説明

車両用電力伝送装置及び車両用電源システム

【課題】伝送路を容易に形成して電力を無線で伝送することが可能な車両用電力伝送装置及び車両用電源システムを提供する。
【解決手段】車両用電源システム100は、電源部101と車両用電力伝送装置102とを備え、車両用電力伝送装置102は、1つの無線電力送電部110と複数の無線電力受電部120とを備えている。送電部110は、電源部101から供給される電力を、無線電力として共振周波数が一致する無線電力受電部120に伝送する。送電部110から無線電力を受電した無線電力受電部120は、これに接続された負荷10に電力を供給する。複数の無線電力受電部120は、それぞれの共振周波数を選択するための受電側共振周波数選択手段121を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用電源から車両に搭載された電気負荷に電力を非接触で供給するための車両用電力伝送装置及び車両用電源システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載されている電気負荷(以下では、単に負荷という)に電力を供給するために、車両用電源であるバッテリから各負荷にワイヤハーネス(W/H)が配索されている。このワイヤハーネスの配線をなくして結線作業を不要とするための技術が、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の電力伝送装置は、ダッシュパネル部やインストルメントパネルといった従来からある車両内装部材を利用して導波路を構成している。導波路内に挿入されたアンテナからマイクロ波を発信し、このマイクロ波が導波路内を走波することで無線電力伝送が可能になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−52137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、マイクロ波は周波数が高いため、指向性が強く直線的に伝わる性質が強いことから、ある限定的な範囲内でしか電力伝送することができず、上記範囲から逸脱すれば負荷が動作しないおそれがある。また、方向がずれるとエネルギーロスが大きくなり、伝送効率が悪くなる。さらに上記の性質によれば、給電先の負荷を追加する場合には、マイクロ波を発生させるアンテナを負荷毎に用意するか、自由に方向を変更可能な機構とする必要があり、部品の複雑化、部品点数の増加によりコスト高になってしまう。
【0005】
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、伝送路を容易に形成して電力を無線で伝送することが可能な車両用電力伝送装置及び車両用電源システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の車両用電力伝送装置の第1の態様は、所定の電源から電力を入力して無線電力を発生させる無線電力送電部と、前記無線電力送電部から前記無線電力を受電して接続先の負荷に給電する無線電力受電部と、を備え、前記無線電力送信部から前記無線電力受電部への前記無線電力の伝送は、前記無線電力送信部と前記無線電力受電部とが同じ共振周波数で磁気共鳴することで行われることを特徴とする。
【0007】
本発明の車両用電力伝送装置の他の態様は、前記無線電力受電部を2以上備え、前記無線電力受電部のそれぞれが、前記共振周波数で磁気共鳴して前記無線電力送電部から前記無線電力を受電することを特徴とする。
【0008】
本発明の車両用電力伝送装置の他の態様は、前記無線電力受電部は、2以上の異なる周波数からいずれか1つを選択して該無線電力受電部の共振周波数がこれに一致するように調整する受電側共振周波数選択手段をそれぞれ備え、前記接続先の負荷に給電するときは、前記受電側共振周波数選択手段を用いて前記無線電力送電部の共振周波数と一致する周波数を該無線電力受電部の共振周波数に選択し、前記接続先の負荷に給電しないときは、前記受電側共振周波数選択手段を用いて前記無線電力送電部の共振周波数と一致しない周波数を該無線電力受電部の共振周波数に選択することを特徴とする。
【0009】
本発明の車両用電力伝送装置の他の態様は、前記無線電力送電部は、2以上の異なる周波数からいずれか1つを選択して該無線電力送電部の共振周波数がこれに一致するように調整する送電側共振周波数選択手段を備え、前記電源から入力した電力を所定の周波数の交流電力に変換して前記無線電力送電部に供給する周波数変換部をさらに備え、前記送電側共振周波数選択手段は、前記無線電力送電部の共振周波数を選択すると、前記交流電力の周波数が前記選択された共振周波数に一致するように前記周波数変換部を制御することを特徴とする。
【0010】
本発明の車両用電源システムの第1の態様は、電力を供給する電源部と、上記態様のいずれか1つに記載の車両用電力伝送装置と、を備えることを特徴とする。
【0011】
本発明の車両用電源システムの他の態様は、前記電源部は、1以上の周波数の交流電力を前記車両用電力伝送装置に供給することを特徴とする。
【0012】
本発明の車両用電源システムの他の態様は、前記電源部は、直流電力を供給する直流電源と、前記直流電力を所定周波数の交流電力に変換するインバータとを備えることを特徴とする
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、伝送路を容易に形成して電力を無線で伝送することが可能な車両用電力伝送装置及び車両用電源システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施形態に係る車両用電力伝送装置及び車両用電源システムの構成を示すブロック図である。
【図2】複数の受電側共振周波数選択手段を統括して制御するように構成された第1実施形態の車両用電力伝送装置及び車両用電源システムの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る車両用電力伝送装置及び車両用電源システムの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第3実施形態に係る車両用電力伝送装置及び車両用電源システムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の好ましい実施の形態における車両用電力伝送装置及び車両用電源システムについて、図面を参照して詳細に説明する。なお、同一機能を有する各構成部については、図示及び説明簡略化のため、同一符号を付して示す。
【0016】
(第1実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る車両用電力伝送装置及び車両用電源システムを、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態の車両用電力伝送装置及び車両用電源システムの構成を示すブロック図である。車両用電源システム100は、電源部101と、車両用電力伝送装置102とを備え、車両用電力伝送装置102から負荷10に電力が供給される。
【0017】
また、本実施形態の車両用電力伝送装置102は、無線電力送電部110と、無線電力受電部120とを備えている。車両用電力伝送装置102は、無線電力送電部110を1つ備え、無線電力受電部120については、これを1つ備える構成とすることができ、あるいは2以上備えていてもよい。図1に示す車両用電力伝送装置102は、一例として、無線電力受電部120を3つ備える構成としている。3つの無線電力受電部120(それぞれを120−1〜3とする)には、それぞれ負荷10(それぞれを10−1〜3とする)が接続されている。
【0018】
なお、無線電力受電部120から電力を供給される負荷10は、それぞれが単体または複数の電気機器であってよいが、各負荷への電力供給を制御している電子制御ユニット(ECU)としてもよい。すなわち、本実施形態の車両用電源システム100は、ECUに電力供給する電源システムとすることができ、複数あるECUへの電力供給を制御するように構成することができる。
【0019】
無線電力送電部110は、所定の共振周波数(faとする)で共振する共振回路の構成を有しており、電源部101から入力した交流電力で共振周波数faの無線電力を発生させる。同様に、無線電力受電部120−1〜3も、それぞれの共振周波数(fb−1〜3とする)で共振する共振回路の構成を有している。共振回路は、インダクタンスLのコイルと静電容量Cのコンデンサを用いて構成することができる。
【0020】
本実施形態の車両用電力伝送装置102では、無線電力送電部110の共振周波数faと無線電力受電部120−1〜3のいずれかの共振周波数fb(fb−1〜3のいずれか1つ以上)が一致するとき、共振周波数が一致する無線電力送電部110と無線電力受電部120との間で磁気共鳴が発生する。これにより、送電部110は、電源部101から供給される電力を、無線電力(電磁エネルギー)としてfaに一致する共振周波数を有する無線電力受電部120に伝送する。送電部110から無線電力を受電した無線電力受電部120は、これに接続された負荷10に電力を供給する。
【0021】
上記説明のように、本実施形態の車両用電源システム100及び車両用電力伝送装置102によれば、無線電力送電部110は共振周波数が一致する無線電力受電部120に対してのみ無線電力を供給することができることから、負荷10を選択して電力供給を行わせることが可能となる。電力供給を行わせる負荷を選択する手段として、本実施形態では無線電力受電部120−1〜3に、それぞれの共振周波数を選択するための受電側共振周波数選択手段121−1〜3を設けている。
【0022】
無線電力受電部120は、例えば共振回路のインダクタンスLと静電容量Cを変更することで異なる共振周波数で共振させることができる。そこで、インダクタンスLと静電容量Cを変えて異なる周波数(f1、f2、・・・fnとする)で共振できるように無線電力受電部120を構成しておき、受電側共振周波数選択手段121(121−1〜3)を用いて周波数f1、f2、・・・fnからいずれか1つを選択して共振周波数にすることができるようにしておく。受電側共振周波数選択手段121は、選択された周波数に対応して、無線電力受電部120の共振周波数が選択された周波数に一致するように、例えば共振回路のインダクタンスLや静電容量Cを変更する。
【0023】
複数の無線電力受電部120は、それぞれが受電側共振周波数選択手段121を有していることから、それぞれで共振周波数を変更することが可能となる。受電を必要とする負荷10を接続した無線電力受電部120は、受電側共振周波数選択手段121を用いて無線電力送電部110の共振周波数faに一致する周波数を共振周波数に選択し、受電を必要としない負荷10を接続した無線電力受電部120は、受電側共振周波数選択手段121を用いて無線電力送電部110の共振周波数faに一致しない周波数を共振周波数に選択する。これにより、無線電力送電部110は、共振周波数faに一致する共振周波数が設定された無線電力受電部120だけに無線電力を供給することになり、受電を必要とする負荷10に対してのみ給電することが可能となる。
【0024】
なお上記では、無線電力受電部120−1〜3が、それぞれ同じ周波数の組(f1、f2、・・・fn)を持ち、これから受電側共振周波数選択手段121(それぞれ121−1〜3)を用いて共振周波数を選択できるものとして説明したが、無線電力受電部120毎に異なる周波数を共振周波数に選択できるようにしておいてもよいのは言うまでもない。
【0025】
本実施形態の車両用電源システム100及び車両用電力伝送装置102によれば、電源部101に1つの車両用電力伝送装置110を接続し、1以上の負荷10に1以上の無線電力受電部120を接続することで、磁気共鳴により無線電力送電部110から各無線電力受電部120に電力を無線で伝送させることが可能となる。これにより、W/Hの配索量を低減してその組み付け作業量を削減するとともに、W/Hの削減により車両の軽量化を図ることが可能となる。
【0026】
また、給電対象の負荷を追加する場合には、電源部101及び無線電力送電部110に変更を加えることなく、無線電力受電部120を追加してこれに追加の負荷を接続するだけで、追加の負荷に電力を供給することが可能となる。
【0027】
さらに、無線電力受電部120に受電側共振周波数選択手段121を設けて複数の周波数の中から共振周波数を選択可能にすることで、無線電力送電部110と同じ共振周波数が選択された無線電力受電部120のみに給電させることが可能となる。その結果、複数の負荷のうち給電を必要とする負荷だけに給電を行い、それ以外の負荷には給電しないようにすることができ、不要な給電を停止して電源の利用を効率化させることができる。
【0028】
図1に示す第1実施形態の車両用電源システム100及び車両用電力伝送装置102では、複数の無線電力受電部120のそれぞれの共振周波数を、それぞれに設けられた受電側共振周波数選択手段121を用いてそれぞれで設定する構成となっている。これに対し、各受電側共振周波数選択手段121を統括して制御することで、複数ある受電側共振周波数選択手段121のそれぞれの共振周波数を一括して選択できるようにすることも可能である。複数の受電側共振周波数選択手段121を統括して制御するように構成された車両用電源システム100’の構成図を図2に示す。
【0029】
図2に示す両用電源システム100’では統括制御部103が追加されており、統括制御部103が各受電側共振周波数選択手段121を統括して制御するようにしている。このような構成とすることにより、統括制御部103は車両の状況に応じて負荷への電源供給を適切に制御することが可能となる。例えば、走行中に不具合が発生した場合には、車両の安全停止に必要な負荷への電源供給を優先させ、それ以外の負荷への電源供給を停止させるように各受電側共振周波数選択手段121を制御することが可能となる。
【0030】
(第2実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る車両用電力伝送装置及び車両用電源システムを、図3を用いて説明する。図3は、本実施形態の車両用電力伝送装置及び車両用電源システムの構成を示すブロック図である。本実施形態の車両用電源システム200は、電源部201と車両用電力伝送装置202とを備え、車両用電力伝送装置202は、無線電力送電部210と無線電力受電部220とを備えている。
【0031】
第1実施形態の車両用電源システム100では、無線電力受電部120がその共振周波数を複数の周波数の中から選択可能に構成されていた。これに対し、本実施形態の車両用電源システム200では、無線電力送電部210がその共振周波数を複数の周波数(f1、f2、・・・fn)の中から選択可能に構成している。なお、ここでは無線電力送電部210が選択可能な周波数を、第1実施形態の無線電力受電部120が選択可能な周波数(f1、f2、・・・fn)と同じにしているが、必ずしも同じである必要はなく、異なる周波数の組とすることができ、周波数の個数nも異なっていてよい。
【0032】
無線電力送電部210から無線電力を共振周波数を変えて伝送できるようにするためには、無線電力送電部210の共振周波数を伝送先の無線電力受電部220の共振周波数に一致させるとともに、電源部201の周波数も伝送先の共振周波数に合わせる必要がある。そこで本実施形態では、車両用電力伝送装置202に周波数変換部212を設け、電源部201から受電した所定周波数の交流電源を周波数変換部212で伝送先の共振周波数に変換する構成としている。そして、伝送先の共振周波数に変換された交流電源を周波数変換部212から無線電力送電部210に供給している。なお、電源の構成はこれに限定されず、例えば電源部201を直流電源とし、インバータを設けて直流電源を伝送先の共振周波数の交流電源に変換し、これを無線電力送電部210に供給するようにしてもよい。
【0033】
無線電力送電部210は、複数の周波数(f1、f2、・・・fn)の中から共振周波数を選択するために送電側共振周波数選択手段211を備えている。送電側共振周波数選択手段211は、例えば無線電力送電部210が有する共振回路のインダクタンスLや静電容量Cを変更することで、共振周波数が選択された周波数に一致するように調整する。それと同時に、選択された周波数の交流電源が無線電力送電部210に供給されるように、周波数変換部212を制御する。
【0034】
一方、複数の無線電力受電部220(220−1〜3)は、それぞれ1つの共振周波数を有している。そして、無線電力送電部210で選択された共振周波数を有する無線電力受電部220のみが無線電力送電部210から無線電力を受電することができる。これにより、無線電力送電部210で選択された共振周波数を有する無線電力受電部220に接続された負荷10のみが、電源部201から電力が供給される。無線電力送電部210の共振周波数として選択可能な複数の周波数f1、f2、・・・fnには、無線電力受電部220の共振周波数が含まれるものとする。
【0035】
本実施形態の車両用電源システム200及び車両用電力伝送装置202によれば、複数の無線電力受電部220がそれぞれ1つの共振周波数を有するとともに、無線電力送電部210が複数の周波数(f1、f2、・・・fnとする)の中から共振周波数を選択できるようにすることで、送電側で電力を供給する負荷10を選択して供給することが可能となる。すなわち、送電側で電力供給する対象の負荷10が選択されると、これを接続している無線電力受電部220の共振周波数(対象の共振周波数)を求める。そして、無線電力送電部210の共振周波数及び周波数変換部212から出力される交流電源の周波数が、対象の共振周波数に一致するように、送電側共振周波数選択手段211を用いて無線電力送電部210及び周波数変換部212を調整する。これにより、送電側で選択された負荷10のみに電力供給することが可能となる。
【0036】
(第3実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る車両用電力伝送装置及び車両用電源システムを、図4を用いて説明する。図4は、本実施形態の車両用電力伝送装置及び車両用電源システムの構成を示すブロック図である。本実施形態の車両用電源システム300は、電源部301と車両用電力伝送装置302とを備え、車両用電力伝送装置302は、無線電力送電部310と無線電力受電部320とを備えている。
【0037】
本実施形態の車両用電源システム300では、無線電力送電部310及び無線電力受電部320が、ともにその共振周波数を複数の周波数(f1、f2、・・・fnとする)の中から選択可能に構成されている。なお、ここでは無線電力送電部310が選択可能な周波数と、無線電力受電部320が選択可能な周波数とを、ともに同じ複数の周波数(f1、f2、・・・fn)としているが、必ずしも同じである必要はなく、異なる周波数の組とすることができ、周波数の個数nも異なっていてよい。また、複数の無線電力受電部320でも、それぞれで選択可能の周波数が異なっていてもよい。
【0038】
無線電力送電部310がその共振周波数を複数の周波数(f1、f2、・・・fnとする)の中から選択可能であることにより、例えば、車両の走行状態に応じて無線電力を供給するための共振周波数を変更することができる。また、無線電力受電部320がその共振周波数を複数の周波数(f1、f2、・・・fnとする)の中から選択可能であることにより、それぞれに接続された負荷10をどの走行状態のときに起動させるかを無線電力受電部320を単位に選択することができる。これにより、車両の走行状態に応じて起動させるべき負荷10を柔軟に選択することができる。
【0039】
なお、本実施の形態における記述は、本発明に係る車両用電力伝送装置及び車両用電源システムの一例を示すものであり、これに限定されるものではない。本実施の形態における車両用電力伝送装置及び車両用電源システムの細部構成及び詳細な動作等に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0040】
10 負荷
100、100’、200、300 車両用電源システム
101、201、301 電源部
102、202、302 車両用電力伝送装置
103 統括制御部
110、210、310 無線電力送電部
120、220、320 無線電力受電部
121、321 受電側共振周波数選択手段
211、311 送電側共振周波数選択手段
212、312 周波数変換部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の電源から電力を入力して無線電力を発生させる無線電力送電部と、
前記無線電力送電部から前記無線電力を受電して接続先の負荷に給電する無線電力受電部と、を備え、
前記無線電力送信部から前記無線電力受電部への前記無線電力の伝送は、前記無線電力送信部と前記無線電力受電部とが同じ共振周波数で磁気共鳴することで行われる
ことを特徴とする車両用電力伝送装置。
【請求項2】
前記無線電力受電部を2以上備え、
前記無線電力受電部のそれぞれが、前記共振周波数で磁気共鳴して前記無線電力送電部から前記無線電力を受電する
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用電力伝送装置。
【請求項3】
前記無線電力受電部は、
2以上の異なる周波数からいずれか1つを選択して該無線電力受電部の共振周波数がこれに一致するように調整する受電側共振周波数選択手段をそれぞれ備え、
前記接続先の負荷に給電するときは、前記受電側共振周波数選択手段を用いて前記無線電力送電部の共振周波数と一致する周波数を該無線電力受電部の共振周波数に選択し、前記接続先の負荷に給電しないときは、前記受電側共振周波数選択手段を用いて前記無線電力送電部の共振周波数と一致しない周波数を該無線電力受電部の共振周波数に選択する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用電力伝送装置。
【請求項4】
前記無線電力送電部は、2以上の異なる周波数からいずれか1つを選択して該無線電力送電部の共振周波数がこれに一致するように調整する送電側共振周波数選択手段を備え、
前記電源から入力した電力を所定の周波数の交流電力に変換して前記無線電力送電部に供給する周波数変換部をさらに備え、
前記送電側共振周波数選択手段は、前記無線電力送電部の共振周波数を選択すると、前記交流電力の周波数が前記選択された共振周波数に一致するように前記周波数変換部を制御する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両用電力伝送装置。
【請求項5】
電力を供給する電源部と、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両用電力伝送装置と、を備える
ことを特徴とする車両用電源システム。
【請求項6】
前記電源部は、1以上の周波数の交流電力を前記車両用電力伝送装置に供給する
ことを特徴とする請求項5に記載の車両用電源システム。
【請求項7】
前記電源部は、直流電力を供給する直流電源と、前記直流電力を所定周波数の交流電力に変換するインバータとを備える
ことを特徴とする請求項5に記載の車両用電源システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−62903(P2013−62903A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−198171(P2011−198171)
【出願日】平成23年9月12日(2011.9.12)
【出願人】(000005290)古河電気工業株式会社 (4,457)
【出願人】(391045897)古河AS株式会社 (571)