車両運行管理システム
【課題】ドライバが行う始業時の操作を容易にする車両運行管理システムを提供する。
【解決手段】車両に運行データを取得する車載器11を搭載する車両運行管理システムであって、運行したドライバのID情報を車載器11に登録するステップS14と、車載器11に登録した過去に運行したドライバのID情報を読み込むステップS4と、読み込まれたドライバのID情報を車載器11に表示するステップS6と、ドライバによって決定されたドライバのID情報を認証するステップS10とを行う構成とした。
【解決手段】車両に運行データを取得する車載器11を搭載する車両運行管理システムであって、運行したドライバのID情報を車載器11に登録するステップS14と、車載器11に登録した過去に運行したドライバのID情報を読み込むステップS4と、読み込まれたドライバのID情報を車載器11に表示するステップS6と、ドライバによって決定されたドライバのID情報を認証するステップS10とを行う構成とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライバのID情報を認証し、車両の運行状況を管理する車両運行管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の車両運行管理システムは、車両に運行データを取得する車載器を搭載し、運行管理者側に車両の運行を管理する運行管理装置が設けられ、車載器と運行管理装置の間でデータをやりとりする(特許文献1、2、参照)。
【0003】
このような車両運行管理システムでは、車両を複数のドライバが交代して運転する場合にドライバを識別する必要がある。特許文献3では、ドライバの身体的特徴を判別してドライバを識別するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−83274号公報
【特許文献2】特開2008−84146号公報
【特許文献3】特表2009−500246号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このようドライバの身体的特徴を判別してドライバを識別する方法にあっては、これに用いられる判別装置が複雑化してコストアップを招くという問題点があった。
【0006】
また、ドライバが始業時に車載器に予めID情報を書き込んだカードを入れる方法があるが、この場合、ドライバがこのカードを携帯する必要があり、ドライバがカードを紛失した場合に始業ができなくなるという問題点があった。
【0007】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ドライバが行う始業時の操作を容易にする車両運行管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、車両に運行データを取得する車載器を搭載する車両運行管理システムであって、運行したドライバのID情報を車載器に登録するステップと、車載器に登録した過去に運行したドライバのID情報を読み込むステップと、読み込まれたドライバのID情報を車載器に表示するステップと、ドライバによって決定されたドライバのID情報を認証するステップとを行う構成とした。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、過去に運行したドライバが再度運行を開始する始業時に、車載器に表示された自分のID情報を確認して決定する操作を行うことにより、ドライバが始業時にID番号等を逐一入力する必要がなく、始業操作にかかる手間を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施の形態を示すシステム構成図。
【図2】同じく車載器の構成図。
【図3】同じく車載器の正面図。
【図4】同じく始業時に行われるルーチンを示すフローチャート。
【図5】同じく車載器の表示例を示す正面図。
【図6】同じく車載器の表示例を示す正面図。
【図7】同じく車載器の表示例を示す正面図。
【図8】同じく車載器の表示例を示す正面図。
【図9】同じく車載器の表示例を示す正面図。
【図10】同じく車載器の表示例を示す正面図。
【図11】同じくドライバの登録番号が変化する例を示す図表。
【図12】同じくドライバの登録番号が変化する例を示す図表。
【図13】同じくドライバの登録番号が変化する例を示す図表。
【図14】同じくドライバの登録番号を決めるルーチンを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施の形態に係る車両運行管理システムの構成を示すシステム構成図である。
【0013】
この車両運行管理システムは、複数の車両10にそれぞれ搭載された車載器11と、事業所50に設けられる運行管理端末器(例えばパーソナルコンピュータ)51と、基地局30に設けられる運行管理中継器31と、を備える。車載器11と運行管理端末器51とはコンピュータ機能を有し、運行管理中継器31はサーバ機能を有する。
【0014】
各車載器11と運行管理中継器31とは、無線通信(例えば携帯電話回線を利用したパケット通信網35)を介して無線通信可能に接続される。運行管理端末器51と運行管理中継器31とは、インターネット36を介して通信可能に接続される。運行管理中継器31は、車載器11と運行管理端末器51との間にて情報の送受信を中継する。
【0015】
運行管理端末器51は、各車載器11から運行管理端末器51に送られる車両の位置データ(例えばGPS情報を利用)やその他の運行データから各車両の運行状況を把握し、運行管理端末器51から各車載器11に各種の指令を送ることもできる。
【0016】
運行管理中継器31と運行管理端末器51とは、情報の送受信をして車両の運行状況を管理する運行管理装置40を構成する。
【0017】
図2は、車載器11の構成図である。車載器11は、CPU(中央演算処理装置)20と記憶部21と送受信部22と操作部13と表示部12とを備える。CPU20は、車両10の運行状況として、車両走行速度、車両走行距離、時刻、車両の地理的位置等の運行データを取得する。記憶部21には、処理条件、取得した運行データ、ドライバのID(本人確認)情報等が記憶される。送受信部22は、パケット通信網35を介して情報の送受信を行う。
【0018】
図3は、車載器11の正面図である。車載器11の正面には、ドライバに伝える情報を表示する表示部12と、ドライバによって操作される操作部13として、終業スイッチ16と、指令スイッチ41〜45とが設けられる。
【0019】
ドライバは、運転を開始する始業時に車載器11に後述する手順にて始業操作を行い、運転を終了する終業時に終業スイッチ16を押す終業操作を行う。これに伴って車載器11は、始業操作信号、終業操作信号を送信する。
【0020】
一方、事業所50に設けられる運行管理端末器51は、始業操作信号、終業操作信号を受信し、この終業操作信号をトリガにして車載器11に必要な運行データを送信させるコマンドを送信し、これに伴って車載器11から送信される運行データを受信し、この運行データを基に例えば時刻と車両走行速度のグラフデータや時刻と車両走行距離のグラフデータ等を作成する。
【0021】
図4のフローチャートは、ドライバが運行を開始する始業時に、ドライバ、車載器11、運行管理端末器51にて行われるルーチンを示している。
【0022】
まず、ステップS1にて、車載器11は、車両の運転開始時にドライバによって操作されるイグニッションスイッチがONになった場合に、ステップS2に進んで車両速度が零となる車両停止時であるか否かを判定する。
【0023】
このステップS2にて、車両速度が零でない車両走行時であることが判定されると、ステップS3に進んで、未始業警告表示をする。ここでは、例えば図5に示すように、表示部12に「停車中に始業操作を行ってください。」という表示をし、ドライバに始業操作が行われていないことを知らせる。それでもドライバが始業操作を行わない場合、車両の停止時に、始業操作を促す音声ガイドや警告音をだす。
【0024】
一方、ステップS2にて、車両速度が零である車両停止時であることが判定されると、ステップS4に進んで、車載器11に登録した過去に運行したドライバのID情報が有るか無いかを判定する。ここで、CPU20は、記憶部21に記憶されたID情報を検索し、既にID情報が登録されたドライバが有るか無いかを判定する。
【0025】
上記のステップS4にて、登録したID情報が有ると判定された場合には、車載器11に登録した過去に運行したドライバのID情報を読み込む。
【0026】
一方、初めて車載器11が使用される場合、このステップS4にて、既にID情報が登録されたドライバが無い未使用時と判定されるため、ステップS5に進んで、車載器11は表示部12にドライバのIDを入力するための表示をし、ドライバに自分のIDを入力するように促す。ここでは、例えば図10に示すように、表示部12に4桁の数字とこれを指す矢印と「決定」が表示されている。この状況にて、ドライバは指令スイッチ41〜44を押して、自分のID番号に相当する4桁の数字を表示させた後、「決定」に対応する指令スイッチ45を押す。
【0027】
こうして、初めて車載器11が使用される未使用時、ドライバのID情報を入力するための表示に自動的に切換えられることにより、ドライバは速やかにID番号を入力する操作を行うことができる。
【0028】
こうして初めて車載器11を使用するドライバによる始業操作が行われると、ステップS8に進んで、車載器11の運行が開始される。続く、ステップS9に進んで、車載器11は始業操作信号として送受信部22を介してID情報を送信する。
【0029】
続くステップS10にて、基地局30に設けられる運行管理中継器31が、車載器11から送信されたID情報を受信し、事業所50に設けられる運行管理端末器51との間でこのID情報に対応するドライバ情報を送受信する。運行管理端末器51は受信したID情報から登録されたID情報を検索し、受信したID情報を認証するか否かを判定する。この認証は、例えば検索したID番号と受信したID番号が一致することを判定することによって行われる。
【0030】
なお、運行管理端末器51には後述するように例えば運行管理者等によってドライバA、B、C、D、EのそれぞれのID番号や氏名(氏名の一部やイニシャル、ニックネーム等でもよい)等のID情報が登録されている。
【0031】
また、運行管理端末器51に登録されているID情報は、例えば運行管理者等が任意に追加、変更、削除等をすることができる。これにより、例えば退職したドライバのID情報を速やかに削除することもできる。
【0032】
そして、認証の際は、運行管理端末器51の最新のID情報が用いられる。
【0033】
続くステップS11、12にて、運行管理端末器51は運行管理中継器31を介してID情報の認証結果を送信し、車載器11がこれを受信する。ここで、ステップS10にてID情報が認証されている場合に、運行管理端末器51はID番号や氏名を含むID情報を送信する。
【0034】
続くステップS13にて、車載器11はドライバが入力したID情報が認証されたか否かを判定する。
【0035】
このステップS13にて、ID情報が誤っていると判定された場合、ステップS15に進んで、未登録警告表示をする。ここでは、例えば図7に示すように、表示部12に「1234 未登録のIDです。」と「確認」という表示をし、ドライバに自分が入力したID情報が誤っていることを知らせる。
【0036】
これ見たドライバが表示部12の「確認」に対応する指令スイッチ45を押すと、ステップS16に進んで、車載器11が操作方法指示表示をする。ここでは、例えば図8に示すように、表示部12に「ドライバIDが登録されていません。終業して、再度始業を行ってください。」という表示をする。これにより、ドライバは、一旦、終業操作を行い、始業操作をやり直すことができる。
【0037】
一方、ステップS13にて、ID情報が正しいと判定された場合、ステップS14に進んで、ドライバのID番号と氏名Aを表示する。ここでは、例えば図6に示すように、表示部12に「1234 A さん」という表示をする。
【0038】
そして、このステップS14にて、表示したID情報を記憶部21に番号を付けて記憶し、登録する。
【0039】
こうして車載器11における始業が行われた後、車両が運行するのに伴って受信する運行データを読み込み、送信する。
【0040】
ドライバは、運行を終了する終業時に、終業スイッチ16を押す終業操作を行う。これに伴って車載器11は、終業操作信号を送信する。運行管理端末器51は、始業操作信号と終業操作信号を受信し、この終業操作信号をトリガにして車載器11に必要な運行データを送信させるコマンドを送信し、これに伴って車載器11から送信される運行データを受信し、この運行データを基に例えば時刻と車両走行速度のグラフデータや時刻と車両走行距離のグラフデータ等を作成する。
【0041】
以上、初めて車載器11が使用される際、ドライバによって始業操作が行われるルーチンを説明した。
【0042】
車載器11は、複数のドライバのID情報を登録し、始業時に前回運行を行ったドライバのID情報を自動的に表示し、ドライバの操作に応じて他のドライバのID情報を切換えて表示する。
【0043】
始業時に、過去に運行したドライバは、車載器11に表示された自分のID情報を確認して、そのID情報を運行管理端末器51に送信する操作を行う構成とする。
【0044】
過去に車載器11を使用して運行を行ったドライバAが、再度運行を行うにあたって始業操作が行われる場合のルーチンを説明する。
【0045】
図4のフローチャートにおいて、ステップS4にて、車載器11において既に登録されたドライバAのID情報があると判定された場合にこのID情報を読み込み、ステップS6に進んで、ドライバ選択画面が表示される。ここでは、例えば図9に示すように、表示部12に「1. 1234 A さん」と「1」「2」「3」「入力」「決定」という表示をする。
【0046】
続くステップS7に進んで、1番目に登録されているドライバAは表示部12を見て自分のIDと氏名が表示されていることを確認し、「決定」に対応する指令スイッチ45を押し、始業操作を行う。
【0047】
ここで、表示部12に、ID情報として、ID番号の「1234」だけでなく、氏名「A さん」が表示されることにより、ドライバが自分のIDを間違うことを防止できる。
【0048】
また、ステップS7にて、2番目、3番目に登録されているドライバは、表示部12に自分のIDと氏名が表示されていないので、表示部12の「2」「3」に対応する指令スイッチ42、43を押し、自分のIDと氏名が表示されていることを確認した後、「決定」に対応する指令スイッチ45を押し、始業操作を行う。
【0049】
こうして車載器11を再度使用するドライバAによる始業操作が行われると、前述したステップS8〜14のルーチンを経て車載器11と運行管理端末器51における始業時の認証処理が行われる。ここで、ドライバAのID情報が運行管理端末器51から削除されている場合は、S8〜13、15、16と進む。
【0050】
また、例えば図6に示す車載器11における上記のID情報の表示は、車両の停止時のみに行ってもよい。これにより、車両の走行中に、ドライバが表示部12に気を取られないで済み、安全性を高められる。
【0051】
また、前述したステップS15にて、未登録警告表示をする際、図7に示す「確認」という表示を車両の停止時に行い、車両の走行中に表示させないようにしてもよい。これにより、車両の走行中にドライバが車載器11を操作することが防止され、安全性を高められる。
【0052】
以上のように、本実施の形態では、車両に運行データを取得する車載器11を搭載する車両運行管理システムであって、運行したドライバのID情報を車載器11に登録するステップS14と、車載器11に登録した過去に運行したドライバのID情報を読み込むステップS4と、読み込まれたドライバのID情報を車載器11に表示するステップS6と、ドライバによって決定されたドライバのID情報を認証するステップS10とを行う構成とした。
【0053】
上記構成に基づき、過去に運行したドライバが再度運行を開始する始業時に、車載器11に表示された自分のID情報を確認して決定する操作を行うことにより、ドライバが始業時にID番号等を逐一入力する必要がなく、始業操作にかかる手間を減らすことができる。
【0054】
本実施の形態では、車載器はドライバのID情報としてドライバを特定する文字を表示する構成とした。なお、車載器に表示されるドライバを特定する文字は、例えば運行管理端末器51にID情報としてドライバの氏名、氏名の一部、イニシャル、ニックネーム等が登録されている場合は、その文字であってもよい。
【0055】
上記構成に基づき、ドライバが自分のID番号等を失念した場合でも、ドライバは車載器に表示されるドライバの例えば氏名でID情報を確認することが可能である。
【0056】
また、車載器11にID情報のデータを読み込ませるカードを用いないため、ドライバがこのカードを携帯する必要もない。
【0057】
本実施の形態では、車載器11との間にて情報を送受信して車両の運行状況を管理する運行管理装置40を備え、ドライバによって決定されたドライバのID情報を車載器11が運行管理装置40に送信するステップS9と、運行管理装置40が受信したドライバのID情報を認証するステップS10とを行う構成とした。
【0058】
上記構成に基づき、過去に運行したドライバが再度運行を開始する始業時に、車載器11に表示された自分のID情報を確認して、そのID情報を運行管理装置40に送信する操作を行うことにより、ドライバが始業時にID番号等を逐一入力する必要がなくID情報を運行管理装置40に送信することができる。
【0059】
次に、既に車載器11にID情報がドライバAが登録されている状況で、過去に車載器11を使用して運行を行っていない他のドライバBが、運行を行う場合のルーチンを説明する。
【0060】
この場合、このステップS4にて、既に登録されたドライバAがあると判定されるため、ステップS6に進んで、ドライバ選択画面を表示する。ここでは、例えば図9に示すように、表示部12に「1. 1234 A さん」と「1」「2」「3」「入力」「決定」という表示をする。
【0061】
続くステップS7に進んで、ドライバBは「1」「2」「3」に対応する指令スイッチ41、42、43を切り換えても表示部12に自分のIDと氏名が表示されていないことを確認し、「入力」に対応する指令スイッチ44を押し、ステップS5に進む。
【0062】
ステップS5にて、前述したように、車載器11は表示部12にドライバのID番号を入力するための表示をし(図10参照)、ドライバが自分のIDを入力する。
【0063】
こうして、ドライバが自分のID情報が登録されていない未登録時を確認して決定するステップS7と、この未登録時と決定された場合にドライバのID情報を入力するための表示に切換えるステップS5とを行う構成としたため、車載器11に登録されていないドライバが速やかにID番号を入力する操作を行うことができる。
【0064】
こうして初めて車載器11を使用する別のドライバBによる始業操作が行われると、前述したステップS8〜14のルーチンを経て車載器11と運行管理端末器51における始業時の認証処理が行われる。
【0065】
車載器11において、過去に運行したドライバのID情報は、運行履歴が新しい順に3名まで登録され、運行履歴が新しい順に登録番号1、2、3番が付けられて登録される構成とする。
【0066】
例えば前回運行したドライバがAであった場合、図9に示すように、表示部12に「1. 1234 A さん」と「1」「2」「3」「入力」「決定」という表示がされる。「1. 1234 A さん」と「1」は、登録番号が1番のID情報に対応し、このID情報はドライバが操作部13を操作する必要がなく、自動的に表示される。この状況で、ステップS6にて、ドライバAが「決定」に対応する指令スイッチ45を押することによって、前述したステップS8〜14のルーチンが行われ、ドライバがAとして始業時の認証処理が行われる。
【0067】
また、運行履歴が2番目に新しい(ドライバAの前に運行した)ドライバBが再度運行を開始するのにあたって始業操作を行う場合にも、図9に示すように、表示部12に「1. 1234 A さん」と「1」「2」「3」「入力」「決定」という表示がされる。「2」は、登録番号が2番のID情報に対応し、ドライバが「2」に対応する指令スイッチ42を押すと、「1. 1234 A さん」が、例えば「2. 1235 B さん」と切換わり、2番のID情報が表示される。この状況で、ステップS6にて、「決定」に対応する指令スイッチ45を押すことによって、前述したステップS8〜14のルーチンが行われ、ドライバがBとして始業時の認証処理が行われる。
【0068】
次に、運行履歴が3番目に新しい(ドライバBの前に運行した)ドライバCが再度運行を開始するのにあたって始業操作を行う場合、表示部12に「1. 1235 B さん」と「1」「2」「3」「入力」「決定」という表示がされる。「3」は、登録番号が3番のID情報に対応し、ドライバが「3」に対応する指令スイッチ43を押すと、「1. 1235 B さん」が、例えば「3. 1236 C さん」と切換わり、3番のID情報が表示される。この状況で、ステップS6にて、「決定」に対応する指令スイッチ45を押すことによって、前述したステップS8〜14のルーチンが行われ、ドライバがCとして始業時の認証処理が行われる。
【0069】
車載器11は、3名のドライバのID情報を運行履歴が新しい順に登録し、3名を超えたドライバのID情報を抹消する。
【0070】
これにより、登録されるドライバのID情報の数を不用に増やすことが回避され、運行を頻繁に行うドライバは、上位に登録される。頻繁に運行を行うドライバは、始業時に自分のID情報が自動的に表示される頻度が増え、表示されるID情報を切換える操作にかかる手間が減らされる。
【0071】
実際に、200の事業所を無作為に選び、車両の運行状況を分析した結果、1台の車両を運行するドライバの数は3名以下であるケースが99.7%程度を占めることがわかった。したがって、車載器11にID情報が登録されるドライバの数を、3名とすることでも、多くの場合にドライバが行う始業時の操作を減らす効果が得られる。なお、車載器11にID情報が登録されるドライバの数は、3名に限らず、使用状況に応じて増減してもよい。
【0072】
例えば図11に示すように、5名のドライバがA、B、C、D、Eと順で運行した場合、運行した順が新しいと3名のドライバのID情報が車載器11に登録され、運行した順がこの3名より古い(運行履歴が4番目以降)ドライバA、Bの登録が順に車載器11から抹消される。
【0073】
例えば図12に示すように、4名のドライバがA、B、C、A、D、Aの順で運行した場合、運行した順が新しいと3名のドライバのID情報が車載器11に登録され、運行した順がこの3名より古い(運行履歴が4番目以降)ドライバBの登録が車載器11から抹消される。
【0074】
例えば図13に示すように、5名のドライバがA、B、C、D、E、Aの順で運行した場合、運行した順が新しいと3名のドライバのID情報が車載器11に登録され、運行した順がこの3名より古い(運行履歴が4番目以降)ドライバA、Bの登録が順に車載器11から抹消される。
【0075】
このように登録が車載器11から抹消されたドライバAが再度運行を開始するのにあたって始業操作を行う場合、ステップS6として、「入力」に対応する指令スイッチ44を押すことによって、ステップS5に進み、前述したように、車載器11は表示部12にドライバのID番号を入力するための表示をし(図10参照)、ドライバが自分のID番号を入力すると、前述したステップS8〜14のルーチンが行われ、ドライバがAとして始業時の認証処理が行われる。ここで、ドライバAのID情報が運行管理端末器51から削除されている場合は、S8〜13、15、16と進む。
【0076】
図14のフローチャートは、車載器11に登録されるドライバのID情報の番号を運行履歴に応じて決めるルーチンを示している。
【0077】
これについて説明すると、まず、ステップT1にて、ドライバのID情報を入力し、続くステップT2にて、入力したID情報が既に登録されていないと判定されると、ステップT3に進んで、このID情報を1番に登録する。
【0078】
ステップT2にて、入力したID情報が既に登録されていると判定され、ステップT4に進んで、新たなID情報であることが判定され、ステップT5に進んで、2番にID情報が登録されていないことが判定されると、ステップT6に進んで、このID情報を1番に登録し、現在1番に登録されているID情報を2番に変更する。
【0079】
ステップT5にて、2番にID情報が登録されていることが判定された場合、ステップT7に進んで、3番にID情報が登録されていないことが判定されると、ステップT8に進んで、このID情報を1番に登録し、現在1番に登録されているID情報を2番に変更し、現在2番に登録されているID情報を3番に変更する。
【0080】
ステップT7にて、3番にID情報が登録されていることが判定された場合、ステップT9に進んで、このID情報を1番に登録し、現在1番に登録されているID情報を2番に変更し、現在2番に登録されているID情報を3番に変更し、現在3番に登録されているID情報を削除する。
【0081】
ステップT4にて、入力したID情報が既に登録されているID情報であることが判定された場合、ステップT10に進んで、このID情報が1番であることが判定されると、ステップT13に進んで、既に登録されているID情報を変更しない。
【0082】
ステップT10にて、入力したID情報が1番でないことが判定された場合、ステップT11に進んで、このID情報が2番であることが判定されると、ステップT14に進んで、このID情報を1番に登録し、現在1番に登録されているID情報を2番に変更し、現在3番に登録されているID情報を3番のままにして継続する。
【0083】
ステップT11にて、入力したID情報が3番であることが判定された場合、ステップT12に進んで、このID情報を1番に登録し、現在1番に登録されているID情報を2番に変更し、現在2番に登録されているID情報を3番に変更する。
【0084】
以上のように本実施の形態では、車載器11は、複数のドライバのID情報を登録し、始業時に前回運行を行ったドライバのID情報を自動的に表示し、ドライバの操作に応じて他のドライバのID情報を切換えて表示する構成とした。
【0085】
上記構成に基づき、頻繁に運行を行うドライバは、始業時に自分のID情報が自動的に表示される頻度が増え、表示されるID情報を切換える操作にかかる手間が減らされる。
【0086】
そして、本実施の形態では、車載器11は、所定数のドライバのID情報を運行履歴が新しい順にドライバのID情報を登録し、所定数を超えたドライバのID情報を抹消する構成とした。
【0087】
上記構成に基づき、登録されるドライバのID情報の数が不用に増やされることを回避し、運行を頻繁に行うドライバは、上位に登録されるため、表示されるID情報を自分のものに切換える操作を容易に行うことができる。
【0088】
なお、車載器11は、運行履歴の新しさによらず、過去に運行した回数が多い順にドライバのID情報を登録し、所定数を超えたドライバのID情報を抹消する構成とすることも考えられる。しかし、この構成では、過去に運行回数の多いドライバが乗車をしなくなった場合、表示部12にこのドライバのID情報が表示されないようになるまで、他のドライバが多くの運行を行う必要がある。
【0089】
また、表示部12は、運行状況により、点滅、反転表示をしたり、色を変える表示をしてもよい。さらに、表示部12とは別に点灯するLEDライト等を設けてもよい。
【0090】
車載器11がドライバに警告する手段として、音声ガイド、アラーム音等を発生する構成としてもよい。
【0091】
また、前記した実施の形態では、ドライバによって決定されたドライバのID情報を運行管理端末器51が受信して認証する構成にしたが、これに限らず、運行管理中継器31がドライバのID情報を認証する構成としてもよい。この場合、例えば、運行管理者によってID情報を運行管理端末器51に入力し、入力されたID情報を運行管理中継器31に送信し、送信されたID情報が運行管理中継器31に登録される。運行管理中継器31は始業時に車載器11から送信されるID情報を受信し、受信したID情報から登録されたID情報を検索して受信したID情報を認証する。これにより、認証する際にID情報を運行管理中継器31と運行管理端末器51の間で送受信する必要がなく、認証処理が速やかに行われる。
【0092】
また、車載器11がドライバによって決定されたID情報から登録されたID情報を検索し、決定されたID情報を認証する構成としてもよい。これにより、認証する際にID情報を車載器11と運行管理中継器31の間で送受信する必要がなく、認証処理がさらに速やかに行われる。
【0093】
この場合、車載器11に予め登録されるID情報は、例えば運行管理端末器51から運行管理中継器31を経由して車載器11に登録されるようにしていもよい。
【0094】
また、運行管理中継器31が車載器11から送信される運行データを基に例えば時刻と車両走行速度のグラフデータや時刻と車両走行距離のグラフデータ等を作成し、そのデータを運行管理端末器51に送信してもよい。
【0095】
なお、運行管理中継器31、車載器11にてID情報を認証する構成とした場合、これらに登録されているID情報を任意に追加、変更、削除等をすることができる構成としてもよい。これにより、例えば退職したドライバのID情報を速やかに削除することもできる。
【0096】
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
【符号の説明】
【0097】
10 車両
11 車載器
12 表示部
13 操作部
20 CPU(中央演算処理装置)
21 記憶部
22 送受信部
31 運行管理中継器
35 パケット通信網
36 インターネット
40 運行管理装置
51 運行管理端末器
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライバのID情報を認証し、車両の運行状況を管理する車両運行管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の車両運行管理システムは、車両に運行データを取得する車載器を搭載し、運行管理者側に車両の運行を管理する運行管理装置が設けられ、車載器と運行管理装置の間でデータをやりとりする(特許文献1、2、参照)。
【0003】
このような車両運行管理システムでは、車両を複数のドライバが交代して運転する場合にドライバを識別する必要がある。特許文献3では、ドライバの身体的特徴を判別してドライバを識別するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−83274号公報
【特許文献2】特開2008−84146号公報
【特許文献3】特表2009−500246号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このようドライバの身体的特徴を判別してドライバを識別する方法にあっては、これに用いられる判別装置が複雑化してコストアップを招くという問題点があった。
【0006】
また、ドライバが始業時に車載器に予めID情報を書き込んだカードを入れる方法があるが、この場合、ドライバがこのカードを携帯する必要があり、ドライバがカードを紛失した場合に始業ができなくなるという問題点があった。
【0007】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ドライバが行う始業時の操作を容易にする車両運行管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、車両に運行データを取得する車載器を搭載する車両運行管理システムであって、運行したドライバのID情報を車載器に登録するステップと、車載器に登録した過去に運行したドライバのID情報を読み込むステップと、読み込まれたドライバのID情報を車載器に表示するステップと、ドライバによって決定されたドライバのID情報を認証するステップとを行う構成とした。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、過去に運行したドライバが再度運行を開始する始業時に、車載器に表示された自分のID情報を確認して決定する操作を行うことにより、ドライバが始業時にID番号等を逐一入力する必要がなく、始業操作にかかる手間を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施の形態を示すシステム構成図。
【図2】同じく車載器の構成図。
【図3】同じく車載器の正面図。
【図4】同じく始業時に行われるルーチンを示すフローチャート。
【図5】同じく車載器の表示例を示す正面図。
【図6】同じく車載器の表示例を示す正面図。
【図7】同じく車載器の表示例を示す正面図。
【図8】同じく車載器の表示例を示す正面図。
【図9】同じく車載器の表示例を示す正面図。
【図10】同じく車載器の表示例を示す正面図。
【図11】同じくドライバの登録番号が変化する例を示す図表。
【図12】同じくドライバの登録番号が変化する例を示す図表。
【図13】同じくドライバの登録番号が変化する例を示す図表。
【図14】同じくドライバの登録番号を決めるルーチンを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施の形態に係る車両運行管理システムの構成を示すシステム構成図である。
【0013】
この車両運行管理システムは、複数の車両10にそれぞれ搭載された車載器11と、事業所50に設けられる運行管理端末器(例えばパーソナルコンピュータ)51と、基地局30に設けられる運行管理中継器31と、を備える。車載器11と運行管理端末器51とはコンピュータ機能を有し、運行管理中継器31はサーバ機能を有する。
【0014】
各車載器11と運行管理中継器31とは、無線通信(例えば携帯電話回線を利用したパケット通信網35)を介して無線通信可能に接続される。運行管理端末器51と運行管理中継器31とは、インターネット36を介して通信可能に接続される。運行管理中継器31は、車載器11と運行管理端末器51との間にて情報の送受信を中継する。
【0015】
運行管理端末器51は、各車載器11から運行管理端末器51に送られる車両の位置データ(例えばGPS情報を利用)やその他の運行データから各車両の運行状況を把握し、運行管理端末器51から各車載器11に各種の指令を送ることもできる。
【0016】
運行管理中継器31と運行管理端末器51とは、情報の送受信をして車両の運行状況を管理する運行管理装置40を構成する。
【0017】
図2は、車載器11の構成図である。車載器11は、CPU(中央演算処理装置)20と記憶部21と送受信部22と操作部13と表示部12とを備える。CPU20は、車両10の運行状況として、車両走行速度、車両走行距離、時刻、車両の地理的位置等の運行データを取得する。記憶部21には、処理条件、取得した運行データ、ドライバのID(本人確認)情報等が記憶される。送受信部22は、パケット通信網35を介して情報の送受信を行う。
【0018】
図3は、車載器11の正面図である。車載器11の正面には、ドライバに伝える情報を表示する表示部12と、ドライバによって操作される操作部13として、終業スイッチ16と、指令スイッチ41〜45とが設けられる。
【0019】
ドライバは、運転を開始する始業時に車載器11に後述する手順にて始業操作を行い、運転を終了する終業時に終業スイッチ16を押す終業操作を行う。これに伴って車載器11は、始業操作信号、終業操作信号を送信する。
【0020】
一方、事業所50に設けられる運行管理端末器51は、始業操作信号、終業操作信号を受信し、この終業操作信号をトリガにして車載器11に必要な運行データを送信させるコマンドを送信し、これに伴って車載器11から送信される運行データを受信し、この運行データを基に例えば時刻と車両走行速度のグラフデータや時刻と車両走行距離のグラフデータ等を作成する。
【0021】
図4のフローチャートは、ドライバが運行を開始する始業時に、ドライバ、車載器11、運行管理端末器51にて行われるルーチンを示している。
【0022】
まず、ステップS1にて、車載器11は、車両の運転開始時にドライバによって操作されるイグニッションスイッチがONになった場合に、ステップS2に進んで車両速度が零となる車両停止時であるか否かを判定する。
【0023】
このステップS2にて、車両速度が零でない車両走行時であることが判定されると、ステップS3に進んで、未始業警告表示をする。ここでは、例えば図5に示すように、表示部12に「停車中に始業操作を行ってください。」という表示をし、ドライバに始業操作が行われていないことを知らせる。それでもドライバが始業操作を行わない場合、車両の停止時に、始業操作を促す音声ガイドや警告音をだす。
【0024】
一方、ステップS2にて、車両速度が零である車両停止時であることが判定されると、ステップS4に進んで、車載器11に登録した過去に運行したドライバのID情報が有るか無いかを判定する。ここで、CPU20は、記憶部21に記憶されたID情報を検索し、既にID情報が登録されたドライバが有るか無いかを判定する。
【0025】
上記のステップS4にて、登録したID情報が有ると判定された場合には、車載器11に登録した過去に運行したドライバのID情報を読み込む。
【0026】
一方、初めて車載器11が使用される場合、このステップS4にて、既にID情報が登録されたドライバが無い未使用時と判定されるため、ステップS5に進んで、車載器11は表示部12にドライバのIDを入力するための表示をし、ドライバに自分のIDを入力するように促す。ここでは、例えば図10に示すように、表示部12に4桁の数字とこれを指す矢印と「決定」が表示されている。この状況にて、ドライバは指令スイッチ41〜44を押して、自分のID番号に相当する4桁の数字を表示させた後、「決定」に対応する指令スイッチ45を押す。
【0027】
こうして、初めて車載器11が使用される未使用時、ドライバのID情報を入力するための表示に自動的に切換えられることにより、ドライバは速やかにID番号を入力する操作を行うことができる。
【0028】
こうして初めて車載器11を使用するドライバによる始業操作が行われると、ステップS8に進んで、車載器11の運行が開始される。続く、ステップS9に進んで、車載器11は始業操作信号として送受信部22を介してID情報を送信する。
【0029】
続くステップS10にて、基地局30に設けられる運行管理中継器31が、車載器11から送信されたID情報を受信し、事業所50に設けられる運行管理端末器51との間でこのID情報に対応するドライバ情報を送受信する。運行管理端末器51は受信したID情報から登録されたID情報を検索し、受信したID情報を認証するか否かを判定する。この認証は、例えば検索したID番号と受信したID番号が一致することを判定することによって行われる。
【0030】
なお、運行管理端末器51には後述するように例えば運行管理者等によってドライバA、B、C、D、EのそれぞれのID番号や氏名(氏名の一部やイニシャル、ニックネーム等でもよい)等のID情報が登録されている。
【0031】
また、運行管理端末器51に登録されているID情報は、例えば運行管理者等が任意に追加、変更、削除等をすることができる。これにより、例えば退職したドライバのID情報を速やかに削除することもできる。
【0032】
そして、認証の際は、運行管理端末器51の最新のID情報が用いられる。
【0033】
続くステップS11、12にて、運行管理端末器51は運行管理中継器31を介してID情報の認証結果を送信し、車載器11がこれを受信する。ここで、ステップS10にてID情報が認証されている場合に、運行管理端末器51はID番号や氏名を含むID情報を送信する。
【0034】
続くステップS13にて、車載器11はドライバが入力したID情報が認証されたか否かを判定する。
【0035】
このステップS13にて、ID情報が誤っていると判定された場合、ステップS15に進んで、未登録警告表示をする。ここでは、例えば図7に示すように、表示部12に「1234 未登録のIDです。」と「確認」という表示をし、ドライバに自分が入力したID情報が誤っていることを知らせる。
【0036】
これ見たドライバが表示部12の「確認」に対応する指令スイッチ45を押すと、ステップS16に進んで、車載器11が操作方法指示表示をする。ここでは、例えば図8に示すように、表示部12に「ドライバIDが登録されていません。終業して、再度始業を行ってください。」という表示をする。これにより、ドライバは、一旦、終業操作を行い、始業操作をやり直すことができる。
【0037】
一方、ステップS13にて、ID情報が正しいと判定された場合、ステップS14に進んで、ドライバのID番号と氏名Aを表示する。ここでは、例えば図6に示すように、表示部12に「1234 A さん」という表示をする。
【0038】
そして、このステップS14にて、表示したID情報を記憶部21に番号を付けて記憶し、登録する。
【0039】
こうして車載器11における始業が行われた後、車両が運行するのに伴って受信する運行データを読み込み、送信する。
【0040】
ドライバは、運行を終了する終業時に、終業スイッチ16を押す終業操作を行う。これに伴って車載器11は、終業操作信号を送信する。運行管理端末器51は、始業操作信号と終業操作信号を受信し、この終業操作信号をトリガにして車載器11に必要な運行データを送信させるコマンドを送信し、これに伴って車載器11から送信される運行データを受信し、この運行データを基に例えば時刻と車両走行速度のグラフデータや時刻と車両走行距離のグラフデータ等を作成する。
【0041】
以上、初めて車載器11が使用される際、ドライバによって始業操作が行われるルーチンを説明した。
【0042】
車載器11は、複数のドライバのID情報を登録し、始業時に前回運行を行ったドライバのID情報を自動的に表示し、ドライバの操作に応じて他のドライバのID情報を切換えて表示する。
【0043】
始業時に、過去に運行したドライバは、車載器11に表示された自分のID情報を確認して、そのID情報を運行管理端末器51に送信する操作を行う構成とする。
【0044】
過去に車載器11を使用して運行を行ったドライバAが、再度運行を行うにあたって始業操作が行われる場合のルーチンを説明する。
【0045】
図4のフローチャートにおいて、ステップS4にて、車載器11において既に登録されたドライバAのID情報があると判定された場合にこのID情報を読み込み、ステップS6に進んで、ドライバ選択画面が表示される。ここでは、例えば図9に示すように、表示部12に「1. 1234 A さん」と「1」「2」「3」「入力」「決定」という表示をする。
【0046】
続くステップS7に進んで、1番目に登録されているドライバAは表示部12を見て自分のIDと氏名が表示されていることを確認し、「決定」に対応する指令スイッチ45を押し、始業操作を行う。
【0047】
ここで、表示部12に、ID情報として、ID番号の「1234」だけでなく、氏名「A さん」が表示されることにより、ドライバが自分のIDを間違うことを防止できる。
【0048】
また、ステップS7にて、2番目、3番目に登録されているドライバは、表示部12に自分のIDと氏名が表示されていないので、表示部12の「2」「3」に対応する指令スイッチ42、43を押し、自分のIDと氏名が表示されていることを確認した後、「決定」に対応する指令スイッチ45を押し、始業操作を行う。
【0049】
こうして車載器11を再度使用するドライバAによる始業操作が行われると、前述したステップS8〜14のルーチンを経て車載器11と運行管理端末器51における始業時の認証処理が行われる。ここで、ドライバAのID情報が運行管理端末器51から削除されている場合は、S8〜13、15、16と進む。
【0050】
また、例えば図6に示す車載器11における上記のID情報の表示は、車両の停止時のみに行ってもよい。これにより、車両の走行中に、ドライバが表示部12に気を取られないで済み、安全性を高められる。
【0051】
また、前述したステップS15にて、未登録警告表示をする際、図7に示す「確認」という表示を車両の停止時に行い、車両の走行中に表示させないようにしてもよい。これにより、車両の走行中にドライバが車載器11を操作することが防止され、安全性を高められる。
【0052】
以上のように、本実施の形態では、車両に運行データを取得する車載器11を搭載する車両運行管理システムであって、運行したドライバのID情報を車載器11に登録するステップS14と、車載器11に登録した過去に運行したドライバのID情報を読み込むステップS4と、読み込まれたドライバのID情報を車載器11に表示するステップS6と、ドライバによって決定されたドライバのID情報を認証するステップS10とを行う構成とした。
【0053】
上記構成に基づき、過去に運行したドライバが再度運行を開始する始業時に、車載器11に表示された自分のID情報を確認して決定する操作を行うことにより、ドライバが始業時にID番号等を逐一入力する必要がなく、始業操作にかかる手間を減らすことができる。
【0054】
本実施の形態では、車載器はドライバのID情報としてドライバを特定する文字を表示する構成とした。なお、車載器に表示されるドライバを特定する文字は、例えば運行管理端末器51にID情報としてドライバの氏名、氏名の一部、イニシャル、ニックネーム等が登録されている場合は、その文字であってもよい。
【0055】
上記構成に基づき、ドライバが自分のID番号等を失念した場合でも、ドライバは車載器に表示されるドライバの例えば氏名でID情報を確認することが可能である。
【0056】
また、車載器11にID情報のデータを読み込ませるカードを用いないため、ドライバがこのカードを携帯する必要もない。
【0057】
本実施の形態では、車載器11との間にて情報を送受信して車両の運行状況を管理する運行管理装置40を備え、ドライバによって決定されたドライバのID情報を車載器11が運行管理装置40に送信するステップS9と、運行管理装置40が受信したドライバのID情報を認証するステップS10とを行う構成とした。
【0058】
上記構成に基づき、過去に運行したドライバが再度運行を開始する始業時に、車載器11に表示された自分のID情報を確認して、そのID情報を運行管理装置40に送信する操作を行うことにより、ドライバが始業時にID番号等を逐一入力する必要がなくID情報を運行管理装置40に送信することができる。
【0059】
次に、既に車載器11にID情報がドライバAが登録されている状況で、過去に車載器11を使用して運行を行っていない他のドライバBが、運行を行う場合のルーチンを説明する。
【0060】
この場合、このステップS4にて、既に登録されたドライバAがあると判定されるため、ステップS6に進んで、ドライバ選択画面を表示する。ここでは、例えば図9に示すように、表示部12に「1. 1234 A さん」と「1」「2」「3」「入力」「決定」という表示をする。
【0061】
続くステップS7に進んで、ドライバBは「1」「2」「3」に対応する指令スイッチ41、42、43を切り換えても表示部12に自分のIDと氏名が表示されていないことを確認し、「入力」に対応する指令スイッチ44を押し、ステップS5に進む。
【0062】
ステップS5にて、前述したように、車載器11は表示部12にドライバのID番号を入力するための表示をし(図10参照)、ドライバが自分のIDを入力する。
【0063】
こうして、ドライバが自分のID情報が登録されていない未登録時を確認して決定するステップS7と、この未登録時と決定された場合にドライバのID情報を入力するための表示に切換えるステップS5とを行う構成としたため、車載器11に登録されていないドライバが速やかにID番号を入力する操作を行うことができる。
【0064】
こうして初めて車載器11を使用する別のドライバBによる始業操作が行われると、前述したステップS8〜14のルーチンを経て車載器11と運行管理端末器51における始業時の認証処理が行われる。
【0065】
車載器11において、過去に運行したドライバのID情報は、運行履歴が新しい順に3名まで登録され、運行履歴が新しい順に登録番号1、2、3番が付けられて登録される構成とする。
【0066】
例えば前回運行したドライバがAであった場合、図9に示すように、表示部12に「1. 1234 A さん」と「1」「2」「3」「入力」「決定」という表示がされる。「1. 1234 A さん」と「1」は、登録番号が1番のID情報に対応し、このID情報はドライバが操作部13を操作する必要がなく、自動的に表示される。この状況で、ステップS6にて、ドライバAが「決定」に対応する指令スイッチ45を押することによって、前述したステップS8〜14のルーチンが行われ、ドライバがAとして始業時の認証処理が行われる。
【0067】
また、運行履歴が2番目に新しい(ドライバAの前に運行した)ドライバBが再度運行を開始するのにあたって始業操作を行う場合にも、図9に示すように、表示部12に「1. 1234 A さん」と「1」「2」「3」「入力」「決定」という表示がされる。「2」は、登録番号が2番のID情報に対応し、ドライバが「2」に対応する指令スイッチ42を押すと、「1. 1234 A さん」が、例えば「2. 1235 B さん」と切換わり、2番のID情報が表示される。この状況で、ステップS6にて、「決定」に対応する指令スイッチ45を押すことによって、前述したステップS8〜14のルーチンが行われ、ドライバがBとして始業時の認証処理が行われる。
【0068】
次に、運行履歴が3番目に新しい(ドライバBの前に運行した)ドライバCが再度運行を開始するのにあたって始業操作を行う場合、表示部12に「1. 1235 B さん」と「1」「2」「3」「入力」「決定」という表示がされる。「3」は、登録番号が3番のID情報に対応し、ドライバが「3」に対応する指令スイッチ43を押すと、「1. 1235 B さん」が、例えば「3. 1236 C さん」と切換わり、3番のID情報が表示される。この状況で、ステップS6にて、「決定」に対応する指令スイッチ45を押すことによって、前述したステップS8〜14のルーチンが行われ、ドライバがCとして始業時の認証処理が行われる。
【0069】
車載器11は、3名のドライバのID情報を運行履歴が新しい順に登録し、3名を超えたドライバのID情報を抹消する。
【0070】
これにより、登録されるドライバのID情報の数を不用に増やすことが回避され、運行を頻繁に行うドライバは、上位に登録される。頻繁に運行を行うドライバは、始業時に自分のID情報が自動的に表示される頻度が増え、表示されるID情報を切換える操作にかかる手間が減らされる。
【0071】
実際に、200の事業所を無作為に選び、車両の運行状況を分析した結果、1台の車両を運行するドライバの数は3名以下であるケースが99.7%程度を占めることがわかった。したがって、車載器11にID情報が登録されるドライバの数を、3名とすることでも、多くの場合にドライバが行う始業時の操作を減らす効果が得られる。なお、車載器11にID情報が登録されるドライバの数は、3名に限らず、使用状況に応じて増減してもよい。
【0072】
例えば図11に示すように、5名のドライバがA、B、C、D、Eと順で運行した場合、運行した順が新しいと3名のドライバのID情報が車載器11に登録され、運行した順がこの3名より古い(運行履歴が4番目以降)ドライバA、Bの登録が順に車載器11から抹消される。
【0073】
例えば図12に示すように、4名のドライバがA、B、C、A、D、Aの順で運行した場合、運行した順が新しいと3名のドライバのID情報が車載器11に登録され、運行した順がこの3名より古い(運行履歴が4番目以降)ドライバBの登録が車載器11から抹消される。
【0074】
例えば図13に示すように、5名のドライバがA、B、C、D、E、Aの順で運行した場合、運行した順が新しいと3名のドライバのID情報が車載器11に登録され、運行した順がこの3名より古い(運行履歴が4番目以降)ドライバA、Bの登録が順に車載器11から抹消される。
【0075】
このように登録が車載器11から抹消されたドライバAが再度運行を開始するのにあたって始業操作を行う場合、ステップS6として、「入力」に対応する指令スイッチ44を押すことによって、ステップS5に進み、前述したように、車載器11は表示部12にドライバのID番号を入力するための表示をし(図10参照)、ドライバが自分のID番号を入力すると、前述したステップS8〜14のルーチンが行われ、ドライバがAとして始業時の認証処理が行われる。ここで、ドライバAのID情報が運行管理端末器51から削除されている場合は、S8〜13、15、16と進む。
【0076】
図14のフローチャートは、車載器11に登録されるドライバのID情報の番号を運行履歴に応じて決めるルーチンを示している。
【0077】
これについて説明すると、まず、ステップT1にて、ドライバのID情報を入力し、続くステップT2にて、入力したID情報が既に登録されていないと判定されると、ステップT3に進んで、このID情報を1番に登録する。
【0078】
ステップT2にて、入力したID情報が既に登録されていると判定され、ステップT4に進んで、新たなID情報であることが判定され、ステップT5に進んで、2番にID情報が登録されていないことが判定されると、ステップT6に進んで、このID情報を1番に登録し、現在1番に登録されているID情報を2番に変更する。
【0079】
ステップT5にて、2番にID情報が登録されていることが判定された場合、ステップT7に進んで、3番にID情報が登録されていないことが判定されると、ステップT8に進んで、このID情報を1番に登録し、現在1番に登録されているID情報を2番に変更し、現在2番に登録されているID情報を3番に変更する。
【0080】
ステップT7にて、3番にID情報が登録されていることが判定された場合、ステップT9に進んで、このID情報を1番に登録し、現在1番に登録されているID情報を2番に変更し、現在2番に登録されているID情報を3番に変更し、現在3番に登録されているID情報を削除する。
【0081】
ステップT4にて、入力したID情報が既に登録されているID情報であることが判定された場合、ステップT10に進んで、このID情報が1番であることが判定されると、ステップT13に進んで、既に登録されているID情報を変更しない。
【0082】
ステップT10にて、入力したID情報が1番でないことが判定された場合、ステップT11に進んで、このID情報が2番であることが判定されると、ステップT14に進んで、このID情報を1番に登録し、現在1番に登録されているID情報を2番に変更し、現在3番に登録されているID情報を3番のままにして継続する。
【0083】
ステップT11にて、入力したID情報が3番であることが判定された場合、ステップT12に進んで、このID情報を1番に登録し、現在1番に登録されているID情報を2番に変更し、現在2番に登録されているID情報を3番に変更する。
【0084】
以上のように本実施の形態では、車載器11は、複数のドライバのID情報を登録し、始業時に前回運行を行ったドライバのID情報を自動的に表示し、ドライバの操作に応じて他のドライバのID情報を切換えて表示する構成とした。
【0085】
上記構成に基づき、頻繁に運行を行うドライバは、始業時に自分のID情報が自動的に表示される頻度が増え、表示されるID情報を切換える操作にかかる手間が減らされる。
【0086】
そして、本実施の形態では、車載器11は、所定数のドライバのID情報を運行履歴が新しい順にドライバのID情報を登録し、所定数を超えたドライバのID情報を抹消する構成とした。
【0087】
上記構成に基づき、登録されるドライバのID情報の数が不用に増やされることを回避し、運行を頻繁に行うドライバは、上位に登録されるため、表示されるID情報を自分のものに切換える操作を容易に行うことができる。
【0088】
なお、車載器11は、運行履歴の新しさによらず、過去に運行した回数が多い順にドライバのID情報を登録し、所定数を超えたドライバのID情報を抹消する構成とすることも考えられる。しかし、この構成では、過去に運行回数の多いドライバが乗車をしなくなった場合、表示部12にこのドライバのID情報が表示されないようになるまで、他のドライバが多くの運行を行う必要がある。
【0089】
また、表示部12は、運行状況により、点滅、反転表示をしたり、色を変える表示をしてもよい。さらに、表示部12とは別に点灯するLEDライト等を設けてもよい。
【0090】
車載器11がドライバに警告する手段として、音声ガイド、アラーム音等を発生する構成としてもよい。
【0091】
また、前記した実施の形態では、ドライバによって決定されたドライバのID情報を運行管理端末器51が受信して認証する構成にしたが、これに限らず、運行管理中継器31がドライバのID情報を認証する構成としてもよい。この場合、例えば、運行管理者によってID情報を運行管理端末器51に入力し、入力されたID情報を運行管理中継器31に送信し、送信されたID情報が運行管理中継器31に登録される。運行管理中継器31は始業時に車載器11から送信されるID情報を受信し、受信したID情報から登録されたID情報を検索して受信したID情報を認証する。これにより、認証する際にID情報を運行管理中継器31と運行管理端末器51の間で送受信する必要がなく、認証処理が速やかに行われる。
【0092】
また、車載器11がドライバによって決定されたID情報から登録されたID情報を検索し、決定されたID情報を認証する構成としてもよい。これにより、認証する際にID情報を車載器11と運行管理中継器31の間で送受信する必要がなく、認証処理がさらに速やかに行われる。
【0093】
この場合、車載器11に予め登録されるID情報は、例えば運行管理端末器51から運行管理中継器31を経由して車載器11に登録されるようにしていもよい。
【0094】
また、運行管理中継器31が車載器11から送信される運行データを基に例えば時刻と車両走行速度のグラフデータや時刻と車両走行距離のグラフデータ等を作成し、そのデータを運行管理端末器51に送信してもよい。
【0095】
なお、運行管理中継器31、車載器11にてID情報を認証する構成とした場合、これらに登録されているID情報を任意に追加、変更、削除等をすることができる構成としてもよい。これにより、例えば退職したドライバのID情報を速やかに削除することもできる。
【0096】
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
【符号の説明】
【0097】
10 車両
11 車載器
12 表示部
13 操作部
20 CPU(中央演算処理装置)
21 記憶部
22 送受信部
31 運行管理中継器
35 パケット通信網
36 インターネット
40 運行管理装置
51 運行管理端末器
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に運行データを取得する車載器を搭載する車両運行管理システムであって、
運行したドライバのID情報を前記車載器に登録するステップと、
前記車載器に登録した過去に運行したドライバのID情報を読み込むステップと、
読み込まれたドライバのID情報を前記車載器に表示するステップと、
ドライバによって決定されたドライバのID情報を認証するステップとを行う構成としたことを特徴とする車両運行管理システム。
【請求項2】
前記車載器は、
ID情報が登録されていない未使用時を判定するステップと、
この未使用時と判定された場合にドライバのID情報を入力するための表示に切換えるステップとを行う構成としたことを特徴とする請求項1に記載の車両運行管理システム。
【請求項3】
前記車載器は、
ドライバが自分のID情報が登録されていない未登録時を決定するステップと、
この未登録時と決定された場合にドライバのID情報を入力するための表示に切換えるステップとを行う構成としたことを特徴とする請求項1または2に記載の車両運行管理システム。
【請求項4】
前記車載器は、
複数のドライバのID情報を登録し、
始業時に前回運行を行ったドライバのID情報を自動的に表示し、
ドライバの操作に応じて他のドライバのID情報を切換えて表示する構成としたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の車両運行管理システム。
【請求項5】
前記車載器は、
所定数のドライバのID情報を運行履歴が新しい順にドライバのID情報を登録し、
所定数を超えたドライバのID情報を抹消する構成としたことを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の車両運行管理システム。
【請求項6】
前記車載器はドライバのID情報としてドライバを特定するための文字を表示する構成としたことを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の車両運行管理システム。
【請求項7】
前記車載器との間にて情報を送受信して車両の運行状況を管理する運行管理装置を備え、
前記車載器がドライバによって決定されたドライバのID情報を前記運行管理装置に送信するステップと、
前記運行管理装置が受信したドライバのID情報を認証するステップとを行う構成としたことを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の車両運行管理システム。
【請求項1】
車両に運行データを取得する車載器を搭載する車両運行管理システムであって、
運行したドライバのID情報を前記車載器に登録するステップと、
前記車載器に登録した過去に運行したドライバのID情報を読み込むステップと、
読み込まれたドライバのID情報を前記車載器に表示するステップと、
ドライバによって決定されたドライバのID情報を認証するステップとを行う構成としたことを特徴とする車両運行管理システム。
【請求項2】
前記車載器は、
ID情報が登録されていない未使用時を判定するステップと、
この未使用時と判定された場合にドライバのID情報を入力するための表示に切換えるステップとを行う構成としたことを特徴とする請求項1に記載の車両運行管理システム。
【請求項3】
前記車載器は、
ドライバが自分のID情報が登録されていない未登録時を決定するステップと、
この未登録時と決定された場合にドライバのID情報を入力するための表示に切換えるステップとを行う構成としたことを特徴とする請求項1または2に記載の車両運行管理システム。
【請求項4】
前記車載器は、
複数のドライバのID情報を登録し、
始業時に前回運行を行ったドライバのID情報を自動的に表示し、
ドライバの操作に応じて他のドライバのID情報を切換えて表示する構成としたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の車両運行管理システム。
【請求項5】
前記車載器は、
所定数のドライバのID情報を運行履歴が新しい順にドライバのID情報を登録し、
所定数を超えたドライバのID情報を抹消する構成としたことを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の車両運行管理システム。
【請求項6】
前記車載器はドライバのID情報としてドライバを特定するための文字を表示する構成としたことを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の車両運行管理システム。
【請求項7】
前記車載器との間にて情報を送受信して車両の運行状況を管理する運行管理装置を備え、
前記車載器がドライバによって決定されたドライバのID情報を前記運行管理装置に送信するステップと、
前記運行管理装置が受信したドライバのID情報を認証するステップとを行う構成としたことを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の車両運行管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−96054(P2011−96054A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−250283(P2009−250283)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【出願人】(000003908)UDトラックス株式会社 (1,028)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【出願人】(000003908)UDトラックス株式会社 (1,028)
【Fターム(参考)】
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