。
【図9】本発明による収納装置の構成品を説明するための図面である。
【図10】本発明による収納装置の構成品を説明するための図面である。
【図11】本発明による収納装置の構成品を説明するための図面である。
【図12】本発明による収納装置が後方に引き出され、収納箱が左右方向に拡張された状態の斜視図及び平面図である。
【図13】本発明による収納装置が後方に引き出しされ、収納箱が左右方向に拡張された状態の斜視図及び平面図である。
【図14】本発明による収納装置で収納箱のトレーカバーが後方に回転した状態の作動図面である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明の望ましい実施例による車両用収納装置について詳しく説明する。
本発明による車両用収納装置は、図3ないし図14に示す通り、余裕空間に該当する車両リアバンパー21の内部空間22を活用する構造となっており、車両後方にスライディングされながらリアバンパー21から引き出し可能なリアバックビーム30と、リアバックビーム30上に設置されて、リアバックビーム30が車両後方に引き出しされる時に車両の左右方向にスライディングされながら拡張される左右一対の収納箱40と、を含んでいる。
【0019】
また、リアバックビーム30と連結して設置されるとともにリアフロアパネル23及びリアサイドメンバー24に固定設置されて、リアバックビーム30の前後方向スライド移動ができるようにするバックビーム移動装置50と、バックビーム移動装置50及び前記一対の収納箱40と連結されて、一対の収納箱40の左右方向スライド移動ができるようにする収納箱移動装置60をさらに含んで構成される。
【0020】
バックビーム移動装置50は、車両の左右側でリアフロアパネル23の底面に固定されて、両端が車両の前後方向に配置される一対のガイドレール51と、一対のガイドレール51に両端が連結され、一対のガイドレール51に沿って前後方向にスライド移動する移動バー52と、移動バー52に一端がそれぞれヒンジ結合されて左右一対の収納箱40に他端がそれぞれヒンジ結合される一対のリンク部材53と、リアサイドメンバー24の後方末端にリアサイドメンバー24の長さ方向に沿って一体で結合された一対の固定フレーム54と、固定フレーム54を囲んでリアバックビーム30の左右両端に連結される固定フレーム54に沿って前後方向に移動する一対のフレームケース55で構成される。
【0021】
収納箱移動装置60は、固定フレーム54の側面に一体で突出形成されて、フレームケース55の後方移動を制限する後方ストッパ61と、リアバックビーム30上に設置されて、両方側面には一対の収納箱40の一側面がそれぞれ挟まれるプレート溝62が形成されて移動バー52が後方に移動時に一対の収納箱40の後方移動をガイドすると共に収納箱40の左右方向移動ができるようにするバックビームプレート63で構成される。
固定フレーム54の前方末端には、フレームケース55の前方移動を制限する前方ストッパ56が一体で突出形成される。
【0022】
すなわち、リアバックビーム30と結合しているフレームケース55が固定フレーム54に対して車両後方に移動する時には後方ストッパ61がフレームケース55の後方移動を拘束し、フレームケース55が車両前方に移動する時には前方ストッパ56が前方移動を拘束する構造となっている。
そして、一対のリンク部材53は、リンク部材53の間の間隔が移動バー52とヒンジ結合された一端より収納箱40とヒンジ結合された他端がさらに広い間隔を有するように設置されている。
【0023】
すなわち、一対のリンク部材53の一端は、移動バー52の中間支点でヒンジ結合された構造であり、一対のリンク部材53の他端は一端より広い間隔を維持しそれぞれ収納箱40とヒンジ結合された構造である。
前記のようなリンク部材53の結合構造によって移動バー52の後方移動時に左右一対の収納箱40は、車体の左右方向にスライディングされながら拡張される構造を有する。
【0024】
そして、左右一対の収納箱40は、それぞれリアバックビーム30上に車体の左右方向に固定設置される下部チャンネル41と、下部チャンネル41上に下部チャンネル41の長さ方向に沿って移動可能に設置され、リアバックビーム30と下部チャンネル41を貫通したリンク部材53の他端とヒンジ結合されて、一側面にはプレート溝62に挟まれるプレート突起42aが一体形成された下部プレート42と、下部プレート42上に固定設置されて内部には物品保管のための空間が具備された下部トレー43と、該下部トレー43に対して回転可能に結合されて下部トレー43を開閉させる上部トレー44と、上部トレー44に一体結合されたトレーカバー45で構成される。
【0025】
下部プレート42は、下部トレー43の剛性を補うために適用されたものであり、特に、下部プレート42と下部トレー43が分離可能に結合された構造であれば下部トレー43の修理及び掃除作業を容易に実施することができる。
本発明は、上部トレー44の回転作動のために多数個のリンク部材46が適用された構成であり、リンク部材46の両端は下部トレー43と上部トレー44の両方側面にそれぞれヒンジ結合されている。
プレート突起42aは、下部プレート42の側方にティー(T)字形断面に突出した形状であり、プレート溝62はプレート突起42aに対応するティー(T)字形断面形状の溝である。
【0026】
プレート溝62は、プレート突起42aの前後方向移動ができるように、側方向での離脱を防止するためにバックビームプレート63の前方側から後方を向けて形成された1次溝62aと、プレート突起42aの側方向離脱が可能になるように1次溝62aより上下方向幅がさらに広く形成された2次溝62bから構成される。
本発明では、上部トレー44及びトレーカバー45が図14のように後方に回転して、下部トレー43を開放させた状態の時、トレーカバー45をステップ(Step)またはベンチ(bench)として活用可能である。
番号25は、トランクリッドまたはテールゲートであり、26はリアエンドパネルである。
【0027】
以下、本発明収納装置の作用について説明する。
図3の左側図面と図6の図面は、収納箱40が車両の余裕空間に該当するリアバンパー21内の内部空間22に収納されている状態であり、上部トレー44が下部トレー43を密閉している。この時には必要な物品を下部トレー43の内部空間内に収納して保管することができる。
前記状態で上部トレー44とトレーカバー45は、図示されない別途の閉装置によって回転動作が拘束された状態を維持する。
図6に示す通り、収納箱40がリアバンパー21内の内部空間22に収納されている状態では、移動バー52は図3に点線で示すA状態を維持し、フレームケース55は前方に最大限移動した状態であるため、前方ストッパ56と接触した状態を維持する。
【0028】
また、図6のような状態で後方追突事故によって外力がリアバンパー21に作用すると、収納箱40が外力によって崩壊されながら衝撃を吸収する。即ち、収納箱40は乗客保護のための衝撃吸収機能も兼ね備えている。
そして、図3の右側図面と図4及び図5は、リアバックビーム30と収納箱40がリアバンパー21から車両の後方にスライド移動をして引き出しされた状態を示す。移動バー52はガイドレール51に沿って後方に移動して図3Bの状態を維持し、フレームケース55は後方に移動して後方ストッパ61と接触した状態を維持する。
【0029】
すなわち、閉止装置を解除した後、リアバンパー21内の内部空間22に収納されている収納箱40を車両後方で引けば、図3のA位置にあった移動バー52は、ガイドレール51に沿って後方に移動して図3のB位置に位置する。それと同時に前方ストッパ56に接触していたフレームケース55は後方に移動して、後方ストッパ61と接触した状態を維持する。
移動バー52が後方移動をすると、リンク部材53がこの力を収納箱40に伝達して収納箱40が共に後方移動する。収納箱40が後方移動するとリンク部材53がリアバックビーム30及び下部チャンネル42を貫通した構造であるため、リンク部材53の後方移動によってリアバックビーム30を後方に移動させる。リアバックビーム30の後方移動によってリアバックビーム30と結合するフレームケース55が後方移動して、後方ストッパ61と接触した状態を維持する。
【0030】
前記のように移動バー52が図3のA位置でB位置に後方移動をして、それと同時にフレームケース55が後方移動して、後方ストッパ61と接触した状態になると、リアバンパー21内の内部空間22に収納されていたリアバックビーム30と収納箱40はすべて後方に移動して、リアバンパー21から引き出しされた状態になる。
一方、リアバックビーム30と収納箱40が図6のようにリアバンパー21内の内部空間22に収納された状態の時、下部プレート42に形成されたプレート突起42aは図10のようにバックビームプレート63に形成されたプレート溝62のうちで1次溝62aに挟まれた状態を維持する。この時にはプレート突起42aが1次溝62aから離脱することができない構造になるため、下部プレート42はバックビームプレート63の側方に移動ができず、左右一対の収納箱40は車両の左右側方に移動することができず拡張されない。
【0031】
そして、リアバンパー21内の内部空間22に収納されていたリアバックビーム30と収納箱40がすべて後方に移動して、リアバンパー21から引き出しされた状態になった時、下部プレート42に形成されたプレート突起42aは1次溝62aに沿って後方に移動をして図11のようにプレート溝62の2次溝62bに挟まれた状態になる。この時、プレート突起42aが2次溝62bから円滑に離脱できる状態になり、下部プレート42はバックビームプレート63の側方でスライド移動ができる準備状態になって、左右一対の収納箱40も車両左右の側方に移動できる準備状態になる。
【0032】
図3の右側図面のようにリアバックビーム30と収納箱40が後方に引き出しされた状態で続いて移動バー52が後方にさらに移動をすると、リンク部材53が移動バー52の移動力を収納箱40に伝達して、収納箱40とリアバックビーム30を後方に移動させようとする。しかし、この時フレームケース55は、後方ストッパ61に係止された状態であるため、収納箱40とリアバックビーム30はそれ以上後方に移動ができなくなる。
移動バー52の後方移動力によって一対のリンク部材53は、それぞれ左右方向にさらに離れる動きをするようになる。これによりリンク部材53と結合された左右一対の収納箱40は、図12及び図13のようにそれぞれ車両の左右方向にスライド移動して拡張された状態になる。
【0033】
すなわち、リアバックビーム30には、図5のように左右方向に切開された一対のスロット31が左右側部に形成されている。一対の下部チャンネル41にも図7のようにスロット31と連結されたスロット41aが同一模様でそれぞれ形成され、リンク部材53はスロット31、41aを貫通して、収納箱40を構成する下部プレート42とヒンジ結合されている。フレームケース55が後方ストッパ61に係止された状態で移動バー52の続いた後方移動によって一対のリンク部材53がお互いに遠くなる方向に離れるようになると、リンク部材53の末端がスロット31、41aに沿ってそれぞれ車両の側方に移動し、リンク部材53と結合された左右一対の収納箱40もそれぞれ車両の左右方向にスライド移動して、図12及び図13のように左右一対の収納箱40は、車両の左右方向に拡張された状態になる。
【0034】
一方、リアバックビーム30と収納箱40が後方に引き出された状態で収納箱40だけが左右方向にスライド移動をする時に、下部プレート42に形成されたプレート突起42aは2次溝62bからして抜ける。
そして、左右方向に拡張された収納箱40からトレーカバー45及び上部トレー44を図14のように後方に回転させて、下部トレー43を開放させると、下部トレー43内に保管された物品を取り出して使用するか、または新しい物品を下部トレー43内に収納させることができる。
そして、左右方向に拡張された一対の収納箱40で互いに向い合った面を開放すると、傘やゴルフスティックなどのように長い物品も拡張された一対の収納箱40を利用して容易に保管することができる長所がある。
【0035】
また、本発明は、図14のようにトレーカバー45が後方に回転して、下部トレー43を開放させた状態の時、トレーカバー45をステップ(Step)またはベンチ(bench)として活用するか、またはトレーカバー45上に物品を載せて使用することができる長所がある。
以上説明した通り、本発明による実施例は、車両の余裕空間に該当するリアバンパー21内の内部空間22を活用して収納装置を設置し、車両の空間を最大限活用した長所があり、車両の商品価値を向上させることができる。
また、本発明による収納装置は、車両後方に引き出しされた左右一対の収納箱40を車両の左右方向に確張した後、拡張された一対の収納箱40を利用して長い物品も容易に保管できるため収納箱40の活用を極大にすることができる。
そして、収納箱40開放時にトレーカバー45をステップ(Step)またはベンチ(bench)として活用するか、または開放されたトレーカバー45上に物品を載せておいて使用することができる長所もある。
【0036】
以上、本発明に関する好ましい実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の属する技術範囲を逸脱しない範囲での全ての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0037】
21 リアバンパー
23 リアフロアパネル
24 リアサイドメンバー
30 リアバックビーム
40 収納箱
50 バックビーム移動装置
60 収納箱移動装置



【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両後方にスライディングされリアバンパー(21)から引き出し可能なように設置されたリアバックビーム(30)と、
前記リアバックビーム(30)上に設置されて、前記リアバックビーム(30)が車両後方に引き出しされる時に車両の左右方向にスライディングされながら拡張される左右一対の収納箱(40)と、
を含むことを特徴とする車両用収納装置。
【請求項2】
前記リアバックビーム(30)と連結されるとともにリアフロアパネル(23)及びリアサイドメンバー(24)に固定されて、前記リアバックビーム(30)の前後方向スライド移動ができるバックビーム移動装置(50)と、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の車両用収納装置。
【請求項3】
前記バックビーム移動装置(50)及び前記一対の収納箱(40)と連結されて前記一対の収納箱(40)の左右方向スライド移動ができる収納箱移動装置(60)と、
をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の車両用収納装置。
【請求項4】
前記バックビーム移動装置(50)は、車両の左右側で前記リアフロアパネル(23)の底面に固定され、両端が車両の前後方向に配置される一対のガイドレール(51)と、
前記一対のガイドレール(51)に両端が連結され、前記一対のガイドレール(51)に沿って前後方向にスライド移動する移動バー(52)と、
前記移動バー(52)に一端がそれぞれヒンジ結合されて、前記左右一対の収納箱(40)に他端がそれぞれヒンジ結合される一対のリンク部材(53)と、
前記リアサイドメンバー(24)の後方末端に前記リアサイドメンバー(24)の長さ方向に沿って一体結合された一対の固定フレーム(54)と、
前記固定フレーム(54)を囲んで前記リアバックビーム(30)の左右両端に連結され、前記固定フレーム(54)に沿って前後方向に移動する一対のフレームケース(55)と、
から構成されることを特徴とする請求項3に記載の車両用収納装置。
【請求項5】
前記収納箱移動装置(60)は、前記固定フレーム(54)の側面に一体で突出形成されて、前記フレームケース(55)の後方移動を制限する後方ストッパ(61)と、
前記リアバックビーム(30)上に設置されて、両方側面には前記一対の収納箱(40)の一側面がそれぞれ挟まれるプレート溝(62)が形成され、前記移動バー(52)が後方移動時に前記一対の収納箱(40)の後方移動をガイドすると共に前記収納箱(40)の左右方向移動ができるようにするバックビームプレート(63)と、
かで構成されたことを特徴とする請求項4に記載の車両用収納装置。
【請求項6】
前記固定フレーム(54)の前方末端には、前記フレームケース(55)の前方移動を制限する前方ストッパ(56)が一体で突出形成されたことを特徴とする請求項4に記載の車両用収納装置。
【請求項7】
前記一対のリンク部材(53)は、リンク部材(53)の間の間隔が前記移動バー(52)とヒンジ結合された一端より前記収納箱(40)とヒンジ結合された他端がさらに広くなるように設置されたことを特徴とする請求項4に記載の車両用収納装置。
【請求項8】
前記左右一対の収納箱(40)は、それぞれ前記リアバックビーム(30)上に車体の左右方向に固定設置される下部チャンネル(41)と、
前記下部チャンネル(41)上に下部チャンネル(41)の長さ方向に沿って移動可能に設置されて、前記リアバックビーム(30)と下部チャンネル(41)を貫通した前記リンク部材(53)の他端とヒンジ結合されて一側面には前記プレート溝(62)に挟まれるプレート突起(42a)が一体形成された下部プレート(42)と、
前記下部プレート(42)上に固定設置されて、内部には物品保管のための空間が具備された下部トレー(43)と、
前記下部トレー(43)に対して回転可能に結合されて、前記下部トレー(43)を開閉させる上部トレー(44)と、
前記上部トレー(44)に一体で結合されたトレーカバー(45)と、
から構成されたことを特徴とする請求項5に記載の車両用収納装置。
【請求項9】
前記下部トレー(43)と前記上部トレー(44)の両方側面に両端がそれぞれヒンジ結合された多数個のリンク部材(46)と、をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の車両用収納装置。
【請求項10】
前記プレート溝(62)は、前記プレート突起(42a)の前後方向移動ができるようにして、側方向での離脱を防止するように前記バックビームプレート(63)の前方側から後方に向けて形成された1次溝(62a)と、
前記プレート突起(42a)の側方向離脱が可能になるように前記1次溝(62a)より上下方向幅がさらに広く形成された2次溝(62b)、
から構成されたことを特徴とする請求項8に記載の車両用収納装置。
【請求項11】
車両後方に回転された前記トレーカバー(45)をステップ(Step)またはベンチ(bench)として活用が可能になるようになされたことを特徴とする請求項8に記載の車両用収納装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−82414(P2013−82414A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−254188(P2011−254188)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(591251636)現代自動車株式会社 (1,064)
【Fターム(参考)】