説明

車両監視システム

【課題】複雑さや実質的なコスト増大をもたらすことなく、従来の欠点を克服する車両監視システムを提供する。
【解決手段】車両監視システムは、電子アクセスカード100と、カードリーダ312と、車両トランシーバ330とを備え、電子アクセスカード100は、電子アクセスカード100のユーザーと関連する情報を蓄積し、カードリーダ312は、電子アクセスカード100を受け入れて、関連する情報を読み出し、さらに車両トランシーバ330はカードリーダ312に接続される。この車両トランシーバ330は、関連する情報の少なくとも一部を、監視局416および携帯ユニット428の少なくとも一方に伝送する。さらに、監視局416および携帯ユニット428のそれぞれは、関連する情報を表示するコンピュータ419を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は監視システムに関し、より詳しくは、車両の運転者を追跡する監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
毎年、交通が停止している間に、多数の警官が怪我をし、さもなければ殺害されることもある。ここで重要なのは、通常は法執行員が、停止された車両を動作する個人の履歴を知らないということである。さらには、単純な交通停止によって、警官/運転手相互のやりとりが自然である場合には、多くの法執行員は自身の警戒を緩める原因となる。しかし、警察によって手配中であったり、幾つかの種類の違法行為に関係している運転者を警官が止めることがしばしばある。不幸にも、こうした人々は逮捕されるのを避けるために、暴力行為を行なう可能性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
警官を保護するために、幾つかの法案が努力して可決されている。例えば、警察が特定の人あるいは車両について有用な情報を取得したら、警察の通信指令員が現場にいる警官にこのような情報を同報通信してもよい。万一、警察官がこのような人あるいは自動車に遭遇したら、警官は自身を守るためにあらゆる必要な警戒を講じることができる。それにもかかわらず、特定の運転手と結び付けられる可能性のある危険について、必要な情報なしで警官に警告を行なう方法は存在しない。従って、システムに対しては、複雑さや実質的なコスト増大をもたらすことなく、従来の欠点を克服する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、車両監視システムに関する。このシステムは、電子アクセスカードと、カードリーダと、車両トランシーバとを備え、前記電子アクセスカードは、当該電子アクセスカードのユーザーと関連する情報を蓄積するものであり、前記カードリーダは、前記電子アクセスカードを受け入れて、前記関連する情報を読み出すものであり、さらに前記車両トランシーバは、前記カードリーダに接続される。この車両トランシーバは、前記関連する情報の少なくとも一部を、監視局および携帯ユニットの少なくとも一方に伝送する。さらに、前記監視局および前記携帯ユニットのそれぞれは、前記関連する情報を表示するコンピュータを備えている。一つの装置において、前記カードリーダと前記車両トランシーバは車両に取付けられ、前記車両トランシーバは、前記カードリーダと前記車両トランシーバを有するあらゆる車両から前記関連する情報を送信する。さらに前記携帯ユニットは、法執行の自動車ユニットである。
【0005】
本発明の一例では、前記電子アクセスカードが前記ユーザーを識別する生物測定識別器を備えており、前記ユーザーが生物測定で識別されたときに、前記カードリーダに認証信号を送信する。そして前記カードリーダは、前記認証信号に応答して前記関連する情報を読み出す。例として、前記生物測定識別器は指紋のディジタル画像を生成する。
【0006】
別な装置において、前記電子アクセスカードは、前記カードリーダに前記関連する情報を転送できるようにするために、少なくとも一つの電気接点を備えている。さらに前記電子アクセスカードは、前記関連する情報を前記カードリーダに転送するためのトランシーバを備えている。前記電子アクセスカードに蓄積される前記関連する情報は、名前,住所,ユーザーの運転履歴,ユーザーの犯罪履歴,ユーザーの保有する保険担保,車両登録,ユーザーの少なくとも1枚のディジタル写真の中から、少なくとも一つを含む。
【0007】
前記カードリーダはさらに追跡装置を備えており、この追跡装置はナビゲーションデータを受信する。本発明の別な例では、前記車両トランシーバは、前記監視局および前記携帯ユニットの少なくとも一方に、前記ナビゲーションデータを伝送すると共に、前記コンピュータは前記ナビゲーションデータを表示する。例として、前記車両トランシーバは、少なくとも一つの通信衛星または無線通信網を利用して、前記監視局および前記携帯ユニットの少なくとも一方に、前記ナビゲーションデータと前記関連する情報とを伝送する。さらに前記車両トランシーバは、予め決められた間隔に基づいて、前記監視局および前記携帯ユニットの少なくとも一方に、前記ナビゲーションデータと前記関連する情報とを伝送する。
【0008】
さらに別な装置では、車両監視システムが点火システムをさらに備え、前記カードリーダは前記点火システムを利用可能にする許可回路を備えている。前記点火システムは、使用可能状態になると、車両のエンジンを始動させると共に、前記車両の少なくとも一つのドアロックをロックおよびロック解除させる。前記許可回路は、前記点火システムを利用不能にするためにも利用される。この場合、使用不能信号が前記監視局から前記車両トランシーバに送信されると、この使用不能信号が前記カードリーダに転送される。前記許可回路は、前記カードリーダによる前記利用不能信号の受取りに応答して、前記点火システムを利用不能にし、この点火システムが車両のエンジンを停止させる。
【0009】
車両監視システムが点火システムを備えている場合には、前記カードリーダ,前記車両トランシーバ,および前記点火システムが車両に取付けられる。前記車両は前記ユーザーを識別する車両生物測定識別器をさらに備えており、この車両生物測定識別器は、前記ユーザーが生物測定で識別されたときに、前記カードリーダに認証信号を送信する。前記カードリーダは、前記認証信号に応答して前記関連する情報を読み出す。例として、前記車両生物測定識別器は車両の内部に配置される。代わりに、前記車両は少なくとも一つのドアを備えており、このドアに前記車両生物測定識別器が取付けられる。
【0010】
車両監視システムは、少なくとも一つのセンサを有する少なくとも一つの料金所と、前記料金所を通過する交通量を制御する少なくとも一つのゲートとをさらに備えている。前記カードリーダと、前記車両トランシーバと、前記点火システムが車両に取付けられ、前記車両トランシーバは、前記電子アクセスカードから読み出した前記関連する情報を前記センサに伝送する。例えば、前記関連する情報は、少なくとも料金回収代理店とのユーザーの口座に関する情報を含んでいる。別な装置では、前記電子アクセスカードは、この電子アクセスカードに蓄積された前記関連する情報を、前記センサに送信するトランシーバを備えている。
【0011】
車両監視システムは、非常ボタンをさらに備えている。この非常ボタンが押されると、前記車両トランシーバが前記監視局および前記携帯ユニットの少なくとも一方に、危機信号を送信する。例として、前記危機信号が少なくとも緊急メッセージおよび前記ナビゲーションデータを含んでいる。さらに、車両監視システムは、前記ユーザーが車両を動作させたときに、前記カードリーダから前記関連する情報の少なくとも一部を受取り、この関連する情報の一部を表示するために、前記カードリーダに接続するディスプレイをさらに備えている。前記ディスプレイは前記車両に設けられると共に、このディスプレイで表示される情報は、前記電子アクセスカードのユーザーに割り当てられた固有の識別子を少なくとも含んでいる。
【0012】
本発明は、車両監視方法にも関係する。この車両監視方法は、電子アクセスカードを提供し、この電子アクセスカードのユーザーと関連する情報を、当該電子アクセスカードに蓄積し、前記関連する情報を読み出し、前記関連する情報の少なくとも一部を、車両トランシーバから監視局および携帯ユニットの少なくとも一方に伝送すると共に、この関連する情報を表示する各ステップを備えている。一つの装置において、前記携帯ユニットは法執行の自動車ユニットである。さらに、前記電子アクセスカードに蓄積される前記関連する情報は、名前,住所,ユーザーの運転履歴,ユーザーの犯罪履歴,ユーザーの保有する保険担保,車両登録,ユーザーの少なくとも1枚のディジタル写真の中から、少なくとも一つを含んでいる。当該車両監視方法は、ユーザーを生物測定で識別し、このユーザーが生物測定で識別されたときに認証信号を送信し、この認証信号に応答して前記関連する情報を読み出す各ステップをさらに備えている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1を参照すると、ここでは電子アクセスカード100が示されている。カード100は、例えば安全な領域や、金融口座や、機密情報や、自動車のような機械化された車両に、ユーザーがアクセスできるようにするために用いられる。権限を持つあらゆる人が、カード100を利用してもよいように、ユーザーは必ずしもカード100の所有者であることに限定されない。加えてカード100は、後でその例を示すように、当該カード100の利用者(ら)と関連する有用な情報を蓄積できる。利便性のために、カード100は概ね従来のクレジットカードの寸法とすることができる。しかし、カード100は他のあらゆる適切な寸法でも可能なことに注目しなければならない。
【0014】
カード100は、マイクロプロセッサ110と、生物測定(バイオメトリック)の識別器112と、一乃至複数の電気接点114と、メモリ116と、トランシーバ118と、電源120とを備えている。カード100はさらに、一般的なクレジットカードにより使用されているものと同じように、情報を蓄積するための一乃至複数の磁気ストリップ122を備えている。生物測定識別器112,電気接点114,メモリ116およびトランシーバ118にアクセスし、或いはこれらの各部の動作を、マイクロプロセッサ110が制御できるようにするために、制御とデータの各インターフェースがさらに提供される。マイクロプロセッサ110はさらに、当該マイクロプロセッサ110によって一般的な動作を遂行するために、好適なソフトウェアやファームウェアを備えている。マイクロプロセッサ110は、本発明の装置に基づくプログラムルーチンをさらに備えている。
【0015】
生物測定識別器112は、カード100を所有する人のあらゆる適切な個人識別特性を測定し、この測定結果をディジタル信号に変換すると共に、マイクロプロセッサ110に当該ディジタル信号を転送することができる。例えば、指紋スキャン,音声分析,網膜あるいは眼球虹彩のスキャンを行なうのに、生物測定識別器112を設計することができる。しかし当業者であれば、本発明がこれらの各例に限定されず、生物測定識別器112が他の個人識別特性を測定できることが理解されるであろう。この生物測定識別器112については、後程詳しく説明する。
【0016】
電気接点114は、外部の各構成部品からマイクロプロセッサ110に信号経路を生成するために利用でき、これによりマイクロプロセッサとこうした各構成部品との間で、実質的にあらゆるタイプのデータ転送を円滑に行なうことができる。一例として、それ自体に生物測定識別器(図示せず)を有するカードリーダに、カード100を挿入してもよい。この場合、カード100のユーザーがカードリーダの生物測定識別器に個人識別サンプルを提供すると、カードリーダが発生した信号を、電気接点114を経てマイクロプロセッサ110に転送することができる。発生した信号の種類に基づいて、マイクロプロセッサ110はユーザーがカード100を利用するのに許可されたか否かを決定することができる。さらに、認証された個人識別サンプルを、外部機器から電気接点114を通してメモリ116に転送してもよい。しかし、本発明では上述した各例に限定されず、別な種類のデータを電気接点114を通してメモリ116に転送できることが理解されるであろう。
【0017】
メモリ116は、カード100の所有者に関係する別な種類のデータと同様に、生物測定識別器112によって予め測定されたディジタル化個人識別サンプルを蓄積可能な、あらゆる好適なメモリとすることができる。例えばメモリ116は、指紋のディジタル化イメージや、その人自身の音声のディジタル化サンプルや、その人自身の網膜若しくは虹彩のディジタル化イメージを蓄積するのに用いられてもよい。さらに、メモリ116に蓄積可能なカードのユーザーに関連する情報の例としては、名前,住所,社会保障番号,口座情報,運転免許番号,運転記録,犯罪履歴(もしあれば),保険担保,車両登録が含まれる。一乃至複数のカード100のユーザーに関するディジタル写真を、メモリ116に蓄積してもよい。しかしながら、当業者であれば、別な好適な種類のデータを、メモリ116が蓄積できることが理解されるであろう。さらに磁気ストリップ122は、従来のカードリーダでカード100を使えるようにするために、少なくともメモリ116に記憶されたデータの一部を蓄積することができる。
【0018】
ここでのメモリは、書込み可能な読出し専用メモリ(PROM),消去および書込みが可能な読出し専用メモリ(EPROM),電気的におよび書込みが可能な読出し専用メモリ(EEPROM),或はフラッシュメモリとすることができる。勿論、本発明では別な種類のメモリを利用することができる。一つの装置において、予めストア(蓄積)されたデータを備えたチップを利用してもよいように、メモリ116を交換可能で取替え可能なものとすることができる。別な例では、メモリ116が書込み若しくは消去が可能なものである場合、電気接点114とマイクロプロセッサ110を通して、メモリ116を更新若しくは再プログラムすることができる。
【0019】
トランシーバ118は無線周波数(RF)信号を送受信することができ、このトランシーバ118によってRF信号を受信すると、当該RF信号を処理してマイクロプロセッサ110に転送すると共に、トランシーバ118からRF信号を送信すると、当該RF信号を外部の受信機若しくはトランシーバに転送する。RF信号を送信するために、あらゆる好適な標準仕様を利用することができる。本発明において、無線周波数という用語は、適当な媒体を通して無線伝播することができるあらゆる電磁波を含んでいる。このトランシーバ118によって、電気接点114を通してカード100に、若しくはカード100から送信されるデータを、カード100が無線で送受信できるようになる。例えば、メモリ116が書込み若しくは消去が可能なものである場合、外部の送信機(図示せず)からデータを送信し、これをトランシーバ118で受信して、当該データをマイクロプロセッサ110に転送する。その後でマイクロプロセッサ110は、データをメモリ116に送出することができる。さらに、ユーザーが外部の生物測定識別器(図示せず)に個人識別サンプルを提供した場合には、この外部の生物測定識別器からトランシーバ118が認証済の信号を受信できる。こうして、ユーザーが認証済のユーザーである場合、トランシーバ118を通してマイクロプロセッサ110にこうした現状を無線転送できる。
【0020】
電源120は、カード100における一乃至複数の構成要素に対して電力を供給するものである。例えば電源120は、マイクロプロセッサ110,生物測定識別器112,およびトランシーバ118に電力を供給できる。別な装置では、電気接点114を通して外部の供給源からカード100が電力を受取ることができる。これらの各実施態様ではお互いに限られたものではなく、カード100自体に電源120を備えていてもよく、また電気接点114を通してカード100が電力を受取るようにしてもよい。一つの例として、電源120は一乃至複数の電池とすることができ、各電池は交換可能若しくは取替え可能にされる。
【0021】
動作を説明すると、ユーザーは生物測定識別器112に個人識別サンプルを提供する。生物測定識別器112は個人識別サンプルを測定し、この測定結果をディジタル信号に変換する。当該ディジタル信号は、生物測定識別器112によってマイクロプロセッサ110に送出され、その後でマイクロプロセッサ110が、このディジタル化されたサンプルと、メモリ116に蓄積された個人識別サンプルとを比較する。もし双方が整合すれば、マイクロプロセッサ110は電気接点114若しくはトランシーバ118を通して、外部リーダ(図示せず)に認証済の信号を送信する。この認証済の信号に加えて、マイクロプロセッサ110はユーザーについての関連する情報を、電気接点114若しくはトランシーバ118を通して外部リーダに転送する。外部リーダは、電気接点114および/またはトランシーバ118を通して、マイクロプロセッサ110(および望ましくはメモリ116)にデータを送信する。
【0022】
図2を参照すると、本発明の装置に基づく生物測定の識別器112の例が示されている。この例では、生物測定識別器112が各指紋のディジタル画像を生成し、そのディジタル画像をマイクロプロセッサ110に転送する。当該生物測定識別器112は、プラテン210と、光源212と、指紋スキャナ214と、圧力スイッチ216とを備えている。
【0023】
光源212はプラテン210に向けて直接照明を行なうもので、例えば発光ダイオードとすることができる。プラテン210はさらに放射光の波長を透過するものからなり、マイクロプロセッサ110に対し電気的に接続される圧力スイッチ216を備えている。ユーザーがプラテン210の上に自身の指を置くと、圧力スイッチ216はこれを検知して、マイクロプロセッサ110に信号を送る。加えてマイクロプロセッサ110は、光源212や指紋スキャナ214の動作を制御できる。指紋スキャナ214は、指紋画像のスキャンが可能なあらゆる生物測定装置とすることができ、スキャンしたこれらの画像をディジタル信号に変換することができる。
【0024】
ユーザーがプラテン210の上に自身の指を置くと、圧力スイッチ216はこの指の接触を検知して、マイクロプロセッサ110に信号を送る。マイクロプロセッサ110は指紋スキャナ214と光源212に信号を送り、光源212はユーザーの指紋のスキャン画像を生成するのに必要な光を照射する。この光はプラテン210を通過してユーザーの指に当たり、指紋スキャナ214に反射する光を生成する。
【0025】
この反射光から、指紋スキャナ214はユーザーの指紋のスキャン画像を生成し、この画像をディジタル信号に変換する。指紋スキャナ214が当該ディジタル信号をマイクロプロセッサ110に転送すると、マイクロプロセッサ110は、このディジタル画像とメモリ116に蓄積された認証済の画像とを比較する。もし双方が整合すれば、マイクロプロセッサ110は電気接点114(図1を参照)若しくはトランシーバ118(これも図1を参照)を通して、認証済の信号を送信する。
【0026】
認証済の指紋画像は、何時でもメモリ116にロードすることができる。例えば、カード100の所有者および他のあらゆる認証を受けたユーザーは、外部のスキャナによって生成され、電気接点114若しくはトランシーバ118を通してメモリ116に送られた自身の指紋に関するディジタル画像を所持している。こうした処理は、カード100を最初に作動させるとき、さもなければそれに続く動作の何時でも生じ得る。加えて、カード100の所有者は、適切なソフトウェアや回路を含む外部のカードリーダによって、前もって認証された指紋画像をメモリ116から消去することができる。
【0027】
別な装置では、認証された指紋の確認を行なってから経過した時間量を測定するクロックを、マイクロプロセッサ110が備えている。さらにマイクロプロセッサ110は、認証されていないカード100の利用について、その可能性を制限するために、前記指紋の確認に続く予め決められた時間間隔を経過した後には、カード100を利用不能にするようにプログラムされている。例えば、スキャンされた自身の指紋を持つユーザーが、カード100の利用について許可を受けたとマイクロプロセッサ110が確かめると、1分後にはカード100が利用不能になる。マイクロプロセッサ110は、多様な方法でカード100を利用不能にすることができ、カード100に対し、およびカード100からのデータの転送を防ぐ機能を備えている。
【0028】
勿論、認証されたユーザーが別な指紋サンプルを提供すれば、カード100は使用不能な状態から直ぐに再動作できる。マイクロプロセッサ110は、前記予め決められた時間間隔を使い果たす直前に、別なスキャンと比較処理を開始するように、さらにプログラムされている。結果的に、認証済のユーザーはプラテン210上に自身の指を置き続けていればよく、これにより前記利用不能な機能が無効になる。後で説明するように、この利用不能な機能を無効にできる外部の構成要素から、マイクロプロセッサ110に対して信号が送信される。前記予め決められた時間間隔が、あらゆる適切な時間の長さであることは、理解されるであろう。さらに、認証の開始に続いてカードが不正利用されるのを防ぐために、他の好適な測定を実施してもよい。
【0029】
ここでは、生物測定識別器112の一つの例が示されてはいるものの、本発明はこうした特殊なシステムに限定されないことに気付くのが重要である。当業者であれば、個人識別に関する各特性を測定する好適な他のシステムを利用できることが理解されるであろう。例えば、網膜或いは虹彩をスキャンするために、生物測定識別器112を設けてもよい。実際、本発明では生物測定識別器112の利用が必須のものではなく、例えば図1に示すカード100では、こうした装置を設けることなく動作することができる。
【0030】
カード100は、その所有者または他の認証されたユーザーが、広範囲な種々の物件に対するアクセスを可能にするために利用される。カードが車両へのアクセスをどのように提供するのかという例が、図3に示されている。ここでの車両は、自動車,機関車,航空機,船舶のような、輸送に関するあらゆる機械的形態である。さらに車両は、移動の際の初期力が人によって与えられる自転車のような輸送形態であってもよい。ここでのカード100は、車両の点火(イグニッション)システムや、動作に関する幾つかの他に重要な構成要素へのアクセスを提供する。
【0031】
本例におけるカード100は、車両300の点火(イグニッション)システムへのアクセスをユーザーに提供する。車両300はカードリーダ312を備えており、このカードリーダ312は点火システム310に対し電気的に接続される。例として、カードリーダ312は車両300のパッセンジャーコンパートメント(図示せず)の内部にあって、好ましくは車両のステアリング手段における十分な到達距離内に取付けられる。しかし、車両300の内部若しくは上部のあらゆる好適な別の位置に、カードリーダ312を配置できることが理解されるであろう。点火システム310は、車両300のエンジン311を始動させると共に、車両300の一乃至複数のドアロック313をロック解除またはロックする回路を備えている。以下説明するように、カードリーダ312が点火システム310に信号を送ることで、運転者は車両300を始動したり、一乃至複数のドアをロック解除することが可能になる。
【0032】
図1〜図3を参照すると、カードリーダ312はカード100を受け入れるためのスロット314と、カードリーダマイクロプロセッサ316と、トランシーバ318と、点火システムを選択的に使用可能または使用不能にする許可回路320とを備えている。またカードリーダ312は、電源322からの電力を受けることができる。一つの装置では、電源322が車両300と一体のものとすることができる。例えば、電源322は自動車バッテリ−であるが、カードリーダ312に電力供給するために、好適な別の電源を用いることもできる。
【0033】
スロット314は電気接点(図示せず)を備えており、この電気接点は、カード100をスロット314に挿入しているときに、カードリーダマイクロプロセッサ316とカード100のマイクロプロセッサ110との間の回路的な経路を完全なものとするために、(カード100の電気接点114と共に)用いられる。この経路は、これらの構成要素間でデータを伝送するために利用できる。さらに、電源322からカード100の一乃至複数の構成要素に電力を供給するために、当該回路的な経路を用いることができる。別な装置では、カードリーダ312のトランシーバ318が、カード100のトランシーバ118や他のあらゆる好適なトランシーバに対して無線でデータを送信したり、或いはカード100のトランシーバ118や他のあらゆる好適なトランシーバまたは送信機から無線でデータを受信することができる。
【0034】
例として、カード100のユーザーがカード100によって生物測定的に識別確認された時に、ユーザーがそのカード100をカードリーダ312のスロット314に挿入する。カード100のマイクロプロセッサ110は電気接点314を通してカードリーダマイクロプロセッサ316に信号を送り、カード100が認証済のユーザーによって利用可能になる。これを受けて、カードリーダマイクロプロセッサ316は許可回路320に信号を伝達し、次にエンジン311を始動するための点火システム310を利用可能にする。別な例として、カード100のユーザーが識別確認されると、カード100のマイクロプロセッサ110は、カード100のトランシーバ118とカードリーダ312のトランシーバ318を通して、カードリーダマイクロプロセッサ316に信号を送る。さらにカードリーダマイクロプロセッサ316は、エンジン311を始動するための点火システム310を利用可能にし、若しくは車両300における一乃至複数のドアロック313をロック解除するために、許可回路320に対して信号を送る。
【0035】
他の装置において、例えば車両300のエンジンが始動したことをマイクロプロセッサ110に伝えるために、(電気接点114またはトランシーバ318とトランシーバ118とを通して、)マイクロプロセッサ110に信号を送り返すことができる。その後でマイクロプロセッサ110は、ユーザーの生物測定的な識別確認と関連して、利用不能な機能を無効にできる。この方法では、点火システム310を利用可能な状態に保ち、エンジン311を動作させるために、個人識別サンプルを連続的に提供する必要はない。
【0036】
図3は、カードリーダ312と一体化されたようなスロット314を示しているが、本発明ではこの点で限定されない。例えば図4を参照すると、車両300の一乃至複数のドア402にスロット314が配置される。このスロット314は、車両300のトランク404に配置することもできる。
【0037】
図3に戻ってこれを参照すると、カード100自体に電源を備えていない場合には、ユーザーがカード100をスロット314に挿入すると、上述したように、電源322からカード100の各構成要素に電力伝送が行なわれる。この時点で、生物測定識別器112はうと共に、マイクロプロセッサ110は前記比較の手順を実行する。上記の説明に従って、ユーザーが認証されたユーザーであるならば、その後でカード100のマイクロプロセッサ110は、スロット314内へのカード100の挿入により形成される回路的な経路を通して、カードリーダマイクロプロセッサ316に認証信号を送る。また代わりの方法として、カード100のトランシーバ118およびカードリーダ312のトランシーバ318を通して、マイクロプロセッサ110はカードリーダマイクロプロセッサ316に信号を送ることができる。
【0038】
別な実施例では、カードリーダ312が生物測定識別器324を備えており、この生物測定識別器324は、カード100の生物測定識別器112の代わりに用いられる。カード100の生物測定識別器112と同様に、生物測定識別器324は個人識別の測定を行なうことができ、その測定結果をディジタル信号に変換して、当該信号をカードリーダマイクロプロセッサ316に伝送する。カードリーダ312はさらに、認証済の個人識別サンプルを蓄積するメモリ326を備えており、この認証済の個人識別サンプルは、生物測定識別器324が実行する個人識別の測定と比較するためのものである。生物測定識別器324の全体な動作や、ユーザーの識別確認を行なうのに用いられる処理は、図1や図2で関連して記述した動作に類似しており、従ってここではさらなる記述は行なわない。ここでの生物測定識別器324は、指紋,網膜または虹彩のスキャン,音声分析を行なうのに構築されるが、こうした特別な種類の個人識別の測定を受け入れるものに限定されない。別な例として、図4に戻ってこれを参照すると、車両300における一乃至複数のドア402またはトランク404に、生物測定識別器324を取付けてもよい。
【0039】
引続き図3において、ここでのカードリーダ312は、ポート328をさらに備えている。このポート328は、カードリーダ312と外部の機器との間でデータをやり取りするのに用いられる。例えば、ディジタル化されている認証済の個人識別サンプルを、ポート328を通してメモリ326に転送することができる。当業者であれば、本発明がこうした例に限定されず、ポート328を通してカードリーダ312に他のあらゆる種類の好適なデータを転送できる。加えて生物測定識別器324は、メモリ326への蓄積のために、認証を受けた個人識別の測定結果を生成するのに用いられる。こうしたディジタル化された測定結果は、後に続いて起こる測定サンプルと比較され、与えられたサンプルが認証されたユーザーからのものであるかを確認する。
【0040】
エンジン311が始動した後で、このエンジン311をシャットオフ(停止する)手法は幾つかある。例えば、ユーザーが単にスロット314からカード100を取り去れば、カードリーダマイクロプロセッサ316は許可回路320に信号を伝達する。これを受けて許可回路320は点火システム310を使用不能にし、エンジン311を停止させる。代わりの方法として、車両300はエンジンを停止させるための切断スイッチ325を備えている。とりわけユーザー300が切断スイッチ325を押下げると、切断スイッチ325はカードリーダマイクロプロセッサ316に信号を伝達する。上記例のように、カードリーダマイクロプロセッサ316は許可回路320に信号を伝達し、これにより点火システム310ひいてはエンジン311を使用不能にする。この切断スイッチ325は、例えばカードからの認証信号が無線で伝送され、カード100をスロット314に挿入することが絶対にない場合に、特に有用である。
【0041】
ここでは、特にエンジンを備えたもののような、車両へのアクセス(利用)を提供するカード100を説明してきたが、この点に関して本発明は限定しないことに留意すべきである。例えば、機械化されていない車両へのアクセスを提供するのに、カード100を用いることができる。加えて、別な機械の形態へのアクセスを提供するのに、カード100を用いることができる。特にカード100は、自動銀行窓口機,ビルや住宅の入口,金庫若しくは安全な預金ボックス,コンピュータ,或いは一般大衆によるアクセスに制限を保証する他のあらゆる装置へのアクセスを提供できる。
【0042】
図5を参照すると、ここでの車両300は車両監視システム400の一部を構成している。本装置では、車両300が車両トランシーバ330と追跡装置332をさらに備えている。システム400は、一乃至複数の追跡衛星410と、一乃至複数の通信衛星412と、無線通信網414と、一乃至複数の監視局416とを備えている。また監視局416は、トランシーバ417と、一乃至複数のコンピュータ419とを備えている。加えて追跡装置332は、追跡衛星410からのナビゲーション(走行追跡)データを受信して、このナビゲーションデータをカードリーダプロセッサ316に転送する。一つの装置において、車両300の追跡装置332を、グローバルポジショニングシステム(GPS)の受信機とし、追跡衛星410をGPS衛星とすることができる。さらに、ナビゲーションデータは、緯度座標,経度座標,高度座標のようなGPS座標を含んでいる。この追跡衛星410は、衛星通信リンク418上で追跡装置332と通信を行なうことができ、衛星通信リンク418は、追跡衛星410から追跡装置にRF信号をブロードキャストするのに好適なあらゆるリンクとすることができる。
【0043】
車両トランシーバ330は、監視局416のトランシーバ417にデータを送信できると共に、このトランシーバ417からのデータを受信できる。一つの装置において、通信衛星412により円滑にされた通信リンク420上で、車両トランシーバ330と監視局416のトランシーバ417との間に、データをやり取りすることができる。この通信リンク420は、車両トランシーバ330,通信衛星412,および監視局416のトランシーバ417の間で、RF信号をブロードキャストするのに好適なあらゆる通信リンクとすることができる。代わりに、通信リンク422と無線通信網414上で、車両トランシーバ330と監視局416のトランシーバ417との間に、データをやり取りしてもよい。
【0044】
技術的に知られているように、無線通信網414は、無線ユニットと公衆交換電話網(PSTN)または別な無線ユニットとの間で、通信を円滑にするための例えば無線中継局,基地局ユニット,および交換機を備えている。したがって、あらゆる好適な種類のRF通信をサポートすることに加えて、通信リンク422は図5に示すように、配線接続された通信連絡を含んだものとしてもよい。監視局416のトランシーバ417は、無線信号に加えて配線接続によるあらゆる連絡を受信することができる。本発明では、車両トランシーバ330と監視局416のトランシーバ417との間でのあらゆる通信伝送を参照する場合に、こうした通信伝送が別に注意しない限り、通信リンク420または通信リンク422上で行なわれると考えられる。
【0045】
実際には、車両300と監視局416との間で、あらゆる種類のデータを伝送できる。例えば、カードリーダマイクロプロセッサ316は、受信したナビゲーションデータを車両トランシーバ330に転送し、その後で車両トランシーバ330は、こうしたナビゲーションデータを監視局416のトランシーバ417に伝送する。別な例として、カードリーダマイクロプロセッサ316は、カード100に蓄積された情報を、トランシーバ417への伝送のために、車両トランシーバ330に転送することができる。
【0046】
監視局416のトランシーバ417により受信されたあらゆるデータは、コンピュータ419上で表示される。したがって、監視局416のオペレータは、ある特定の車両300の所在と、カード100に蓄積されているカード100のユーザーに関連するあらゆる情報を入手できる。監視局416におけるコンピュータ419上には、車両300の位置だけでなく、例えばユーザーの名前,住所,年齢,運転免許番号,車両のナンバープレート,運転履歴,犯罪履歴,車両登録および保険担保が表示される。ユーザーに関する一乃至複数のディジタル写真を、コンピュータ419に表示してもよい。しかし、別に好適な種類の情報をカード100に蓄積して、これを後でコンピュータ419に表示できることが理解されるであろう。
【0047】
別な実施例において、カード100のユーザーに関連する情報が、コンピュータ419から監視局416のトランシーバ417を通して、車両トランシーバ330およびカードリーダマイクロプロセッサ316に伝送される。カードリーダマイクロプロセッサ316はその後で、図3に関連して説明したあらゆる技術を駆使して、この情報をカード100に転送する。例として、カード100のユーザーが交通の表彰状を受取ると、カード100のユーザーの運転履歴が監視局416のコンピュータ419で更新され、この更新情報がカードリーダマイクロプロセッサ316および最終的にはカード100に転送される。
【0048】
監視局416から車両300には、利用不能信号を伝送することもできる。特に、コンピュータ419が利用不能信号を生成すると、この利用不能信号が監視局416のトランシーバ417と車両トランシーバ330とを通して、カードリーダマイクロプロセッサ316に伝送される。これを受けて、カードリーダマイクロプロセッサ316は許可回路320に信号を伝達し、許可回路320はその後で、点火システム310または車両の動作に重要な他に別な構成要素を利用不能にする。点火システム310が利用不能になると、車両300のエンジン311が停止する。こうした機能は、例えば車両300が盗まれたり、車両300の所有者が法執行局によって指名手配されたりした場合に有用である。
【0049】
同様に、監視局416から車両300には、別な信号を伝送することもできる。例えば、システム400が車両300の位置を特定するGPS技術を利用する場合、システム400はより精度の高い読み値を生成するために、ディファレンシャルGPSを採用する。技術的に知られているように、このディファレンシャルGPS技術は、既知のGPS座標にある固定GPS受信機を頼りにして、GPS衛星からGPS追跡装置を備えた別な固定局若しくは移動ターゲットへの伝送エラーを訂正する。例として、ディファレンシャル追跡装置424は監視局416内に設置されると共に、衛星通信リンク418上で追跡衛星410から信号を受信する。
【0050】
このディファレンシャル追跡装置424は、それ自体のGPS座標が前もって正確に測定されているので、追跡衛星410からの伝送エラーを訂正するのに利用するエラー訂正因子を生成することができる。エラー訂正因子は、監視局416のトランシーバ417から車両トランシーバ330およびカードリーダマイクロプロセッサ316に伝送される。カードリーダマイクロプロセッサ316はこのエラー訂正因子を利用して、車両300のGPS座標について、より正確な読み値を生成する。
【0051】
しかしながら、多数のディファレンシャル追跡装置424を別な好適な位置に配置できるように、ディファレンシャル追跡装置424を監視局416に設置するには限定されないことが理解されるであろう。さらに、ここでのシステム400は、例えば政府機関によって設立された既存のディファレンシャル追跡装置424を利用して設計することも可能である。それでも、本発明においてディファレンシャルGPSの利用は必要なものではなく、実際は、車両300の位置を決定する別なあらゆる技術を本発明で実行できるように、本発明ではGPS技術を利用した車両300の追跡には限定されないことを強調したい。
【0052】
点火システム310を始動するための利用可能信号も、監視局416から車両300に伝送される。特に、ユーザーが生物測定の識別確認を行なうと、カードリーダマイクロプロセッサ316は認証信号を生成し、車両トランシーバ330およびトランシーバ417を通して、この認証信号を監視局416のコンピュータ419に伝送する。これを受けて、コンピュータ419は利用可能信号を生成し、トランシーバ417から車両トランシーバ330ひいてはカードリーダマイクロプロセッサ316に、この利用可能信号を伝送する。カードリーダマイクロプロセッサ316は、点火システム310を動作させるために許可回路に信号を伝送し、これによりエンジン311を始動させ、或いは車両300における一乃至複数のドアロック313をロック解除する。
【0053】
監視局416から車両300への利用可能信号は、カード100のユーザーがカード100を置き忘れたり、カード100が盗まれたり、ユーザーが偶発的に車両200内にカード100を閉じ込めた時にも、その伝送が行なわれるようにしてよい。とりわけユーザーは、監視局416とコンタクトするための電話番号やウェブサイトアドレスと、ユーザー固有のパスワードが与えられている。もし必要ならば、ユーザーは監視局416に連絡して、自身のパスワードを提示する。このパスワードは、監視局416にいる住人に与えられるか、応答システム426によって受信される。この応答システム426は、ユーザーが自身のパスワードを話で伝えるようにできる好適な音声認識ソフトウェアや、タッチトーン電話からのトーンを受信する回路を備えている。さらに応答システム426は、インターネットや別な幾つかの通信網上でパスワードを受信するために、好適なソフトウェアや回路を備えている。
【0054】
前記住人若しくは応答システム426は、受信したパスワードをコンピュータ419に送り込み、コンピュータ419は利用可能信号を生成する。上記の説明に基づき、この利用可能信号はカードリーダマイクロプロセッサ316に転送され、当該カードリーダマイクロプロセッサ316から許可回路320に信号を伝送することで、点火システム310は車両300のエンジン311を始動させ、或いは車両300における一乃至複数のドアロック313をロック解除させる。カード100のユーザーは一人であるが、車両300へのアクセスを友人や家族で可能にするために、こうした友人や家族とパスワードを分配して、そこからユーザーがパスワードを選択してもよい。
【0055】
監視局416の代わりに、若しくは監視局416に加えて、車両300と携帯ユニット428との間でも信号がやり取りされる。例として、ここでの携帯ユニット428は、巡回パトカーや、他のあらゆる法執行の自動車ユニットとすることができる。しかし、携帯ユニット428が他の種類の機関と連携できることが理解されるであろう。携帯ユニット428はコンピュータ430とトランシーバ432を備えており、携帯ユニット428と車両300との間の信号伝送を容易にしている。結果的に、前記監視局416に関係した特徴部の少なくとも一部または全てが、携帯ユニット428によって行われる。
【0056】
例えば、携帯ユニット428のトランシーバ432の交信範囲内に車両300があるとすると、カード100のユーザーに関係する情報が、車両トランシーバ330からトランシーバ432に伝送される。この受信したデータは、そこで携帯ユニット428のコンピュータ430に表示される。携帯ユニット428によって車両300を停止させた場合に、当該携帯ユニット428のオペレータ、すなわちそれは法執行員であってもよいが、車両300のオペレータであるカード100のユーザーに関する運転履歴や犯罪履歴を入手できる。携帯ユニット428のオペレータは、車両300のオペレータに関する潜在的なトラブルの履歴を知ることで、許可されているいかなる事前の手順をも採用することができる。
【0057】
一つの装置では、車両300から送られる情報が、予め決められた間隔に基づいて伝送される。例えば、カードリーダマイクロプロセッサ316は、当該カードリーダマイクロプロセッサ316から受取った情報(例えば運転情報や、GPS座標)を、数秒または数分毎にブロードキャストするために、車両トランシーバ330を指示する。この時間の間隔が長くなる程、電源322からの電力は少なくなるが、車両300のエンジン311がオフになっていれば問題になるであろう。したがって、カードリーダマイクロプロセッサ316は電源322を監視することができ、電力を保つのに情報の各伝送間の時間を調整することができる。
【0058】
前記時間間隔の間に、カードリーダマイクロプロセッサ316は、最重要の機能だけが動作するパッシブ(受動)状態となってもよい。この時間間隔が終了すると、カードリーダマイクロプロセッサ316はアクティブ(能動)状態になる。このアクティブ状態では、カードリーダマイクロプロセッサ316が追跡装置332から情報を受信すると共に、必要ならばカード100のユーザーに関する関するあらゆる情報を更新する。カードリーダマイクロプロセッサ316は、その後で車両トランシーバ330に指示して、監視局416或いは携帯ユニット428に更新したデータを転送する。更新したデータが転送されると、カードリーダマイクロプロセッサ316は再びパッシブ状態となり、次の時間間隔が開始できるようになる。このような動作により、カードリーダ312の効率が増大し、カードリーダ312自体の電力消費を低くすることができる。
【0059】
別な実施例において、監視局416のトランシーバ417或いは携帯ユニット428のトランシーバ432から、車両トランシーバ330とさらにはカードリーダマイクロプロセッサ316に、能動信号が伝送される。カードリーダマイクロプロセッサ316はアクティブ状態になり、このアクティブ状態の間に通常行なわれるどのようなタスクをも遂行する。結果的に、監視局416若しくは携帯ユニット428のオペレータは、車両300およびカード100のユーザーについての情報を瞬時に入手できる。
【0060】
本発明の別な実施例において、カード100の各ユーザーは、一乃至複数の固有の識別子を割り当てられる。割り当てられた各識別子は、各々の識別子が一人のユーザーにだけに与えられることで、固有なものとすることができる。本発明においては、この「固有の識別子」という用語が、英数字のキャラクタのようなあらゆる適切な連続するキャラクタを含んでおり、他の人や登録の集合体から特定の人や登録を識別するのに用いられる。例として、この固有の識別子は、車両のナンバープレート,運転免許番号,或いは保険口座番号とすることができる。政府機関や他のあらゆる認証体が、固有の識別子を割り当てることができ、割り当て者の各々が、割り当てられた者の生涯を通して、若しくは識別子が結び付けられている効用期間中に、割り当てた識別子を維持することで、各識別子を永久なものとすることができる。例えば、固有の識別子が車両のナンバープレートであれば、その人の運転履歴中に、割り当て者は割り当てられた車両のナンバープレートを保ち続けることができる。
【0061】
図1を参照すると、カード100を利用する各個人は、外部のシステムからトランシーバ118或いは電気接点114を通して、カード100のマイクロプロセッサ110に転送される自身に固有の識別子を保有してもよい。マイクロプロセッサ110は、その後で多数の固有の識別子を蓄積するために、メモリ116にこの固有の識別子を転送する。図1および図5を参照すると、カード100のユーザーが生物測定の識別確認を行ない、さらにカード100がカードリーダ312のスロット314に挿入されると、カードリーダマイクロプロセッサ316は、この特定のユーザーに割り当てられた識別子を、電気接点114を通して利用できる。代わりに、この割り当てられた識別子を、カード100のトランシーバ118およびカードリーダ312のトランシーバ318を通して、カードリーダマイクロプロセッサ316に転送することができる。
【0062】
加えて、上の記述に基づいて、この固有の識別子を監視局416のコンピュータ419若しくは携帯ユニット428のコンピュータ430に転送する。これにより、ユーザー自身の固有の識別子を、そのユーザーに関係する別な情報と共に、コンピュータ419またはコンピュータ430に表示できる。
【0063】
図5だけを参照すると、ユーザー自身の固有の識別子は、車両300にも表示される。例えば、ここでの車両300は、カード100のユーザーにおける識別子を表示するディスプレイ434を備えている。一つの装置では、当該ディスプレイ434はバックライト表示機を備えた液晶ディスプレイとすることができる。こうしたディスプレイ434は、識別子の見易さを向上できる。しかし、当業者であれば、他の好適なディスプレイユニットを、本発明で利用できることが理解されるであろう。実際に、ディスプレイ434は純粋な電子式ディスプレイに限定されることはなく、電子−機械式のディスプレイや、単純な機械式のディスプレイでも同様に利用できる。
【0064】
カードリーダマイクロプロセッサ316は、カード100のユーザーに割り当てられており、また生物測定で認証された識別子をディスプレイ434に転送する。その後、ディスプレイ434はユーザー自身の識別子を表示する。このカード100の特徴は、カードリーダ312やディスプレイ434を有するあらゆる車両300に適用可能である。先に述べたように、ユーザー自身の固有の識別子が転送可能であることにより、ユーザー自身が動作し、それに伴う各構成要素を備えたあらゆる車両300に、当該固有の識別子を表示することが可能になる。
【0065】
前記ディスプレイ434は車両300のあらゆる好適な位置に設けられる。一つの装置では、ディスプレイ434がバンパーの直下に位置して、車両300の後部に取付けられる。この状態は図6に示されている。特に多くの州では、一般的なナンバープレートを必要としており、その州内における自動車車両に取付けられている。
【0066】
図5に戻ってこれを参照すると、車両300は一乃至複数の非常ボタン436を備えている。一つの装置では、仮にユーザーが車両300を運転する場合に、カード100のユーザーが簡単にアクセスできるように、車両300の運転席シートの近傍に非常ボタン436を配置してもよい。勿論、この非常ボタン436は、車両300の内部若しくは外部であってもよいが、あらゆる別の好適な位置に設けることができる。非常ボタン436を押すと、カードリーダ312のカードマイクロプロセッサ316に信号が転送される。カードマイクロプロセッサ316は車両トランシーバ330を指示し、車両トランシーバ330は、監視局416のトランシーバ417若しくは携帯ユニット428のトランシーバ432のいずれか一方若しくは両方に、危機信号を送信する。この危機信号に、車両300のナビゲーションデータや、カード100のユーザーに関係するあらゆる情報を加えて、監視局416および/または携帯ユニット428に転送してもよい。
【0067】
監視局416または携帯ユニット428で受信される危機信号は、「すぐに助けを送れ」のような、緊急のメッセージを含んでいてもよく、このメッセージは携帯ユニット428のコンピュータ430或いは監視局416のコンピュータ417で表示される。カードマイクロプロセッサ316は、全体のシステム400の動作に優先する緊急メッセージを備えてプログラムされていてもよい。
【0068】
図7を参照すると、本発明の装置に基づく料金回収システム600が示されている。当該料金回収システム600は、コンピュータ610と、インターネットのような通信網612と、料金回収代理店614と、少なくとも一つの料金所616と、図5に関連して示したような少なくとも一台の車両300とを備えている。料金所616は、交通の通行を選択的に可能にする一乃至複数のセンサおよび一乃至複数のゲート620を備えている。本装置では、例えば一定の高速道路や、橋梁や、フェリーの通行に関連した料金を自動的に支払うために、カード100と組み合わされた車両300が用いられる。
【0069】
特に、ここでのカード100は、当該カード100のユーザーに関連する口座情報を備えてプログラムされる。図1および図5を参照すると、口座情報はメモリ116に蓄積され、やがてカードマイクロプロセッサ316に転送される。カード100への情報の転送はすでに記述しているので、詳細な記述は行なわない。図7に戻ってこれを参照すると、カード100のユーザーは、料金回収代理店614で支払いを行なう。例として、ユーザーはコンピュータ610を利用し、通信網612上で料金回収代理店614に対して電子支払いを行なうことができる。カード100のユーザーはこの支払いでクレジットされ、料金所616のデータベース(図示せず)にその支払い情報が転送される。センサ618は、このデータベースにアクセスするのに好適なソフトウェアと回路を備えている。
【0070】
車両300が料金所616に近づくと、センサ618は車両トランシーバ330に動作信号を送信する。この車両トランシーバ330は、カードマイクロプロセッサ316に動作信号を通過させる。続いてカードマイクロプロセッサ316は、前もって生物測定で認証されたカードのユーザーに関連した口座情報を、車両トランシーバ330に転送する。車両トランシーバ330がこの口座情報をセンサ618に送信すると、センサ618はその預金口座が満足な備えを有しているか否かを決定するために、自動的にデータベースを検査する。口座が受入れ可能なクレジット(預金)を有している場合は、車両を通過可能にする信号をゲート620に送る。
【0071】
別な実施例では、監視局416および携帯ユニット428への伝送に関連した上述の処理と同様に、予め決められた期間に基づいて、カードマイクロプロセッサ316が車両トランシーバ330を指示して、前記口座情報を送信する。もしそのようにすれば、システム600の動作に対して、センサ618から送信される動作信号を不要にすることができる。
【0072】
さらに、カード100のトランシーバ318は、センサ618からの動作信号を受信すると、カード100のユーザーに関連した口座情報をセンサ618に戻して送信する。この特徴により、車両300が車両トランシーバ330を備えていないものであっても、料金所616を車両300が通過できるようになる。本発明は、ここに開示された各実施例と関連して記述されているが、請求の範囲により規定しているように、上記の記述はあくまでも例を示したものであって、本発明の範囲を限定するものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の装置に基づく電子アクセスカードを示している。
【図2】本発明の装置に基づく生物測定識別器を示している。
【図3】本発明の装置に基づき、図1の電子アクセスカードによってそのアクセスが制御される車両を示している。
【図4】本発明の装置に基づき、車両の外部に配置されたカードリーダのスロットを示している。
【図5】本発明の装置に基づく車両監視システムを示している。
【図6】本発明の装置に基づき、免許プレート番号を表示するディスプレイを備えた車両を示している。
【図7】本発明に基づく通行料金回収システムを示している。
【符号の説明】
【0074】
100 電子アクセスカード
112 生物測定識別器
114 電気接点
118 トランシーバ
300 車両
310 点火システム
311 エンジン
312 カードリーダ
313 ドアロック
320 許可回路
324 車両生物測定識別器
330 車両トランシーバ
332 追跡装置
402 ドア
412 通信衛星
414 無線通信網
416 監視局
419,430 コンピュータ
428 携帯ユニット
434 ディスプレイ
436 非常ボタン
614 料金回収代理店
616 料金所
618 センサ
620 ゲート



【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子アクセスカードと、カードリーダと、車両トランシーバとからなり、
前記電子アクセスカードは、当該電子アクセスカードのユーザーと関連する情報を蓄積するものであり、
前記カードリーダは、前記電子アクセスカードを受け入れて、前記関連する情報を読み出すためのものであり、
前記車両トランシーバは前記カードリーダに接続され、前記関連する情報の少なくとも一部を、監視局および携帯ユニットの少なくとも一方に伝送するものであり、
前記監視局および前記携帯ユニットのそれぞれは、前記関連する情報を表示するコンピュータを備えることを特徴とする車両監視システム。
【請求項2】
前記カードリーダと前記車両トランシーバが車両に取付けられ、
前記車両トランシーバは、前記カードリーダと前記車両トランシーバを有するあらゆる車両から前記関連する情報を送信するものであることを特徴とする請求項1記載の車両監視システム。
【請求項3】
前記携帯ユニットは、法執行の自動車ユニットであることを特徴とする請求項1記載の車両監視システム。
【請求項4】
前記電子アクセスカードは、前記ユーザーを識別する生物測定識別器を備え、前記ユーザーが生物測定で識別されたときに、前記カードリーダに認証信号を送信すると共に、
前記カードリーダは、前記認証信号に応答して前記関連する情報を読み出すものであることを特徴とする請求項1記載の車両監視システム。
【請求項5】
前記生物測定識別器は指紋のディジタル画像を生成するものであることを特徴とする請求項4記載の車両監視システム。
【請求項6】
前記電子アクセスカードは、前記カードリーダに前記関連する情報を転送できるようにするために、少なくとも一つの電気接点を備えていることを特徴とする請求項1記載の車両監視システム。
【請求項7】
前記電子アクセスカードは、前記関連する情報を前記カードリーダに転送するためのトランシーバを備えていることを特徴とする請求項1記載の車両監視システム。
【請求項8】
前記電子アクセスカードに蓄積される前記関連する情報は、名前,住所,ユーザーの運転履歴,ユーザーの犯罪履歴,ユーザーの保有する保険担保,車両登録,ユーザーの少なくとも1枚のディジタル写真の中から、少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1記載の車両監視システム。
【請求項9】
前記カードリーダは追跡装置を備えており、この追跡装置はナビゲーションデータを受信するものであることを特徴とする請求項1記載の車両監視システム。
【請求項10】
前記車両トランシーバは、前記監視局および前記携帯ユニットの少なくとも一方に、前記ナビゲーションデータを伝送するものであると共に、
前記コンピュータは、前記ナビゲーションデータを表示するものであることを特徴とする請求項9記載の車両監視システム。
【請求項11】
前記車両トランシーバは、少なくとも一つの通信衛星を利用して、前記監視局および前記携帯ユニットの少なくとも一方に、前記ナビゲーションデータと前記関連する情報とを伝送するものであることを特徴とする請求項10記載の車両監視システム。
【請求項12】
前記車両トランシーバは、無線通信網を利用して、前記監視局および前記携帯ユニットの少なくとも一方に、前記ナビゲーションデータと前記関連する情報とを伝送するものであることを特徴とする請求項10記載の車両監視システム。
【請求項13】
前記車両トランシーバは、予め決められた間隔に基づいて、前記監視局および前記携帯ユニットの少なくとも一方に、前記ナビゲーションデータと前記関連する情報とを伝送するものであることを特徴とする請求項10記載の車両監視システム。
【請求項14】
点火システムをさらに備え、前記カードリーダは前記点火システムを利用可能にする許可回路を備えていることを特徴とする請求項1記載の車両監視システム。
【請求項15】
前記点火システムは、使用可能状態になると、車両のエンジンを始動させると共に、前記車両の少なくとも一つのドアロックをロックおよびロック解除させるものであることを特徴とする請求項14記載の車両監視システム。
【請求項16】
点火システムをさらに備え、
前記カードリーダは、前記点火システムを利用不能にする許可回路を備えており、
使用不能信号が前記監視局から前記車両トランシーバに送信されると、この使用不能信号が前記カードリーダに転送され、
前記カードリーダによる前記利用不能信号の受取りに応答して、前記許可回路が前記点火システムを利用不能にし、この点火システムが車両のエンジンを停止させるものであることを特徴とする請求項1記載の車両監視システム。
【請求項17】
点火システムをさらに備え、
前記カードリーダ,前記車両トランシーバ,および前記点火システムを車両に取付け、
前記車両は、前記ユーザーを識別する車両生物測定識別器を備え、
前記車両生物測定識別器は、前記ユーザーが生物測定で識別されたときに、前記カードリーダに認証信号を送信すると共に、
前記カードリーダは、前記認証信号に応答して前記関連する情報を読み出すことを特徴とする請求項1記載の車両監視システム。
【請求項18】
前記車両生物測定識別器を車両の内部に配置したことを特徴とする請求項17記載の車両監視システム。
【請求項19】
前記車両は少なくとも一つのドアを備えていて、このドアに前記車両生物測定識別器が取付けられることを特徴とする請求項17記載の車両監視システム。
【請求項20】
点火システムと、少なくとも一つのセンサを有する少なくとも一つの料金所と、前記料金所を通過する交通量を制御する少なくとも一つのゲートとをさらに備え、
前記カードリーダと、前記車両トランシーバと、前記点火システムが車両に取付けられ、
前記車両トランシーバは、前記電子アクセスカードから読み出した前記関連する情報を前記センサに伝送するものであると共に、
前記関連する情報は、少なくとも料金回収代理店とのユーザーの口座に関する情報を含んでいることを特徴とする請求項1記載の車両監視システム。
【請求項21】
点火システムと、少なくとも一つのセンサを有する少なくとも一つの料金所と、前記料金所を通過する交通量を制御する少なくとも一つのゲートとをさらに備え、
前記カードリーダと前記点火システムが車両に取付けられ、
前記電子アクセスカードは、この電子アクセスカードに蓄積された前記関連する情報を、前記センサに送信するトランシーバをさらに備え、
前記関連する情報は、少なくとも料金回収代理店とのユーザーの口座に関する情報を含んでいることを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項22】
非常ボタンをさらに備え、この非常ボタンが押されると、前記車両トランシーバが前記監視局および前記携帯ユニットの少なくとも一方に、危機信号を送信するものであることを特徴とする請求項10記載の車両監視システム。
【請求項23】
前記危機信号が少なくとも緊急メッセージや前記ナビゲーションデータを含むことを特徴とする請求項22記載の車両監視システム。
【請求項24】
前記ユーザーが車両を動作させたときに、前記カードリーダから前記関連する情報の少なくとも一部を受取り、この関連する情報の一部を表示するために、前記カードリーダに接続するディスプレイをさらに備え、
前記ディスプレイは前記車両に設けられると共に、このディスプレイで表示される情報は、前記電子アクセスカードのユーザーに割り当てられた固有の識別子を少なくとも含むことを特徴とする請求項1記載の車両監視システム。
【請求項25】
電子アクセスカードを提供し、
この電子アクセスカードのユーザーと関連する情報を、当該電子アクセスカードに蓄積し、
前記関連する情報を読み出し、
前記関連する情報の少なくとも一部を、車両トランシーバから監視局および携帯ユニットの少なくとも一方に伝送すると共に、この関連する情報を表示することを特徴とする車両監視方法。
【請求項26】
前記携帯ユニットは、法執行の自動車ユニットであることを特徴とする請求項25記載の車両監視方法。
【請求項27】
前記電子アクセスカードに蓄積される前記関連する情報は、名前,住所,ユーザーの運転履歴,ユーザーの犯罪履歴,ユーザーの保有する保険担保,車両登録,ユーザーの少なくとも1枚のディジタル写真の中から、少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項25記載の車両監視方法。
【請求項28】
ユーザーを生物測定で識別し、
このユーザーが生物測定で識別されたときに認証信号を送信し、
この認証信号に応答して前記関連する情報を読み出すことを特徴とする請求項25記載の車両監視方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−531925(P2007−531925A)
【公表日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−520520(P2006−520520)
【出願日】平成16年5月10日(2004.5.10)
【国際出願番号】PCT/US2004/014647
【国際公開番号】WO2004/104733
【国際公開日】平成16年12月2日(2004.12.2)
【出願人】(502215030)
【Fターム(参考)】