説明

車両警告案内装置

【課題】自車走行車線を十分に考慮した上で警告および案内を出力することによって、不要な警告および案内の出力を抑制し、運転の安全性を向上させることができる「車両警告案内装置」を提供すること。
【解決手段】走行車線検出装置5,18によって検出された自車が走行している車線に基づいて、他車検出装置6,14によって検出された他車との追突を防止するための警告およびこの警告にともなう運転操作に関する案内の出力の要否を判定する判定装置23と、この判定装置23によって警告および案内の出力が必要と判定された場合にのみ、警告および案内を出力する出力処理装置24とを備えたこと。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両警告案内装置に係り、特に、自車の運転者に対して、他車との追突を防止するための警告および案内を出力するのに好適な車両警告案内装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、自動車の運転を支援するシステムとして、運転の安全性を確保するために、自車の運転者に対して、他車との追突を防止するための警告や、この警告にともなう運転操作に関する案内を音声や画像を介して出力する車両警告案内装置が採用されていた。
【0003】
このような車両警告案内装置では、レーダ等によって自車が走行している車線における後方から接近する他車が検出された場合や、自車が合流地点に差し掛かった場合には、無条件で警告および案内を出力するようになっていた。
【0004】
【特許文献1】特開平11−180328号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、他車が後方から接近していることや合流地点へ差し掛かったことのみをもって直ちに警告および案内を出力することは、自車の運転者に不要な車線変更を促すことになり、却って事故の原因となる虞がある。
【0006】
例えば、自車が片側三車線の高速道路における中央の走行車線を走行中に、他車が同一車線における後方から速い速度で接近した場合には、他車が中央の走行車線の右側に位置する追い越し車線に車線変更するのが通常である。このような場合に、自車の運転者に対して左側の走行車線への車線変更や、追い越し車線への車線変更を促すことは却って危険な場合がある。
【0007】
また、例えば、自車が高速道路における合流車線から最も遠い位置にある追い越し車線を走行中に、他車が本線に合流する可能性があることを知らせる警告や案内を出力したとしても、そのような警告や案内はほとんど意味がない上に、無用な混乱を招く虞があり、安全上好ましくない場合がある。
【0008】
このように、従来は、自車が走行している車線(以下、自車走行車線と称する)を十分に考慮した上で警告および案内を出力することまでは行っていなかったため、必ずしも妥当な警告および案内を出力することができず、運転の安全性を十分に確保することができないといった問題が生じていた。
【0009】
そこで、本発明は、このような点に鑑みなされたものであり、自車走行車線を十分に考慮した上で警告および案内を出力することによって、不要な警告および案内の出力を抑制し、運転の安全性を向上させることができる車両警告案内装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述した目的を達成するため、本発明に係る車両警告案内装置は、自車の周辺を走行している他車を検出する他車検出装置と、自車が走行している車線を検出する走行車線検出装置と、この走行車線検出装置によって検出された前記自車が走行している車線に基づいて、前記他車検出装置によって検出された他車との追突を防止するための警告およびこの警告にともなう運転操作に関する案内の出力の要否を判定する判定装置と、この判定装置によって前記警告および前記案内の出力が必要と判定された場合にのみ、前記自車の運転者に対して前記警告および前記案内を出力する出力処理装置とを備えたことを特徴としている。そして、このような構成によれば、判定装置により、自車走行車線に基づいた警告および案内の出力の要否の判定を行い、判定装置によって出力することが必要と判定された警告および案内のみを出力処理装置によって出力することが可能となる。
【0011】
また、本発明に係る車両警告案内装置は、前記他車検出装置によって検出された他車に、前記自車が走行している車線における前記自車の後方を走行している車両である自車線後方車両が含まれている場合であり、かつ、前記走行車線検出装置によって検出された前記自車が走行している車線が、追い越し車線である場合には、前記判定装置が、前記自車線後方車両との追突を防止するための前記警告および前記案内の出力が必要であると判定し、この判定にしたがって、前記出力処理装置が、前記自車線後方車両との追突を防止するための前記警告および前記案内を出力するように形成されていることを特徴としている。そして、このような構成によれば、自車線後方車両の速度が速いために追突の危険性が高い追い越し車線における自車線後方車両との追突を防止するための警告および案内を確実に出力することが可能となる。
【0012】
さらに、本発明に係る車両警告案内装置は、前記判定装置が、前記他車検出装置によって検出された前記自車線後方車両以外の他車の状況に基づいて、前記自車線後方車両以外の他車との追突を防止するための前記警告および前記案内の出力の要否を判定するように形成され、前記出力処理装置が、前記判定装置によって出力することが必要であると判定された前記自車線後方車両以外の他車との追突を防止するための前記警告および前記案内を出力するように形成されていることを特徴としている。そして、このような構成によれば、自車線後方車両以外の他車の状況を考慮して、自車線後方車両との追突のみならず、自車線後方車両以外の他車との追突をも防止することができる警告および案内を出力することが可能となる。
【0013】
さらにまた、本発明に係る車両警告案内装置は、前記自車線後方車両との追突を防止するための前記警告が、前記自車線後方車両が接近していることを知らせることを内容とした警告とされ、前記自車線後方車両との追突を防止するための前記案内が、走行車線への車線変更を促すことを内容とした案内とされていることを特徴としている。そして、このような構成によれば、自車線後方車両との追突を防止するためにより好適な内容の警告および案内を出力することが可能となる。
【0014】
また、本発明に係る車両警告案内装置は、前記他車検出装置によって検出された他車に、前記走行車線における前記自車の後方を走行している車両である走行車線後方車両が含まれている場合には、前記判定装置が、前記自車線後方車両および前記走行車線後方車両が接近していることを知らせることを内容とした警告および前記走行車線後方車両に注意しながらの前記走行車線への車線変更を促すことを内容とした案内の出力が必要であると判定し、この判定にしたがって、前記出力処理装置が当該警告および当該案内を出力するように形成されていることを特徴としている。そして、このような構成によれば、自車線後方車両との追突のみならず、走行車線後方車両との追突をも防止することができる警告および案内を出力することが可能となる。
【0015】
さらに、本発明に係る車両警告案内装置は、前記走行車線が、前記追い越し車線に隣接する走行車線とされていることを特徴としている。そして、このような構成によれば、追い越し車線における自車線後方車両との追突を防止するために、追い越し車線に隣接する走行車線への車線変更を促すことが可能となる。
【0016】
さらにまた、本発明に係る車両警告案内装置は、前記走行車線検出装置が、前記自車が走行している車線の右端部に引かれた白線を撮影するカメラを有し、前記カメラによって撮影された前記白線が実線であることにより、前記自車が前記追い越し車線を走行していることを検出するように形成されていることを特徴としている。そして、このような構成によれば、走行車線検出装置が、カメラによって撮影された白線の画像に基づいて、自車が追い越し車線を走行していることを簡便かつ確実に検出することにより、判定装置が、警告および案内の出力の要否の判定を迅速かつ正確に行うことが可能となる。
【0017】
また、本発明に係る車両警告案内装置は、前記他車検出装置によって検出された他車が、前記自車が走行している車線における前記自車の後方を走行している車両である自車線後方車両が含まれている場合であり、かつ、前記走行車線検出装置によって検出された前記自車が走行している車線が、走行車線である場合には、前記判定装置が、前記自車線後方車両との追突を防止するための前記警告および前記案内の出力が不要であると判定し、この判定にしたがって、前記出力処理装置が、前記自車線後方車両との追突を防止するための前記警告および前記案内を出力しないように形成されていることを特徴としている。そして、このような構成によれば、速度が速い自車線後方車両が追い越し車線への車線変更を行う確率が高いために追突の危険性がきわめて低い走行車線において、不要な警告および案内の出力を行わないようにすることが可能となる。
【0018】
さらに、本発明に係る車両警告案内装置は、前記判定装置が、前記他車検出装置によって検出された前記自車線後方車両以外の他車の状況に基づいて、前記走行車線を走行している前記自車と前記自車線後方車両以外の他車との追突を防止するための前記警告および前記案内の出力の要否を判定するように形成され、前記出力処理装置が、前記判定装置によって出力することが必要であると判定された前記自車線後方車両以外の他車との追突を防止するための前記警告および前記案内を出力するように形成されていることを特徴としている。そして、このような構成によれば、自車線後方車両以外の他車の状況を考慮して、自車線後方車両以外の他車との追突を防止するための警告および案内を出力することが可能となる。
【0019】
さらにまた、本発明に係る車両警告案内装置は、前記他車検出装置によって検出された他車に、前記自車が走行している車線に隣接する車線における前記自車の前方を走行している車両である隣接車線前方車両および前記自車が走行している車線と同一の車線における前記自車の後方を走行している車両である隣接車線後方車両が含まれている場合には、前記判定装置が、前記自車が走行している車線に前記隣接車線前方車両が車線変更する可能性があることを知らせることを内容とした警告および前記隣接車線前方車両の車線変更に注意しながらの前記自車が走行している車線の走行を促すことを内容とした案内の出力が必要であると判定し、この判定にしたがって、前記出力処理装置が当該警告および当該案内を出力するように形成されていることを特徴としている。そして、このような構成によれば、隣接車線前方車両の状況を考慮して、隣接車線前方車両との追突を防止するための警告および案内を出力することが可能となる。
【0020】
また、本発明に係る車両警告案内装置は、前記自車が走行している車線に隣接する車線が、追い越し車線とされていることを特徴としている。そして、このような構成によれば、隣接車線前方車両としての追い越し車線を走行している他車との追突を防止するための警告および案内を出力することが可能となる。
【0021】
さらに、本発明に係る車両警告案内装置は、前記走行車線検出装置が、前記自車が走行している車線の右端部に引かれた第1の白線と、前記自車が走行している車線の左端部に引かれた第2の白線とを撮影するカメラを有し、前記カメラによって撮影された前記第1の白線および前記第2の白線の双方が破線であることにより、前記自車が前記走行車線を走行していることを検出するように形成されていることを特徴としている。そして、このような構成によれば、走行車線検出装置が、カメラによって撮影された白線の画像に基づいて、自車が走行車線を走行していることを簡便かつ確実に認識することにより、判定装置が、警告および案内の出力の要否の判定を迅速かつ正確に行うことが可能となる。
【0022】
さらにまた、本発明に係る車両警告案内装置は、前記他車検出装置によって検出された他車に、合流車線を走行している車両である合流車線走行車両が含まれている場合であり、かつ、前記走行車線検出装置によって検出された前記自車が走行している車線が、前記合流車線に隣接する走行車線である場合には、前記判定装置が、前記合流車線走行車両との追突を防止するための前記警告および前記案内の出力が必要であると判定し、この判定にしたがって、前記出力処理装置が、前記合流車線走行車両との追突を防止するための前記警告および前記案内を出力するように形成されていることを特徴としている。そして、このような構成によれば、合流車線走行車両との追突の危険性が高い合流車線に隣接する走行車線における合流車線走行車両との追突を防止するための警告および案内を確実に出力することが可能となる。
【0023】
また、本発明に係る車両警告案内装置は、前記判定装置が、前記他車検出装置によって検出された前記合流車線走行車両以外の他車の状況に基づいて、前記合流車線走行車両以外の他車との追突を防止するための前記警告および前記案内の出力の要否を判定するように形成され、前記出力処理装置が、前記判定装置によって出力することが必要であると判定された前記合流車線走行車両以外の他車との追突を防止するための前記警告および前記案内を出力するように形成されていることを特徴としている。そして、このような構成によれば、合流車線走行車両以外の他車の状況を考慮して、合流車線走行車両との追突のみならず、合流車線走行車両以外の他車との追突をも防止することができる警告および案内を出力することが可能となる。
【0024】
さらに、本発明に係る車両警告案内装置は、前記合流車線走行車両との追突を防止するための前記警告が、前記合流車線走行車両が本線に合流しようとしていることを知らせることを内容とした警告とされ、前記合流車線走行車両との追突を防止するための前記案内が、前記自車が走行している走行車線よりも追い越し車線側に位置する他の車線への車線変更を促すことを内容とした案内とされていることを特徴としている。そして、このような構成によれば、合流車線走行車両との追突を防止するためにより好適な内容の警告および案内を出力することが可能となる。
【0025】
さらにまた、本発明に係る車両警告案内装置は、前記他車検出装置によって検出された他車に、前記自車が走行している走行車線に追い越し車線側において隣接する他の車線における前記自車の後方を走行している車両である追い越し側他車線後方車両が含まれている場合には、前記判定装置が、前記合流車線走行車両が本線に合流しようとしていることを知らせることを内容とした警告および前記合流車線走行車両に注意しながらの前記自車が走行している車線の走行を促すことを内容とした案内の出力が必要であると判定し、この判定にしたがって、前記出力処理装置が当該警告および当該案内を出力するように形成されていることを特徴としている。そして、このような構成によれば、合流車線走行車両および追い越し側他車線後方車両との追突を防止するための警告および案内を出力することが可能となる。
【0026】
また、本発明に係る車両警告案内装置は、前記走行車線検出装置が、前記自車が走行している車線の左端部に引かれた白線を撮影するカメラと、自車位置を検出する自車位置検出装置とを有し、前記カメラによって撮影された前記白線が実線であり、かつ、前記自車位置検出装置によって検出された前記自車位置が合流地点であることにより、前記自車が前記合流車線に隣接する走行車線を走行していることを検出するように形成されていることを特徴としている。そして、このような構成によれば、走行車線検出装置が、カメラによって撮影された白線の画像および自車位置検出装置によって検出された自車位置に基づいて、自車が合流車線に隣接する走行車線を走行していることを簡便かつ確実に認識することにより、判定装置が、警告および案内の出力の要否の判定を迅速かつ正確に行うことが可能となる。
【0027】
さらに、本発明に係る車両警告案内装置は、前記走行車線検出装置によって検出された前記自車が走行している車線が、合流車線に隣接する走行車線よりも追い越し車線側に位置する車線である場合には、前記判定装置が、前記合流車線を走行している車両である合流車線走行車両との追突を防止するための前記警告および前記案内の出力が不要であると判定し、この判定にしたがって、前記出力処理装置が、前記合流車線走行車両との追突を防止するための前記警告および前記案内を出力しないように形成されていることを特徴としている。そして、このような構成によれば、合流地点における不要な警告および案内の出力を行わないようにすることが可能となる。
【0028】
さらにまた、本発明に係る車両警告案内装置は、前記判定装置が、前記合流車線走行車両以外の他車の状況に基づいて、前記合流車線に隣接する走行車線よりも追い越し車線側に位置する車線を走行している前記自車と前記合流車線走行車両以外の他車との追突を防止するための前記警告および前記案内の出力の要否を判定するように形成され、前記出力処理装置が、前記判定装置によって出力することが必要であると判定された前記合流車線走行車両以外の他車との追突を防止するための前記警告および前記案内を出力するように形成されていることを特徴としている。そして、このような構成によれば、合流車線走行車両以外の他車の状況を考慮して、合流車線走行車両以外の他車との追突を防止するための警告および案内を出力することが可能となる。
【0029】
また、本発明に係る車両警告案内装置は、前記他車検出装置によって検出された他車に、前記自車が走行している車線よりも合流車線側に位置する走行車線における前記自車の前方を走行している車両である合流側走行車線前方車両が含まれている場合には、前記判定装置が、前記自車が走行している車線に前記合流側走行車線前方車両が車線変更する可能性があることを知らせることを内容とした警告および前記合流側走行車線前方車両の車線変更に注意しながらの前記自車が走行している車線の走行を促すことを内容とした案内の出力が必要であると判定し、この判定にしたがって、前記出力処理装置が当該警告および当該案内を出力するように形成されていることを特徴としている。そして、このような構成によれば、合流側走行車線前方車両の状況を考慮して、合流側走行車線前方車両との追突を防止するための警告および案内を出力することが可能となる。
【発明の効果】
【0030】
本発明に係る車両警告案内装置によれば、判定装置により、自車走行車線に基づいた警告および案内の出力の要否の判定を行い、判定装置によって出力することが必要と判定された警告および案内のみを出力処理装置によって出力することができる結果、自車走行車線を十分に考慮した上で警告および案内を出力することができ、不要な警告および案内の出力を抑制し、運転の安全性を向上させることができる。
【0031】
また、本発明に係る車両警告案内装置によれば、自車線後方車両の速度が速いために追突の危険性が高い追い越し車線における自車線後方車両との追突を防止するための警告および案内を確実に出力することができる結果、追い越し車線における自車線後方車両との追突を確実に防止することができ、運転の安全性をさらに向上させることができる。
【0032】
さらに、本発明に係る車両警告案内装置によれば、自車線後方車両以外の他車の状況を考慮して、自車線後方車両との追突のみならず、自車線後方車両以外の他車との追突をも防止するための警告および案内を出力することができる結果、自車線後方車両およびそれ以外の他車との追突を確実に防止することができ、運転の安全性をより向上させることができる。
【0033】
さらにまた、本発明に係る車両警告案内装置によれば、自車線後方車両との追突を防止するためにより好適な内容の警告および案内を出力することができる結果、自車の運転者が、より安全な運転を行うことができる。
【0034】
また、本発明に係る車両警告案内装置によれば、自車線後方車両との追突のみならず、走行車線後方車両との追突をも防止するための警告および案内を出力することができる結果、自車線後方車両および走行車線後方車両との追突を確実に防止することができ、運転の安全性をさらに向上させることができる。
【0035】
さらに、本発明に係る車両警告案内装置によれば、追い越し車線における自車線後方車両との追突を防止するために、追い越し車線に隣接する走行車線への車線変更を促すことができる結果、追い越し車線における自車線後方車両との追突を確実に防止することができ、運転の安全性をより向上させることができる。
【0036】
さらにまた、本発明に係る車両警告案内装置によれば、走行車線検出装置が、カメラによって撮影された白線の画像に基づいて、自車が追い越し車線を走行していることを簡便かつ確実に認識することにより、判定装置が、警告および案内の出力の要否の判定を迅速かつ正確に行うことができる結果、自車の運転者に対してより適切な警告および案内を出力することができ、ひいては、自車の運転者が、さらに安全な運転を行うことができる。
【0037】
また、本発明に係る車両警告案内装置によれば、速度が速い自車線後方車両が追い越し車線への車線変更を行う確率が高いために追突の危険性がきわめて低い走行車線において、警告および案内の出力を行わないようにすることができる結果、不要な警告および案内の出力を有効に抑制し、運転の安全性をさらに向上させることができる。
【0038】
さらに、本発明に係る車両警告案内装置によれば、自車線後方車両以外の他車の状況を考慮して、自車線後方車両以外の他車との追突を防止するための警告および案内を出力することができる結果、自車線後方車両以外の他車との追突を確実に防止することができ、運転の安全性をより向上させることができる。
【0039】
さらにまた、本発明に係る車両警告案内装置によれば、隣接車線前方車両の状況を考慮して、隣接車線前方車両との追突を防止するための警告および案内を出力することができる結果、隣接車線前方車両との追突を確実に防止することができ、運転の安全性をさらに向上させることができる。
【0040】
また、本発明に係る車両警告案内装置によれば、隣接車線前方車両としての追い越し車線を走行している他車との追突を防止するための警告および案内を出力することができる結果、追い越し車線を走行している他車との追突を確実に防止することができ、運転の安全性をより向上させることができる。
【0041】
さらに、本発明に係る車両警告案内装置によれば、走行車線検出装置が、カメラによって撮影された白線の画像に基づいて、自車が走行車線を走行していることを簡便かつ確実に認識することにより、判定装置が、警告および案内の出力の要否の判定を迅速かつ正確に行うことができる結果、自車の運転者に対してより適切な警告および案内を出力することができ、ひいては、自車の運転者が、さらに安全な運転を行うことができる。
【0042】
さらにまた、本発明に係る車両警告案内装置によれば、合流車線走行車両との追突の危険性が高い合流車線に隣接する走行車線における合流車線走行車両との追突を防止するための警告および案内を確実に出力することができる結果、合流車線走行車両との追突を確実に防止することができ、運転の安全性をさらに向上させることができる。
【0043】
また、本発明に係る車両警告案内装置によれば、合流車線走行車両以外の他車の状況を考慮して、合流車線走行車両との追突のみならず、合流車線走行車両以外の他車との追突をも防止するための警告および案内を出力することができる結果、合流車線走行車両以外の他車との追突を確実に防止することができ、運転の安全性をより向上させることができる。
【0044】
さらに、本発明に係る車両警告案内装置によれば、合流車線走行車両との追突を防止するためにより好適な内容の警告および案内を出力することができる結果、自車の運転者が、さらに安全な運転を行うことができる。
【0045】
さらにまた、本発明に係る車両警告案内装置によれば、合流車線走行車両および追い越し側他車線後方車両との追突を防止するための警告および案内を出力することができる結果、合流車線走行車両および追い越し側他車線後方車両との追突を確実に防止することができ、運転の安全性をさらに向上させることができる。
【0046】
また、本発明に係る車両警告案内装置によれば、走行車線検出装置が、カメラによって撮影された白線の画像および自車位置検出装置によって検出された自車位置に基づいて、自車が合流車線に隣接する走行車線を走行していることを簡便かつ確実に認識することにより、判定装置が、警告および案内の出力の要否の判定を迅速かつ正確に行うことができる結果、自車の運転者に対してより適切な警告および案内を出力することができ、ひいては、自車の運転者が、より安全な運転を行うことができる。
【0047】
さらに、本発明に係る車両警告案内装置によれば、合流地点における不要な警告および案内の出力を行わないようにすることができる結果、運転の安全性をさらに向上させることができる。
【0048】
さらにまた、本発明に係る車両警告案内装置によれば、合流車線走行車両以外の他車の状況を考慮して、合流車線走行車両以外の他車との追突を防止するための警告および案内を出力することができる結果、合流車線走行車両以外の他車との追突を確実に防止することができ、運転の安全性をより向上させることができる。
【0049】
また、本発明に係る車両警告案内装置によれば、合流側走行車線前方車両の状況を考慮して、合流側走行車線前方車両との追突を防止するための警告および案内を出力することができる結果、運転の安全性をさらに向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
以下、本発明に係る車両警告案内装置の実施形態について、図1乃至図15を参照して説明する。
【0051】
図1は、本実施形態における車両警告案内装置としての車載用ナビゲーション装置1を示したものである。
【0052】
車載用ナビゲーション装置1は、大別して、ナビゲーションメインユニット2と、このナビゲーションメインユニット2の入力側にそれぞれ接続されたGPSレシーバ3、カメラ5、ミリ波レーダ6および記憶装置7と、ナビゲーションメインユニット2の出力側にそれぞれ接続された音声出力装置9および表示装置10とによって構成されている。
【0053】
ナビゲーションメインユニット2は、自車の運転者に対して他車との追突を防止するための警告およびこの警告にともなう案内の出力についての種々の制御および処理を行うようになっている。また、ナビゲーションメインユニット2は、自車を現在地から目的地まで案内するナビゲーションのための種々の制御および処理を行うようになっている。
【0054】
ミリ波レーダ6は、他車検出装置として機能し、自車の周辺を走行している他車(以下、周辺車両と称する)に照射して反射された電磁波(ミリ波)を検出し、検出結果をナビゲーションメインユニット2に出力するようになっている。
【0055】
また、カメラ5は、他車検出装置として機能し、周辺車両を撮影し、撮影結果をナビゲーションメインユニット2に出力するようになっている。
【0056】
さらに、カメラ5は、走行車線検出装置として機能し、自車走行車線の右端部および左端部に引かれた白線を撮影し、撮影結果をナビゲーションメインユニット2に出力するようになっている。なお、カメラ5は、自車に複数個搭載されていてもよい。
【0057】
GPSレシーバ3の入力側には、GPSアンテナ11が接続されており、このGPSアンテナ11には、図示しないGPS衛星から、軌道および時刻に関する情報(以下、GPS情報と称する)が入力されるようになっている。GPSアンテナ11は、入力された軌道および時刻に関する情報をナビゲーションメインユニット2に出力するようになっている。
【0058】
記憶装置7には、地図データ等のナビゲーションに必要な種々のデータが記憶されている。なお、記憶装置7は、ハードディスクドライブであってもよいし、または、DVDドライブであってもよい。
【0059】
ナビゲーションメインユニット2について詳述すると、このナビゲーションメインユニット2は、ナビCPU12を有しており、このナビCPU12は、ミリ波レーダ6およびカメラ5とともに他車検出装置として機能する他車検出部14を有している。
【0060】
ナビCPU12には、システムバス15およびレーダ用インターフェース16を介してミリ波レーダ6が接続されており、このミリ波レーダ6から出力された前記検出結果が、レーダ用インターフェース16およびシステムバス15を介してナビCPU12の他車検出部14に入力されるようになっている。
【0061】
そして、他車検出部14は、入力されたミリ波レーダ6の検出結果に基づいて、周辺車両を検出するようになっている。
【0062】
また、ナビCPU12には、システムバス15およびカメラ用インターフェース17を介してカメラ5が接続されており、このカメラ5によって出力された周辺車両の撮影結果が、カメラ用インターフェース17およびシステムバス15を介して他車検出部14に入力されるようになっている。
【0063】
そして、他車検出部14は、入力された周辺車両の撮影結果に基づいて画像認識を行うことによって、周辺車両を検出するようになっている。
【0064】
また、ナビCPU12は、カメラ5とともに走行車線検出装置として機能する走行車線検出部18を有しており、この走行車線検出部18には、カメラ5によって出力された白線の撮影結果が、カメラ用インターフェース17およびシステムバス15を介して入力されるようになっている。
【0065】
そして、走行車線検出部18は、入力された白線の撮影結果に基づいて画像認識を行うことによって、自車走行車線を検出するようになっている。
【0066】
具体的には、走行車線検出部18は、自車走行車線の右端部に引かれた白線が実線であることにより、自車が高速道路における追い越し車線を走行していることを検出するようになっている。また、走行車線検出部18は、自車走行車線の右端部に引かれた白線(第1の白線)と自車走行車線の左端部に引かれた白線(第2の白線)との双方が破線であることにより、自車が片側三車線の高速道路における中央の走行車線(以下、中央車線と称する)を走行していることを検出するようになっている。
【0067】
さらに、ナビCPU12は、自車位置検出装置としての自車位置計算部20を有しており、この自車位置計算部20は、カメラ5および走行車線検出部18とともに走行車線検出装置として機能するようになっている。
【0068】
自車位置計算部20には、GPSレシーバ3によって出力されたGPS情報が入力されるようになっている。
【0069】
自車位置計算部20は、GPSレシーバ3側から入力されたGPS情報から、自車位置(電波航法位置)を絶対座標として検出するようになっている。
【0070】
また、自車位置計算部20には、システムバス15およびデコーダ21を介して記憶装置7が接続されている。自車位置計算部20は、記憶装置7に記憶された地図データを、デコーダ21によってデコードしたうえで読み込むようになっている。そして、自車位置計算部20は、記憶装置7から読み込んだ地図データに基づいて、GPS情報から検出された自車位置を、地図データ上の該当する位置に補正するマップマッチング処理を行うことによって、正確な自車位置を算出するようになっている。なお、マップマッチング処理には、図示しない自律航法センサ(ジャイロセンサ等)による検出結果に基づいて算出された自車位置(自律航法位置)を用いるようにしてもよい。
【0071】
自車位置計算部20は、算出した自車位置を走行車線検出部18に出力するようになっている。
【0072】
そして、走行車線検出部18は、自車位置計算部20によって出力された自車位置の計算結果と、カメラ5から入力された白線の撮影結果とに基づいて、自車走行車線を検出するようになっている。
【0073】
具体的には、走行車線検出部18は、自車走行車線の左端部に引かれた白線が実線であり、かつ、自車位置計算部20によって算出(検出)された自車位置が合流地点であることにより、自車が高速道路における合流車線に隣接する走行車線を走行していることを検出するようになっている。
【0074】
なお、自車が追い越し車線または中央車線を走行していることを検出するために、自車位置計算部20の計算結果を用いるようにしてもよい。
【0075】
ナビCPU12は、判定装置としての判定部23を有しており、この判定部23は、走行車線検出部18によって検出された自車走行車線(以下、検出車線と称する)に基づいて、他車検出部14によって検出された周辺車両(以下、検出車両と称する)との追突を防止するための警告およびこの警告にともなう運転操作に関する案内の出力の要否を判定するようになっている。なお、この判定部23による警告および案内の出力の要否の判定は、警告および案内の具体的な態様(どのような内容の警告および案内の出力が必要であるのか)を含めた要否の判定とされている。
【0076】
判定部23は、検出車線に基づく検出車両との追突を防止するための警告および案内の出力の要否の判定として、例えば、次の(1)〜(8)の各項目に示す判定を行うようになっている。
【0077】
(1)検出車両に、自車走行車線における自車の後方を走行している車両である自車線後方車両が含まれている場合であり、かつ、検出車線が、追い越し車線である場合には、自車線後方車両が接近していることを知らせることを内容とした警告および追い越し車線に隣接する走行車線への車線変更を促すことを内容とした案内の出力が必要であるとの判定を行う。
【0078】
(2)検出車両に、自車線後方車両と、走行車線後方車両としての追い越し車線に隣接する走行車線における自車の後方を走行している車両とが含まれている場合であり、かつ、検出車線が、追い越し車線である場合には、自車線後方車両および走行車線後方車両が接近していることを知らせることを内容とした警告の出力と、走行車線後方車両に注意しながらの走行車線への車線変更を促すことを内容とした案内の出力とが必要であるとの判定を行う。
【0079】
(3)検出車両に、自車線後方車両が含まれている場合であり、かつ、検出車線が、走行車線である場合には、自車線後方車両との追突を防止するための警告および案内の出力が不要であるとの判定を行う。
【0080】
(4)検出車両および検出車線についての(3)の条件を満足し、かつ、検出車両に、隣接車線前方車両および隣接車線後方車両として、検出車線に隣接する追い越し車線を走行している2台の車両が含まれている場合には、検出車線に隣接車線前方車両が車線変更する可能性があることを知らせることを内容とした警告および隣接車線前方車両の車線変更に注意しながらの検出車線の走行を促すことを内容とした案内の出力が必要であるとの判定を行う。
【0081】
(5)検出車両に、合流車線を走行している車両である合流車線走行車両が含まれている場合であり、かつ、検出車線が、合流車線に隣接する走行車線である場合には、合流車線走行車両が本線に合流しようとしていることを知らせることを内容とした警告および検出車線に追い越し車線側において隣接する他の車線への車線変更を促すことを内容とした案内の出力が必要との判定を行う。
【0082】
(6)検出車線が、合流車線に隣接する走行車線であり、かつ、検出車両に、合流車線走行車両および検出車線に追い越し車線側において隣接する他の車線における自車の後方を走行している車両である追い越し側他車線後方車両が含まれている場合には、合流車線走行車両が本線に合流しようとしていることを知らせることを内容とした警告および合流車線走行車両に注意しながらの検出車線の走行を促すことを内容とした案内の出力が必要であるとの判定を行う。
【0083】
(7)検出車線が、合流車線に隣接する走行車線よりも追い越し車線側に位置する車線(追い越し車線も含む)である場合には、検出車両としての合流車線走行車両が検出されたことの有無を問わず、合流車線走行車両との追突を防止するための警告および案内の出力が不要であるとの判定を行う。
【0084】
(8)検出車線についての(7)の条件を満足し、かつ、検出車両に、合流側走行車線前方車両として、検出車線に合流車線側において隣接する走行車線における自車の前方を走行している車両が含まれている場合には、検出車線に合流側走行車線前方車両が車線変更する可能性があることを知らせることを内容とした警告および合流側走行車線前方車両の車線変更に注意しながらの検出車線の走行を促すことを内容とした案内の出力が必要であるとの判定を行う。
【0085】
ナビCPU12は、出力処理装置としての出力処理部24を有しており、この出力処理部24には、判定部23の判定結果が入力されるようになっている。
【0086】
出力処理部24は、入力された判定部23の判定結果に基づいて、判定部23によって警告および案内を出力することが必要であると判定された場合にのみ、その警告および案内を出力する処理を行うようになっている。
【0087】
具体的には、出力処理部24は、判定部23によって出力することが必要と判定された警告および案内を音声出力するための音声データを生成し、生成された音声データを、システムバス15および音声出力用インターフェース25を介して音声出力装置9に出力するようになっている。これにより、音声出力装置9から、警告および案内が音声出力されるようになっている。
【0088】
また、出力処理部24は、警告および案内を表示するための画像データを生成し、生成された画像データを、システムバス15および画像出力用インターフェース26を介して表示装置10に出力するようになっている。これにより、表示装置10の表示画面上に、警告および案内が表示されるようになっている。
【0089】
このように、本実施形態によれば、判定部23によって出力することが必要と判定された警告および案内のみを出力処理部24によって出力することが可能となり、不要な警告および案内の出力を抑制することが可能となる。
【0090】
なお、ナビCPU12は、ナビゲーションのための通常の機能を有している。 すなわち、ナビCPU12は、自車位置およびその周辺の地図や、ユーザがリモコンやタッチパネル等の入力操作装置(図示せず)の操作によって指定した地点およびその周辺の地図を表示装置10に表示させる地図表示機能を有している。ナビCPU12は、記憶装置7に記憶された地図データを用いて地図描画データを生成し、生成された地図描画データを表示装置10に出力して表示画面上に表示させることによって、地図表示機能を実行するようになっている。
【0091】
また、ナビCPU12は、自車位置計算部20によって算出された自車位置からユーザが指定した目的地までの推奨経路を計算する経路計算機能を有している。ナビCPU12は、記憶装置7に記憶された経路計算データ(道路ネットワークデータ)を用いて経路計算機能を実行するようになっている。
【0092】
さらに、ナビCPU12は、経路計算機能によって算出された推奨経路に沿って自車を目的地まで案内する経路案内機能を有している。ナビCPU12は、地図上に重ねて表示される推奨経路の画像や交差点拡大画像等の案内画像を表示するための案内画像描画データを生成し、生成された案内画像描画データを表示装置10に出力して表示させることによって、経路案内機能を実行するようになっている。また、ナビCPU12は、交差点右左折案内等の音声案内を行う案内音声データを生成し、生成された案内音声データを音声出力装置9に出力して発話させることによって、経路案内機能を実行するようになっている。
【0093】
システムバス15には、メモリ27が接続されており、このメモリ27には、記憶装置7から読み出されたデータやナビCPU12によって生成されたデータが必要に応じて一時的に格納されるようになっている。
【0094】
次に、本実施形態の作用として、前述した車載用ナビゲーション装置1の車両警告案内装置としてのより具体的な動作を説明する。
【0095】
なお、以下の説明においては、便宜上、自車の後方を走行する他車が関係する車載用ナビゲーション装置1の動作(第1の動作)と、合流地点における車載用ナビゲーション装置1の動作(第2の動作)とに分けて説明する。
【0096】
(第1の動作)
まず、図2のステップ1(ST1)において、判定部23は、他車検出部14によって自車の後方に周辺車両(図2における後方車両)が検出されたか否かに基づいて、検出車線に基づく検出車両との追突を防止するための警告および案内の出力の要否(具体的な態様を含む)の判定のための第1段階の予備判定を行う。
【0097】
この第1段階の予備判定の結果、判定部23は、自車の後方に検出車両が検出された場合には、ステップ2(ST2)に進み、検出されなかった場合には、警告および案内の出力が不要であると判定して動作を終了する。動作を終了する場合には、出力処理部24による警告および案内の出力は行われない。
【0098】
次いで、ステップ2(ST2)において、判定部23は、自車が走行している道路が高速道路であるかまたは一般道路であるか(図2における走行道路判定)に基づいて、検出車線に基づく警告および案内の出力の要否の判定のための第2段階の予備判定を行う。
【0099】
この第2段階の予備判定は、自車位置計算部20による地図データを用いたマップマッチング処理の結果や、車速パルスによる自車の速度の検出結果等を用いて行うようにしてもよい。
【0100】
第2段階の予備判定の結果、判定部23は、自車が走行している道路が高速道路である場合には、ST3(ST3)に進み、一般道路である場合には、警告および案内の出力が不要であると判定して動作を終了する。動作を終了する場合には、出力処理部24による警告および案内の出力は行われない。
【0101】
次いで、ステップ3(ST3)において、判定部23は、自車が走行している道路の車線数に基づいて(図2における車線数判定)、検出車線に基づく警告および案内の出力の要否の判定のための第3段階の予備判定を行う。
【0102】
この第3段階の予備判定は、自車位置計算部20による地図データを用いたマップマッチング処理の結果等を用いて行うようにしてもよい。
【0103】
第3段階の予備判定の結果、判定部23は、自車が走行している道路の車線数が2車線以上である場合には、ステップ4(ST4)に進み、1車線である場合には、警告および案内の出力が不要であると判定して動作を終了する。動作を終了する場合には、出力処理部24による警告および案内の出力は行われない。
【0104】
次いで、ステップ4(ST4)において、判定部23は、ステップ1(ST1)において検出された検出車両の位置に基づいて、検出車線に基づく警告および案内の出力の要否の判定のための第4段階の予備判定を行う。
【0105】
この第4段階の予備判定は、他車検出部14の検出結果に基づいて行うようにしてもよい。
【0106】
第4段階の予備判定の結果、判定部23は、検出車両の位置が自車レーン(すなわち自車走行車線)である場合には、検出車両が自車線後方車両であると判定してステップ5(ST5)に進む。
【0107】
また、第4段階の予備判定の結果、判定部23は、検出車両の位置が自車レーンの右側に位置する右側レーンである場合には、ステップ6(ST6)に進む。
【0108】
さらに、第4段階の予備判定の結果、判定部23は、検出車両の位置が自車レーンの左側の位置する左側レーンである場合には、警告および案内の出力が不要であると判定して動作を終了する。動作を終了する場合には、出力処理部24による警告および案内の出力は行われない。
【0109】
次いで、ステップ5(ST5)において、判定部23は、自車走行車線すなわち走行車線検出部18によって検出された検出車線に基づいて、検出車線に基づく警告および案内の出力の要否の判定(本判定)として、第1段階その1の本判定を行う。
【0110】
第1段階その1の本判定の結果、判定部23は、検出車線が追い越し車線である場合には、ステップ7(ST7)に進み、それ以外である場合には、警告および案内の出力が不要であると判定して動作を終了する。動作を終了する場合には、出力処理部24による警告および案内の出力は行われない。なお、検出車線が追い越し車線であることについては、前述のように、カメラ5によって撮影された検出車線(自車走行車線)の右端部に引かれた白線が実線であることによって検出することができる。
【0111】
ここで、ステップ5(ST5)からステップ7(ST7)に進む段階においては、図3に示すように、検出車線としての追い越し車線を走行する自車の後方から、検出車両としての自車線後方車両が接近していることが検出されている。
【0112】
ステップ5(ST5)に並行して、判定部23は、ステップ6(ST6)において、走行車線検出部18によって検出された検出車線に基づいて、検出車線に基づく警告および案内の出力の要否の判定として、第1段階その2の本判定を行う。
【0113】
第1段階その2の本判定の結果、判定部23は、検出車線が中央車線である場合には、ステップ8(ST8)に進み、それ以外である場合には、警告および案内の出力が不要であると判定して動作を終了する。動作を終了する場合には、出力処理部24による警告および案内の出力は行われない。なお、検出車線が中央車線であることについては、カメラ5によって撮影された検出車線の右端部に引かれた第1の白線および検出車線の左端部に引かれた第2の白線の双方が破線であることによって検出することができる。
【0114】
ここで、ステップ6(ST6)からステップ8(ST8)に進む段階においては、図4に示すように、検出車線としての中央車線を走行する自車の右側後方から、検出車両としての隣接車線後方車両が接近していることが検出されている。
【0115】
次いで、ステップ7(ST7)において、判定部23は、左側レーンの後方を走行する検出車両、すなわち、走行車線後方車両が検出されたか否かに基づいて、検出車線に基づく警告および案内の出力の要否の判定として、第2段階その1の本判定を行う。なお、走行車線後方車両が検出されたか否かについては、他車検出部14の検出結果に基づいて判断することができる。
【0116】
第2段階その1の本判定の結果、走行車線後方車両が検出された場合には、判定部23は、(2)に示した警告および案内の出力が必要であると判定してステップ9(ST9)に進む。
【0117】
また、第2段階その1の本判定の結果、走行車線後方車両が検出されなかった場合には、判定部23は、(1)に示した警告および案内の出力が必要であると判定してステップ10(ST10)に進む。
【0118】
ステップ9(ST9)において、出力処理部24は、判定部23の判定結果に基づいて、(2)に示した警告および案内(図2における警告・案内(2))を音声出力装置9を介して音声出力する。
【0119】
具体的には、出力処理部24は、図5に示すように、「後方と左後方より車両が接近しております。」といった自車線後方車両および走行車線後方車両が接近していることを知らせることを内容とした警告を音声出力する。また、出力処理部24は、「左後方の車両に注意して左側のレーンに移動して下さい」といった走行車線後方車両に注意しながらの走行車線への車線変更を促すことを内容とした案内を音声出力する。警告・案内(2)の出力の後は、動作を終了する。
【0120】
これにより、自車の運転者は、自車線後方車両および走行車線後方車両との追突を未然に回避する安全な運転を行うことができる。
【0121】
一方、ステップ10(ST10)において、出力処理部24は、判定部23の判定結果に基づいて、(1)に示した警告および案内(図2における警告・案内(1))を音声出力する。
【0122】
具体的には、出力処理部24は、図6に示すように、「後方より車両が接近しております。」といった自車線後方車両が接近していることを知らせることを内容とした警告を音声出力する。また、出力処理部24は、「左側のレーンに移動して下さい。」といった走行車線への車線変更を促すことを内容とした案内を音声出力する。警告・案内(1)の出力の後は、動作を終了する。
【0123】
これにより、自車の運転者は、自車線後方車両との追突を未然に回避する安全な運転を行うことができる。
【0124】
ステップ7(ST7)に並行して、判定部23は、ステップ8(ST8)において、右側レーンの前方を走行する検出車両、すなわち、隣接車線前方車両が検出されたか否かに基づいて、検出車線に基づく警告および案内の出力の要否の判定として、第2段階その2の本判定を行う。なお、隣接車線前方車両が検出されたか否かについては、他車検出部14の検出結果に基づいて判断することができる。
【0125】
第2段階その2の本判定の結果、隣接車線前方車両が検出された場合には、判定部23は、(4)に示した警告および案内の出力が必要であると判定してステップ11(ST11)に進む。
【0126】
また、第2段階その2の本判定の結果、隣接車線前方車両が検出されなかった場合には、判定部23は、(3)に示した判定、すなわち、警告および案内の出力が不要であるとの判定を行い、動作を終了する。
【0127】
ステップ11(ST11)において、出力処理部24は、判定部23の判定結果に基づいて、(4)に示した警告および案内(図2における警告・案内(4))を音声出力する。
【0128】
具体的には、出力処理部24は、図7に示すように、「右側レーン前方の車両が車線変更するかも知れません。」といった隣接車線前方車両が検出車線に車線変更する可能性があることを知らせることを内容とした警告を音声出力する。また、出力処理部24は、「ご注意下さい。」といった隣接車線前方車両の車線変更に注意しながらの検出車線(図7における中央車線)の走行を促すことを内容とした案内を音声出力する。警告・案内(4)の出力の後は、動作を終了する。
【0129】
これにより、自車の運転者は、隣接車線前方車両に注意を払った安全な運転を行うことができる。
【0130】
一方、ステップ8(ST8)において、動作を終了する場合には、図8に示すように、警告および案内の音声出力は行われない。
【0131】
これにより、自車の運転者は、不要な警告および案内に惑わされない安全な運転を行うことができる。
【0132】
(第2の動作)
まず、図9のステップ21(ST21)において、判定部23は、自車が合流地点を走行しているか否かに基づいて、検出車線に基づく警告および案内の出力の要否(具体的な態様を含む)の判定のための第1段階の予備判定を行う。
【0133】
この第1段階の予備判定は、自車位置計算部20による地図データを用いたマップマッチング処理によって検出された自車位置を用いて行うようにしてもよい。
【0134】
第1段階の予備判定の結果、判定部23は、自車が合流地点を走行している場合には、ステップ22(ST22)に進み、そうでない場合には、警告および案内の出力が不要であると判定して動作を終了する。動作を終了する場合には、出力処理部24による警告および案内の出力は行われない。
【0135】
次いで、ステップ22(ST22)において、判定部23は、自車が走行している道路の車線数に基づいて、検出車線に基づく警告および案内の出力の要否の判定のための第2段階の予備判定を行う。
【0136】
この第2段階の予備判定は、自車位置計算部20による地図データを用いたマップマッチング処理の結果等を用いて行うようにしてもよい。
【0137】
第2段階の予備判定の結果、判定部23は、自車が走行している道路の車線数が2車線以上である場合には、ステップ23(ST23)に進み、1車線である場合には、警告および案内の出力が不要であると判定して動作を終了する。動作を終了する場合には、出力処理部24による警告および案内の出力は行われない。
【0138】
次いで、ステップ23(ST23)において、判定部23は、自車走行車線すなわち走行車線検出部18によって検出された検出車線に基づいて、検出車線に基づく警告および案内の出力の要否の判定のための第3段階の予備判定を行う。
【0139】
第3段階の予備判定の結果、判定部23は、検出車線が合流車線に隣接する走行車線である場合には、ステップ24(ST24)に進み、検出車線が追い越し車線である場合には、ステップ26(ST26)に進む。なお、検出車線が合流車線に隣接する走行車線であることについては、前述のように、カメラ5によって撮影された検出車線(自車走行車線)の左端部に引かれた白線が実線であること、および、自車位置計算部20によるマップマッチング処理によって検出された自車位置が合流地点であることによって検出することができる。また、検出車線が追い越し車線であることについては、前述のように、カメラ5によって撮影された検出車線の右端部に引かれた白線が実線であることによって検出することができる。
【0140】
ここで、ステップ23(ST23)からステップ26(ST26)に進む段階においては、図10に示すように、合流地点において、自車が追い越し車線を走行していることが検出されている。
【0141】
次いで、ステップ24(ST24)において、判定部23は、合流車線走行車両として、合流車線における自車の前方を走行する車両(図9における合流車線前方車両)が検出されたか否かに基づいて、検出車線に基づく警告および案内の出力の要否の判定(本判定)として、第1段階の本判定を行う。なお、合流車線走行車両が検出されたか否かについては、他車検出部14の検出結果に基づいて判断することができる。
【0142】
第1段階の本判定の結果、合流車線走行車両が検出された場合には、ステップ25(ST25)に進み、合流車線走行車両が検出されなかった場合には、警告および案内の出力が不要であると判定して動作を終了する。動作を終了する場合には、出力処理部24による警告および案内の出力は行われない。
【0143】
ここで、ステップ24(ST24)からステップ25(ST25)に進む段階においては、図11に示すように、検出車線としての合流車線に隣接する走行車線を走行する自車に対して、合流車線における自車の前方を走行する合流車線走行車両が接近していることが検出されている。
【0144】
次いで、ステップ25(ST25)において、判定部23は、検出車線の右側に隣接する右側レーンの後方に、検出車両として、追い越し側他車線後方車両が検出されたか否かに基づいて、検出車線に基づく警告および案内の出力の要否の判定(本判定)として、第2段階その1の本判定を行う。なお、追い越し側他車線後方車両が検出されたか否かについては、他車検出部14の検出結果に基づいて判断することができる。
【0145】
第2段階その1の本判定の結果、追い越し側他車線後方車両が検出された場合には、判定部23は、(6)に示した警告および案内の出力が必要であると判定してステップ27(ST27)に進む。
【0146】
また、第2段階その1の本判定の結果、追い越し側他車線後方車両が検出されなかった場合には、判定部23は、(5)に示した警告および案内の出力が必要であると判定してステップ28(ST28)に進む。
【0147】
ステップ27(ST27)において、出力処理部24は、判定部23の判定結果に基づいて、(6)に示した警告および案内(図9における警告・案内(6))を音声出力装置9を介して音声出力する。
【0148】
具体的には、出力処理部24は、図12に示すように、「左からの合流があります。」といった合流車線走行車両が本線に合流しようとしていることを知らせることを内容とした警告を音声出力する。また、出力処理部24は、「ご注意下さい。」といった合流車線走行車両に注意しながらの検出車線の走行を促すことを内容とした案内を音声出力する。警告・案内(6)の出力の後は、動作を終了する。
【0149】
これにより、自車の運転者は、合流車線走行車両に注意を払った安全な運転を行うことができる。
【0150】
さらに、自車の運転者は、追い越し側他車線後方車両への注意を払うような余計な警告が出力されることもなく、合流車線走行車両に高い注意を払うことができ、また、追い越し側他車線後方車両が走行している他の車線(図12における追い越し車線)への危険な車線変更が案内されることもないので、追い越し側他車線後方車両との追突を未然に回避するより安全な運転を行うことができる。
【0151】
一方、ステップ28(ST28)において、出力処理部24は、判定部23の判定結果に基づいて、(5)に示した警告および案内(図9における警告・案内(5))を音声出力する。
【0152】
具体的には、出力処理部24は、図13に示すように、「左からの合流があるます。」といった合流車線走行車両が本線に合流しようとしていることを知らせることを内容とした警告を音声出力する。また、出力処理部24は、「右側のレーンに移動して下さい。」といった検出車線に追い越し車線側において隣接する他の車線(図13における追い越し車線)への車線変更を促すことを内容とした案内を音声出力する。警告・案内(5)の出力の後は、動作を終了する。
【0153】
これにより、自車の運転者は、合流車線走行車両との追突を未然に回避する安全な運転を行うことができる。
【0154】
なお、前記他の車線は、図13のような追い越し車線に限る必要はなく、検出車線に追い越し車線側において隣接する走行車線であってもよいことは勿論である。
【0155】
ステップ25(ST25)に並行して、判定部23は、ステップ26(ST26)において、検出車線に対して左側に位置する左側レーンの前方を走行する検出車両、すなわち、合流側走行車線前方車両が検出されたか否かに基づいて、検出車線に基づく警告および案内の出力の要否の判定(本判定)として、第2段階その2の本判定を行う。なお、合流側走行車線前方車両が検出されたか否かについては、他車検出部14の検出結果に基づいて判断することができる。
【0156】
第2段階その2の本判定の結果、合流側走行車線前方車両が検出された場合には、判定部23は、(8)に示した警告および案内の出力が必要であると判定してステップ29(ST29)に進む。
【0157】
また、第2段階その2の本判定の結果、合流側走行車線前方車両が検出されなかった場合には、判定部23は、(7)に示した判定、すなわち、警告および案内の出力が不要であるとの判定を行い、動作を終了する。なお、この第2段階その2の判定の際に、たとえ、合流車線走行車両が検出されている場合であっても、(7)に示した判定を行う。
【0158】
ステップ29(ST29)において、出力処理部24は、判定部23の判定結果に基づいて、(8)に示した警告および案内(図9における警告・案内(8))を音声出力する。
【0159】
具体的には、出力処理部24は、図14に示すように、「左側レーン前方の車両が車線変更するかも知れません。」といった合流側走行車線前方車両が検出車線に車線変更する可能性があることを知らせることを内容とした警告を音声出力する。また、出力処理部24は、「ご注意下さい。」といった合流側走行車線前方車両の車線変更に注意しながらの検出車線の走行を促すことを内容とした案内を音声出力する。警告・案内(8)の出力の後は、動作を終了する。
【0160】
これにより、自車の運転者は、合流側走行車線前方車両に注意を払った安全な運転を行うことができる。
【0161】
一方、ステップ26(ST26)において、動作を終了する場合には、図15に示すように、警告および案内の音声出力は行われない。
【0162】
これにより、自車の運転者は、不要な警告および案内に惑わされない安全な運転を行うことができる。
【0163】
以上述べたように、本実施形態によれば、判定部23により、検出車線に基づいた警告および案内の出力の要否の判定を行い、判定部23によって出力することが必要と判定された警告および案内のみを出力処理部24によって出力することができる結果、検出車線を十分に考慮した上で警告および案内を出力することができ、不要な警告および案内の出力を抑制し、運転の安全性を向上させることができる。
【0164】
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【0165】
例えば、本発明を、高速道路以外の道路に適用するようにしてもよい。
【0166】
また、前述した第2の動作における図9のステップ22(ST22)においては、合流地点における自車が走行している車線が1車線の場合に、警告および案内の出力が不要であると判断し、警告および案内の出力を行わないようになっていたが、自車が走行している車線が1車線であっても、合流車線内に走行車両が検出された場合には、当該走行車両との追突を防止するための警告および案内を出力するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0167】
【図1】本発明に係る車両警告案内装置の実施形態を示すブロック図
【図2】本発明に係る車両警告案内装置の実施形態において、第1の動作を示すフローチャート
【図3】本発明に係る車両警告案内装置の実施形態において、自車線後方車両の検出状態を示す説明図
【図4】本発明に係る車両警告案内装置の実施形態において、隣接車線後方車両の検出状態を示す説明図
【図5】本発明に係る車両警告案内装置の実施形態において、図2における警告・案内(2)の出力状態を示す説明図
【図6】本発明に係る車両警告案内装置の実施形態において、図2における警告・案内(1)の出力状態を示す説明図
【図7】本発明に係る車両警告案内装置の実施形態において、図2における警告・案内(4)の出力状態を示す説明図
【図8】本発明に係る車両警告案内装置の実施形態において、警告および案内の非出力状態を示す説明図
【図9】本発明に係る車両警告案内装置の実施形態において、第2の動作を示すフローチャート
【図10】本発明に係る車両警告案内装置の実施形態において、合流地点において検出された自車の追い越し車線の走行状態を示す説明図
【図11】本発明に係る車両警告案内装置の実施形態において、合流車線走行車両の検出状態を示す説明図
【図12】本発明に係る車両警告案内装置の実施形態において、図9における警告・案内(6)の出力状態を示す説明図
【図13】本発明に係る車両警告案内装置の実施形態において、図9における警告・案内(5)の出力状態を示す説明図
【図14】本発明に係る車両警告案内装置の実施形態において、図9における警告・案内(8)の出力状態を示す説明図
【図15】本発明に係る車両警告案内装置の実施形態において、警告および案内の非出力状態を示す説明図
【符号の説明】
【0168】
1 車載用ナビゲーション装置
5 カメラ
6 ミリ波レーダ
14 他車検出部
18 走行車線検出部
20 自車位置計算部
23 判定部
24 出力処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車の周辺を走行している他車を検出する他車検出装置と、
自車が走行している車線を検出する走行車線検出装置と、
この走行車線検出装置によって検出された前記自車が走行している車線に基づいて、前記他車検出装置によって検出された他車との追突を防止するための警告およびこの警告にともなう運転操作に関する案内の出力の要否を判定する判定装置と、
この判定装置によって前記警告および前記案内の出力が必要と判定された場合にのみ、前記自車の運転者に対して前記警告および前記案内を出力する出力処理装置と
を備えたことを特徴とする車両警告案内装置。
【請求項2】
前記他車検出装置によって検出された他車に、前記自車が走行している車線における前記自車の後方を走行している車両である自車線後方車両が含まれている場合であり、かつ、前記走行車線検出装置によって検出された前記自車が走行している車線が、追い越し車線である場合には、
前記判定装置が、前記自車線後方車両との追突を防止するための前記警告および前記案内の出力が必要であると判定し、この判定にしたがって、前記出力処理装置が、前記自車線後方車両との追突を防止するための前記警告および前記案内を出力するように形成されていること
を特徴とする請求項1に記載の車両警告案内装置。
【請求項3】
前記判定装置が、前記他車検出装置によって検出された前記自車線後方車両以外の他車の状況に基づいて、前記自車線後方車両以外の他車との追突を防止するための前記警告および前記案内の出力の要否を判定するように形成され、
前記出力処理装置が、前記判定装置によって出力することが必要であると判定された前記自車線後方車両以外の他車との追突を防止するための前記警告および前記案内を出力するように形成されていること
を特徴とする請求項2に記載の車両警告案内装置。
【請求項4】
前記自車線後方車両との追突を防止するための前記警告が、前記自車線後方車両が接近していることを知らせることを内容とした警告とされ、
前記自車線後方車両との追突を防止するための前記案内が、走行車線への車線変更を促すことを内容とした案内とされていること
を特徴とする請求項2または請求項3に記載の車両警告案内装置。
【請求項5】
前記他車検出装置によって検出された他車に、前記走行車線における前記自車の後方を走行している車両である走行車線後方車両が含まれている場合には、
前記判定装置が、前記自車線後方車両および前記走行車線後方車両が接近していることを知らせることを内容とした警告および前記走行車線後方車両に注意しながらの前記走行車線への車線変更を促すことを内容とした案内の出力が必要であると判定し、この判定にしたがって、前記出力処理装置が、当該警告および当該案内を出力するように形成されていること
を特徴とする請求項4に記載の車両警告案内装置。
【請求項6】
前記走行車線が、前記追い越し車線に隣接する走行車線とされていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の車両警告案内装置。
【請求項7】
前記走行車線検出装置が、前記自車が走行している車線の右端部に引かれた白線を撮影するカメラを有し、前記カメラによって撮影された前記白線が実線であることにより、前記自車が前記追い越し車線を走行していることを検出するように形成されていること
を特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれか1項に記載の車両警告案内装置。
【請求項8】
前記他車検出装置によって検出された他車に、前記自車が走行している車線における前記自車の後方を走行している車両である自車線後方車両が含まれている場合であり、かつ、前記走行車線検出装置によって検出された前記自車が走行している車線が、走行車線である場合には、
前記判定装置が、前記自車線後方車両との追突を防止するための前記警告および前記案内の出力が不要であると判定し、この判定にしたがって、前記出力処理装置が、前記自車線後方車両との追突を防止するための前記警告および前記案内を出力しないように形成されていること
を特徴とする請求項1に記載の車両警告案内装置。
【請求項9】
前記判定装置が、前記他車検出装置によって検出された前記自車線後方車両以外の他車の状況に基づいて、前記走行車線を走行している前記自車と前記自車線後方車両以外の他車との追突を防止するための前記警告および前記案内の出力の要否を判定するように形成され、
前記出力処理装置が、前記判定装置によって出力することが必要であると判定された前記自車線後方車両以外の他車との追突を防止するための前記警告および前記案内を出力するように形成されていること
を特徴とする請求項8に記載の車両警告案内装置。
【請求項10】
前記他車検出装置によって検出された他車に、前記自車が走行している車線に隣接する車線における前記自車の前方を走行している車両である隣接車線前方車両および前記自車が走行している車線に隣接する車線と同一の車線における前記自車の後方を走行している車両である隣接車線後方車両が含まれている場合には、
前記判定装置が、前記自車が走行している車線に前記隣接車線前方車両が車線変更する可能性があることを知らせることを内容とした警告および前記隣接車線前方車両の車線変更に注意しながらの前記自車が走行している車線の走行を促すことを内容とした案内の出力が必要であると判定し、この判定にしたがって、前記出力処理装置が当該警告および当該案内を出力するように形成されていること
を特徴とする請求項9に記載の車両警告案内装置。
【請求項11】
前記自車が走行している車線に隣接する車線が、追い越し車線とされていることを特徴とする請求項10に記載の車両警告案内装置。
【請求項12】
前記走行車線検出装置が、前記自車が走行している車線の右端部に引かれた第1の白線と、前記自車が走行している車線の左端部に引かれた第2の白線とを撮影するカメラを有し、前記カメラによって撮影された前記第1の白線および前記第2の白線の双方が破線であることにより、前記自車が前記走行車線を走行していることを検出するように形成されていること
を特徴とする請求項8乃至請求項11のいずれか1項に記載の車両警告案内装置。
【請求項13】
前記他車検出装置によって検出された他車に、合流車線を走行している車両である合流車線走行車両が含まれている場合であり、かつ、前記走行車線検出装置によって検出された前記自車が走行している車線が、前記合流車線に隣接する走行車線である場合には、
前記判定装置が、前記合流車線走行車両との追突を防止するための前記警告および前記案内の出力が必要であると判定し、この判定にしたがって、前記出力処理装置が、前記合流車線走行車両との追突を防止するための前記警告および前記案内を出力するように形成されていること
を特徴とする請求項1に記載の車両警告案内装置。
【請求項14】
前記判定装置が、前記他車検出装置によって検出された前記合流車線走行車両以外の他車の状況に基づいて、前記合流車線走行車両以外の他車との追突を防止するための前記警告および前記案内の出力の要否を判定するように形成され、
前記出力処理装置が、前記判定装置によって出力することが必要であると判定された前記合流車線走行車両以外の他車との追突を防止するための前記警告および前記案内を出力するように形成されていること
を特徴とする請求項13に記載の車両警告案内装置。
【請求項15】
前記合流車線走行車両との追突を防止するための前記警告が、前記合流車線走行車両が本線に合流しようとしていることを知らせることを内容とした警告とされ、
前記合流車線走行車両との追突を防止するための前記案内が、前記自車が走行している走行車線よりも追い越し車線側に位置する他の車線への車線変更を促すことを内容とした案内とされていること
を特徴とする請求項13または請求項14に記載の車両警告案内装置。
【請求項16】
前記他車検出装置によって検出された他車に、前記自車が走行している走行車線に追い越し車線側において隣接する他の車線における前記自車の後方を走行している車両である追い越し側他車線後方車両が含まれている場合には、
前記判定装置が、前記合流車線走行車両が本線に合流しようとしていることを知らせることを内容とした警告および前記合流車線走行車両に注意しながらの前記自車が走行している車線の走行を促すことを内容とした案内の出力が必要であると判定し、この判定にしたがって、前記出力処理装置が当該警告および当該案内を出力するように形成されていること
を特徴とする請求項14に記載の車両警告案内装置。
【請求項17】
前記走行車線検出装置が、前記自車が走行している車線の左端部に引かれた白線を撮影するカメラと、自車位置を検出する自車位置検出装置とを有し、前記カメラによって撮影された前記白線が実線であり、かつ、前記自車位置検出装置によって検出された前記自車位置が合流地点であることにより、前記自車が前記合流車線に隣接する走行車線を走行していることを検出するように形成されていること
を特徴とする請求項13乃至請求項16のいずれか1項に記載の車両警告案内装置。
【請求項18】
前記走行車線検出装置によって検出された前記自車が走行している車線が、合流車線に隣接する走行車線よりも追い越し車線側に位置する車線である場合には、
前記判定装置が、前記合流車線を走行している車両である合流車線走行車両との追突を防止するための前記警告および前記案内の出力が不要であると判定し、この判定にしたがって、前記出力処理装置が、前記合流車線走行車両との追突を防止するための前記警告および前記案内を出力しないように形成されていること
を特徴とする請求項1に記載の車両警告案内装置。
【請求項19】
前記判定装置が、前記合流車線走行車両以外の他車の状況に基づいて、前記合流車線に隣接する走行車線よりも追い越し車線側に位置する車線を走行している前記自車と前記合流車線走行車両以外の他車との追突を防止するための前記警告および前記案内の出力の要否を判定するように形成され、
前記出力処理装置が、前記判定装置によって出力することが必要であると判定された前記合流車線走行車両以外の他車との追突を防止するための前記警告および前記案内を出力するように形成されていること
を特徴とする請求項18に記載の車両警告案内装置。
【請求項20】
前記他車検出装置によって検出された他車に、前記自車が走行している車線よりも合流車線側に位置する走行車線における前記自車の前方を走行している車両である合流側走行車線前方車両が含まれている場合には、
前記判定装置が、前記自車が走行している車線に前記合流側走行車線前方車両が車線変更する可能性があることを知らせることを内容とした警告および前記合流側走行車線前方車両の車線変更に注意しながらの前記自車が走行している車線の走行を促すことを内容とした案内の出力が必要であると判定し、この判定にしたがって、前記出力処理装置が当該警告および当該案内を出力するように形成されていること
を特徴とする請求項1または請求項19に記載の車両警告案内装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−257228(P2007−257228A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−79939(P2006−79939)
【出願日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】