説明

車両用空気調和装置

【課題】簡便な構成で、専用の日射センサを不要とすることが出来、温度調整性能を向上させることができる車両用空気調和装置を提供する。
【解決手段】吸気部17は、第1吸入開口部3eから延設される第1吸入チューブ22を介して、インストルメントパネル3の上面部3a上方の車室内空間Aと連通されている。
また、この吸気部17は、第2吸入開口部3gから延設される第2吸入チューブ23を介して、インストルメントパネル3の座席面側3bの後方に位置する車室内空間Bと連通されている。そして、この吸気部17内に設けられた室内空気温度センサ21によって、車室内空間Aの内気と、車室内空間Bの内気とが、この吸気部17内で混合された内気の温度が、検知される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に、自動車等、車両に用いられる車両用空気調和装置で、特に、日射量を加味した温度調整を、行う車両用空気調和装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、図11に示すような車両用空気調和装置が、知られている(例えば、特許文献1等参照)。
【0003】
まず、構成から説明すると、この従来の車両用空気調和装置では、車両1の運転席2前方に設けられたインストルメントパネル3内には、空気調和装置4の吸気部5が設けられている。
【0004】
この吸気部5は、主に、ファンケース6内に設けられて、ファンモータ7によって、回転動されるファン8を有すると共に、前記インストルメントパネル3の上面部3aに開口形成された開口部9内側には、このファンケース6と連通されて、内部に、温度センサ10が設けられた吸引ケース11が装着されている。
【0005】
また、この吸引ケース11には、前記インストルメントパネル3の座席側側面3bには、吸引チューブ12を介して、接続される吸入口13が、開口形成されている。
【0006】
次に、この従来の車両用空気調和装置の作用について説明する。
【0007】
このように構成された従来の車両用空気調和装置では、前記温度センサ10が、導入される内気温の検知と、フロントウインドウガラス14を通して、前記インストルメントパネル3の上面部3aに照射される日射量の検知とに兼用されている。
【0008】
そして、図示省略のコントロールユニットにより、内気温と、日射の検知とが、定期的に切り替えられて、両方がフィードバックされることにより、専用の日射センサを不要としている。
【特許文献1】実開2003−4495号公報(0020段落乃至0067段落、図1,図2,図8)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、このように構成された従来の車両用空気調和装置では、コントロールユニットにより、内気温と、日射の検知とを定期的に切り替える回路構成が、複雑となると共に、部品点数も増大してしまい、専用の日射センサを不要としたメリットが低減されてしまうといった問題があった。
【0010】
そこで、この発明は、簡便な構成で、専用の日射センサを不要とすることが出来、温度調整性能を向上させることができる車両用空気調和装置を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、車両の座席前方に位置するインストルメントパネル内に設けられた調和装置本体の吸気部に、車室内の空気の温度を検知する室内空気温度センサを設けると共に、該インストルメントパネルに形成された吸入開口部から、該吸気部に内気を導入する吸入チューブを設けて、該吸入チューブによって、該吸気部に導入された内気の温度を用いて、温度調整制御を行う車両用空気調和装置において、前記吸入開口部を、前記インストルメントパネルの上面側に設けた車両用空気調和装置を特徴としている。
【0012】
また、請求項2に記載されたものは、前記吸入開口部として、前記インストルメントパネルの上面側に設けた第1吸入開口部と、前記インストルメントパネルの座席面側若しくは下面側に形成される第2吸入開口部とを有し、第2吸入チューブを介して、該第2吸入開口部を、前記吸気部に接続して、前記第1吸入開口部から延設される第1吸入チューブによって、導入された前記インストルメントパネルの上面側の内気と、該第2吸入チューブによって導入された前記インストルメントパネルの座席面側若しくは下面側の内気とを前記吸気部内で混合する請求項1記載の車両用空気調和装置を特徴としている。
【0013】
更に、請求項3に記載されたものは、前記吸入チューブの一部には、開閉動作により、導入される内気の流通を制御可能な開閉弁が設けられている請求項1又は2記載の車両用空気調和装置を特徴としている。
【0014】
そして、請求項4に記載されたものは、前記開閉弁は、回動により、開閉動作を行う弁体を有し、該弁体は、前記調和装置本体に設けられたモードドアの回動と連動されている請求項3記載の車両用空気調和装置を特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
このように構成された請求項1記載の発明は、前記インストルメントパネルの上面側の内気が、日射により、温度上昇すると、前記吸入開口部から、該温度上昇した内気が、前記吸入チューブを介して、前記吸気部に導入される。
【0016】
前記吸気部に設けられた前記室内空気温度センサでは、該吸気部に導入された内気の温度を用いて、温度調整制御が行われる。
【0017】
このため、日射により上昇した内気温が加味された空調制御が行われるので、専用の日射センサを設けなくても、乗員の体感温度に応じた空調制御がなされて、温度調整性能を向上させることができる。
【0018】
また、請求項2に記載されたものは、第1吸入開口部から第1吸入チューブを介して、導入された前記インストルメントパネルの上面側の内気と、第2吸入開口部から第2吸入チューブを介して、導入されたインストルメントパネルの座席面側若しくは下面側の内気とが、前記吸気部内で混合されて、平均的な温度となり、前記専用の日射センサを設けなくても、更に、乗員の体感温度に応じた空調制御がなされて、温度調整性能を向上させることができる。
【0019】
更に、請求項3に記載されたものは、前記吸入チューブの一部に設けられた開閉弁が、開閉動作することにより、導入される内気の流通が制御される。
【0020】
このため、前記吸気部に、設けられた室内空気温度センサによって、検知される車室内の温度の比率を容易に調整可能である。
【0021】
そして、請求項4に記載されたものは、前記モードドアの回動により、前記開閉弁の弁体が回動して、該開閉弁の開閉動作が、行われる。
【0022】
このため、例えば、前記モードドアを閉塞した状態で、前記開閉弁を開放して、日射により上昇した内気温が加味された温調制御を行うと共に、該モードドアを開放した状態では、吸気開口部の周囲に存在する、デフロスタ送風により、暖められた内気が、前記吸入チューブを介して、前記吸気部に導入されないように、開閉弁を閉塞することができる。
【0023】
従って、更に、温度調整性能が良好で、簡便な構成で、専用の日射センサを不要とすることが出来る車両用空気調和装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
次に、図面に基づいて、この発明を実施するための最良の実施の形態の車両用空気調和装置について説明する。
【0025】
なお、前記従来例と同一乃至均等な部分については同一符号を付して説明する。
【0026】
図1乃至図10は、この発明の最良の実施の形態の車両用空気調和装置を示すものである。
【0027】
まず、全体の構成について説明すると、この実施の形態の車両用空気調和装置では、車両15の車室内20に装着される座席としての運転席2前方には、車幅方向に沿って、インストルメントパネル3が設けられている。
【0028】
このインストルメントパネル3の上面部3aには、フロントウインドウガラス14の面延設方向に沿って、車幅方向に長手方向を有する左,右一対のデフロスタ開口部3c,3cが形成されている。
【0029】
これらのデフロスタ開口部3c,3cの間には、図3に示すように、第1吸入開口部3eが、このインストルメントパネル3の上面部3aの車幅方向略中央に、上面視略円状を呈して、開口形成されている。
【0030】
また、このインストルメントパネル3の座席面側3bには、左,右一対のセンタベンチレータ開口部3f,3fが、開口形成されている。
【0031】
そして、このインストルメントパネル3の座席面側3bには、吸入開口部としての第2吸入開口部3gが、前記第1吸入開口部3eと、離し置きされて、開口形成されている。
【0032】
更に、このインストルメントパネル3内には、調和装置本体16が設けられている。
【0033】
この調和装置本体16は、中空略ボックス状の筐体16aを有している。
【0034】
この筐体16aの上部には、近接配置される図示省略のブロアユニットに設けられたファンモータの駆動によって、回転するファンからの送風を送出するベント送風口3d,及びデフ送風口3hが、図2に示すように、開口形成されている。
【0035】
これらのベント送風口3d,及びデフ送風口3hは、前記センタベンチレータ開口部3f,3f及び、デフロスタ開口部3c,3cに各々ダクトを介して接続されている。
【0036】
また、この筐体16aのベント送風口3dが形成されている開口周縁部には、モードドアとしてのベントフットドア18が、車幅方向に軸方向を有する回動軸18aによって軸支されていて、この回動軸18aを回動中心として、送風口3dの開閉動作を行うように、回動可能に構成されている。
【0037】
更に、この筐体16aのデフ送風口3hが形成されている開口周縁部には、デフドア19が、車幅方向に軸方向を有する回動軸19aによって軸支されていて、この回動軸19aを回動中心として、送風口3hの開閉動作を行うように、回動可能に構成されている。
【0038】
この実施の形態では、デフドア19が、前記ベントフットドア18と連動して、交互に開閉動作が行われるように構成されている。
【0039】
また、この筐体16aの側面部16bには、中空状を呈する内部に、車室内の空気の温度を検知する室内空気温度センサ21を設けた吸気部17が、固着されている。
【0040】
この吸気部17は、前記第1吸入開口部3eから延設される第1吸入チューブ22を介して、前記インストルメントパネル3の上面部3a上方の車室内空間Aと連通されている。
【0041】
また、この吸気部17は、前記第2吸入開口部3gから延設される第2吸入チューブ23を介して、前記インストルメントパネル3の座席面側3bの後方に位置する車室内空間Bと連通されている。
【0042】
そして、この吸気部17は、導入チューブ24を介して、アスピレータ28と接続されている。アスピレータ28は、前記筐体16a内部空間と連通されていて、この筐体16a内部空間空気を開放口29から放出する際に発生する負圧により導入チューブ24内の空気を吸引している。
【0043】
これにより、前記筐体16a内部空間と連通されていて、この筐体16a内部空間方向に空気が、吸入されることにより、前記第1吸入開口部3eから延設される第1吸入チューブ22によって、導入された前記インストルメントパネル3の上面側に位置する車室内空間Aの内気と、前記第2吸入開口部3gから延設される第2吸入チューブ23によって導入された前記インストルメントパネル3の座席面側3b後方に位置する車室内空間Bの内気とを、この吸気部17内で混合するように構成されている。
【0044】
更に、この実施の形態では、前記第1吸入チューブ22の経路の一部には、開閉動作により、導入される内気の流通を制御可能な開閉弁25が設けられている。
【0045】
そして、この開閉弁25は、前記第1吸入チューブ22の長手方向と直交する方向に軸方向を有する中空状の円筒部25a内には、図5乃至図7に示すような弁体26が、設けられている。
【0046】
この弁体26は、図6又は図7に示すように、回動角度を変更することにより、開閉動作を行い、前記第1吸入チューブ22内の流通路22aを流れる空気を通過若しくは遮断可能とする共に、中間位置では、空気の通過量を、回動角度に応じて、可変制御可能とする通路26aが、貫通形成されている。
【0047】
また、この弁体26は、前記調和装置本体16に設けられたベントフットドア18の回動軸18aの端部に、図5に示すように形成された断面方形状のジョイント部27が、挿入されて嵌着される嵌着孔部26bが設けられている。
【0048】
そして、このジョイント部27が、前記嵌着孔部26bに嵌着されて、回動軸18aが、この弁体26の回動軸と一致することにより、この弁体26の回動動作が、前記調和装置本体16に設けられたベントフットドア18の回動と連動するように構成されている。
【0049】
次に、この実施の形態の車両用空気調和装置の作用効果について説明する。
【0050】
この実施の形態の車両用空気調和装置では、前記インストルメントパネル3の上面部3aの上方に位置する車室内空間Aの内気が、日射により、温度上昇すると、前記第1吸入開口部3eから、温度上昇した内気が、前記第1吸入チューブ22を介して、前記吸気部17に導入される。
【0051】
前記吸気部17内に設けられた前記室内空気温度センサ21では、この吸気部17に導入された内気の温度が、検知されて用いられることにより、温度調整制御が行われる。
【0052】
このため、日射により上昇した内気温が加味された空調制御が行われるので、専用の日射センサ等を設けなくても、乗員の実際の体感温度に応じた応答性の高い空調制御がなされて、温度調整性能を向上させることができる。
【0053】
また、この実施の形態では、前記第1吸入開口部3eから第1吸入チューブ22を介して、導入された前記インストルメントパネル3の上面部3a側の車室内空間Aの内気と、第2吸入開口部3gから第2吸入チューブ23を介して、導入されたインストルメントパネル3の座席面側3bの後方に位置する車室内空間Bの内気とが、前記吸気部17内で混合されて、図8に示すように、前記室内空気温度センサ21で検知される空気の温度が、平均的な温度となり、前記専用の日射センサを設けなくても、更に、乗員の体感温度に応じたきめ細やかな空調制御がなされて、温度調整性能を向上させることができる。
【0054】
更に、この実施の形態では、前記第1吸入チューブ22の経路の一部に設けられた開閉弁25が、開閉動作することにより、導入される内気の流通が制御される。
【0055】
このため、前記吸気部17に、設けられた室内空気温度センサ21によって、検知される車室内空間A,Bの温度の比率を容易に調整可能である。
【0056】
そして、この実施の形態では、図5及び図6に示すように、前記モードドアとしてのベントフットドア18の回動により、前記開閉弁25の弁体26が、連動して回動して、この開閉弁25の開閉動作が、行われ、前記車室内空間Bの内気に対して、混合される前記車室内空間Aの内気の割合が可変される。
【0057】
このため、例えば、図8及び図9に示すように、空調制御モードが、VENT若しくはB/Lの場合、図2中実線で示すように、前記デフドア19が閉塞されて、前記ベントフットドア18が開放される。
【0058】
この状態では、図6に示すように、前記ベントフットドア18の回動軸18aの回動と連動する前記開閉弁25の弁体は開放されて、日射により上昇した車室内空間Aの空気が、前記吸気部17方向に導かれる。
【0059】
従って、図8に示すように、日射がある時には、混合される前記車室内空間Aの内気の温度が、室内空間Bの内気の温度よりも高くなり、この車室内空間Aの内気の温度が加味された温調制御が行われる。
【0060】
また、図9に示すように、日射がない時には、混合される前記車室内空間Aの内気の温度と、車室内空間Bの内気の温度とが、略等しくなり、この車室内空間Aの内気の温度を加味しても、車室内空間Bのみを前記室内空気温度センサ21で検知した場合と変わらない温度として、内気温が、検知されるので、この内気温が用いられて、温調制御が行われる。
【0061】
更に、図10に示すように、空調制御モードが、FOOT若しくはDEFの場合、図2中二点鎖線で示すように、前記デフドア19が開放されて、前記ベントフットドア18が閉塞される。
【0062】
この状態では、図7に示すように、前記ベントフットドア18の回動軸18aの回動と連動する前記開閉弁25は、閉塞されて、日射の有無に関わらず、車室内空間Aの空気が、前記吸気部17方向に導かれることなく、図10に示すように、前記車室内空間B内の空気のみが、前記吸気部17内に導かれて、前記室内空気温度センサ21で検知されて、空調の温度制御が行われる。
【0063】
このため、前記デフドア19が、開放された状態では、前記第1吸入開口部3eの周囲に存在する、デフロスタ送風により、暖められた車室内空間Aの内気が、前記第1吸入チューブ22を介して、前記吸気部17に導入されないように、開閉弁25を閉塞することができる。
【0064】
従って、デフロスタ送風による影響が出にくく、更に、温度調整性能が良好で、簡便な構成で、専用の日射センサを不要とすることが出来る車両用空気調和装置が提供される。
【0065】
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
【0066】
即ち、前記実施の形態では、前記インストルメントパネル3の座席面側3bには、吸入開口部としての第2吸入開口部3gが、前記第1吸入開口部3eと、離し置きされて、開口形成されていて、第2吸入チューブ23を介して、前記吸気部17に接続されているが、特にこれに限らず、例えば、前記インストルメントパネル3の下面側に、前記第2吸入チューブ23を介して、前記吸気部17に接続される第2吸入開口部3gを形成してもよく、インストルメントパネル3の上面部3aのように、日射による影響を受けることが大きい部分以外であれば、どのような位置に、前記第2吸入開口部を設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】この発明の最良の実施の形態の車両用空気調和装置で、全体の構成を説明する車両の模式的な断面図である。
【図2】実施の形態の車両用空気調和装置で、調和装置本体の構成を説明する斜視図である。
【図3】実施の形態の車両用空気調和装置で、インストルメントパネルの上面図である。
【図4】実施の形態の車両用空気調和装置で、インストルメントパネルを車室内の座席方向から車両前方を見た正面図である。
【図5】実施の形態の車両用空気調和装置で、開閉弁の弁体と、回動軸のジョイント部との接合を説明する分解斜視図である。
【図6】実施の形態の車両用空気調和装置で、空調モードが、VENT若しくはB/Lの場合を実線で示す図5中C−C線に沿った位置での断面図である。
【図7】実施の形態の車両用空気調和装置で、空調モードが、FOOT若しくはDEFの場合を実線で示す図5中C−C線に沿った位置での断面図である。
【図8】実施の形態の車両用空気調和装置で、空調モードが、VENT若しくはB/Lで、日射がある場合に検知される温度の一例を説明するグラフ図である。
【図9】実施の形態の車両用空気調和装置で、空調モードが、VENT若しくはB/Lで、日射がない場合に検知される温度の一例を説明するグラフ図である。
【図10】実施の形態の車両用空気調和装置で、空調モードが、FOOT若しくはDEFの場合に検知される温度の一例を説明するグラフ図である。
【図11】従来例の車両用空気調和装置で、要部の構成を説明するインストルメントパネルの車両前後方向に沿った位置での断面図である。
【符号の説明】
【0068】
2 運転席(座席)
3 インストルメントパネル
3a 上面部
3b 座席面側
3e 第1吸入開口部
3g 第2吸入開口部
15 車両
16 調和装置本体
17 吸気部
18 ベントフットドア(モードドアと連動するドア)
19 デフドア(モードドア)
21 室内空気温度センサ
22 第1吸入チューブ
23 第2吸入チューブ
25 開閉弁
26 弁体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の座席前方に位置するインストルメントパネル内に設けられた調和装置本体の吸気部に、車室内の空気の温度を検知する室内空気温度センサを設けると共に、該インストルメントパネルに形成された吸入開口部から、該吸気部に内気を導入する吸入チューブを設けて、該吸入チューブによって、該吸気部に導入された内気の温度を用いて、温度調整制御を行う車両用空気調和装置において、
前記吸入開口部を、前記インストルメントパネルの上面側に設けたことを特徴とする車両用空気調和装置。
【請求項2】
前記吸入開口部として、前記インストルメントパネルの上面側に設けた第1吸入開口部と、前記インストルメントパネルの座席面側若しくは下面側に形成される第2吸入開口部とを有し、第2吸入チューブを介して、該第2吸入開口部を、前記吸気部に接続して、前記第1吸入開口部から延設される第1吸入チューブによって、導入された前記インストルメントパネルの上面側の内気と、該第2吸入チューブによって導入された前記インストルメントパネルの座席面側若しくは下面側の内気とを前記吸気部内で混合することを特徴とする請求項1記載の車両用空気調和装置。
【請求項3】
前記吸入チューブの一部には、開閉動作により、導入される内気の流通を制御可能な開閉弁が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の車両用空気調和装置。
【請求項4】
前記開閉弁は、回動により、開閉動作を行う弁体を有し、該弁体は、前記調和装置本体に設けられたモードドアの回動と連動されていることを特徴とする請求項3記載の車両用空気調和装置。









【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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