説明

車両衝突時の緩衝構造

【課題】車両の通常走行時には、車体の骨格部材への車両部品の支持剛性が十分に確保される一方、車両衝突時には、衝撃力が直ちに緩和されるようにして、衝撃力に因る歩行者や車両部品の損傷が、より確実に防止できるようにする。
【解決手段】車両部品24から延出し、延出端部32が車体2の骨格部材3に締結具34により締結される樹脂製の支持ブラケット32を設ける。支持ブラケット32の延出方向Aの中途部のトラフ形状部39に、車両1衝突時の車両部品24への衝撃力Fにより変形可能な脆弱部46を形成する。脆弱部46をトラフ形状部39におけるトラフ溝43の開口縁部に形成する。トラフ形状部39の底部41を締結具34の軸方向で延出端部33から離れるよう形成して、トラフ形状部39の底部41の延出方向Aにおける端面48を骨格部材3の近傍に位置させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体の骨格部材に対しヘッドランプなど車両部品を支持させる樹脂製の支持ブラケットを設けた車両衝突時の緩衝構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
上記車両衝突時の緩衝構造には、従来、下記特許文献1に示されるものがある。この公報のものによれば、車両部品から延出し、その延出端部が車体の骨格部材に締結具により締結される樹脂製の支持ブラケットが設けられる。この支持ブラケットの延出方向の中途部の表、裏面に、車両衝突時の上記車両部品への衝撃力により変形可能な切り欠き状の脆弱部が形成されている。そして、車両衝突時には、上記車両部品への衝撃力により上記脆弱部が屈曲して上記衝撃力が緩和され、よって、この衝撃力に因る歩行者や車両部品の損傷が防止されるようになっている。
【0003】
また、上記車両衝突時の緩衝構造には、従来、下記特許文献2に示されるものもある。この公報のものによれば、車両部品から延出し、その延出端部が車体の骨格部材に締結具により締結される樹脂製の支持ブラケットが設けられる。この支持ブラケットの延出方向の中途部がトラフ(樋)形状とされ、このトラフ形状部の底部に、車両衝突時の上記車両部品への衝撃力により変形可能な脆弱部が形成されている。そして、車両衝突時には、上記車両部品への衝撃力により上記脆弱部が屈曲して上記衝撃力が緩和され、よって、この衝撃力に因る歩行者や車両部品の損傷が防止されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−76568号公報
【特許文献2】特開2009−120137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記特許文献1のものでは、支持ブラケットはフラットバー形状とされ、その厚さ方向の表、裏面にそれぞれ脆弱部が形成されている。このため、この支持ブラケットは剛性が全体的に低くなりがちである。よって、車両衝突時には、その衝撃力により上記脆弱部は直ちに屈曲することから、上記衝撃力に因る歩行者等の損傷は、より確実に防止されると考えられる。しかし、上記構成の支持ブラケットは上記したように剛性が低くなりがちであるため、車両の通常走行時には、上記支持ブラケットによる車体の骨格部材への車両部品の支持剛性が不足するおそれを生じる。
【0006】
一方、上記特許文献2のものでは、支持ブラケットの中途部はトラフ形状をなしていて、このブラケットはそれ自体に大きい剛性を有するものとなっている。このため、車両の通常走行時には、上記支持ブラケットによる車体の骨格部材への車両部品の支持剛性は十分に確保されると考えられる。しかし、上記構成の支持ブラケットでは、特に、上記トラフ形状部におけるトラフ溝の左右開口縁部が上記衝突時の衝撃力に大きい剛性で対抗する。このため、この衝撃力によっては上記脆弱部は直ちには屈曲せず、よって、上記衝撃力の緩和に遅れが生じて、この衝撃力に因る歩行者等の損傷は十分には防止できないおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、本発明の目的は、車両の通常走行時には、車体の骨格部材への車両部品の支持剛性が十分に確保される一方、車両衝突時には、上記車両部品への衝撃力が直ちに緩和されるようにして、この衝撃力に因る歩行者や車両部品の損傷が、より確実に防止できるようにすることである。
【0008】
請求項1の発明は、車両部品24から延出し、その延出端部32が車体2の骨格部材3に締結具34により締結される樹脂製の支持ブラケット32を設け、この支持ブラケット32の延出方向Aの中途部をトラフ形状にし、このトラフ形状部39に、車両1衝突時の上記車両部品24への衝撃力Fにより変形可能な脆弱部46を形成した車両衝突時の緩衝構造において、
上記脆弱部46を上記トラフ形状部39におけるトラフ溝43の開口縁部に形成し、上記トラフ形状部39の底部41を上記締結具34の軸方向で上記延出端部33から離れるよう形成して、上記トラフ形状部39の底部41の上記延出方向Aにおける端面48を上記骨格部材3の近傍に位置させたことを特徴とする車両衝突時の緩衝構造である。
【0009】
なお、この項において、上記各用語に付記した符号や図面番号は、本発明の技術的範囲を後述の「実施例」の項や図面の内容に限定解釈するものではない。
【発明の効果】
【0010】
本発明による効果は、次の如くである。
【0011】
請求項1の発明は、その前提条件として、車両部品から延出し、その延出端部が車体の骨格部材に締結具により締結される樹脂製の支持ブラケットを設け、この支持ブラケットの延出方向の中途部をトラフ形状のトラフ形状部にし、このトラフ形状部に、車両衝突時の上記車両部品への衝撃力により変形可能な脆弱部を形成している。
【0012】
即ち、車体の骨格部材に車両部品を支持するための支持ブラケットの延出方向の中途部をトラフ形状部としており、このトラフ形状部は大きい剛性を有するものである。このため、車両の通常走行時には、上記トラフ形状部に脆弱部を形成したことにかかわらず、上記支持ブラケットによる車体の骨格部材への車両部品の支持剛性は十分に確保される。
【0013】
そして、上記構成において、上記脆弱部を上記トラフ形状部におけるトラフ溝の開口縁部に形成し、上記トラフ形状部の底部を上記締結具の軸方向で上記延出端部から離れるよう形成して、上記トラフ形状部の底部の上記延出方向における端面を上記骨格部材の近傍に位置させている。
【0014】
ここで、車両衝突時には、特に、上記トラフ形状部におけるトラフ溝の開口縁部が上記衝突時の衝撃力に大きい剛性で対抗しようとする。しかし、上記したようにトラフ溝の開口縁部に上記脆弱部が形成されているため、この脆弱部に上記衝撃力による応力集中が直ちに生じる。
【0015】
しかも、車両衝突時には、上記車両部品への衝撃力により、上記締結具による骨格部材への支持ブラケットの延出端部の締結にかかわらず、この支持ブラケットは上記衝撃力により骨格部材に対し相対移動(トラフ形状部における底部の端面が骨格部材に予め当接している場合には、当該相対移動は0である。)して、上記支持ブラケットのトラフ形状部における底部の端面が上記骨格部材に圧接する。すると、上記衝撃力による支持ブラケットの延出端部側の上記相対移動が直ちに阻止され、その分、上記衝撃力による脆弱部での応力集中が迅速に増大してこの脆弱部が屈曲し、車両衝突による衝撃力が迅速に緩和される。
【0016】
よって、前記したように、車両の通常走行時には、車体の骨格部材への車両部品の支持剛性が十分に確保されるものでありながら、車両衝突時には、その衝撃力が迅速に緩和されて、この衝撃力に因る歩行者や車両部品の損傷がより確実に防止される。
【0017】
また、上記した衝突時の衝撃力に因る歩行者や車両部品の損傷についての防止は、上記支持ブラケットのトラフ形状部におけるトラフ溝の開口縁部に脆弱部を形成する、という簡素な構成で達成されるため、上記損傷についての防止は簡単な構成で安価に達成される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図2の部分拡大斜視図である。
【図2】車体前部の斜視図である。
【図3】(a)は、支持ブラケットの側面断面図、(b)は、上記(a)に相当する図で作用説明図である。
【図4】(a)は、図3(a)のIV−IV線矢視断面図、(b)は、上記(a)に相当する図で、他の実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の車両衝突時の緩衝構造に関し、車両の通常走行時には、車体の骨格部材への車両部品の支持剛性が十分に確保される一方、車両衝突時には、上記車両部品への衝撃力が直ちに緩和されるようにして、この衝撃力に因る歩行者や車両部品の損傷が、より確実に防止できるようにする、という目的を実現するため、本発明を実施するための形態は、次の如くである。
【0020】
即ち、車両衝突時の緩衝構造には、車両部品から延出し、その延出端部が車体の骨格部材に締結具により締結される樹脂製の支持ブラケットが設けられる。この支持ブラケットの延出方向の中途部がトラフ形状とされ、このトラフ形状部に、車両衝突時の上記車両部品への衝撃力により変形可能な脆弱部が形成される。この脆弱部は上記トラフ形状部におけるトラフ溝の開口縁部に形成される。上記トラフ形状部の底部が上記締結具の軸方向で上記延出端部から離れるよう形成される。そして、上記トラフ形状部の底部の上記延出方向における端面が上記骨格部材の近傍に位置させられる。
【実施例】
【0021】
本発明をより詳細に説明するために、その実施例を添付の図に従って説明する。
【0022】
図1,2,3(a),4(a)において、図中符号1は自動車で例示される車両であり、また、矢印Frは、この車両1の進行方向の前方を示している。また、下記する左右とは、上記前方に向かっての車両1の幅方向をいうものとする。
【0023】
上記車両1の車体2は、強度と剛性とが大きい骨格部材(フレーム)3と、この骨格部材3に支持されて車体2の外面を形成する車体本体(ボデー)4とを備え、この車体2は前、後車輪5により走行面6上に支持される。
【0024】
上記骨格部材3は板金製で、車体2の左右各側部を構成し、それぞれ上下方向に延びる左右フロントピラー10と、これらフロントピラー10の上下方向の中途部から前方に向かって突出するエプロンメンバ11と、上記各フロントピラー10の下部と互いに結合されて車体2の前後方向に延びる左右一対のサイドメンバ12と、これら両サイドメンバ12の前端部に支持される枠形状のラジエータサポート13とを備えている。
【0025】
上記車体本体4は、車体2前部の左右各側面を形成して上記エプロンメンバ11に支持される左右一対の板金製のフロントフェンダ17と、車体2の前面を形成し、上記各サイドメンバ12の前端部に支持される樹脂製のフロントバンパ18と、上記各フロントフェンダ17およびフロントバンパ18の各上縁部で囲まれたエンジンルーム19をその上方から開閉可能に閉じるフード20とを備え、上記エンジンルーム19には車両1の走行駆動用の不図示のエンジンが収容され、上記骨格部材3に支持されている。
【0026】
上記フロントフェンダ17の上部前縁部、フロントバンパ18の側部上縁部、およびフード20の側部前縁部で囲まれた空間23に、車両部品24としてのヘッドランプ25が設けられている。このヘッドランプ25は、前方に向かって開口する椀形状の樹脂製のランプハウジング26と、このランプハウジング26の開口を閉じるランプレンズ27と、これらランプハウジング26とランプレンズ27とで囲まれた空間に設けられて車体2の前方を照射するバルブ28とを備えている。
【0027】
上記ヘッドランプ25は、次のようにして車体2に支持されている。即ち、上記ヘッドランプ25のランプハウジング26の左右各側部のうち、外側部の下部が外側支持ブラケット30により上記フロントフェンダ17の下部前縁部に支持されている。また、上記ランプハウジング26の内側部の下部が内側支持ブラケット31により上記ラジエータサポート13に支持されている。また、上記ランプハウジング26の後上部が上部支持ブラケット32により上記エプロンメンバ11に支持されている。上記各支持ブラケット30〜32はいずれも樹脂製とされている。
【0028】
上記上部支持ブラケット32は、上記ランプハウジング26の後上部から後上方に向かって一体的に延出し、その延出端部33は車体2の骨格部材3であるエプロンメンバ11の部分11aに締結具34により締結される。上記エプロンメンバ11の部分11aおよび延出端部33はそれぞれ板形状とされて互いにに重ねられる。上記締結具34は互いに螺合するボルトとナットとで構成され、その軸心35は上記エプロンメンバ11の部分11aおよび上記支持ブラケット32の延出端部33の各厚さ方向かつ上下方向に延び、上記エプロンメンバ11の部分11aと延出端部33とに形成されたボルト孔36,37を貫通している。
【0029】
上記支持ブラケット32の延出方向(長手方向)Aの中途部は上方に向かって開くトラフ(樋)形状のトラフ形状部39とされ、このトラフ形状部39の断面はV字形状とされている。具体的には、このトラフ形状部39は、上方に向かうに従い互いに離間する左右側壁40,40と、これら側壁40,40の下端部同士の結合により形成される底部41と、上記各側壁40と底部41とのそれぞれ上記延出方向Aでの端部同士を結合させる端部壁42とを備えている。これら各側壁40、底部41、および各端部壁42は互いに一体的に結合され、これら40〜42で囲まれた空間がトラフ溝43とされている。そして、上記端部壁42の外面に上記延出端部33の基部が一体的に結合されている。
【0030】
上記トラフ形状部39の上記延出方向Aの中途部において、上記トラフ溝43の開口縁部である上記各端部壁42の上縁部にそれぞれ脆弱部46が形成されている。これら各脆弱部46は三角形状の切り欠きとされている。車両1が、その走行中に前方の歩行者等に衝突(前突)したとき、この衝突による上記車両部品24への衝撃力Fにより上記各脆弱部46が変形可能とされている。
【0031】
上記トラフ形状部39の底部41は、上記締結具34の軸心35に沿った軸方向(支持ブラケット32の延出端部33の厚さ方向)で上記延出端部33から下方に離れるよう形成されている。また、上記トラフ形状部39の底部41の上記延出方向Aにおける端面48は、上記延出方向Aで上記エプロンメンバ11の部分11aの近傍(当接含む)に位置させられている。
【0032】
上記構成によれば、車体2の骨格部材3に車両部品24を支持するための支持ブラケット32の延出方向Aの中途部をトラフ形状部39としており、このトラフ形状部39は大きい剛性を有するものである。このため、車両1の通常走行時には、上記トラフ形状部39に脆弱部46を形成したことにかかわらず、上記支持ブラケット32による車体2の骨格部材3への車両部品24の支持剛性は十分に確保される。
【0033】
そして、上記構成において、上記脆弱部46を上記トラフ形状部39におけるトラフ溝43の開口縁部に形成し、上記トラフ形状部39の底部41を上記締結具34の軸方向で上記延出端部33から離れるよう形成して、上記トラフ形状部39の底部41の上記延出方向Aにおける端面48を上記骨格部材3の近傍に位置させている。
【0034】
ここで、車両1衝突時には、特に、上記トラフ形状部39におけるトラフ溝43の開口縁部が上記衝突時の衝撃力Fに大きい剛性で対抗しようとする。しかし、上記したようにトラフ溝43の開口縁部に上記脆弱部46が形成されているため、この脆弱部46に上記衝撃力Fによる応力集中が直ちに生じる。
【0035】
しかも、車両1衝突時には、上記車両部品24への衝撃力Fにより、上記締結具34による骨格部材3への支持ブラケット32の延出端部33の締結にかかわらず、この支持ブラケット32は上記衝撃力Fにより骨格部材3に対し相対移動(トラフ形状部39における底部41の端面48が骨格部材3に予め当接している場合には、当該相対移動は0である。)して、図3(b)で示すように、上記支持ブラケット32のトラフ形状部39における底部41の端面48が上記骨格部材3に圧接する。すると、上記衝撃力Fによる支持ブラケット32の延出端部33側の上記相対移動が直ちに阻止され、その分、上記衝撃力Fによる脆弱部46での応力集中が迅速に増大してこの脆弱部46が屈曲し、車両1衝突による衝撃力Fが迅速に緩和される。
【0036】
よって、前記したように、車両1の通常走行時には、車体2の骨格部材3への車両部品24の支持剛性が十分に確保されるものでありながら、車両1衝突時には、その衝撃力Fが迅速に緩和されて、この衝撃力Fに因る歩行者や車両部品24の損傷がより確実に防止される。
【0037】
また、上記した衝突時の衝撃力Fに因る歩行者や車両部品24の損傷についての防止は、上記支持ブラケット32のトラフ形状部39におけるトラフ溝43の開口縁部に脆弱部46を形成する、という簡素な構成で達成されるため、上記損傷についての防止は簡単な構成で安価に達成される。
【0038】
図2において、車両部品24であるエンジン用のエアクリーナ49が複数の支持ブラケット50により、上記車体2の骨格部材3であるラジエータサポート13に支持されている。上記各支持ブラケット50にも上記支持ブラケット32と同構成のものが適用されている。
【0039】
なお、上記支持ブラケット32のトラフ形状部39の断面は、図4(b)で示すようにチャンネル形状であってもよく、また、U字形状であってもよいが、一般に、前記したV字形状の方が衝撃力Fにより屈曲し易い。
【0040】
また、以上は図示の例によるが、上記支持ブラケット32の延出端部33を支持する骨格部材3の部分(エプロンメンバ11やラジエータサポート13)は樹脂製であってもよい。また、上記支持ブラケット30,31に上記支持ブラケット32と同構成のものを適用してもよい。また、上記脆弱部46は、支持ブラケット32のトラフ形状部39における一方の側壁40にのみ形成してもよい。また、上記脆弱部46は、U字形状の切り欠き、薄肉部、もしくは小孔であってもよい。
【0041】
また、図例では、トラフ形状部39の底部41は、このトラフ形状部39の上記延出方向Aの全体にわたり締結具34の軸方向で延出端部33から離れるよう形成されているが、上記トラフ形状部39の上記延出端部33側の端部における底部41の部分のみを、上記したように延出端部33から離れるよう形成してもよい。
【符号の説明】
【0042】
1 車両
2 車体
3 骨格部材
4 車体本体
11 エプロンメンバ
11a 部分
13 ラジエータサポート
23 空間
24 車両部品
25 ヘッドランプ
32 支持ブラケット
33 延出端部
34 締結具
35 軸心
36 ボルト孔
37 ボルト孔
39 トラフ形状部
40 側壁
41 底部
42 端部壁
43 トラフ溝
46 脆弱部
48 端面
A 延出方向
F 衝撃力

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両部品から延出し、その延出端部が車体の骨格部材に締結具により締結される樹脂製の支持ブラケットを設け、この支持ブラケットの延出方向の中途部をトラフ形状にし、このトラフ形状部に、車両衝突時の上記車両部品への衝撃力により変形可能な脆弱部を形成した車両衝突時の緩衝構造において、
上記脆弱部を上記トラフ形状部におけるトラフ溝の開口縁部に形成し、上記トラフ形状部の底部を上記締結具の軸方向で上記延出端部から離れるよう形成して、上記トラフ形状部の底部の上記延出方向における端面を上記骨格部材の近傍に位置させたことを特徴とする車両衝突時の緩衝構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−75559(P2013−75559A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−215392(P2011−215392)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(000002967)ダイハツ工業株式会社 (2,560)
【Fターム(参考)】