説明

車両用移動体検知装置

【課題】 歩行者等の移動体を的確かつ効率的に検出することができる車両用移動体検知装置を提供する。
【解決手段】 交差点に進入した自車両30が左折しようとしていることを検出した場合、通常時における自車両30のレーダ14の検知範囲である一点鎖線で挟まれた領域が、点線で囲まれた領域に所定角度θ分シフトされるように、自車両30に搭載されたレーダ14の向きを変更させる。所定角度θは、レーダをこの角度分シフトさせた場合にレーダの検知範囲が横断歩道60Aの大部分を含む範囲となるような値に設定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用移動体検知装置に係り、特に、交差点の右折時又は左折時に横断歩道を横断中の歩行者等の移動体を検知する車両用移動体検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の右左折時等の旋回時に、その旋回方向に存在する歩行者等の障害物を検出して警告等することにより、障害物との衝突を回避する装置が種々提案されている。
【0003】
例えば特許文献1には、自動車の右左折に際して、レーダの感度を上昇させ、かつレーダのビーム照射範囲を右左折方向に所定角度回転し、あるいはレーダの検知範囲を直線道路走行時よりも大きくするレーダ制御装置が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、自車両の右折時又は左折時に、その旋回方向に存在する横断歩道の位置を推定し、推定された横断歩道の位置に障害物検出手段の検出領域を合わせる障害物検知装置が開示されている。
【0005】
また、特許文献3には、同一方向に少なくとも2つの車線のある道路で自車両が旋回走行しているとき、隣接する車線側にある一方のレーダ装置の検知範囲をその隣接する車線に変更し、他方のレーダ装置での検知範囲を自車両の進行路に沿った範囲に変更するように構成する車両用障害物検知システムが開示されている。
【特許文献1】特開2005−9913号公報
【特許文献2】特開平7−110899号公報
【特許文献3】特開2000−57494号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
車両が交差点において右左折する際には、その車両の進行方向の道路に跨る横断歩道を歩行する歩行者を正確に検出して警告等することが重要であるが、このような場合に上記従来技術を適用した場合、歩行者の検出の的確性、検出の効率性の面で未だ改良の余地がある。
【0007】
本発明は、上記事実を考慮して成されたものであり、歩行者等の移動体を的確かつ効率的に検出することができる車両用移動体検知装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、交差点側に設けられ且つ交差点付近の道路上の移動体を検出する移動体検出手段から送信された検出情報を受信する受信手段と、前記交差点における車両の進行方向を検出する進行方向検出手段と、前記車両の前方の検知範囲に存在する移動体を検知する検知手段と、前記検出情報と前記車両の進行方向とに基づいて、前記検知範囲に前記移動体が含まれるように前記検知手段の検知範囲を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、受信手段は、交差点側に設けられ且つ交差点付近の道路上の移動体を検出する移動体検出手段から送信された検出情報を受信する。検出情報には、例えば交差点付近の横断歩道を歩行する歩行者等の移動体や自転車に搭乗した人間等の移動体が存在するか否かを示す情報等が含まれる。
【0010】
進行方向検出手段は、交差点における車両の進行方向を検出する。例えば請求項7に記載したように、前記進行方向検出手段は、前記車両のウインカースイッチ、ヨーレートセンサ、及び操舵角センサの少なくとも一つとすることができる。
【0011】
検知手段は、車両の前方の検知範囲に存在する移動体を検知する。例えば請求項8に記載したように、前記検知手段は、レーダとすることができる。なお、車両の前方を撮影するカメラにより移動体を検知してもよい。
【0012】
制御手段は、検出情報と車両の進行方向とに基づいて、検知手段の検知範囲を制御する。すなわち、検出情報により車両の進行方向に歩行者等の移動体が存在する場合には、その方向が検知範囲となるように検知手段の検知範囲を制御する。これにより、歩行者等の移動体を的確かつ効率的に検出することが可能となる。
【0013】
例えば請求項2に記載したように、前記検出情報により前記移動体が検出されている場合、前記制御手段は、前記検知範囲を前記進行方向に変更することができる。
【0014】
具体的には、例えば請求項3に記載したように、前記制御手段は、前記検知範囲を前記進行方向へ所定角度シフトするように前記検知手段を制御することができる。
【0015】
また、請求項4に記載したように、前記進行方向検出手段は、前記車両の回転角度に関する回転角度情報を検出し、前記制御手段は、前記回転角度情報に基づいて前記所定角度を設定することができる。なお、回転角度情報には、例えば車両の回転角速度や車両のステアリングの操舵角等の情報が含まれる。これにより、車両の回転角速度や操舵角に応じて最適な角度に検知手段をシフトすることができる。
【0016】
また、請求項5に記載したように、前記交差点で交差する道路の交差角度に関する交差角度情報を提供する提供手段をさらに備え、前記制御手段は、前記交差角度情報に基づいて前記所定角度を設定するようにしてもよい。これにより、車両が走行したきた道路と曲がった先の道路との角度に応じて最適な角度に検知手段をシフトすることができる。
【0017】
また、請求項6に記載したように、前記制御手段は、前記検知範囲を前記進行方向側の所定範囲に制限するように前記検知手段を制御するようにしてもよい。このように、検知範囲を絞ることにより、高速に処理することが可能となり、移動体を検知するまでの時間を短縮することができる。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように本発明によれば、歩行者等の移動体を的確かつ効率的に短時間で検出することができる、という効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施形態に係る車両用移動体検知装置10の概略構成を示している。図1に示すように、車両用移動体検知装置10は、制御部12、レーダ14、ヨーレートセンサ16、左ウインカースイッチ15L、右ウインカースイッチ15R、操舵角センサ18、操作部20、表示部22、警報装置24、カーナビゲーションシステム26、及び受信部28等を含んで構成されている。
【0021】
レーダ14は、検出用の電磁波信号が車両の前方の検知範囲へ向けて出力されるように車両の前方に取り付けられ、前記検知範囲に存在する歩行者等の移動体を検出する。なお、レーダ14は、図示しない駆動装置により水平方向に向きを変えることができる。すなわち、検知範囲を水平方向にシフトすることが可能な構成となっている。
【0022】
レーダ14は、例えばミリ波レーダで構成することができる。ミリ波レーダはドップラー効果を利用したレーダであり、歩行者等の対象物までの距離、相対速度を検出することが可能である。なお、レーダの検知範囲は、例えば数度〜数十度の範囲である。
【0023】
左ウインカースイッチ15Lは、車両の左ウインカーを点滅させるようにドライバーが車両のウィンカーレバーを操作した時にオンするスイッチであり、右ウインカースイッチ15Rは、車両の右ウインカーを点滅させるようにドライバーが車両のウィンカーレバーを操作した時にオンするスイッチである。
【0024】
ヨーレートセンサ16は、車両の重心周りの回転角速度を検出し、これに応じた信号(回転角速度信号)を出力する。
【0025】
操舵角センサ18は、車両の前輪を操舵するステアリングの操舵角を検出し、これに応じた信号(操舵角信号)を出力する。
【0026】
操作部20は、空調条件や各種機能の設定を行うためのボタンやスイッチ等を含んで構成される。
【0027】
表示部22は、車両の速度やエンジンの回転数、ドアの開閉状況、トランクの開閉状況等の車両の状態を表示する。
【0028】
警報装置24は、レーダ14により所定範囲に歩行者等の移動体が存在することが検出された場合にドライバー等に対して警告するための装置であり、例えば警告音を出力したり、警告メッセージを音声で出力したりする。
【0029】
カーナビゲーションシステム26は、自車両の位置(緯度、経度、高度)をGPS(Global Positioning System)衛星からの信号に基づいて演算し、これを2次元又は3次元の地図上に表示するシステムである。
【0030】
受信部28は、交差点毎に設けられた図2に示すような構成の移動体情報出力装置50から出力された移動体情報(検出情報)を無線受信する。
【0031】
図2に示すように、移動体情報出力装置50は、画像処理部52、カメラ54A〜54D、送信部56、メモリ58等を含んで構成される。カメラ54A〜54Dは、図3に示すように、交差点に存在する横断歩道毎に設けられ、担当する横断歩道を所定時間毎に撮影し、この撮影画像を画像処理部52へ出力する。カメラ54Aは横断歩道60Aを、カメラ54Bは横断歩道60Bを、カメラ54Cは横断歩道60Cを、カメラ54Dは横断歩道60Dをそれぞれ撮影する。なお、各横断歩道には、例えば歩道番号が予め付与されており、この歩道番号により横断歩道を特定することが可能となる。
【0032】
画像処理部52では、各カメラ54A〜54Dから出力された撮影画像に基づいて、各横断歩道に歩行者等の移動体が存在するか否かを判断する。例えば、横断歩道のみの画像、すなわち横断歩道に歩行者等の移動体が存在しない場合の撮影画像の画像データをメモリ58に予め記憶しておき、メモリ58に記憶された画像データとカメラで撮影された撮影画像の画像データとを比較し、横断歩道上の画像が大きく異なる場合に横断歩道に歩行者等の移動体が存在すると判断することができる。なお、検出対象は歩行者に限らず、自転車に搭乗している人間や人間以外の動物等を含めるようにしてもよい。また、検出の方法は上記に限らず、横断歩道上に移動体が存在することを検知できるものであればよい。
【0033】
そして、例えば歩道番号と、その横断歩道上の歩行者等の移動体の有無と、の対応関係を少なくとも含む移動体情報を送信部56から無線送信する。なお、移動体情報に歩行者が歩行している方向等の情報を含めるようにしてもよい。
【0034】
次に、本実施形態の作用として、制御部12で実行される制御について、図4に示すフローチャートを参照して説明する。なお、図4に示す制御ルーチンは、図示しない車両のイグニッションスイッチがオンされ、かつ車両が走行中であることを検出した場合に実行される。
【0035】
まず、ステップ100では、車両が交差点に進入しようとしているか否かを判断する。車両が交差点に進入しようとしているか否かは、例えばカーナビゲーションシステム26によって判断することができる。カーナビゲーションシステム26は、地図データの一部として、例えば図3に示すように交差点の中心位置Pを示す座標データ(例えば緯度・経度のデータ)を予め記憶している。そして、GPS衛星からの信号に基づいて演算した自車両30の現在位置と、自車両30の走行道路上で最も近い位置に存在する交差点の中心位置Pとの距離を逐次演算し、この距離が予め定めた所定距離R以下になった時点で自車両30が交差点に進入しようとしていると判断する。すなわち、交差点の中心位置Pから半径R以内の距離に自車両30が進入した場合に、交差点に進入しようとしていると判断することができる。カーナビゲーションシステム26は、交差点に進入しようとしていると判断した場合、交差点進入信号を制御部12に出力する。これにより、制御部12では、自車両30が交差点に進入しようとしていると判断することができる。
【0036】
なお、自車両30が交差点に進入しようとしているか否かの判断は、上記に限られるものではなく、インフラ側から出力された特定の信号に基づいて判断してもよい。例えば、交差点近傍の所定範囲に特定の信号を出力する装置が交差点に設けられていた場合に、その信号を自車両30が受信した時に、自車両30が交差点に進入しようとしていると判断してもよい。この場合、車両用移動体検知装置10に、交差点側から出力された特定の信号を受信する受信装置を設ければよい。
【0037】
そして、自車両30が交差点に進入しようとしていると判断した場合には、ステップ102へ移行し、交差点に進入しようとしていないと判断した場合には、ステップ100へ戻って上記と同様の処理を繰り返す。
【0038】
ステップ102では、右折しようとしているか又は左折しようとしているかを判断する。具体的には、例えば右ウインカースイッチ15R又は左ウインカースイッチ15Lがオンされたか否かを判断すればよい。
【0039】
なお、自車両30が右折しようとしているか又は左折しようとしているかの判断は、上記に限られるものではない。例えば、ヨーレートセンサ16から出力された回転角速度信号で表される回転角速度が予め定めた右折用閾値以上又は予め定めた左折用閾値以上か否かを判断し、何れかの閾値以上である場合に右折しようとしている又は左折しようとしていると判断するようにしてもよい。
【0040】
また、操舵角センサ18から出力された操舵角信号で表される自車両30のステアリングの操舵角が予め定めた右折用閾値以上又は予め定めた左折用閾値以上か否かを判断し、何れかの閾値以上である場合に右折しようとしている又は左折しようとしていると判断するようにしてもよい。このようにヨーレートセンサ16又は操舵角センサ18からの出力信号に基づいて右左折を判断する場合、各閾値は、各センサで検出された回転角速度又は操舵角が、この値以上であれば確実に右折又は左折しようとしていると判断できる値に設定される。これにより、自車両30を右又は左に寄せたりする場合(車線変更等)に、右左折と誤検出してしまうのを防ぐことができる。
【0041】
そして、自車両30が右折しようとしている又は左折しようとしていると判断した場合には、ステップ104へ移行し、そうでない場合には、ステップ100へ戻って上記と同様の処理を繰り返す。
【0042】
ステップ104では、移動体情報出力装置50から出力された移動体情報を受信部28が受信したか否かを判断し、受信した場合にはステップ106へ移行し、受信していない場合にはステップ100へ戻って上記と同様の処理を繰り返す。
【0043】
ステップ106では、受信した移動体情報に基づき、自車両30が右折した先又は左折した先の横断歩道上に歩行者等の移動体が存在するか否かを判断する。すなわち、右折した先又は左折した先の横断歩道の歩道番号を特定し、移動体情報を参照して、特定した歩道番号に対応した歩行者等の移動体の有無を確認する。なお、歩道番号の特定は、例えばカーナビゲーションシステム26により行うことができる。例えば歩道番号とその横断歩道の位置(緯度・経度等)を示す位置データとの対応関係をカーナビゲーションシステム26に地図データの一部として予め記憶しておき、これと自車両30の現在位置、ステップ102で判断した右左折方向に基づいて、自車両30が右折した先又は左折した先の横断歩道の歩道番号を特定することができる。
【0044】
そして、自車両30が右折した先又は左折した先の横断歩道上に歩行者等の移動体が存在すると判断した場合には、ステップ108へ移行し、歩行者等の移動体が存在しないと判断した場合には、ステップ100へ戻って上記と同様の処理を繰り返す。
【0045】
ステップ108では、レーダ14の向きを自車両30が曲がる方向に所定角度θ分シフトする。なお、所定角度θは、この角度分レーダ14の向きをシフトした場合に、曲がった先の横断歩道の大部分がレーダ14の検知範囲となるような角度に設定される。
【0046】
例えば、図5に示すように交差点に進入した自車両30が左折しようとしている場合において、通常時における自車両30のレーダ14の検知範囲が一点鎖線で挟まれた領域である場合、左折の初期段階では自車両30の前側が横断歩道60A側を向いていないため、横断歩道60Aの大部分の領域はレーダ14の検知範囲外となってしまう。
【0047】
そこで、図5に示すように、レーダ14の検知範囲が一点鎖線で囲まれた領域から点線で囲まれた領域に所定角度θ分シフトされるように、図示しない駆動装置に指示してレーダ14の向きを変更させる。これにより、横断歩道60Aを横断する歩行者62を的確に検知することが可能となる。
【0048】
なお、自車両30の回転角速度や操舵角によっては最適な所定角度θが異なる場合もあるので、ヨーレートセンサ16や操舵角センサ18で検出した回転角速度や操舵角に応じて、最適な所定角度θを定めてもよい。この場合、回転角速度及び操舵角の少なくとも一方と、所定角度θとの対応関係を図示しないメモリに予め記憶しておき、この対応関係を用いて、検出した回転角速度や操舵角に応じた所定角度θを求めることができる。また、交差点で交差する複数の道路が成す角度、すなわち自車両30が走行してきた道路と曲がった先の道路とが成す交差角度によっては、最適な所定角度θが異なる場合もあるので、上記と同様に、交差角度に応じて、最適な所定角度θを定めるようにしてもよい。なお、交差角度は、例えばカーナビゲーションシステム26に地図データの一部として各交差点の交差角度を予め記憶しておくことにより、取得することができる。
【0049】
そして、ステップ110では、レーダ14により歩行者等の移動体が検知されたか否かを判断し、検知された場合にはステップ112へ移行し、検知されなかった場合にはステップ100へ戻って上記と同様の処理を繰り返す。
【0050】
ステップ112では、警告処理を行う。具体的には、自車両30が曲がった先の横断歩道に歩行者等の移動体が存在することをドライバーに警告するため、警報装置24により例えば警告音を出力させたり、警告メッセージを音声で出力させたりする。これにより、自車両30のドライバーは横断歩道に歩行者等の移動体が存在することを容易に認識することができ、危険を迅速に回避することが可能となる。
【0051】
このように、本実施形態では、車両に搭載したレーダだけでなく、道路側から移動体情報を受信し、その結果に基づいてレーダ14の向きをシフトするので、より的確に歩行者等の移動体を検知することができる。また、レーダ14の向きをシフトしない従来の構成の場合と比較して、レーダ14の検知範囲を狭くすることができるので、高速に歩行者等の移動体を検知することが可能となる。
【0052】
なお、本実施形態では、レーダ14の検知範囲を所定角度θ分シフトさせる場合について説明したが、これに限らず、レーダ14の検知範囲がある程度広い場合には、レーダの検知範囲を自車両30が曲がる方向に絞るようにしてもよい。例えば図6に示すように、自車両30のレーダの検知範囲が角度αの範囲であった場合、自車両30が交差点を左折する場合には、例えばその左半分の角度α/2分の範囲を検知範囲とする。なお、絞り込む範囲は上記に限らず、任意に設定することができる。このように、検知範囲を絞ることにより、歩行者等の移動体を検知するまでの時間を短縮することができる。
【0053】
また、本実施形態では、レーダによって歩行者等の移動体を検知する場合について説明したが、車両の前方を撮影するカメラにより歩行者等の移動体を検知するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明に係る車両用移動体検知装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】移動体情報出力装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】交差点の平面図である。
【図4】本発明に係る車両用移動体検知装置の制御部で実行される制御ルーチンのフローチャートである。
【図5】交差点の平面図である。
【図6】レーダの検知範囲について説明するための図である。
【符号の説明】
【0055】
10 車両用移動体検知装置
12 制御部(制御手段)
14 レーダ(検知手段)
15R 右ウインカースイッチ(進行方向検出手段)
15L 左ウインカースイッチ(進行方向検出手段)
16 ヨーレートセンサ(進行方向検出手段)
18 操舵角センサ(進行方向検出手段)
20 操作部
22 表示部
24 警報装置
26 カーナビゲーションシステム(提供手段)
28 受信部(受信手段)
30 自車両
50 移動体情報出力装置(移動体検出手段)
52 画像処理部
54A、54B、54C、54D カメラ
56 送信部
58 メモリ
60A、60B、60C、60D 横断歩道
62 歩行者

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交差点側に設けられ且つ交差点付近の道路上の移動体を検出する移動体検出手段から送信された検出情報を受信する受信手段と、
前記交差点における車両の進行方向を検出する進行方向検出手段と、
前記車両の前方の検知範囲に存在する移動体を検知する検知手段と、
前記検出情報と前記車両の進行方向とに基づいて、前記検知手段の検知範囲を制御する制御手段と、
を備えた車両用移動体検知装置。
【請求項2】
前記検出情報により前記移動体が検出されている場合、前記制御手段は、前記検知範囲を前記進行方向に変更することを特徴とする請求項1記載の車両用移動体検知装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記検知範囲を前記進行方向へ所定角度シフトするように前記検知手段を制御することを特徴とする請求項2記載の車両用移動体検知装置。
【請求項4】
前記進行方向検出手段は、前記車両の回転角度に関する回転角度情報を検出し、前記制御手段は、前記回転角度情報に基づいて前記所定角度を設定することを特徴とする請求項3記載の車両用移動体検知装置。
【請求項5】
前記交差点で交差する道路の交差角度に関する交差角度情報を提供する提供手段をさらに備え、前記制御手段は、前記交差角度情報に基づいて前記所定角度を設定することを特徴とする請求項3又は請求項4記載の車両用移動体検知装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記検知範囲を前記進行方向側の所定範囲に制限するように前記検知手段を制御することを特徴とする請求項2記載の車両用移動体検知装置。
【請求項7】
前記進行方向検出手段は、前記車両のウインカースイッチ、ヨーレートセンサ、及び操舵角センサの少なくとも一つであることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の車両用移動体検知装置。
【請求項8】
前記検知手段は、レーダであることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の車両用移動体検知装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−58326(P2007−58326A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−240127(P2005−240127)
【出願日】平成17年8月22日(2005.8.22)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】