説明

車両衝突回避及び緩和システム

【課題】複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するためのシステム及び方法の提供。
【解決手段】複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するシステムが、感知装置、プロセッサ、メモリ、出力装置、及び通信装置を有する。感知装置は、複数の車両の近く、周囲、内部、または関連の状況を感知する。メモリは、プロセッサと電気的に通信し、プロセッサにより実行されるプログラミングコードを有する。プログラミングコードは、感知装置によって感知された感知状態を分析し、複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するために命令を複数の車両に共同で決定し出力する様に構成されている。出力装置は、共同で決定された出力命令を複数の車両に出力し、または実行する。通信装置は、感知された状態を感知装置からプロセッサに通信し、共同で決定した出力命令をプロセッサから出力装置に通信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両が他の車両、車両の周囲の構造物、または歩行者と衝突する可能性を低減するために、車両がプロセッサと交信するセンサーを使用して衝突回避プランを決定するシステムが存在する。これらのシステムは、他の車両からのセンサーデータのような他のセンサーデータを収集することなしに、車両自身からのセンサーデータを使用するだけのことがある。また、これらのシステムは、衝突に関わることがある全ての車両のための共同の衝突回避プランを共同で決定することなしに、車両自身のための衝突回避プランを決定するだけのことがある。他のシステムは、衝突を完全に回避しようとして、衝突に関わる可能性がある全ての車両のための共同の衝突回避プランを共同で決定することもあるが、衝突の発生で実際に起きるダメージを低減する全ての車両のための共同衝突ダメージ低減プランを決定しないことがある。
【0003】
1つ以上の既存のシステムの1つ以上の問題の低減または解決のためのシステム及び方法が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6625540号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
1つの実施形態において、複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するためのシステムが開示される。システムは感知装置、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのメモリ、出力装置、及び通信装置を備える。感知装置は複数の車両の近く、周囲、内部、または関連の状況を感知するためのものである。少なくとも1つのメモリは、少なくとも1つのプロセッサと電気的に通信する。少なくとも1つのメモリは、少なくとも1つのプロセッサによる実行のためのプログラミングコードを備える。プログラミングコードは、複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するために、感知装置によって感知された感知状態を分析して複数の車両への命令を共同で決定し出力するよう構成されている。出力装置は、共同で決定された出力命令を複数の車両に出力するまたは実行するためのものである。通信装置は、感知した状態を感知装置から少なくとも1つのプロセッサに通信するためのもの、及び共同で決定した出力命令を少なくとも1つのプロセッサから出力装置に通信するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
別の実施形態において、複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するための方法が開示される。1つの手順において、複数の車両の近く、周囲、内部、または関連の状況が感知装置を用いて感知される。もう1つの手順において、感知された状況が、少なくとも1つの通信装置を用いて感知装置から少なくとも1つのプロセッサに通信される。更なる手順において、少なくとも1つのメモリ内に格納され少なくとも1つのプロセッサによって実行されるプログラミングコードを用いて、感知装置から少なくとも1つのプロセッサに通信された感知状態が分析され、複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するために複数の車両のための出力命令を共同で決定する。更に別の手順において、共同で決定された出力命令が、少なくとも1つの通信装置または少なくとももう1つの通信装置を用いて、少なくとも1つのプロセッサから複数の車両の出力装置に通信される。別の手順において、通信された共同で決定された出力命令が、複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するために、複数の車両の出力装置を用いて出力される。
【0007】
本開示のこれら及び他の特性、特徴及び利点は以下の図面、説明及び請求項を参照してよりよく理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するためのシステムのボックス図である。
【図2】複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するための方法の1つの実施形態を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の詳細な説明は、開示を実行する最高の現在の熟慮されたモードについてのものである。開示の範囲は付属の特許請求の範囲によって最も良く定義されるので、説明は、限定的な意味で解されるべきでなく、開示の一般原理を示す目的のためだけになされる。図面は純粋に例示の目的のためであって縮尺のためでないことに留意いただきたい。
【0010】
図1は複数の車両12及び14の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するためのシステム10のボックス図である。車両12と14はそれでも衝突するかもしれないが、システム10は衝突で生じるダメージを共同で低減する。車両12と14は、乗用車、バス、またはその他の種類の車両のような、人や動物を運ぶためのいかなる種類の車両を含んでも良い。システム10は、複数の車両12及び14への、複数の車両12及び14内の乗員への、または複数の車両12及び14の近くに位置する人、動物、建物またはその他の構造物への切迫した衝突によるダメージを共同で低減して良い。
【0011】
システム10は、車両12及び14、感知装置16a及び16b、メモリ22a及び22b並びにデータベース23a及び23bと通信するプロセッサ20a及び20b、出力装置26a及び26b、並びに通信装置28a及び28bを備える。感知装置16a及び16bは、複数の車両12及び14の近く、周囲、内部、または関連の状況18a、18b、または18cを感知するためのものである。感知装置16aは車両12の一部を構成する。感知装置16bは車両14の一部を構成する。任意選択で、感知装置16cは車両12及び14の外側に位置してよい。感知装置16a及び16b並びに任意選択の感知装置16cは、複数の車両12及び14の近く、周囲、内部、または関連の状況18a、18b、もしくは18cを感知するためのカメラ、レーザー装置、レーダー装置、または別の種類の感知装置の少なくとも1つを備える。状況18aは、車両12内のまたは車両12の状況である。状況18bは、車両14内のまたは車両14の状況である。状況18cは、車両12及び14の外側の環境の状況である。
【0012】
感知装置16a及び16b、または任意選択の感知装置16cによって感知される状況18a、18b、または18cは、気象条件、舗装状態、車両の位置、車速、車両の方向、車両加速、車両減速、交通信号の状態、構造物の位置、建物の位置、人の位置、障害物の位置、車両乗員の位置、車両のエアバッグ情報、または車両のシートベルト情報の少なくとも1つを含む。
【0013】
プロセッサ20aは、車両12に位置し、メモリ22a、メモリ22b、または任意選択のメモリ22c、及びデータベース23a、データベース23b、または任意選択のデータベース23cと、電気的に通信する。メモリ22aは、感知装置16、16b、または任意選択の感知装置16cによって感知された感知状況18a、18bまたは18cと、データベース23a及び23b、または任意選択のデータベース23c内のデータとを分析し、車両12及び14の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するために命令24a、24b、または任意選択の命令24cを車両12及び14に共同で決定及び出力するように構成された、プロセッサ20aにより実行されるプログラミングコードを有する。
【0014】
データベース23a、23b、または任意選択のデータベース23c内のデータは、車両の操縦性能、車両の衝突テストデータ、車両の衝撃に理想的な位置がどこであるかに関する車両の衝撃データ、車両のフレーム構造情報、車両のエネルギー吸収情報、またはその他の種類のデータの少なくとも1つを含むのがよい。
【0015】
プロセッサ20bは、車両14に位置し、メモリ22a、メモリ22b、または任意選択のメモリ22c、及びデータベース23a、データベース23b、または任意選択のデータベース23cと、電気的に通信する。メモリ22bは、感知装置16、16b、または任意選択の感知装置16cによって感知された感知状況18a、18bまたは18cと、データベース23a及び23b、または任意選択のデータベース23c内のデータとを分析し、車両12及び14の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するために命令24a、24b、または任意選択の命令24cを車両12及び14に共同で決定及び出力するように構成された、プロセッサ20bにより実行されるプログラミングコードを有する。
【0016】
任意選択のプロセッサ20cは、車両12及び14の外側にまたは車両12及び14から離れて位置してよく、メモリ22a、メモリ22b、または任意選択のメモリ22c、及びデータベース23a、データベース23b、または任意選択のデータベース23cと電気的に通信してよい。任意選択のメモリ22cは、感知装置16、16b、または任意選択の感知装置16cによって感知された感知状況18a、18bまたは18cと、データベース23a及び23b、または任意選択のデータベース23c内のデータとを分析し、車両12及び14の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するために命令24a、24b、または任意選択の命令24cを車両12及び14に共同で決定及び出力するように構成された、プロセッサ20cにより実行されるプログラミングコードを有する。
【0017】
プロセッサ20a、20b、または任意選択のプロセッサ20cは、互いに、メモリ22a、22bまたは任意選択のメモリ22c、及びデータベース23a、23bと、または任意選択のデータベース23cと通信し、車両12及び14の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するために、命令24a、24b、または任意選択の命令24cを車両12及び14に共同で決定及び出力するように共同で一緒に協調して作動して良い。他の実施形態において、いかなる数のプロセッサ20a、20b、または任意選択のプロセッサ20cも、車両12及び14の間の切迫した衝突のダメージを共同で低減するために、車両12及び14に命令24a、24b、または任意選択の命令24cを決定し出力して良い。
【0018】
共同で決定された出力命令24a、24b、または任意選択の命令24cは、車両の操縦制御命令、車速制御命令、車両の制動命令、車両の音命令、車両の照明命令、車両のオーディオ命令、車両の表示命令、車両のエアバッグ命令、車両のシートベルト命令、車両のエネルギー吸収命令、交通信号命令、外部の車両の出力装置のための命令、または別の種類の出力装置のための命令の少なくとも1つを備えて良い。
【0019】
出力装置26a、26b、または任意選択の出力装置26cは、共同で決定された出力命令24a、24b、または任意選択の出力命令24cを車両12及び14に出力または実行するためのものである。出力装置26a、26b、または任意選択の出力装置26cは、車両の操縦制御装置、車速制御装置、車両の制動装置、車両の音装置、車両の照明装置、車両のオーディオ装置、車両の表示装置、車両のエアバッグ装置、車両のシートベルト装置、車両のエネルギー吸収装置、交通信号装置、外部の車両の出力装置、または別の種類の出力装置の少なくとも1つを備える。出力装置26aは、車両12の一部を構成する。出力装置26bは、車両14の一部を構成する。任意選択の出力装置26cは、共同で決定された出力命令24a、24b、または任意選択の命令24cを車両12及び14の外側に位置する人や装置に出力または実行するために、車両12及び14の外側に位置するのがよい。例えば、任意選択の出力装置26cは、交通信号装置、外部の車両の出力装置、または別の種類の出力装置を備えて良い。
【0020】
通信装置28a及び28b、または任意選択の通信装置28cは、感知された状況18a、18b、または18cを、感知装置16、16b、または任意選択の感知装置16cからプロセッサ20a、20b、または任意選択のプロセッサ20cに通信するためのものである。また、通信装置28a及び28b、または任意選択の通信装置28cは、共同で決定された出力命令24a及び24b、または任意選択の出力命令24cを、プロセッサ20a及び20b、または任意選択のプロセッサ20cから、出力装置26a及び26b、または任意選択の出力装置26cに通信するためのものである。通信装置28a、28b、または任意選択の通信装置28cは、無線通信装置、衛星、インターネット、または他の種類の通信装置を備えて良い。通信装置28aは、車両12の一部を構成する。通信装置28bは、車両14の一部を構成する。任意選択の通信装置28cは、車両12及び14の外側に位置してよい。
【0021】
他の実施形態において、システムの全ての部品を含むシステム10は、数量、大きさ、構成、方向、実際の部品、または機能が異なって良い。
【0022】
図2は、複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するための方法100の1つの実施形態を示すフローチャートである。手順102において、複数の車両の近く、周囲、または関連の状況が感知装置を用いて感知される。1つの実施形態において、感知装置は、カメラ装置、レーザー装置、またはレーダー装置の少なくとも1つを備える。別の実施形態において、感知装置によって感知される状況は、気象条件、舗装状態、車両の位置、車速、車両の方向、車両加速、車両減速、交通信号の状態、構造物の位置、建物の位置、人の位置、障害物の位置、車両乗員の位置、車両のエアバッグ情報、または車両のシートベルト情報の少なくとも1つを含む。
【0023】
手順104において、感知された状況が、少なくとも1つの通信装置を用いて感知装置から少なくとも1つのプロセッサに通信される。1つの実施形態において、少なくとも1つの通信装置は、無線通信装置、衛星、またはインターネットの少なくとも1つを備える。手順106において、感知装置から少なくとも1つのプロセッサに通信された感知状態は、少なくとも1つのメモリ内に格納され少なくとも1つのプロセッサによって実行されるプログラミングコードを用いて分析され、複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するために複数の車両のための出力命令を共同で決定する。
【0024】
更に、1つの実施形態において、手順106は、少なくとも1つのメモリ内に格納され少なくとも1つのプロセッサによって実行されるプログラミングコードを用いて、少なくとも1つのプロセッサと通信する少なくとも1つのデータベース内に格納されたデータを分析し、複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するために複数の車両のための出力命令を共同で決定することを有して良い。少なくとも1つのデータベース内に格納されたデータは、車両の操縦性能、車両の衝突テストデータ、車両の衝撃に理想的な位置はどこであるかに関する車両の衝撃データ、車両のフレーム構造情報、車両のエネルギー吸収情報、またはその他の種類のデータの少なくとも1つを含むのが良い。別の実施形態において、共同で決定された出力命令は、車両の操縦制御命令、車速制御命令、車両の制動命令、車両の音命令、車両の照明命令、車両のオーディオ命令、車両の表示命令、車両のエアバッグ命令、車両のシートベルト命令、車両のエネルギー吸収命令、交通信号命令、外部の車両の出力装置のための命令、または別の種類の出力装置のための命令の少なくとも1つを備えて良い。
【0025】
手順108において、共同で決定された出力命令が、少なくとも1つの通信装置または少なくとももう1つの通信装置を用いて、少なくとも1つのプロセッサから出力装置に通信される。1つの実施形態において、通信装置は、無線通信装置、衛星、またはインターネットの少なくとも1つを備える。出力装置は、複数の車両の一部を構成してもよく、または車両の外側に配置されてもよい。1つの実施形態において、出力装置は、車両の操縦制御装置、車速制御装置、車両の制動装置、車両の音装置、車両の照明装置、車両のオーディオ装置、車両の表示装置、車両のエアバッグ装置、車両のシートベルト装置、車両のエネルギー吸収装置、交通信号装置、または外部の車両の出力装置の少なくとも1つを備えて良い。手順110において、通信された共同で決定された出力命令は、複数の車両の間の切迫した衝突による複数の車両のダメージを共同で低減するために、出力装置を用いて出力される。
【0026】
1つの実施形態において、複数の車両は、感知装置、出力装置、通信装置、及び少なくとも1つのプロセッサを備える。別の実施形態において、少なくとも1つのプロセッサは、互いに通信し、複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するための出力命令を共同で決定するために共同で作動する、複数の車両の各々の別々のプロセッサを構成する。さらに別の実施形態において、複数の車両の各々は、感知装置の内の少なくとも1つ、出力装置の内の少なくとも1つ、通信装置の内の少なくとも1つ、及び少なくとも1つのプロセッサの内の少なくとも1つを備える。追加の実施形態において、複数の車両は、感知装置、出力装置、及び通信装置を備え、少なくとも1つのプロセッサの1つ以上は車両から離れて位置する。
【0027】
開示の1つ以上の実施形態は、複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを低減するために複数の車両のための共同のプランを共同で決定することにより、1つ以上の既存のシステムの1つ以上の問題を軽減することがある。これらの実施形態は、共同のプランを決定するために複数の車両からのセンサーデータに依存して良い。さらに、これらの実施形態は、複数の車両の間の実際の衝突によって車両に生じるダメージを共同で低減するために複数の車両のための共同のプランを共同で決定して良い。さらに他の実施形態において、既存の技術の1つ以上の更なる問題が低減されるまたは解決されることがある。
【0028】
もちろん、前述の説明は開示の典型的な実施形態について述べており、以下の特許請求の範囲に述べられるような開示の精神と範囲から逸脱せずに変更がなされて良いことをご理解いただきたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するためのシステムであって、
上記複数の車両の近く、周囲、内部、または関連の状況を感知するための感知装置と、
少なくとも1つのプロセッサと、
上記少なくとも1つのプロセッサにより実行されるプログラミングコードであって、上記感知装置によって感知された感知状態を分析して、上記複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するために命令を上記複数の車両に共同で決定し出力する様に構成された上記プログラミングコードを備える、上記少なくとも1つのプロセッサと電気的に通信する少なくとも1つのメモリと、
共同で決定された出力命令を上記複数の車両に出力するまたは実行するための出力装置と、
感知した状況を上記感知装置から上記少なくとも1つのプロセッサに通信するための、及び共同で決定した出力命令を上記少なくとも1つのプロセッサから上記出力装置に通信するための通信装置と、を有するシステム。
【請求項2】
更に、複数の車両を備え、これらの複数の車両は、上記感知装置、上記出力装置、上記通信装置、及び上記少なくとも1つのプロセッサを備える請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
上記少なくとも1つのプロセッサは、互いに通信し上記複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するために上記命令を上記複数の車両に共同で決定し出力するように共同で作動する、上記複数の車両の各々の別々のプロセッサを構成する請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
上記複数の車両の各々が、上記感知装置の内の少なくとも1つ、上記出力装置の内の少なくとも1つ、上記通信装置の内の少なくとも1つ、及び上記少なくとも1つのプロセッサの内の少なくとも1つを備える請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
更に、上記少なくとも1つのプロセッサと電気的に通信する少なくとも1つのデータベースを備え、上記プログラミングコードが、上記少なくとも1つのデータベース内に含まれるデータを更に分析し、上記複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するために上記命令を複数の車両に共同で決定し出力するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
上記少なくとも1つのデータベース内に格納されたデータが、車両の操縦性能、車両の衝突テストデータ、車両の衝撃に理想的な位置はどこであるかに関する車両の衝撃データ、車両のフレーム構造情報、または車両のエネルギー吸収情報の少なくとも1つを備える請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
上記感知装置が、カメラ装置、レーザー装置、またはレーダー装置の少なくとも1つを備える請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
上記感知装置によって感知される状況が、気象条件、舗装状態、車両の位置、車速、車両の方向、車両加速、車両減速、交通信号の状態、構造物の位置、建物の位置、人の位置、障害物の位置、車両乗員の位置、車両のエアバッグ情報、または車両のシートベルト情報の少なくとも1つを含む請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
共同で決定された出力命令が、車両の操縦制御命令、車速制御命令、車両の制動命令、車両の音命令、車両の照明命令、車両のオーディオ命令、車両の表示命令、車両のエアバッグ命令、車両のシートベルト命令、車両のエネルギー吸収命令、交通信号命令、外部の車両の出力装置のための命令、または別の種類の出力装置のための命令の少なくとも1つを含む請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
上記出力装置が、車両の操縦制御装置、車速制御装置、車両の制動装置、車両の音装置、車両の照明装置、車両のオーディオ装置、車両の表示装置、車両のエアバッグ装置、車両のシートベルト装置、車両のエネルギー吸収装置、交通信号装置、または外部の車両の出力装置の少なくとも1つを備える請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
上記通信装置が、無線通信装置、衛星、またはインターネットの少なくとも1つを備える請求項1のシステム。
【請求項12】
複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するための方法であって、
感知装置を用いて上記複数の車両の近く、周囲、内部、または関連の状況を感知するステップと、
上記感知された状況を少なくとも1つの通信装置を用いて上記感知装置から少なくとも1つのプロセッサに通信するステップと、
少なくとも1つのメモリ内に格納され上記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるプログラミングコードを用いて、上記感知装置から上記少なくとも1つのプロセッサに通信された感知状態を分析し、上記複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するために上記複数の車両のための出力命令を共同で決定するステップと、
上記共同で決定された出力命令を、上記少なくとも1つの通信装置または少なくとももう1つの通信装置を用いて、上記少なくとも1つのプロセッサから上記複数の車両の出力装置に通信するステップと、
上記複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するために、上記通信され共同で決定された出力命令を、上記複数の車両の出力装置を用いて出力するステップとを有する方法。
【請求項13】
上記複数の車両が、上記感知装置、上記出力装置、上記通信装置、及び上記少なくとも1つのプロセッサを備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
上記少なくとも1つのプロセッサが、互いに通信し複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するために上記出力命令を上記複数の車両に共同で決定するように共同で作動する、上記複数の車両の各々の別々のプロセッサを構成する請求項13に記載の方法。
【請求項15】
上記複数の車両の各々が、上記感知装置の内の少なくとも1つ、上記出力装置の内の少なくとも1つ、上記通信装置の内の少なくとも1つ、及び上記少なくとも1つのプロセッサの内の少なくとも1つを備える請求項13に記載の方法。
【請求項16】
上記少なくとも1つのメモリ内に格納され上記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるプログラミングコードを用いて、上記複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するために上記複数の車両のための出力命令を共同で決定するステップが、更に、上記少なくとも1つのプロセッサと通信する少なくとも1つのデータベース内に格納されデータを分析し、上記複数の車両の間の切迫した衝突によるダメージを共同で低減するために上記命令を上記複数の車両に共同で決定し出力するステップを備える請求項12の方法。
【請求項17】
上記少なくとも1つのデータベース内に含まれるデータが、車両の操縦能力、車両の衝突テストデータ、車両の衝撃に理想的な位置はどこであるかに関する車両の衝撃データ、車両のフレーム構造情報、または車両のエネルギー吸収情報の少なくとも1つを備える請求項16に記載の方法。
【請求項18】
上記感知装置が、カメラ装置、レーザー装置、またはレーダー装置の少なくとも1つを備える請求項12に記載の方法。
【請求項19】
上記感知装置によって感知される状況が、気象条件、舗装状態、車両の位置、車速、車両の方向、車両加速、車両減速、交通信号の状態、構造物の位置、建物の位置、人の位置、障害物の位置、車両乗員の位置、車両のエアバッグ情報、または車両のシートベルト情報の少なくとも1つを含む請求項12に記載の方法。
【請求項20】
上記共同で決定された出力命令が、車両の操縦制御命令、車速制御命令、車両の制動命令、車両の音命令、車両の照明命令、車両のオーディオ命令、車両の表示命令、車両のエアバッグ命令、車両のシートベルト命令、車両のエネルギー吸収命令、交通信号命令、外部の車両の出力装置のための命令、または別の種類の出力装置のための命令の少なくとも1つを含む請求項12に記載の方法。
【請求項21】
上記出力装置が、車両の操縦制御装置、車速制御装置、車両の制動装置、車両の音装置、車両の照明装置、車両のオーディオ装置、車両の表示装置、車両のエアバッグ装置、車両のシートベルト装置、車両のエネルギー吸収装置、交通信号装置、または外部の車両の出力装置の少なくとも1つを備える請求項12に記載の方法。
【請求項22】
上記通信装置が、無線通信装置、衛星、またはインターネットの少なくとも1つを備える請求項12に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−97807(P2013−97807A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−241752(P2012−241752)
【出願日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【出願人】(505450755)ビステオン グローバル テクノロジーズ インコーポレイテッド (140)
【Fターム(参考)】