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車両用運転支援装置
説明

車両用運転支援装置

【課題】駐車区域において、進入路および退出路のうちの少なくともいずれかを走行している場合に限って逆走の警告を行うことを、より容易に可能にする車両用運転支援装置を提供する。
【解決手段】マップマッチング処理でマッチングした場所が、SAPA内の道路に該当していた場合に、位置検出器11で検出した自車両の現在位置をもとに、自車両が走行中の可能性があるSAPAセグメントを取得する。そして、当該SAPAセグメントのネットワークを前後に辿り、探索距離内に本線セグメントが存在するか否かを判定し、探索距離内に本線セグメントが存在すると判定したこと、および位置検出器11で検出した自車両の進行方向に基づいて、自車両が逆走状態であることを判断し、逆走の警告を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両が逆走状態であるか否かを判断する車両用運転支援装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、高速道路での逆走による接触事故が発生している。例えば、高速道路上のサービスエリアやパーキングエリアといった駐車区域(以下、SAPA)の進入路から誤って高速道路の本線に退出してしまった場合、逆走による接触事故が発生する可能性が高い。よって、SAPAにおける車両の逆走を判定して警告することが検討されている。
【0003】
従来から、車載ナビゲーション装置で用いる電子地図データ(以下、地図データ)としては、高速道路の本線とSAPA内通路とを区別してリンクデータが整備されており、それらのリンクデータには、走行可能方向(一方通行属性)の情報が付与されている。そのため、車両の進行方向がこの一方通行属性に従った方向にあるか否かによって、SAPA内通路における車両の逆走を判定して警告することができる。
【0004】
しかしながら、SAPA内には3種類の通路が存在し、この通路の種類によっては逆走の警告を行いたくない事情が存在する。ここで、図1を用いて、この3種類の通路についての説明を行う。なお、図1は、SAPA内の3種類の通路を説明するための模式図である。また、図1中の実線が高速道路の本線を示しており、破線がSAPA内通路を示している。さらに、図1中の点線で示す楕円Aに囲まれた部分が進入路(以下、SAPA進入路)を示しており、点線で示す楕円Bに囲まれた部分が駐車領域道路を示しており、点線で示す楕円Cに囲まれた部分が退出路(以下、SAPA退出路)を示している。また、図中の矢印が一方通行属性を示している。
【0005】
SAPA内には、図1に示すように、SAPA進入路、駐車領域道路、およびSAPA退出路の3種類の通路が存在する。このうち、駐車領域道路では、SAPAの駐車枠への駐車を試みるため、やむを得ず一方通行属性に逆らって車両を逆走させるケースが存在する。この場合、ドライバーには高速道路の本線に逆走して退出する意思はないものの、SAPA内通路における車両の逆走を判定して警告する構成においては、逆走の警告が行われてしまい、ドライバーが非常に煩わしい思いをすることになる。よって、SAPA内のSAPA進入路やSAPA退出路を特定し、このSAPA進入路やSAPA退出路を逆走している場合に限り、警告を行うことが望ましい。
【0006】
そこで、この問題を解決する手段として、例えば、特許文献1には、高速道路の本線から駐車区域への進入路および駐車区域から当該本線への出口路(つまり、退出路)に設置した路上無線機を利用することによって、駐車区域において、進入口および退出路に限って逆走を判定する技術が開示されている。詳しくは、特許文献1の技術では、上記進入口および退出路ごとに固有のビーコン番号を、上記路上無線器から車載無線機へ送信し、ビーコン番号を受信した車載無線機は受信したビーコン番号を記憶する。そして、車載無線機で再度同一のビーコン番号を受信した場合に、上記進入口もしくは退出路での逆走が行われたと判断し、警告を発する。
【0007】
また、特許文献2には、一般的に普及している車載ナビゲーション装置に、自動車専用道路(つまり、高速道路)上の逆走禁止道路情報をもったデータベースを搭載する技術が開示されている。詳しくは、特許文献2の技術では、高速道路上における駐車区域の進入路および出口路(つまり、退出路)に該当する道路を、逆走禁止道路として予め地図データに格納しておく。そして、車両の位置、車両の走行方向、および逆走禁止道路情報をもとに、車両が逆走禁止道路の順方向とは逆方向から接近もしくは走行したと判断した場合に、警告を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003−151077号公報
【特許文献2】特開2007−139531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に開示の技術では、高速道路における各駐車区域の進入路および退出路ごとに路上無線機を設けるといったインフラ構築が必要となるため、コストが非常にかかるとともに大規模化してしまい、実現が容易でないという問題点が生じる。
【0010】
また、特許文献2に開示の技術では、駐車区域を進入路、駐車区域内道路、および退出路にそれぞれ区別したリンクデータを地図データに持たせる必要がある。しかしながら、一般的な地図データでは、高速道路の本線と駐車区域内の道路とを区別した程度のリンクデータしか持っていないため、特許文献2に開示の技術では、新たな地図データの構築が必要となる。よって、手間が非常にかかり、実現が容易でないという問題点が生じる。
【0011】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、駐車区域において、進入路および退出路のうちの少なくともいずれかを走行している場合に限って逆走の警告を行うことを、より容易に可能にする車両用運転支援装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1の車両用運転支援装置によれば、マップマッチング処理でマッチングした道路上の場所が駐車区域内の道路に該当していた場合に、その場所から道路上の距離にして所定距離内に高速道路の本線が存在することに基づいて、車両が逆走状態であることを判断することになる。
【0013】
駐車区域の進入路や退出路(以下、SAPA逆走警告対象路)は、必ず高速道路の本線と接続しているとともに、一定量以上の加減速を要する特性上ある程度の長さが確保されていることから、上記所定距離内に高速道路の本線が存在することに基づいて、SAPA逆走警告対象路を車両が走行中であることを判定することが可能になる。また、進行方向検出手段が検出した車両の進行方向に基づくことによって、SAPA逆走警告対象路を車両が逆走状態であることを判断することが可能になる。従って、駐車区域において、進入路および退出路のうちの少なくともいずれかを走行している場合に限って逆走の警告を行うことが可能になる。
【0014】
なお、一般的な地図データでは、高速道路の本線と駐車区域内の道路とを区別した程度のリンクデータしか持っていないが、道路の形状を表すための形状点および当該形状点で区切られた区間の長さのデータは持っている。
【0015】
請求項1の構成によれば、マップマッチング処理でマッチングした道路上の場所が駐車区域内の道路に該当していた場合に、車両が走行中の可能性がある当該駐車区域内の道路における形状点で区切られた区間を推定し、当該区間の前後の区間のうちの少なくともいずれかを辿り、所定距離内に高速道路の本線に該当する区間が存在するか否かを判定することになる。
【0016】
よって、一般的な地図データが持っているデータを利用して、SAPA逆走警告対象路を車両が逆走状態であることを判断することが可能になる。従って、インフラ構築や新たなデータベース構築を必要とせずに、駐車区域において、進入路および退出路のうちの少なくともいずれかを走行している場合に限って逆走の警告を行う装置を容易に実現することができる。
【0017】
また、請求項2の構成によれば、車両が逆走状態であることを判断した場合に、車両が逆走状態であることを報知することによって警告を行うことができる。
【0018】
なお、駐車区域内の道路の形状として、SAPA逆走警告対象路と駐車区域内道路との接点で分岐が存在しているケースがある。
【0019】
請求項3の構成によれば、高速道路の本線と駐車区域内の道路との分岐点から当該駐車区域内の道路における形状点で区切られた区間を順番に辿り、当該区間の分岐点が見つかった場合には、高速道路の本線と当該駐車区域内の道路との分岐点から当該区間の分岐点までの区間の長さを積算し、積算して得られた長さを所定距離として設定することになる。
【0020】
よって、以上の構成によれば、SAPA逆走警告対象路と駐車区域内道路との接点で分岐が存在している駐車区域内の道路については、SAPA逆走警告対象路の長さを所定距離として設定することができる。従って、以上の構成によれば、SAPA逆走警告対象路と駐車区域内道路との接点で分岐が存在している駐車区域内の道路については、SAPA逆走警告対象路を車両が逆走状態であることを非常に精度良く判断することが可能になる。
【0021】
なお、駐車区域内の道路の全長の長い駐車区域ほど規模が大きいため、SAPA逆走警告対象路も長くなる傾向にある。
【0022】
請求項4の構成によれば、駐車区域内の道路における形状点で区切られた区間の分岐点が見つからなかった場合にも、当該駐車区域内の道路における形状点で区切られた全区間の長さを積算し、積算して得られた長さに応じて所定距離を設定するので、SAPA逆走警告対象路の長さにより似通った長さを所定距離として設定することが可能になる。
【0023】
よって、以上の構成によれば、駐車区域内の道路における形状点で区切られた区間の分岐点が見つからなかった場合にも、SAPA逆走警告対象路を車両が逆走状態であることをより精度良く判断することが可能になる。
【0024】
また、請求項5の構成によれば、マップマッチング処理でマッチングした道路上の場所が駐車区域内の道路に該当していた場合に、当該駐車区域内の道路における形状点で区切られた全区間の長さを積算し、積算して得られた長さに応じて所定距離を設定するので、SAPA逆走警告対象路の長さにより似通った長さを所定距離として設定することが可能になる。よって、以上の構成によれば、SAPA逆走警告対象路を車両が逆走状態であることをより精度良く判断することが可能になる。
【0025】
また、請求項6の構成によれば、車両の進行方向に沿った方向に走行区間推定手段で推定した区間を順番に辿り、所定距離内に高速道路の本線に該当する区間が存在するか否かを判定するので、駐車区域内の進入路から高速道路の本線へ退出しようとした場合に、少なくとも高速道路の本線に達するまでに逆走状態であることを判断することが可能となる。
【0026】
よって、以上の構成によれば、駐車区域内の進入路から高速道路の本線へ退出しようとした場合に、少なくとも高速道路の本線に達するまでに逆走の警告を行うことが可能になる。
【0027】
なお、SAPA逆走警告対象路の近辺、詳しくは、走行区間推定手段の推定誤差範囲に併走路が存在する場合、実際には車両が併走路を正しい方向に走行している場合であっても、車両がSAPA逆走警告対象路を逆走していると判断してしまう場合がある。
【0028】
これに対して、請求項7の構成によれば、推定誤差範囲算出手段で算出した推定誤差範囲内に併走路が存在した場合には、車両が逆走状態であることを判断しないので、誤った逆走の警告を防ぐことが可能になる。
【0029】
なお、走行区間推定手段の推定誤差範囲に併走路が存在する場合であって、その併走路を実際に車両が走行している可能性がある場合には、車両が逆走状態であることを判断しないことによって、誤った逆走の警告を防ぐことは有効である。しかしながら、走行区間推定手段の推定誤差範囲に併走路が存在する場合であっても、その併走路を実際に車両が走行している可能性がない場合には、車両が逆走状態である可能性が高いので、車両が逆走状態であることを判断して、逆走の警告を行うことが好ましい。
【0030】
これに対して、請求項8の構成によれば、走行区間推定手段の推定誤差範囲に併走路が存在する場合であっても、駐車区域内の道路から一般道へ直接入退出不可と判定した場合、つまり、その併走路を実際に車両が走行している可能性がなく、車両が逆走状態である可能性が高い場合に、車両が逆走状態であることを判断することになる。よって、以上の構成によれば、車両が逆走状態である可能性が高い場合に逆走の警告を行うことが可能となる。
【0031】
また、請求項8の構成によれば、走行区間推定手段の推定誤差範囲に併走路が存在する場合であって、駐車区域内の道路から一般道へ直接に入退出可と判定した場合、つまり、その併走路を実際に車両が走行している可能性があり、車両が逆走状態でない可能性が十分考えられる場合に、車両が逆走状態であることを判断しないことになる。よって、以上の構成によれば、車両が逆走状態でない可能性が十分考えられる場合に誤った逆走の警告を防ぐことが可能になる。
【0032】
また、請求項9のように、探索判定手段で所定距離内に高速道路の本線に該当する区間が存在すると判定した場合に、車両が駐車区域内の進入路および退出路のいずれかを走行中であるものとし、前記車両がSAPA逆走警告対象路を走行中であること、および進行方向検出手段が検出した車両の進行方向ならびに道路データのうちの一方通行属性に基づいて、車両が逆走状態であることを判断する一方、探索判定手段で所定距離内に高速道路の本線に該当する区間が存在すると判定しなかった場合に、車両が駐車区域内におけるSAPA逆走警告対象路以外の道路を走行中であるものとし、車両が逆走状態であることを判断しない態様としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】SAPA内の3種類の通路を説明するための模式図である。
【図2】車載ナビゲーション装置1の概略的な構成を示すブロック図である。
【図3】制御装置19の運転支援処理に関連する構成を概略的に示す機能ブロック図である。
【図4】SAPA進入/退出判定処理での状態遷移を示す模式図である。
【図5】周辺セグメント取得処理でのセグメントの抽出について説明するための模式図である。
【図6】(a)および(b)は、逆走警告判定の一例を説明するための模式図である。
【図7】逆走警告判定における誤判定の生じる原因について説明するための模式図である。
【図8】SAPAの一例を示す図である。
【図9】誤報知抑制部105での判定についての説明を行うための模式図である。
【図10】制御装置19での運転支援処理のフローを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図2は、本発明が適用された車載ナビゲーション装置1の概略的な構成を示すブロック図である。図2に示す車載ナビゲーション装置1は、車両に搭載されるものであり、位置検出器11、地図データ入力器16、記憶媒体17、操作スイッチ群18、音声出力装置20、外部メモリ21、表示装置22、リモコンセンサ23、リモートコントロール端末(以下リモコンと称する)24、およびこれらと接続された制御装置19を含んでいる。なお、車載ナビゲーション装置1が請求項の車両用運転支援装置に相当する。また、車載ナビゲーション装置1を搭載している車両を以降では自車両と呼ぶ。
【0035】
位置検出器11は、自車両の加速度を検出する加速度センサ12、自車両の鉛直方向周りの角速度を検出するジャイロスコープ13、各転動輪の回転速度から自車両の速度を検出する車輪速センサ14、および人工衛星からの電波に基づいて自車両の現在位置を検出するGPS(Global Positioning System)のためのGPS受信機15を有しており、定期的に自車両の現在位置および進行方向の検出を行う。よって、位置検出器11が、請求項の位置検出手段および進行方向検出手段に相当する。
【0036】
また、これらの各センサ12〜15は、各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより各々補完しながら使用するように構成されている。なお、各センサの精度によっては位置検出器11を上述した内の一部で構成してもよく、さらに、図示しない地磁気センサ、ステアリングの回転センサ、車速センサ等を用いてもよい。
【0037】
なお、以降では、ジャイロスコープ13等の方位センサの測定値と加速度センサ12や車輪速センサ14の測定値とから求めた推定現在位置および推定進行方向と後述する道路データとを照合して自車両の現在位置を決定する航法を自律航法と呼ぶ。また、複数の人工衛星からの電波に基づいてGPS受信機15で自車両の推定現在位置を求め、この推定現在位置と道路データとを照合して自車両の現在位置を決定する航法を電波航法と呼ぶ。なお、車載ナビゲーション装置1では、例えば自律航法と電波航法とを組み合わせたハイブリッド航法を用いるものとする。
【0038】
地図データ入力器16は、記憶媒体17が装着され、その記憶媒体17に格納されている位置検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ、地図データ、および目印データを含む各種データを入力するための装置である。なお、地図データには、道路データ、背景データ、および文字データなどが含まれるものとする。また、記憶媒体17としては、CD−ROMまたはDVD−ROM、メモリカード、HDD等が用いられる。
【0039】
道路データには、道路を示すリンクデータとノードデータとが含まれる。なお、リンク(道路リンク)とは、地図上の各道路を交差・分岐・合流する点等の複数のノードにて分割したときのノード間を結ぶものであり、各リンクを接続することにより道路が構成される。ただし、道路の形状が直線以外の場合、実際の道路の形状を模擬するため、ノード間に形状補間点(以下、形状点)が設定される。この場合、ノードと形状点との間や形状点同士を結ぶ線分(つまり、形状点で区切られた区間)はセグメントと呼ばれ、リンクは複数のセグメントから構成されることになる。
【0040】
リンクデータは、リンクを特定する固有番号(リンクID)、リンクの長さを示すリンク長、リンクの形状情報、セグメントの長さを示すセグメント長、リンクの始端および終端ノード座標(緯度・経度)、道路名称、道路種別、道路幅員、道路属性、一方通行属性、車線数、右折・左折専用車線の有無とその専用車線の数、および制限速度等の各データから構成される。
【0041】
なお、ここで言うところの道路属性は、少なくとも高速道路の本線と高速道路上の駐車区域内の道路とを区別しているものとする。また、高速道路とは、高速自動車国道や都市高速道路や自動車専用道路など、サービスエリアやパーキングエリアといった駐車区域(以下、SAPA)が設けられているものを指している。
【0042】
また、リンクの形状情報は、そのリンクの両端とその間の形状を表す形状点との座標位置を示す座標列からなる。従って、各セグメントの始端および終端の座標もリンクデータに含まれることになる。また、セグメント長のデータについては、セグメントの始端および終端の座標から算出するものとした場合には、リンクデータに含まない構成としてもよい。なお、この場合には、セグメントの始端および終端の座標が請求項の形状点で区切られた区間の長さのデータに相当することになる。よって、記憶媒体17が、請求項の地図データ記憶手段に相当する。
【0043】
一方、ノードデータは、地図上のノード毎に固有の番号を付したノードID、ノード座標、ノード名称、ノードに接続するリンクのリンクIDが記述される接続リンクID、および交差点種類等の各データから構成される。
【0044】
また、背景データは、地図上の各施設や地形等と、それに対応する地図上の座標とを関連付けたデータである。なお、施設に関しては、各種施設の種類、名称、住所のデータなども含まれる。また、文字データは、地名、施設名、道路名等を地図上に表示するためのデータであって、その表示すべき位置に対応する座標データと関連付けられている。
【0045】
操作スイッチ群18は、例えば表示装置22と一体になったタッチスイッチもしくはメカニカルなスイッチ等が用いられ、スイッチ操作により制御装置19へ各種機能(例えば、地図縮尺変更、メニュー表示選択、目的地設定、経路探索、経路案内開始、現在位置修正、表示画面変更、音量調整等)の操作指示を行う。また、操作スイッチ群18は、出発地および目的地を設定するためのスイッチを含んでいる。そのスイッチを操作することによって、ユーザ(つまり、自車両の乗員)は、予め登録しておいた地点、施設名、電話番号、住所などから、出発地および目的地を設定することができる。
【0046】
リモコン24には複数の操作スイッチ(図示せず)が設けられ、スイッチ操作によりリモコンセンサ23を介して各種指令信号を制御装置19に入力することにより、操作スイッチ群18と同じ機能を制御装置19に対して実行させることが可能である。
【0047】
音声出力装置20は、スピーカ等から構成され、制御装置19の指示に基づいて、経路案内時の案内音声や後述する警告音声などを出力する。
【0048】
外部メモリ21は、書き込み可能なHDD等の大容量記憶装置である。外部メモリ21には大量のデータや電源をオフしても消去してはいけないデータを記憶したり、頻繁に使用するデータを地図データ入力器16からコピーして利用したりする等の用途がある。なお、外部メモリ21は、比較的記憶容量の小さいリムーバブルなメモリであってもよい。
【0049】
表示装置22は、車両の走行を案内するための地図、目的地選択画面、および後述する警告画面等を表示するものであって、フルカラー表示が可能なものであり、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等を用いて構成することができる。
【0050】
制御装置19は通常のコンピュータとして構成されており、内部には周知のCPU、ROMやRAMなどのメモリ、I/O及びこれらの構成を接続するバスライン(いずれも図示せず)が備えられている。制御装置19は、位置検出器11、地図データ入力器16、操作スイッチ群18、外部メモリ21、リモコンセンサ23から入力された各種情報に基づき、ナビゲーション機能としての処理(例えば、地図縮尺変更処理、メニュー表示選択処理、マップマッチング処理、目的地設定処理、経路探索実行処理、経路案内開始処理、現在位置修正処理、表示画面変更処理、音量調整処理等)等を実行する。
【0051】
例えば、制御装置19は、位置検出器11、地図データ入力器16からの入力をもとに自車両が逆走状態であるか否かを判断し、自車両が逆走状態であると判断した場合に、音声出力装置20から後述する警告音声を出力させたり、表示装置22に後述する警告画面を表示させたりすることによってドライバーに危険を報知する運転支援処理を行う。
【0052】
ここで、図3を用いて、制御装置19での運転支援処理についての説明を行う。図3は、制御装置19の運転支援処理に関連する構成を概略的に示す機能ブロック図である。図3に示すように、制御装置19は、マップマッチング処理部101、SAPA進入/退出判定部102、周辺セグメント取得部103、逆走警告対象路判定部104、誤報知抑制部105、および逆走警告部106を備えている。
【0053】
マップマッチング処理部101では、マップマッチング処理を行う。マップマッチング処理では、位置検出器11から入力される前述のハイブリッド航法によって決定した推定現在位置および推定進行方向と地図データ入力器16から入力される道路データとを照合して自車両の推定現在位置を道路上(つまり、地図データ中のリンク)にマッチングさせる。よって、マップマッチング処理部101が請求項のマップマッチング手段に相当する。
【0054】
また、マップマッチング処理を実施するときに、マップマッチング処理部101では、このマッチングの推定誤差範囲も算出する。なお、マップマッチング処理部101が請求項の推定誤差範囲算出手段にも相当する。また、推定誤差範囲の算出方法としては、公知の方法を用いる構成とすればよい。例えば、GPS受信機15の電波受信状況が悪い場合には、推定現在位置の精度が低くなっているものとして推定誤差範囲を広く算出したり、各センサ12〜15のダイアグデータをもとに不具合が生じていることを検知した場合には、推定現在位置の精度が低くなっているものとして推定誤差範囲を広く算出したりする構成とすればよい。
【0055】
SAPA進入/退出判定部102は、SAPA進入/退出判定処理を行う。SAPA進入/退出判定処理では、マップマッチング処理部101での結果をもとに、自車両の現在位置がSAPA内であるかSAPA外であるのかの判定を行う。
【0056】
ここで、図4を用いて、SAPA進入/退出判定処理での状態遷移の説明を行う。図4は、SAPA進入/退出判定処理での状態遷移を示す模式図である。SAPA進入/退出判定部102では、SAPA内状態にあるときに自車両がSAPA内にいると判定し、SAPA外状態にあるときに自車両がSAPA外にいると判定する。例えば、高速道路の本線のリンク(またはセグメント)へ一定距離マッチングした後、SAPAのリンク(またはセグメント)へ一定距離マッチングした場合に、SAPA進入とみなす。そして、SAPA進入とみなした場合に、SAPA内状態となる。また、自車両の周辺にSAPAのリンク(またはセグメント)がなくなり、SAPAのリンク以外のリンク(またはセグメント)へ一定距離マッチングした場合に、SAPA退出とみなす。そして、SAPA退出とみなした場合に、SAPA外状態となる。
【0057】
周辺セグメント取得部103は、周辺セグメント取得処理を行う。周辺セグメント取得処理では、推定現在位置および推定進行方向に対しての推定誤差範囲内に含まれるセグメントを抽出して取得する。
【0058】
ここで、図5を用いて、周辺セグメント取得処理でのセグメントの抽出についての説明を行う。図5は、周辺セグメント取得処理でのセグメントの抽出について説明するための模式図である。なお、図中の白丸と黒三角を組み合わせたマークが自車両の推定現在位置を示しており、点線で示す楕円Dが推定誤差範囲を示している。また、図中の実線が高速道路のセグメント、破線がSAPAのセグメント、一点鎖線が一般道路のセグメントを示している。さらに、図中の黒丸がノードを示しており、白丸が形状点を示している。図5に示すように、周辺セグメント取得処理では、推定誤差範囲に少なくとも一部がかかっているセグメントが抽出される。
【0059】
逆走警告対象路判定部104は、逆走警告対象路判定処理を行う。逆走警告対象路判定処理では、周辺セグメント取得処理で抽出したセグメントのうちに、SAPAの進入路や退出路(以下、SAPA逆走警告対象路)に該当するものがあるか否かの判定(以下、逆走警告対象路判定)を行う。
【0060】
詳しくは、逆走警告対象路判定処理では、周辺セグメント取得処理で取得したセグメントから、SAPAのセグメント(以下、SAPAセグメント)のみを抽出する。つまり、逆走警告対象路判定部104は、自車両が走行中の可能性があるSAPA内の道路におけるセグメントを推定することになる。よって、逆走警告対象路判定部104が、請求項の走行区間推定手段に相当する。
【0061】
続いて、抽出したSAPAセグメントのネットワークを前後に辿り、探索距離内に高速道路の本線に該当するセグメント(以下、本線セグメント)がないか探索する。よって、逆走警告対象路判定部104が、請求項の探索判定手段に相当する。そして、本線セグメントが見つかった場合、そのSAPAセグメントを逆走警告対象路とみなし、SAPA逆走警告対象路に該当するものがあると判定する。
【0062】
ここで、図6(a)および図6(b)を用いて、逆走警告判定の一例を説明する。図6(a)および図6(b)は、逆走警告判定の一例を説明するための模式図である。なお、図中の実線で示す矢印の範囲が探索距離を示しており、点線で示す楕円E、楕円Fがそれぞれ周辺セグメント取得処理で抽出したSAPAセグメント(以下、SAPAセグメントE、SAPAセグメントF)の一例を示している。また、図中の実線が本線セグメント、破線がSAPAセグメントを示している。さらに、図中の黒丸がノードを示しており、白丸が形状点を示している。
【0063】
図6(a)に示すように、周辺セグメント取得処理で抽出したSAPAセグメントEでは、SAPAセグメントのネットワークを探索距離内で前後に辿っても本線セグメントに達しないので、逆走警告対象路判定処理においてSAPAセグメントEはSAPA逆走警告対象路とみなされず(つまり、SAPA内におけるSAPA逆走警告対象路以外の道路である駐車領域道路とみなされ)、SAPA逆走警告対象路に該当するものがあると判定されないことになる。
【0064】
一方、図6(b)に示すように、周辺セグメント取得処理で抽出したSAPAセグメントFでは、SAPAセグメントのネットワークを探索距離内で前後に辿ったときに本線セグメントに達するので、逆走警告対象路判定処理においてSAPAセグメントFはSAPA逆走警告対象路とみなされ、SAPA逆走警告対象路に該当するものがあると判定されることになる。
【0065】
ここで、探索距離についての説明を行う。なお、探索距離が請求項の所定距離に相当する。探索距離は、逆走警告判定を行う場合の指標となるものであって、SAPA逆走警告対象路の長さに相当するように設定されている。なお、本発明では、SAPA逆走警告対象路が必ず高速道路の本線と接続する点、および一定量以上の加減速を要する特性上ある程度の長さが確保されている点に着目して、SAPA逆走警告対象路の長さに相当する探索距離を設定している。
【0066】
例えば、全国各地のSAPAなど、複数種類のSAPAにおける進入路の長さや退出路の長さの統計を予めとることによって求められた代表的な長さ(例えば100mなど)を探索距離として予め制御装置19のメモリに格納しておき、この探索距離を逆走警告対象路判定処理で用いる構成とすればよい。なお、ここで言うところの代表的な長さとは、例えば前述の統計によって求められた平均値であってもよいし、中間値であってもよい。また、進入路の長さおよび退出路の長さの統計をとる構成としてもよいし、進入路および退出路のうちのいずれかの長さの統計をとる構成としてもよい。
【0067】
ただし、上述したように、探索距離として固定値のみを用いる構成とした場合、逆走警告判定において誤判定が生じる可能性がある。ここで、図7を用いて、この誤判定が生じる原因についての説明を行う。図7は、逆走警告判定における誤判定の生じる原因について説明するための模式図である。なお、図中の実線で示す矢印の範囲GおよびHが探索距離の一例を示しており、点線で示す楕円Iに囲まれた部分がSAPAの進入路を示している。また、図中の実線が本線セグメント、破線がSAPAセグメントを示している。さらに、図中の黒丸がノードを示しており、白丸が形状点を示している。
【0068】
図7に示すように、探索距離の範囲をSAPAの進入路(つまり、SAPA逆走警告対象路)の長さよりも短く設定してしまった場合(図7中のG参照)には、SAPA逆走警告対象路を自車両が走行中の場合であっても、走行中のSAPAセグメントがSAPA逆走警告対象路に該当すると判定されないことになる。ただし、この場合、少なくとも高速道路の本線に合流する前には、走行中のSAPAセグメントがSAPA逆走警告対象路に該当すると判定するので、高速道路の本線に逆走して退出する前に逆走の警告を行うことはできる。
【0069】
一方、探索距離の範囲をSAPA逆走警告対象路の長さよりも長く設定してしまった場合(図7中のH参照)には、SAPA逆走警告対象路外のSAPA内の道路を自車両が走行中の場合であっても、走行中のSAPAセグメントがSAPA逆走警告対象路に該当すると判定されることになる。よって、SAPA逆走警告対象路外のSAPA内の道路を自車両が走行中の場合であっても、逆走の警告が行われてしまうケースが生じる。
【0070】
そこで、統計を予めとることによって求められた前述の探索距離をデフォルトの値として設定しておき、自車両の走行中のSAPAに応じて探索距離を設定し直す構成とすることがより好ましい。以下では、自車両の走行中のSAPAに応じて探索距離を設定し直す構成(以下、探索距離を可変とする構成)について説明を行う。なお、自車両の走行中のSAPAに応じて探索距離を設定し直す構成とした場合に、対象とするSAPAから退出した後に、探索距離をデフォルトの値に戻す構成としてもよい。
【0071】
例えば、高速道路の本線とSAPAとの分岐点からSAPAセグメントを順番に辿り、SAPAセグメントの分岐点(つまり、SAPAセグメントの接続先が複数に別れる場所の形状点に相当)が見つかった場合には、高速道路の本線とSAPAとの分岐点からSAPAセグメントの分岐点までのセグメントの積算長を、地図データ入力器16から入力される地図データ中のセグメント長のデータをもとに逆走警告対象路判定部104が算出する。そして、算出した積算長を逆走警告対象路判定部104がこのSAPAにおける探索距離として設定する構成とすればよい。
【0072】
これによれば、SAPA逆走警告対象路の長さをそのまま探索距離として設定することができる。従って、以上の構成によれば、SAPA逆走警告対象路を自車両が走行中であることを非常に精度良く判定することができる。
【0073】
なお、図8に示すように、SAPAセグメントの分岐点が存在しないSAPAも存在する。図8は、SAPAの一例を示す図であって、図中の実線が本線セグメント、破線がSAPAセグメントを示している。また、図中の黒丸がノードを示しており、白丸が形状点を示している。SAPAセグメントの分岐点が存在しない場合、高速道路の本線とSAPAとの分岐点からSAPAセグメントの分岐点までのセグメントの積算長を探索距離として設定することができない。よって、SAPAセグメントの分岐点が見つからなかった場合には、対象とするSAPA内の全セグメントの積算長を、地図データ入力器16から入力される地図データ中のセグメント長のデータをもとに逆走警告対象路判定部104が算出し、積算して得られた積算長に応じて逆走警告対象路判定部104がこのSAPAにおける探索距離を設定する構成とすればよい。よって、逆走警告対象路判定部104が請求項の探索距離設定手段に相当する。
【0074】
詳しくは、積算長と探索距離とを対応付けたテーブルを制御装置19のメモリに格納しておき、逆走警告対象路判定部104が算出した積算長をもとに、このテーブルを参照して当該積算長に応じた探索距離を得て、当該探索距離を設定する構成とすればよい。なお、SAPA内の道路の全長の長いSAPAほど規模が大きく、SAPA逆走警告対象路も長くなる傾向にあるため、テーブルに格納する積算長と探索距離との対応関係は、積算長が長くなるほど探索距離が長くなるように予め対応付けておく構成とすればよい。
【0075】
例えば、積算長については、上限は1km以上のグループから下限は10m未満のグループまで、長さに応じた段階的なグループに分けられているものとすればよい。また、探索距離については、積算長の段階的に分けられたグループのうちの真ん中のグループに対して100mが対応付けられているものとすればよい。そして、探索距離として、この真ん中のグループを基準として積算長のより長いグループほど100mより大きい値が対応付けられ、積算長のより短いグループほど100mよりも小さい値が対応付けられているものとすればよい。
【0076】
これによれば、SAPA内の全セグメントの積算長に応じて探索距離を設定するので、SAPA逆走警告対象路の長さにより似通った長さを所定距離として設定することが可能になる。
【0077】
なお、SAPAセグメントの分岐点が見つからなかった場合に、デフォルトの値の探索距離を逆走警告対象路判定部104が設定する構成としてもよい。
【0078】
また、SAPAセグメントの分岐点を探す処理を行わず、SAPA進入/退出判定部102でSAPA内と判定した場合に、対象とするSAPA内の全セグメントの積算長を、地図データ入力器16から入力される地図データ中のセグメント長のデータをもとに逆走警告対象路判定部104が算出し、積算して得られた積算長に応じて逆走警告対象路判定部104がこのSAPAにおける探索距離を設定する構成としてもよい。
【0079】
他にも、対象とするSAPA内の全セグメントの積算長を、地図データ入力器16から入力される地図データ中のセグメント長のデータをもとに逆走警告対象路判定部104が算出する代わりに、地図データ入力器16から入力される地図データ中のリンク長のデータをもとに、対象とするSAPAのリンク長を得て、得られたリンク長に応じて逆走警告対象路判定部104がこのSAPAにおける探索距離を設定する構成としてもよい。
【0080】
図3に戻って、逆走警告対象路判定部104は、SAPA逆走警告対象路に該当するSAPAセグメントがあると判定した場合、自車両の推定現在位置および推定進行方向とこのSAPAセグメントの一方通行属性とに基づいて、SAPA逆走警告対象路において自車両が逆走状態であるか否か(つまり、順走状態か逆走状態か)の判定を行う。
【0081】
誤報知抑制部105は、周辺セグメント取得処理で取得したセグメントと自車両の推定現在位置および推定進行方向とに基づいて、SAPA逆走警告対象路において自車両が逆走状態でない(つまり、順走状態である)可能性があるか否かを判定する。
【0082】
ここで図9を用いて、誤報知抑制部105での判定についての説明を行う。図9は、誤報知抑制部105での判定についての説明を行うための模式図である。なお、図中の白丸と黒三角を組み合わせたマークがマップマッチング処理によってマッチングさせた自車両の現在位置を示しており、Jで示すマークが実際の自車両の現在位置を示している。また、白抜きの矢印が自車両の進行方向を示している。さらに、図中の実線が高速道路のセグメント、破線がSAPAのセグメント、一点鎖線が一般道路のセグメントを示している。また、図中の黒丸がノードを示しており、白丸が形状点を示しており、黒塗りの矢印が一方通行属性を示している。
【0083】
誤報知抑制部105は、図9に示すように、マップマッチング処理部101で算出した推定誤差範囲内にSAPA逆走警告対象路の併走路が存在した場合に、SAPA逆走警告対象路において自車両が逆走状態でない可能性があると判定する。なお、図9の例では、SAPA逆走警告対象路に一般道が併走している。
【0084】
なお、誤報知抑制部105は、自車両がいるSAPA内の道路が一般道(つまり、一般道路)に対して直接に入退出可能か否かを判定し、マップマッチング処理部101で算出した推定誤差範囲内にSAPA逆走警告対象路の併走路が存在した場合であって、当該SAPA内の道路が一般道に対して入退出可と判定した場合に、SAPA逆走警告対象路において自車両が逆走状態でない可能性があると判定する構成としてもよい。
【0085】
また、誤報知抑制部105は、自車両がいるSAPA内の道路が一般道に対して直接に入退出可能か否かを判定し、マップマッチング処理部101で算出した推定誤差範囲内にSAPA逆走警告対象路の併走路が存在した場合であって、当該SAPA内の道路が一般道に対して入退出不可と判定した場合に、SAPA逆走警告対象路において自車両が逆走状態でない可能性がないと判定する構成としてもよい。よって、誤報知抑制部105が請求項の入退出可能性判定手段に相当する。
【0086】
なお、誤報知抑制部105は、例えば地図データ入力器16から入力される道路データをもとに、自車両がいるSAPA内の道路が一般道に対して直接に入退出可能か否かを判定する構成とすればよい。つまり、対象とするSAPAが一般道に対して直接に入退出可能な道路を有していた場合に入退出可と判定し、対象とするSAPAが一般道に対して直接に入退出可能な道路を有していなかった場合に入退出不可と判定する構成とすればよい。
【0087】
逆走警告部106は、逆走警告対象路判定部104でのSAPA逆走警告対象路において自車両が順走状態か逆走状態かの判定結果と誤報知抑制部105でのSAPA逆走警告対象路において自車両が逆走状態でない可能性があるか否かの判定結果とをもとに、SAPA逆走警告対象路において自車両が逆走状態であるか否かを判断する。
【0088】
詳しくは、逆走警告対象路判定部104で自車両が逆走状態であると判定され、且つ、誤報知抑制部105で自車両が逆走状態でない可能性があると判定されなかった場合に、SAPA逆走警告対象路において自車両が逆走状態であると判断する。よって、逆走警告部106が、請求項の逆走判断手段に相当する。また、逆走警告対象路判定部104で自車両が逆走状態であると判定されなかったり、誤報知抑制部105で自車両が逆走状態でない可能性があると判定されたりした場合には、SAPA逆走警告対象路において自車両が逆走状態であると判断しない。
【0089】
逆走警告部106は、SAPA逆走警告対象路において自車両が逆走状態であると判断した場合には、自車両が逆走状態であることを報知する警告音声を音声出力装置20から出力させたり、自車両が逆走状態であることを報知する警告画面を表示装置22に表示させたりする。よって、音声出力装置20および表示装置22が、請求項の報知手段に相当する。
【0090】
次に、図10を用いて、制御装置19での運転支援処理のフローについての説明を行う。図10は、制御装置19での運転支援処理のフローを示すフローチャートである。なお、図10のフローは、例えば自車両のイグニッションスイッチがオンされたときに開始される。
【0091】
まず、ステップS1では、SAPA進入/退出判定部102がSAPA進入/退出判定処理を行う。そして、自車両がSAPA内にいると判定した場合(ステップS1でYes)には、ステップS2に移る。また、自車両がSAPA内にいると判定しなかった場合(ステップS1でNo)には、ステップS7に移る。
【0092】
ステップS2では、周辺セグメント取得部103が周辺セグメント取得処理を行って、ステップS3に移る。ステップS3では、逆走警告対象路判定部104が逆走警告対象路判定処理を行う。そして、周辺セグメント取得処理で抽出したセグメントのうちにSAPA逆走警告対象路に該当するものがあると判定した場合(ステップS3でYes)には、ステップS4に移る。また、周辺セグメント取得処理で抽出したセグメントのうちにSAPA逆走警告対象路に該当するものがあると判定しなかった場合(ステップS3でNo)には、ステップS7に移る。
【0093】
ステップS4では、逆走警告対象路判定部104が、SAPA逆走警告対象路において自車両が逆走状態であるか否かを判定する。そして、SAPA逆走警告対象路において自車両が逆走状態であると判定した場合(ステップS4でYes)には、ステップS5に移る。また、SAPA逆走警告対象路において自車両が逆走状態であると判定しなかった場合(ステップS4でNo)には、ステップS7に移る。
【0094】
ステップS5では、誤報知抑制部105が、SAPA逆走警告対象路において自車両が逆走状態でない可能性があるか否かを判定する。そして、SAPA逆走警告対象路において自車両が逆走状態でない可能性があると判定した場合(ステップS5でYes)には、ステップS6に移る。また、SAPA逆走警告対象路において自車両が逆走状態でない可能性があると判定しなかった場合(ステップS5でNo)には、ステップS7に移る。
【0095】
ステップS6では、逆走警告部106が、音声出力装置20や表示装置22に逆走の警告を行わせ、ステップS7に移る。ステップS7では、自車両のイグニッションスイッチがオフになった場合(ステップS7でYes)には、フローを終了する。また、自車両のイグニッションスイッチがオフになっていない場合(ステップS7でNo)には、ステップS1に戻ってフローを繰り返す。
【0096】
なお、図10のフローは、例えば自車両のアクセサリスイッチがオンされたときに開始し、アクセサリスイッチがオフされたときに終了するといった構成としてもよい。
【0097】
以上の構成によれば、一般的な地図データが持っている道路データを利用して、SAPA逆走警告対象路を自車両が逆走状態であることを判断することが可能になる。従って、インフラ構築や新たなデータベース構築を必要とせずに、SAPAにおいて、SAPA逆走警告対象路を走行している場合に限って逆走の警告を行う装置を容易に実現することができる。
【0098】
また、以上の構成によれば、マップマッチング処理部101で算出した推定誤差範囲内にSAPA逆走警告対象路の併走路が存在した場合には、自車両が逆走状態であることを判断しないので、誤った逆走の警告を防ぐことが可能になる。
【0099】
なお、前述の実施形態では、逆走警告対象路判定処理において、抽出したSAPAセグメントのネットワークを前後に辿り、探索距離内に本線セグメントがないか探索する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、位置検出器11で検出した自車両の進行方向に沿った方向にSAPAセグメントのネットワークを順番に辿り、探索距離内に本線セグメントがないか探索する構成としてもよい。
【0100】
これによれば、自車両の進行方向に沿った方向にSAPAセグメントのネットワークを順番に辿り、探索距離内に本線セグメントがないか探索するので、SAPAの進入路から高速道路の本線へ退出しようとした場合に、少なくとも高速道路の本線に達するまでに逆走状態であることを判断し、逆走の警告を行うことができる。また、探索の方向を自車両の進行方向に絞るので、探索の処理の負荷を低減することが可能になる。さらに、探索の処理の負荷を低減することによって探索時間を短く抑えることも可能になる。
【0101】
また、前述の実施形態では、自動車等の車両に搭載される車載ナビゲーション装置に本発明を適用した場合を例に挙げて説明を行ったが、必ずしもこれに限らない。位置検出器11と地図データ入力器16との情報を利用可能な車載器であれば、車載ナビゲーション装置以外に本発明を適用してもよい。
【0102】
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0103】
1 車載ナビゲーション装置(車両用運転支援装置)、11 位置検出器(位置検出手段、進行方向検出手段)、12 加速度センサ、13 ジャイロスコープ、14 車輪速センサ、15 GPS受信機、16 地図データ入力器、17 記憶媒体(地図データ記憶手段)、18 操作スイッチ群、19 制御装置、20 音声出力装置(報知手段)、21 外部メモリ、22 表示装置(報知手段)、23 リモコンセンサ、24 リモコン、101 マップマッチング処理部(マップマッチング手段、推定誤差範囲算出手段)、102 SAPA進入/退出判定部、103 周辺セグメント取得部、104 逆走警告対象路判定部(走行区間推定手段、探索判定手段、探索距離設定手段)、105 誤報知抑制部、106 逆走警告部(逆走判断手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、
前記車両の現在位置を検出する位置検出手段と、
前記車両の進行方向を検出する進行方向検出手段と、
高速道路の本線と高速道路上の駐車区域内の道路とが区別されているとともに、道路の形状を表すための形状点が設定され、前記形状点で区切られた区間の長さのデータおよび一方通行属性のデータを備えた道路データを少なくとも含む地図データを記憶している地図データ記憶手段と、
前記位置検出手段が検出した前記車両の現在位置と、前記進行方向検出手段が検出した前記車両の進行方向と、前記地図データ記憶手段に記憶された地図データとに基づいて、前記車両の現在位置を道路上にマッチングさせるマップマッチング処理を実行するマップマッチング手段と、を備える車両用運転支援装置であって、
前記マップマッチング処理でマッチングした場所が、前記駐車区域内の道路に該当していた場合に、前記位置検出手段が検出した前記車両の現在位置をもとに、前記車両が走行中の可能性がある前記駐車区域内の道路における前記形状点で区切られた区間を推定する走行区間推定手段と、
当該区間の前後の区間のうちの少なくともいずれかを辿り、所定距離内に高速道路の本線に該当する区間が存在するか否かを判定する探索判定手段と、
前記探索判定手段で所定距離内に高速道路の本線に該当する区間が存在すると判定したこと、および前記進行方向検出手段が検出した前記車両の進行方向ならびに前記道路データのうちの一方通行属性に基づいて、前記車両が逆走状態であることを判断する逆走判断手段と、を備えていることを特徴とする車両用運転支援装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記逆走判断手段で前記車両が逆走状態であることを判断した場合に、前記車両が逆走状態であることを報知する報知手段を備えることを特徴とする車両用運転支援装置。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記マップマッチング処理でマッチングした場所が、前記駐車区域内の道路に該当していた場合に、前記地図データ記憶手段に記憶された地図データに基づいて、高速道路の本線と当該駐車区域内の道路との分岐点から当該駐車区域内の道路における前記形状点で区切られた区間を順番に辿り、
当該区間の分岐点が見つかった場合には、高速道路の本線と当該駐車区域内の道路との分岐点から当該区間の分岐点までの区間の長さを積算し、積算して得られた長さを前記所定距離として設定する探索距離設定手段を備えることを特徴とする車両用運転支援装置。
【請求項4】
請求項3において、
前記探索距離設定手段は、前記駐車区域内の道路における前記形状点で区切られた区間の分岐点が見つからなかった場合には、当該駐車区域内の道路における前記形状点で区切られた全区間の長さを積算し、積算して得られた長さに応じて前記所定距離を設定することを特徴とする車両用運転支援装置。
【請求項5】
請求項1または2において、
前記マップマッチング処理でマッチングした場所が、前記駐車区域内の道路に該当していた場合に、前記地図データ記憶手段に記憶された地図データをもとに、当該駐車区域内の道路における前記形状点で区切られた全区間の長さを積算し、積算して得られた長さに応じて前記所定距離を設定する探索距離設定手段を備えることを特徴とする車両用運転支援装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項において、
前記探索判定手段は、前記進行方向検出手段が検出した前記車両の進行方向に沿った方向に前記走行区間推定手段で推定した区間を順番に辿り、所定距離内に高速道路の本線に該当する区間が存在するか否かを判定することを特徴とする車両用運転支援装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項において、
前記走行区間推定手段の推定誤差範囲を算出する推定誤差範囲算出手段を備え、
前記逆走判断手段は、前記推定誤差範囲算出手段で算出した推定誤差範囲内に併走路が存在した場合には、前記車両が逆走状態であることを判断しないことを特徴とする車両用運転支援装置。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれか1項において、
前記走行区間推定手段の推定誤差範囲を算出する推定誤差範囲算出手段と、
前記駐車区域内の道路が一般道路に対して直接に入退出可能か否かを判定する入退出可能性判定手段と、を備え
前記逆走判断手段は、
前記推定誤差範囲算出手段で算出した推定誤差範囲内に併走路が存在した場合であって、前記入退出可能性判定手段で入退出可と判定した場合には、前記車両が逆走状態であることを判断しない一方、
前記推定誤差範囲算出手段で算出した推定誤差範囲内に併走路が存在した場合であっても、前記入退出可能性判定手段で入退出不可と判定した場合には、その併走路を並走路とみなさず、前記車両が逆走状態であることを判断することを特徴とする車両用運転支援装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項において、
前記逆走判断手段は、
前記探索判定手段で所定距離内に高速道路の本線に該当する区間が存在すると判定した場合に、前記車両が前記駐車区域内の進入路および退出路のいずれかを走行中であるものとし、前記車両が前記駐車区域内の進入路および退出路のいずれかを走行中であること、および前記進行方向検出手段が検出した前記車両の進行方向ならびに前記道路データのうちの一方通行属性に基づいて、前記車両が逆走状態であることを判断する一方、
前記探索判定手段で所定距離内に高速道路の本線に該当する区間が存在すると判定しなかった場合に、前記車両が前記駐車区域内における進入路および退出路以外の道路を走行中であるものとし、前記車両が逆走状態であることを判断しないことを特徴とする車両用運転支援装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−191810(P2011−191810A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−54928(P2010−54928)
【出願日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】