説明

車両用電子機器

【課題】結露が発生する部品等の下方に配されたとしても、コネクタ接続部に水が付着するのを防止することができると共に、製造コストや取り付け作業に要する手間を最小限に抑制可能な車両用電子機器の提供を目的とした。
【解決手段】電子機器10の筐体20は、接続面50cと、これに対して交差する側面50d,50eとを有する直方体状の収容部50を備えている。側面50d,50eには、筐体20の外側に向けて突出した案内リブ60が設けられている。案内リブ60は、接続面50c側に設けられたコネクタ接続部22に相当する領域Xを上方から覆う位置Zから下方に向けて延びるように形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、結露等による水の落下が懸念される部位に取り付けられる車両用電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、下記特許文献1に開示されているような取り付け構造が、車両用電子機器の取り付けのために採用されている。このような取り付け構造を採用することにより、機器取付筐体に形成された開口部に電子機器を装着すると共に、前述した機器取付筐体に形成された保持用爪部やストッパ部によって開口部に装着された電子機器が脱落しないよう、しっかりと保持することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−176253号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に開示の取り付け構造により車両用電子機器を取り付けた場合は、上方にエアコンダクトなどの結露が発生する部品が存在すると、この部品から落下してきた水が電子機器に設けられたコネクタ接続部に付着するなどして不具合の原因となってしまうという問題があった。また、コネクタ接続部に対する水の付着を防止するために、コネクタ接続部を保護するためのシートやカバーを取り付けることも可能であるが、かかる構成とした場合は、シートなどを設ける分だけ製造コストが上昇してしまったり、電子機器の取り付けに手間を要するという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、結露が発生する部品等の下方に配されたとしても、コネクタ接続部に水が付着するのを防止することができると共に、製造コストや取り付け作業に要する手間を最小限に抑制可能な車両用電子機器の提供を目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決すべく提供される本発明の車両用電子機器は、電子部材を内蔵する筐体を有し、前記筐体が、他の機器を前記電子部材に対して電気的に接続するためのコネクタ接続部を備えた一の側面と、前記一の側面に対して左右に位置する他の側面とを有するものである。本発明の車両用電子機器は、前記他の側面に、前記一の側面に対して左右方向に突出した案内リブが設けられており、前記案内リブが、前記コネクタ接続部に相当する領域を上方から覆う位置から下方に向けて延びるように形成されていることを特徴としている。
【0007】
また、本発明の車両用電子機器は、車両側に前記筐体を固定するための固定部が、前記筐体の天面側に形成されており、前記案内リブが、前記固定部から連続するように形成されていることを特徴とするものであってもよい。
【0008】
本発明の車両用電子機器は、案内リブが設けられた側面に、前記案内リブと交差し、前記筐体の外側に向けて突出した補強リブが設けられているものであってもよい。かかる構造とした場合は、前記案内リブが、前記補強リブよりも前記筐体の側面から外側に向けて突出していることが望ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明の車両用電子機器は、筐体を構成する側面のうちコネクタ接続部が設けられた面の左右に位置する他の側面に、案内リブが形成されている。また、この案内リブは、コネクタ接続部が設けられた領域を上方から覆う位置から下方に延びるように形成されている。したがって、エアコンダクトなどのような結露が発生する部品等の下方に本発明の車両用電子機器が配されたとしても、案内リブが水除けとして機能し、コネクタ接続部に水が付着するのを防止することができる。また、案内リブが下り勾配を有するものであるため、上方から落下してきた水滴をスムーズに排除することが可能である。
【0010】
また、本発明の車両用電子機器では、上方から落下してきた水がコネクタ接続部に到達することなく、案内リブによって下方に案内されるため、コネクタ接続部を防水するためのシートを取り付ける等の防水対策を別途行う必要がない。したがって、本発明によれば、防水対策のためにシート類を準備する必要がない分だけ製造コストを抑制できると共に、車両用電子機器の取り付け作業をより一層簡便なものとすることができる。
【0011】
ここで、車両側に前記筐体を固定するための固定部が、筐体の天面側に設けられている場合は、結露等によって発生した水が、この固定部に落下したり、固定部を伝うなどして筐体側に至る可能性がある。
【0012】
そこで、かかる可能性を回避すべく、本発明では固定部をコネクタ接続部を備えた側面から離れる方向に延びるように形成し、案内リブが、固定部から連続するように形成されている。これにより、固定部に落下等してきた水が案内リブに沿って流れ、コネクタ接続部に至るのを防止することができる。
【0013】
本発明の車両用電子機器は、上述したように案内リブが設けられた側面に、案内リブと交差し、前記筐体の外側に向けて突出した補強リブを設けることにより、筐体の剛性を向上させることができる。また、上述したように補強リブよりも案内リブの方が筐体の側面から外側に向けて突出した構成とすることにより、案内リブに沿って流れる水が補強リブに干渉することなく下方に案内されることになり、コネクタ接続部に水が付着するのを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両用電子機器を車両側に取り付けた状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る車両用電子機器を車両側に取り付けた状態を示す側面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る車両用電子機器を示す斜視図である。
【図4】(a)〜(c)はそれぞれ車両用電子機器の変形例を示す側面図である。
【図5】(a)〜(d)はそれぞれ車両用電子機器の変形例を示す側面図である。
【図6】車両用電子機器の変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の一実施形態に係る車両用電子機器10(以下、単に「電子機器10」とも称す)について、図面を参照しつつ詳細に説明する。電子機器10は、例えばECU(エンジンコントロールユニット)のような車両に搭載される電子部材を内蔵する機器である。図1や図2に示すように、電子機器10は、結露等によって水分が発生する可能性のある構造物12の下方に設置されるものである。本実施形態の電子機器10は、車両室内の空調用として設けられたエアコンのダクト(構造物12)の下方に設けられた円筒状のビーム14に対して固定される。
【0016】
電子機器10の筐体20は樹脂製であり、図2や図3に示すように、車両側への固定に使用される固定部30と、電子部材が収容される収容部50とを一体成型したものである。固定部30は、収容部50の天面50aから上方に向けて延びるように形成されており、後に詳述する収容部50の側面50cよりも水平方向に飛び出た位置(外れた位置)に存在している。固定部30には、突起32や孔34が設けられている。電子機器10は、突起32をビーム14に形成された孔に挿通させることにより筐体20を位置決めするとともに、孔34に挿通されたボルト18により固定部30をビーム14に対して固定させることにより、図2に示すようにビーム14から吊り下がった状態となるように装着することができる。
【0017】
収容部50は、天面50a、底面50b、及び側面50c〜50fの6面を備えた略直方体状の外観形状を有するものであり、内部に電子部材を収容するためのスペースを備えている。収容部50は、側面50c(以下、「接続面50c」とも称す)が手前側に向き、側面50f(以下、「背面50f」とも称す)が奥側に向くように設置される。接続面50cには、コネクタ接続部22が設けられている。コネクタ接続部22には、収容部50に収容されている電子部材を外部機器に対して電気的に接続するためのコネクタ24が設けられている。コネクタ24は、メス型のものであり、図1に示すように、他の機器(図示せず)との間をつなぐための配線70の端部に設けられたオス型のコネクタ72を差し込み接続することが可能とされている。
【0018】
側面50d及びその裏面側の側面50eは、それぞれ上述した接続面50cに対して左右に位置しており、接続面50cに対して略直交(交差)する面である。図2や図3に示すように、側面50d,50eには、案内リブ60と、補強リブ62とが設けられている。案内リブ60は、側面50d,50eから筐体20(収容部50)の外側、すなわち図2の紙面に対して鉛直方向に向けて突出している。案内リブ60は、側面50d,50eにおいて、接続面50c側から背面50f側に向けて下り勾配となるように形成されている。案内リブ60は、上述した固定部30の先端部分から連続するように形成されている。
【0019】
案内リブ60は、側面50d,50eを正面視した状態において、上述したコネクタ接続部22に相当する領域Xを上方から覆う位置から下方に向けて略直線的に延びるように形成されている。そのため、案内リブ60は、コネクタ接続部22に相当する領域Xの上方において、庇のような役割を果たしている。具体的には、図2に示すように、水平面Hを想定した場合に、この水平面H上に領域Xを投影することにより形成される投影領域A1が、案内リブ60を水平面H上に投影することにより形成される投影領域A2内に含まれている。また、案内リブ60は、コネクタ接続部22よりも上方側(天面50a側)の位置から下方に向けて延びるように形成されている。
【0020】
言い換えれば、案内リブ60は、コネクタ接続部22に相当する領域Xの上方側であって、領域Xの鉛直上方に相当する位置を基準位置Yとした場合、この基準位置Yよりも筐体20(接続面50c)から離れる方向に外れた位置Zを起点とし、背面50f側に向けて下り勾配となるように形成されている。また、案内リブ60の下端部は、側面50d,50eの略中心まで到達している。
【0021】
補強リブ62は、収容部50の側面50d,50eにおいて幅方向に向けて延びるように形成されている。本実施形態では、収容部50の高さ方向に4本の補強リブ62が、それぞれ所定の間隔ごとに形成されている。なお、本実施形態では、電子機器10の搭載スペースを可能な限り抑制しつつ、十分な補強効果を確保し、筐体20内への水入りを防止するとの観点から、補強リブ62が側面50d,50eにおいて収容部50の上方側の領域に偏って設けた構成とされているが、側面50d,50eの下方側の領域にも補強リブ62が設けられていてもよい。
【0022】
図2や図3に示すように、補強リブ62は、それぞれ上述した案内リブ60と交差しているが、案内リブ60の方が補強リブ62よりも側面50d,50eの表面から筐体20の外側(図2の紙面鉛直方向)に向けて大きく突出している。そのため、仮に上方から落下してきた水が補強リブ62を伝うようなことがあっても、その流れを案内リブ60によって遮ることができる。
【0023】
続いて、本実施形態に係る電子機器10の取り付け構造について、説明する。図1や図2に示すように、電子機器10は、筐体20の上方側に設けられた固定部30の突起32を車両側のビーム14に設けられた孔に差し込むことにより位置決めし、ボルト18によって固定することにより設置される。これにより、電子機器10は、筐体20がビーム14からつり下げられ、エアコンのダクトなどの構造物12の下方に配置された状態となる。また、図2に示すように、筐体20は、手前側に接続面50cが向き、奥側に背面50fが向いた状態となる。また、筐体20は、背面50f側が接続面50cよりも持ち上がった状態、言い換えれば接続面50cがやや下方に向けて傾いた状態となる。
【0024】
上述したようにして電子機器10がビーム14に対して取り付けられると、図1に示すようにコネクタ24に他の機器(図示せず)に繋がる配線70の端部に設けられたコネクタ72が差し込まれ、接続される。配線70は、上方からいったん電子機器10の筐体20よりも下方側の位置まで下がった後、上方に向けて立ち上がるように屈曲させた状態とされ、コネクタ72を斜め下方から上方のコネクタ24に向けて差し込むようにして電子機器10側に接続される。このようにして配線70の中途に最下点となる屈曲部分を形成することにより、仮に配線70を伝って水が流れた場合であっても、この水がコネクタ24,72側に到達するのを防止することができる。
【0025】
上述したようにして電子機器10が車両側に取り付けられた場合は、エアコンの作動により構造物12(ダクト)側から水分が電子機器10側に落下してきても、この水分がコネクタ接続部22(コネクタ24,72)側に向けて流れてしまうのを防止することができる。すなわち、構造物12側から水滴が落下してくる経路としては、図2に矢印C1によって示すように構造物12から直接筐体20側に落下してくる経路(以下、「直接滴下経路」とも称す)と、矢印C2で示すように構造物12からビーム14や固定部30の表面を伝って筐体20側に落下してくる経路(以下、「表面伝達経路」とも称す)とが想定されるが、これらのいずれの経路で落下してくる場合であっても、水滴がコネクタ接続部22に付着するのを防止することができる。
【0026】
さらに詳細に説明すると、上述したように、案内リブ60は、筐体20を側面50d,50e側から視認した状態において、コネクタ接続部22に相当する領域Xを上方から覆う位置から下方に延びるように形成されている。したがって、案内リブ60は、コネクタ接続部22に対して水除けとして機能し、コネクタ接続部22に水が付着するのを防止することができる。また、案内リブ60が接続面50c側から背面50f側に向けて下り勾配となるように形成されており、側面50d,50eの略中央部分にまで至っているため、上述した直接落下経路で落下してきた水滴をコネクタ接続部22から離れる方向に向けてスムーズに案内し、排除することができる。
【0027】
図2に示すように、接続面50cが下方に向けて傾くように設置すると、収容部50の側面50d,50eにおいて接続面50c側から背面50f側に向けて延びるように設けられている補強リブ62が接続面50c側に向けて下り勾配を有する状態となる。しかし、上述した案内リブ60が補強リブ62の中途において交差しており、さらに案内リブ60が補強リブ62よりも側面50d,50eから外側に突出しているため、仮に補強リブ62に水滴が付着した場合であっても、この水滴の流れが案内リブ60によって遮られ、コネクタ接続部22には到達しない。したがって、電子機器10を上述したように装着することにより、構造物12から上述した直接落下経路を経て落下してきてた水滴がコネクタ接続部22に付着するのを防止することができる。
【0028】
また、案内リブ60が固定部30から形成されているため、上述した表面伝達経路を経て水滴が収容部50側に伝達してくる場合にについても、水滴がコネクタ接続部22に付着するのを防止することができる。したがって、上述した直接落下経路及び表面伝達経路のいずれの経路を経て水滴が流れたとしても、この水滴がコネクタ接続部22に至るのを防止することができる。
【0029】
上述したように、電子機器10は、従来技術のようにシートやカバーを取り付ける等の防水対策を施さなくてもコネクタ接続部22を防水することができる。したがって、電子機器10は、防水対策を別途施さなくてもよい分だけ製造コストを抑制し、取り付け作業の省力化を図ることが可能である。
【0030】
本実施形態の電子機器10は、案内リブ60が固定部30の略先端部分(位置Z)を起点として下方側に向けて延びるように形成されたものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、固定部30の中途を起点とするものであってもよい。また、筐体20の傾斜等によっては、図4(a)に示すように固定部30に案内リブ60を設けず、筐体20の上端側を起点として案内リブ60が形成されたものであってもよい。かかる構成とした場合であっても、コネクタ接続部22に相当する領域Xを上方から覆う位置から下方に延びるように形成することにより、構造物12側から落下してくる水がコネクタ接続部22に付着するのを確実に防止できる。
【0031】
本実施形態では、案内リブ60の下端部が側面50d,50eの略中心に位置する例を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図5(a)に示すようにさらに下方側まで延びるように形成されていてもよい。また、案内リブ60は、必ずしも直線的に延びるものである必要はなく、例えば図5(b),(c)に示すように湾曲した形状のものや、図5(d)に示すように屈曲したものなど、適宜の形状とすることが可能である。また、本実施形態では、側面50d,50eの双方に同一形状の案内リブ60を設けた構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、異なる形状の案内リブ60を設けてもよい。
【0032】
本実施形態の電子機器10は、補強リブ62が案内リブ60と交差するように設けられているため、筐体20の剛性が高い。さらに、補強リブ62よりも案内リブ60の方が側面50d,50eの表面から筐体20の外側に突出しているため、案内リブ60に沿って流れる水が補強リブに干渉することなく下方に向けて案内され、排出されることになり、コネクタ接続部22に水が付着するのを確実に防止することができる。
【0033】
なお、本実施形態では、側面50d,50eに補強リブ62を設けた構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば充分な剛性が確保できる場合などは、補強リブ62を備えていないものとしてもよい。また、補強リブ62に相当するものを側面50d,50eの内側に設けるなどして筐体20を補強し、側面50d,50eの表面側に補強リブ62を設けない構成であってもよい。
【0034】
また、補強リブ62は、側面50d,50eにおいて略水平方向に延びるように形成されたものであったが、本発明はこれに限定される訳ではなく、いかなる角度で設けられていてもよい。具体的には、本実施形態で示したものは車両側に取り付けた際に補強リブ62がコネクタ接続部22側に向けて傾いた状態になるものであったが、図4(b)に示すように、電子機器10を車両側に取り付けた状態において補強リブ62が略水平になるものや、図4(c)に示すように補強リブ62が背面50f側に向けて傾いた状態になるものであってもよい。かかる構成とすることにより、仮に補強リブ62に水が付着した場合であっても、この水がコネクタ接続部22側に流れてしまうのを防止することができる。
【0035】
本実施形態では、電子機器10に対して配線70を下方側から立ち上がるように屈曲させ、コネクタ72をコネクタ24に接続することを考慮し、コネクタ接続部22が下方に向けて傾斜するように筐体20を設置する例を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。具体的には、図4(b)に示すように、コネクタ接続部22が上方に向けて傾斜するように設置されるものであってもよく、図4(c)に示すようにコネクタ接続部22が略鉛直となるように設置されるものであってもよい。図4(b),(c)に示すような姿勢で筐体20が設置される場合についても、コネクタ接続部22に相当する領域Xを上方から覆う位置から下方に延びるように形成することにより、構造物12側から落下してくる水がコネクタ接続部22側に流れて付着することを防止できる。
【0036】
本実施形態で示した筐体20は、収容部50と固定部30とが一体的に形成されたものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、両者が別々に構成されていてもよい。また、収容部50は、複数の部材によって構成されるものであっても良い。具体的には、図6に示すように上述した筐体20を正面側および背面側の側面50c、50fを取り除いた筒状の部材からなる本体ユニット80と、電子部材を内蔵しコネクタ接続部22に相当する部分を備えた電子部材ユニット82とによって構成し、電子部材ユニット82を本体ユニット80に差し込んで一体化することにより筐体20を構成するものとしてもよい。かかる構成とする場合についても、本実施形態の電子機器10と同様に構造物12側から落下して来た水がコネクタ接続部22に付着し、故障等するのを防止することが可能となる。
【0037】
本実施形態では、固定部30が筐体20において収容部50の天面50a側に設けられ、収容部50が吊り下がるように設置可能なものを例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、固定部30と同様に筐体20を車両側に固定するための構成を底面50bや他の側面50c〜50fなどに設けた構成としてもよい。
【符号の説明】
【0038】
10 車両用電子機器(電子機器)
20 筐体
22 コネクタ接続部
24 コネクタ
30 固定部
50 収容部
50a 天面
50c 側面(接続面)
50d,50e 側面
60 案内リブ
62 補強リブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部材を内蔵する筐体を有し、
前記筐体が、他の機器を前記電子部材に対して電気的に接続するためのコネクタ接続部を備えた一の側面と、前記一の側面に対して左右に位置する他の側面とを有するものであり、
前記他の側面に、前記一の側面に対して左右方向に突出した案内リブが設けられており、
前記案内リブが、前記コネクタ接続部に相当する領域を上方から覆う位置から下方に向けて延びるように形成されていることを特徴とする車両用電子機器。
【請求項2】
車両側に前記筐体を固定するための固定部が、前記筐体の天面側に形成されており、
前記案内リブが、前記固定部から連続するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用電子機器。
【請求項3】
案内リブが設けられた側面に、前記案内リブと交差し、前記筐体の外側に向けて突出した補強リブが設けられており、
前記案内リブが、前記補強リブよりも前記筐体の側面から外側に向けて突出していることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用電子機器。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図1】
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【公開番号】特開2011−168069(P2011−168069A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−30876(P2010−30876)
【出願日】平成22年2月16日(2010.2.16)
【出願人】(000002967)ダイハツ工業株式会社 (2,560)
【Fターム(参考)】