車両用標識灯
【課題】ランプ点灯時の着色発光状態とランプ消灯時または陽光反射時の無色状態とを的確に区別することができ、視認性を向上させる。
【解決手段】ナノサイズの蛍光体を含むランプカバー20と、蛍光体を励起してランプカバー20を着色発光させる光源30とを備える。
【解決手段】ナノサイズの蛍光体を含むランプカバー20と、蛍光体を励起してランプカバー20を着色発光させる光源30とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は赤色やアンバー色の光を発する発光モジュールを有し、リヤコンビネーションランプを構成する車両用標識灯に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の後部には、赤色のテールランプとストップランプ、アンバー色のターンランプ等を組み合わせたリヤコンビネーションランプと称される車両用標識灯が搭載されている。従来のリヤコンビネーションランプは、赤色またはアンバー色に着色したランプカバーと白色光のランプバルブをそれぞれ組み合わせて灯室を形成し、それぞれの灯室のランプバルブを点灯して赤色光またはアンバー色光を外部へ照射していた(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001―110205号公報 第3頁〜第5頁 図1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のリヤコンビネーションランプでは、ランプカバー自体が着色されており、消灯時でも赤色またはアンバー色を認識することができるため、特に、ランプカバーに強い陽光が当たった場合などには、ランプバルブの点灯による発光であるのか、陽光の反射による発光であるのかの区別がつき難く、視認性に劣るという問題があった。
【0004】
本発明はランプ点灯時の着色発光状態とランプ消灯時または陽光反射時の無色状態とを的確に区別することができ、視認性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、ナノサイズの蛍光体を含むランプカバーと、前記蛍光体を励起して前記ランプカバーを着色発光させる光源とを備える。この構成によれば、ランプカバーにナノサイズの蛍光体を含ませることで、ランプカバーを透明にすることが可能となるため、ランプ点灯時の着色発光状態とランプ消灯時または陽光反射時の無色状態とを的確に区別することができ、視認性を向上させることができる。また、ランプカバー自体が発光するため、光源を発光させてランプカバーを透過させる従来方式に比べて発光面積を拡大することができ、視認性を向上させることができる。
【0006】
本発明において、前記ランプカバーは、少なくとも2種類の蛍光体を含み、かつ各蛍光体のそれぞれが独立して含まれている領域を含み、前記光源は、前記領域を個別に含むように区切って形成した灯室内に配置される。この構成によれば、例えば、同一のリヤコンビネーションランプ内に形成した2つの灯室のランプカバー部に、赤色に発光する蛍光体とアンバー色に発光する蛍光体をそれぞれ配合し、各灯室内に配置した光源の点灯/消灯を制御することにより、赤色とアンバー色の発光を独立して制御することができる。一方、ランプカバーが透明であるため、その反射光は透明となる。従って、ランプ点灯時の着色発光状態とランプ消灯時または陽光反射時の無色状態とを的確に区別することができ、視認性を向上させることができる。
【0007】
本発明において、前記光源は、固有の異なる波長光を発光する。この構成によれば、例えば、同一のランプカバーに、赤色に発光する蛍光体とアンバー色に発光する蛍光体を混合して配合したり、同じ灯室内の近接する領域に配合したりしても、対応する蛍光体を励起する光源だけを点灯させることにより、赤色光とアンバー色光とを発光し分けることができる。一方、ランプカバーが透明であるため、その反射光は透明となる。従って、ランプ点灯時の着色発光状態とランプ消灯時または陽光反射時の無色状態とを的確に区別することができ、視認性を向上させることができる。
【0008】
本発明において、前記ランプカバーは、各蛍光体が混合して含まれている領域を含み、前記光源は、前記領域全体を含むように形成した灯室内に配置される。この構成によれば、リヤコンビネーションランプ内に形成した灯室のランプカバー部に、赤色に発光する蛍光体とアンバー色に発光する蛍光体を混合して配合し、灯室内に配置した赤色蛍光体励起用とアンバー色蛍光体励起用の光源のいずれかを点灯することにより、同じ灯室内で赤色とアンバー色とを発光し分けることができる。一方、ランプカバーが透明であるため、その反射光は透明となる。従って、ランプ点灯時の着色発光状態とランプ消灯時または陽光反射時の無色状態とを的確に区別することができ、視認性を向上させることができる。
【0009】
本発明において、前記ランプカバーは、紫外線吸収コーティング層を有する。この構成によれば、コーティング層が陽光の紫外線を適切に吸収するため、陽光による蛍光体の発光をなくし、非点灯時に効果的に無色透明にすることができる。
【0010】
本発明において、前記蛍光体の平均粒子径が100nm以下とする。この構成によれば、可視光(400nm以上)の1/4以下である100nm以下に蛍光体の平均粒子径を選択することで、可視光を遮ることなく透過させることができ、透明性の点で好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ランプ点灯時の着色発光状態とランプ消灯時または陽光反射時の無色状態とを的確に区別することができるため、視認性を向上させることができる。また、無色透明なランプカバー内(例えば、灯室内面やリフレクタ反射面など)を自動車の車体の色と調和するように着色するなど、車両全体としてのデザイン性を向上させることもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1は、本発明の実施の形態1におけるリヤコンビネーションランプの構成を示す模式図(正面図)である。図2は、その縦断面図である。リヤコンビネーションランプ100は、主に、ハウジング10、ランプカバー(レンズ)20、光源30および31、ハウジングに接続して光源を固定するベース40、ベース面に対して直角に延出し、灯室を上下に分離する仕切壁50、仕切壁により形成された灯室60および61、で構成される。
【0013】
ランプカバー20は、透明の合成樹脂等で形成される。後述するように、その内部の所定領域には蛍光体が含まれている。ランプカバーに含まれる蛍光体として、実施の形態では赤色を発光する蛍光体またはアンバー色を発光する蛍光体を含む場合を示している。本実施の形態では、仕切壁50により上部に形成された灯室60内には光源30が、下部に形成された灯室61内には光源31が、配置されている。
【0014】
光源30および31は、固有の波長光の出射が可能な半導体発光素子等で形成される発光体で、特定の蛍光体を励起して発光させる。但し、半導体発光素子に限定されるものではなく、蛍光体を励起、発光させることができるものであれば、どのような光源を用いてもかまわない。また、縦横に配置する光源の数も限定されるものではない。
【0015】
次に、ランプカバーと光源の関係について詳しく説明する。図3は、本発明の実施の形態1におけるリヤコンビネーションランプの、ランプカバー内の蛍光体を含む領域と光源の配置および発光色の関係について模式的に示す図である。
【0016】
図3に示すように、実施の形態1のリヤコンビネーションランプでは、仕切壁50で上下に区分された灯室の、灯室60に対応するランプカバー20の領域に赤色に発光する蛍光体Aが、灯室61に対応するランプカバー20の領域にアンバー色に発光する蛍光体Bが配合されている。また、灯室60内には、400nmに主要な波長ピークを有して蛍光体Aを効果的に励起させる光を出射する光源30が、灯室61内には、350nmに主要な波長ピークを有して蛍光体Bを効果的に励起させる光を出射する光源31が、配置されている。
【0017】
ここで、本実施の形態で使用する蛍光体Aとして、Y2O3:Euを用い、光源30から400nmの励起光を出射することにより発光特性の安定した赤色光を発することができる。
【0018】
また、蛍光体Bとして、Y2O3:Dyを用い、光源31から350nmの励起光を出射することにより発光特性の安定したアンバー色を発することができる。
【0019】
MexSi12-(m+n)Al(m+n)OnN16-n:Eu2+y
(式中、MeはLi、Ca、Mg、Y又はLaとCeとEuを除くランタニド金属の1種以上であり、x、y、mおよびnは、それぞれ正の数である。)
【0020】
また、前記一般式のMeがCaであり、0.6≦x≦1.2、1.2≦m≦2.4、0.1≦n≦2.4、0.0001≦y≦0.1であることを特徴とする化合物を用いても良い。上記のような化合物を用い、光源31から350nmの励起光を出射することにより発光特性の安定したアンバー色光を発することができる。
【0021】
なお、蛍光体A、Bはランプカバーに配合した場合に、透明であれば粒子形や粒子径、表面処理の種類は問わない。ここで、透明とは、蛍光体が励起する波長以外の光の透過率が70%を超える場合を指す。具体的には、可視光の550nm以上から800nmまでの範囲の光であれば、波長は問わない。蛍光体の配合は方法を問わず、例えば、透明レンズカバーを構成する熱可塑性樹脂に混合することや、水、アルコール類などの溶剤やアクリル、エポキシ、ウレタン等の樹脂などに蛍光体を分散して、塗液を作成して塗布しても良い。
【0022】
蛍光体の粒子径は特に限定されないが、透明性の点で平均粒子径は100nm以下が好ましい。平均粒子径は既知の方法で測定することができる。例えば、レーザー回折散乱法、微分型静電分級器(Differential Mobility Analyzer, DMA)、動的光散乱法、透過型電子顕微鏡(TEM)、走査型電子顕微鏡(SEM)、X線回折によって測定される。レンズカバー中の蛍光体の平均粒子径は固体中での観察なので透過型電子顕微鏡で測定することが好ましい。
【0023】
紫外線吸収コーティング層は蛍光体層よりも外側、すなわち太陽側にあることが好ましく、その配合方法は問わない。例えば、ランプカバーの外側に紫外線吸収塗料をコーティングしたり、ランプカバーを構成する熱可塑性樹脂に混合して成形後、蛍光体を分散させた塗料をランプカバー内面に塗布する方法などがある。
【0024】
上記組成の蛍光体を上記構成のランプカバーに配合したリヤコンビネーションランプ100では、光源30のみを点灯すると、ランプカバー20の上部が赤色に発光する。一方、光源31のみを点灯すると、ランプカバー20の下部がアンバー色に発光する。また、仕切壁50によって灯室が上下に分離されているので、光源30と31を両方点灯すると、図3に示すように赤色とアンバー色の両方が発光する。つまり、本実施の形態のリヤコンビネーションランプでは、赤色とアンバー色の点灯/消灯を独立して制御することができる。
【0025】
なお、光源は、図3に示すようにレンズカバー20の背面から励起光を照射する位置に配置する他に、図4に示すようにレンズカバー20の側面に配置するようにしてもよい。図4では、1種類の蛍光体を含むレンズカバーに光源から励起光を照射する構成を示しているが、レンズカバーが複数の蛍光体を含ませる場合は、各蛍光体に対応する励起光を照射する光源をレンズカバーの側面に配置すればよい。
【0026】
図5は、ランプカバー20の外側表面に紫外線吸収コーティング70を施したリヤコンビネーションランプの構成を示す模式図(縦断面図)である。コーティング層が陽光の紫外線を吸収するため、ランプカバー内の蛍光体の品質劣化を適切に低減することができる。
【0027】
実施の形態1のリヤコンビネーションランプ100は、蛍光体の種類(本実施の形態では2種類)に対応する数だけ灯室が設けられ、それらが分離しているので、それぞれの蛍光体を効果的に励起する波長光を出射できる光源であれば、図6に示すようにすべて同じ光源32で構成するようにしてもかまわない。
【0028】
実施の形態1における車両用標識灯によれば、ランプカバーに配合する蛍光体と光源の適切な組み合わせにより、ランプ点灯時の着色発光状態とランプ消灯時または陽光反射時の無色状態とを的確に区別することができ、視認性を向上させることができる。
【0029】
図7は、本発明の実施の形態2におけるリヤコンビネーションランプの構成を示す模式図(正面図)である。図8は、その縦断面図である。実施の形態1と比較して、実施の形態2のリヤコンビネーションランプ101には、灯室を上下に分離する仕切壁50がない点が異なる。仕切壁50がないため、大きな灯室62が1つだけ形成され、同じ灯室内に光源30と光源31が配置されている。その他の構成は実施の形態1のそれと同じであるため、説明を省略する。
【0030】
光源30および31は、固有の波長光の出射が可能な半導体発光素子等で形成される発光体で、特定の蛍光体を励起して発光させる。但し、半導体発光素子に限定されるものではなく、蛍光体を励起、発光させることができるものであれば、どのような光源を用いてもかまわない。また、縦横に配置する光源の数も限定されるものではない。
【0031】
次に、ランプカバーと光源の関係について詳しく説明する。図9から図11は、本発明の実施の形態2におけるリヤコンビネーションランプの、ランプカバー内の蛍光体を含む領域と光源の配置および発光色の関係について模式的に示す図である。
【0032】
図9に示すように、実施の形態2のリヤコンビネーションランプでは、灯室62に対応するランプカバー20の領域に、赤色に発光する蛍光体Aとアンバー色に発光する蛍光体Bとが混合して配合されている。また、灯室62内には、400nmに主要な波長ピークを有して蛍光体Aを効果的に励起させる光を出射する光源30と、350nmに主要な波長ピークを有して蛍光体Bを効果的に励起させる光を出射する光源31とが配置されている。
【0033】
実施の形態2で使用する蛍光体の具体的な組成は、実施の形態1のそれと同じであるため説明を省略する。
【0034】
実施の形態1と同じ組成の蛍光体を上記構成のランプカバー20に配合したリヤコンビネーションランプ101では、光源30のみを点灯すると、図10に示すようにランプカバー20の全面が赤色に発光する。一方、光源31のみを点灯すると、図11に示すようにランプカバー20の全面がアンバー色に発光する。
【0035】
しかし、上記のようにランプカバー20の全面が発光するため、光源30と光源31を同時に点灯しても赤色とアンバー色の両方を発光させることはできない。つまり、本実施の形態のリヤコンビネーションランプ101は、それぞれの色がランプカバー20の全面に大きく発光されるため、実施の形態1と比較して視認性が更に高まるという利点がある反面、赤色とアンバー色の点灯/消灯を独立して制御できない(赤色とアンバー色を同時に識別可能に発光させることができない)という欠点が生じる。これを解消する方策については後述する。
【0036】
なお、図5と同様に、ランプカバー20の外側表面に紫外線吸収コーティング70を施してもよい。
【0037】
本実施の形態のリヤコンビネーションランプ101では、赤色とアンバー色を同時に識別可能に発光させることができないが、赤色またはアンバー色のいずれかを発光可能な灯室を上下のいずれかに追加することによりこれを解消することができる。
【0038】
図12は、本発明の実施の形態2におけるリヤコンビネーションランプの改良例の構成を示す模式図(正面図)である。また、図13は、その縦断面図である。図に示すように、リヤコンビネーションランプ102は、図10に示すリヤコンビネーションランプ101の下側に、灯室63を追加し、灯室63内に400nmに主要な波長ピークを有して蛍光体Aを効果的に励起させる光を出射する光源30を配置し、灯室62と63を覆うように延長されたランプカバー21の灯室63に対応する領域に赤色に発光する蛍光体Aを配合した構成となっている。
【0039】
実施の形態1と同じ組成の蛍光体を上記構成のランプカバー21に配合したリヤコンビネーションランプ102では、赤色とアンバー色の両方を発光させたい場合、灯室62と63で別々の色を発光すればよい。例えば、灯室62の光源31と灯室63の光源30を同時に点灯すると、図14に示すようにランプカバー21の上部がアンバー色に、下部が赤色に発光する。従って、赤色とアンバー色を同時に識別可能に発光させることができる。また、赤色だけを発光させる際に、灯室62の光源30と灯室63の光源30を同時に点灯するようにすれば、赤色の発光面積が大きくなり、視認性を更に向上させることもできる。
【0040】
実施の形態2における車両用標識灯によれば、ランプカバーに配合する蛍光体と光源の適切な組み合わせにより、ランプ点灯時の着色発光状態とランプ消灯時または陽光反射時の無色状態とを的確に区別することができ、視認性を向上させることができる。
【0041】
実施の形態において、蛍光体をランプカバー内の所定領域へ配合する方法は、公知の手法を用いてよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施の形態1におけるリヤコンビネーションランプの構成を示す模式図(正面図)
【図2】本発明の実施の形態1におけるリヤコンビネーションランプの構成を示す模式図(縦断面図)
【図3】本発明の実施の形態1におけるリヤコンビネーションランプの、ランプカバー内の蛍光体を含む領域と光源の配置および発光色の関係について模式的に示す図(赤色光とアンバー色光)
【図4】ランプカバー内の蛍光体を含む領域と光源の配置について模式的に示す図であり、(a)は側面図、(b)は正面図
【図5】ランプカバーの外側表面に紫外線吸収コーティングを施したリヤコンビネーションランプの構成を示す模式図(縦断面図)
【図6】本発明の実施の形態1におけるリヤコンビネーションランプの構成を示す模式図(縦断面図)(上下の灯室で同じ光源を使用した例)
【図7】本発明の実施の形態2におけるリヤコンビネーションランプの構成を示す模式図(正面図)
【図8】本発明の実施の形態2におけるリヤコンビネーションランプの構成を示す模式図(縦断面図)
【図9】本発明の実施の形態2におけるリヤコンビネーションランプの、ランプカバー内の蛍光体を含む領域と光源の配置の関係について模式的に示す図
【図10】本発明の実施の形態2におけるリヤコンビネーションランプの、ランプカバー内の蛍光体を含む領域と光源の配置および発光色の関係について模式的に示す図(赤色光)
【図11】本発明の実施の形態2におけるリヤコンビネーションランプの、ランプカバー内の蛍光体を含む領域と光源の配置および発光色の関係について模式的に示す図(アンバー色光)
【図12】本発明の実施の形態2におけるリヤコンビネーションランプの改良例の構成を示す模式図(正面図)
【図13】本発明の実施の形態2におけるリヤコンビネーションランプの改良例の構成を示す模式図(縦断面図)
【図14】本発明の実施の形態2におけるリヤコンビネーションランプの改良例の、ランプカバー内の蛍光体を含む領域と光源の配置および発光色の関係について模式的に示す図(赤色光とアンバー色光)
【符号の説明】
【0043】
10 ハウジング
20 ランプカバー
30、31、32 光源
40 ベース
50 仕切壁
60、61、62、63 灯室
70 紫外線吸収コーティング
100、101、102 リヤコンビネーションランプ
【技術分野】
【0001】
本発明は赤色やアンバー色の光を発する発光モジュールを有し、リヤコンビネーションランプを構成する車両用標識灯に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の後部には、赤色のテールランプとストップランプ、アンバー色のターンランプ等を組み合わせたリヤコンビネーションランプと称される車両用標識灯が搭載されている。従来のリヤコンビネーションランプは、赤色またはアンバー色に着色したランプカバーと白色光のランプバルブをそれぞれ組み合わせて灯室を形成し、それぞれの灯室のランプバルブを点灯して赤色光またはアンバー色光を外部へ照射していた(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001―110205号公報 第3頁〜第5頁 図1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のリヤコンビネーションランプでは、ランプカバー自体が着色されており、消灯時でも赤色またはアンバー色を認識することができるため、特に、ランプカバーに強い陽光が当たった場合などには、ランプバルブの点灯による発光であるのか、陽光の反射による発光であるのかの区別がつき難く、視認性に劣るという問題があった。
【0004】
本発明はランプ点灯時の着色発光状態とランプ消灯時または陽光反射時の無色状態とを的確に区別することができ、視認性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、ナノサイズの蛍光体を含むランプカバーと、前記蛍光体を励起して前記ランプカバーを着色発光させる光源とを備える。この構成によれば、ランプカバーにナノサイズの蛍光体を含ませることで、ランプカバーを透明にすることが可能となるため、ランプ点灯時の着色発光状態とランプ消灯時または陽光反射時の無色状態とを的確に区別することができ、視認性を向上させることができる。また、ランプカバー自体が発光するため、光源を発光させてランプカバーを透過させる従来方式に比べて発光面積を拡大することができ、視認性を向上させることができる。
【0006】
本発明において、前記ランプカバーは、少なくとも2種類の蛍光体を含み、かつ各蛍光体のそれぞれが独立して含まれている領域を含み、前記光源は、前記領域を個別に含むように区切って形成した灯室内に配置される。この構成によれば、例えば、同一のリヤコンビネーションランプ内に形成した2つの灯室のランプカバー部に、赤色に発光する蛍光体とアンバー色に発光する蛍光体をそれぞれ配合し、各灯室内に配置した光源の点灯/消灯を制御することにより、赤色とアンバー色の発光を独立して制御することができる。一方、ランプカバーが透明であるため、その反射光は透明となる。従って、ランプ点灯時の着色発光状態とランプ消灯時または陽光反射時の無色状態とを的確に区別することができ、視認性を向上させることができる。
【0007】
本発明において、前記光源は、固有の異なる波長光を発光する。この構成によれば、例えば、同一のランプカバーに、赤色に発光する蛍光体とアンバー色に発光する蛍光体を混合して配合したり、同じ灯室内の近接する領域に配合したりしても、対応する蛍光体を励起する光源だけを点灯させることにより、赤色光とアンバー色光とを発光し分けることができる。一方、ランプカバーが透明であるため、その反射光は透明となる。従って、ランプ点灯時の着色発光状態とランプ消灯時または陽光反射時の無色状態とを的確に区別することができ、視認性を向上させることができる。
【0008】
本発明において、前記ランプカバーは、各蛍光体が混合して含まれている領域を含み、前記光源は、前記領域全体を含むように形成した灯室内に配置される。この構成によれば、リヤコンビネーションランプ内に形成した灯室のランプカバー部に、赤色に発光する蛍光体とアンバー色に発光する蛍光体を混合して配合し、灯室内に配置した赤色蛍光体励起用とアンバー色蛍光体励起用の光源のいずれかを点灯することにより、同じ灯室内で赤色とアンバー色とを発光し分けることができる。一方、ランプカバーが透明であるため、その反射光は透明となる。従って、ランプ点灯時の着色発光状態とランプ消灯時または陽光反射時の無色状態とを的確に区別することができ、視認性を向上させることができる。
【0009】
本発明において、前記ランプカバーは、紫外線吸収コーティング層を有する。この構成によれば、コーティング層が陽光の紫外線を適切に吸収するため、陽光による蛍光体の発光をなくし、非点灯時に効果的に無色透明にすることができる。
【0010】
本発明において、前記蛍光体の平均粒子径が100nm以下とする。この構成によれば、可視光(400nm以上)の1/4以下である100nm以下に蛍光体の平均粒子径を選択することで、可視光を遮ることなく透過させることができ、透明性の点で好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ランプ点灯時の着色発光状態とランプ消灯時または陽光反射時の無色状態とを的確に区別することができるため、視認性を向上させることができる。また、無色透明なランプカバー内(例えば、灯室内面やリフレクタ反射面など)を自動車の車体の色と調和するように着色するなど、車両全体としてのデザイン性を向上させることもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1は、本発明の実施の形態1におけるリヤコンビネーションランプの構成を示す模式図(正面図)である。図2は、その縦断面図である。リヤコンビネーションランプ100は、主に、ハウジング10、ランプカバー(レンズ)20、光源30および31、ハウジングに接続して光源を固定するベース40、ベース面に対して直角に延出し、灯室を上下に分離する仕切壁50、仕切壁により形成された灯室60および61、で構成される。
【0013】
ランプカバー20は、透明の合成樹脂等で形成される。後述するように、その内部の所定領域には蛍光体が含まれている。ランプカバーに含まれる蛍光体として、実施の形態では赤色を発光する蛍光体またはアンバー色を発光する蛍光体を含む場合を示している。本実施の形態では、仕切壁50により上部に形成された灯室60内には光源30が、下部に形成された灯室61内には光源31が、配置されている。
【0014】
光源30および31は、固有の波長光の出射が可能な半導体発光素子等で形成される発光体で、特定の蛍光体を励起して発光させる。但し、半導体発光素子に限定されるものではなく、蛍光体を励起、発光させることができるものであれば、どのような光源を用いてもかまわない。また、縦横に配置する光源の数も限定されるものではない。
【0015】
次に、ランプカバーと光源の関係について詳しく説明する。図3は、本発明の実施の形態1におけるリヤコンビネーションランプの、ランプカバー内の蛍光体を含む領域と光源の配置および発光色の関係について模式的に示す図である。
【0016】
図3に示すように、実施の形態1のリヤコンビネーションランプでは、仕切壁50で上下に区分された灯室の、灯室60に対応するランプカバー20の領域に赤色に発光する蛍光体Aが、灯室61に対応するランプカバー20の領域にアンバー色に発光する蛍光体Bが配合されている。また、灯室60内には、400nmに主要な波長ピークを有して蛍光体Aを効果的に励起させる光を出射する光源30が、灯室61内には、350nmに主要な波長ピークを有して蛍光体Bを効果的に励起させる光を出射する光源31が、配置されている。
【0017】
ここで、本実施の形態で使用する蛍光体Aとして、Y2O3:Euを用い、光源30から400nmの励起光を出射することにより発光特性の安定した赤色光を発することができる。
【0018】
また、蛍光体Bとして、Y2O3:Dyを用い、光源31から350nmの励起光を出射することにより発光特性の安定したアンバー色を発することができる。
【0019】
MexSi12-(m+n)Al(m+n)OnN16-n:Eu2+y
(式中、MeはLi、Ca、Mg、Y又はLaとCeとEuを除くランタニド金属の1種以上であり、x、y、mおよびnは、それぞれ正の数である。)
【0020】
また、前記一般式のMeがCaであり、0.6≦x≦1.2、1.2≦m≦2.4、0.1≦n≦2.4、0.0001≦y≦0.1であることを特徴とする化合物を用いても良い。上記のような化合物を用い、光源31から350nmの励起光を出射することにより発光特性の安定したアンバー色光を発することができる。
【0021】
なお、蛍光体A、Bはランプカバーに配合した場合に、透明であれば粒子形や粒子径、表面処理の種類は問わない。ここで、透明とは、蛍光体が励起する波長以外の光の透過率が70%を超える場合を指す。具体的には、可視光の550nm以上から800nmまでの範囲の光であれば、波長は問わない。蛍光体の配合は方法を問わず、例えば、透明レンズカバーを構成する熱可塑性樹脂に混合することや、水、アルコール類などの溶剤やアクリル、エポキシ、ウレタン等の樹脂などに蛍光体を分散して、塗液を作成して塗布しても良い。
【0022】
蛍光体の粒子径は特に限定されないが、透明性の点で平均粒子径は100nm以下が好ましい。平均粒子径は既知の方法で測定することができる。例えば、レーザー回折散乱法、微分型静電分級器(Differential Mobility Analyzer, DMA)、動的光散乱法、透過型電子顕微鏡(TEM)、走査型電子顕微鏡(SEM)、X線回折によって測定される。レンズカバー中の蛍光体の平均粒子径は固体中での観察なので透過型電子顕微鏡で測定することが好ましい。
【0023】
紫外線吸収コーティング層は蛍光体層よりも外側、すなわち太陽側にあることが好ましく、その配合方法は問わない。例えば、ランプカバーの外側に紫外線吸収塗料をコーティングしたり、ランプカバーを構成する熱可塑性樹脂に混合して成形後、蛍光体を分散させた塗料をランプカバー内面に塗布する方法などがある。
【0024】
上記組成の蛍光体を上記構成のランプカバーに配合したリヤコンビネーションランプ100では、光源30のみを点灯すると、ランプカバー20の上部が赤色に発光する。一方、光源31のみを点灯すると、ランプカバー20の下部がアンバー色に発光する。また、仕切壁50によって灯室が上下に分離されているので、光源30と31を両方点灯すると、図3に示すように赤色とアンバー色の両方が発光する。つまり、本実施の形態のリヤコンビネーションランプでは、赤色とアンバー色の点灯/消灯を独立して制御することができる。
【0025】
なお、光源は、図3に示すようにレンズカバー20の背面から励起光を照射する位置に配置する他に、図4に示すようにレンズカバー20の側面に配置するようにしてもよい。図4では、1種類の蛍光体を含むレンズカバーに光源から励起光を照射する構成を示しているが、レンズカバーが複数の蛍光体を含ませる場合は、各蛍光体に対応する励起光を照射する光源をレンズカバーの側面に配置すればよい。
【0026】
図5は、ランプカバー20の外側表面に紫外線吸収コーティング70を施したリヤコンビネーションランプの構成を示す模式図(縦断面図)である。コーティング層が陽光の紫外線を吸収するため、ランプカバー内の蛍光体の品質劣化を適切に低減することができる。
【0027】
実施の形態1のリヤコンビネーションランプ100は、蛍光体の種類(本実施の形態では2種類)に対応する数だけ灯室が設けられ、それらが分離しているので、それぞれの蛍光体を効果的に励起する波長光を出射できる光源であれば、図6に示すようにすべて同じ光源32で構成するようにしてもかまわない。
【0028】
実施の形態1における車両用標識灯によれば、ランプカバーに配合する蛍光体と光源の適切な組み合わせにより、ランプ点灯時の着色発光状態とランプ消灯時または陽光反射時の無色状態とを的確に区別することができ、視認性を向上させることができる。
【0029】
図7は、本発明の実施の形態2におけるリヤコンビネーションランプの構成を示す模式図(正面図)である。図8は、その縦断面図である。実施の形態1と比較して、実施の形態2のリヤコンビネーションランプ101には、灯室を上下に分離する仕切壁50がない点が異なる。仕切壁50がないため、大きな灯室62が1つだけ形成され、同じ灯室内に光源30と光源31が配置されている。その他の構成は実施の形態1のそれと同じであるため、説明を省略する。
【0030】
光源30および31は、固有の波長光の出射が可能な半導体発光素子等で形成される発光体で、特定の蛍光体を励起して発光させる。但し、半導体発光素子に限定されるものではなく、蛍光体を励起、発光させることができるものであれば、どのような光源を用いてもかまわない。また、縦横に配置する光源の数も限定されるものではない。
【0031】
次に、ランプカバーと光源の関係について詳しく説明する。図9から図11は、本発明の実施の形態2におけるリヤコンビネーションランプの、ランプカバー内の蛍光体を含む領域と光源の配置および発光色の関係について模式的に示す図である。
【0032】
図9に示すように、実施の形態2のリヤコンビネーションランプでは、灯室62に対応するランプカバー20の領域に、赤色に発光する蛍光体Aとアンバー色に発光する蛍光体Bとが混合して配合されている。また、灯室62内には、400nmに主要な波長ピークを有して蛍光体Aを効果的に励起させる光を出射する光源30と、350nmに主要な波長ピークを有して蛍光体Bを効果的に励起させる光を出射する光源31とが配置されている。
【0033】
実施の形態2で使用する蛍光体の具体的な組成は、実施の形態1のそれと同じであるため説明を省略する。
【0034】
実施の形態1と同じ組成の蛍光体を上記構成のランプカバー20に配合したリヤコンビネーションランプ101では、光源30のみを点灯すると、図10に示すようにランプカバー20の全面が赤色に発光する。一方、光源31のみを点灯すると、図11に示すようにランプカバー20の全面がアンバー色に発光する。
【0035】
しかし、上記のようにランプカバー20の全面が発光するため、光源30と光源31を同時に点灯しても赤色とアンバー色の両方を発光させることはできない。つまり、本実施の形態のリヤコンビネーションランプ101は、それぞれの色がランプカバー20の全面に大きく発光されるため、実施の形態1と比較して視認性が更に高まるという利点がある反面、赤色とアンバー色の点灯/消灯を独立して制御できない(赤色とアンバー色を同時に識別可能に発光させることができない)という欠点が生じる。これを解消する方策については後述する。
【0036】
なお、図5と同様に、ランプカバー20の外側表面に紫外線吸収コーティング70を施してもよい。
【0037】
本実施の形態のリヤコンビネーションランプ101では、赤色とアンバー色を同時に識別可能に発光させることができないが、赤色またはアンバー色のいずれかを発光可能な灯室を上下のいずれかに追加することによりこれを解消することができる。
【0038】
図12は、本発明の実施の形態2におけるリヤコンビネーションランプの改良例の構成を示す模式図(正面図)である。また、図13は、その縦断面図である。図に示すように、リヤコンビネーションランプ102は、図10に示すリヤコンビネーションランプ101の下側に、灯室63を追加し、灯室63内に400nmに主要な波長ピークを有して蛍光体Aを効果的に励起させる光を出射する光源30を配置し、灯室62と63を覆うように延長されたランプカバー21の灯室63に対応する領域に赤色に発光する蛍光体Aを配合した構成となっている。
【0039】
実施の形態1と同じ組成の蛍光体を上記構成のランプカバー21に配合したリヤコンビネーションランプ102では、赤色とアンバー色の両方を発光させたい場合、灯室62と63で別々の色を発光すればよい。例えば、灯室62の光源31と灯室63の光源30を同時に点灯すると、図14に示すようにランプカバー21の上部がアンバー色に、下部が赤色に発光する。従って、赤色とアンバー色を同時に識別可能に発光させることができる。また、赤色だけを発光させる際に、灯室62の光源30と灯室63の光源30を同時に点灯するようにすれば、赤色の発光面積が大きくなり、視認性を更に向上させることもできる。
【0040】
実施の形態2における車両用標識灯によれば、ランプカバーに配合する蛍光体と光源の適切な組み合わせにより、ランプ点灯時の着色発光状態とランプ消灯時または陽光反射時の無色状態とを的確に区別することができ、視認性を向上させることができる。
【0041】
実施の形態において、蛍光体をランプカバー内の所定領域へ配合する方法は、公知の手法を用いてよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施の形態1におけるリヤコンビネーションランプの構成を示す模式図(正面図)
【図2】本発明の実施の形態1におけるリヤコンビネーションランプの構成を示す模式図(縦断面図)
【図3】本発明の実施の形態1におけるリヤコンビネーションランプの、ランプカバー内の蛍光体を含む領域と光源の配置および発光色の関係について模式的に示す図(赤色光とアンバー色光)
【図4】ランプカバー内の蛍光体を含む領域と光源の配置について模式的に示す図であり、(a)は側面図、(b)は正面図
【図5】ランプカバーの外側表面に紫外線吸収コーティングを施したリヤコンビネーションランプの構成を示す模式図(縦断面図)
【図6】本発明の実施の形態1におけるリヤコンビネーションランプの構成を示す模式図(縦断面図)(上下の灯室で同じ光源を使用した例)
【図7】本発明の実施の形態2におけるリヤコンビネーションランプの構成を示す模式図(正面図)
【図8】本発明の実施の形態2におけるリヤコンビネーションランプの構成を示す模式図(縦断面図)
【図9】本発明の実施の形態2におけるリヤコンビネーションランプの、ランプカバー内の蛍光体を含む領域と光源の配置の関係について模式的に示す図
【図10】本発明の実施の形態2におけるリヤコンビネーションランプの、ランプカバー内の蛍光体を含む領域と光源の配置および発光色の関係について模式的に示す図(赤色光)
【図11】本発明の実施の形態2におけるリヤコンビネーションランプの、ランプカバー内の蛍光体を含む領域と光源の配置および発光色の関係について模式的に示す図(アンバー色光)
【図12】本発明の実施の形態2におけるリヤコンビネーションランプの改良例の構成を示す模式図(正面図)
【図13】本発明の実施の形態2におけるリヤコンビネーションランプの改良例の構成を示す模式図(縦断面図)
【図14】本発明の実施の形態2におけるリヤコンビネーションランプの改良例の、ランプカバー内の蛍光体を含む領域と光源の配置および発光色の関係について模式的に示す図(赤色光とアンバー色光)
【符号の説明】
【0043】
10 ハウジング
20 ランプカバー
30、31、32 光源
40 ベース
50 仕切壁
60、61、62、63 灯室
70 紫外線吸収コーティング
100、101、102 リヤコンビネーションランプ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナノサイズの蛍光体を含むランプカバーと、前記蛍光体を励起して前記ランプカバーを着色発光させる光源とを備える車両用標識灯。
【請求項2】
前記ランプカバーは、少なくとも2種類の蛍光体を含み、かつ各蛍光体のそれぞれが独立して含まれている領域を含み、前記光源は、前記領域を個別に含むように区切って形成した灯室内に配置される請求項1に記載の車両用標識灯。
【請求項3】
前記光源は、固有の異なる波長光を発光する請求項1又は2に記載の車両用標識灯。
【請求項4】
前記ランプカバーは、前記少なくとも2種類の蛍光体が混合して含まれている領域を含み、前記光源は、前記領域全体を含むように形成した灯室内に配置される請求項3に記載の車両用標識灯。
【請求項5】
前記ランプカバーは、紫外線吸収コーティング層を有する請求項1から4のいずれか一項記載の車両用標識灯。
【請求項6】
前記蛍光体の平均粒子径が100nm以下である請求項1から5の何れか一項記載の車両用標識灯。
【請求項1】
ナノサイズの蛍光体を含むランプカバーと、前記蛍光体を励起して前記ランプカバーを着色発光させる光源とを備える車両用標識灯。
【請求項2】
前記ランプカバーは、少なくとも2種類の蛍光体を含み、かつ各蛍光体のそれぞれが独立して含まれている領域を含み、前記光源は、前記領域を個別に含むように区切って形成した灯室内に配置される請求項1に記載の車両用標識灯。
【請求項3】
前記光源は、固有の異なる波長光を発光する請求項1又は2に記載の車両用標識灯。
【請求項4】
前記ランプカバーは、前記少なくとも2種類の蛍光体が混合して含まれている領域を含み、前記光源は、前記領域全体を含むように形成した灯室内に配置される請求項3に記載の車両用標識灯。
【請求項5】
前記ランプカバーは、紫外線吸収コーティング層を有する請求項1から4のいずれか一項記載の車両用標識灯。
【請求項6】
前記蛍光体の平均粒子径が100nm以下である請求項1から5の何れか一項記載の車両用標識灯。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2008−21578(P2008−21578A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−193836(P2006−193836)
【出願日】平成18年7月14日(2006.7.14)
【出願人】(000001133)株式会社小糸製作所 (1,575)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月14日(2006.7.14)
【出願人】(000001133)株式会社小糸製作所 (1,575)
【Fターム(参考)】
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