説明

車両装備品制御装置

【課題】安全な状況下で乗員毎に対応する使用態様に基づいて車両装備品を制御する車両装備品制御装置を提供する。
【解決手段】ドアSW63A,63Bは車両が備えるドアの開閉を検出し、センサ61A,61Bは車両が備える座席上の荷重を検出する。メモリ19は、車両装備品の使用態様と荷重とを対応づけて記憶しており、演算部10は、ドアSW63A、63Bがドアの開を検出し、その後に該ドアの閉を検出した場合に、センサ61A,61Bが検出した荷重に対応する車両装備品の使用態様をメモリ19から読み出し、読み出した使用態様に基づいて車両装備品を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両装備品を乗員毎に対応する使用態様に基づいて制御する車両装備品制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ドアミラー、ステアリングハンドル等の車両装備品は、乗員が、体格、好み等に合わせて個別に角度、位置等の使用態様を設定している。同一の乗員は、毎回、ほぼ同一の使用態様にする。そこで、乗員が乗車する都度、車両装備品の使用態様を設定する手間を省くために、例えば、特許文献1に記載の技術は、予め設定した使用態様(ドライビングポジション)を記憶しておき、記憶している使用態様を識別する識別情報の一覧から乗員が所望の識別情報を選択し、車両装備品を選択された識別情報に対応する使用態様に基づいて制御する。
【0003】
また、特許文献2では、車両装備品の使用態様(設定状態)と個人を識別する画像の情報とを関連づけて記憶し、乗員が乗車した際に撮像した乗員の画像に基づいて、車両装備品を画像に関連づけられている使用態様に基づいて制御する。また、特許文献3では、シート位置と個人の体重とを関連づけて記憶し、乗員が乗車した際に体重を計測し、体重に関連づけられている使用態様に基づいて車両装備品を制御することが記載されている。また、特許文献3においては、エンジンが始動し自動変速機のシフトポジションがD位置になった場合に車両装備品の使用態様を変更することも記載されている。特許文献2及び3によれば、車両装備品の使用態様を識別する識別情報を乗員が選択する手間までも省くことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−76840号公報
【特許文献2】特開2004−106685号公報
【特許文献3】特開2007−152997号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献2に記載の技術では、車両装備品を制御して使用態様を変更するタイミングについては考慮されていない。また、特許文献3においては、シフトポジションがD位置になった場合に、車両装備品を制御して使用態様を変更するが、運転者が、シフトポジションをD位置にして直ぐにブレーキを解除して走行を開始してしまうような場合には、走行中にシート位置が変更されるなどして危険な状況になる可能性がある。
【0006】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、安全な状況下で、乗員毎に対応する使用態様に基づいて車両装備品を制御する車両装備品制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る車両装備品制御装置は、車両が備える座席上の荷重を検出する荷重検出手段と、異なる使用態様をとることが可能な車両装備品の使用態様を荷重に対応づけて記憶する記憶手段と、前記荷重検出手段により検出した荷重に対応する前記車両装備品の使用態様を前記記憶手段から読み出す読出手段と、前記車両装備品を前記読出手段により読み出した使用態様に基づいて制御する制御手段とを備える車両装備品制御装置において、車両が備えるドアの開閉を検出する開閉検出手段と、前記車両が走行状態であるか否かを判定する走行判定手段とを備え、前記制御手段は、前記開閉検出手段が前記ドアの開を検出し、その後に該ドアの閉を検出し、前記走行判定手段による判定結果が走行状態でない場合に、前記車両装備品を前記読出手段により読み出した使用態様に基づいて制御するようにしてあることを特徴とする。
【0008】
本発明にあっては、荷重検出手段は、車両が備える座席上の荷重を検出する。記憶手段は、異なる使用態様をとることが可能な車両装備品の使用態様を荷重に対応づけて記憶する。読出手段は、荷重検出手段により検出した荷重に対応する車両装備品の使用態様を記憶手段から読み出す。開閉検出手段は、車両が備えるドアの開閉を検出する。走行判定手段は、車両が走行状態であるか否かを判定する。制御手段は、開閉検出手段がドアの開を検出し、その後に該ドアの閉を検出し、走行判定手段による判定結果が走行状態でない場合に、車両装備品を読出手段により読み出した使用態様に基づいて制御する。
これにより、ドアの開及び閉を続けて検出することにより、乗員が乗車し、かつ、走行中では無いとみなせる場合に、車両装備品を読み出した使用態様に基づいて制御するので、安全な状況下で乗員毎に対応した使用態様に基づいて車両装備品を制御することができる。
【0009】
また、本発明に係る車両装備品制御装置は、前記記憶手段が、所定値未満の荷重と前記座席に乗員が着席していない状態に対応する所定態様とを対応づけて記憶していることを特徴とする。
【0010】
本発明にあっては、記憶手段は、所定値未満の荷重と座席に乗員が着席していない状態に対応する所定態様とを対応づけて記憶している。
これにより、荷重検出手段により検出した荷重から座席に乗員がいないとみなせる場合に、車両装備品を乗員が着席していない状態に対応する態様に基づいて制御する。この態様は、例えば、シートの前後位置を最も後方とし、ステアリングハンドルのチルト位置を最も高く、軸長を最も短くしている。したがって、乗員が乗車するより前に乗員が乗車している状態に車両装備品を制御することがなく、乗員が乗車する際の利便性の低下を防止することができる。
【0011】
また、本発明に係る車両装備品制御装置は、前記座席に設けられているシートベルトの装着を検出する装着検出手段を備え、前記制御手段は、前記装着検出手段がシートベルトの装着を検出したときに、前記車両装備品を前記読出手段により読み出した使用態様に基づいて制御するようにしてあることを特徴とする。
【0012】
本発明にあっては、装着検出手段は、座席に設けられているシートベルトの装着を検出する。制御手段は、装着検出手段がシートベルトの装着を検出したときに、車両装備品を読み出した使用態様に基づいて制御する。
これにより、シートベルトの装着を検出することで座席に乗員がいるとみなせる確度を高くすることができる。
【0013】
また、本発明に係る車両装備品制御装置は、車外の気温を測定する気温測定手段を備え、測定した気温に対応する補正量により前記荷重検出手段により検出した荷重を補正し、前記読出手段は、補正した荷重に対応する前記車両装備品の使用態様を前記記憶手段から読み出すようにしてあることを特徴とする。
【0014】
本発明にあっては、気温測定手段は、車外の気温を測定する。測定した気温に対応する補正量により荷重検出手段により検出した荷重を補正し、読出手段は、補正した荷重に対応する車両装備品の使用態様を記憶手段から読み出す。
これにより、荷重検出手段により検出した荷重に対して、季節や外気温により乗員が着用している衣服の重量が変化する分の補正を行う。例えば、厳寒期等に乗員が衣服を多く着用することにより座席の荷重が増え、乗員に対応する荷重とは異なる荷重に対応づけられている使用態様を読み出すことを防止することができる。
【0015】
また、本発明に係る車両装備品制御装置は、前記記憶手段が、前記車両が備える複数の車両装備品のそれぞれの使用態様を、荷重と対応づけて記憶していることを特徴とする。
【0016】
本発明にあっては、記憶手段は、前記車両が備える複数の車両装備品のそれぞれの使用態様を、荷重と対応づけて記憶している。
これにより、複数の車両装備品を荷重検出手段により検出した荷重に対応する使用態様に基づいて制御することができる。
【0017】
また、本発明に係る車両装備品制御装置は、前記荷重検出手段は、前記車両が備える複数の座席のそれぞれに対応して設けられ、前記開閉検出手段は、前記複数の座席に対応する複数のドアのそれぞれに対応して設けられ、前記記憶手段は、前記座席毎に対応づけて車両装備品の使用態様を記憶しており、前記制御手段は、前記開閉検出手段が開及び閉を検出したドアに対応する座席に対応づけられている車両装備品を、該座席及び該座席に対応する前記荷重検出手段により検出した荷重に対応して前記読出手段により読み出した使用態様に基づいて制御するようにしてあることを特徴とする。
【0018】
本発明にあっては、荷重検出手段は、車両が備える複数の座席のそれぞれに対応して設けられ、開閉検出手段は、複数の座席に対応する複数のドアのそれぞれに対応して設けられる。記憶手段は、座席毎に対応づけて車両装備品の使用態様を記憶しており、制御手段は、開閉検出手段が開及び閉を検出したドアに対応する座席に対応づけられている車両装備品を、座席及び座席に対応する荷重検出手段により検出した荷重に対応して読み出した使用態様に基づいて制御する。
これにより、乗員が着席しているとみなせる座席に対応づけられている車両装備品を読み出した使用態様に基づいて制御するので、乗員に対する利便性を向上し、不要な電力消費を防止することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、安全な状況下で、乗員毎に対応する使用態様に基づいて車両装備品を制御する車両装備品制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態に係る車両装備品制御装置のブロック図である。
【図2】車両装備品の使用態様の項目を示す図表である。
【図3】車両装備品毎の使用態様の一例を示す図表である。
【図4】所定態様(無人態様)の例を示す図表である。
【図5A】車両装備品を制御する処理のフローチャートである。
【図5B】車両装備品を制御する処理のフローチャートである。
【図5C】車両装備品を制御する処理のフローチャートである。
【図6】補正した荷重に対応する荷重を記憶しているか確認する処理のフローチャートである。
【図7】車両装備品の使用態様を記憶する処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳述する。
【0022】
図1は、本発明の実施の形態に係る車両装備品制御装置のブロック図である。車両装備品制御装置は、図1に例示するドアミラー31等の車両装備品を、乗員毎に対応する使用態様に基づいて制御する装置である。車両装備品制御装置を搭載する車両は、運転席及び助手席等(以下、「座席」という。)の複数の座席を備えており、図1には、座席71A及び座席71Bを示す。
【0023】
本実施の形態に係る車両装備品制御装置は、ユーザインタフェース(以下、「ユーザI/F」という。)9、ECU1、気温センサ64、及び、走行センサ65を有している。車両装備品制御装置は、座席71Aにセンサ61A及びバックルスイッチ(以下、「バックルSW」という。)62Aを備え、座席71Aに着席する際に開閉するドアに対応して車体側に設けられたドアスイッチ(以下、「ドアSW」という。)63Aを備える。同様に、座席71Bにセンサ61B及びバックルスイッチ62Bを備え、座席71Bに着席する際に開閉するドアに対応して車体側に設けられたドアSW63Bを備える。
【0024】
センサ61A、センサ61B、バックルSW62A、バックルSW62B、ドアSW63A、ドアSW63B、気温センサ64、走行センサ65、複数の車両装備品、及び、ユーザI/F9は、信号線又は車内ネットワークを介してECU1に接続されている。
【0025】
ユーザI/F9は、座席から乗員が操作可能な位置、例えば、インストルメントパネル(以下、「インパネ」という。)に設けられている。ユーザI/F9は、例えば、表示装置一体型のタッチパネルである。ユーザI/F9は、運転者又は乗員に対し、車両装備品に係る情報を表示する。ユーザI/F9は、乗員が操作することにより、乗員が入力する指示を受け付け、ECU1に対して受け付けた指示を出力する。
【0026】
ECU1は、演算部10、ROM(Read Only Memory)11、RAM(Random Access Memory)12、及び、メモリ19を有する。演算部10は、例えば、CPUであり、制御プログラムを実行することにより、車両装備品に対する制御処理を実行する。ROM11は、演算部10が実行するプログラムを格納する。RAM12は、演算部10がプログラムを実行するときのワークメモリである。演算部10、ROM11、及び、RAM12は、例えば、一つのマイコンとして構成される。メモリ19は、例えば、フラッシュメモリ等の記憶手段である。
【0027】
演算部10により制御する車両装備品は、例えば、図1に示す、左右それぞれ一つずつ設けられているドアミラー31,31、ルームミラー32、ステアリングハンドル33、コーナーポール34、速度メータ等のメータ35、乗員が車両に乗り込み着座する位置毎に設けられているパワーアシストシート(以下、「パワーシート」という。)36,36,・・・、ヘッドレスト37,37,・・・、空気調和機(以下、「エアコン」という。)38、及び、後部座席用の液晶表示画面等のディスプレイ39等である。図1には、さらに、ドアミラー31からヘッドレスト37に対応づけられている駆動回路21から27を示す。
【0028】
以下に、車両装備品の使用態様について説明する。
(車両装備品の使用態様の項目)
図2は、車両装備品の使用態様の項目を示す図表である。図2には、座席毎に乗員が使用すると想定する車両装備品を対応づけてある。
【0029】
具体的には、運転席には、ドアミラー31、ルームミラー32、ステアリングハンドル33、コーナーポール34、メータ35、パワーシート36、ヘッドレスト37、及び、エアコン38が対応づけられている。助手席には、パワーシート36、ヘッドレスト37、及び、エアコン38が対応づけられている。後部座席には、ヘッドレスト37、エアコン38、及び、ディスプレイ39が対応づけられている。
【0030】
例えば、運転席におけるドアミラー31の使用態様の項目は、上下角、左右角、及び、格納/展開である。ルームミラー32の使用態様の項目は、上下角、及び、左右角である。ステアリングハンドル33の使用態様の項目は、取り付け位置から乗員方向への軸の長さ、及び、チルト角である。コーナーポール34の使用態様の項目は、コーナーポール34の格納位置から伸長させるポール長さである。メータ35は、インパネに設けられ、使用態様の設定項目は、バックライトにより照射される表示面又は表示面が有する文字等の明るさである。
【0031】
パワーシート36の使用態様の項目は、前後方向、上下方向の位置、及び、リクライニングの傾きである。ヘッドレスト37の使用態様の項目は、高さ位置である。エアコン38の使用態様の項目は、電源のオン/オフ、温度、及び、送風向きである。ディスプレイ39は、後部座席に着席する乗員用に、例えば、運転席のシート背もたれの背面に設けられ、使用態様の項目は、電源のオン又はオフである。
【0032】
(乗員により設定された使用態様とメモリ19への記憶)
図3は、車両装備品毎の使用態様の一例を示す図表である。図3に示す使用態様を設定する場合、乗員は運転席に着席した状態で、ドアミラー31、ルームミラー32等の車両装備品の使用態様を調節して設定する。図3では、運転席において乗員により設定された車両装備品の使用態様を例示しているが、助手席及び後部座席においても、同様に図2に示す助手席及び後部座席の項目に対応して車両装備品の使用態様が乗員により設定される。
【0033】
例えば、ドアミラー31について説明する。ドアミラー31は、上下角駆動用のアクチュエータ31a、左右角駆動用のアクチュエータ31b、ポテンショメータ311a、及び、ポテンショメータ311bを有する。乗員が、図示しないスイッチを操作することにより、駆動回路21が、アクチュエータ31a及びアクチュエータ31bを駆動し、ドアミラー31の上下角がθ1に、左右角がθ2に設定される。ポテンショメータ311a及びポテンショメータ311bは上下角θ1及び左右角θ2を検出して出力し、出力されたθ1及びθ2を演算部10が取得する。
【0034】
次に、ルームミラー32の使用態様を乗員が調節する場合について説明する。ルームミラー32は、上下角駆動用のアクチュエータ32a、左右角駆動用のアクチュエータ32b、ポテンショメータ321a、及び、ポテンショメータ321bを有する。乗員は手でルームミラー32の本体の向きを変更し、上下角をθ3に、左右角をθ4に調節する。また、乗員は図示しないスイッチを操作することにより、駆動回路22がアクチュエータ32a及びアクチュエータ32bを駆動し、上下角をθ3に、左右角をθ4に調節する。ポテンショメータ321a及びポテンショメータ321bは上下角θ3及び左右角θ4を検出して出力し、出力されたθ3及びθ4を演算部10が取得する。
【0035】
エアコン38の使用態様を乗員が調節する場合は、乗員は図示しないスイッチを操作することにより、エアコン38が有するECU38aに操作指示が入力され、電源オン、温度20℃、送風下向き等の使用態様に設定される。
【0036】
エアコン38に設定されている使用態様を取得する処理は、演算部10が使用態様の出力要求信号をECU38aに出力し、ECU38aがその要求に応答して使用態様を出力する。また、ECU38aが、使用態様を変更する都度、演算部10に対して変更した使用態様を出力するようにしてもよい。ECU39aを有するディスプレイ39、及び、その他のECUを有する車両装備品についても、同様に、演算部10が使用態様を取得することができる。
【0037】
なお、乗員が車両装備品の使用態様を設定するための構成は、上述のように車両装備品毎に対応する操作スイッチが設けられている構成の他、ユーザI/F9に設定画面を表示し、乗員が設定画面中の入力欄に入力することに基づいて、演算部10から車両装備品毎に対応する駆動回路に制御信号が出力される構成でもよい。
【0038】
乗員が車両装備品の使用態様を調節して設定した後、乗員がユーザI/F9を操作し設定した使用態様を記憶する指示を入力することにより、演算部10は、取得した使用態様をメモリ19に記憶する。より詳細には、乗員がユーザI/F9を操作すること等により、ユーザI/F9が、どの座席について使用態様を記憶するかを入力する入力画面を表示し、現在設定されている使用態様を記憶するか否かを入力する入力画面を表示する。表示された入力画面に基づいて、乗員が、どの座席かを入力し、記憶する指示を入力することにより、ユーザI/F9は、入力された指示を受け付け、演算部10に対し、使用態様を記憶する指示を出力する。
【0039】
演算部10は、取得した使用態様と、座席及びセンサ61A(後に詳述する)から入力される荷重とを対応づけて、メモリ19に記憶する。演算部10が車両装備品の使用態様を取得し、メモリ19に記憶することにより、図3に示した使用態様が記憶される。
【0040】
(メモリ19が予め記憶している車両装備品の使用態様)
メモリ19は、荷重に関わらず、平均的な体格及び好みを有する乗員が着席することを想定して定める座席毎の車両装備品の所定の使用態様(初期設定)を予め記憶している。初期設定は、車両装備品制御装置の製造時にメモリ19に記憶させておき、演算部10がメモリ19から読み出して車両装備品に対して設定する。初期設定では、例えば、ドアミラー31及びルームミラー32それぞれの上下角及び左右角を中央に、エアコン38及びディスプレイ39の電源をオフにする。
【0041】
また、座席に乗員が着席していない無人状態を想定して定める車両装備品の所定態様(無人態様)を、メモリ19が予め記憶していることにより、乗員が乗車動作をする際の利便性が向上する。より詳細には、乗員がドアを開けてから乗車(着席)するまでの動きを楽な姿勢で行うことができるように、無人態様は、例えば、パワーシート36の前後位置を、最も後方とし、ステアリングハンドル33は、チルト角を上方向最大に、軸長を一番奥側(最も短かい)としている。図4は、座席毎の所定態様(無人態様)の例を示す図表である。なお、無人態様は、車両装備品制御装置を製造時にメモリ19に記憶する。
【0042】
(センサ等の説明)
図1に戻り、気温センサ64、走行センサ65、及び、座席に備えられているセンサ類について、説明する。図1には、座席71A及び座席71Bを示しているが、ここでは、座席71Aに備えられているセンサ、及び、座席71Aに着席する際に開閉するドアに対応する車体側に備えられているセンサについて説明する。座席71Bに係るセンサについても、同様である。座席71Aには、センサ61A、及び、バックルSW62Aが備えられ、座席71Aに着席する際に開閉するドアに対応する車体側には、ドアSW63Aが備えられている。
【0043】
センサ61Aは、例えば、歪みゲージ式ロードセルであり、座席71Aの、座面の下、又は、座席の下に設けられている。センサ61Aは、座席上の荷重を検出し、検出した荷重をECU1に出力する。
【0044】
バックルSW62Aは、座席71Aに備えられた図示しないシートベルトのバックル部に設けられている。バックルSW62Aは、シートベルトが装着状態にあるか否かを検出する。バックルSW62Aは、シートベルトが装着状態にある場合にオン状態となり、シートベルトが装着状態にない場合にオフ状態となる。
【0045】
ドアSW63Aは、例えば、押ボタン式のスイッチ等であり、座席71Aに着席する際に開閉するドアの開及び閉を検出する。ドアSW63Aは、ドアが開状態の場合にオフ状態となり、ドアが閉状態の場合にオン状態となる。
【0046】
気温センサ64は、例えば、サーミスタ、又は、熱電対であり、車外の気温を測定し、測定した気温の情報をECU1に出力する。気温センサ64から取得する気温は、センサ61A,61Bで検出した荷重を補正するために用いる。演算部10は、センサ61A,61Bが検出した荷重に対し、気温センサ64から取得した気温に対応する補正値を加算し、補正した荷重を取得する。これにより、季節等による気温の変動により、乗員の着衣の重量が異なる場合に、着衣の重量の変動分を補正することができる。
【0047】
気温による荷重の補正は、乗員が設定した使用態様をメモリ19に記憶する際に対応づける荷重、及び、乗員が着席しメモリ19に記憶している使用態様を取得するために、センサ61A,61Bが検出した荷重に対して行う。
【0048】
補正値は、例えば、取得した気温がT1℃を超える場合に(−M1)kg、取得した気温がT2℃を越えT1℃以下の場合に、(−M2)kg、取得した気温がT2℃以下の場合に、(−M3)kgとする。ここで、0≦M1<M2<M3とする。気温と対応づけられた補正値は、メモリ19が記憶している。
【0049】
走行センサ65は、車両が走行状態であるか否かを検出する。走行センサ65は、車両が走行状態であるか否かを示す信号をECU1に出力する。走行センサ65は、例えば、車軸の回転を検出するセンサである。
【0050】
(車両装備品を制御する処理の説明)
次に、車両装備品制御装置により車両装備品を乗員毎に対応する使用態様に基づき制御する処理について説明する。図5A、図5B及び図5Cは、車両装備品を制御する処理のフローチャートである。図5A、図5B及び図5Cの制御処理は、演算部10により実行される。図5A、図5B及び図5Cには、座席71Aに係る車両装備品を制御する処理について示しており、座席71Bに係る車両装備品を制御する処理は、同様なフローチャートにより並行して実行される。
【0051】
先ず、ドアSW63Aから入力される信号がドアの開を示すか否かを判定する(ステップS11)。例えば、座席71Aが運転席の場合に、ドアは、運転席に着席する際に開閉する運転席側ドアである。ドアSW63Aからドアの開を示す信号が入力されていない場合(ステップS11:NO)は、ステップS11を繰り返す。
【0052】
一方、ドアSW63Aからドアの開を示す信号が入力された場合(ステップS11:YES)は、ドアSW63Aからドアの閉を示す信号が入力されたか否かを判定する(ステップS12)。閉を示す信号が入力されていない場合(ステップS12:NO)は、ステップS12を繰り返す。閉を示す信号が入力された場合(ステップS12:YES)は、座席71A上の荷重をセンサ61Aから取得する(ステップS13)。続いて、ステップS13で取得した荷重が所定値以上か否かを判定する(ステップS14)。
【0053】
所定値は、例えば、5.0kgとし、取得した荷重が所定値以上の場合(ステップS14:YES)は、気温センサ64が測定した車外の気温を取得し(ステップS15)、取得した車外の気温に対応する補正値をメモリ19から読み出す(ステップS16)。
【0054】
続いて、ステップS14で取得した荷重を補正する(ステップS17)。すなわち、ステップS14で取得した荷重にステップS16で読み出した補正値を加算する。補正した荷重に対応する荷重をメモリ19に記憶しているか確認する処理を行う(ステップS18)。
【0055】
図6は、補正した荷重に対応する荷重を記憶しているか確認する処理のフローチャートである。ステップS18で実行する処理は、図6に基づき行われる。先ず、メモリ19に記憶されている1番目からM番目の荷重のうち、1番目の荷重W1を読み出す(ステップS41)。続いて、読み出した荷重W1と、図5BのステップS17で補正した荷重Wとの差の絶対値Wminを算出し、初期化を行う(ステップS42)。初期化は、WtmpをW1、N=1とする。
【0056】
続いて、序数Nに1加算し(ステップS43)、メモリ19に記憶されているN番目の荷重Wnを読み出す(ステップS44)。読み出した荷重Wnと、補正した荷重Wとの差の絶対値ΔWを算出する(ステップS45)。ステップS45で算出したΔWが、Wminより小さいか否かを判定する(ステップS46)。
【0057】
ΔWがWminより小さい場合(ステップS46:YES)は、Wminの値を、ΔWで更新し、Wtmpを荷重Wnで更新する(ステップS47)。ΔWがWminより小さくない場合(ステップS46:NO)、又は、ステップS47の後、メモリ19が記憶しているW1を除く全ての荷重Wnについて、ステップS43からステップS47の処理を終了しているか否かを判定する(ステップS48)。終了していない場合(ステップS48:NO)は、ステップS43に戻って処理を繰り返す。終了している場合(ステップS48:YES)は、Wminが、所定値(例えば3kg)未満か否かを判定する(ステップS49)。
【0058】
Wminが所定値未満の場合(ステップS49:YES)は、補正した荷重Wに対応する荷重は、Wtmpとし(ステップS50)、Wminが所定値未満ではない場合(ステップS49:NO)は、補正した荷重Wに対応する荷重がないとする(ステップS51)。
ステップS50又はステップS51の処理の後、図5Bに戻る。
【0059】
図5Bでは、ステップS18の処理に基づいて、メモリ19が対応する荷重を記憶しているか否かを判定する(ステップS19)。記憶している場合(ステップS19:YES)は、対応する荷重に対応づけられている使用態様を読み出す(ステップS20)。より詳細には、例えば、図3に例示した荷重と対応づけられた使用態様を読み出す。この使用態様は、過去に乗員が乗車した際に、前述のように、乗員が車両装備品の使用態様を設定し、ユーザI/F9を操作するなどして、設定された使用態様を記憶する指示を入力した場合に、メモリ19に記憶されている。
【0060】
一方、メモリ19が、対応する荷重を記憶していない場合(ステップS19:NO)は、メモリ19に記憶されている初期設定を読み出す(ステップS21)。初めて座席71Aに着席した乗員の荷重に対応する使用態様は、メモリ19に記憶されていない。そこで、そのような場合には、ステップS21で初期設定が読み出される。
【0061】
続いて、バックルSW62Aから、シートベルトが装着状態であることを示す信号が入力されたか否かを判定する(ステップS22)。装着状態であることを示す信号が入力されていない場合(ステップS22:NO)は、ステップS22を繰り返す。装着状態であることを示す信号が入力された場合(ステップS22:YES)は、走行状態であるか否かを判定する(ステップS23)。走行状態であるか否かの判定は、走行センサ65から入力される信号に基づく。走行状態である場合(ステップS23:YES)は、ステップS25に進む。一方、走行状態では無い場合(ステップS23:NO)は、車両装備品を、ステップS20又はステップS21でメモリ19から読み出した使用態様に基づいて制御する(ステップS24)。なお、ここでは、座席71Aに対応づけられている車両装備品又は車両装備品に対応する駆動回路に対し、制御信号を出力する。これにより、車両装備品を読み出した使用態様に基づいて制御する。
【0062】
例えば、ドアミラー31の上下角及び左右角を読み出した使用態様に制御する場合には、演算部10は、ポテンショメータ311a及びポテンショメータ311bから現在のドアミラー31の上下角及び左右角を取得し、上下角θ1、左右角θ2にするために必要なアクチュエータの駆動方向を求める。演算部10は、駆動回路21に対し、求めた駆動方向に駆動する制御信号を出力し、ドアミラー31の角度が、上下角θ1、及び、左右角θ2になるように制御する。
【0063】
また例えば、パワーシート36は、複数のアクチュエータを備え、前後方向、上下方向の位置、及び、リクライニングの傾きが読み出した使用態様になるように制御する。演算部10が、メモリ19から読み出した使用態様(前後位置:前から2番目、上下位置:最上、リクライニング角:倒さない)に設定するためには、ドアミラー31と同様に、図示しない検出器から、現在のパワーシート36の前後位置、上下位置、及び、リクライニング角を取得し、読み出した使用態様にするために必要なアクチュエータの駆動方向をそれぞれ求める。演算部10は、パワーシート36が有する複数のアクチュエータ毎に対応して設けられている駆動回路に対し、求めた駆動方向に駆動する制御信号を出力し、アクチュエータを駆動させて、読み出した使用態様になるように制御する。
【0064】
また例えば、エアコン38については、演算部10からECU38aに対し、電源のオン、温度20℃、及び、風向下向きに対応する制御信号が出力される。ECU38aは、入力される制御信号にしたがって、エアコン38の電源を投入し、設定温度及び風向を制御する。
【0065】
図5Bに戻り、ステップS24又はステップS23(YES)に続いて、車両装備品の使用態様が、乗員により変更されたか否かを判定する(ステップS25)。車両装備品の使用態様が乗員により変更されていない場合(ステップS25:NO)は、ステップS25を繰り返す。一方、変更された場合(ステップS25:YES)は、変更された使用態様を、メモリ19に記憶する処理を行う(ステップS26)。ステップS26の処理は、後に図7に基づいて詳述する。ステップS26の後、ステップS25に戻って処理を繰り返す。
【0066】
一方、ステップS13で取得した荷重が所定値に満たない場合(ステップS14:NO)は、メモリ19から図4で例示した無人態様を読み出す(ステップS27)。続いて、車両装備品を読み出した無人態様に制御する制御信号を出力する(ステップS28)。ここでは、座席71Aに対応づけられている車両装備品又は車両装備品に対応づけられている駆動回路に対し、制御信号を出力する。ステップS28の後、ステップS11に戻って処理を繰り返す。
【0067】
なお、ステップS11からステップS28の処理と並列に、図5CのステップS10の処理が実行される。すなわち、ステップS10で、ドアSW63Aからドアの開を示す信号が入力された場合(ステップS10:YES)は、ステップS12に進み、ドアSW63Aからドアの開を示す信号が入力されない場合(ステップS10:NO)は、ステップS10を繰り返す。
【0068】
通常、ドアが開けられる場合は、車両が走行中では無い。また、乗員が乗車又は降車する際には、必ずドアが開けられる。そこで、ドアが開けられることを、ステップS10で常時監視し、ドアが開けられた場合に、割り込み処理により、ステップS12に進む。乗員が降車している場合は、座面上の荷重が所定値未満になるので、ステップS27及びステップS28に進み、車両装備品を無人態様になるように制御する。
【0069】
初めて乗車する乗員の場合は、対応する使用態様が無いと判定され(ステップS19:NO)、初期設定が読み出され(ステップS21)、読み出された初期設定に基づき車両装備品を制御する(ステップS24)。乗員が初期設定による使用態様を変更した場合には、ステップS25及びステップS26で、変更された使用態様をメモリ19に記憶させることができる。これにより、図3に例示する使用態様が、メモリ19に記憶される。
【0070】
ステップS11でドアの開を示す信号が入力され、続いて、ステップS12でドアの閉が示す信号が入力された場合に、車両装備品の使用態様を設定する処理を開始することにより、乗員が乗車したとみなし、さらに、ステップS23で、走行状態であるか否かを判定することにより、走行状態では無い時に、乗員毎に対応する座席上の荷重に対応して読み出した使用態様に基づき車両装備品を制御する。すなわち、安全な状況下で、乗員毎に対応する使用態様に基づき車両装備品を制御することができる。
【0071】
ステップS15からステップS17で、取得した荷重に対し、乗員が着用している衣服の季節や外気温による変化分を補正する。例えば、厳寒期等に乗員が衣服を多く着用することにより座席の荷重が増える。このような場合でも、補正により、乗員に対応する荷重とは異なる荷重に対応づけられている使用態様を取得することを防止することができる。
【0072】
ステップS13で取得した荷重が所定値未満の場合は、ステップS28で、無人態様に設定する。これにより、乗員が乗車するより前に乗員が乗車している状態に車両装備品を制御することがなく、乗員が乗車する際の利便性の低下を防止することができる。
【0073】
ステップS22で、シートベルトが装着状態であることを示す信号が入力されたと判定する。これにより、シートベルトの装着を検出することで、座席に乗員がいるとみなせる確度を高くすることができる。
【0074】
ステップS24では、複数の車両装備品又は車両装備品の駆動回路に対し、制御信号を出力する。これにより、一度の荷重の取得により、複数の車両装備品を取得した荷重に対応する使用態様に基づいて制御することができる。
【0075】
図5A、図5B及び図5Cには、座席71Aに係る車両装備品を制御する処理について示しており、座席71Bに係る車両装備品を制御する処理が、同様なフローチャートにより並行して実行されている。ステップS11及びステップS12により開閉が検出されたドアに対応する座席に対応づけられている車両装備品を、該座席及び該座席につきステップS13で取得した荷重に対応する使用態様に基づいて制御する。これにより、乗員が着席しているとみなせる座席に対応づけられている車両装備品を読み出した使用態様を制御するので、乗員の利便性を向上し、不要な電力消費を防止することができる。
【0076】
図7は、車両装備品の使用態様を記憶する処理のフローチャートである。図7の処理は、図5BのステップS25において、使用態様の変更がある場合に(ステップS25:YES)、演算部10により実行される。先ず、ユーザI/F9の表示部に、記憶するか否かを入力する入力画面を表示する(ステップS31)。ステップS31で表示した入力画面に基づいて、変更された使用態様の記憶を指示する信号が入力されたか否かを判定する(ステップS32)。入力された場合(ステップS32:YES)は、ユーザI/F9から、新規の荷重に対応づけて記憶するか、ステップS20でメモリ19から読み出した使用態様に上書きするかを示す信号を受け付ける(ステップS33)。
【0077】
ステップS33で受け付けた信号が、新規の使用態様として記憶することを示す場合(ステップS34:YES)は、座席及びステップS17で補正した荷重と対応づけて、車両装備品の使用態様をメモリ19に記憶する(ステップS35)。
【0078】
一方、ステップS33で受け付けた信号が、メモリ19から読み出した使用態様に上書きして記憶することを示す場合(ステップS34:NO)には、ステップS20で読み出した車両装備品の使用態様に上書き保存する(ステップS36)。
【0079】
ステップS35、ステップS36の後、又は、ステップS31で変更された使用態様を記憶することを示す信号が入力されない場合(ステップS32:NO)は、処理を終了する。
【0080】
以上の処理により、乗員が変更した使用態様が新たに記憶された場合は、次回以降に同一の乗員が乗車する際に、座席上から同一の荷重が検出されることにより、新たに記憶された使用態様がメモリ19から読み出し、読み出した使用態様に基づいて車両装備品を制御する。これにより、乗員に対する利便性を向上することができる。
【0081】
なお、ステップS19で対応づけられている荷重が同一の異なる使用態様がある場合は、ユーザI/F9に、それらの使用態様の識別情報を表示することにより、乗員が何れかの使用態様を選択する構成でもよい。また、メモリ19が記憶している使用態様に、取得する荷重と同一の荷重が対応づけられていない場合は、取得した荷重と最も近い荷重に対応づけられている使用態様を読み出すようにしてもよい。
【0082】
以上、発明を実施するための形態について説明したが、開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0083】
1 ECU
10 演算部(制御手段)
19 メモリ(記憶手段)
61A、61B センサ(荷重検出手段)
62A、62B バックルSW(装着検出手段)
63A、63B ドアSW(開閉検出手段)
64 気温センサ(気温測定手段)
65 走行センサ(走行判定手段)
71A、71B 座席

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両が備える座席上の荷重を検出する荷重検出手段と、異なる使用態様をとることが可能な車両装備品の使用態様を荷重に対応づけて記憶する記憶手段と、前記荷重検出手段により検出した荷重に対応する前記車両装備品の使用態様を前記記憶手段から読み出す読出手段と、前記車両装備品を前記読出手段により読み出した使用態様に基づいて制御する制御手段とを備える車両装備品制御装置において、
車両が備えるドアの開閉を検出する開閉検出手段と、
前記車両が走行状態であるか否かを判定する走行判定手段と
を備え、
前記制御手段は、前記開閉検出手段が前記ドアの開を検出し、その後に該ドアの閉を検出し、前記走行判定手段による判定結果が走行状態でない場合に、前記車両装備品を前記読出手段により読み出した使用態様に基づいて制御するようにしてあることを特徴とする車両装備品制御装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、所定値未満の荷重と前記座席に乗員が着席していない状態に対応する所定態様とを対応づけて記憶していることを特徴とする請求項1に記載の車両装備品制御装置。
【請求項3】
前記座席に設けられているシートベルトの装着を検出する装着検出手段を備え、
前記制御手段は、前記装着検出手段がシートベルトの装着を検出したときに、前記車両装備品を前記読出手段により読み出した使用態様に基づいて制御するようにしてあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両装備品制御装置。
【請求項4】
車外の気温を測定する気温測定手段を備え、
測定した気温に対応する補正量により前記荷重検出手段により検出した荷重を補正し、
前記読出手段は、補正した荷重に対応する前記車両装備品の使用態様を前記記憶手段から読み出すようにしてあることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の車両装備品制御装置。
【請求項5】
前記記憶手段は、前記車両が備える複数の車両装備品のそれぞれの使用態様を、荷重と対応づけて記憶していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の車両装備品制御装置。
【請求項6】
前記荷重検出手段は、前記車両が備える複数の座席のそれぞれに対応して設けられ、
前記開閉検出手段は、前記複数の座席に対応する複数のドアのそれぞれに対応して設けられ、
前記記憶手段は、前記座席毎に対応づけて車両装備品の使用態様を記憶しており、
前記制御手段は、前記開閉検出手段が開及び閉を検出したドアに対応する座席に対応づけられている車両装備品を、該座席及び該座席に対応する前記荷重検出手段により検出した荷重に対応して前記読出手段により読み出した使用態様に基づいて制御するようにしてあることを特徴とする請求項5に記載の車両装備品制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−82402(P2013−82402A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−225159(P2011−225159)
【出願日】平成23年10月12日(2011.10.12)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】