説明

車両電子鍵制御システム

【課題】電子鍵の送信機となる携帯端末内で認証、酒気判定の処理をクローズドに行うことにより、車両鍵の登録者本人であり、かつ運転不適な酒気状態で無い場合のみ車両の鍵操作を可能とする。
【解決手段】携帯電話端末内で網膜を用いたユーザ認証とユーザの呼気の酒気状態判定を行えるようにし、認証結果と酒気判定結果が順次成立した場合に運転適と決定して鍵命令を生成し、生成された鍵命令を車両側に送信して、車両の動力機構の始動開始、停止の制御やドアキーの解錠、施錠の制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば携帯端末を用いて車両の鍵制御を行う車両電子鍵制御システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、乗用車において、操作の利便性向上としてドアの開閉、エンジン始動などをメカニック鍵に代わって近距離無線通信を利用して行う電子鍵による制御が普及している。一方、車両の盗難、あるいは安全運転上の飲酒運転や体調不良(過労)運転などが大きな問題となっている。電子鍵の送信機は、メカニック鍵と同様に盗まれると、その鍵を使用した成りすましによる車両盗難に遇うという問題がある。したがって、電子鍵の送信機に使用者を特定するための認証機能を持たせる必要がある。また、飲酒は車両ユーザの嗜好や性格に起因し、体調不良は生活(労働)環境や個人特有の健康状況に起因するため、ユーザ自らが運転を律することは困難である。そのため、電子鍵の送信機に、認証機能に併せて飲酒状態や体調状態の判別機能を採りいれて、合格した場合に限り電子鍵制御を行えるようにして運転できるようにすれば車両盗難防止ができ、交通事故の発生も軽減できると考える。
【0003】
従来技術として、カメラ付携帯電話機に搭載して、例えば顔画像、網膜情報などの生体情報をカメラから取得して予め記憶したデータと照合して同機器の中だけで個人認証を行うようにする技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。一方、アルコールセンサを携帯電話に接続して、センサで検出したアルコール量を携帯電話のEメール機能に自動書き込みして管理センタに送り、管理センタにおいて酒気を判定し、判定結果を携帯電話に返信して飲酒運転抑止警告を行う技術が提案されている(例えば特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2005−63077号公報
【特許文献2】特開2005−122673号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載された個人認証方法は、個人の認証情報を携帯電話外に出さずに認証処理を行える点で優れているが、車両の電子鍵制御にどのようにして用いるか、特に電子鍵の持ち主であることの認証機能と飲酒運転や体調不良運転などによる事故防止手段の複合機能を電子鍵に与えることを解決していない。
一方、上記特許文献2に記載された飲酒運転抑止警告技術は、運転者に飲酒運転を控えるよう警告する程度で、運転者の意識に関らず飲酒運転を不可能にすることを解決していない。また、処理は管理センタとの通信を用いているので、システムが大掛かりである。
【0006】
この発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、電子鍵の送信機となる携帯端末内で認証、酒気判定の処理をクローズドに行うことにより、車両鍵の登録者本人であり、かつ運転不適な酒気状態で無い場合のみ車両の鍵操作を可能とする車両電子鍵制御システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る車両電子鍵制御システムは、車両の鍵制御を携帯端末から近距離無線通信により行う車両電子鍵制御システムであって、携帯端末は、登載したカメラにより撮影した網膜画像を予め登録した特定ユーザの網膜情報と照合して個人認証を行うユーザ認証手段と、登載した呼気収集器により取り込こまれたユーザの呼気のアルコール濃度を測定し、測定濃度が所定値以下に在るか否かを判定する酒気状態判定手段と、ユーザ認証手段の認証結果と酒気状態判定手段の判定結果が順次成立した場合に運転適と決定する運転者適否決定手段と、運転者適否決定手段で決定された運転適の情報に基づいて予め設定された制御内容の鍵命令を生成する鍵発生手段と、生成された鍵命令を前記車両に送信する送信手段を備え、車両は、携帯端末から送信された鍵命令を受信する受信手段と、受信した鍵命令の内容に基づいた制御命令を出力する鍵制御手段と、制御命令に基づいて当該車両の動力機構の始動開始、停止を制御する動力機構制御手段を備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、車両鍵の登録者本人を確認し、かつ飲酒状態で無い状態である場合のみ、車両のエンジンやドアの鍵操作を可能とするため、車両の盗難防止と飲酒運転防止の両方に対応した電子鍵制御を実現できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による車両電子鍵制御システムの機能構成を示すブロック図である。この発明の車両電子鍵制御システムは、携帯電話端末(携帯端末)100と車両200側に次のような装備を備えている。携帯電話端末や電子鍵の送信機は一般に常時携帯するものであるので、カメラや表示部の機能も兼用でき、一体化することで携行上便利となるので、この実施の形態1および2では、携帯電話端末に電子鍵の送信機機能を持たせた例で説明する。
携帯電話端末100において、当該端末(または電子鍵)の登録者であるか否かを確認するユーザ認証手段として、網膜を撮影するカメラ101、予め特定ユーザの網膜情報を登録し格納するユーザ情報記憶部111、カメラ101で取得した網膜画像を特定ユーザの網膜情報と照合して個人認証を行う網膜認証処理部102を備えている。また、当該端末の持ち主が車両の運転に不適当な酒気状態にあるか否かを調べる酒気状態判定手段として、ユーザの呼気を取り込む呼気収集器103、収集した呼気のアルコール濃度を測定し、測定濃度が所定値以下に在るか否かを判定するアルコール濃度検知判定部104を備えている。
【0010】
携帯電話端末100では、さらに次の手段をそなえている。運転者適否決定部105は、網膜認証処理部102の認証結果とアルコール濃度検知判定部104の判定結果が順次成立した場合に運転適と決定する手段である。鍵発生部106は、運転者適否決定部105で決定された運転適の情報に基づいて予め設定された制御内容の鍵命令を生成する手段である。送信部107は、生成された鍵命令を送信アンテナから車両に送信する手段である。表示部108は、液晶等の表示パネルを持ち、運転者適否決定部105と鍵発生部106による処理結果等を適宜表示する手段である。
【0011】
一方、車両200において、受信部201は、携帯電話端末100から無線で送信された鍵命令を受信する手段である。鍵制御部202は、受信部201で受信された鍵命令の内容に基づいた制御命令を出力する手段である。エンジン制御部(動力機構制御手段)203は、鍵制御部202からの制御命令に基づいてエンジンの始動開始、停止を制御する手段である。ドアキー制御部204は、鍵制御部202からの制御命令に基づいてドアキーの解錠、施錠を制御する手段である。
【0012】
次に、図2のフローチャートに従って車両電子鍵制御システムの処理を説明する。
まず、携帯電話のメニューボタンまたは起動ボタン等により、認証機能およびアルコール検知機能を起動させる。ユーザは自己の眼をカメラ101のレンズに向けて網膜の撮影を行い、カメラ101は取得した網膜の画像データを網膜認証処理部102に送る(ステップST1)。網膜認証処理部102では、カメラ101で取得した網膜画像がユーザ情報記憶部111に格納している登録者の網膜情報と照合し、その確認結果、例えば登録された網膜情報の中に一致するものがあった場合は該当登録者の識別記号を、または一致する網膜情報が無かった場合(判断不可能も含む)は該当者無しの識別記号を運転者適否決定部105に通知する(ステップST2)。一方、ユーザは網膜の撮影を行うと同時にまたは直ちに呼気収集器103に対して息を吹き付けることになる。呼気収集器103ではその呼気を収集しアルコール濃度検知判定部104に送る(ステップST3)。アルコール濃度検知判定部104では、収集した呼気のアルコール濃度を測定し、測定濃度が所定値に在るか否かを判定し、その判定結果、すなわち濃度が所定値以上である場合は、例えば出力「0」を、また所定値以下であった場合(検知されなかった場合も含む)は、例えば出力「1」を運転者適否決定部105に通知する(ステップST4)。
【0013】
運転者適否決定部105では、認証処理部102からの確認結果において(ステップST5)、該当者無しの識別記号の場合は、表示部108で、例えば「認証不可能」のような表示を行って終了する(ステップST6)。また、登録者の識別記号の場合は、アルコール濃度検知判定部104からの判定結果を待つ(ステップST7)。この待ち時間は、携帯電話端末100内のタイマ(図示せず)を用いて設定され、あまり長い時間だと呼気を吹き込む人が認証された者と入れ替わることが考えられるので、これを防止できる時間とする。したがって、タイマで設定された所定時間内に濃度検知判定部104からの出力が来なかった場合は、表示部108に例えば「運転不適」とか「解錠不可」のような表示を行って終了する(ステップST8)。一方、タイマで設定の所定時間内にアルコール濃度検知判定部104からの判定結果が到着した場合、その判定結果において(ステップST9)、出力「0」の場合はステップST8と同様な表示を行って終了する。また、出力「1」の場合は、認証処理部102から出力が登録者の識別記号であるから、運転者適否決定部105は認証が成功で車両の運転が適当であると決定し、運転適の情報を鍵発生部106に与えると共に、表示部108に、例えば「認証成功」のような表示を行う(ステップST10)。
【0014】
鍵発生部106では、運転者適否決定部105から運転適の情報を受け取った場合、車両200に対する鍵命令を生成し、送信部107を介して無線で送信する(ステップST11)。ここで、鍵命令は、図3の鍵命令管理テーブルに示すように、鍵命令番号でその動作を指定するものであり、車両200側の鍵制御部202においても対応するテーブルを備えている。本テーブルは項目の追加・削除が可能である。鍵発生部106は、鍵命令を作成する際、図4に示すユーザ権限管理テーブルの内容に従って鍵命令を作成する。例えば、登録者(識別記号に相当)「A」はドアキー制御権があり、エンジン制御権もあるため、鍵命令としては、ドアキー解錠、エンジン開始として、鍵命令番号が「1」となる。本ユーザ権限管理テーブルもユーザ、および権限項目の追加・削除が可能な構成とする。
また、鍵命令の送信方法は近距離無線通信で行うが、赤外線、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、RFID(Radio Frequency IDentification)等、いずれの方法を使用してもよい。また通信はSSL等のセキュアなプロトコルを用いることで、外部からのアタックを防ぐことが可能である。
【0015】
携帯電話端末100から送信された鍵命令は車両200の受信部201で受信され鍵制御部202に与えられる。鍵制御部202は、受信した鍵命令の鍵番号に基づいて、図3に示したと同じ自己の鍵命令管理テーブルを参照し、該当する制御命令を出力する。この例では、鍵命令番号は「1」であるから、ドアキー制御「開ける」、エンジン制御「開始」となり、それぞれに対応した制御命令を出力することになる。ドアキー制御部204は、制御命令を受信すると、ドアキーを解錠状態に制御する。また、エンジン制御部203は、制御命令を受信すると、エンジンを始動可能状態に制御する(ステップST12)。
【0016】
以上のように、この実施の形態1によれば、携帯電話端末内で網膜を用いたユーザ認証とユーザの呼気の酒気状態判定を行えるようにし、認証結果と酒気判定結果が順次成立した場合に運転適と決定して鍵命令を生成し、生成された鍵命令を車両側に送信して、エンジンの始動開始、停止の制御やドアキーの解錠、施錠の制御を行うようにしている。したがって、車両鍵の登録者本人を確認し、かつ飲酒状態で無い状態である場合のみ、車両の鍵操作を可能とするため、車両の盗難防止と飲酒運転防止の両方に対応した電子鍵制御を実現することができる。
なお、この発明は、車両の動力機構がエンジンではなく、モータである場合にも適用可能であり、したがって、電車の運転手の酒気状態などの運転適性の判定管理にも適用できる。
【0017】
実施の形態2.
図5は、この発明の実施の形態2による車両電子鍵制御システムの機能構成を示すブロック図である。図において、図1に相当する部分には同一符号を付し、原則としてその説明は省略する。この実施の形態2では、携帯電話端末100が、新たに運転予定ユーザの体温を測定する体温センサ112、当該ユーザの脈拍を測定する脈拍センサ113、体温、脈拍の測定履歴を格納する体調データベース115、および体温、脈拍の測定履歴を用いて体調状態を判断する体調管理部114を備えた構成となっている。また、運転者適否決定部105は、後述するように、この付加構成を考慮した処理を行う。なお、体調データベース115はユーザ情報記憶部111の空き領域を利用してもよいものとする。
【0018】
次に、図6のフローチャートに従って実施の形態2で付加された機能の動作を説明する。
脈拍センサ113、体温センサ112により運転予定ユーザの脈拍および体温を測定し、測定結果を体調管理部114に送信する(ステップST31、ST32)。体調管理部114は、受信した脈拍データ、および体温データを、体調データベース115に格納すると共に、これまでの測定履歴に対する標準偏差を求める(ステップST33)。次に、計算結果が、設定した範囲(例えば偏差値40以上60以下)を逸脱しているか否かを調べ(ステップST34)、設定した範囲内であった場合、体調状態を正常と判断し、体調データベース115内の体調フラグを正常「OK」にセットする(ステップST35)。一方、設定した範囲外になった場合は、体調状態を異常と判断し、体調フラグを異常「NG」にセットする(ステップST36)。本処理は一定時間ごとに、または、ユーザが自発的に測定する等のトリガがかかった場合(ステップST30)に実施される。
【0019】
次に、運転者適否決定部105の処理で、実施の形態1と異なる点について図7のフローチャートで説明する。図7は、図2の処理でステップST10に代わって、破線枠内に示すステップST13〜ST15の処理を示したもので、したがって、これらの処理についてのみ以下に説明することにする。
網膜認証にて登録者と認証され、かつアルコール濃度が設定濃度以下であった場合(正常な場合)、体調管理部114で判断された体調状態、すなわち体調データベース115の体調フラグを調べる(ステップST13)。体調フラグが正常「OK」であった場合(ステップST14)は、運転者適否決定部105は運転適と決定し、鍵発生部106に運転適の情報を与えて鍵命令生成の命令を出すと共に、表示部108に、例えば「認証成功」あるいは「鍵取得」のような表示を行う(ステップST15)。一方、ステップST14において体調フラグが異常「NG」であった場合は、該当ユーザの体調が異常であると判断し、表示部108に異常であること、および車両の運転を行うかの確認メッセージを表示し、該当ユーザの判断を待つ(ステップST16)。該当ユーザからの回答で(ステップST17)、運転しないと選択された場合は、体調異常と判断して処理を終了させる。一方、運転すると選択された場合はステップST15の処理を行う。
なお、ステップST14において、体調フラグが異常「NG」であって、偏差値の値により、例えば設定した範囲を大きく離れた場合や、熱が40℃以上ある等の値が出た場合には、運転できる状態では無いと自動的に判断し、該当ユーザに運転の問い合わせを行わずに処理を終了するようにしてもよい。
【0020】
以上のように、この実施の形態2によれば、実施の形態1の網膜を用いたユーザ認証とユーザの呼気の酒気状態判定の機能に加え、体温と脈拍の測定結果を用いて体調状態を判断する機能を携帯電話端末内に備え、認証結果と酒気状態の判定結果の両者が成立した場合に、さらに体調状態に基づいて車両の運転適否を決定するようにしている。したがって、ユーザの健康状態を考慮した安全性の高い電子鍵管理を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】この発明の実施の形態1による車両電子鍵制御システムの機能構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る車両電子鍵制御システムの処理手順を示すフローチャートである。
【図3】この発明の実施の形態1に係る鍵命令管理テーブルの構成を示す説明図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係るユーザ権限管理テーブルの構成を示す説明図である。
【図5】この発明の実施の形態2による車両電子鍵制御システムの機能構成を示すブロック図である。
【図6】この発明の実施の形態2に係る車両電子鍵制御システムの付加機能の処理を示すフローチャートである。
【図7】この発明の実施の形態2に係る車両電子鍵制御システムの処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0022】
100 携帯電話端末、101 カメラ、102 網膜認証処理部、103 呼気収集器、104 アルコール濃度検知判定部、105 運転者適否決定部、106 鍵発生部、107 送信部、108 表示部、111 ユーザ情報記憶部、112 体温センサ、113 脈拍センサ、114 体調管理部、115 体調データベース、200 車両、201 受信部、202 鍵制御部、203 エンジン制御部、204 ドアキー制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の鍵制御を携帯端末から近距離無線通信により行う車両電子鍵制御システムであって、
前記携帯端末は、
登載したカメラにより撮影した網膜画像を予め登録した特定ユーザの網膜情報と照合して個人認証を行うユーザ認証手段と、
登載した呼気収集器により取り込こまれたユーザの呼気のアルコール濃度を測定し、測定濃度が所定値以下に在るか否かを判定する酒気状態判定手段と、
前記ユーザ認証手段の認証結果と前記酒気状態判定手段の判定結果が順次成立した場合に運転適と決定する運転者適否決定手段と、
前記運転者適否決定手段で決定された運転適の情報に基づいて予め設定された制御内容の鍵命令を生成する鍵発生手段と、
生成された鍵命令を前記車両に送信する送信手段を備え、
前記車両は、
前記携帯端末から送信された鍵命令を受信する受信手段と、
受信した鍵命令の内容に基づいた制御命令を出力する鍵制御手段と、
制御命令に基づいて当該車両の動力機構の始動開始、停止を制御する動力機構制御手段を備えたことを特徴とする車両電子鍵制御システム。
【請求項2】
前記車両は、鍵制御手段が出力する制御命令に基づいてドアキーの解錠、施錠を制御するドアキー制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の車両電子鍵制御システム。
【請求項3】
運転者適否決定手段は、ユーザ認証手段の認証結果を得た後の所定時間以内に酒気状態判定手段の判定結果を得なかった場合には運転不適と判定するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の車両電子鍵制御システム。
【請求項4】
携帯端末は、
運転予定ユーザの体温を測定する体温センサと、
当該ユーザの脈拍を測定する脈拍センサと、
体温、脈拍の測定履歴を格納する体調データベースと、
前記体温センサと前記脈拍センサにより測定した場合にそれぞれの測定結果を前記体調データベースに格納すると共に、測定履歴に対する標準偏差を計算し、算出した標準偏差が予め設定した範囲に入るか否かにより体調状態を判断する体調管理手段を備え、
前記運転者適否決定手段は、ユーザ認証手段の認証結果と前記酒気状態判定手段の判定結果の両者が成立した場合に、さらに前記体調管理手段で判断された体調状態に基づいて車両の運転適否を決定するようにしたことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の車両電子鍵制御システム。
【請求項5】
運転者適否決定手段は、体調管理手段で判断された体調状態が異常であった場合に、表示部を用いてユーザに問い合わせ、ユーザ回答に応じて車両の運転適否を決定するようにしたことを特徴とする請求項4記載の車両電子鍵制御システム。
【請求項6】
携帯端末は、携帯電話端末としたことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の車両電子鍵制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−297721(P2008−297721A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−142218(P2007−142218)
【出願日】平成19年5月29日(2007.5.29)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】