説明

車両用灯具

【課題】ランプレンズの結露を防止することが重要である。
【解決手段】この発明は、ランプハウジング2と、ランプレンズ3と、プロジェクタランプユニット4と、を備える。プロジェクタランプユニット4は、取付ブラケット13を介してランプハウジング2に取り付けられている。取付ブラケット13にはプロジェクタランプユニット4で発生した熱を所定の箇所に向けて対流させる対流ガイド部23が設けられている。この結果、この発明は、ランプレンズの結露を防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、プロジェクタランプユニットを備える車両用灯具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の車両用灯具は、従来からある(たとえば、特許文献1)。以下、従来の車両用灯具について説明する。従来の車両用灯具は、灯室を形成するランプボディおよび前面カバーと、灯室内に配置されているプロジェクタ型の灯具ユニットと、灯室内の空気流を阻止して前面カバーの結露を防止する空気流阻止部と、を備えるものである。かかる車両用灯具においては、前面カバーの結露を防止することが重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−140875号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明が解決しようとする課題は、ランプレンズの結露を防止することが重要である、という点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明(請求項1にかかる発明)は、プロジェクタランプユニットが取付ブラケットを介してランプハウジングに取り付けられていて、取付ブラケットにはプロジェクタランプユニットで発生した熱を所定の箇所に向けて対流させる対流ガイド部が設けられている、ことを特徴とする。
【0006】
この発明(請求項2にかかる発明)は、ランプハウジングには呼吸孔が設けられていて、対流ガイド部がプロジェクタランプユニットで発生した熱を呼吸孔の箇所に向けて対流させる、ことを特徴とする。
【0007】
この発明(請求項3にかかる発明)は、ランプハウジングと取付ブラケットとにはプロジェクタランプユニットの光軸を調整する光軸調整機構が設けられていて、対流ガイド部がプロジェクタランプユニットで発生した熱を光軸調整機構以外の箇所に向けて対流させる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具は、プロジェクタランプユニットの取付ブラケットに設けられている対流ガイド部により、プロジェクタランプユニットで発生した熱(以下、単に「プロジェクタランプユニットの熱」と称する)を直に所定の箇所に向けて半強制的に対流させることができる。この結果、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具は、プロジェクタランプユニットの熱を自然に対流させる車両用灯具と比較して、熱の淀みが無く、その分、低温部位(たとえば、ランプレンズの下部内面)における結露を確実に防止することができる。
【0009】
この発明(請求項2にかかる発明)の車両用灯具は、対流ガイド部により、プロジェクタランプユニットの熱を呼吸孔の箇所に向けて半強制的に対流させることができるので、プロジェクタランプユニットの熱を呼吸孔を経て灯室外に効率良く排出することができる。この結果、この発明(請求項2にかかる発明)の車両用灯具は、プロジェクタランプユニットの熱を低温部位に向けて対流させることを極力防止することができ、その分、低温部位における結露をさらに確実に防止することができる。
【0010】
この発明(請求項3にかかる発明)の車両用灯具は、対流ガイド部により、プロジェクタランプユニットの熱を光軸調整機構以外の箇所に向けて半強制的に対流させることができるので、光軸調整機構がプロジェクタランプユニットの熱により熱変形するのを防止することができる。この結果、この発明(請求項3にかかる発明)の車両用灯具は、熱変形が防止される光軸調整機構により、プロジェクタランプの光軸を高精度に調整することができる。このように、この発明(請求項3にかかる発明)の車両用灯具は、光軸調整機構をプロジェクタランプユニットの熱から保護するための耐熱対応が十分である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、この発明にかかる車両用灯具の実施例1を示すプロジェクタランプユニットの斜視図である。
【図2】図2は、同じく、図1におけるII矢視図(プロジェクタランプユニットの正面図)である。
【図3】図3は、同じく、図1におけるIII矢視図(プロジェクタランプユニットの背面図)である。
【図4】図4は、同じく、プロジェクタランプユニットを備える車両用灯具の正面図(図6におけるIV矢視図)である。
【図5】図5は、同じく、プロジェクタランプユニットを備える車両用灯具の背面図(図6におけるV矢視図)である。
【図6】図6は、同じく、図4におけるVI−VI線断面図である。
【図7】図7は、同じく、図4におけるVII−VII線断面図である。
【図8】図8は、この発明にかかる車両用灯具の実施例2を示すプロジェクタランプユニットの背面図である。
【図9】図9は、この発明にかかる車両用灯具の実施例3を示すプロジェクタランプユニットの背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、この発明にかかる車両用灯具の実施例のうちの3例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0013】
(構成の説明)
図1〜図7は、この発明にかかる車両用灯具の実施例1を示す。以下、この実施例1における車両用灯具の構成について説明する。図中、符号1は、この実施例1における車両用灯具(たとえば、ヘッドランプやフォグランプなど)である。
【0014】
前記車両用灯具1は、図に示すように、ランプハウジング2と、ランプレンズ3と、プロジェクタランプユニット4と、光軸調整機構5、6、60、7、70と、を備えるものである。
【0015】
前記ランプハウジング2および前記ランプレンズ3は、灯室8を画成する。前記灯室8内には、前記プロジェクタランプユニット4が配置されている。前記プロジェクタランプユニット4は、光源としての放電灯9と、リフレクタ10と、投影レンズ(集光レンズ、凸レンズ)11と、シェード12と、取付ブラケット13と、を備えるものである。
【0016】
前記放電灯9は、メタルハライドランプなどの高圧金属蒸気放電灯、高輝度放電灯(HID)などの放電灯である。前記放電灯9は、前記リフレクタ10にソケット14を介して着脱可能に取り付けられている。なお、前記放電灯9以外に、ハロゲン電球、白熱電球を使用しても良い。
【0017】
前記リフレクタ10は、前側(前記車両用灯具1の光の照射方向側)が開口し、かつ、後側が閉塞した中空の凹形状をなす。前記リフレクタ10の内凹面には、アルミ蒸着もしくは銀塗装などが施されていて、反射面15が形成されている。前記反射面15は、前記放電灯9から放射される光を前記シェード12および前記投影レンズ11側に反射させるものである。前記反射面15は、楕円反射面である。すなわち、前記反射面15は、楕円を基本(基準、基調)とする自由曲面(NURBS曲面)の反射面である。
【0018】
前記リフレクタ10の後側の閉塞部のうち、前記反射面15の光軸Z−Zが交差する箇所には、透孔16が設けられている。前記放電灯9が前記透孔16中から前記リフレクタ10内に挿入された状態で、前記ソケット14が前記透孔16の縁に着脱可能に取り付けられている。この結果、前記放電灯9は、前記リフレクタ10に前記ソケット14を介して着脱可能に取り付けられている。
【0019】
前記投影レンズ11は、非球面レンズの凸レンズである。前記投影レンズ11の前方側は、凸非球面をなし、一方、前記投影レンズ11の後方側は、平非球面(平面)をなす。前記投影レンズ11のレンズ軸は、前記反射面15の光軸Z−Zと一致(ほぼ一致も含む)する。
【0020】
前記シェード12は、製造コストが安価である板部材からなり、前記リフレクタ10の前側の開口部全体を覆う板形状をなす。前記シェード12の中央部には、照明用の開口部17が設けられている。前記シェード12は、前記反射面15から前記投影レンズ11に向かう反射光の一部を遮蔽し、前記開口部17を通過して遮蔽されなかった残りの反射光で、カットオフラインを有する配光パターン(図示せず)を形成するものである。なお、前記シェード12を使用せずに、走行用配光パターンを形成するものであっても良い。
【0021】
前記取付ブラケット13は、筒形状をなす。前記取付ブラケット13の後端側には、前記リフレクタ10および前記シェード12がスクリュー24止めなどにより取り付けられている。一方、前記取付ブラケット13の前端側には、前記投影レンズ11が加締め付けなどにより取り付けられている。この結果、前記リフレクタ10および投影レンズ11および前記シェード12は、前記取付ブラケット13に固定保持されている。
【0022】
前記取付ブラケット13は、前記光軸調整機構5、6、60、7、70を介して前記ランプハウジング2に取り付けられている。この結果、前記プロジェクタランプユニット4は、前記ランプハウジング2に光軸調整可能に取り付けられている。前記取付ブラケット13は、前記プロジェクタランプユニット4側の取付ブラケットと前記光軸調整機構5、6、60、7、70側の取付ブラケットとが一体構造をなすものである。なお、前記取付ブラケット13は、前記プロジェクタランプユニット4側の取付ブラケットと前記光軸調整機構5、6、60、7、70側の取付ブラケットとを別体構造とし、その別体構造の取付ブラケット同士を一体に取り付けても良い。
【0023】
前記光軸調整機構は、ピボット機構5と、上下用のアジャストスクリュー6およびスクリューマウンティング60と、左右用のアジャストスクリュー7およびスクリューマウンティング70と、から構成されている。前記ピボット機構5は、前記プロジェクタランプユニット4の正面視(図2参照)において、左側下部に設けられている。前記上下用のアジャストスクリュー6およびスクリューマウンティング60は、前記プロジェクタランプユニット4の正面視において、左側上部に設けられている。前記左右用のアジャストスクリュー7およびスクリューマウンティング70は、前記プロジェクタランプユニット4の正面視において、右側下部に設けられている。
【0024】
前記灯室8内であって、前記ランプレンズ3と前記投影レンズ11の周囲(前記取付ブラケット13の前端)との間には、インナーパネル18が配置されている。前記インナーパネル18は、前記車両用灯具1の外部から前記ランプレンズ3を通して前記灯室8内を見た際に、前記光軸調整機構5、6、60、7、70などの他の部品が見えないように見栄え向上のために覆い隠すものである。
【0025】
前記ランプハウジング2の後部には、前記放電灯9の交換用の挿通孔19が設けられている。前記ランプハウジング2の前記挿通孔19の周縁には、キャップ20が着脱可能に取り付けられている。
【0026】
前記ランプハウジング2の後部の上側の一側、すなわち、前記上下用のアジャストスクリュー6およびスクリューマウンティング60と反対側には、呼吸孔21が設けられている。前記ランプハウジング2の前記呼吸孔21の周縁には、グロメット22が取り付けられている。
【0027】
前記プロジェクタランプユニット4の前記取付ブラケット13の後端の上部には、対流ガイド部23が一体に設けられている。前記対流ガイド部23は、前記プロジェクタランプユニット4の正面視において、左側(前記上下用のアジャストスクリュー6およびスクリューマウンティング60)から右側(前記呼吸孔21)にかけて上り勾配に傾斜している。前記対流ガイド部23の傾斜始点は、前記放電灯9の中心(バルブセンタ、前記光軸Z−Z)を通る垂直線Cに対して、前記プロジェクタランプユニット4の正面視において、左側にずれて位置する。
【0028】
前記対流ガイド部23は、前記プロジェクタランプユニット4の断面視(図6参照)において、前記取付ブラケット13の後端から前記呼吸孔21に向けて後方側に延設されている。前記対流ガイド部23は、図6に示すように、前記リフレクタ10の前側開口部の上部および前記シェード12の上部を囲うように設けられている。
【0029】
(作用の説明)
この実施例1における車両用灯具1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
【0030】
プロジェクタランプユニット4の放電灯9を点灯する。すると、放電灯9から放射される光は、リフレクタ10の反射面15でシェード12および投影レンズ11側に反射される。この反射光の一部は、シェード12により遮蔽され、残りの反射光は、シェード12の開口部17を通過してカットオフラインを有する配光パターンとして投影レンズ11およびランプレンズ3を透過して車両の前方に照射される。
【0031】
放電灯9の点灯時において、放電灯9で発生する熱は、プロジェクタランプユニット4のリフレクタ10、投影レンズ11、取付ブラケット13により区画されている空間内で上部に流れる。その熱は、リフレクタ10の上部とシェード12の上部と取付ブラケット13の上部との間の隙間から前記の空間外に流れ出る。
【0032】
空間外に流れ出た熱は、実線矢印に示すように、プロジェクタランプユニット4の取付ブラケット13に設けられている対流ガイド部23により、すなわち、対流ガイド部23の傾斜に沿ってかつ対流ガイド部23の後方側の延設方向に沿って、直に、上下用のアジャストスクリュー6およびスクリューマウンティング60と反対側の呼吸孔21に向けて半強制的に対流する。この熱は、呼吸孔21を経て灯室8外に効率良く排出される。
【0033】
上下用のアジャストスクリュー6を回転させると、上下用のスクリューマウンティング60がねじ送り作用で上下用のアジャストスクリュー6に沿って前進後退する。この結果、プロジェクタランプユニット4は、ピボット機構5と左右用のアジャストスクリュー7およびスクリューマウンティング70とを結ぶ水平線(図示せず)周りに上下方向に傾動する。
【0034】
左右用のアジャストスクリュー7を回転させると、左右用のスクリューマウンティング70がねじ送り作用で左右用のアジャストスクリュー7に沿って前進後退する。この結果、プロジェクタランプユニット4は、ピボット機構5と上下用のアジャストスクリュー6およびスクリューマウンティング60とを結ぶ垂直線(図示せず)周りに左右方向に傾動する。
【0035】
このようにして、プロジェクタランプユニット4の光軸Z−Zは、調整される。この光軸調整は、手動により、あるいは、自動により、行われる。
【0036】
(効果の説明)
この実施例1における車両用灯具1は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
【0037】
この実施例1における車両用灯具1は、プロジェクタランプユニット4の取付ブラケット13に設けられている対流ガイド部23により、プロジェクタランプユニット4で発生した熱を直に所定の箇所に向けて半強制的に対流させることができる。この結果、この実施例1における車両用灯具1は、プロジェクタランプユニット4の熱を自然に対流させる車両用灯具と比較して、熱の淀みが無く、その分、低温部位(たとえば、ランプレンズ3の下部内面)における結露を確実に防止することができる。
【0038】
この実施例1における車両用灯具1は、対流ガイド部23により、プロジェクタランプユニット4の熱を、実線矢印に示すように、対流ガイド部23の傾斜に沿ってかつ対流ガイド部23の後方側の延設方向に沿って、呼吸孔21の箇所に向けて半強制的に対流させることができるので、プロジェクタランプユニット4の熱を呼吸孔21を経て灯室8外に効率良く排出することができる。この結果、この実施例1における車両用灯具1は、プロジェクタランプユニット4の熱を低温部位に向けて対流させることを極力防止することができ、その分、低温部位における結露をさらに確実に防止することができる。
【0039】
この実施例1における車両用灯具1は、対流ガイド部23により、プロジェクタランプユニット4の熱を光軸調整機構5、6、60、7、70(特に、上下用のアジャストスクリュー6およびスクリューマウンティング60)以外の箇所に向けて半強制的に対流させることができるので、光軸調整機構5、6、60、7、70(特に、上下用のアジャストスクリュー6およびスクリューマウンティング60)がプロジェクタランプユニット4の熱により熱変形するのを防止することができる。この結果、この実施例1における車両用灯具1は、熱変形が防止される光軸調整機構5、6、60、7、70(特に、上下用のアジャストスクリュー6およびスクリューマウンティング60)により、プロジェクタランプ4の光軸Z−Zを高精度に調整することができる。このように、この実施例1における車両用灯具1は、光軸調整機構5、6、60、7、70(特に、上下用のアジャストスクリュー6およびスクリューマウンティング60)をプロジェクタランプユニット4の熱から保護するための耐熱対応が十分である。
【0040】
この実施例1における車両用灯具1は、傾斜形状の対流ガイド部23の傾斜始点が放電灯9の中心を通る垂直線Cに対して、左側(上下用のアジャストスクリュー6およびスクリューマウンティング60)にずれて位置する。このために、この実施例1における車両用灯具1は、プロジェクタランプユニット4の熱を大量に、左側(上下用のアジャストスクリュー6およびスクリューマウンティング60)から右側(呼吸孔21)に半強制的に対流させることができる。
【0041】
この実施例1における車両用灯具1は、対流ガイド部23を取付ブラケット13の後端から後方側に延設したので、プロジェクタランプユニット4の熱を、取付ブラケット13の後端から後方側に、すなわち、呼吸孔21側に確実に半強制的に対流させることができる。
【実施例2】
【0042】
(実施例2の説明)
図8は、この発明にかかる車両用灯具の実施例2を示す。以下、この実施例2における車両用灯具について説明する。図中、図1〜図7と同符号は、同一のものを示す。
【0043】
前記の実施例1の車両用灯具1の対流ガイド部23は、プロジェクタランプユニット4の正面視において、左側(上下用のアジャストスクリュー6およびスクリューマウンティング60)から右側(呼吸孔21)にかけて上り勾配に傾斜しているものである。この実施例2の車両用灯具1の対流ガイド部230は、中央部が盛り上がっている山形(への字形)形状をなすものである。
【0044】
山形の対流ガイド部230は、プロジェクタランプユニット4の熱を頂上部に集中させることができる。山形の対流ガイド部230の頂上部に集中させた熱を、対流ガイド部230の後方側の延設方向に沿って半強制的に対流させる。あるいは、実線矢印に示すように、山形の対流ガイド部230の頂上部に集中させた熱を、山形の対流ガイド部230の一方の裾(呼吸孔21側の裾)に沿って、かつ、対流ガイド部230の後方側の延設方向に沿って半強制的に対流させる。
【0045】
なお、山形の対流ガイド部230の頂上部は、放電灯9の中心を通る垂直線Cに対して、左右方向(破線矢印方向)にずらして設けても良い。すなわち、山形の対流ガイド部230の頂上部は、プロジェクタランプユニット4の熱を半強制的に対流させたい側にずらす。あるいは、山形の対流ガイド部230の頂上部は、プロジェクタランプユニット4の熱から保護するための耐熱対応に考量して左右方向にずらす。
【実施例3】
【0046】
(実施例3の説明)
図9は、この発明にかかる車両用灯具の実施例3を示す。以下、この実施例3における車両用灯具について説明する。図中、図1〜図8と同符号は、同一のものを示す。
【0047】
前記の実施例1の車両用灯具1の対流ガイド部23は、プロジェクタランプユニット4の正面視において、左側(上下用のアジャストスクリュー6およびスクリューマウンティング60)から右側(呼吸孔21)にかけて上り勾配に傾斜しているものである。この実施例3の車両用灯具1の対流ガイド部231は、左右両端部がせり上がっているV字形をなすものである。
【0048】
V字形の対流ガイド部231は、プロジェクタランプユニット4の熱を左右両端部に均等に半強制的に対流させことができる。このために、V字形の対流ガイド部231は、灯室8内を均等に昇温させることができるので、結露をさらに確実に防止することができる。また、V字形の対流ガイド部231は、プロジェクタランプユニット4の熱を左右に分散させることができるので、V字形の対流ガイド部231の上部における耐熱対応が考量される。
【符号の説明】
【0049】
1 車両用灯具
2 ランプハウジング
3 ランプレンズ
4 プロジェクタランプユニット
5 ピボット機構(光軸調整機構)
6 上下用のアジャストスクリュー(光軸調整機構)
60 上下用のスクリューマウンティング(光軸調整機構)
7 左右用のアジャストスクリュー(光軸調整機構)
70 左右用のスクリューマウンティング(光軸調整機構)
8 灯室
9 放電灯
10 リフレクタ
11 投影レンズ
12 シェード
13 取付ブラケット
14 ソケット
15 反射面
16 透孔
17 開口部
18 インナーパネル
19 挿通孔
20 キャップ
21 呼吸孔
22 グロメット
23、230、231 対流ガイド部
24 スクリュー
C 垂直線
Z−Z 光軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
灯室を画成するランプハウジングおよびランプレンズと、
前記灯室内に配置されているプロジェクタランプユニットと、
を備え、
前記プロジェクタランプユニットは、取付ブラケットを介して前記ランプハウジングに取り付けられていて、
前記取付ブラケットには、前記プロジェクタランプユニットで発生した熱を所定の箇所に向けて対流させる対流ガイド部が設けられている、
ことを特徴とする車両用灯具。
【請求項2】
前記ランプハウジングには、呼吸孔が設けられていて、
前記対流ガイド部は、前記プロジェクタランプユニットで発生した熱を前記呼吸孔の箇所に向けて対流させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項3】
前記ランプハウジングと前記取付ブラケットとには、前記プロジェクタランプユニットの光軸を調整する光軸調整機構が設けられていて、
前記対流ガイド部は、前記プロジェクタランプユニットで発生した熱を前記光軸調整機構以外の箇所に向けて対流させる、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用灯具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−216350(P2012−216350A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−79725(P2011−79725)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000000136)市光工業株式会社 (774)
【Fターム(参考)】