説明

車両用真空トイレ

本発明は、台座及び蓋を有する便器を備えると共に、すすぎ用の水の供給のため、真空の発生及び使用のため、真空発生用の圧縮空気の使用のため、電力の使用のため、プログラム制御部並びに制御要素及びセンサ、アクチュエータ、インジケータ等のための機能要素を備える車両用真空トイレに関する。全ての要素は、モジュールとして又は独立した構成要素として形成され、且つ、電気的接続のための要素を信号及び電力導線に接続するソケット/プラグを備えて形成される。プログラム制御部は、上記要素の1つのみに接続され、相互に近接した要素は、各々互いに接続され、制御信号を受け、この制御信号に反応し又はこの制御信号を他の要素に伝える(プラグアンドプレイシステム)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、台座及び蓋を有する便器を備えると共に、すすぎ用の水の供給のため、真空の発生及び使用のため、真空発生用の圧縮空気の使用のため、電力の使用のため、並びにプログラム制御部及び制御要素及びセンサ、アクチュエータ、インジケータ等のための機能要素を備える真空トイレに関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、鉄道車両に組み込まれる形式の真空トイレは、制御要素、センサ、押しボタン及びインジケータの複雑な配線を備える。これはプログラム制御の特別なプロジェクト関連設計という意味合いのものであり、個別のプロジェクト毎に多くの技術作業を要する。上記の周知の装置は、操作者が変化をもたらしたいならば、例えば、その場合には操作者が入れ替わりに互換性がなければならない独自の部品又は上記の要素に頼るので、不都合である。これは、特定の要素が発注され提供されなければならない事実に起因して、操作者は交換のための比較的長い時間を考慮しなければならないという結果を招く。このように、ただ更なる困難を伴うのみの既存の装置は改善され得る。
【発明の開示】
【0003】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、上述の形式の真空トイレの構造、修理・点検(service)、更には拡張において必要とされる取り組みを改善しようとするものである。
【0004】
上記課題は、上述の形式の真空トイレにおける全ての要素が、モジュールとして又は独立した構成要素として形成され、且つ、電気的接続のための要素を信号及び電力導線に接続するソケット/プラグを備えて形成されること、プログラム制御部が上記要素の1つのみに接続されること、並びに、相互に近接した要素が、各々互いに接続され、制御信号を受け、この制御信号に反応し又はこの制御信号を他の要素に伝えること、によって達成される。
【0005】
真空トイレの個々の要素は、単純な接触接続のみが必要とされるように独立して構成されており、それぞれに対応する導線が、配電ユニットに配置される必要はなく、近接した要素にのみ配置される必要がある。このように、例えば、真空発生用の圧縮空気が使用されるならば、対応する信号は、不可避的に制御部又はプログラム制御から直接真空発生器に送られるのではなく、他の機能要素又は制御要素に、すなわち例えばすすぎ用の水を便器に供給するための制御要素に送られる。このユニットは、対応する機能を実行する真空発生器に何らかの経路で信号が到達するまで、それぞれの信号によって「何をすればよいかわからず」、信号を先へ送る。同様の手順は全ての他の制御要素に当てはまり、その結果、いずれかの要素が不良となるならば、それを取り外すこと及び近接した要素に電気的接続をすることによって、それを最も簡素な手法で交換することができる。同様の手順は、システム内のエラーを検知するために、又は、新たな要素によって既存の要素を置き換えるために適用され得る。
【0006】
これまで、真空トイレの個々の要素は、複雑な配線設計を通じて一般の配電ユニットに接続されなければならず、関連するプログラム制御から直接対応する信号及びエネルギーを受けなければならなかった。
【0007】
本発明では、標準インターフェースを備える標準的なモジュール、例えばCAN要素を使用可能である。これに相当するものが、データ信号及び供給電力に適用され、その結果、最終的に、ただ一つの単一の主要制御(主制御部)のみが必要となる。このように、例えば本発明に係る真空トイレが設置されれば、電力供給部に配線を接続するために、わずかな配線のみがトイレユニットから各トイレルームのパネル用材又は板材の後ろへ通るだけである。
【0008】
本発明では、同一の接続要素を有する標準ケーブルを使用可能であり、これらのケーブルは所望の長さに予め用意される。個々のモジュールは、以前のシステムに互換性のあるよう形成されるべく、標準モジュールとして製造され、ストックされ、操作者がすぐに利用できるようにもなっている。交換される要素が接続されるのはもはや重大なことでもないため、配線がきちんと行なわれなかったときにこれまで考えられた後の改良工事において誤りが発生しない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
台座及び蓋を有する便器を備えると共に、すすぎ用の水の供給のため、真空の発生及び使用のため、真空発生用の圧縮空気の使用のため、電力、プログラム制御部並びに制御要素及びセンサ、アクチュエータ、インジケータ等の使用のための機能要素を備える車両用真空トイレにおいて、
全ての要素は、モジュールとして又は独立した構成要素として形成され、且つ、電気的接続のための要素を信号及び電力の導体に接続するソケット/プラグを備えて形成され、
前記プログラム制御部は、前記要素の1つのみに接続され、
相互に近接した要素は、各々互いに接続され、制御信号を受け、該制御信号に反応し又は該制御信号を他の要素に伝えることを特徴とする車両用真空トイレ。

【公表番号】特表2007−532410(P2007−532410A)
【公表日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−508878(P2007−508878)
【出願日】平成17年10月12日(2005.10.12)
【国際出願番号】PCT/EP2005/010963
【国際公開番号】WO2006/040138
【国際公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【出願人】(506124631)エバック ゲーエムベーハー (4)
【氏名又は名称原語表記】EVAC GMBH
【Fターム(参考)】