説明

車両用表示装置

【課題】車両状態の認識が容易な車両用表示装置を提供する。
【解決手段】車両に搭載される車両用表示装置であって、互いに視覚的に識別可能な第1表示像及び第2表示像を相対的に可変の表示位置に表示する表示部と、第1表示像及び第2表示像の表示位置を算出する表示像位置算出部と、算出した第1表示像及び第2表示像の表示位置に基づいて、表示部に表示させる表示画像データを生成する表示画像生成部とを有し、表示像位置算出部は、車両状態を検出した実測値と実測値に比較される比較値とを比較し、実測値の比較値に対する偏差に基づいて、第1表示像の第2表示像に対する相対的なずれ方向及びずれ量を決定するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載される車両用表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、従来の車両用表示装置が開示されている。この車両用表示装置には、平均燃費に対する瞬間燃費の偏差を下向きの指針で表示する指針式の燃費メータが設けられている。燃費メータは、指針式のスピードメータの下部に配設されている。燃費メータの指針は、最下点に設定された目盛の中立位置を基準とし、支軸を支点として左右方向に揺動するようになっている。中立位置はトリップ平均燃費を表しており、瞬間燃費がトリップ平均燃費よりも高い場合には偏差に応じて指針が右方向に振れ、瞬間燃費がトリップ平均燃費よりも低い場合には偏差に応じて指針が左方向に振れるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3990716号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の車両用表示装置は、複数の指針式メータを備えた通常の車両用表示装置に対して指針式の燃費メータがさらに追加された構成となっている。このため上記の車両用表示装置では、指針や目盛が多くなってしまうため、見た目に煩雑となり、運転者が車両状態を認識し難くなってしまうという問題が生じる。
【0005】
本発明の目的は、車両状態の認識が容易な車両用表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
【0007】
請求項1に記載の発明は、車両に搭載される車両用表示装置であって、互いに視覚的に識別可能な第1表示像及び第2表示像を相対的に可変の表示位置に表示する表示部と、第1表示像及び第2表示像の表示位置を算出する表示像位置算出部と、算出した第1表示像及び第2表示像の表示位置に基づいて、表示部に表示させる表示画像データを生成する表示画像生成部とを有し、表示像位置算出部は、車両状態を検出した実測値と実測値に比較される比較値とを比較し、実測値の比較値に対する偏差に基づいて、第1表示像の第2表示像に対する相対的なずれ方向及びずれ量を決定することを特徴とする車両用表示装置である。
【0008】
これにより、第1表示像の第2表示像に対する相対的なずれ方向及びずれ量によって、車両状態の実測値の比較値に対する偏差を表すことができる。すなわち、表示部は、車両状態の実測値が比較値に対してどのようにずれているかを視覚的に表示することができる。したがって、車両状態を使用者に対して容易かつ直感的に認識させることができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、第1表示像及び第2表示像は、表示形状及び表示サイズが同一であることを特徴としている。
【0010】
これにより、第1表示像の第2表示像に対する相対的なずれ方向及びずれ量を使用者に対しより容易に認識させることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、ずれ方向は、表示部の表示画面において縦方向であることを特徴としている。
【0012】
これにより、第1表示像の第2表示像に対するずれ方向が表示画面上で上下方向となるため、実測値と比較値との大小関係を使用者に対し直感的に認識させることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、第1表示像及び第2表示像は、表示部の表示画面における上方向が前方となるように表示される車両形状の画像であることを特徴としている。
【0014】
これにより、第1表示像の第2表示像に対するずれ方向と実際の車両における方向とが使用者の感覚的に結びつき易くなるため、車両状態の実測値と比較値との関係を使用者に対しより直感的に表すことができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、第2表示像は、第1表示像を半透明化した画像であることを特徴としている。
【0016】
これにより、第1表示像と第2表示像との間で視認性に差をつけることができ、第1表示像の視認性を第2表示像の視認性よりも高くすることができる。したがって、第1表示像が車両状態の実測値を表し、第2表示像がそれに対する比較値を表していることを使用者に対し直感的に認識させることができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、第2表示像は、第1表示像の輪郭線により構成される画像であることを特徴としている。
【0018】
これにより、第1表示像と第2表示像との間で視認性に差をつけることができ、第1表示像の視認性を第2表示像の視認性よりも高くすることができる。したがって、第1表示像が車両状態の実測値を表し、第2表示像がそれに対する比較値を表していることを使用者に対し直感的に認識させることができる。
【0019】
請求項7に記載の発明は、第1表示像の表示位置は固定されていることを特徴としている。
【0020】
これにより、第1表示像と第2表示像との間のずれ方向及びずれ量が第2表示像の表示位置によって特定されるため、実測値と比較値との関係を使用者に対し直感的に認識させることができる。
【0021】
請求項8に記載の発明は、車両状態は燃費であり、実測値は車両の瞬間燃費であることを特徴としている。
【0022】
これにより、比較値に対する相対的な瞬間燃費を使用者に対し直感的に認識させることができる。
【0023】
請求項9に記載の発明は、比較値は車両の平均燃費であることを特徴としている。
【0024】
これにより、車両の平均燃費と瞬間燃費との関係を使用者に対し直感的に認識させることができる。
【0025】
請求項10に記載の発明は、車両状態は走行速度であり、実測値は車両の実走行速度であることを特徴としている。
【0026】
これにより、比較値に対する相対的な実走行速度を使用者に対し直感的に認識させることができる。
【0027】
請求項11に記載の発明は、比較値は、車両が走行中の道路の制限速度であることを特徴としている。
【0028】
これにより、制限速度と実走行速度との関係を使用者に対し直感的に認識させることができる。
【0029】
請求項12に記載の発明は、車両状態は加速度であり、実測値は車両の実加速度であり、比較値は加速度0であることを特徴としている。
【0030】
これにより、車両の実加速度を使用者に対し直感的に認識させることができる。
【0031】
請求項13に記載の発明は、車両状態は所定の経過時間における走行距離であり、実測値は、経過時間における車両の走行距離であり、比較値は、経過時間における比較対象の走行距離であることを特徴としている。
【0032】
これにより、レース用車両等において、自車両が比較対象より速いか遅いかを使用者に対し直感的に認識させることができる。
【0033】
請求項14に記載の発明は、設定された目的地までの推奨経路を探索して案内を行う車載ナビゲーション装置に用いられる車両用表示装置であって、互いに視覚的に識別可能な第1表示像及び第2表示像を相対的に可変の表示位置に表示する表示部と、表示部の表示を制御する制御部とを有し、制御部は、推奨経路の情報に基づいて交差点における推奨進路を表示部に表示させる際に、第1表示像と、第1表示像に対して推奨進路を表す方向に相対的に移動する第2表示像とを表示させることを特徴とする車両用表示装置である。
【0034】
これにより、第2表示像の第1表示像に対する動きによって、現状の車両進行方向と推奨進路との関係を視覚的に示すことができる。したがって、現状の車両状態と次に進むべき推奨進路との関係を使用者に対し容易かつ直感的に認識させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】第1実施形態におけるコンビネーションメータの構成を模式的に示す正面図である。
【図2】第1実施形態における車両用表示装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図3】表示画面に表示される表示画像の例を示す図である。
【図4】表示画面に表示される表示画像の例を示す図である。
【図5】第2実施形態における車載ナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図6】表示部に表示される表示画像の例を示す図である。
【図7】表示部に表示される表示画像の例を示す図である。
【図8】表示部に表示される表示画像の例を示す図である。
【図9】表示部に表示される表示画像の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図1乃至図4を用いて説明する。本実施形態の車両用表示装置は、車両に搭載されており、運転席前方のインストルメントパネル内に配置されるコンビネーションメータを構成している。図1は、コンビネーションメータ10の構成を模式的に示す正面図である。図1に示すように、コンビネーションメータ10は、車両の走行速度を表示するスピードメータ11と、エンジン回転数を表示するタコメータ12とを有している。スピードメータ11及びタコメータ12は、目盛の配置された文字板上を回動する指針と、指針を回動させるパルスモータとをそれぞれ備えた指針計器である。スピードメータ11とタコメータ12との間には、後述する表示部20の表示画面21が配置されている。表示画面21は、縦方向に長い長方形状の画面形状を有している。
【0037】
図2は、本実施形態の車両用表示装置1の構成を示す機能ブロック図である。図1に示すように、車両用表示装置1は、表示画面21を備える表示部20と、表示部20の表示を制御する制御装置30とを有している。
【0038】
表示部20は、例えば、マトリクス状に配置された複数の画素を備え、表示画面21を形成する透過型の液晶表示パネルと、液晶表示パネルを背後から照明するバックライト装置とを有している。表示部20は、制御装置30からの画像信号に基づいて液晶表示パネルを駆動し、バックライト装置からの照明光の透過率を画素毎に制御することにより、表示画面21上に所望の表示画像を表示するようになっている。
【0039】
制御装置30は、CPU、ROM、RAM及びI/Oポート等を備えたマイコン31と、所定のデータを書換え可能に記憶するEEPROM等の不揮発性メモリ32とを有している。また制御装置30は、マイコン31のROMに書き込まれた制御プログラムをCPUが実行することにより実現される機能ブロックとして、表示像位置算出部33及び表示画像生成部34を有している。制御装置30は、車両状態を検出するセンサ類や他の制御装置から随時入力される車両状態の実測値データ(例えば、瞬間燃費)と、不揮発性メモリ32内に格納されている当該車両状態の比較値データ(例えば、平均燃費)とを比較して、表示画面21上に表示させる表示画像のデータを生成するようになっている。
【0040】
図3及び図4は、表示画面21に表示される表示画像の例を示している。図3に示す表示画面21には、縦長の表示画面21の高さ方向中央部付近に第1表示像41が表示されている。第1表示像41は、車両の上面形状を模式的に示す仮想車両形状を有している。第1表示像41は、ヘッドライト等のデフォルメ表現によって車両の前後方向が容易に特定できるようになっている。第1表示像41は、表示画面21上における上方向が前方となるように表示されている。図3に示す表示画面21には、見かけ上第1表示像41だけが表示されているが、この表示画面21は、第1表示像41の表示位置と後述する第2表示像42の表示位置とが同一であることを表している。
【0041】
図4に示す表示画面21には、図3の表示画面21での表示位置と同位置に第1表示像41が表示されている。また表示画面21には、第1表示像41とは視覚的に識別可能な第2表示像42が表示されている。第2表示像42は、表示形状及び表示サイズが第1表示像41と同一であり、例えば半透明に表示されている(図4では半透明であることを破線で表している)。表示画面21において、第1表示像41の視認性は、第2表示像42の視認性よりも高くなっている。第2表示像42は、第1表示像41に対して所定のずれ量で画面下方向(仮想車両の後方向)にずれて表示されている。言い換えれば、第1表示像41は、第2表示像42に対して所定のずれ量で画面上方向(仮想車両の前方向)にずれて表示されている。
【0042】
図4に示す表示画面21を見た運転者(使用者)は、視認性の高い非透明の仮想車両(第1表示像41)が、視認性の低い半透明の仮想車両(第2表示像42)よりも前方にずれていることを認識できるようになっている。
【0043】
本実施形態では、第1表示像41の第2表示像42に対する相対的なずれ方向及びずれ量によって、車両状態の実測値の比較値に対する偏差を表すようになっている。すなわち表示画面21には、車両状態の実測値が比較値に対してどのようにずれているかが第1表示像41及び第2表示像によって視覚的に表示される。
【0044】
以下、車両状態として車両の燃費を例に挙げて、本実施形態の車両用表示装置1の作動を説明する。本例では、車両用表示装置1はエコメータとして機能し、車両状態の実測値は車両の瞬間燃費であり、比較値は例えば当該車両の所定期間における平均燃費である。制御装置30には、他の制御装置等から車両の瞬間燃費データが所定の時間間隔で入力される。平均燃費データは、瞬間燃費データと共に他の制御装置から入力されるか、又は、瞬間燃費データを用いて制御装置30で演算され、不揮発性メモリ32に書き込まれる。
【0045】
表示像位置算出部33は、他の制御装置から入力される瞬間燃費データと、不揮発性メモリ32から読み出される平均燃費データとを比較する。表示像位置算出部33は、瞬間燃費の平均燃費に対する偏差を演算し、演算した偏差に基づいて第1表示像41及び第2表示像42の相対的な位置関係(ずれ方向及びずれ量)を算出する。例えば、瞬間燃費が平均燃費よりも悪い場合、第1表示像41の第2表示像42に対する相対的なずれ方向は画面上方向となり、瞬間燃費の平均燃費に対する偏差が大きいほど相対的なずれ量が大きく算出される。また、瞬間燃費が平均燃費よりも良い場合、第1表示像41の第2表示像42に対する相対的なずれ方向は画面下方向となり、瞬間燃費の平均燃費に対する偏差が大きいほど相対的なずれ量が大きく算出される。瞬間燃費が平均燃費と等しい場合には、第1表示像41の表示位置と第2表示像42の表示位置とが同一となる。
【0046】
表示像位置算出部33は、上記のように算出した第1表示像41及び第2表示像42の相対的な位置関係に基づいて、第1表示像41及び第2表示像42の表示画面21上での絶対的な表示位置をそれぞれ算出する。例えば本例では、第1表示像41の表示位置が固定され、第2表示像42の表示位置だけが変動するようになっている。
【0047】
表示画像生成部34は、表示像位置算出部33で算出された第1表示像41及び第2表示像42の絶対位置のデータに基づいて、表示画面21に表示させる表示画像データを生成する。生成された表示画像データは、制御装置30から表示部20に出力される。
【0048】
表示部20は、制御装置30から入力された表示画像データに基づいて液晶表示パネルを駆動し、所定の表示画像を表示画面21上に表示させる。これにより、表示画面21上での第1表示像41と第2表示像42とのずれ方向及びずれ量によって、平均燃費に対する相対的な瞬間燃費を運転者に直感的に認識させることができる。例えば、瞬間燃費が平均燃費と等しい場合には、図3に示したような表示画像が表示画面21上に表示される。また、瞬間燃費が平均燃費よりも悪い場合には、図4に示したような表示画像が表示画面21上に表示される。
【0049】
図3に示した表示画像が表示画面21上に表示された場合、運転者は、第1表示像41の表示位置と第2表示像42の表示位置とが同一であることを認識できる。これにより、運転者は、瞬間燃費が平均燃費と等しいことを容易かつ直感的に理解できる。
【0050】
一方、図4に示した表示画像が表示画面21上に表示された場合、運転者は、非透明の第1表示像41が半透明の第2表示像42に対して前方(画面上方)にずれていることを認識できる。これにより、運転者は、瞬間燃費が平均燃費よりも悪いことを容易かつ直感的に理解できる。瞬間燃費が悪いことを認識した運転者がアクセルを緩めると、瞬間燃費が良化して平均燃費に近づく。これにより、表示画面21上では、第1表示像41の第2表示像42に対するずれ量が減少する。第1表示像41の第2表示像42に対するずれ量が小さくなるように運転者がアクセル操作することによって、瞬間燃費を理想燃費(平均燃費)に近づけることができる。
【0051】
上記の例では、車両の平均燃費を比較値として用いているが、10・15モード燃費や、走行中の道路種別(高速道路/一般道)毎に設定されるシーン別理想燃費等を比較値として用いてもよい。
【0052】
また、実測値と比較値を比較する車両状態として、上記のような燃費に代えて、アクセル開度やアクセルペダルの踏み量等を用いることもできる。
【0053】
次に、本実施形態の第1変形例について、図2乃至図4を参照しつつ説明する。本変形例では、表示画面21上に表示する車両状態として走行速度が用いられる。車両状態の実測値は車両の実走行速度であり、比較値は例えば当該車両が走行中の道路の制限速度である。制御装置30は、車速センサ等から入力される車速パルス信号を用いた演算又は他の制御装置との通信により、車両の実走行速度データを取得するようになっている。また制御装置30には、車両が走行中の道路の制限速度データが他の制御装置等から入力されるようになっている。
【0054】
表示像位置算出部33は、実走行速度データと制限速度データとに基づいて、第1表示像41及び第2表示像42の相対的な位置関係を算出する。例えば、車両の実走行速度が道路の制限速度よりも高い場合、第1表示像41の第2表示像42に対するずれ方向は画面上方向となり、実走行速度の制限速度に対する偏差が大きいほど相対的なずれ量が大きく算出される。
【0055】
その後、表示像位置算出部33で第1表示像41及び第2表示像42の絶対的な表示位置が算出され、表示画像生成部34で表示画面21に表示させる表示画像が生成される。
【0056】
本変形例において、図3に示した表示画像が表示画面21上に表示された場合、運転者は、実走行速度が制限速度と等しいことを容易かつ直感的に認識できる。一方、図4に示した表示画像が表示画面21上に表示された場合、運転者は、実走行速度が制限速度よりも高いことを容易かつ直感的に認識できる。第1表示像41の第2表示像42に対するずれ量が小さくなるように運転者がアクセル操作することによって、実走行速度を制限速度に近づけることができる。
【0057】
本変形例では比較値として道路の制限速度を用いているが、他の速度を比較値に用いることもできる。
【0058】
次に、本実施形態の第2変形例について説明する。本変形例では、表示画面21上に表示する車両状態として加速度が用いられる。車両状態の実測値は車両の実加速度であり、比較値は加速度0である。制御装置30は、センサ類から入力される車速パルス信号若しくは加速度信号を用いた演算、又は他の制御装置との通信により、車両の実加速度データを取得するようになっている。
【0059】
表示像位置算出部33は、実加速度データに基づいて、第1表示部41及び第2表示部42の相対的な位置関係を算出する。例えば、車両の実加速度が0よりも大きい場合(加速している場合)、第1表示像41の第2表示像42に対するずれ方向は画面上方向となり、実加速度が大きいほど相対的なずれ量が大きく算出される。車両の実加速度が0よりも小さい場合(減速している場合)、第1表示像41の第2表示像42に対するずれ方向は画面下方向となり、実加速度の絶対値が大きいほど相対的なずれ量が大きく算出される。
【0060】
その後、表示像位置算出部33で第1表示像41及び第2表示像42の絶対的な表示位置が算出され、表示画像生成部34で表示画面21に表示させる表示画像が生成される。
【0061】
本変形例において、図3に示した表示画像が表示画面21上に表示された場合、運転者は、実加速度が0であることを容易かつ直感的に認識できる。一方、図4に示した表示画像が表示画面21上に表示された場合、運転者は、実加速度が0よりも大きいことを容易かつ直感的に認識できる。
【0062】
次に、本実施形態の第3変形例について説明する。本変形例は所定のサーキットコースを走行するレース用車両等に適用され、表示画面21上に表示する車両状態として、基準時間からの経過時間における走行距離が用いられる。車両状態の実測値は、基準時間からの経過時間における自車両の走行距離であり、比較値は、同一の経過時間における比較対象の走行距離である。制御装置30は、車速センサからのパルス信号や、他の制御装置からの走行距離情報等に基づいて、基準時間からの経過時間における車両の走行距離を所定の時間間隔で取得する。また制御装置30の不揮発性メモリ32には、基準時間からの経過時間と当該経過時間における比較対象の走行距離との関係を表すデータ(例えば同一コースにおけるベストラップを計時したときのデータ)が格納されている。
【0063】
表示像位置算出部33は、基準時間からの経過時間における自車両の走行距離データと、同一の経過時間における比較対象の走行距離データとに基づいて、第1表示部41及び第2表示部42の相対的な位置関係を算出する。例えば、同一の経過時間において自車両の走行距離が比較対象の走行距離よりも長い場合、第1表示像41の第2表示像42に対するずれ方向は画面上方向となり、自車両の走行距離の比較対象に対する偏差が大きいほどずれ量が大きく算出される。
【0064】
その後、表示像位置算出部33で第1表示像41及び第2表示像42の絶対的な表示位置が算出され、表示画像生成部34で表示画面21に表示させる表示画像が生成される。
【0065】
本変形例において、図3に示した表示画像が表示画面21上に表示された場合、運転者は、自車両が比較対象と同じ速さであることを容易かつ直感的に認識できる。一方、図4に示した表示画像が表示画面21上に表示された場合、運転者は、自車両が比較対象よりも速いことを容易かつ直感的に認識できる。
【0066】
ここで、表示画面21上での表示を切り替えるための切替スイッチを設けておき、表示される車両状態を運転者の操作によって切り替えられるようにしてもよい。この場合、表示画面21上に表示されている車両状態が何であるかを示す文字やシンボル等を併せて表示することが望ましい。
【0067】
以上説明したように、本実施形態によれば、第1表示像41の第2表示像42に対する相対的なずれ方向及びずれ量によって、車両状態の実測値(例えば、瞬間燃費)の比較値(例えば、平均燃費)に対する偏差を表すことができる。すなわち、表示部20は、車両状態を相対的に表示するメータとして機能し、車両状態の実測値が比較値に対してどのようにずれているかを視覚的に表示することができる。したがって、車両状態を運転者に対して容易かつ直感的に認識させることができる。
【0068】
また本実施形態では、表示画面21が他の指針計器から独立して設けられているため、他の指針計器と混同してしまうのを防止できる。さらに、指針や目盛の表示を省略できるため、見た目の煩雑さを軽減できる。
【0069】
また本実施形態では、第1表示像41及び第2表示像42の表示形状及び表示サイズが同一であるため、比較的小さいずれも認識し易くなっている。したがって本実施形態によれば、第1表示像41の第2表示像42に対する相対的なずれ方向及びずれ量を運転者に対しより容易に認識させることができる。
【0070】
さらに本実施形態では、第1表示像41の第2表示像42に対するずれ方向が表示画面21における縦方向(上下方向)になっている。第1表示像41及び第2表示像42が上下方向にずれることにより、車両状態の実測値と比較値との大小関係や正負の関係をより直感的に表すことができる。
【0071】
また本実施形態では、第1表示像41及び第2表示像42は、前後方向を容易に特定できる車両形状の画像であり、表示画面21上における上方向が前方となるように表示されている。このため、第1表示像41の第2表示像42に対するずれ方向と、実際の車両の前後方向(進行方向及び後退方向)とが運転者の感覚的に結びつき易くなり、車両状態の実測値と比較値との関係をより直感的に表すことができる。
【0072】
さらに本実施形態では、第1表示像41が非透明画像であり、第2表示像42が第1表示像41を半透明化した画像である。これにより、第1表示像41の視認性を第2表示像42の視認性よりも高くすることができる。したがって、第1表示像41が車両状態の実測値を表し、第2表示像42が実測値に対して比較すべき比較値を表していることを運転者に対し直感的に認識させることができる。
【0073】
また本実施形態では、表示画面21において第1表示像41の表示位置は固定されているため、第1表示像41と第2表示像との間のずれ方向及びずれ量が第2表示像42の表示位置のみによって特定される。したがって、運転者に対し、実測値と比較値との関係を直感的に認識させることができる。
【0074】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図5乃至図9を用いて説明する。本実施形態の車両用表示装置は、車載ナビゲーション装置に用いられる表示装置である。図5は、車載ナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。図5に示すように、車載ナビゲーション装置100は、位置検出器101、地図データ記憶装置106、操作スイッチ群107、メモリ109、表示部110、DSRC通信装置111、音声コントローラ112、スピーカ113、音声認識装置114、マイク115、リモコンセンサ116、リモートコントロール端末(以下、「リモコン」という)117と、これら各装置が接続された制御装置(制御部)108とを備えている。
【0075】
制御装置108は、CPU、ROM、RAM及びI/Oポート等を備えている。ROMには、制御装置108が実行するためのプログラムが書き込まれており、このプログラムに従ってCPU等が所定の演算処理を実行する。
【0076】
位置検出器101は、車両の絶対方位を検出するための地磁気センサ102、車両の相対方位を検出するためのジャイロスコープ103、車両の走行距離を検出する距離センサ104、及び衛星からの電波に基づいて車両の位置を測定するグローバルポジショニングシステム(GPS)のためのGPS受信機105を有している。これらのセンサ等102、103、104、105は、いずれも周知のものである。これらのセンサ等102、103、104、105は各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサ等102、103、104、105により各々を補完しながら使用するように構成されている。なお、精度によっては、上述したうちの一部で位置検出器101を構成してもよく、さらに、図示しないステアリングの回転センサ、各転動輪の車速センサ等を用いてもよい。
【0077】
地図データ記憶装置106は、例えばハードディスク、メモリーカードなどの図示しない記憶媒体を有している。記憶媒体にはデジタル地図データが記憶されており、地図データ記憶装置106は、その記憶媒体に記憶されているデジタル地図データに含まれている各種データを制御装置108へ出力する。
【0078】
操作スイッチ群107は、表示部110と一体になったタッチスイッチ又は表示部110の周辺に設けられるメカニカルなスイッチ等からなる。リモコン117には、図示しない複数の操作スイッチが設けられ、その操作スイッチの操作により操作スイッチ群107と同様の入力操作が行える。リモコン117に入力された入力操作を表す信号は、リモコンセンサ116を介して制御装置108へ供給される。
【0079】
メモリ109は、EEPROM等の不揮発性メモリであり、画面データ、テキストデータ、音声データ、及び使用者によって設定された場所の位置データ等を書換え可能に記憶する。
【0080】
表示部110には、使用者の操作に基づいて、また、車両走行状態に応じて、種々の画面が表示される。例えば、経路案内中には、所定の地図表示領域に車両周辺の道路地図が表示され、目的地設定モードにおいては、目的地を入力する入力フィールドを含む目的地設定画面が表示される。
【0081】
通信装置111は、車両外部の通信装置と無線通信を行う装置であり、例えば、道路交通情報通信システムの外部通信装置との間で通信を行う。
【0082】
スピーカ113は、音声コントローラ112から入力された音声出力信号に基づき種々のメッセージを外部に出力する。このスピーカ113から出力されるメッセージとしては、経路案内のためのメッセージ、画面操作説明のためのメッセージ、音声認識結果を表すメッセージなどがある。
【0083】
マイク115は、使用者が発生した音声を電気信号として音声認識装置114に入力する。音声認識装置114は、マイク115から入力された使用者の入力音声と、内部に記憶する認識辞書(不図示)中の語彙データとを照合し、最も一致度の高いものを認識結果として音声コントローラ112に入力する。
【0084】
音声コントローラ112は、音声認識装置114を制御するとともに、音声入力した使用者に対し、スピーカ113を通じてトークバック出力制御を行う。また、音声認識装置114の認識結果を制御装置108に入力する処理も行う。
【0085】
制御装置108は、入力される信号に基づいて種々の処理を実行する。制御装置108が実行する処理としては、例えば、位置検出器101からの信号に基づいて車両の現在位置を逐次決定する位置決定処理がある。また、制御装置108に入力される信号としては、使用者の入力操作に基づく信号があり、使用者の入力操作に基づいて制御装置108が実行する処理としては、例えば、メニュー表示処理、地図縮尺変更処理、目的地設定処理、経路探索処理、経路案内処理、現在位置修正処理などがある。また、制御装置108は上記種々の処理に伴い、表示部110に種々の画面を表示させる画面表示処理を実行する。画面表示処理としては、例えば、経路探索処理により求められた推奨経路の情報と自車両の現在位置情報とに基づいて、進路変更(右折、左折等)すべき交差点での進路案内を行う交差点案内表示処理などがある。さらに、制御装置108には、車速パルス信号が逐次供給されるようになっており、この車速パルス信号に基づいて、車両の停止及び走行開始を検知する。
【0086】
図6乃至図9は、交差点での右折が推奨される場合に表示部110に表示される交差点案内表示の例を示している。右折すべき交差点に自車両が接近すると、制御装置108は表示部110の表示制御を行い、交差点までの距離情報(図示せず)と共に、図6に示すような表示画像130を表示画面に表示させる。表示画像130には、画面上方を向いた仮想車両形状の第1表示像121が含まれる。第1表示像121の前方(画面上方)の左寄りには、前方に向かって延びてそのまま前方を指し示す直進矢印123が配置されている。また第1表示像121の前方の右寄りには、前方に向かって延び、途中で右側に曲折して右方を指し示す右折矢印124が配置されている。直進矢印123と右折矢印124とは互いに色や明るさが異なっており、右折矢印124は直進矢印123よりも視認性が高くなるように強調表示されている。表示画像130は、交差点での右折が推奨されることと、当該交差点では直進と右折が可能であることを示唆している。
【0087】
図6の表示画像130が所定時間表示された後、制御装置108の制御に基づき、表示部110には、図7に示すような表示画像131が表示される。表示画像131には、第1表示像121と、例えば第1表示像121を半透明化した第2表示像122とが含まれる。第1表示像121の表示位置は、表示画像130の第1表示像121の表示位置と同一である。第2表示像122は、第1表示像121の右前方にずれて、右折矢印124上に配置されている。第2表示像122の向きは第1表示像121の向きと同一である。
【0088】
図7の表示画像131が所定時間表示された後、制御装置108の制御に基づき、表示部110には、図8に示すような表示画像132が表示される。表示画像132には、表示画像131と同様に第1表示像121と第2表示像122とが含まれる。第1表示像121の表示位置は、表示画像130、131の第1表示像121の表示位置と同一である。第2表示像122の表示位置は、表示画像131の第2表示像122の表示位置よりも前方やや右寄りであり、右折矢印124上に重なっている。第1表示像121と第2表示像122との間の距離は、表示画像131での第1表示像121と第2表示像122との間の距離よりも離れている。第2表示像122の向きは右前方である。すなわち表示画像132の第2表示像122は、表示画像131の第2表示像122が右折する途中の状態を表現している。
【0089】
図8の表示画像132が所定時間表示された後、制御装置108の制御に基づき、表示部110には、図9に示すような表示画像133が表示される。表示画像133には、表示画像131、132と同様に、第1表示像121と第2表示像122とが含まれる。第1表示像121の表示位置は、表示画像130、131、132の第1表示像121の表示位置と同一である。第2表示像122の表示位置は、表示画像132の第2表示像122の表示位置よりも前方右寄りであり、右折矢印124のうち右側に曲折した先端付近に重なっている。第1表示像121と第2表示像122との間の距離は、表示画像131での第1表示像121と第2表示像122との間の距離よりも離れている。第2表示像122の向きはほぼ右方向である。すなわち表示画像133の第2表示像122は、表示画像132の第2表示像122が右折し終える直前の状態を表現している。
【0090】
その後、表示部110には、制御装置108の制御に基づき、図7乃至図9に示す表示画像131、132、133が、この順に繰り返し表示される。この繰り返し表示は、自車両が例えば推奨進路通りに右折して交差点を通過した後に終了する。
【0091】
本実施形態では、表示部110の表示画面上において、非透明の第1表示像121が固定位置に表示され、半透明の第2表示像122が移動して表示される。第1表示像121は、現状の車両進行方向を示唆している。第2表示像122は、第1表示像121を起点として交差点での推奨進路を表す方向に、第1表示像121に対して相対的に移動している。これにより表示画面には、推奨進路を示す矢印が表示されるだけでなく、第2表示像122の第1表示像121に対する動きによって現状の車両進行方向と推奨進路方向との関係が視覚的に示される。第2表示像122の第1表示像121に対する動きを見た運転者は、交差点における推奨進路を容易かつ直感的に理解できる。このように本実施形態によれば、現状の車両状態と次に進むべき推奨進路との関係を運転者に対し容易かつ直感的に認識させることができる。
【0092】
(その他の実施形態)
上記実施形態では、第2表示像が第1表示像を半透明化した画像である例を挙げたが、第2表示像は、第1表示像の輪郭線により構成される画像等の他の画像であってもよい。
【0093】
また上記実施形態では、液晶表示パネルを備えた表示部を例に挙げたが、表示部は有機EL表示パネル等の他の表示装置を備えていてもよい。
【0094】
さらに上記実施形態では、第1表示像の表示位置を固定して第2表示像の表示位置を可変とした例を挙げたが、第2表示像の表示位置を固定して第1表示像の表示位置を可変としてもよいし、第1表示像の表示位置と第2表示像の表示位置との中心位置等を固定してもよい。
【符号の説明】
【0095】
1 車両用表示装置
10 コンビネーションメータ
20、110 表示部
21 表示画面
30、108 制御装置
33 表示像位置算出部
34 表示画像生成部
41、121 第1表示像
42、122 第2表示像
100 車載ナビゲーション装置
130、131、132、133 表示画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載される車両用表示装置であって、
互いに視覚的に識別可能な第1表示像及び第2表示像を相対的に可変の表示位置に表示する表示部と、
前記第1表示像及び前記第2表示像の表示位置を算出する表示像位置算出部と、
算出した前記第1表示像及び前記第2表示像の表示位置に基づいて、前記表示部に表示させる表示画像データを生成する表示画像生成部とを有し、
前記表示像位置算出部は、車両状態を検出した実測値と前記実測値に比較される比較値とを比較し、前記実測値の前記比較値に対する偏差に基づいて、前記第1表示像の前記第2表示像に対する相対的なずれ方向及びずれ量を決定することを特徴とする車両用表示装置。
【請求項2】
前記第1表示像及び前記第2表示像は、表示形状及び表示サイズが同一であることを特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。
【請求項3】
前記ずれ方向は、前記表示部の表示画面において縦方向であることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用表示装置。
【請求項4】
前記第1表示像及び前記第2表示像は、前記表示部の表示画面における上方向が前方となるように表示される車両形状の画像であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
【請求項5】
前記第2表示像は、前記第1表示像を半透明化した画像であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
【請求項6】
前記第2表示像は、前記第1表示像の輪郭線により構成される画像であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
【請求項7】
前記第1表示像の表示位置は固定されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
【請求項8】
前記車両状態は燃費であり、
前記実測値は前記車両の瞬間燃費であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
【請求項9】
前記比較値は前記車両の平均燃費であることを特徴とする請求項8に記載の車両用表示装置。
【請求項10】
前記車両状態は走行速度であり、
前記実測値は前記車両の実走行速度であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
【請求項11】
前記比較値は、前記車両が走行中の道路の制限速度であることを特徴とする請求項10に記載の車両用表示装置。
【請求項12】
前記車両状態は加速度であり、
前記実測値は前記車両の実加速度であり、
前記比較値は加速度0であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
【請求項13】
前記車両状態は所定の経過時間における走行距離であり、
前記実測値は、前記経過時間における前記車両の走行距離であり、
前記比較値は、前記経過時間における比較対象の走行距離であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
【請求項14】
設定された目的地までの推奨経路を探索して案内を行う車載ナビゲーション装置に用いられる車両用表示装置であって、
互いに視覚的に識別可能な第1表示像及び第2表示像を相対的に可変の表示位置に表示する表示部と、
前記表示部の表示を制御する制御部とを有し、
前記制御部は、前記推奨経路の情報に基づいて交差点における推奨進路を前記表示部に表示させる際に、前記第1表示像と、前記第1表示像に対して前記推奨進路を表す方向に相対的に移動する前記第2表示像とを表示させることを特徴とする車両用表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−175524(P2010−175524A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−21874(P2009−21874)
【出願日】平成21年2月2日(2009.2.2)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】