説明

車両用地図表示装置

【課題】地図データの容量を抑えつつ、多くの情報が含まれた道路画像を表示することができる車両用ナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】車両が走行中の道路の路面上をカメラA7およびカメラB8によって撮影し、道路情報検出手段21では、撮影画像から車両が走行中の道路に関する道路情報(道路幅員、道路標示)を検出する。そして、道路画像表示制御手段24において、地図データ記憶器2に記憶されている道路データに基づいて作成した道路画像に、検出した道路情報に基づいて作成した路面表示画像を追加して、ディスプレイ3に表示する。これにより、地図データの容量を抑えつつ、多くの情報が含まれた道路画像を表示することができ、また、道路情報をユーザが入力する手間も軽減できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用地図表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、ナビゲーション装置など、車両に搭載されて地図を表示する地図表示装置が知られている。地図表示装置は、通常、車両の現在位置を検出する位置検出手段と、地図データを記憶する記憶手段とを備えており、位置検出手段によって車両の現在位置を検出し、それに基づいて地図データから現在位置周辺の地図を読み出して表示画面に表示する。
【0003】
上記地図データは、できるだけ最新のものであることが好ましい。そこで、車両を道路に沿って走行させることにより、当該道路に関する各種情報を収集する地図データ収集装置が提案されている(たとえば、特許文献1)。
【0004】
特許文献1の装置では、車両が道路を走行する際、道路の車線数や道路幅等をビデオカメラによって撮影するとともに、マイクロフォンによって音声収録を行う。また、車両が各道路を走行する際の走行軌跡をパーソナルコンピュータによって記憶する。車両が走行を終了した後、ユーザは前述した撮影画像、収録音声、車両の走行軌跡から、車両が走行した各道路について、当該道路の車線数や道路幅等の各種情報を、地図データへ入力して更新する。このように地図データベースを更新することにより、次回以降、地図データが更新された道路を走行する場合には、より多くの情報が含まれた道路画像が表示画面に表示されることになる。
【特許文献1】特開平6−215102号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の装置の場合、車両が走行した各道路について、車線数や道路幅等の各種情報を、ユーザが地図データへ入力して更新した。そのため、地図データの更新に非常に手間がかかるという問題がある。また、地図データへそれらの情報を追加していくため、地図データの容量が増加してしまうことも問題である。
【0006】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、地図データの容量を抑えつつ、多くの情報が含まれた道路画像を表示することができる車両用地図表示装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、車両の現在位置を検出する位置検出手段と、地図データを記憶する記憶手段とを有し、前記位置検出手段が検出した車両の現在位置と前記記憶手段に記憶されている地図データとに基づいて、当該車両が走行中の道路の道路画像を含む地図画像を表示画面に表示する車両用地図表示装置であって、
前記車両に搭載されて、当該車両が走行中の道路が撮像されるように撮像範囲が設定された撮像手段と、その撮像手段によって撮像された画像から前記車両が走行中の道路に関する道路情報を検出する道路情報検出手段と、その道路情報検出手段によって検出された道路情報に基づいて前記道路画像を作成して、前記表示画面に表示する道路画像表示制御手段とを含むことを特徴とする。
【0008】
このように、本発明の車両用地図表示装置では、撮像手段によって走行中の道路を撮像して、その撮像した道路から検出した道路情報に基づいて表示画面に表示する道路画像を作成しているので、地図データの容量を抑えつつ多くの情報が含まれた道路画像を表示することができ、また、道路情報をユーザが入力する手間も軽減できる。
【0009】
道路情報としては、道路幅員(請求項2)や路面標示(請求項3)がある。請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用地図表示装置において、前記道路情報検出手段は、前記道路情報として道路幅員を検出することができるものであり、前記道路画像表示制御手段は、その道路情報検出手段によって検出された道路幅員に基づいて、道路画像の幅員を決定するものであることを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の車両用地図表示装置において、前記道路情報検出手段は、前記道路情報として所定の路面標示を検出することができるものであり、前記道路画像表示制御手段は、前記道路情報検出手段によって所定の路面標示が検出された場合には、その検出された路面標示に基づいて道路画像に含まれる路面表示画像を作成して、前記表示画面に表示するものであることを特徴とする。
【0011】
請求項2または3のようにすれば、地図データとして道路幅員や所定の路面標示を記憶する必要がなくなるので、地図データの容量を抑えることができ、また、それらの道路情報をユーザが入力する手間も省ける。
【0012】
また、所定の路面標示としては、車線区分線(請求項4)、および規制標示や指示標示(請求項5)がある。上記請求項4記載の発明は、請求項1または2に記載の車両用地図表示装置において、前記道路情報検出手段は、前記道路情報として車線区分線を検出することができるものであり、前記道路画像表示制御手段は、前記道路情報検出手段によって車線区分線が検出された場合には、その検出された車線区分線に基づいて道路画像に含まれる車線区分線画像を作成して、前記表示画面に表示するものであることを特徴とする。
【0013】
また、請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の車両用地図表示装置において、前記道路情報検出手段は、前記道路情報として所定の規制標示または指示標示を検出することができるものであり、前記道路画像表示制御手段は、前記道路情報検出手段によって所定の規制標示または指示標示が検出された場合には、その検出された規制標示または指示標示に基づいて道路画像に含まれる規制標示画像または指示標示画像を作成して、前記表示画面に表示するものであることを特徴とする。
【0014】
このようにすれば、地図データとして車線区分線や、所定の規制標示または指示標示に関する情報を記憶する必要がなくなるので、地図データの容量を抑えることができ、また、車線区分線や所定の規制標示または指示標示に関する情報をユーザが入力する手間も省ける。
【0015】
請求項4記載のように、道路情報として車線区分線を検出することができる場合、請求項6記載のようにすることが好ましい。
【0016】
その請求項6記載の発明は、請求項4に記載の車両用地図表示装置において、前記道路画像表示制御手段は、前記道路情報検出手段によって車線区分線が検出された場合には、その検出された車線区分線と、前記記憶手段に記憶されている地図データに含まれている道路の形状を示す道路データとに基づいて、前記道路画像の前記撮像手段による撮像範囲に対応する領域以外の部分における車線区分線画像を作成して、前記表示画面に表示するものであることを特徴とする。
【0017】
通常、道路に車線区分線が表示されている場合には、その車線区分線は撮像手段の撮像範囲外となるような遠方まで連続して表示されている場合が多いので、請求項6記載のようにすれば、実際の道路に即した車線区分線画像を表示画面に表示できることになる。
【0018】
また、請求項7記載の発明は、請求項3に記載の車両用地図表示装置において、互いに異なる位置に配置されて撮像範囲の少なくとも一部が重複するように前記撮像手段を複数備えるとともに、前記道路情報検出手段によって所定の路面標示が検出された場合に、その複数の撮像手段によって撮像された撮像画像に基づいて、自車から前記路面標示までの相対距離を算出する距離算出手段を備え、前記道路画像表示制御手段は、遠近図形式の地図画像を表示するものであって、前記距離算出手段によって算出される相対距離に基づいて前記路面表示画像の大きさを決定することを特徴とする。
【0019】
このようにすれば、距離算出手段により、路面標示までの相対距離を精度よく算出することができ、道路画像表示制御手段は、その精度よく算出された相対距離に基づいて路面標示画像の大きさを決定するので、遠近図形式であるために相対距離によって大きさを調整する必要がある場合に、道路画像における路面標示画像の大きさを適切に決定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1は、本発明の第1実施形態の装置構成を示すブロック図である。図1の装置は、本発明の地図表示装置としての機能を備えた車両用ナビゲーション装置である。
【0021】
図1に示すように、位置検出器1は、地磁気センサ1A、ジャイロスコープ1B、距離センサ1C、GPS受信機1Dから構成され、車両の現在位置および進行方向の検出を行う。なお、この位置検出器1が位置検出手段に相当する。
【0022】
地磁気センサ1Aは、例えばパーマロイ等の環状の強磁性体に、これを励磁するための励磁巻線と、方向検出用の直交する2つの検出巻線とが巻かれた構成を持つ。そして、励磁巻線に交流電圧を印加することによって2つの検出巻線に発生する電圧を計測し、これに基づいて車両の進行方向を絶対方位として検出する。一方、ジャイロスコープ1Bは、車両の相対方位を検出する。
【0023】
距離センサ1Cは、例えば車両に搭載された図示しない車輪や車軸の回転信号に基づいて、車両の移動距離を検出する。
【0024】
GPS受信機1Dは、人工衛星である図示しないGPS衛星から送信される位置測定用のGPS信号を受信し、車両が現在走行している地点の緯度や経度、高度を検出する。
【0025】
位置検出器1は、前述した4つの機器の検出結果を相互に補間することによって、精度の高い位置検出および進行方向検出を行う。もちろん、要求される検出精度によっては、前述の4つの機器を全て備える必要はない。なお、車両の現在位置および進行方向の検出に関しては、ステアリングセンサ等、他のセンサによる検出信号に基づいて行うこととしてもよい。
【0026】
地図データ記憶器2は記憶手段に相当し、例えば記憶媒体としてハードディスクを有し、そのハードディスクに道路データ、背景データ、文字データおよび施設データなどを含んだ地図データが記憶されている。上記道路データは、交差点等の節目における道路網接続関係を示すデータであるノードデータと、ノード間を結ぶ道路についてのデータであるリンクデータを含んでいるが、道路幅員に関するデータ、車線数に関するデータは含んでいない。上記リンクデータは、始点のノード番号、終点のノード番号、道路名称等からなる。
【0027】
ディスプレイ3は、車載用の小型ディスプレイであり、地図画像表示を含む各種ナビゲーション表示を行うための表示画面を備えている。その各種ナビゲーション表示に関しては、車載用のヘッドアップディスプレイ等を用いることとしても良い。
【0028】
操作スイッチ4は、複数のメカニカルなスイッチから構成され、車両用ナビゲーション装置に対して、各種ナビゲーション動作の開始や終了を指示する。前述の指示に関しては、操作キーを表示する表示パネルと、当該表示パネルに表示された操作キーを押したことを検出するタッチパネルを備えたタッチスイッチによって構成しても良い。また、音声認識を利用して行うこととしても良い。
【0029】
リモコン5は、例えば各種機能スイッチを備えた多機能リモコンであり、リモコンセンサ6を介して、上述した操作スイッチ4とほぼ同様の操作を行うことができる。
【0030】
カメラA7およびカメラB8は、撮像手段に相当するものである。このカメラA7、B8は、例えばCCDカメラ或いはCMOSカメラであり、車両前部において所定距離Lだけ互いに離隔して設置されている。これらカメラA7、B8の撮像範囲は、いずれも車両が走行中の道路前方を撮像するように設定され、また、互いの撮像範囲は略一致するように設定されている。
【0031】
ECU20は、公知のコンピュータから構成され、地図画像表示を含む各種ナビゲーション動作を実行する。たとえば、位置検出器1が検出した車両の現在位置および進行方向に基づいて、地図データ記憶器2から車両の現在位置周辺の地図画像データを読み出し、車両の現在位置を示すマークとともにその地図画像をディスプレイ3に表示させるとともに、スピーカ10から各種音声案内を行わせる。
【0032】
図2は、上記ECU20の制御機能の要部を示すブロック図である。図2に示すように、ECU20は、道路情報検出手段21、距離算出手段22、および地図画像表示制御手段23を備えている。
【0033】
道路情報検出手段21は、カメラ7Aおよびカメラ8Bによってそれぞれ撮像された車両前方の撮像画像から、道路に関する所定の道路情報を検出する。この道路情報としては、道路の幅員、道路に表示されている所定の道路標示がある。なお、道路標示には、展開禁止等の規制標示、横断歩道等の指示標示、および車線区分線があるが、そのうちの一部が検出可能となっていればよい。本実施形態では、車線区分線および横断歩道を含む一部の道路標示が検出できるものとする。
【0034】
道路情報として道路の幅員を検出する場合、まず、撮像画像を解析処理して、画像の色度や彩度の変化から自車を挟む左右両側の道路端線を検出する。そして、その2つの道路端線間の画素数(画像中の距離)から道路の幅員を決定する。また、車線区分線も、画像の色度や彩度の変化に基づいて検出する。車線区分線については、撮像画像上の位置から道路幅方向における位置も検出し、また、車線区分線の種類(白線、黄線、点線、実線など)も決定する。規制標示や指示標示は、予めそれらの基準画像を記憶しておき、その基準画像とのパターンマッチングにより検出する。
【0035】
距離算出手段22は、上記道路情報検出手段21によって路面標示として規制標示または指示標示が検出された場合には、公知のステレオ画像認識処理を実行することによって、自車からその路面標示までの相対距離を算出する。このステレオ画像認識処理は、2つのカメラ7Aおよび8Bによってそれぞれ撮像された2つの撮像画像中おける路面標示の位置の差に基づいて計測対象である路面標示までの距離を算出するものである。
【0036】
地図画像表示制御手段23は、位置検出器1によって検出された車両の現在位置に基づいて、地図データ記憶器2から車両の現在位置周辺の地図データを読み出す。そして、その読み出した地図データに基づいてディスプレイ3の表示画面の所定位置に地図画像を表示する。なお、地図画像は、ユーザの切替操作により、遠近図形式のものと、鳥瞰図(平面図)形式のものとが切り替え可能となっている。
【0037】
上記地図画像表示制御手段23は、道路画像表示制御手段24を備えており、ディスプレイ3に表示される地図画像のうち、道路画像についてはこの道路画像表示制御手段24によって表示制御される。
【0038】
道路画像表示制御手段24は、地図データ記憶器2から自車周辺の道路データを読み出し、その読み出した道路データに基づいて地図画像に含まれる道路画像を作成する。道路データにはノードとリンクとからなる道路データが記憶されているだけであるので、道路データに基づいて作成できる道路画像は、道路の形状だけである。
【0039】
そこで、道路画像表示制御手段24は、道路情報検出手段21によって道路幅員が検出された場合には、その道路幅員に基づいて走行中の道路の道路画像の幅を決定する。また、道路情報検出手段21によって路面標示が検出された場合には、その検出された路面標示に基づいて道路画像に含まれる路面表示画像を作成する。
【0040】
たとえば、路面標示として車線区分線が検出された場合には、車線区分線を示す車線区分線画像を、地図データに基づいて作成した道路画像に追加する。車線区分線画像の道路幅方向における表示位置は、道路情報検出手段21によって検出された位置に基づいて決定し、長手方向の表示位置は、道路データから判断できる道路形状に基づいて、道路形状に沿うようにする。複数の車線区分線が検出されている場合には、各車線区分線の幅方向の表示位置は、道路情報検出手段21において検出された各車線区分線の幅方向位置に基づいて決定してもよいし、道路の幅員を均等に分割するように決定してもよい。
【0041】
なお、本実施形態においては、表示画面に表示される地図画像は、カメラ7A、8Bの撮像範囲よりも広い範囲となっている。そのため、道路画像表示制御手段24は、道路データに基づいて地図画像において撮像範囲に対応する領域以外の部分にまで車線区分線画像を延長して作成する。図3は、ディスプレイ3に表示される地図画像の一例であって、道路画像に3本の車線区分線画像25、26、27が含まれている画像例である。なお、「▲」は自車位置を示している。
【0042】
図3に示す撮像範囲28は、説明のために示しているが実際の画面には表示されない。この撮像範囲28はカメラ7A、8Bの撮像範囲であり、地図画像は撮像範囲28よりも広い領域の画像である。
【0043】
また、道路画像表示制御手段24は、路面標示として横断歩道等の路面標示が検出された場合には以下のようにする。すなわち、走行中の道路において自車からの距離が距離算出手段22によって算出された相対距離となる道路画像上の位置に、予め記憶されている横断歩道等の基準画像をその相対距離に基づいて大きさを調整して重畳表示させる。
【0044】
図4および図5は、ともに横断歩道が検出された場合の地図画像の例であり、図5は図4よりも横断歩道が遠くに検出された場合の例である。横断歩道画像29は、相対距離に基づいて大きさが調整されているので、相対距離が変化しても適切な大きさとなっている。
【0045】
以上、説明した本実施形態によれば、カメラ7A、8Bによって走行中の道路を撮像して、その撮像した道路から検出した道路情報に基づいてディスプレイ3に表示する道路画像を作成しているので、地図データの容量を抑えつつ、多くの情報が含まれた道路画像を表示することができ、また、道路情報をユーザが入力する手間も軽減できる。
【0046】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0047】
たとえば、前述の実施形態では、撮像手段として2台のカメラ7A、8Bを備えていたが、カメラを1台としてもよい。この場合、撮像画像上の位置における計測対象物(路面標示または道路幅員を決定するための道路端線)の位置からその計測対象物までの相対距離を算出する。
【0048】
また、前述の実施形態では、道路データに道路幅員に関する情報が含まれておらず、撮像画像から道路幅員を検出していたが、道路幅員に関する情報を予め記憶してもよい。また、道路標示に関する情報も一部は予め記憶していてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の第1実施形態である、地図表示装置としての機能を備えた車両用ナビゲーション装置のブロック図である。
【図2】図1のECU20の制御機能の要部を示すブロック図である。
【図3】ディスプレイ3に表示される地図画像の一例である。
【図4】ディスプレイ3に表示される地図画像であって、図3とは別の例である。
【図5】ディスプレイ3に表示される地図画像であって、図3、図4とは別の例である。
【符号の説明】
【0050】
1:位置検出器(位置検出手段)
2:地図データ記憶器(記憶手段)
3:ディスプレイ(表示画面)
7:カメラA(撮像手段)
8:カメラB(撮像手段)
21:道路情報検出手段
22:距離算出手段
23:地図画像表示制御手段
24:道路画像表示制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の現在位置を検出する位置検出手段と、地図データを記憶する記憶手段とを有し、前記位置検出手段が検出した車両の現在位置と前記記憶手段に記憶されている地図データとに基づいて、当該車両が走行中の道路の道路画像を含む地図画像を表示画面に表示する車両用地図表示装置であって、
前記車両に搭載されて、当該車両が走行中の道路が撮像されるように撮像範囲が設定された撮像手段と、
その撮像手段によって撮像された画像から前記車両が走行中の道路に関する道路情報を検出する道路情報検出手段と、
その道路情報検出手段によって検出された道路情報に基づいて前記道路画像を作成して、前記表示画面に表示する道路画像表示制御手段と
を含むことを特徴とする車両用地図表示装置。
【請求項2】
前記道路情報検出手段は、前記道路情報として道路幅員を検出することができるものであり、
前記道路画像表示制御手段は、その道路情報検出手段によって検出された道路幅員に基づいて、道路画像の幅員を決定するものであることを特徴とする請求項1に記載の車両用地図表示装置。
【請求項3】
前記道路情報検出手段は、前記道路情報として所定の路面標示を検出することができるものであり、
前記道路画像表示制御手段は、前記道路情報検出手段によって所定の路面標示が検出された場合には、その検出された路面標示に基づいて道路画像に含まれる路面表示画像を作成して、前記表示画面に表示するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用地図表示装置。
【請求項4】
前記道路情報検出手段は、前記道路情報として車線区分線を検出することができるものであり、
前記道路画像表示制御手段は、前記道路情報検出手段によって車線区分線が検出された場合には、その検出された車線区分線に基づいて道路画像に含まれる車線区分線画像を作成して、前記表示画面に表示するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用地図表示装置。
【請求項5】
前記道路情報検出手段は、前記道路情報として所定の規制標示または指示標示を検出することができるものであり、
前記道路画像表示制御手段は、前記道路情報検出手段によって所定の規制標示または指示標示が検出された場合には、その検出された規制標示または指示標示に基づいて道路画像に含まれる規制標示画像または指示標示画像を作成して、前記表示画面に表示するものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の車両用地図表示装置。
【請求項6】
前記道路画像表示制御手段は、前記道路情報検出手段によって車線区分線が検出された場合には、その検出された車線区分線と、前記記憶手段に記憶されている地図データに含まれている道路の形状を示す道路データとに基づいて、前記道路画像の前記撮像手段による撮像範囲に対応する領域以外の部分における車線区分線画像を作成して、前記表示画面に表示するものであることを特徴とする請求項4に記載の車両用地図表示装置。
【請求項7】
互いに異なる位置に配置されて撮像範囲の少なくとも一部が重複するように前記撮像手段を複数備えるとともに、
前記道路情報検出手段によって所定の路面標示が検出された場合に、その複数の撮像手段によって撮像された撮像画像に基づいて、自車から前記路面標示までの相対距離を算出する距離算出手段を備え、
前記道路画像表示制御手段は、遠近図形式の地図画像を表示するものであって、前記距離算出手段によって算出される相対距離に基づいて前記路面表示画像の大きさを決定することを特徴とする請求項3に記載の車両用地図表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−206034(P2007−206034A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−28845(P2006−28845)
【出願日】平成18年2月6日(2006.2.6)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】