説明

車体上部構造

【課題】サイドレール、リヤレール及びリヤピラー廻りの剛性を十分に確保することを可能にするとともに、後部座席の中央シートに3点式のリヤシートベルトを採用する場合にも後部座席の位置に制約を課すことがなく、設計の自由度を十分に確保することを可能にする。
【解決手段】車体上部で車体前後方向に設けられる左右のサイドレール13,13と、これらのサイドレール13,13の後部からそれぞれ下方に延ばした左右のリヤピラー15,15と、これらのリヤピラー15,15上端近傍にて左右のサイドレール13,13を車幅方向に連結するリヤレール16とを備えた車体上部構造において、リヤレール16とサイドレール13とを斜めに連結する閉断面88を有する筋交い部材17が設けられ、この筋交い部材17に後部座席27の乗員を拘束するリヤシートベルト(シートベルト装置)21のベルトガイド23が配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、左右のサイドレールの後部から左右のリヤピラーを下方に延ばし、左右のサイドレールを車幅方向にリヤレールで連結する車体上部構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車体上部構造として、サイドレール、リヤレール及びリヤピラー廻りにリヤシートベルトのリトラクタを配置したものが知られている。
この種の車体上部構造は、例えば、ワゴン車などの後部座席の中央シートに3点式のリヤシートベルトを採用するときに用いられる構造であり、適宜、サイドレール、リヤレール及びリヤピラー廻りの剛性を確保するように設計がなされていた。
なお、ワゴン車などでは、一般的に、車体前方からAピラー(フロントピラー)、Bピラー(センタピラー)、Cピラー、Dピラー(リヤピラー)が両サイドに設けられている。
【0003】
このような車体上部構造として、サイドレール及びリヤレールにブラケットを介してリトラクタを配置したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特許第3716400号公報
【0004】
特許文献1の車体上部構造は、車体上部で車体前後方向に設けられる左右のサイドレールと、これらのサイドレールの後部からそれぞれ下方に延ばした左右のリヤピラーと、これらのリヤピラー上端近傍にて左右のサイドレールを車幅方向に連結するリヤレールと、これらの右のサイドレールとリヤレールとのコーナ部分に渡されたブラケットと、このブラケットに取付けられたリトラクタとから構成されたものである。
【0005】
しかし、車体上部構造では、板材を折り曲げたブラケットだけでは、剛性が十分であるとは言えず、例えば、リヤシートベルトの張力でブラケットが撓んでしまうという課題があった。
また、車体上部構造では、右のサイドレールとリヤレールとのコーナ部分にブラケットが渡されているので、後部座席が後方に設定する必要があり、荷室のスペースを圧迫することがある。後部座席を前方に設定するためには、新たにリヤシートベルトのガイド等を設ける必要があり、ガイドを取付けるために、さらなる補強部材が必要となり、コストの高騰を招くことがあった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、サイドレール、リヤレール及びリヤピラー廻りの剛性を十分に確保することができ、後部座席の中央シートに3点式のリヤシートベルトを採用する場合にも後部座席の位置に制約を課すことがなく、設計の自由度を十分に確保することができる車体上部構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、車体上部で車体前後方向に設けられる左右のサイドレールと、
これらのサイドレールの後部からそれぞれ下方に延ばした左右のリヤピラーと、これらのリヤピラー上端近傍にて左右のサイドレールを車幅方向に連結するリヤレールとを備えた車体上部構造において、リヤレールとサイドレールとを斜めに連結する閉断面を有する筋交い部材が設けられ、この筋交い部材に後部座席の乗員を拘束するリヤシートベルトのベルトガイドが配置されることを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明は、筋交い部材の一端が、リヤピラーの直前に配置されるCピラー近傍でサイドレールに連結することを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明は、筋交い部材が、平板状の上板と上向き開口の断面視凹状の下板を接合した閉断面を有し、リヤレールが、断面視箱状の閉断面を有し、筋交い部材の一端は、サイドレールの上フランジへ上板と下板を重ね合わせて接合され、筋交い部材の他端は、リヤレールの上部へ上板が接合されるとともに、リヤレールの前面壁若しくは下面壁へ下板が接合されて、リヤレールの閉断面に筋交い部材の閉断面が接合されることを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明は、リヤシートベルトのリトラクタをリヤレールの後方に配置することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明では、車体上部で車体前後方向に左右のサイドレールが設けられ、これらのサイドレールの後部から左右のリヤピラーがそれぞれ下方に延ばされ、これらのリヤピラー上端近傍にて左右のサイドレールが車幅方向のリヤレールに連結される。
リヤレールとサイドレールとを斜めに連結する閉断面を有する筋交い部材が設けられるので、ボディの主骨格であるリヤレールとサイドレールとに最短距離で繋ぐことができる。これにより、重量増加を最小限に抑えて車体上部の補強をすることができる。
筋交い部材に後部座席の乗員を拘束するリヤシートベルトのベルトガイドが配置されるので、リヤシートベルトの張力を十分支持することができ、車体上部の撓みを防止することができる。これにより、後部座席の中央シートに3点式のリヤシートベルトを採用する場合にも後部座席の位置に制約を課すことがなく、設計の自由度を十分に確保することができる。
【0012】
請求項2に係る発明では、筋交い部材の一端が、リヤピラーの直前に配置されるCピラー近傍でサイドレールに連結するので、リヤシートベルトからサイドレールに加わる荷重を、リヤレールを介してリヤピラーで受けることができるとともに、筋交い部材を介してCピラーで受けることができる。すなわち、リヤシートベルトからサイドレールに加わる荷重をリヤピラー及びCピラーで分散させて受けることができ、サイドレールの撓みを抑制することができる。
【0013】
請求項3に係る発明では、筋交い部材が、平板状の上板と上向き開口の断面視凹状の下板を接合した閉断面を有し、リヤレールが、断面視箱状の閉断面を有する。
筋交い部材の一端は、サイドレールの上フランジへ上板と下板を重ね合わせて接合されたので、例えば、ルーフモールを取付ける溝部を遮ることがない。これにより、ボディデザインに制約を課すことがなく、意匠の自由度の向上を図ることができる。
筋交い部材の他端は、リヤレールの上部へ上板が接合されるとともに、リヤレールの前面壁若しくは下面壁へ下板が接合されて、リヤレールの閉断面に筋交い部材の閉断面が接合されるので、リヤレールと筋交い部材とは一体的な補強メンバの機能を有し、リヤシートベルトから荷重が筋交い部材に作用する場合にも、筋交い部材で十分に支えることができる。この結果、車体上部の剛性の向上を図ることができる。
【0014】
請求項4に係る発明では、リヤシートベルトのリトラクタをリヤレールの後方に配置したので、リヤレールの閉断面を大型化することができる。この結果、リヤシートベルトからの荷重を十分に支えることができ、車体上部構造を強化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る車体上部構造の斜視図であり、図2は図1に示された車体上部構造の平面図であり、図3は図1に示された車体上部構造の底面図である。
【0016】
図1〜図3に示されたように、車体上部構造は、車体上部で車体前後方向に設けられる左右のサイドレール13,13(一方不図示)と、これらのサイドレール13,13から下方に延ばされた左右のリヤピラー(Dピラー)15,15(一方不図示)と、左右のサイドレール13,13に車幅方向に繋ぐリヤレール16と、このリヤレール16と右のサイドレール13とに車体前方にて斜めに連結され、リヤレール16と右のサイドレール13との剛性を増す筋交い部材17と、リヤレール16が連結される近傍の右のサイドレール13から下方に延ばされたCピラー18と、この筋交い部材17に設けられ、後部座席27の乗員を拘束するシートベルト装置(リヤシートベルト)21のベルト22を案内するベルトガイド23と、リヤレール16の後方に設けられ、シートベルト装置21のベルト22を巻き取り若しくは引き出し可能に収納するリトラクタ24と、左右のサイドレール13,13、リヤレール16及び筋交い部材17の上部に設けられるルーフパネル25(図4参照)と、リヤレール16、筋交い部材17、リトラクタ24及びベルトガイド23の下部に設けられるルーフライニング(不図示)と、から構成される。
【0017】
なお、ルーフライニングは、ベルトガイド23のガイド孔95を覗かせてベルトガイド23を覆う。
シートベルト装置21は、後部座席27の中央部に着座する乗員を拘束する後部座席27の中央部に設けられるリヤシートベルトであり、後部座席27は、3人の乗員が着座できるシートである。
【0018】
図4は図2の4−4線断面図であり、図5は図2の5−5線断面図であり、図6は図2
の6−6線断面図であり、図7は図1に示された車体上部構造に採用されたシートベルト装置の斜視図である。
【0019】
図4に示されたように、ルーフパネル25は、車体前後方向に関して、パネル本体31の後方から下方に延ばされたパネル垂下部32と、このパネル垂下部32から斜め下部後方に延ばされたパネル延長部33と、このパネル延長部33から斜め上部後方に延ばされたパネル後フランジ部34とが形成される。
【0020】
さらに、ルーフパネル25は、図6に示されるように、車幅方向に関して、パネル本体31の側方に溝部35が形成され、この溝部35から連続してサイドレール13を覆うサイドパネル部36が形成され、このサイドパネル部36の側方にサイドレール13に接合されるパネルサイドフランジ37が形成される。
【0021】
リヤレール16は、断面視略L字状のアッパ部材41と、このアッパ部材41の車体前方に下方から接合される断面視凹状のロア部材42とから構成される。
アッパ部材41は、車体前方に設けられた前アッパフランジ部44と、この前アッパフランジ部44から車体後方に且つルーフパネル25に沿って延ばされた上部平面部45と、この上部平面部45の後部から垂下された垂下部46と、この垂下部46から車体後方に延ばされた後部平坦部47と、この後部平坦部47から斜め上方に延ばされた後アッパフランジ48とが形成される。
【0022】
ロア部材42は、車体前方に設けられた前ロアフランジ部51と、この前ロアフランジ部51から車体後方に且つ斜め下方に延ばされた前面壁52と、この前面壁52から後方に且つ略水平に延ばされた下面壁53と、この下面壁53の後端から上方に立上げた立上げ部54と、この立上げ部54から後方に延ばされた後ロアフランジ55とが形成される。
【0023】
すなわち、リヤレール16は、アッパ部材41の上部平面部45の前部45aと、ロア部材42の前面壁52、下面壁53及び立上げ部54で車幅方向に延びる断面視箱状の閉断面(閉断面レール)57が構成され、ロア部材42の立上げ部54と、アッパ部材41の上部平面部45の後部45b及び垂下部46とで、車幅方向に延びる車体下方に向けて開放した凹レール58が構成される。
【0024】
また、車体上部構造では、パネル本体31の後部31a、パネル垂下部32、パネル延長部33及びパネル後フランジ部34と、アッパ部材41の垂下部46、後部平坦部47及び後アッパフランジ48とでリヤゲート(不図示)の開口レール59が形成される。さらに、開口レール59には、シートベルト装置21のリトラクタ24を取付ける取付ブラケット61が形成される。
【0025】
図7に示されたように、リトラクタ24は、ベルト22が巻回されるリトラクタ本体63と、このリトラクタ本体63の前部に設けられた前ステー64と、リトラクタ本体63の後部に設けられた後ステー65とを備え、図4に示されるように、リヤレール16の凹レール58内に収納され、前ステー64がロア部材42の下面壁53に取付ねじ66で固定され、後ステー65が開口レール59の取付ブラケット61に取付ねじ67で固定される。
【0026】
図6に示されるように、サイドレール13は、車幅方向外方に設けられるアウタ部材71と、このアウタ部材71の内方に設けられるインナ部材72とからなる。
アウタ部材71は、外部上方に向けて突出させたアウタ本体73と、このアウタ本体73の上方に設けたアウタ上フランジ74と、アウタ本体73の下方に設けたアウタ下フランジ75とを備える。
【0027】
インナ部材72は、内部下方に向けて突出させたインナ本体76と、このインナ本体76の上方に設けられ、アウタ上フランジ74に溶接されるインナ上フランジ77と、インナ本体76の下方に設けられ、アウタ下フランジ75に溶接されるインナ下フランジ78とを備える。
【0028】
なお、アウタ上フランジ74及びインナ上フランジ77で上フランジ81が構成され、アウタ下フランジ75とインナ下フランジ78とで下フランジ82が構成される。
【0029】
図4に示されたように、筋交い部材17は、平板状の上板84と、上向き開口の断面視凹状の下板85とを接合した断面視閉ループ状の閉断面88を有する部材であり、図6に示されるように、一端に形成され、Cピラー18近傍でサイドレール13に連結するサイドフレーム側接合部86と、図5に示されるように、他端に形成され、リヤレール16に連結されるリヤレール側接合部87とが形成される。
【0030】
図6に示されるように、サイドフレーム側接合部86は、上板84のサイドレール側フランジ91と下板85のサイドレール側フランジ92とからなり、上板84のサイドレール側フランジ91が下板85のサイドレール側フランジ92に接合され、これらのサイドレール側フランジ91,92がルーフパネル25の溝部35とサイドレール13の上フランジ81とで挟み込まれ接合される。
【0031】
図5に示されたように、リヤレール側接合部87は、上板84のリヤレール側フランジ93と下板85のリヤレール側フランジ94とからなり、上板84のリヤレール側フランジ93がリヤレール16のアッパ部材41に設けられた前アッパフランジ部44の上部に接合され、下板85のリヤレール側フランジ94がリヤレール16のロア部材42に設けられた前面壁52に接合される。
【0032】
ベルトガイド23は、図4及び図7に示されたように、シートバルト装置のベルト22が貫通されベルト22をガイドするガイド孔95と、筋交い部材17の取付けられる左右の取付部96,97と、ルーフライニング(不図示)を取付けるルーフライニング取付部98,98とが形成される部材である。なお、ベルトガイド23は、筋交い部材17の下板85に取付ねじ99,99で取付けられる。
【0033】
図8は図2の8−8線断面図である。
図2及び図8に示されたように、車体上部構造では、車体上部で車体前後方向に左右のサイドレール13,13(一方不図示)が設けられ、これらのサイドレール13,13の後部から左右のリヤピラー15,15(一方不図示)がそれぞれ下方に延ばされ、これらのリヤピラー15,15(一方不図示)上端近傍にて左右のサイドレール13,13が車幅方向のリヤレール16に連結される。
【0034】
リヤレール16とサイドレール13とを斜めに連結する閉断面88を有する筋交い部材17が設けられるので、ボディの主骨格であるリヤレール16とサイドレール13とに最短距離で繋ぐことができる。これにより、重量増加を最小限に抑えて車体上部の補強をすることができる。
【0035】
筋交い部材17に後部座席27の乗員を拘束するシートベルト装置21のベルトガイド23が配置されるので、ベルト22の荷重を十分支持することができ、車体上部の撓みを防止することができる。これにより、後部座席27の中央シートに3点式のリヤシートベルト(シートベルト装置)21を採用する場合にも後部座席27の位置に制約を課すことがなく、設計の自由度を十分に確保することができる。
【0036】
筋交い部材17の一端(サイドフレーム側接合部)86が、リヤピラー15の直前に配置されるCピラー18近傍でサイドレール13に連結するので、ベルト22からサイドレール13に加わる荷重を、リヤレール16を介してリヤピラー15で受けることができるとともに、筋交い部材17を介してCピラー18で受けることができる。すなわち、ベルト22からサイドレール13に加わる荷重をリヤピラー15及びCピラー18で分散させて受けることができ、サイドレール13の撓みを抑制することができる。
【0037】
筋交い部材17が、平板状の上板84と上向き開口の断面視凹状の下板85を接合した閉断面88を有し、リヤレール16が、断面視箱状の閉断面(閉断面レール)57を有する。
【0038】
筋交い部材17の一端(サイドフレーム側接合部)86は、サイドレール13の上フランジ81へ上板84と下板85を重ね合わせて接合されたので、例えば、サイドレール13のルーフモール(不図示)を取付ける溝部35を遮ることがない。これにより、ボディデザインに制約を課すことがなく、意匠の自由度の向上を図ることができる。
【0039】
筋交い部材17の他端は、リヤレール16の上部へ上板84が接合されるとともに、リヤレール16の前面壁52若しくは下面壁53へ下板85が接合されて、リヤレール16の閉断面(閉断面レール)57に筋交い部材17の閉断面88が接合されるので、リヤレール16と筋交い部材17とは一体的な補強メンバの機能を有し、リヤシートベルト(シートベルト装置)21から矢印Aの如く荷重が筋交い部材17に作用する場合にも、筋交い部材17で十分に支えることができる。この結果、車体上部の剛性の向上を図ることができる。
【0040】
車体上部構造では、シートベルト装置(リヤシートベルト)21のリトラクタ24をリヤレール16の後方に配置したので、リヤレール16の閉断面57を大型化することができる。この結果、リヤシートベルト21からの荷重を十分に支えることができ、車体上部構造を強化することができる。
【0041】
図9は本発明に係る別実施例の車体上部構造の断面図である。
別実施例の車体上部構造は、車体上部で車体前後方向に設けられる左右のサイドレール13,13(一方不図示)と、左右のサイドレール13,13に車幅方向に繋ぐリヤレール16(図1参照)と、このリヤレール16と右のサイドレール13とに車体前方にて斜めに連結され、リヤレール16と右のサイドレール13との剛性を増す筋交い部材17と、左右のサイドレール13,13、リヤレール16及び筋交い部材17の上部に設けられるルーフパネル25とを備え、サイドレール13のインナ部材72と筋交い部材17の下板85との間にガセット105が設けられ、筋交い部材17のサイドフレーム接合部86のさらなる補強がされたものである。これにより、車体上部構造のさらなる剛性の向上を図ることができる。
【0042】
尚、本発明に係る車体上部構造は、図5に示すように、リヤレール16の前面壁52に筋交い部材17の下板85が接合されたが、これに限るものではなく、リヤレール16の下面壁53へ筋交い部材17の下板85が接合されたものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明に係る車体上部構造は、セダンやワゴンなどの乗用車に採用するのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明に係る車体上部構造の斜視図である。
【図2】図1に示された車体上部構造の平面図である。
【図3】図1に示された車体上部構造の底面図である。
【図4】図2の4−4線断面図である。
【図5】図2の5−5線断面図である。
【図6】図2の6−6線断面図である。
【図7】図1に示された車体上部構造に採用されたシートベルト装置の斜視図である。
【図8】図2の8−8線断面図である。
【図9】本発明に係る別実施例の車体上部構造の断面図である。
【符号の説明】
【0045】
13…サイドレール、15…リヤピラー(Dピラー)、16…リヤレール、17…筋交い部材、21…リヤシートベルト(シートベルト装置)、23…ベルトガイド、57…閉断面(閉断面レール)、81…上フランジ、84…上板、85…下板、86…一端(サイドフレーム側接合部)、87…他端(リヤレール側接合部)、88…閉断面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体上部で車体前後方向に設けられる左右のサイドレールと、これらのサイドレールの後部からそれぞれ下方に延ばした左右のリヤピラーと、これらのリヤピラー上端近傍にて左右のサイドレールを車幅方向に連結するリヤレールとを備えた車体上部構造において、
前記リヤレールと前記サイドレールとを斜めに連結する閉断面を有する筋交い部材が設けられ、この筋交い部材に後部座席の乗員を拘束するリヤシートベルトのベルトガイドが配置されることを特徴とする車体上部構造。
【請求項2】
前記筋交い部材の一端は、前記リヤピラーの直前に配置されるCピラー近傍で前記サイドレールに連結することを特徴とする請求項1記載の車体上部構造。
【請求項3】
前記筋交い部材は、平板状の上板と上向き開口の断面視凹状の下板を接合した閉断面を有し、前記リヤレールは、断面視箱状の閉断面を有し、
筋交い部材の一端は、前記サイドレールの上フランジへ前記上板と前記下板を重ね合わせて接合され、前記筋交い部材の他端は、前記リヤレールの上部へ前記上板が接合されるとともに、前記リヤレールの前面壁若しくは下面壁へ下板が接合されて、前記リヤレールの閉断面に前記筋交い部材の閉断面が接合されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車体上部構造。
【請求項4】
前記リヤシートベルトのリトラクタを前記リヤレールの後方に配置することを特徴とする請求項1記載の車体上部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−280153(P2009−280153A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−136463(P2008−136463)
【出願日】平成20年5月26日(2008.5.26)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】