説明

車両用表示装置

【課題】運転者の視線の移動量を小さくしつつ、運転者の背の高さ等に関係なく情報の視認が可能な車両用表示装置を提供する。
【解決手段】車両のインパネ表面94にレーザビームLを照射して情報を表示するレーザ照射装置80を備え、レーザ照射装置80による情報の表示位置を調節可能に構成されている。このため、運転者の背の高さ等に応じて、情報の視認を可能としつつ視線の移動量を小さくすることのできる位置に情報の表示位置を調節することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のインパネ表面にレーザビームを照射して情報を表示する車両用表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の運転者に対する情報の表示方法として、運転者の視線の移動量を小さくする方法が種々検討されている。例えば、特許文献1には、車両の前方の路面や車両のフロント部にレーザビームを照射することで情報を表示する構成が開示されている。
【特許文献1】特開平9−210716号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1に記載の構成では、レーザビームを車両の前方の路面や車両のフロント部に照射するようにしているが、運転者からの距離が遠く、また、フロントガラスを介して視認することとなるため反射等により視認しにくい場合がある。そこで、レーザビームをインパネ表面に照射する構成が考えられる。
【0004】
ここで、運転者の視線の移動量を小さくするためには、インパネ表面におけるできるだけ前方位置(フロントガラス寄りの位置)に情報を表示することが望ましい。しかしながら、インパネ表面における前方位置は、背の低い運転者には視認が困難な場合がある。
【0005】
本発明は、こうした問題にかんがみてなされたものであり、運転者の視線の移動量を小さくしつつ、運転者の背の高さ等に関係なく情報の視認が可能な車両用表示装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の車両用表示装置によれば、車両のインパネ表面にレーザビームを照射することで表示される情報の表示位置を、位置調節手段により調節することができる。このため、運転者の背の高さ等に応じて、情報の視認を可能としつつ視線の移動量を小さくすることのできる位置に情報の表示位置を調節することが可能となる。
【0007】
具体的には、例えば請求項2に記載の車両用表示装置は、運転者の目の位置として高さ方向の位置を検出するアイポイント検出手段を備える。そして、位置調節手段は、アイポイント検出手段により検出された運転者の目の位置に応じて情報表示手段による情報の表示位置を調節する。このような構成の車両用表示装置によれば、情報の表示位置を自動的に調節することが可能となり、運転者に意識させることなく表示位置の調節を行うことができる。
【0008】
ここで、運転者の目の高さ方向における位置は、例えば請求項3に記載のように、撮影手段により撮影された運転者の顔の撮影画像に基づき検出することが可能である。このように構成すれば、運転者の目の高さ方向における位置を比較的正確に検出することができる。
【0009】
また、運転者の目の高さ方向における位置は、例えば請求項4に記載のように、上下角度検出手段により検出されたルームミラーの上下方向の角度に基づき検出することも可能である。このように構成すれば、運転者の目の高さ方向における位置を比較的簡単な構成で検出することができる。
【0010】
ただし、運転者の目の高さが同じであっても、前後方向の位置によってインパネ表面の視認性は異なるものとなる。そこで、請求項5に記載の車両用表示装置では、アイポイント検出手段は、運転者の目の位置として前後方向の位置も検出する。このような構成の車両用表示装置によれば、情報の表示位置の調節をより適切に行うことができる。
【0011】
ここで、運転者の目の前後方向の位置は、例えば請求項6に記載のように、運転位置検出手段により検出された運転席の調節位置に基づき検出することが可能である。このように構成すれば、運転者の目の前後方向の位置を比較的正確に検出することができる。
【0012】
また、運転者の目の前後方向の位置は、例えば請求項7に記載のように、左右角度検出手段により検出されたルームミラーの左右方向の角度に基づき検出することも可能である。このように構成すれば、運転者の目の前後方向の位置を比較的簡単な構成で検出することができる。
【0013】
一方、情報の表示位置を運転者の手動操作により調節するようにしてもよい。具体的には、例えば請求項8に記載の車両用表示装置は、情報表示手段による情報の表示位置の変更操作が可能な操作手段を備える。そして、位置調節手段は、操作手段での変更操作に応じて情報表示手段による情報の表示位置を調節する。このような構成の車両用表示装置によれば、情報の表示位置を運転者の好みに応じた位置に調節することができる。
【0014】
ところで、レーザビームをインパネ表面に照射する場合に、照射を妨げる障害物が存在することが考えられる。ここで、位置が固定のものについては設計時に対応可能であるが、例えばハンドルのように運転者によって位置が調節されるものもある。
【0015】
そこで、請求項9に記載の車両用表示装置は、レーザビームの照射を妨げる障害物を検出する障害物検出手段を備える。そして、位置調節手段は、障害物検出手段により検出された障害物によりレーザビームの照射が妨げられないように、情報表示手段による情報の表示位置を調節する。このような構成の車両用表示装置によれば、障害物によって情報の表示が妨げられないようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.全体構成]
図1は、実施形態の車両用表示装置としての車載システムの概略構成を表すブロック図である。また、図2は、この車載システムが搭載された車両室内の様子を表す模式図である。
【0017】
この車載システムは、顔撮影カメラ10、ミラー角度センサ20、シート駆動機構30、シートECU31、ハンドル駆動機構40、チルト・テレスコピックECU41、ナビゲーションECU50、表示位置調節スイッチ60、レーザビームECU70及びレーザ照射装置80を備える。
【0018】
顔撮影カメラ10は、運転席92に着座した状態の乗員(運転者)の顔面を撮影するためのものであり、ハンドル90の軸部における上部位置に設けられている。
ミラー角度センサ20は、ルームミラー91の調節角度を検出する。具体的には、上下方向の調節角度と左右方向の調節角度をそれぞれ検出する。
【0019】
シート駆動機構30は、運転席92の位置(前後方向の位置や背もたれの角度等)を電動で調節するための機構である。
シートECU31は、シート駆動機構30から運転席92の位置情報として前後方向の位置や背もたれの角度等に基づく調節位置を入力する。
【0020】
ハンドル駆動機構40は、ハンドル90の位置(上下方向の角度及び軸方向の伸縮量)を電動で調節するための機構である。
チルト・テレスコピックECU41は、ハンドル駆動機構40からハンドル90の位置情報として上下方向の角度及び軸方向の伸縮量に基づく調節位置を入力する。
【0021】
ナビゲーションECU50は、マイクロコンピュータを中心に構成された電子制御装置であり、地図上における車両の位置を特定し、経路案内等の処理を行うものである。また、本実施形態において、ナビゲーションECU50は、インパネ表面94に情報を表示すべき状況となった時点で、その情報(表示用情報)を照射開始指令とともにレーザビームECU70へ送信する。その後、情報の表示が不要となった時点で照射完了指令をレーザビームECU70へ送信する。なお、表示用情報としては、例えば経路案内における右左折指示の情報等が挙げられる。具体的には、レーザビームLの照射によりインパネ表面94に投影した光の点を前方へ(運転者側からフロントガラス側へ)移動させ、左折の場合は左へ、右折の場合は右へ曲がるように更に移動させる。このような光の点の移動を繰り返すことにより、右左折指示の情報を表示する。
【0022】
表示位置調節スイッチ60は、後述する基準用レーザビームLB(図8)を上方向に移動させる操作及び下方向に移動させる操作を行うためのものであり、ハンドル90の下方位置に設けられている。
【0023】
レーザビームECU70は、マイクロコンピュータを中心に構成された電子制御装置であり、後述する各種処理(図3、図7、図9)を実行する。
レーザ照射装置80は、レーザビームECU70からの指示に従いインパネ表面94にレーザビームLを照射することで情報を表示するものであり、車両室内の天井部93における中央位置付近に設けられている。なお、インパネ表面94のうち図2に点線で示した部分はセンター部分を示している。
【0024】
[2.レーザビームECUが実行する処理]
本実施形態の車載システムにおいて、レーザビームECU70は、レーザ照射装置80による情報の表示位置を調節するための処理を行う。具体的には、表示位置の調節を自動で行うか手動で行うかをユーザが設定可能に構成されており、その設定内容に応じた処理を行う。
【0025】
ここで、自動調節に設定されている状態で車両のエンジンが始動されることによりレーザビームECU70が実行する表示位置自動調節処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0026】
レーザビームECU70は、表示位置自動調節処理を開始すると、まず、S101で、運転者のアイポイントを検出する。具体的には、図4に示すように、上下方向(高さ方向)及び奥行方向(前後方向)の二次元位置における運転者の目の位置(車両室内における位置)をアイポイントIPとして検出する。ここで、上下方向の位置については、顔撮影カメラ10による撮影画像を解析することにより検出する。また、奥行方向の位置については、運転席92の調節位置に基づき検出する。
【0027】
続いて、S102では、S101で検出した運転者のアイポイントIPが、視点の高いグループ(上グループ)及び視点の低いグループ(下グループ)のうちいずれに含まれるかを判定する。具体的には、図5に示すように、あらかじめ設定されたポイントAを通過し、かつ、99%の人のアイポイントが存在する領域であるアイエリプスIEの面積を二等分する直線をしきい値としており、しきい値より高い位置を上グループ、しきい値より低い位置を下グループとしている。なお、本実施形態において、ポイントAは、インパネ表面における水平に近い面と垂直に近い面との変曲点(角部)にあらかじめ設定されている(図4参照)。
【0028】
続いて、S103では、チルト・テレスコピックECU41からハンドル90の位置情報(上下方向の角度及び軸方向の伸縮量に基づく調節位置)を受信する。
続いて、S104では、S103で受信したハンドル90の位置情報に基づき、レーザビームLの照射を禁止する禁止エリアを計算する。具体的には、図6に示すように、インパネ表面94の情報表示可能領域を表すレーザビーム照射座標データ上で、ハンドル90によりレーザビームLの照射が妨げられる領域(図6におけるドーナツ状の斜線領域)を算出し、その領域を禁止エリアとする。また、S102で運転者のアイポイントIPが下グループに含まれると判定した場合には、上部(フロントガラス側の端部)における一定領域(図6における長方形状の斜線領域)についても禁止エリアとする。その後、本表示位置自動調節処理を終了する。
【0029】
次に、手動調節に設定されている状態で車両のエンジンが始動されることによりレーザビームECU70が実行する表示位置手動調節処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。
【0030】
レーザビームECU70は、表示位置手動調節処理を開始すると、まず、S201で、図8に示す基準用レーザビームLBをインパネ表面94に照射する。ここで、基準用レーザビームLBとは、レーザビーム照射エリアLAの上下限を示すラインである。
【0031】
続いて、S202では、表示位置調節スイッチ60で行われる操作に従い基準用レーザビームLBを上下方向に移動させる。
続いて、S203では、表示位置調節スイッチ60で操作が行われない時間が所定時間継続したか否かを判定する。
【0032】
そして、S203で、表示位置調節スイッチ60で操作が行われない時間が所定時間継続していないと判定した場合にはS202へ戻り、所定時間継続したと判定した場合にはS204へ移行する。つまり、運転者が表示位置調節スイッチ60を操作した後に所定時間放置することで、表示位置の調節が完了したとみなされてS204へ移行されることになる。
【0033】
S204では、チルト・テレスコピックECU41からハンドル90の位置情報(上下方向の角度及び軸方向の伸縮量に基づく調節位置)を受信する。
続いて、S205では、S204で受信したハンドル90の位置情報に基づき、レーザビームLの照射を禁止する禁止エリアを計算する(前述したS104と同様)。また、基準用レーザビームLBにより設定された上下限を超える部分の領域についても禁止エリアとする。その後、本表示位置手動調節処理を終了する。
【0034】
次に、ナビゲーションECU50から表示情報とともに照射開始指令を受信することによりレーザビームECU70が実行する情報表示処理について、図9のフローチャートを用いて説明する。
【0035】
レーザビームECU70は、情報表示処理を開始すると、まず、S301で、レーザビーム照射座標データ上での禁止エリアを避けた位置にレーザビームLを照射することで、表示用情報を表示する。つまり、情報の表示に必要な領域(情報表示領域)の初期値が禁止エリアと全く重なっていなければそのまま表示を行うが、情報表示領域が一部でも禁止エリアと重なっている場合には、禁止エリアと全く重ならない位置に情報表示領域をシフトさせる。
【0036】
続いて、S302では、ナビゲーションECU50から照射完了指令を受信したか否かを判定する。
そして、S302で、照射完了指令を受信していないと判定した場合にはS301へ戻る。
【0037】
一方、照射完了指令を受信したと判定した場合にはS303へ移行し、レーザビームLの照射を終了して本情報表示処理を終了する。つまり、照射開始指令を受信してから照射完了指令を受信するまでの間、表示用情報の表示処理を継続する。
【0038】
[3.実施形態の効果]
以上説明したように、本実施形態の車載システムによれば、次の効果が得られる。
・インパネ表面94における情報の表示位置を調節することができるため、運転者の背の高さ等に応じて、情報の視認を可能としつつ視線の移動量を小さくすることのできる位置に情報の表示位置を調節することが可能となる。
【0039】
・運転者のアイポイントを検出し、検出したアイポイントに基づきインパネ表面94における情報の表示位置を自動的に調節することで、運転者に意識させることなく表示位置の調節を行うことができる。
【0040】
・アイポイントの上下方向における位置を顔撮影カメラ10の撮影画像に基づき検出し、アイポイントの奥行方向における位置を運転席92の調節位置に基づき検出するようにしているため、アイポイントを比較的正確に検出することができる。
【0041】
・インパネ表面94における情報の表示位置を運転者の手動操作により調節することができるため、運転者の好みに応じた位置への調節が可能となる。
・ハンドル90によりレーザビームLの照射が妨げられないようにインパネ表面94における情報の表示位置を調節するようにしているため、ハンドル90によって情報の表示が妨げられないようにすることができる。
【0042】
[4.特許請求の範囲との対応]
なお、本実施形態の車載システムでは、情報表示処理(図9)を実行するレーザビームECU70と、レーザ照射装置80が、情報表示手段に相当する。
【0043】
また、表示位置自動調節処理(図3)におけるS102〜S104の処理及び表示位置手動調節処理(図7)を実行するレーザビームECU70が、位置調節手段に相当する。
また、S101の処理を実行するレーザビームECU70がアイポイント検出手段に相当し、顔撮影カメラ10が撮影手段に相当し、シートECU31が運転位置検出手段に相当する。
【0044】
また、表示位置調節スイッチ60が操作手段に相当し、チルト・テレスコピックECU41が障害物検出手段に相当する。
[5.他の形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0045】
(1)上記実施形態では、表示位置自動調節処理(図3)のS101で、運転者の目の上下方向の位置を顔撮影カメラ10による撮影画像に基づき、奥行方向の位置を運転席92の調節位置に基づき検出するようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、運転者の目の上下方向及び奥行方向の位置をルームミラー91の調節角度に基づき検出するようにしてもよい。具体的には、ルームミラー91の上下方向の調節角度に基づき運転者の目の上下方向の位置を検出し、ルームミラー91の左右方向の調節角度に基づき運転者の目の奥行方向の位置を検出することが可能となる。このように構成すれば、運転者のアイポイントIPを比較的簡単な構成で検出することができる。なお、この構成では、ミラー角度センサ20が上下角度検出手段及び左右角度検出手段に相当する。
【0046】
(2)上記実施形態では、インパネ表面94で光の点を移動させることにより情報を表示する構成を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、レーザビームLの高速走査により矢印等の画像を表示する構成とすることも可能である。なお、表示する情報は経路案内の情報に限定されるものではなく、種々の情報を表示することが可能である。
【0047】
(3)上記実施形態では、車両室内の天井部93にレーザ照射装置80を配置した構成を例示したが、これに限定されるものではなく、例えばルームミラー91に配置するようにしてもよい。
【0048】
(4)上記実施形態では、レーザ照射装置80による情報の表示位置の調節をエンジン始動時にのみ行う構成を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば所定時間ごとに行うようにしてもよい。このようにすれば、疲労等に伴う運転姿勢の変化にも対応することができる。
【0049】
(5)上記実施形態では、レーザ照射装置80による情報の表示位置の調節を自動で行うか手動で行うかをユーザが設定可能な構成を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、自動調節専用の構成や手動調節専用の構成とすることも可能である。
【0050】
(6)上記実施形態では、運転者のアイポイントIPが上グループ及び下グループの2つのグループのうちいずれに含まれるかを判定する構成を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、より細かくグループ分けして判定するようにしてもよい。
【0051】
(7)上記実施形態では、上下方向及び奥行方向の二次元位置における運転者の目の位置をアイポイントIPとして検出する構成を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、上下方向の位置のみに基づき表示位置の調節を行うことも可能である。また、左右方向の位置についても検出するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】実施形態の車載システムの概略構成を表すブロック図である。
【図2】実施形態の車載システムが搭載された車両室内の様子を表す模式図である。
【図3】表示位置自動調節処理のフローチャートである。
【図4】運転者のアイポイントを検出する処理を説明する説明図である。
【図5】運転者のアイポイントが上グループ及び下グループのうちいずれに含まれるかを判定する処理を説明する説明図である。
【図6】レーザビームの照射を禁止する禁止エリアを計算する処理を説明する説明図である。
【図7】表示位置手動調節処理のフローチャートである。
【図8】基準用レーザビームをインパネ表面に照射した状態を表す斜視図である。
【図9】情報表示処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0053】
10…顔撮影カメラ、20…ミラー角度センサ、30…シート駆動機構、31…シートECU、40…ハンドル駆動機構、41…チルト・テレスコピックECU、50…ナビゲーションECU、60…表示位置調節スイッチ、70…レーザビームECU、80…レーザ照射装置、90…ハンドル、91…ルームミラー、92…運転席、93…天井部、94…インパネ表面、IP…アイポイント、L…レーザビーム、LA…レーザビーム照射エリア、LB…基準用レーザビーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のインパネ表面にレーザビームを照射して情報を表示する情報表示手段と、
前記情報表示手段による情報の表示位置を調節する位置調節手段を備えること
を特徴とする車両用表示装置。
【請求項2】
運転者の目の位置として高さ方向の位置を検出するアイポイント検出手段を備え、
前記位置調節手段は、前記アイポイント検出手段により検出された運転者の目の位置に応じて前記情報表示手段による情報の表示位置を調節すること
を特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。
【請求項3】
運転者の顔を撮影する撮影手段を備え、
前記アイポイント検出手段は、前記撮影手段により撮影された画像に基づき運転者の目の高さ方向における位置を検出すること
を特徴とする請求項2に記載の車両用表示装置。
【請求項4】
ルームミラーの上下方向の角度を検出する上下角度検出手段を備え、
前記アイポイント検出手段は、前記上下角度検出手段により検出されたルームミラーの上下方向の角度に基づき運転者の目の高さ方向における位置を検出すること
を特徴とする請求項2に記載の車両用表示装置。
【請求項5】
前記アイポイント検出手段は、運転者の目の位置として前後方向の位置も検出すること
を特徴とする請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載の車両用表示装置。
【請求項6】
運転席の調節位置を検出する運転位置検出手段を備え、
前記アイポイント検出手段は、前記運転位置検出手段により検出された運転席の調節位置に基づき運転者の目の前後方向の位置を検出すること
を特徴とする請求項5に記載の車両用表示装置。
【請求項7】
ルームミラーの左右方向の角度を検出する左右角度検出手段を備え、
前記アイポイント検出手段は、前記左右角度検出手段により検出されたルームミラーの左右方向の角度に基づき運転者の目の前後方向の位置を検出すること
を特徴とする請求項5に記載の車両用表示装置。
【請求項8】
前記情報表示手段による情報の表示位置の変更操作が可能な操作手段を備え、
前記位置調節手段は、前記操作手段での変更操作に応じて前記情報表示手段による情報の表示位置を調節すること
を特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。
【請求項9】
レーザビームの照射を妨げる障害物を検出する障害物検出手段を備え、
前記位置調節手段は、前記障害物検出手段により検出された障害物によりレーザビームの照射が妨げられないように、前記情報表示手段による情報の表示位置を調節すること
を特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の車両用表示装置。

【図1】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図2】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−296620(P2008−296620A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−141967(P2007−141967)
【出願日】平成19年5月29日(2007.5.29)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】