説明

車両用空気調和装置

【課題】車両に搭載されたブロアモータのモータ電流に、モータリップル以外の装置リップルが重畳していても、モータリップルを正確かつ容易に検出する。
【解決手段】ブロアモータ12の電源入力ライン20にのっている装置リップル32とモータリップル34の合成リップル36を合成リップル検出器42で検出するとともに、車両の電源供給ライン28にのっている装置リップル32を装置リップル検出器44で検出し、合成リップル36(Sr)から装置リップル32(Ar)を差し引いてモータリップル34(Mr)を検出する構成としているので、ブロアモータ12のモータ電流Imに、モータリップル34以外の装置リップル32が重畳していても、モータリップル34を好適に検出できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ブロアモータの回転数をモータ電流のリップル(モータリップルという。)により検出し、検出したモータリップルによる回転数が設定回転数と等しくなるように前記ブロアモータの回転数を制御する車両用空気調和装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、DCモータの回転数に対応する前記DCモータに流れるモータ電流のリップル(モータリップル)を検出するために、DCモータに直列に接続された低抵抗器に発生するモータリップル電圧を電圧検出増幅器を含む電気回路(モータリップル抽出回路)により検出し、検出したモータリップルの周波数が設定回転数に一致するように前記DCモータの回転数を制御するDCモータ回転数制御装置が提案されている(特許文献1)。
【0003】
このDCモータ回転数制御装置は、モータリップルを電気的に検出しているため、光学的な回転数検出装置や機械的な回転数検出装置を必要としない。その結果、DCモータ回転数制御装置の構成を小型、かつ簡単にでき、廉価なDCモータ回転数制御装置を実現できる。
【0004】
【特許文献1】特開平10−23787号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このDCモータ回転数制御装置で提案されたモータリップル抽出回路を、車載の車両用空気調和装置を構成するブロアモータに適用しようとすると、車載バッテリから電源が供給されるブロアモータに流れる電流には、ブロアモータのモータリップルの他、エンジン回転数のリップル(エンジンリップル)や、車載アクチュエータのリップル(アクチュエータリップル)等、モータリップル以外のリップル(装置リップルという。)が重畳していることから、モータリップルの周波数、すなわちブロアモータの回転数のみを正確に検出することができないという問題がある。
【0006】
この発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、モータ電流にモータリップル以外の装置リップルが重畳しているブロアモータのモータリップルを正確かつ容易に検出することを可能とする車両用空気調和装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る車両用空気調和装置は、ブロアモータの回転数をモータリップルにより検出する車両用空気調和装置において、車両の電源供給ラインと前記ブロアモータの電源入力ラインとの間に挿入され、前記電源入力ラインにのっている前記モータリップルの前記電源供給ラインへの伝導を遮断するモータリップル遮断フィルタと、前記電源供給ラインにのっている装置リップルを検出する装置リップル検出器と、前記電源入力ラインにのっている前記装置リップルと前記モータリップルとの合成リップルを検出する合成リップル検出器と、検出された前記合成リップルから、検出された前記装置リップルを差し引いて前記モータリップルを検出するモータリップル検出器とを備えることを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、ブロアモータの電源入力ラインにのっている装置リップルとモータリップルの合成リップルから、前記ブロアモータに電気を供給する車両の電源供給ラインにのっている装置リップルを差し引いて前記モータリップルを検出する構成としているので、ブロアモータのモータ電流に、モータリップル以外の装置リップルが重畳していても、ブロアモータのモータリップルを正確かつ容易に検出することができる。
【0009】
実際上、車載されるブロアモータの周波数範囲、換言すれば、ブロアモータのモータリップル周波数は、200[Hz]〜1[kHz]程度であり、しかも、モータリップルの波形は概ね正弦波的であることから、この程度の周波数及び波形を遮断するモータリップル遮断フィルタを構成することは容易であるが、車両の装置リップルは、上記周波数範囲の下限を下回る範囲から上記周波数範囲の上限をはるかに上回る範囲に渡っており、かつ波形も複雑であるので上記モータリップル遮断フィルタでは遮断されず、ブロアモータの電源入力ラインに装置リップルが重畳(混入)する。
【0010】
なお、前記装置リップル検出器と前記合成リップル検出器は、それぞれ、周波数検出器を含み、前記モータリップル検出器は、前記各周波数検出器で検出された周波数差を前記モータリップルとすることができる。周波数検出器は、カウンタ又は周波数・電圧変換器(いわゆるfv変換器)を利用することができる。カウンタ又はfv変換器に入力される合成リップル及び装置リップルのパルス列を分周器で分周して低周波成分で周波数を計数するようにすることで、周波数検出器の構成が簡単かつ廉価になり、装置全体を低コストに構成できる。
【0011】
また、合成リップル(装置リップル+モータリップル)から装置リップルを差し引いてモータリップルを検出するモータリップル検出器は、装置リップルを同相成分として除去する差動増幅器を含んで構成することができる。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、モータリップル以外の装置リップルが重畳しているブロアモータのモータ電流からモータリップルを正確かつ容易に検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、この発明の一実施形態に係る車両用空気調和装置10の構成を示している。
【0015】
車両に搭載された車両用空気調和装置10は、基本的には、モータ軸に固定されたブロアファン11を回転させるブラシ付きDCモータであるブロアモータ12と、ブロアモータ12に流れるモータ電流Imのリップル成分であるモータリップル34を検出するモータリップル検出部14と、モータリップル検出部14により検出されたモータリップルMrに基づいてブロアモータ12の回転数を設定回転数に制御するマイクロコンピュータ16とから構成される。
【0016】
モータリップル検出部14は、合成リップル検出器42と装置リップル検出器44と、モータリップル検出器46とから構成されている。
【0017】
ブロアモータ12の電源負入力端子19は、ブロアモータ12を駆動するトランジスタ40を通じて接地されている。トランジスタ40は、マイクロコンピュータ16により駆動制御される。
【0018】
ブロアモータ12の電源正入力端子18は、太線で描いたブロアモータ12の電源入力ライン20の一端側に接続され、電源入力ライン20の他端側は、モータリップル遮断フィルタ22の電源出力端子24に接続されている。モータリップル遮断フィルタ22の電源入力端子26には、太線で描いた車両の電源供給ライン28の一端側に接続され、電源供給ライン28の他端側は、車載電源30に接続されている。車載電源30は、車載バッテリである。
【0019】
モータリップル遮断フィルタ22及び電源入力ライン20を通じてブロアモータ12に電気を供給する車載電源30の電源供給ライン28は、車両用空気調和装置10を構成するマイクロコンピュータ16並びにモータリップル検出部14等の電子装置の他、他の車内装置、例えば、エンジン系の燃料電子噴射装置、トランスミッション系、ブレーキ系、シャーシ系、ボディー系、ナビゲーションシステムを含むオーディオ・ビジュアル系等全ての系の電気・電子装置(電気式アクチュエータを含む)に電気を供給するために接続されている。そのため、電源供給ライン28には、きわめて広い周波数範囲で周波数がランダムに変化しかつ複雑なパルス波形のリップル(装置リップル32という。)がのっている。
【0020】
これに対してブロアモータ12の電源正入力端子18から電源負入力端子19に流れるモータ電流Imには、ブロアモータ12の回転数に比例した周波数成分(リップル成分)を有する正弦波状のモータリップル34がのっている。
【0021】
図2Aは、モータリップル遮断フィルタ22に供給される電源電流Ipにのっている(電源供給ライン28にのっている)装置リップル32の模式的な波形を示し、図2Bは、モータリップル34の模式的な波形を示している。
【0022】
図2Cは、電源入力ライン20に流れるモータ電流Imに重畳している装置リップル32とモータリップル34が合成された合成リップル36の模式的な波形を示している(32+34→36と表現している。)。
【0023】
図3に模式的に規格化振幅(最大値を「1」に規格化している。)で示すように、モータリップル34の周波数範囲(スペクトラム)BWmは、ブロアモータ12の回転数で定まる200[Hz]〜1[kHz]程度の範囲にあるが、装置リップル32の周波数範囲BWpは、低域周波数flowが数10[Hz]程度であり、高域周波数fhighは数MHzから数10MHz程度に渡る広範囲(スペクトラム)となっている。
【0024】
この実施形態においては、電源供給ライン28と電源入力ライン20との間にモータリップル遮断フィルタ22を挿入している。このモータリップル遮断フィルタ22は、上記した200[Hz]〜1[kHz]程度の正弦波状のモータリップル34を遮断するようにチューニングされた(L、C、Rの定数が選択された)受動素子からなる帯域遮断フィルタ(バンドエリミネイトフィルタ:BEF)である。このモータリップル遮断フィルタ22では、図1に示す電源入力ライン20にのっているモータリップル34の電源供給ライン28側への伝導を遮断することができるが、ノイズ的な波形である電源供給ライン28にのっている装置リップル32の電源入力ライン20側への伝導を遮断することができず、装置リップル32のほとんどがモータリップル遮断フィルタ22を通過してブロアモータ12の電源入力ライン20にのる(モータ電流Imにのる。)。
【0025】
そして、電源供給ライン28と電源入力ライン20ともに有限長でありゼロインピーダンスではないので、モータリップル遮断フィルタ22の電源入力端子26には、有限なインピーダンス(いわゆるストレイインピーダンス)と装置リップル32の電流による電圧降下としての装置リップル32が微弱な信号電圧として現れ、電源出力端子24には、同様にして装置リップル32にモータリップル34が合成された合成リップル36が微弱な信号電圧として現れる。
【0026】
そこで、合成リップル36を検出するために、合成リップル検出器42の入力端が電源入力ライン20に結合点52で接続され、その一方、装置リップル32を検出するために、装置リップル検出器44の入力端が電源供給ライン28に結合点50で接続される。
【0027】
この場合、モータリップル34のSN比(信号雑音比)を高く検出するためには、ブロアモータ12の電源正入力端子18とモータリップル遮断フィルタ22間を接続する電源入力ライン20はできるだけ短い配線とし、かつ結合点50、52はできるだけモータリップル遮断フィルタ22の電源入出力端子26、24の近くに接続し、さらに結合点50、52からモータリップル検出部14の入力端までの配線はできるだけ短い配線とすることが好ましい。これらの配置構成をとるため、実際上、モータリップル遮断フィルタ22とモータリップル検出部14とは同一プリント配線基板上に配置されている。
【0028】
合成リップル検出器42は、直流除去回路61、帯域通過フィルタ62、増幅器63、比較器64及び周波数検出器65の直列回路で構成されている。
【0029】
装置リップル検出器44も、同様に、直流除去回路71、帯域通過フィルタ72、増幅器73、比較器74及び周波数検出器75の直列回路で構成されている。
【0030】
図4は、合成リップル検出器42と装置リップル検出器44の回路構成を示している。合成リップル検出器42と装置リップル検出器44は、車載電源30の電圧と基準電圧発生器80で発生された基準電圧と接地電圧で動作する。
【0031】
直流除去回路61、71は、カップリングコンデンサと演算増幅器の直列回路からなる微分回路の構成としているが、電流プローブに代替することができる。
【0032】
帯域通過フィルタ62、72は、図3に示した低域周波数flow〜高域周波数fhighの帯域幅の信号、すなわちモータリップル34の周波数成分を含む合成リップル36の周波数成分を通過させるアクティブフィルタにより構成される。
【0033】
増幅器63、73は、抽出されたリップル成分を増幅し、比較器64、74は、コンパレータであり、リップル成分をパルス列に変換する。
【0034】
周波数検出器65、75は、カウンタ、又はfv変換器+AD変換器で構成される。
【0035】
この場合、合成リップル検出器42の周波数検出器65の出力端子には、合成リップル36の周波数出力(カウンタの出力)又は周波数に対応する電圧値出力(AD変換器の出力)が出力される。この出力を合成リップルSrという。
【0036】
また、装置リップル検出器44の周波数検出器75の出力端子には、装置リップル32の周波数出力(カウンタの出力)又は周波数に対応する電圧値出力(AD変換器の出力)が出力される。この出力を装置リップルArという。
【0037】
なお、比較器64、74と周波数検出器65、75との間には分周器を挿入し、周波数を低下させた合成リップルSr又は装置リップルArを取り扱うようにすることで、比較的に高価な周波数検出器65、75の仕様を緩やかにし、低コストに構成することができる。
【0038】
合成リップル検出器42の出力である合成リップルSrと装置リップル検出器44の出力である装置リップルArが供給されるモータリップル検出器46は、合成リップルSrから装置リップルArを差し引いて、残ったブロアモータ12の回転周波数に比例したモータリップルMr(Mr=Sr−Ar)を、マイクロコンピュータ16に対して出力する。なお、実際上、モータリップル検出器46は、マイクロコンピュータ16が内部のROMに格納されているプログラムを実行することで達成されるマイクロコンピュータ16の機能実現手段である。
【0039】
マイクロコンピュータ16は、モータリップルMrの周波数が、設定周波数となるようにトランジスタ40を駆動する。
【0040】
この場合、マイクロコンピュータ16には、空調パネル15と、各種のセンサ(車室内温度センサ、車外温度センサ、日射センサ等)18が接続されている。
【0041】
空調パネル15には、周知のように、スイッチを押すたびに空調(エアコン)のオンオフが切り替わる空調(A/C)スイッチや、スイッチを押すたびに吹き出し口が足元、上半身等に切り替わるモード(MODE)切換スイッチや、スイッチを押すことで空調及びファン(ブロアファン11)の作動を停止させるオフ(OFF)スイッチや、スイッチを押すたびにオートエアコン制御モード(吹き出し口の切り替えとファンの風量が自動制御される。)とマニュアルエアコン制御モードが切り替わるオート(AUTO)スイッチや、スイッチを上下に操作することでブロアファン11のスピードを切り替える風量設定スイッチや、ダイアルを時計方向又は反時計方向に回転して温度を設定する温度設定ダイアル等を備える操作部と、表示部とが設けられている。表示部は、操作部により設定操作された設定温度、設定風量、吹き出し口の切り替え位置等を表示する。
【0042】
車両用空気調和装置10のマイクロコンピュータ16は、空調パネル15の設定に従い、センサ17の信号を参照し、ブロアモータ12が設定回転数で回転するように、モータリップルMrをフィードバック信号としてトランジスタ40をフィードバック制御駆動する。
【0043】
以上説明したように、上述した実施形態によれば、ブロアモータ12の回転数をモータリップル34により検出する車両用空気調和装置10において、車両の電源供給ライン28とブロアモータ12の電源入力ライン20との間に挿入され、電源入力ライン20にのっているモータリップル34の電源供給ライン28への伝導を遮断するモータリップル遮断フィルタ22と、電源供給ライン28にのっている装置リップル32を検出する装置リップル検出器44と、電源入力ライン20にのっている装置リップル32とモータリップル34との合成リップル36を検出する合成リップル検出器42と、合成リップル検出器42により合成リップル36が周波数又は周波数に対応する電圧値とされた合成リップルSrから、装置リップル検出器44により装置リップル32が周波数又は周波数に対応する電圧値とされた装置リップルArを差し引いてモータリップルMrを検出するモータリップル検出器46とを備える。
【0044】
この場合、ブロアモータ12の電源入力ライン20にのっている装置リップル32とモータリップル34の合成リップル36(Sr)から車両の電源供給ライン28にのっている装置リップル32(Ar)を差し引いてモータリップル34(Mr)を検出する構成としているので、ブロアモータ12のモータ電流Imに、モータリップル34以外の装置リップル32が重畳していても、ブロアモータ12のモータリップル34を正確かつ容易に検出することができる。
【0045】
その結果、電源入力ライン20にのっている(重畳している)装置リップル32の影響を受けずに、モータリップル34の周波数に対応するブロアモータ12の回転数をモータリップルMrから正確に検出でき、マイクロコンピュータ16により高精度に車両用空気調和装置10を構成するブロアモータ12の回転を制御することができる。
【0046】
図5は、他の実施形態に係る車両用空気調和装置10aの構成を示している。この車両用空気調和装置10aでは、モータリップル遮断フィルタ22と同一構成のモータリップル遮断フィルタ等価フィルタ(単に、等価フィルタという。)22aの電源入力端子26側を電源供給ライン28に並列的に接続し、モータリップル遮断フィルタ22と等価フィルタ22aの電源出力端子24側に、それぞれ直流除去回路61、71を接続して合成リップル36と装置リップル32を検出し、これらを差動増幅器82に接続することで、差動増幅器82により同相成分である装置リップル32を除去する(36−32→34)。
【0047】
差動増幅器82の出力に現れるモータリップル34を比較器64によりパルス列に変換し、周波数検出器65で計数することあるいは電圧に変換することで、モータリップルMrを検出することができる。
【0048】
この車両用空気調和装置10aは、直流除去回路61により合成リップル検出器42aが形成され、等価フィルタ22aと直流除去回路71により装置リップル検出器44aが形成され、差動増幅器82と比較器64と周波数検出器65によりモータリップル検出器46aが形成され、これらによりモータリップル検出部14aが形成される。この車両用空気調和装置10aによれば、合成リップル検出器42aにより検出された合成リップル36から装置リップル検出器44aにより検出された装置リップル32をモータリップル検出器46aにより差し引くことでモータリップルMrが検出される。
【0049】
なお、この発明は、上述の実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】この発明の一実施形態に係る車両用空気調和装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図2Aは、装置リップルの模式的な波形図である。 図2Bは、モータリップルの模式的な波形図である。 図2Cは、合成リップルの模式的な波形図である。
【図3】モータリップルと装置リップルの周波数成分の範囲を示す周波数範囲特性図である。
【図4】合成リップル検出器及び装置リップル検出器の回路図である。
【図5】他の実施形態に係る車両用空気調和装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0051】
10、10a…車両用空気調和装置 12…ブロアモータ
14、14a…モータリップル検出部 20…電源入力ライン
22…モータリップル遮断フィルタ 22a…等価フィルタ
28…電源供給ライン 32、Ar…装置リップル
34、Mr…モータリップル 36、Sr…合成リップル
42、42a…合成リップル検出器 44、44a…装置リップル検出器
46、46a…モータリップル検出器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブロアモータの回転数をモータリップルにより検出する車両用空気調和装置において、
車両の電源供給ラインと前記ブロアモータの電源入力ラインとの間に挿入され、前記電源入力ラインにのっている前記モータリップルの前記電源供給ラインへの伝導を遮断するモータリップル遮断フィルタと、
前記電源供給ラインにのっている装置リップルを検出する装置リップル検出器と、
前記ブロアモータの前記電源入力ラインにのっている前記装置リップルと前記モータリップルとの合成リップルを検出する合成リップル検出器と、
検出された前記合成リップルから、検出された前記装置リップルを差し引いて前記モータリップルを検出するモータリップル検出器と
を備えることを特徴とする車両用空気調和装置。
【請求項2】
請求項1記載の車両用空気調和装置において、
前記装置リップル検出器と前記合成リップル検出器は、それぞれ、周波数検出器を含み、前記モータリップル検出器は、前記各周波数検出器で検出された周波数差を前記モータリップルとする
ことを特徴とする車両用空気調和装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−86104(P2008−86104A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−262113(P2006−262113)
【出願日】平成18年9月27日(2006.9.27)
【出願人】(000141901)株式会社ケーヒン (1,140)
【Fターム(参考)】