説明

車両開口部用の挟み込み検出シール部材

弾性的に変形自在の断面を有する細長い形態の、開口部、特に自動車の開口部向けの挟み込み検出シール部材であって、第一の導電領域3aと第二の導電領域3bの間に配置した第一の切断域4を備えており、これにより二つの導電領域が、第一の方向11におけるシール部材の変形時に互いに接触することができる。第二の切断域4が第一の導電域3aと第三の導電域3cとの間に配置されると共に、シール部材の断面1が第一の方向11と異なる少なくとも第二の方向12において変形自在であり、これにより第一の導電領域3aが第二の方向12におけるシール部材の変形時に第三の導電域3cに接触できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両開口部用の挟み込み検出装置と方法、特に検出シール部材の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
この分野において、米国特許第6337549号明細書(BLEDIN)には、ドアウィンドウを上げる時に指の挟みこみを防止するために、車両のドアの真上の最上部に配置された容量性センサが記載されている。シール部材は、アースに接続した金属部に近接するシール部材の変形自在の部分に挿入された電極を備えている。電気装置は、電極とアースの間の静電容量を測定する。このような容量性シール部材の欠点は、センサが検出するように設計したもの以外の素材が偶発的に接近する際に、それが影響を受けることにある。例えば、ウィンドウ又は落ち葉上の水分により、電極とアースとの間の静電容量に変動を生じるので、検出装置を大きく妨げることになる。
【0003】
欧州特許出願公開第334028号(BOCHE)では、電気モータで駆動するドアウィンドウ又はローラーブラインドの場合の、物体又は人体の一部の挟み込みを検出するセンサが記載されている。センサは、電気抵抗が形状変化によって修正可能な、導電性の合成素材を備えている。故障信号は、抵抗が所定の範囲を逸脱すると誘発される。このような抵抗装置は、センサの変形だけを測定して、変形閾値からのみの信号を送る容量性センサと比べると優れている。
【0004】
仏国特許出願公開第2670342号(PEUGEOT−CITROEN)では、抵抗シール部材の挟み込み又はカットオフ検出装置が記載されている。前述の二つの文書に記述された抵抗装置は、一方向への変形のみを感知するという欠点を有する。そこで、自動車テールゲートの場合、検出する必要がある指がシール部材に対して明らかに垂直ではなく、開口部の側面に乗っているのが通常なので、抵抗シール部材がその存在を検出する前に、指が大きな力を受けてしまう可能性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前述の問題点に対処し、特に、モータ駆動の開口部の封鎖によってはさまれる人体の指又は任意の部分が受ける力が低減するように、多方向の挟み込み検出を提供するシール部材を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態によれば、弾性的に変形自在の断面を有する細長い形態の、開口部、特に自動車の開口部向けの挟み込み検出シール部材は、第一の導電域と第二の導電域の間に配置した第一の空洞域を備えており、これにより二つの導電域が、第一の方向におけるシール部材の変形時に互いに接触することができる。第二の空洞域が第一の導電域と第三の導電域との間に配置されると共に、シール部材の断面が第一の方向と異なる少なくとも一つの第二の方向において変形自在であり、第一の導電域が第二の方向におけるシール部材の変形時に第三の導電域に接触できる。
【0007】
少なくとも二つの異なる方向で変形でき、且つこれらの各方向において、二つの導電域間に接触を生じさせることができる上記シール部材は、例えば、指から発生する力を、指がシール部材の変形方向の一方に又は他方に力を及ぼすかどうかにかかわらず、検出できる。これにより、シール部材の検出方向は増加する。
【0008】
変形事例によれば、断面の二つの空洞域は連なっている。
【0009】
別の変形事例によれば、断面は、導電域を機械的に連結する絶縁域を備えている。絶縁域は、エラストマー又はゴムから製作できる。
【0010】
優れていることに、絶縁域が、シール部材が変形する際の関節の役割を果たす、薄厚の四つの部位を有する。
【0011】
優れていることに、断面は、四つの導電域を分離する十字状の空洞域を備えている。
【0012】
別の変形事例によれば、断面が、薄厚の四つの部位に対応する、圧縮自在の素材の四つの丸い突出部を備えている。
【0013】
変形事例によれば、シール部材が、車両のシャーシフレームと又は車両の開口部と連動するように設計したキャッチ形状を有するビードを装着した少なくとも一つの断面を、その長さにわたって有すると共に、ビードをもつキャッチ領域がトルクに耐えることができる。
【0014】
別の変形事例によれば、縦方向シール部材の断面が、二つの対向する半径方向の力の影響で変形可能であると共に、前記の力の方向が、少なくとも第一と第二の方向を含む、変形円錐形内に存在する。
【0015】
優れていることに、変形円錐形が、ビードに対して対称的に分布すると共に、80度よりも大きい開口角度を呈している。
【0016】
別の変形事例によれば、導電域の少なくとも一つが、金属微粒子が充填された又はカーボンが充填されたポリマー素材製の外装部の断面で囲われた、金属ワイヤの断面を備えている。
【0017】
本発明の別の態様によれば、本発明は、開口部、特に自動車の開口部の挟み込み検出方法に関する。この方法は、シール部材の二つの導電域間の接触が検出されると共に、シール部材の断面が少なくとも二つの可能性のある変形方向から取られた方向において変形するステップを含む。
【0018】
優れていることに、接触の検出は、一方で第一の導電域、他方で少なくとも他の二つの導電域との間の抵抗を測定することによって行われる。
【0019】
本発明の別の態様によれば、検出シール部材を用いて、モータ駆動の車両開口部の封鎖路に位置する人体の存在を検出する。
【0020】
シール部材の使用において、第二と第三の導電域は、終端抵抗器と電気抵抗測定装置とに並列に連結しているので、シール部材の任意の二つの導電域間の接触は少なくとも閾値によって測定電気抵抗の低下として反映され、次にコンピュータが開放シーケンスにおいて開口部を作動させるモータを制御する。
【実施例】
【0021】
本発明の他の特徴と利点は、非限定的な事例として且つ添付する図面で図解される、装置の幾つかの実施形態の詳細な説明を読むことによって、明らかとなる。
図1に示すように、挟み込み検出シール部材の断面1は、絶縁域2と、四つの導電域3と、断面1の中心に位置する空洞域4とを備える。
【0022】
絶縁域2は、ほぼ円形の表面5と、図示してないがビード状のキャッチ領域6とによって外部から仕切られ、車両のシャーシフレーム上又は車両の開口部上のシール部材をキャッチするように設計されている。絶縁域2は、連続しており、ほぼ円形で、正方形8の四つの辺上に分布する、八つの丸い突出部7から成る内部仕切りを有し、正方形8の側面は、突出部7の直径のほぼ2倍の長さを有する。絶縁域2は、例えばゴム等の無充填ポリマー製である。
【0023】
四つの導電域3は、ほぼ円形であり、正方形8の側面の中間に位置する丸い突出部7に組み込まれている。
【0024】
空洞域4は、断面状であり、正方形8の頂点に位置する四つの丸い突出部7を備えている。空洞域4は、空洞域4の十字状のアームの両側に、二つの導電域3を分離する非ゼロの厚み部を有する。
【0025】
第一の導電域3aは、キャッチ領域6に対向する正方形8の側面に位置している。第二の導電域3bは図1の右側に位置し、第三の導電域3cは左側に位置している。第四の導電域3dはキャッチ領域6を備える。導電域3a、3b、3c、3dの各々は、金属微粒子で充填した又はカーボンで充填したポリマー製の外装部16に囲われた電気ワイヤ9a、9b、9c、9dを、その中心に備えている。導電域3は、絶縁域2に接着して、変形自在の単一アセンブリを形成している。正方形8の頂点の突出部7と円形表面5との間に位置する絶縁域2の厚み部が、薄厚の部位10の四つの部位を構成している。
【0026】
シール部材の外面にかかった力により、図2に示すシール部材の全体的な変形が発生する。特にこの力が、正方形8の対角線と並ぶ第一の方向11を有する可能性がある。正方形8の他方の対角線に対応する第二の方向12の力により、図2に示すものに対称的な変形が発生する。
【0027】
ここで、好ましい方向11に準じる変形の効果を説明する。薄厚の四つの部位10は関節のような働きをするため、正方形8は菱形8aのように変形できる。この変形中に、第二の導電域3bの周辺から第一の導電域3aの周辺を分離する距離は、導電域3aと3bが接触するまでに短縮する。平行して、導電域3cと3dも接触する。逆に、第三の導電域3cから第一の導電域3aを分離する距離は増える。
【0028】
第一の導電域3aの周辺と第二の導電域3bの周辺が接触する前に、導電域3aと3bの電気ワイヤ間の電気抵抗は、絶縁域2の抵抗だけとなり、例えば、10KΩより大きい。導電域3aと3bの周辺が接触すると直ちに、二つの電気ワイヤ9aと9b間の抵抗は、第一閾値、例えば、5KΩ未満に急減する。シール部材が変形し続けて、電気ワイヤ9aと9bを囲む導電性外装部16に変形が生じると、充填ポリマーの導電性粒子が集中し、これにより二つの電気ワイヤ9aと9b間の抵抗が減少して、300Ωの単位の値になる。
【0029】
ここで、自動車のモータ駆動の開口部の封鎖路に位置する人体の存在を検出する検出シール部材の使用について述べる。開口部は、具体的には、テールゲートの最上部に位置する水平ヒンジの周囲で回転するテールゲートである。開口部はまた、揺動又は滑動サイドドアである。多くの車両は、封鎖における最後のセンチ単位の開きまでを処理する、モータ駆動の封鎖メカニズムを装着している。ドア又はテールゲートが最終的なセンチ単位の開きに到達するまでは、車両のシャーシフレームから開口部を分離する域にある指は変形自在のシール部材に受け入れられるので、人体の挟まれた部分を瞬時にはずすことができる。挟み込み検出シール部材により、最終的にモータ駆動の開口部がぴったり収まらないようにすることができる。挟み込み検出シール部材は、開口部が車両のシャーシフレームに対向していると共に、車両の開口部又はシャーシフレームのいずれかに固定できる領域全てをカバーする。四つの導電域3a、3b、3c、3dの四つの電気ワイヤ9a、9b、9c、9dは、検出シール部材全体に沿って延長している。数KΩの単位の終端抵抗器は、シール部材の一端に位置し、電気ワイヤ9aと9dの末端に一方の側で接続し、電気ワイヤ9bと9cに他方の側で接続している。シール部材の反対側で、測定装置が、電気ワイヤ9aと9dに共通する末端と、電気ワイヤ9bと9cに共通する末端との間の抵抗を測定する。障害物が検出シール部材の断面1と少なくとも一つのポイントで接する時に、測定した抵抗値は、終端抵抗器の値を下回ることになる。なぜならば、終端抵抗器は、充填ポリマーで塗布された電気ワイヤ9aと9bとの間の接触により電気的に短絡するからである。測定装置は、モータにコマンドを送ることにより、開口部の封鎖を保留させる。測定装置は、子供の指等の障害物を封鎖域からはずせるように、例えば、開口部を再び開く、開放シーケンスを制御することもできる。
【0030】
変形事例では、終端抵抗器は、電気ワイヤ9cと9dとの間で抵抗測定装置と同じシール部材の側面に位置し、抵抗測定はワイヤ9aと9bの末端間で行われる。シール部材の対向端で、電気ワイヤ9aと9dは互いに連結している。同様に、シール部材の同じ末端のワイヤ9bと9cの末端は互いに連結している。従って、第一の導電域3aと、第二の導電域3b及び第三の導電域3cの一方の又は他方との間の任意の接触が検出される。
【0031】
ここで、圧縮力が加わった時の、第一の方向11と第二の方向12との間にある方向における、シール部材の変形について説明する。シール部材が力により、キャッチ領域6に対向する正方形8に対してほぼ垂直の方向13に圧縮されると、丸い突出部7が変形し、正方形8は、第一の導電域3aが第四の導電域3dに接触するまで、正方形8と同じ周辺の細長い多角形(豆形)に変形する。方向14の力が第一の方向11と第三の方向13との間に存在する場合、正方形8は、長辺がキャッチ領域6と平行であり、短い傾斜した辺が第二と第三の導電域3bと3cを備える、平行四辺形に変形する。シール部材の変形は、導電域3が、最初に導電域3bと、又は同時に導電域3bと3dに、又は導電域3dのみと接触するまで起こる。第一の方向11と第三の方向13との間の力の方向にかかわらず、検出は継続する。対称性の理由により、同じことが、第二の方向12と第三の方向13との間に存在する力にも適用できる。シール部材は、少なくとも第一と第二の方向11と12とを含み、90°の開口角度を示す変形円錐形を呈する。
【0032】
変形自在のシール部材により形成されるスプリングは、横方向13において、第一の方向11と第二の方向12である二つの好ましい変形方向よりも、かなり高い剛性を呈する。中間方向14の剛性は、横方向13の高い剛性と方向11の低い剛性との間の値である。シール部材の剛性の角度分布は、二つの好ましい変形方向11と13各々における局所的な最小値を示す。
【0033】
キャッチ領域6のポイントにおいて、シャーシフレームに固定するためのビードが、トルクに耐えることができる場合、図の右側に第三の導電域3cを押し込む水平力が、図2の図解と同様の変形を招く。変形円錐形の開口角度は180度である。
【0034】
シール部材の別の実施形態の変形事例によれば、後者は、車両のシャーシフレーム上のポイントを接着することにより、ある間隔をおいて位置する、キャッチビードのないフランジ形状を有している。このようなキャッチ領域6のキャッチ方式は、トルクに耐えることができない。しかしシール部材は、四つの導電域に相応するキャッチ領域が占める角度位置にかかわらず、90度の変形円錐形を呈する。この変形事例では、挟み込み状態の検出に必要な電気構成において、四つの導電域3の動作が対称であることが好ましく、四つのワイヤの各々の間に直列に三つの抵抗器が置かれ、抵抗測定装置は、第四の抵抗器を介して一端のワイヤと他端のワイヤとの間に接続されている。四つの内の任意の二つの導電域3間の接触により、測定装置により認識される抵抗が、少なくとも挟み込みを検出し車両の開口部のモーター駆動を停止させるのに充分な抵抗値だけ低減される。
【0035】
シール部材に固定ビードを装着する際には、第一の導電域が優先的な役割を持ち、電気接続は、シール部材の一端に、第二ワイヤ9b、第三ワイヤ9c、及び第四ワイヤ9dの各々にワイヤ9aを連結させる三つの抵抗器が取り付けられた、星形構成であってもよい。測定装置は対向端において、ワイヤ9aと、ワイヤ9b、9c、9dの三つの並列接続した末端との間の抵抗をチェックする。
【0036】
別の実施形態によれば、正方形8の頂点に位置する空洞域4の四つの丸い突出部には、薄厚の部位10の四つの部分に対応して、泡等の空気又は真空以外の圧縮自在の絶縁材料が充填していてもよい。しかし、二つの隣接する導電域を分離しているスペースが、シール部材の変形時に接触できるように、自由な状態を維持していることが重要である。
【0037】
更に別の変形事例によれば、円弧上で第一の導電域3aを囲むと同時に、第一の導電域3aから空洞域4によって分離され、キャッチビードに対し実質的に固定された、単一の導電性アセンブリのみを、第二の導電域3bと第三の導電域3cと第四の導電域3dにより形成することが可能である。導電性アセンブリは、第一の導電域3aと対向する凹んだ表面を呈する。第一の導電域3aは、少なくとも第一の方向11及び第二の方向12において、更に一般的には変形円錐形内に存在する方向の内の任意の一方向において変形可能な、絶縁部2に接合した状態を保つ。圧縮力の方向にかかわらず、第一の導電域3aは、凹んだ表面の接触ポイントの内の任意の一つにおいて導電性アセンブリと接触する。
【0038】
更に別の変形事例によれば、空洞域4は、幾つかの個々の空洞域に区切ることが可能であり、区切り部は変形自在である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】自由な状態の本発明の検出シール部材の断面である。
【図2】変形した状態の検出シール部材の断面である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性的に変形自在の断面(1)を有する細長い形態の、開口部、特に自動車の開口部向けの挟み込み検出シール部材であって、第一の導電域(3a)と第二の導電域(3b)の間に配置した第一の空洞域(4)を備えており、これにより二つの導電域(3a、3b)が、第一の方向(11)におけるシール部材の変形時に互いに接触することができ、第二の空洞域(4)が第一の導電域(3a)と第三の導電域(3c)との間に配置されると共に、シール部材の断面(1)が第一の方向(11)と異なる少なくとも一つの第二の方向(12)において変形自在であり、第一の導電域(3a)が第二の方向(12)におけるシール部材の変形時に第三の導電域(3c)に接触できると共に、断面が第一の導電域(3a)に対向して位置するキャッチ領域を有することを特徴とする、挟み込み検出シール部材。
【請求項2】
断面の二つの空洞域(4)が連なっている、請求項1に記載のシール部材。
【請求項3】
断面(1)が、導電域(3)を機械的に連結する絶縁域(2)を備えている、請求項1〜2のいずれか1項に記載のシール部材。
【請求項4】
絶縁域(2)が、シール部材が変形する際の関節の役割を果たす、薄厚の四つの部位(10)を有する、請求項3に記載のシール部材。
【請求項5】
断面(1)が、四つの導電域(3a、3b、3c、3d)を分離する十字状の空洞域(4)を備えている、請求項4に記載のシール部材。
【請求項6】
断面(1)が、薄厚の四つの部位(10)に対応する、圧縮自在の素材の四つの丸い突出部(7)を備えている、請求項4又は5のいずれか1項に記載のシール部材。
【請求項7】
車両のシャーシフレームと又は車両の開口部と連動するように設計したキャッチ形状を呈するビードを装着した少なくとも一つの断面(1)を、その長さにわたって有すると共に、ビードをもつキャッチ領域(6)がトルクに耐えることができる、請求項1〜6のいずれか1項に記載のシール部材。
【請求項8】
縦方向シール部材の断面(1)が、二つの対向する半径方向の力の影響で変形可能であると共に、前記の力の方向が、少なくとも第一(11)と第二(12)の方向を含む、変形円錐形内に存在する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のシール部材。
【請求項9】
変形円錐形が、ビードに対して対称的に分布すると共に、80度よりも大きい開口角度を呈している、請求項7及び8のいずれか1項に記載のシール部材。
【請求項10】
導電域(3a)の少なくとも一つが、金属微粒子が充填された又はカーボンが充填されたポリマー素材製の外装部(16)の断面で囲われた、金属ワイヤ(9a)の断面を備えている、請求項1〜9のいずれか1項に記載のシール部材。
【請求項11】
開口部、特に自動車の開口部用の挟み込み検出方法であって、シール部材の二つの導電域(3a、3b)間の接触が検出され、なお且つ、シール部材がキャッチ領域によってキャッチされ、導電域の一つは前記のキャッチ領域に面していると共に、シール部材の断面(1)は少なくとも二つの可能性のある変形方向(11、12)から取られた方向において変形することを特徴とする、前記の挟み込み検出方法。
【請求項12】
接触の検出は、一方では第一の導電域(3a)と、他方では少なくとも他の二つの導電域(3b、3c)との間の抵抗を測定することにより行われる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
シール部材の様々な導電域(3)が、終端抵抗器と電気抵抗測定装置と直列に又は並列に接続していることにより、シール部材の任意の二つの導電域間の接触は少なくとも閾値によって測定電気抵抗の低下として反映され、次にコンピュータが開放シーケンスにおいて開口部を作動させるモータを制御する、自動車の開口部の封鎖路に位置する人体の挟み込みを検出するための、請求項1〜10のいずれか1項に記載の検出シール部材の使用。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2009−524549(P2009−524549A)
【公表日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−551836(P2008−551836)
【出願日】平成19年1月24日(2007.1.24)
【国際出願番号】PCT/FR2007/050684
【国際公開番号】WO2007/085762
【国際公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【出願人】(503041797)ルノー・エス・アー・エス (286)
【Fターム(参考)】