説明

車両用自動変速機制御装置

【目的】 車両のロックアップ状態での運転領域を拡大し、トルクコンバータの使用頻度を下げ、運転フィーリングを維持したままで燃費を向上できる車両用自動変速機制御装置を得る。
【構成】 電子制御装置6は筒内圧センサ17とクランク角センサ18の所定の期間でのエンジン1の出力トルク変動量を検出するとともに、エンジン1の運転負荷状態を検出し、トルクコンバータ3のタービン33の回転数と車両速度から車両状態を検出し、車両状態と運転負荷状態とからエンジン1と自動変速機4の動作状態を判定し、その判定値に基づいてトルクコンバータ3のロックアップ領域を判定し、出力トルク変動量に応じてトルクコンバータ3のロックアップ制御量またはロックアップ運転領域の少なくとも一つを補正する。
【効果】 ロックアップ領域を広げ、運転フィーリングを悪化せずに、燃費を向上できる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、筒内圧センサを備えた内燃機関と自動変速機とを結合して制御するようにした車両用自動変速機制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は例えば特公平2−31266号公報に示された従来の車両用自動変速機制御装置の全体構成を示す模式図である。この図4において、エンジンEの出力軸1′からの回転駆動力が流体継手としてのトルクコンバータ2′を介して、トランスミッション3′の入力軸(トルクコンバータ出力軸4′)へ伝達され、適宜変速されて、トランスミッション3′の変速機出力軸5′およびディファレンシャル機構6′を介して駆動輪に動力が伝達されるようになっている。
【0003】また、エンジンEの出力軸1′とトランスミッション入力軸4′との間には、トルクコンバータ2′と並列的にロックアップクラッチ7′が介装されており、常時は、出力軸1′側のフロントカバー1a′とクラッチプレート4a′に付設されてたフェージング材4b′とが接合状態(ロックアップクラッチ7′の結合状態)となって、クラッチプレート4a′がフロントカバー1a′とほぼ同速で回転され、トルクコンバータ2′に優先して直接結合されるようになっている。
【0004】ロックアップクラッチ7′は切り換え機構Sにより結合状態から非結合状態へ切り換えられるようになっている。この切り換え機構Sはロックアップクラッチ7′のロックアップ状態と非ロックアップ状態を判別するため、コントロールユニット13′に車速センサとしての回転速度センサ10′、エンジン回転速度センサ11′、スロットル開度センサ12′、水温センサ8′、タービン回転速度センサ9′からの検出信号を入力し、その検出信号に基づき、あらかじめ設定された図5に示すロックアップ作動領域マップ(スロットル開度とタービン回転数とから設定)より、ロックアップ作動判断を行ない、デューティソレノイドバルブ14′と、デューティソレノイドバルブ14′からの制御油圧を受けて、調圧弁15′からの作動油をロックアップクラッチ7′の作動用油室7a′および開放用油室7b′へ給排制御する油圧制御弁16′とから構成されている。
【0005】トルクコンバータ2′はポンプインペラ2a′、タービンランナ2b′、ステータ2c′から構成されている3要素1段2相形のものである。
【0006】次に、動作について説明する。自動車の定常走行時には、エンジン負荷状態を示すスロットル開度センサ12′の検出信号と、タービン回転速度センサ9′、エンジン回転速度センサ11′の検出信号または車速センサ10′により検出される車速に基づき、コントロールユニット13′において、図に示すロックアップ域にあると判断した場合、デューティソレノイドバルブ14′と調圧弁15′とにより、油圧制御弁16′のスプールが図4中において、右側に駆動されて、実線の矢印に沿って、油圧が作用して、ロックアップクラッチ7′のロックアップ状態が保たれる。
【0007】車両の変速作動等の図5に示すロックアップ域から高負荷側または低負荷側のロックアップ非動域に移行する走行状態の変化が発生した場合には、車速とエンジン負荷とにより、コントロールユニット13′がデューティソレノイドバルブ14′に制御信号を出力し、油圧制御弁16′のスプールを図4中の左方向へ移動して、破線の矢印方向に沿って油圧が作用し、開放用油室7b′にレリーズ圧が供給される。
【0008】これにより、ロックアップクラッチ7′がロックアップ状態から非ロックアップ状態へ移行する。以上のようにして、ロックアップ制御が実行され、エンジン出力軸と変速機の軸とが直結され、トルクコンバータ2′でのトルク伝達損失が少なくなるように制御される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の車両用自動変速機制御装置は以上のように構成されているので、トルクコンバータ2′のロックアップ機能動作領域をエンジンの運転負荷状態とトルクコンバータのタービン回転数または車両速度によって決定されるロックアップ動作領域において、ロックアップ機能を動作させる際、エンジン出力トルク変動を検出していないので、実際にロックアップ機能を動作したとしても、エンジンの出力トルク変動が大きくならない動作領域であっても、ロックアップ機能を動作していなかったり、実際にロックアップ機能を動作したことにより、エンジンの出力トルク変動が自動変速機の出力軸に伝わり、または回転系全体が共振する。
【0010】この結果、生じる車両振動や不規則な加速度変動により、運転者に不快な影響を与えることがあった。また、トルクコンバータ2′のロックアップ機能を動作させると、内燃機関の出力トルクを最も効率よく車両の駆動出力に変換でき、ロックアップ機能動作領域を拡大することにより、内燃機関の燃料消費効率を向上できるにもかかわらず、個々の内燃機関のもつ特性ばらつきがあったり、経時変化をした場合でも、少なくとも、内燃機関の出力トルク変動が生じないようなロックアップ機能を動作させる運動領域にしているので、内燃機関の燃料効率が最適とならない問題があった。
【0011】この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、トルクコンバータのロックアップ機能動作領域を内燃機関の運転負荷状態トルクコンバータのタービン回転数または車両速度によって決定する動作領域において、トルクコンバータのロックアップ機能を動作させているときに、内燃機関の出力トルク変動が車輪回転変動へと伝達されないようにして、従来よりもロックアップ機能を動作する運転領域とロックアップすべり量に補正することにより、車両の運転フィーリングを向上するとともに、内燃機関の燃料消費効率を向上させる車両用自動変速機制御装置を得ることを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係る車両用自動変速機制御装置は、圧力検出手段により検出された所定のクランク角度での筒内圧に基づいて内燃機関の出力トルクを演算して、その演算された出力トルクの所定期間での出力トルク変動量を検出するとともに、内燃機関の運転負荷状態と内燃機関と自動変速機の動作状態を判定し、その判定に基づいてトルクコンバータのロックアップ領域を判定し、かつトルク変動量に応じてトルクコンバータのロックアップ制御量またはロックアップ運転領域の少なくとも一つを補正してロックアップ制御を行う電子制御装置を設けたものである。
【0013】
【作用】この発明における電子制御装置は、エンジンの出力トルクの所定期間での変動量を検出し、エンジンの運転負荷状態と車両運転状態よりあらかじめ定められたロックアップ運転領域において、ロックアップ制御をする際、上記変動量に応じてロックアップ運転領域を補正するか、またはロックアップすべり量の少なくとも一つを補正する制御を実行することにより、エンジンの出力トルク変動外乱を除去して、車両の運転フィーリングを悪化させることなく、広い運転領域において、ロックアップ制御を実行する。
【0014】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の車両用自動変速機制御装置の実施例に基づいて説明する。図1はこの発明の実施例1の構成図である。この図1に示した構成はエンジンに筒内圧センサ17が装着され、かつエンジン1のクランク軸に連結する軸に装着されているクランク角センサ18以外は図4で示した従来例と同様であるが、電子制御装置(以下、ECUという)6内のマイクロプロセッサを中心とする演算処理やデータ設定方法が異なる。
【0015】エンジン本体1には、往復運動するピストン23が挿入され、ピストン23の上方に燃焼室24が形成されている。燃焼室24には、それぞれ吸気管10および排気管13が連通され、吸気管10の上流には、スロットル弁12、下流には吸気管内に突出するように、インジェクタ11が取り付けられている。
【0016】また、上記公報には記載されていないが、これに加えて、スロットル弁上流に吸入空気量センサや吸気管通路内圧力を検出するブースト圧センサを具備するものである。上記燃焼室内に突出するように点火プラグ15と燃焼室内圧力を検出する筒内圧センサ17とが配置されている。
【0017】この筒内圧センサ17の圧力検出部はエンジン燃焼室内に連通する導圧部に露呈により、燃焼室内の圧力に比例した筒内圧力信号を出力する。筒内圧センサ17は例えば金属製ダイヤフラム内に封入したシリコンオイルなどを介して、図示しない圧力変換素子につながって、圧力を計測するようになっている。
【0018】この圧力変換素子は高温(300℃)、高圧(60kg/cm2)に耐える半導体型センサを用いており、酸化シリコン上に形成された単結晶シリコンのボロンなどの不純物を注入して形成したひずみゲージを用いて、シリコンオイルを介して加わる圧力をひずみ量に変換して計測するものである。また、筒内圧センサとして圧電素子を用いるものでもよい。
【0019】さらに、前記ピストン23に連結されて連動して回転するクランク軸31にエンジンクランク角度と吸気行程TDC(以下、上死点という)とを検出するクランク角センサ18が装着されている。
【0020】また、スロットル弁12には、スロットル弁開度センサ19が連結されている。なお、図示しないアクセルぺダルには、アクセルぺダルの操作量、すなわち、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ101aが装着されている。
【0021】自動変速機4には、歯車変速装置43の変速段を検出するギヤ位置センサ64、トルクコンバータ3の出力軸回転速度、すなわち、トルコン出力の回転速度を検出する回転速度センサ62、図示しない駆動輪の回転数から車速を検出する車速検出手段としての車速センサ63、歯車変速装置43を車両走行状態に応じた変速段にするため、自動変速機4内に複数配置されている油圧式摩擦係合要素42の作動組み合わせを切り換えるための油圧制御装置5aが装着されている。41は変速機出力軸である。
【0022】前記トルクコンバータ3はポンプ32、タービン33、ステータ34、ワンウエイクラッチ35を有し、ステータ34はワンウエイクラッチ35を介して、トランスミッションケースに連結されているとともに、ワンウエイクラッチ35の機能によって入力軸31(エンジンクランク軸)と同方向に回転するが、その逆方向への回転は許容されないようになっている。
【0023】入力軸31と出力軸36に連結されたタービン33との間には、ロックアップクラッチ37が設けられ、このロックアップクラッチ37は主に高速段での定常走行時に作動し、前記高速段におけるトルクコンバータ3の入力軸31と出力軸36とをロックアップして、伝達効率を向上させるためのクラッチとして機能する。
【0024】すなわち、エンジン1の出力はロックアップクラッチ37またはポンプ32で内部の作動油を回し、この作動油によりステータ34による反力下でトルク増大させつつタービン33に伝達される。タービン33に伝達されたトルクはトルクコンバータ3の出力軸36(自動変速機4の入力軸でもある)によって、その後部に配置された変速歯車機構43に伝達される。
【0025】一方、ECU6はCPU,ROM,RAM,マルチプレクサを有するA/D(アナログ/ディジタル)変換器、I/O(入力/出力)インタフェース回路およびこれを結び付けるコモンバスなどによって構成されており、エンジン1の種々の運転状態と、自動変速機4の変速状態を検出する検出センサからの信号、例えば、吸入空気量センサ(図示しない)、スロットル弁開度センサ19からのスロットル開度信号65、クランク角センサ18からのクランク角信号61および自動変速機4の変速信号などを受け、あらかじめ記憶されているプログラムにしたがってインジェクタ11の燃料噴射開始と開始時間を制御するとともに、点火プラグ15への図示しない点火コイルを介して、放電エネルギの通電タイミングと通電時間を制御する。
【0026】さらに、車速センサ63から得られた車速と上記エンジン運転状態とに応じて、自動変速機4の歯車変速装置43の変速段が最適な変速段となるように、図示しない油圧式摩擦要素の作動組み合わせを、変速段に応じた組み合わせに切り換えるための制御信号66をECU6から油圧制御装置5aに出力し、変速制御する。なお、14は空燃比センサである。
【0027】次に、動作について、図2、図3のフローチャートに沿って説明する。この図2、図3のフローチャートはロックアップ制御動作の手順を示したものである。ロックアップはエンジン1側と自動変速機4側との軸回転速度差がゼロの完全ロックアップと所定の速度差が生じるスリップロックアップとがあるが、ここでは、完全ロックアップの場合について説明するが、スリップロックアップの場合でも、同一構成と動作により、同様の効果が生じる。
【0028】図2のフローチャートにおけるステップS101において、ECU6のプログラムのメインルーチンのセンサ出力検出処理で検出して、ROMに記憶されたタービン出力回転数NT を読み込む。次いで、ステップS102において、エンジン1の吸気管に具備されたスロットル開度センサ19より検出記憶されたスロットル開度Th を読み込む。
【0029】次いで、ステップS103において、スロットル開度とタービン出力回転数とに対して、あらかじめ定められたロックアップ実行領域か否かを前記エンジン出力回転数NT とスロットル開度Th に基づいて判定する。この判定の結果、ロックアップ領域であると判定されると、ステップS103のYES側からステップS104に進み、図3のフローチャートにより後述するクランク角割込みルーチンで算出し、ROMに記憶されている図示平均有効圧Pi の変動値σPi を読み込み、ステップS105へ進む。
【0030】このステップS105では、図示平均有効圧Pi の変動値σPi が所定値σoより大きいか、どうか、すなわち、σPi >σo か否かを判定する。この判定の結果、σPi >σo であると判定すると、ステップS105のYES側からステップS106に進み、燃焼変動が大きく、ロックアップを解除しないと、エンジントルク変動が自動変速機出力軸41へ伝達され、車両の不快な速度変動になると判断して、ロックアップを解除する。
【0031】一方、ステップS105でNO、すなわち、σPi >σo でないと判定されると、ステップS107に進み、ステップS105の判定結果にしたがい、ロックアップをオンの状態に油圧を制御する。このステップS107において、ロックアップをオンにすると判定された場合、ECU6はデューティソレノイドバルブを介して、油圧制御弁を制御し、トルクコンバータ3への給油流路を切り換える。
【0032】このとき、作動用油室へ油圧が加えられ、トルクコンバータ3の出力タービンとエンジンクランク軸31の間に設置されたロックアップクラッチ37のクラッチプレートが回転軸のスプラインに沿って押される。その押し付け力によって、クラッチプレート間に摩擦力が発生し、エンジンクランク軸とトルクコンバータ3の出力タービンが結合される。
【0033】また、ステップS106において、ロックアップ解除の場合は上記ロックアップオン時とは逆に開放用油室へ圧力が加えられ、ロックアップクラッチ37のクラッチプレートは摩擦力が発生しない方向に押し付けられる。
【0034】次に、図3のフローチャートに沿って、クランク角割込みルーチンの動作手順について説明する。まず、ステップS200では、クランク角割込みルーチンに入る。このクランク角割込みルーチンは所定クランク角で筒内圧センサ出力をあらかじめA/D変換してRAMに記憶された筒内圧検出値Pを用いて、エンジン各気筒の特定クランク位置で実行されるように、ECU6のROMにプログラムがあらかじめセットされている。この中で図示平均有効圧Pi の算出法は、特開平2−75742号公報で示されているので、公知の事実として詳細な説明を省略する。
【0035】このクランク角割込みルーチンに入ると、ステップS201において、あらかじめA/D変換し、RAMに記憶されている筒内圧Pを読み込む。次いで、ステップS202に進む。このステップS202において、上記ステップS201で読み込んだ筒内圧Pを用いて、「数1」に基づき、図示平均有効圧Pi を算出し、ROMに記憶する。
【0036】
【数1】


【0037】次に、ステップS203に進み、前回の割込みルーチンで演算記憶されている図示平均有効圧Pioと今回算出された図示平均有効圧Pi とのσPi =Pi −Pioを演算し、エンジン内の空燃比や点火時期などの変化により、発生する燃焼変動によるトルク変動を図示平均有効圧の変動σPi として、RAMに記憶する。
【0038】次いで、ステップS203に進み、今回の算出した図示平均有効圧Pi を前回の割込みルーチンで演算した図示平均有効圧Pioと等しく、すなわち、Pio=Pi として、次の割込みルーチンで使用すべく、RAMに記憶して、このクランク角割込みルーチンの一連の処理を終了する。
【0039】以上のように、この実施例では、エンジンの燃焼変動によるトルク変化を図3のフローチャートで説明した手順で検出し、この検出結果に基づいて、図2のフローチャートに示した手順でロックアップオンとオフを制御するようにしたので、エンジンの経年変化や個体差,大気状態の変化などにより、ロックアップオンの領域が適性でなくなった場合でも、常にトルク変動伝達量の少ない最適なロックアップ制御を行うことができる。
【0040】実施例2.また、上記実施例1では、有段変速機に対する構成で説明をしたが、無段変速機(CVT)でも、同様の効果を有することは云うまでもない。
【0041】実施例3.さらに、上記実施例1では、あらかじめロックアップ領域を広い動作点とするように設定し、エンジンの出力トルク変動に応じて、ロックアップ領域を縮小するような動作例について説明したが、完全ロックアップ時にロックアップ解除をする代りにロックアップすべり量を増減する、すなわち、スリップロックアップ制御量を補正するようにECU6内のROMのプログラムを設定してもよい。
【0042】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0043】エンジンの出力トルクを検出して、この出力トルク変動に応じてロックアップ制御を補正することにより、エンジン燃焼変動の発生による不快な回転変動の影響を受けることなく、広い動作範囲でロックアップ制御を実行することができる。その結果、トルクコンバータによるトルク伝達より伝達効率の高いロックアップ機能を広い運動動作点で実行するため、低燃費と運転フィーリングを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1による車両用自動変速機制御装置の構成説明図である。
【図2】同上実施例1におけるロックアップ制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】同上実施例1におけるクランク角割込みルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図4】従来の車両用自動変速機制御装置の構成説明図である。
【図5】従来の車両用自動変速機制御装置におけるロックアップ制御実行運転領域の関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 エンジン
3 トルクコンバータ
4 自動変速機
5a 油圧制御装置
6 電子制御装置(ECU)
10 吸気管
11 インジェクタ
12 スロットル弁
13 排気管
14 空燃比センサ
15 点火プラグ
16 コイル
17 筒内圧センサ
18 クランク角センサ
19 スロットル開度センサ
23 ピストン
24 燃焼室
31 クランク軸
32 ポンプ
33 タービン
34 ステータ
35 ワンウエイクラッチ
36 出力軸
37 ロックアップクラッチ
43 歯車変速装置
62 回転角度センサ
63 車速センサ
101a アクセル開度センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 車両用内燃機関の燃焼室内に圧力を検出する筒内圧力センサと、この筒内圧力センサの出力を所定のクランク角度で検出する圧力検出手段と、前記内燃機関の運転負荷状態を検出する手段と、自動変速機におけるトルクコンバータのタービン回転数と車両速度の少なくとも一つを検出する車両運転状態検出手段と、前記圧力検出手段の検出値に基づいて前記内燃機関の出力トルクを演算してその演算された出力トルクの所定期間での出力トルク変動量を検出するとともに、前記内燃機関の運転負荷状態と前記車両状態検出手段により内燃機関と自動変速機の動作状態を判定し、その判定値に基づいてトルクコンバータのロックアップ運転領域を判定しかつ前記出力トルク変動量に応じて前記トルクコンバータのロックアップ制御量またはロックアップ運転領域の少なくとも一つを補正してロックアップ制御を行う電子制御装置とを備えた車両用自動変速機制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図4】
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【公開番号】特開平5−322033
【公開日】平成5年(1993)12月7日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平4−126044
【出願日】平成4年(1992)5月19日
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)