説明

車両用電源制御システム

【課題】車両用電源制御システムにおいて、低電圧2次電池を用いたまま、電力容量を高めることである。
【解決手段】車両用電源制御システム20は、2次電池24と、電圧変換器26と、インバータ回路32と、電力ブースト回路28と、制御装置70を備える。電力ブースト回路28は、スーパキャパシタ50とリアクタンス52とスイッチング素子46,48とを含んで構成される。制御装置70は、回転電機14の発電電力によりスーパキャパシタ50を充電するSC充電モード処理部72と、スーパキャパシタ50から2次電池24を充電する2次電池充電モード処理部74と、2次電池24とスーパキャパシタ50からの放電により回転電機14に駆動電力を供給する並列放電モード処理部76と、スーパキャパシタ50から放電を行って回転電機14に駆動電力を供給するSC放電モード処理部78を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用電源制御システムに係り、特に、2次電池と電圧変換器とインバータ回路とを有する車両用電源制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両用電源としては、以前から14V電源としての14V蓄電池が用いられている。この14V電源は、車両に搭載される電気機器・電子機器への電力供給源として広く用いられている。ところで、車両用機器が電気・電子化し、また車両が大型化するにつれて、14V蓄電池では供給電力に限界が生じることがある。例えば、車両用ステアリングは、油圧駆動方式からモータ駆動のパワーステアリング方式に変わってきて14V電源の必要性が増加する。また、モータ駆動の車両用パワーステアリングシステムについても、大型車両については操舵に要するトルクが大きくなり、14V電源では供給電力の限界が生じ始めている。
【0003】
なお、本発明に関連する技術としてスーパキャパシタが知られている。スーパキャパシタとは電気二重層キャパシタで、有機電解液とアルミニウムや炭素を原料とした簡単な構造で、内部抵抗が非常に低く、繰り返し充放電寿命が非常に長い蓄電装置である。この特性から、スーパキャパシタは、スタータ等のように充放電回数が非常に多い装置、車両の減速時発電のように短時間の充放電が行われる装置に利用が可能となる。
【0004】
例えば、特許文献1には、対称型スーパキャパシタによる電池残存エネルギの回収方法について述べられている。ここでは、乾電池がその等価直列抵抗が大きいために、電池の寿命が尽きたときでも、残存エネルギが54.3%あり、それまでの放電エネルギよりも多いことを指摘し、乾電池とスーパキャパシタとを組み合わせ併用することにより、エネルギ全体を増やすことができる構成を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−54486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、車両搭載機器の電気・電子化の進展に伴い、14V電源では供給電力に限界が生じることがあり、また、大型車両の場合には、さらにその供給電力の限界が生じやすくなる。これらのことから、14V蓄電池に代えて、42V蓄電池を搭載することが検討されている。しかし、42V蓄電池は、現在のところ、14V蓄電池に比べ、かなりの高価格である。したがって、容易にはその変換を行うことができない。その一方で、車両用電源の高容量化の要求は高まっている。14V以外の低電圧2次電池であっても、これを1段と高電圧の2次電池に変換したいが高価格となる場合にも同様の問題が生じ得る。
【0007】
本発明の目的は、低電圧2次電池を用いたまま、電力容量を高めることを可能とする車両用電源制御システムを提供することである。また、他の目的は、低電圧2次電池として14V電源を用いたまま、電力容量を高めることを可能とする車両用電源制御システムを提供することである。さらに他の目的は、低電圧2次電池として14V電源を用いたまま、電力容量を高めて、さらに高能力のパワーステアリング装置を駆動可能とする車両用電源制御システムを提供することである。以下の手段は、これらの目的の少なくとも1つに貢献する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る車両用電源制御システムは、2次電池に接続され、リアクタンスとスイッチング素子とを含む電圧変換器と、一方側で電圧変換器と接続され、他方側で負荷装置に接続されるインバータ回路と、電圧変換器と並列にインバータ回路の一方側に接続され、スーパキャパシタとリアクタンスとスイッチング素子とを含む電力ブースト回路と、負荷装置の運転状態に応じ、電力ブースト回路に対する充放電を制御する制御装置と、を備え、制御装置は、負荷装置側からの回生エネルギの供給によってインバータ回路からスーパキャパシタに流れ込む電流が予め定めた閾値電流以下のときには、スーパキャパシタ側に電流を供給してスーパキャパシタに接続されるリアクタンスに電磁エネルギを蓄積し、スーパキャパシタに流れ込む電流が予め定めた閾値電流を超えるときには、スーパキャパシタ側に電流を流すことを停止してスーパキャパシタに接続されるリアクタンスの電磁エネルギを放出してスーパキャパシタを充電するSC充電モード処理部と、2次電池の出力電圧が予め定めた閾値電圧以下のときに、電力ブースト回路のスーパキャパシタの放電によってインバータ回路に電力を供給するSC放電モード処理部と、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る車両用電源制御システムにおいて、制御装置は、2次電池の出力電圧が予め定めた閾値電圧を超えるときに、2次電池からのインバータ回路への電力供給と並列的に、電力ブースト回路のスーパキャパシタからインバータ回路に放電して電力供給を行う並列放電モード処理部を含むことが好ましい。
【0010】
また、本発明に係る車両用電源制御システムにおいて、制御装置は、スーパキャパシタから2次電池を充電する2次電池充電モード処理部を含むことが好ましい。
【0011】
また、本発明に係る車両用電源制御システムにおいて、2次電池は、負荷装置が必要とする最大電力量以下のフル充電電力容量を有することが好ましい。
【0012】
また、本発明に係る車両用電源制御システムにおいて、インバータ回路は、負荷装置としての車両用パワーステアリング装置に接続されることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
上記構成により、車両用電源制御システムは、2次電池に接続される電圧変換器と並列にインバータ回路の一方側に接続され、スーパキャパシタとリアクタンスとスイッチング素子とを含む電力ブースト回路を備える。そして、負荷装置側からの回生エネルギの供給によってインバータ回路からスーパキャパシタに電流が供給されスーパキャパシタが充電される。また、2次電池の出力電圧が予め定めた閾値電圧以下のときに、電力ブースト回路のスーパキャパシタの放電によってインバータ回路に電力を供給する。
【0014】
スーパキャパシタは、上記のように構造が簡単であるため、42V電源に比べコストが低く、また内部抵抗が格段に小さいので瞬時的充放電が可能で、繰り返し充放電寿命も十分に長い。したがって、インバータ回路側からの回生エネルギの取得が可能なときにスーパキャパシタを充電しておき、必要なときにスーパキャパシタからの放電でインバータ回路に電力を供給することができる。スーパキャパシタからの電力供給が必要なときとは、2次電池からの電力供給では負荷装置の駆動が十分できないとき、負荷装置が瞬時的に大電流の供給を必要とするが2次電池ではそれを賄えないとき等である。このために予め閾値電圧を設定しておき、2次電池の電圧がこれ以下となるときに、スーパキャパシタから電力供給を受けるものとすることができる。
【0015】
これによって、低電圧2次電池を用いたまま、電力容量を高めることを可能となる。例えば、14電源とスーパキャパシタとの組み合わせによって、14V電源を用いたまま電力容量を高めることが可能となる。
【0016】
また、車両用電源制御システムにおいて、2次電池の出力電圧が予め定めた閾値電圧を超えるときに、2次電池からのインバータ回路への電力供給と並列的に、電力ブースト回路のスーパキャパシタからインバータ回路に放電して電力供給を行う。このようにすることで、2次電池からの電力供給が不足な分をスーパキャパシタで補うことができる。
【0017】
また、車両用電源制御システムにおいて、スーパキャパシタから2次電池を充電する。スーパキャパシタの充電特性は2次電池の充電特性より遥かに高速充電である。したがって、インバータ回路側から取得できる回生エネルギが短時間のものであっても、スーパキャパシタによって十分に充電できる。したがって、インバータ回路側からの回生エネルギで直接2次電池を充電するよりも、スーパキャパシタを介して充電した方が、インバータ回路側からの回生エネルギを高効率で回収できる。
【0018】
また、車両用電源制御システムにおいて、2次電池は、負荷装置が必要とする最大電力量以下のフル充電電力容量を有する。このような場合でも、スーパキャパシタからの電力供給によって、負荷装置はその必要とする最大電力量を受けることが可能となる。
【0019】
また車両用電源制御システムにおいて、インバータ回路は、負荷装置としての車両用パワーステアリング装置に接続される。上記構成によれば、低電圧2次電池として14V電源を用いたまま、電力容量を高めて、さらに高能力のパワーステアリング装置を駆動可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る実施の形態の車両用電源制御システムの構成を示す図である。
【図2】本発明に係る実施の形態において、SC充電モードの前半の電流の流れ方を説明する図である。
【図3】図2に引き続き、SC充電モードの後半の電流の流れ方を説明する図である。
【図4】本発明に係る実施の形態において、2次電池充電モードの電流の流れ方を説明する図である。
【図5】本発明に係る実施の形態において、並列放電モードの電流の流れ方を説明する図である。
【図6】本発明に係る実施の形態において、SC放電モードの前半の電流の流れ方を説明する図である。
【図7】図6に引き続き、SC放電モードの後半の電流の流れ方を説明する図である。
【図8】本発明に係る実施の形態において、車両用電源制御の手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明に係る実施の形態における車両用電源システムのシミュレーションの結果を説明する図で、回転電機の電流が急増した様子を示す図である。
【図10】図9の条件の下で、電力ブースト回路が設けられない従来の電源回路の場合における母線間DC電圧変動の様子を示す図である。
【図11】図9の条件の下で、本発明に係る実施の形態の電力ブースト回路が設けられる電源回路の場合における母線間DC電圧変動の様子を示す図である。
【図12】本発明に係る実施の形態における車両用電源システムのシミュレーションの結果を説明する図で、回転電機の電流が急減した様子を示す図である。
【図13】図12の条件の下で、電力ブースト回路が設けられない従来の電源回路の場合における母線間DC電圧変動の様子を示す図である。
【図14】図12の条件の下で、本発明に係る実施の形態の電力ブースト回路が設けられる電源回路の場合における母線間DC電圧変動の様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態に付き詳細に説明する。なお以下では、負荷として、車両用のパワーステアリング装置を説明するが、回転電機を含む車両搭載装置であればよく、例えば、車両用ワイパ装置、換気扇を含む空調装置、ブロワモータを含む装置等であってもよい。また、以下では、負荷である1つの回転電機に対応して1つのインバータ回路を備える電源回路の制御について説明するが、勿論2つの回転電機に対応して2つのインバータ回路を備える場合であってもよく、それ以上の数のインバータ回路を備えるものであってもよい。また、電源回路の構成として、2次電池、電圧変換器、平滑コンデンサ、インバータ回路を有するものとして説明するが、その他の要素を適宜付加するものとしてもよい。
【0022】
また、以下では、2次電池として14Vバッテリを説明するが、これは、従来から車両用蓄電装置として広く用いられている例を用いたもので、14V以外の低電圧2次電池であっても、これを1段と高電圧の2次電池に変換したいが高価格となる場合における低電圧2次電池であってもよい。
【0023】
以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
【0024】
図1は、パワーステアリング装置10を駆動するための電源回路に関する車両用電源制御システム20の構成を説明する図である。この車両用電源制御システム20は、14V2次電池24を用いて、例えば、42V2次電池を備えるシステムと同等の電源機能を有するように制御を行ってパワーステアリング装置10を駆動することができるものである。
【0025】
ここで、パワーステアリング装置10は、操舵ハンドル12と回転電機14とを備え、ユーザの操舵ハンドル12の操作によって図示されていない車両の操舵輪を左右に駆動することで、車両の運行方向を変更させることができる車両用操舵装置である。
【0026】
回転電機14は、操舵ハンドル12の動きに応じて、操舵輪に設けられる操舵機構を駆動することができる電動機である。従来は、例えば、操舵ハンドル12によって油圧装置の作動を制御して操舵装置を駆動するものが用いられているが、回転電機14を用いることで、ユーザの操作性等を向上させることができる。その一方で、回転電機14に供給する電力のために電源回路とその制御装置が必要となる。
【0027】
かかる回転電機14としては、三相同期型回転電機を用いることができる。回転電機14は、電源回路22から電力が供給されるときはパワーステアリング装置10の操舵のための電動機として機能し、一方で、操舵のためのトルクを出力していないときは、発電機として機能する。操舵操作はこまめに行われることが多いことから、回転電機14が発電機として機能する時間は短時間で、その回数が頻繁なものとなる。すなわち、回転電機14による発電は、短時間のものが繰りかえし行われるものとなる。
【0028】
図1における車両用電源制御システム20は、電源回路22と制御装置70とで構成される。電源回路22は、パワーステアリング装置10に電力を供給する機能を有する回路で、制御装置70は、パワーステアリング装置10における操舵ハンドル12の回転角等で示されるユーザの操舵指示に基づいて、電源回路22の作動を適切に制御する機能を有する。
【0029】
電源回路22は、2次電池24と、電圧変換器26と、平滑コンデンサ30と、インバータ回路32を備える。ここまでの構成は従来技術における電源回路の構成と同様であるが、図1の電源回路22は、さらに、電力ブースト回路28を備える。
【0030】
2次電池24は、充放電可能な14V蓄電池である。この14V蓄電池は、車両搭載の電気機器のための低電圧直流電源として従来から用いられているもので、約12Vから約16Vの電圧を有する直流電力を出力することができる。かかる14V蓄電池としては、鉛蓄電池等を用いることができる。
【0031】
電圧変換器26は、2次電池24とインバータ回路32の間に配置され、電圧変換機能を有する回路である。電圧変換器26としては、リアクタンス40と制御装置70の制御の下で作動するスイッチング素子42,44等を含んで構成することができる。
【0032】
電圧変換器26の2つのスイッチング素子42,44は直列に接続され、それぞれに逆接続のダイオードが接続される。直列に接続された2つのスイッチング素子42,44の正極側端子と負極側端子がそれぞれインバータ回路32の正極側端子と負極側端子と接続され、電源回路22の正極側母線と負極側母線になる。また、2つのスイッチング素子42,44が直列に接続されるその接続点がリアクタンス40の他方側端子と接続され、リアクタンス40の一方側端子が2次電池24の正極側端子と接続される。なお、2次電池24の負極側端子は、電源回路22の負極側母線に接続される。
【0033】
電圧変換機能としては、2次電池24側の電圧をリアクタンス40のエネルギ蓄積作用を利用して昇圧しインバータ回路32側に供給する昇圧機能と、インバータ回路32側からの電力を2次電池24側に降圧して充電電力として供給する降圧機能とを有する。また、電力ブースト回路28からの電力を2次電池24側に充電電力として供給する機能も有する。
【0034】
電力ブースト回路28は、電圧変換器26と並列にインバータ回路32の一方側に接続される回路で、パワーステアリング装置10の回転電機14が発電するときにインバータ回路32を介してその発電電力で充電し、例えば、2次電池24の供給電力が不足するとき等に負荷であるインバータ回路32に向けて放電して電力を供給する機能を有する。電力ブースト回路28は、スーパキャパシタ50とリアクタンス52とスイッチング素子46,48とを含んで構成される。
【0035】
電力ブースト回路28の構成は、2次電池24と電圧変換器26の組み合わせに対し、2次電池24をスーパキャパシタ50に置き換えたものとなっている。すなわち、電力ブースト回路28の2つのスイッチング素子46,48は直列に接続され、それぞれに逆接続のダイオードが接続される。直列に接続された2つのスイッチング素子46,48の正極側端子と負極側端子がそれぞれインバータ回路32の正極側端子と負極側端子と接続され、電源回路22の正極側母線と負極側母線になる。また、2つのスイッチング素子46,48が直列に接続されるその接続点がリアクタンス52の他方側端子と接続され、リアクタンス52の一方側端子がスーパキャパシタ50の正極側端子と接続される。そして、スーパキャパシタ50の負極側端子は、電源回路22の負極側母線に接続される。
【0036】
スーパキャパシタ50は、上記のように、内部抵抗が非常に低く、繰り返し充放電寿命が非常に長い蓄電装置である。したがって、鉛蓄電池のような従来型の2次電池24に比べ、短時間の充電もこまめに効率的に行うことができ、また、短時間に大電流を一気に放電することもできる。また、充放電回数が多くなっても性能低下が少ない。
【0037】
したがって、電圧変換器26に並列に電力ブースト回路28を設けることで、電源回路22は、2次電池24と電圧変換器26の組み合わせの第1の電源回路部と、スーパキャパシタ50を蓄電装置として含む電力ブースト回路28の第2の電源回路部を備えることになる。第1の電源回路部の充放電可能な電源は、14V蓄電池である2次電池24であり、第2の電源回路部の充放電可能な電源は、スーパキャパシタ50である。
【0038】
2次電池24は、14V蓄電池であるので、例えば、42V蓄電池に比べて充放電可能な電力が小さい。スーパキャパシタ50は、充電をこまめにでき、また短時間に大電流を一気に放電できるので、パワーステアリング装置10における短時間発電の電力をこまめに充電でき、パワーステアリング装置10を駆動するときに2次電池24では供給電力が不足するときに、放電をいってパワーステアリング装置10を適切に作動させることができる。
【0039】
図1において、電圧変換器26、電力ブースト回路28と、インバータ回路32との間に設けられる平滑コンデンサ30は、電圧、電流の変動を抑制し平滑化する機能を有する容量素子である。
【0040】
インバータ回路32は、パワーステアリング装置10の回転電機14に接続される回路で、制御装置70の制御の下で作動する複数のスイッチング素子を含んで構成され、交流電力と直流電力との間の電力変換を行う機能を有する。
【0041】
すなわち、インバータ回路32は、回転電機14が発電機として機能するときは、回転電機14からの交流三相回生電力を直流電力に変換し、2次電池24及びスーパキャパシタ50の側に充電電流として供給する交直変換機能を有する。また、回転電機14がモータとして機能するときは、2次電池24及びスーパキャパシタ50の側からの直流電力を交流三相駆動電力に変換し、回転電機14に交流駆動電力として供給する直交変換機能を有する。
【0042】
制御装置70は、車両用電源制御システム20を構成する各要素の動作を全体として制御する機能を有し、ここでは特に、14V蓄電池である2次電池24を含む第1の電源回路と、スーパキャパシタ50を含む第2の電源回路を効果的に用いて、パワーステアリング装置10を駆動可能とする制御を行う機能を有する。かかる制御装置70は、車両の搭載に適したコンピュータ等で構成することができる。
【0043】
制御装置70は、電源回路22の動作モードとして、4つの動作モードを使い分ける制御を行う。すなわち、制御装置70は、回転電機14の発電電力によってスーパキャパシタ50を充電するSC充電モード処理部72と、スーパキャパシタ50から2次電池24を充電する2次電池充電モード処理部74と、2次電池24からの放電とスーパキャパシタ50からの放電によって回転電機14に駆動電力を供給する並列放電モード処理部76と、スーパキャパシタ50から短時間大電流の放電を行って回転電機14に駆動電力を供給するSC放電モード処理部78を含んで構成される。なお、SCはSuperCapacitorを示す略号である。
【0044】
かかる機能は、ソフトウェアによって実現でき、具体的には、車両用電源制御制御プロを実行することで実現できる。かかる機能の一部をハードウェアで実現するものとしてもよい。
【0045】
かかる構成の作用、特に制御装置70の4つの動作モード制御処理について、図2から図7を用いて詳細に説明する。図2,3は、SC充電モードの様子を示し、図4は、2次電池充電モードの様子を示し、図5は、並列放電モードの様子を示し、図6,7は、SC放電モードの様子を示す図である。
【0046】
SC充電モードは、パワーステアリング装置10の回転電機14が発電機として機能するときに用いられ、回転電機14からの三相交流電力をインバータ回路32が受け取って、これを直流電力に変換し、その直流電力でスーパキャパシタ50を充電するモードである。SC発電モードは、2段階に分けることができる。
【0047】
図2は、SC発電モードの第1の段階における電流の流れを示す図である。ここでは、回転電機14の三相交流電力をインバータ回路32によって直流電力に変換された後の電流の流れが示されている。パワーステアリング装置10からの適当な信号によって回転電機14が発電状態であることを制御装置70が検知すると、制御装置70は、電力ブースト回路28の正極側母線に接続される側のスイッチング素子46をオンとし、負極側母線
に接続される側のスイッチング素子48をオフとする。これによって、インバータ回路32からの電流は、図2に示されるように、リアクタンス52を経由してスーパキャパシタ50に向かって流れる。これによってリアクタンス52に電磁エネルギが蓄積される。
【0048】
スーパキャパシタ50は入力電流に限度があり、過度に電流が流れ込むとスーパキャパシタ50が損傷する。その限度である入力電流最大値を閾値電流値ISCMAXとすると、発電電流IGがISCMAXを超えるまでは、スーパキャパシタ50に向かって電流が流れ、リアクタンス52に電磁エネルギが蓄積される。
【0049】
発電電流IGがISCMAXを超えると、SC充電モードの第2段階となり、制御装置70はスイッチング素子46をオフとし、それ以上の電流がスーパキャパシタ50の側に流れないようにする。そのときの電流の流れの様子が図3に示される。ここでは、リアクタンス52に蓄積された電磁エネルギがスーパキャパシタ50に向かって放出され、これによってスーパキャパシタ50が充電される。つまり、SC充電モードは、リアクタンス52に電磁エネルギを蓄積する段階と、リアクタンス52から電磁エネルギが放出されてスーパキャパシタ50を充電する段階の2段階にわたって行われることになる。
【0050】
スーパキャパシタ50の充電電圧は、リアクタンス52に蓄積される電磁エネルギである(Li2)/2がスーパキャパシタ50の静電エネルギ(CV2)/2と等しくなると考えて求めることができる。したがって、リアクタンス52のインダクタンスLと、スーパキャパシタ50の容量CとISCMAXによってスーパキャパシタ50のフル充電されたときの電圧が定まる。スーパキャパシタ50のフル充電電圧を、2次電池24の14Vより高い値、例えば24Vや42V等に設定することで、14V蓄電池である2次電池24を用いながら電源回路22の電力容量を高めることができる。
【0051】
2次電池充電モードは、2次電池24の端子間電圧が低くなったときに、SC充電モードによって充電されたスーパキャパシタ50から2次電池24を充電するモードである。上記のように、パワーステアリング装置10の回転電機14における発電は短時間でありながら頻繁に行われることが多いので、内部抵抗の大きな2次電池24では十分にその発電電力を回収しきれないことがある。スーパキャパシタ50は内部抵抗が非常に小さいので、このような細切れの発電電力でも効率的に回収することが可能である。そこで、パワーステアリング装置10の発電電力をSC充電モードでスーパキャパシタ50に一旦回収させ、スーパキャパシタ50が十分に充電された後に、これを2次電池24に放電することにして、2次電池24にパワーステアリング装置10の回転電機14の発電電力を移すことができる。
【0052】
2次電池充電モードのときの電流の流れの様子が図4に示されている。制御装置70は、2次電池24からの適当な信号によって2次電池24の端子間電圧が予め定めた閾値充電電圧を下回ったことを検出すると、電力ブースト回路28の2つのスイッチング素子46,48を共にオフとし、電圧変換器26の正極側母線に接続される側のスイッチング素子42をオンとし、負極側母線に接続される側のスイッチング素子44をオフにする。
【0053】
閾値充電電圧は、2次電池24が過放電とならない値に設定される。上記の例のように、スーパキャパシタ50がフル充電されたときの端子間電圧を24Vや42Vとすると、2次電池24の端子間電圧よりも高圧となるので、スーパキャパシタ50からオフしているスイッチング素子46に逆接続されるダイオードを通り、オンしているスイッチング素子42を通って、2次電池24に電流が流れる。このようにして2次電池24の充電が行われる。2次電池24の端子間電圧が所定のフル充電電圧に達すると、スイッチング素子42がオフされて、スーパキャパシタ50からの2次電池24の充電が終了する。
【0054】
以上で、電源回路22における充電時のモードとして、SC充電モードと2次電池充電モードを説明した。次に電源回路22における放電時のモードとして、並列放電モードとSC放電モードを説明する。
【0055】
制御装置70は、パワーステアリング装置10からの適当な信号線によって、回転電機14が駆動状態であることを検知すると、次に、パワーステアリング装置10において、ステアリングにおける要求トルクと実際トルクとの間にトルク偏差dτが生じているか否かを判断する。トルク偏差dτが生じていなければ、回転電機14にさらに電力を供給する必要がないので、2次電池24からの放電を停止する。トルク偏差dτが生じていると、回転電機14に電力供給を行う必要があるので、放電時のモードとして、並列放電モードかSC放電モードかが用いられる。
【0056】
制御装置70は、2次電池24からの適当な信号によって2次電池24の端子間電圧が予め定めた閾値放電電圧を超えているか否かを判断し、閾値放電電圧を超えているときは、放電時のモードとして並列放電モードを用い、閾値放電電圧以下のときには、放電時のモードとしてSC放電モードを用いる。
【0057】
並列放電モードは、2次電池24からの放電とスーパキャパシタ50からの放電によって回転電機14に駆動電力を供給するモードである。車両が大型車両である場合等でパワーステアリング装置10が高能力仕様のときは、14V蓄電池である2次電池24の供給電力のみでは十分に駆動できないことが生じ得る。そのような場合に、2次電池24の放電に加えて、スーパキャパシタ50からも放電して、並列的に電力を供給することで、14V蓄電池である2次電池24を用いながら、高能力のパワーステアリング装置10を駆動することができる。
【0058】
並列放電モードのときの電流の流れの様子が図5に示されている。制御装置70は、上記のように、2次電池24からの適当な信号によって2次電池24の端子間電圧VBが予め定めた閾値放電電圧V0を超えているか否かを判断し、閾値放電電圧V0を超えているときは、電力ブースト回路28の正極側母線に接続される側のスイッチング素子46をオンし、負極側母線に接続される側のスイッチング素子48をオフする。同様に、電圧変換器26の正極側母線に接続される側のスイッチング素子42をオンし、負極側母線に接続される側のスイッチング素子44をオフする。
【0059】
閾値放電電圧V0は、2次電池24のフル充電電圧から予め定めた電圧だけ低い電圧で、閾値充電電圧よりも高い電圧に設定することができる。並列放電モードを用いることで、14V蓄電池である2次電池24の負担を軽くすることができる。また、スーパキャパシタ50の放電の利用が部分的で済むので、スーパキャパシタ50の充電状態を高い状態で維持しやすい。その意味で、この電源回路22では、パワーステアリング装置10の駆動に並列放電モードを主として用いることが好ましい。また、並列放電モードでは、スイッチング素子42,44,46,48のスイッチングの位相を適当にずらすことで、リアクタンス40の電流リップルを低減することも可能になる。
【0060】
SC放電モードは、2次電池24の端子間電圧VBが閾値放電電圧V0以下のときに、2次電池24の供給電力を当てにせずに、スーパキャパシタ50から短時間大電流の放電を行って回転電機14に駆動電力を供給するモードである。SC放電モードは、2段階に分けることができる。
【0061】
図6は、SC放電モードの第1の段階における電流の流れを示す図である。制御装置70は、上記のように、2次電池24からの適当な信号によって2次電池24の端子間電圧が予め定めた閾値放電電圧を超えているか否かを判断し、閾値放電電圧以下であるときは、電力ブースト回路28の正極側母線に接続される側のスイッチング素子46をオフし、負極側母線に接続される側のスイッチング素子48をオンする。これによって、スーパキャパシタ50からリアクタンス52に向かって電流が流れ、リアクタンス52に電磁エネルギが蓄積される。
【0062】
次に、SC放電モードの第2段階になるが、図7にそのときの電流の流れが示されている。ここでは、制御装置70は、スイッチング素子48をオフとする。これによって、リアクタンス52は、インバータ回路32の側に放電を行い、電力ブースト回路28から短時間であるが大電流がインバータ回路32の側に供給され、2次電池24からの供給電力が当てにできなくても、パワーステアリング装置10に必要とする電力を供給することができる。
【0063】
このように、制御装置70は、SC充電モード、2次電池充電モード、並列放電モード、SC放電モードを用いて、車両用電源制御システム20を全体として制御する。図7は、その制御の手順を示すフローチャートである。各手順は、車両用電源制御プログラムの各処理手順にそれぞれ対応する。
【0064】
パワーステアリング装置10を搭載する車両において、例えばイグニッションスイッチ等の操作によって車両制御システムが起動すると、車両用電源制御プラグラムが立上り、初期状態等が設定される。そして、図8に示されるように、パワーステアリング装置10におけるステアリングパワーが算出される。ステアリングパワーPは、回転電機14のトルクτと回転速度ωの積で算出できる(S10)。次に算出されたステアリングパワーPの符号が正か否かが判断される(S12)。ここで符号が正とは、回転電機14が発電していることを示すものとする。したがって、S12における判断が肯定されると、回転電機14は発電状態であり、判断が否定されると、回転電機14は駆動状態であることになる。
【0065】
S12の判断が肯定されると、S14以下の手順に進み、制御装置70は充電時のモードとして、図2,3で説明したSC充電モードを用いる。まず、発電電流IGがスーパキャパシタ50の閾値電流値ISCMAX以下か否かが判断される(S14)。判断が肯定されると、判断が否定されるまで、スーパキャパシタ50にはさらに電流供給が続けられ(S16)、これによってリアクタンス52に電磁エネルギが蓄積される(S18)。そして供給する電流が増大してS14の判断が否定されると、スーパキャパシタ50に流される電流が停止され(S20)、リアクタンス52に蓄積された電磁エネルギがスーパキャパシタ50に放出され、スーパキャパシタ50に充電が行われる(S24)。
【0066】
これらのS14からS24までの工程は、制御装置70のSC充電モード処理部72の機能によって実行される。具体的なスイッチング素子46,48のオン・オフ制御については、図2,3で説明した。
【0067】
このようにしてスーパキャパシタ50に充電が行われると、次にこのスーパキャパシタ50から2次電池24への充電が行われる(S26)。この工程は、制御装置70の2次電池充電モード処理部74の機能によって実行される。具体的なスイッチング素子42,44,46,48のオン・オフ制御については、図4で説明した。
【0068】
S12の判断が否定されると、S28以下の工程に進み、制御装置70は、放電時のモードとして、並列放電モードまたはSC放電モードを用いることになる。S12の判断が否定されると、パワーステアリング装置10は発電状態ではないことになるので、次にトルク偏差dτが生じているか否かを判断する(S28)。トルク偏差dτは、ステアリングにおける要求トルクと実際トルクとの間の差である。トルク偏差dτが生じていなければ、回転電機14にさらに電力を供給する必要がないので、2次電池24からの放電を行わない。既に放電を行っている状態のときは放電を停止する(S30)。
【0069】
トルク偏差dτが生じていると、回転電機14に電力供給を行う必要があるので、次に、2次電池24の端子間電圧VBが予め定めた閾値放電電圧V0を超えているか否かが判断される(S32)。
【0070】
S32の判断が肯定されるときは、並列放電モードが用いられる(S34)。この工程は、制御装置70の並列放電モード処理部76の機能によって実行される。具体的なスイッチング素子42,44,46,48のオン・オフ制御については、図5で説明した。
【0071】
S32の判断が否定されるときは、SC放電モードが用いられる(S36)。この工程は、制御装置70のSC放電モード処理部78の機能によって実行される。具体的なスイッチング素子46,48のオン・オフ制御については、図6,7で説明した。
【0072】
上記構成の作用の様子を、電力ブースト回路28を設けない従来技術の電源回路と比較しながらシミュレーションした結果を図9から図14に示す。このうち、図9から図11は、回転電機14の電流が急増したときの母線間DC電圧の変化の様子を従来技術と比較しながら示す図である。ここで、母線間DC電圧とは、正極側母線と負極側母線との間の直流電圧のことで、平滑コンデンサ30の両端子間電圧に相当する。また、図12から図14は、回転電機14の電流が急減したときの母線間DC電圧の変化の様子を従来技術と比較しながら示す図である。
【0073】
図9から図11について説明すると、図9の縦軸は回転電機14の電流、図10の縦軸は従来技術の電源回路における母線間DC電圧、図11は、図1の構成における母線間DC電圧である。そして、これらの図の横軸は時間で、その原点は揃えてあり、同じ時間経過における回転電機電流変化、母線間DC電圧変化が比較できるようになっている。
【0074】
図9に示されるように、時間2sのあたりで回転電機14の電流が急増し、パワーステアリング装置10が駆動されたことが分かる。このとき、図10に示されるように、従来技術の電源回路では、時間2sの後で、母線間DC電圧が急変している。これに対し、電力ブースト回路28を備える図1の電源回路22では、図11に示されているように、時間2sの後の母線間DC電圧の変化がかなり少なくなっている。これは、スーパキャパシタ50による急速放電が寄与しているものと考えることができる。
【0075】
次に、図12から図14を説明する。これらの図は、図9から図11にそれぞれ対応する図で、図12の縦軸は図9の縦軸と同じ、図13,14の縦軸は図10,11の縦軸と同じ、これらの図の横軸の内容は図9から図11の横軸の内容と同じである。
【0076】
図12に示されるように、時間2sのあたりで回転電機14の電流が急減している。この図はシミュレーションの様子を示すものであるので、この電流の急減のところから、回転電機14が発電状態となっている。このとき、図13に示されるように、従来技術の電源回路では、時間2sの後で、母線間DC電圧が急変している。これに対し、電力ブースト回路28を備える図1の電源回路22では、図14に示されているように、時間2sの後の母線間DC電圧の変化がかなり少なくなっている。これは、スーパキャパシタ50による急速充電が寄与しているものと考えることができる。
【0077】
このように、シミュレーションにおいても、電力ブースト回路28の有用性が示されている。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明に係る車両用電源制御システムは、パワーステアリング装置等、回転電機を含む車両搭載装置の電源制御に利用することができる。
【符号の説明】
【0079】
10 パワーステアリング装置、12 操舵ハンドル、14 回転電機、20 車両用電源制御システム、22 電源回路、24 2次電池、26 電圧変換器、28 電力ブースト回路、30 平滑コンデンサ、32 インバータ回路、40,52 リアクタンス、42,44,46,48 スイッチング素子、50 スーパキャパシタ、70 制御装置、72 SC充電モード処理部、74 2次電池充電モード処理部、76 並列放電モード処理部、78 SC放電モード処理部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2次電池に接続され、リアクタンスとスイッチング素子とを含む電圧変換器と、
一方側で電圧変換器と接続され、他方側で負荷装置に接続されるインバータ回路と、
電圧変換器と並列にインバータ回路の一方側に接続され、スーパキャパシタとリアクタンスとスイッチング素子とを含む電力ブースト回路と、
負荷装置の運転状態に応じ、電力ブースト回路に対する充放電を制御する制御装置と、を備え、
制御装置は、
負荷装置側からの回生エネルギの供給によってインバータ回路からスーパキャパシタに流れ込む電流が予め定めた閾値電流以下のときには、スーパキャパシタ側に電流を供給してスーパキャパシタに接続されるリアクタンスに電磁エネルギを蓄積し、スーパキャパシタに流れ込む電流が予め定めた閾値電流を超えるときには、スーパキャパシタ側に電流を流すことを停止してスーパキャパシタに接続されるリアクタンスの電磁エネルギを放出してスーパキャパシタを充電するSC充電モード処理部と、
2次電池の出力電圧が予め定めた閾値電圧以下のときに、電力ブースト回路のスーパキャパシタの放電によってインバータ回路に電力を供給するSC放電モード処理部と、
を含むことを特徴とする車両用電源制御システム。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用電源制御システムにおいて、
制御装置は、
2次電池の出力電圧が予め定めた閾値電圧を超えるときに、2次電池からのインバータ回路への電力供給と並列的に、電力ブースト回路のスーパキャパシタからインバータ回路に放電して電力供給を行う並列放電モード処理部を含むことを特徴とする車両用電源制御システム。
【請求項3】
請求項1に記載の車両用電源制御システムにおいて、
制御装置は、
スーパキャパシタから2次電池を充電する2次電池充電モード処理部を含むことを特徴とする車両用電源制御システム。
【請求項4】
請求項1に記載の車両用電源制御システムにおいて、
2次電池は、負荷装置が必要とする最大電力量以下のフル充電電力容量を有することを特徴とする車両用電源制御システム。
【請求項5】
請求項1に記載の車両用電源制御システムにおいて、
インバータ回路は、負荷装置としての車両用パワーステアリング装置に接続されることを特徴とする車両用電源システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−136665(P2011−136665A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−299109(P2009−299109)
【出願日】平成21年12月29日(2009.12.29)
【出願人】(000003609)株式会社豊田中央研究所 (4,200)
【Fターム(参考)】