説明

車両用外装ビーム

【課題】軽量化を図るとともに、耐荷重性能の向上を図る。
【解決手段】車両の前方部又は後方部の下方位置において車幅方向に延びる角筒状のビーム本体を有する車両用外装ビームであって、ビーム本体10の車両への取付面11の高さH0は、その反対側に位置する正面12の高さよりも大きく形成され、ビーム本体の上面13及び下面14は、取付面の上下端部から正面の上下端部に向かうにしたがってビーム本体の高さを漸次小さくするように内側に傾斜して延びる斜面部15と、該斜面部から正面の上下端部まで水平に延びる平面部16とで形成されており、上面及び下面の幅W0に対する斜面部の幅W1の比率W1/W0が0.3以上0.7未満で且つ取付面の高さH0に対する斜面部の高さH1の比率H1/H0が0.01以上0.03未満、又は比率W1/W0が0.2以上0.3未満で且つ比率H1/H0が0.02以上0.04未満に設定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両同士が衝突した際の潜り込みを防止するために車両に配置される車両用外装ビームに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的なトラック等の車高の高い車両には、車高の低い乗用車等が衝突した際の潜り込みを防止するために、車両前後の下方位置に、FUP(Front Under‐run Protector)又はRUP(Rear Under‐run Protector)と称される車両用外装ビームが設けられている。これらの車両用外装ビームは、ほぼ角筒状に形成されており、衝突時の変形を防止するために、板厚を厚くしたり、補強部材を設けたりするなどして種々の工夫がなされている。しかし、板厚を厚くする等した場合、重量の増加、および製造コストの増加が問題となっている。
【0003】
そこで、特許文献1及び特許文献2では、外装ビーム(アンダーラン・プロテクタ)の板厚を厚くしたり、補強部材を設けたりすることなく、耐荷重性能(強度)を向上させるために、車両の進行方向後方側に位置する外装ビームの背面部において、上下方向の略中央部が上下方向両端部よりも車両進行方向後方に突出するように湾曲又は屈曲させることが提案されている。そして、これら外装ビームの材料としては、いずれもハイテン材(高張力鋼)が適用されている。
背面部の形状を、後方に突出する凸形状とすることで、背面中央部の剛性を高めることができ、これにより、正面部から受けた荷重に対して発生する背面部の圧縮応力は、背面部の上下方向に分散され、中央部に局部的に集中することを防止できるとされている。
【0004】
また、特許文献3には、外装ビーム(衝撃緩衝吸収部材)の正面板の厚みを背面板の厚みよりも大きくするとともに、横断面形状において、正面板に直交する中間の連結板の両側に、2枚の連結板をそれぞれ対称的に正面板に向かって拡開するように傾斜して配置し、さらに、正面板及び背面板の幅方向の両端部を両側の連結板よりも外方に延長して形成することにより、衝撃エネルギの吸収性を効果的に向上させることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004‐299556号公報
【特許文献2】特開2005‐225327号公報
【特許文献3】特開2012‐081861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、外装ビームの軽量化及び耐荷重性能の増加への要求は、ますます強くなってきており、さらなる軽量化及び耐荷重性能の向上が求められている。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、軽量化を図るとともに、耐荷重性能の向上を図ることができる車両用外装ビームを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の車両用外装ビームは、車両の前方部又は後方部の下方位置において車幅方向に延びる角筒状のビーム本体を有する車両用外装ビームであって、前記ビーム本体の前記車両への取付面の高さH0は、その反対側に位置する正面の高さよりも大きく形成され、前記ビーム本体の少なくとも上面は、前記取付面の上端部から前記正面の上端部に向かうにしたがって前記ビーム本体の高さを漸次小さくするように内側に傾斜して延びる斜面部と、該斜面部から前記正面の上端部まで水平に延びる平面部とで形成されており、前記上面の幅W0に対する前記斜面部の幅W1の比率W1/W0が0.3以上0.7未満で且つ前記取付面の高さH0に対する前記斜面部の高さH1の比率H1/H0が0.01以上0.03未満、又は前記比率W1/W0が0.2以上0.3未満で且つ前記比率H1/H0が0.02以上0.04未満に設定されていることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の車両用外装ビームにおいて、前記ビーム本体の下面が、前記取付面の下端部から前記正面の下端部に向かうにしたがって前記ビーム本体の内側に傾斜して延びる斜面部と、該斜面部から前記正面の下端部まで水平に延びる平面部とで形成されており、前記下面の斜面部及び平面部は、前記上面の斜面部及び平面部と対称に形成されているとよい。
【0010】
車両衝突時にビーム本体正面の上端部に片当たりの負荷が加わる場合が考えられるが、少なくともビーム本体の上面を、上記範囲に設定された斜面部と平面部とで形成することにより、片当たりの負荷に対する座屈強度を高めることができる。
また、ビーム本体の上面及び下面の形状を上記範囲に設定することにより、正面からの負荷を受けた際に、この負荷に対する座屈強度を高めることができる。したがって、従来と同一強度で断面設計した場合には、ビーム本体の軽量化を図ることができる。また、追加の補強等が不要であるので、車両への装着も容易である。
設計強度(座屈強度)以上の負荷が加えられた際には、最初にビーム本体の上面及び下面が、ビーム本体の内側方向に曲がるように変形する。これにより、車両衝突時の衝撃を吸収し、他の部品が変形することを防止でき、車両の潜り込みを確実に防止することができる。なお、上記範囲を外れた設計では、ビーム本体の上面及び下面が、ビーム本体の外側方向へと膨らむように曲げ変形する場合がある。この場合には、取付面と斜面部との間のコーナー部及び正面と平面部との間のコーナー部の内面側が変形開始の起点となって、壁面座屈を引き起こすため、十分な座屈強度が得られにくい。
【0011】
本発明の車両用外装ビームにおいて、前記ビーム本体の上面及び下面の裏面側は、前記平面部に沿って前記取付面から前記正面にかけて水平に延びる平面で形成されているとよい。
ビーム本体の上面及び下面の斜面部は、裏面側を平面で形成することによって平面部よりも肉厚に形成されることから、剛性が高められるとともに、その斜面部において、車両衝突時に加わる負荷を分散して受けることができるので座屈強度を高めることができる。
【0012】
本発明の車両用外装ビームにおいて、前記取付面と前記斜面部との間のコーナー部及び前記正面と前記平面部との間のコーナー部が円弧状に設けられており、これらコーナー部の内面側の半径Rが3mm以上6mm以下に設定されているとよい。
コーナー部の外面側の半径は一定のまま、内面側の半径Rが大きくなるにつれて、コーナー部の応力集中が抑制されるため、座屈強度を高めることができる。半径Rが3mm未満の場合は、必要な座屈強度(例えば、50kN以上)が得られない。また、半径Rが6mmを超える場合は、座屈強度を高めることができるが、コーナー部が肉厚となってビーム本体の重量が増加するため、好ましくない。
【0013】
本発明の車両用外装ビームにおいて、前記斜面部と前記平面部との間の接続部が、円弧状に設けられているとよい。
ビーム本体の上面及び下面の斜面部と平面部との接続部を円弧状に形成することで、接続部の応力集中が抑制され、座屈強度を高めることができる。
【0014】
本発明の車両用外装ビームにおいて、前記上面及び前記下面は、幅方向の中間部分に薄肉部が設けられているとよい。
上面及び下面の幅方向の中間部分に適度な薄肉部を設けることにより、正面からの負荷を受けた際に、上面及び下面をビーム本体の内側方向に変形するきっかけとすることができる。
【0015】
本発明の車両用外装ビームにおいて、前記ビーム本体は、アルミニウム合金の押出材により成形されているとよい。
ビーム本体をアルミニウム合金の押出材により成形することで、上記の形状を容易に形成することができる。また、上記形状は、略口の字、略日の字、略目の字等の断面形状の押出材に適用することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ビーム本体が負荷を受けた際に、上面及び下面がビーム本体の内側方向に変形するようにしたので、座屈強度を高めることができ、従来と同一強度で断面設計した場合にビーム本体の軽量化を図ることができる。したがって、車両用外装ビームの軽量化を図るとともに、耐荷重性能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1実施形態の車両用外装ビームを示す斜視図である。
【図2】図1に示す車両用外装ビームのビーム本体の断面図である。
【図3】図2に示すビーム本体の下面部分の要部断面部である。
【図4】ステー直上におけるビーム本体の座屈強度とコーナー部の内側半径Rとの関係を示すグラフである。
【図5】本発明の第2実施形態の車両用外装ビームのビーム本体の要部断面図である。
【図6】ビーム本体に加えられる片当たりの負荷を説明する図である。
【図7】本発明の第3実施形態の車両用外装ビームのビーム本体の断面図である。
【図8】本発明の他の実施形態の車両用外装ビームのビーム本体の断面図である。
【図9】ビーム本体の幅の比率W1/W0及び高さの比率H1/H0と座屈強度との関係を座屈強度の大きさ毎の領域で示した表である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の車両用外装ビームの一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
第1実施形態の車両用外装ビーム100は、図1に示すように、車両(図示略)の前方部又は後方部の下方位置において車幅方向に延びる角筒状のビーム本体10を有し、このビーム本体10を、ステー21を介して車体フレーム20に取り付けて構成される。そして、図1に荷重Fで示すように、車両がビーム本体10の正面12に衝突して負荷が加えられた際に、車両の潜り込みを防止するものである。
【0019】
ビーム本体10は、図1に示すように、アルミニウム合金の押出成形等によって角筒状に形成されており、取り付けられる車両の幅寸法と同程度の長さに形成されている。なお、ビーム本体10の材料には、例えば、6000系合金又は7000系合金のアルミニウムを使用することができる。
【0020】
ビーム本体10の車両への取付面11の高さH0は、その反対側に位置する外向きの正面12の高さよりも大きく形成されている。また、ビーム本体10の上面13及び下面14は、取付面11の上下端部から正面12の上下端部に向かうにしたがってビーム本体10の高さを漸次小さくするように内側に傾斜して延びる斜面部15と、この斜面部15から正面12の上下端部まで水平に延びる平面部16とで形成されている。そして、斜面部15と平面部16との間の接続部23は、図3に示すように円弧状に形成されている。また、上面13及び下面14の幅W0に対する斜面部15の幅W1の比率W1/W0が0.3以上0.7未満で、取付面11の高さH0に対する斜面部15の高さH1の比率H1/H0が0.01以上0.03未満となるように、又は比率W1/W0が0.2以上0.3未満で、比率H1/H0が0.02以上0.04未満になるように設定されている。
また、取付面11と斜面部15との間のコーナー部17及び正面12と平面部16との間のコーナー部18は、円弧状に設けられており、これらコーナー部17,18の内面側の半径Rが3mm以上6mm以下に設定されている。
また、高さ方向の中間位置には水平な横リブ19が設けられており、横断面が日の字状に形成されている。
【0021】
なお、ビーム本体10の外形寸法は、取付面11の高さH0が75mm〜170mm、上面13及び下面14の幅W0が50mm〜110mmとされている。また、ビーム本体10の周壁の板厚は、取付面11側及び正面12側の板厚が4mm〜9mmに設定され、上面13側及び下面14側並びに横リブ19の板厚が2mm〜6mmに設定されている。
【0022】
ビーム本体10の形状を上記範囲に設定することにより、車両用外装ビーム100においては、図1に示す荷重Fのように正面12側から負荷が加えられた際に、この負荷に対する座屈強度を高めることができる。図2に示すように、座屈強度に影響を与える重要なパラメータである上面及び13及び下面14の幅W0は、ビーム本体10の内側方向に傾斜する斜面部15を有しており、その幅W0に対する有効長さW2(座屈に関するオイラーの公式の有効長さ)を短くすることができ、荷重Fに対する座屈強度を高めることができる。したがって、従来と同一強度で断面設計した場合には、ビーム本体の軽量化を図ることができる。
【0023】
また、ビーム本体10の上面13及び下面14の斜面部15と平面部16との接続部23は、図3に示すように円弧状に形成され、接続部23での応力集中を緩和することができ、衝撃時の座屈強度を高めることができる。
さらに、円弧状のコーナー部17,18の外面側の半径は一定のまま、内面側の半径Rが大きくなるにつれて、コーナー部17,18の応力集中が抑制されるため、座屈強度をより一層高めることができる。
例えば、図4のグラフは、取付面11の高さH0に対する斜面部15の高さH1の比率H1/H0を0.01、上面13及び下面14の幅W0に対する斜面部15の幅W1の比率W1/W0を0.4とした場合のステー21の直上におけるビーム本体の座屈強度と、コーナー部17,18の内側半径Rとの関係を示しており、必要な座屈強度(例えば、約50kN)を得るためには、半径Rを3mm以上に設定すればよいことがわかる。
半径Rが3mm未満の場合は、必要な座屈強度が得られない。また、半径Rが6mmを超える場合は、座屈強度を高めることができるが、コーナー部17,18が肉厚となってビーム本体の重量が増加するため、好ましくない。
このように、コーナー部17,18の半径Rを適宜に設定することで、容易に座屈強度を調整することができる。
【0024】
また、ビーム本体10は、荷重Fが加わる方向(ビーム本体10の幅方向)に対して斜面部15を有しているので、設計強度(座屈強度)以上の負荷が正面12に加えられた際には、最初にビーム本体10の上面13及び下面14が斜面部15と平面部16との間の接続部23付近からビーム本体10の内側方向に変形する。これにより、車両衝突時の衝撃を吸収し、ステー21等の他の部品が変形することを防止できるので、車両の潜り込みを確実に防止することができる。
さらに、図5に示すビーム本体30のように、下面14(及び上面13)の幅方向の中間部分に正面12側及び取付面11側よりも厚みの薄い適度な薄肉部31を設けることにより、下面14(及び上面13)をビーム本体30の内側方向に変形するきっかけとすることができる。
【0025】
ところで、図6に示すように、車両衝突の際には、ビーム本体40の正面12の上端部に片当たりの負荷F’が加わる場合が考えられるが、図6及び図7に示すビーム本体40のように、上面13を斜面部15と平面部16とで形成し、下面14を平面部16で形成して、少なくとも上面13に斜面部15を有する構成としておけば、特に片当たりの負荷に対する座屈強度を高めることができる。
なお、このビーム本体40においても、第1実施形態のビーム本体10と同様に、上面13及び下面14の幅W0に対する斜面部15の幅W1の比率W1/W0が0.3以上0.7未満で、取付面11の高さH0に対する斜面部15の高さH1の比率H1/H0が0.01以上0.03未満となるように、又は比率W1/W0が0.2以上0.3未満で、比率H1/H0が0.02以上0.04未満になるように、斜面部15と平面部16とを設定することにより、車両衝突時の座屈強度を高めることができる。
【0026】
また、図8に示すビーム本体50のように、上面13の裏面27側(内側面)を、平面部16に沿って取付面11から正面12にかけて水平に延びる平面で形成することにより、さらに車両衝突時の座屈強度を高めることも可能である。
この場合、上面13の斜面部15は、裏面27側が平面で形成されることにより平面部16よりも肉厚に形成される。したがって、斜面部15の剛性が高められるとともに、その斜面部15において、車両衝突時に加わる負荷を分散して受けることができる。
なお、図示はしないが、図2に示すビーム本体10のように、上面13及び下面14の両方に斜面部15を有する構成においても、ビーム本体50と同様に、その上面13及び下面14の裏面側を平面部16に沿って取付面11から正面12にかけて水平に延びる平面で形成することにより、車両衝突時の座屈強度を高めることが可能である。
その他の構成は、第1実施形態のビーム本体10と同じであり、共通部分に同一符号を付して説明を省略する。
【実施例】
【0027】
次に、本発明の車両用外装ビームに係る実施例について説明する。
図2に示す符号では、高さH0:120mm、幅W0:75mm、周壁の厚さ:3.5mmの角筒状のフレーム材で形成された長さ:2330mmの試料(ビーム本体)について、上面及び下面の幅W0に対する斜面部の幅W1の比率W1/W0と、取付面の高さH0に対する斜面部の高さH1の比率H1/H0との関係を種々の条件で作製した。そして、これらの試料を用いて車両用外装ビームを組立て、図1に示すように、正面12に荷重Fを加え、ビーム本体に座屈が生じるまで荷重Fを加えることにより各条件における座屈強度を確認した。なお、フレーム材の材料には、JIS規格にかける6000系合金のアルミニウムを使用した。
その結果を図9に示す。図9において、各比率のマス目は、マス内に表記した数値以上で次のマス内に表記した数値未満であることを示す。例えば、W1/W0で0.2のマスは、0.2以上0.3未満である。
【0028】
図9の矢印aで示す範囲の条件では、上面及び下面がビーム本体の外側に変形して座屈し、いずれも50kN未満の座屈強度であった。矢印bで示す範囲の条件においては、上面及び下面がビーム本体の内側に変形したが、50kN未満の座屈強度であり、50kN以上の座屈強度が得られなかった。矢印cで示す範囲の条件では、上面及び下面がビーム本体の内側に変形し、50kN以上の座屈強度が得られた。また、矢印dで示す範囲の条件では、上面及び下面がビーム本体の内側に大きく変形し、50kN未満の座屈強度となった。
【0029】
このように、矢印cで示す範囲の条件、すなわち、比率W1/W0が0.3以上0.7
未満で、取付面11の高さH0に対する斜面部15の高さH1の比率H1/H0が0.01以上0.03未満となるように、又は比率W1/W0が0.2以上0.3未満で、比率H1/H0が0.02以上0.04未満になるように設定することにより、正面12側から負荷が加えられた際に、この負荷に対する座屈強度を高めることができることがわかる。
【0030】
なお、本発明は上記実施形態の構成のものに限定されるものではなく、細部構成においては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上述の実施形態においては、車両の前方部又は後方部に配置される車両用外装ビームに適用した場合について説明したが、この外装ビームは、車両のサイドに設けられるサイドガード等にも適用することができる。
また、ビーム本体は、アルミニウム合金だけでなく、スチール等の他の材料を使用してもよい。
【符号の説明】
【0031】
10 ビーム本体
11 取付面
12 正面
13 上面
14 下面
15 斜面部
16 平面部
17 コーナー部
18 コーナー部
19 横リブ
20 車体フレーム
21 ステー
23 接続部
27 裏面
30,40,50 ビーム本体
31 薄肉部
100 車両用外装ビーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の前方部又は後方部の下方位置において車幅方向に延びる角筒状のビーム本体を有する車両用外装ビームであって、前記ビーム本体の前記車両への取付面の高さH0は、その反対側に位置する正面の高さよりも大きく形成され、前記ビーム本体の少なくとも上面は、前記取付面の上端部から前記正面の上端部に向かうにしたがって前記ビーム本体の高さを漸次小さくするように内側に傾斜して延びる斜面部と、該斜面部から前記正面の上端部まで水平に延びる平面部とで形成されており、前記上面の幅W0に対する前記斜面部の幅W1の比率W1/W0が0.3以上0.7未満で且つ前記取付面の高さH0に対する前記斜面部の高さH1の比率H1/H0が0.01以上0.03未満、又は前記比率W1/W0が0.2以上0.3未満で且つ前記比率H1/H0が0.02以上0.04未満に設定されていることを特徴とする車両用外装ビーム。
【請求項2】
前記ビーム本体の下面が、前記取付面の下端部から前記正面の下端部に向かうにしたがって前記ビーム本体の内側に傾斜して延びる斜面部と、該斜面部から前記正面の下端部まで水平に延びる平面部とで形成されており、前記下面の斜面部及び平面部は、前記上面の斜面部及び平面部と対称に形成されていることを特徴とする請求項1記載の車両用外装ビーム。
【請求項3】
前記ビーム本体の上面及び下面の裏面側は、前記平面部に沿って前記取付面から前記正面にかけて水平に延びる平面で形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の車両用外装ビーム。
【請求項4】
前記取付面と前記斜面部との間のコーナー部及び前記正面と前記平面部との間のコーナー部が円弧状に設けられており、これらコーナー部の内面側の半径Rが3mm以上6mm以下に設定されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用外装ビーム。
【請求項5】
本発明の車両用外装ビームにおいて、前記斜面部と前記平面部との間の接続部が、円弧状に設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の車両用外装ビーム。
【請求項6】
前記上面及び前記下面は、幅方向の中間部分に薄肉部が設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の車両用外装ビーム。
【請求項7】
前記ビーム本体は、アルミニウム合金の押出材により成形されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の車両用外装ビーム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−100080(P2013−100080A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−227241(P2012−227241)
【出願日】平成24年10月12日(2012.10.12)
【出願人】(000176707)三菱アルミニウム株式会社 (446)